JP3340346B2 - エレベータ制御装置 - Google Patents

エレベータ制御装置

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JP3340346B2
JP3340346B2 JP07588397A JP7588397A JP3340346B2 JP 3340346 B2 JP3340346 B2 JP 3340346B2 JP 07588397 A JP07588397 A JP 07588397A JP 7588397 A JP7588397 A JP 7588397A JP 3340346 B2 JP3340346 B2 JP 3340346B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はエレベータ制御装置
に関し、特に多重巻線型もしくはタンデム型の誘導電動
機によりエレベータを駆動するエレベータ制御装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】近年、建物の高層化が進み、エレベータ
もより高速化、大容量化が必要となってきている。つま
り、速度300m/分を超える超高速エレベータにとど
まらず、750m/分や1000m/分の超々高速エレ
ベータと呼ばれるような高速エレベータが要求され、ま
た大量輸送が可能な2階建構造のエレベータ(ダブルデ
ッキエレベータ)の要求も高まっている。
【0003】エレベータの駆動は一般に誘導電動機によ
り行われていて、その制御にはインバータ装置が用いら
れている。そこで上述したような高速、大容量のエレベ
ータを駆動する場合に、誘導電動機が大容量となり、イ
ンバータ装置も大容量化する必要がある。大容量のイン
バータ装置を実現するには、(a)インバータ装置を複
数台、並列接続して使用する、(b)1つの大容量イン
バータを用いる、ことが考えられる。
【0004】ところが、(b)の方法ではインバータ装
置の外形寸法が大きくなりすぎて設置が困難になること
が多いため、小型のインバータ装置を複数台並列接続す
る(a)の方式を採用することが多い。このような
(a)の方式を採用したエレベータ制御装置として、た
とえば、特公平7−2037号公報に記載されたものが
知られている。
【0005】図8は(a)の方式を踏襲したエレベータ
制御装置の従来例を示している。主回路構成は、コンバ
ータ1と、並列の2台のインバータ2a,2bと、これ
らのインバータ2a,2bから供給される電力によって
駆動される誘導電動機3とで成る。この誘導電動機3は
独立した2巻線3a,3bを有し、インバータ2a,2
bにこれらが個別に接続されている。2巻線誘導電動機
3の巻線構成は図9に示すようになっていて、A巻線3
aはUA,WA,VAの三相、B巻線3bはUB,WB,VBの三相
である。(なお、ここで図10に示すように同一回転軸
に縦に並んで配置されるタンデム型の誘導電動機3−
1,3−2それぞれを個別にA巻線3a、B巻線3bで
駆動する構成の場合も、以下の説明は等しく適用でき
る。) そして図8のエレベータ制御装置は誘導電動機3をベク
トル制御する構成であり、エレベータの運転速度指令ω
rと速度検出器4からのエレベータ速度(ここではモー
タ速度)ω0とに対して速度制御器(ASR)61によ
って電流指令値Isを演算し、これを2分した値Is/
2を2系統それぞれの電流指令値とし、各巻線3a,3
bの電流検出器5a(CT1),5b(CT2)からの
電流フィードバック値If1,If2との電流偏差を求
め、電流制御器62a(ACR1),62b(ACR
2)とPWM変調器63a(PWM1),63b(PW
M2)と搬送波回路64によってゲート駆動信号を生成
し、インバータ2a,2bそれぞれを駆動して誘導電動
機3を駆動するようにしている。
【0006】また従来、エレベータ制御装置では、駆動
系統の一方に故障が発生した場合、たとえば図8に示す
従来例の回路でインバータ2aが故障した場合には、電
磁開閉器リレー9a(RY1)、電磁開閉器10a(M
C1)を常開構成にして、通常の電流指令値Isの1/
2の電流指令にてインバータ2bのみで巻線3bに通電
して誘導電動機3を駆動するようにしている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
従来のエレベータ制御装置では次のような問題点があっ
た。すなわち、2つのインバータ2a,2bに対する2
系統の制御回路において、おおもとの速度制御器(AS
R)61を共通とし、演算によって得られる電流指令値
Isを単純に2分して、それぞれのインバータ駆動系統
の電流指令値としてインバータ2a,2bを駆動制御す
るようにしていたので、誘導電動機3の各巻線3a,3
bに流れる電流を必ずしも一致させることができない。
つまり、誘導電動機3は独立した2巻線3a,3bを有
しているが、誘導電動機3の製造精度や各巻線3a,3
bのアンバランスにより、同じ電流指令値に基づいて制
御してもA巻線3aとB巻線3bとに流れる電流量が必
ずしも一致するものではない。またインバータ2a,2
bから誘導電動機3までの配線も、厳密には各インバー
タでまったく同一とすることができないために、電流検
出器5a,5bが検出する電流値もまったく同一となる
ことも少ない。そして誘導電動機3の各巻線3a,3b
に流れる電流値が異なると、これによって発生するトル
クが巻線ごとに若干異なり、トルクリップルとなってエ
レベータかごに縦振動を発生させ、乗り心地を悪化させ
る要因となる。
【0008】一般に、トルクTは磁束Bと電流Iとのベ
クトル積によって求められる。
【0009】
【数1】 ここで、電流Iの値が所望の値ではない場合、発生する
トルクTも所望の値が得られないため、インバータ制御
回路はこれを補正するように、次の瞬間の制御電流指令
を決定する。したがって、同一の電流指令Is/2をA
巻線3a、B巻線3bそれぞれに与えた場合、たとえ
ば、A巻線3aには所望の大きさの電流が流れたが、B
巻線3bには所望の大きさの電流が流れなかった場合に
は、制御回路はB巻線3bへの電流指令を補正するよう
に制御をかけるために電流指令Isを演算して各インバ
ータ2a,2bに与えるが、A巻線とB巻線とで流れる
電流にアンバランスがあると、今度はA巻線3aに流れ
る電流が所望の値と一致しなくなり、以降、順次同様の
制御を繰返し、誘導電動機3にはトルクリップルが生
じ、エレベータの乗り心地を悪化させてしまうことにな
るのである。
【0010】また従来のエレベータ制御装置では、一方
のインバータの故障時に通常時の電流指令Isの1/2
の電流指令を健全な方のインバータに与えるものとして
いるが、この方法では常に電流指令をIs/2とするこ
とから、誘導電動機3に同一のトルクを発生させるため
には速度を1/2に抑える必要があり、エレベータの設
置されている建物に応じて、健全なインバータの容量を
超えない範囲で救出運転の速度や加速度を任意に設定し
て運転することができない問題点もあった。
【0011】加えて、従来のエレベータ制御装置では電
流指令Isを単純に1/2して各インバータの電流指令
としていたので、電磁開閉器駆動リレーと電磁開閉器を
設置して回路を完全に開路しなければ、健全なインバー
タだけでの運転が行えない問題点もあった。
【0012】本発明はこのような従来の問題点に鑑みて
なされたもので、多重巻線型もしくはタンデム型の誘導
電動機の各巻線に対する駆動装置を個別に独立した制御
系によって制御し、かつ各巻線に流れる電流量を同一に
制御することによってトルクリップルを発生させず、エ
レベータの乗り心地が改善できるエレベータ制御装置を
提供することを目的とする。
【0013】本発明はまた、複数組の誘導電動機駆動装
置の内の1組の駆動装置が故障した場合に、健全な駆動
装置によって速度や加速度を自由に変えて救出運転する
ことができるエレベータ制御装置を提供することを目的
とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明のエレベ
ータ制御装置は、独立した複数の巻線を有する多重巻線
型もしくはタンデム型の誘導電動機と、誘導電動機の複
数の巻線それぞれに接続された複数の駆動装置と、複数
の駆動装置を個々に独立して制御する個別制御回路とを
備えたエレベータ制御装置において、複数の巻線間のイ
ンピーダンスのアンバランス量を測定するインピーダン
スアンバランス測定手段と、インピーダンスアンバラン
ス測定手段の測定した複数の巻線間のインピーダンスの
アンバランス量に基づき、当該複数の巻線それぞれに流
れる電流量を同一にする電流制御を行う電流制御手段と
を備えるものである。
【0015】この請求項1の発明のエレベータ制御装置
では、誘導電動機の複数の巻線それぞれに接続された複
数の駆動装置を個別制御回路によって個々に独立して制
御することにより、従来のように1つの共通の電流指令
に基づいて複数組の駆動装置それぞれを制御する場合の
ようにトルクリップルを発生させてエレベータかごに縦
振動が発生するということがなく、さらに、誘導電動機
の各巻線のインピーダンスのアンバランス量を測定し、
そのアンバランス量に基づいて各巻線に同一の電流量が
流れるように電流指令を調整するので、誘導電動機の各
巻線が発生するトルクを正確に一致させて誘導電動機の
回転をスムーズにし、エレベータかごの振動をより効果
的に抑制することで、エレベータの乗り心地を良くす
る。
【0016】
【0017】
【0018】
【0019】
【0020】請求項2の発明は、請求項1のエレベータ
制御装置において、複数の駆動装置それぞれの故障を検
出する故障検出手段と、故障検出手段によって故障の検
出された駆動装置のみを停止させる駆動装置停止手段と
を備えたものである。
【0021】この請求項2の発明のエレベータ制御装置
では、故障が発生した駆動装置を不動作とし、健全な駆
動装置によって自由度の高い運転をすることができ、乗
客を閉じ込めることなく、救出運転することができる。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図に
基づいて詳説する。図1は本発明の第1の実施の形態の
回路構成を示しており、主回路構成は従来例と同様に、
1つのコンバータ1と、この直流側にフィルタコンデン
サCを介して並列接続された2つのインバータ2a,2
bと、これらのインバータ2a,2bそれぞれに個別に
接続される巻線3a,3bを有する多重巻線誘導電動機
3で成る。
【0023】そしてインバータ2a,2bを制御する制
御回路は、Aインバータ2aを制御するA系統100a
と、Bインバータ2bを制御するB系統100bとの互
いに独立した2系統から成り、エレベータ運行制御を司
るエレベータ制御用コンピュータ100からこれらに個
別にエレベータ運転速度指令ωr1,ωr2が与えられ
るようになっている。
【0024】A系統100aの制御回路は、外部から与
えられる速度指令ωr1と誘導電動機3に設けられた速
度検出器4からのエレベータ速度ω0との偏差に対し
て、速度制御器61a(ASR1)によって電流指令値
Is1を演算し、この電流指令値Is1と誘導電動機3
のA巻線3aに対する電流検出器5aからの電流フィー
ドバック値If1との偏差に対して、電流制御器62a
(ACR1)によってPWM変調器63a(PWM1)
への制御指令を出力し、PWM変調器63a(PWM
1)では搬送波回路64aからの搬送波をこの制御指令
によって変調してゲート駆動信号を生成し、インバータ
2aを駆動する構成である。
【0025】B系統100bの制御回路は、A系統10
0aの制御系統と構成要素は共通し、外部からの速度指
令ωr2と誘導電動機3に設けられた速度検出器4から
のエレベータ速度ω0との偏差に対して、速度制御器6
1b(ASR2)によって電流指令値Is2を演算し、
この電流指令値Is2と誘導電動機3のB巻線3bに対
する電流検出器5bからの電流フィードバック値If2
との偏差に対して、電流制御器62b(ACR2)によ
ってPWM変調器63b(PWM2)への制御指令を出
力し、PWM変調器63b(PWM2)では搬送波回路
64bからの搬送波をこの制御指令によって変調してゲ
ート駆動信号を生成し、インバータ2bを駆動する構成
である。
【0026】このようにして、A系統、B系統のPWM
変調回路63a(PWM1),63b(PWM2)にお
けるPWM変調を搬送波回路64a,64bによって別
々に行い、インバータ2a,2bそれぞれにゲート駆動
信号を別々に与えて個別に制御し、これらインバータ2
a,2bによりA巻線3a,B巻線3bに個別に駆動電
流を供給して誘導電動機3を駆動することにより、誘導
電動機3のA巻線3a,B巻線3bそれぞれに流れる電
流量を容易に一致させることができ、従来のようにA巻
線、B巻線に共通の電流指令値(その1/ 2の値)に基
づいて各巻線3a,3bの電流量を個別に制御しようと
する場合に発生していた誘導電動機3のトルクリップル
が発生することがなく、結果的にエレベータかごの乗り
心地を良くすることができる。
【0027】またいま、インバータ2aを構成するパワ
ー半導体素子の故障によって誘導電動機3のA巻線3a
に過電流が流れた場合、A巻線3a用の電流検出器5a
よりフィードバックされた電流値によって過電流を検知
することによってインバータ2a,2bの制御を中断
し、エレベータを停止させる機能がエレベータ制御用コ
ンピュータ100には備えられているが、本発明の場
合、このエレベータ制御用コンピュータ100からイン
バータ2aが故障したことによって速度指令ωr1を出
力せず、インバータ2bに対する速度指令ωr2のみを
出力することによりインバータ2aを不動作にさせるだ
けで、健全なインバータ2bによる運転を行うことがで
きる。そしてこの場合、速度指令ωr2はインバータ2
bの容量を超えない範囲で自由に変更することができる
ため、建物に応じた速度で片駆動装置故障時運転を行う
ことができるようになる。
【0028】次に、本発明の第2の実施の形態を図2お
よび図3に基づいて説明する。第2の実施の形態のエレ
ベータ制御装置は、図1に示した第1の実施の形態のエ
レベータ制御装置において、さらに主回路構成のA巻線
3a、B巻線3b間のインピーダンスアンバランス量を
自動的に測定し、それに基づいて電流制御器61a(A
SR1),61b(ASR2)が出力する電流指令値I
s1,Is2をアンバランス量を吸収するように補正す
るマイクロコンピュータ70を備えた点を特徴する。マ
イクロコンピュータ70は図3のフローチャートに示す
処理を周期的に、また技術者の指示によって突発的に行
い、電流制御器61a(ASR1),61b(ASR
2)にその出力する電流指令値Is1,Is2を調整さ
せる働きをする。その機能について説明する。
【0029】まず電流制御器61a,61bに対して一
定電流指令値を指示し(ステップS1)、電流検出器5
a,5bが検出する電流フィードバック値を読取る(ス
テップS2)。次に、得られた電流フィードバック値か
ら各巻線3a,3b間のアンバランス比率を演算し(ス
テップS3)、このアンバランス量を考慮して各電流制
御器61a,61bをそれらが出力する電流指令値に一
定の補正をかけるように調整する(ステップS4)。
【0030】たとえば、一定電流として50Aを各巻線
3a,3bの電流指令値として与えた時にA巻線3aに
流れた電流値とB巻線3bに流れた電流値とがそれぞれ
49.0A,50.0Aであったとする。この時、A巻
線3aとB巻線3bとのアンバランス比率は、 (49.0/50.0)×100=98% となる。したがってA巻線3aのインピーダンスを10
0とすると、B巻線3bのインピーダンスは98とな
り、B巻線3bの方がインピーダンスが低く、同一の電
流指令を与えた時に実際に流れる電流はB巻線3bの方
がA巻線3aよりも2%だけ大きくなる。
【0031】そこで、マイクロコンピュータ70は電流
制御器61a,61bに対して速度指令ωr1,ωr2
とエレベータ実速度ω0との偏差に基づいて演算する電
流指令Is1,Is2としてこの巻線間のインピーダン
スアンバランス量を考慮した係数を掛けて最終的な電流
指令として出力するように調整する。すなわち、A巻線
3aとB巻線3bとのインピーダンスアンバランス比率
が1:kであれば、 (1/k)・Is1→Is1, Is2→Is2 を出力するように制御するのである。
【0032】上記の例の場合、誘導電動機3の各巻線3
a,3bに100Aの電流を流したい場合には、B巻線
3bは指令通りの電流量が流れるが、A巻線3aには、 100A×98%=98A の電流しか流れないので、100Aを流すためにはA巻
線3aを制御するインバータ2aへの電流指令Is1と
しては、
【数2】(1/0.98)・100[A]≒102
[A]→Is1 の値を出力するように調整するのである。
【0033】このようにして第2の実施の形態のエレベ
ータ制御装置では、複数の巻線間のインピーダンスアン
バランス量を計測し、そのインピーダンスアンバランス
量を考慮して電流指令を各駆動系統ごとに調整し、各駆
動系統ごとに他系統から独立にインバータを制御するよ
うにしたので、各巻線に正確に同一電流を流すことがで
き、トルクリップルを抑制できてエレベータかごの振動
発生を効果的な防止することができ、エレベータの乗り
心地のいっそうの改善が図れる。
【0034】次に、本発明の第3の実施の形態のエレベ
ータ制御装置を図4及び図5に基づいて説明する。この
実施の形態のエレベータ制御装置は、電源への回生機能
を備えた主回路構成にA系統、B系統それぞれに交流電
源を順変換するためのコンバータ1a,1bと、コンバ
ータ1a,1bによって変換された直流を所定電圧、電
流の交流に逆変換するインバータ2a,2bを備えてお
り、これらの両系統のコンバータ1a,1bを1つのマ
イクロコンピュータ7(CPU−1)で個別に制御し、
またインバータ2a,2bも他の1つのマイクロコンピ
ュータ6(CPU−2)で個別に制御するようにしたこ
とを特徴とする。
【0035】複数系統のそれぞれのコンバータ1a,1
bを個別に制御するマイクロコンピュータ7(CPU−
1)は、A系統、B系統各々に個別に対応する電圧制御
器71a(AVR1),71b(AVR2)、電流制御
器72a(ACRC1),72b(ACRC2)、PW
M変調器73a(PWMC1),73b(PWMC
2)、搬送波回路74a,74bをソフトウェアとして
備え、外部から電圧指令VD1,VD2各々を入力し、
またコンバータ1a,1b各々に対する電源側電流検出
器8a(PCT1),8b(PCT2)各々から電源側
電流を、各系統のフィルタコンデンサCに対する電圧検
出器11a,11b各々から出力電圧フィードバック値
を取込み、コンバータ1a,1b各々に対して独立にゲ
ート駆動信号を出力する処理機能を果すワンチップマイ
クロコンピュータである。
【0036】またインバータ2a,2bを個別に制御す
るマイクロコンピュータ6(CPU−2)は、A系統、
B系統各々に個別に対応する速度制御器61a(ASR
1),61b(ASR2)、電流制御器62a(ACR
1),62b(ACR2)、PWM変調器63a(PW
M1),63b(PWM2)、搬送波回路64a,64
bをソフトウェアとして備え、外部から速度指令ωr
1,ωr2各々を入力し、また誘導電動機3に設けられ
た速度検出器4からエレベータ実速度ω0を、A巻線3
a,B巻線3bそれぞれの電流検出器5a,5b各々か
ら電流フィードバック値を取込み、インバータ2a,2
b各々に対して独立にゲート駆動信号を出力する処理機
能を果すワンチップマイクロコンピュータである。
【0037】この第3の実施の形態のエレベータ制御装
置では、2つのマイクロコンピュータチップによってA
巻線3a,B巻線3bそれぞれの電流制御を個別に互い
に独立して行うことができ、回路構成をシンプルにする
ことができる。
【0038】なお、この第3の実施の形態においてもイ
ンバータ制御用のマイクロコンピュータ6(CPU−
2)に第2の実施の形態と同様にA巻線3a,B巻線3
bのインピーダンスアンバランス量を測定し、電流指令
を各系統ごとに自動調整する機能を持たせることがで
き、それによって各巻線に正確に同一電流を流すことが
でき、トルクリップルを抑制できてエレベータかごの振
動発生を効果的な防止することができ、エレベータの乗
り心地のいっそうの改善が図れるようになる。
【0039】次に、本発明の第4の実施の形態のエレベ
ータ制御装置について図6及び図7に基づいて説明す
る。この実施の形態のエレベータ制御装置は、第3の実
施の形態と同様、電源への回生機能を備えた主回路構成
にA系統、B系統それぞれに交流電源を順変換するため
のコンバータ1a,1bと、コンバータ1a,1bによ
って変換された直流を所定電圧、電流の交流に逆変換す
るインバータ2a,2bを備えている。そしてA系統の
コンバータ1aとインバータ2a、B系統のコンバータ
1bとインバータ2bをそれぞれ1つのマイクロコンピ
ュータ20a(PCU−A),20b(CPU−B)で
個別に制御するようにしたことを特徴とする。
【0040】A系統のコンバータ1aとインバータ2a
とを制御するマイクロコンピュータ20a(CPU−
A)はコンバータ制御処理部とインバータ制御処理部か
ら成るワンチップマイクロコンピュータである。そして
コンバータ制御処理部は電圧制御器71a(AVR
1)、電流制御器72a(ACRC1)、PWM変調器
73a(PWMC1)、搬送波回路74aをソフトウェ
アとして備え、外部から電圧指令VD1を入力し、また
コンバータ1aに対する電源側電流検出器8a(PCT
1)から電源側電流を、フィルタコンデンサCに対する
電圧検出器11aから出力電圧フィードバック値を取込
み、コンバータ1aにゲート駆動信号を出力する構成で
あり、インバータ制御処理部は速度制御器61a(AS
R1)、電流制御器62a(ACR1)、PWM変調器
63a(PWM1)、搬送波回路64aをソフトウェア
として備え、外部から速度指令ωr1を入力し、また誘
導電動機3に設けられた速度検出器4からエレベータ実
速度ω0を、A巻線3aの電流検出器5aから電流フィ
ードバック値を取込み、インバータ2aにゲート駆動信
号を出力する構成である。
【0041】同様にしてB系統のコンバータ1bとイン
バータ2bとを制御するマイクロコンピュータ20b
(CPU−B)はコンバータ制御処理部とインバータ制
御処理部から成るワンチップマイクロコンピュータであ
り、コンバータ制御処理部は電圧制御器71b(AVR
2)、電流制御器72b(ACRC2)、PWM変調器
73b(PWMC2)、搬送波回路74bをソフトウェ
アとして備え、外部から電圧指令VD2を入力し、また
コンバータ1bに対する電源側電流検出器8b(PCT
2)から電源側電流を、フィルタコンデンサCに対する
電圧検出器11bから出力電圧フィードバック値を取込
み、コンバータ1bにゲート駆動信号を出力する構成で
あり、インバータ制御処理部は速度制御器61b(AS
R2)、電流制御器62b(ACR2)、PWM変調器
63b(PWM2)、搬送波回路64bをソフトウェア
として備え、外部から速度指令ωr2を入力し、また誘
導電動機3に設けられた速度検出器4からエレベータ実
速度ω0を、B巻線3bの電流検出器5bから電流フィ
ードバック値を取込み、インバータ2bにゲート駆動信
号を出力する構成である。
【0042】この第4の実施の形態のエレベータ制御装
置では、2つのマイクロコンピュータチップによってA
巻線3a,B巻線3bそれぞれの電流制御を個別に互い
に独立して行うことができ、回路構成をシンプルにする
ことができる。また、マイクロコンピュータ20a,2
0bによってインバータ2a,2bを互いに独立して制
御するので、第2の実施の形態と同様にA巻線3a,B
巻線3bのインピーダンスアンバランス量を加味した電
流指令を各系統の電流制御器61a,61bが出力する
ように調整することによって各巻線に同一電流を流すこ
とができ、トルクリップルを抑制できてエレベータかご
の振動発生を効果的な防止することができ、エレベータ
の乗り心地のいっそうの改善が図れるようになる。
【0043】なお、本発明は上記の各実施の形態に示し
たように誘導電動機3の並列巻線数を2巻線とした場合
に限らず、各巻線ごとに他から独立して個別に駆動装置
を制御する構成にすることにより、3巻線以上の多重巻
線誘導電動機にも広く適用することができる。また図1
0に示したようなタンデム型誘導電動機の各巻線の電流
制御にも等しく適用することができる。
【0044】
【発明の効果】以上のように請求項1の発明によれば、
誘導電動機の複数の巻線それぞれに接続された複数の駆
動装置を個別制御回路によって個々に独立して制御する
ことにより、従来のように1つの共通の電流指令に基づ
いて複数組の駆動装置それぞれを制御する場合のように
トルクトリップルを発生させてエレベータかごに縦振動
が発生するということがなく、さらに、誘導電動機の各
巻線のインピーダンスアンバランス量を測定し、そのア
ンバランス量に基づいて各巻線に同一の電流量が流れる
ように電流指令を調整するようにしたので、誘導電動機
の各巻線が発生するトルクを正確に一致させて誘導電動
機の回転をスムーズにし、エレベータかごの振動をより
効果的に抑制して、エレベータの乗り心地を良くするこ
とができる。
【0045】
【0046】
【0047】
【0048】請求項2の発明によれば、複数の駆動装置
それぞれの故障を検出する故障検出手段と、故障検出手
段によって故障の検出された駆動装置のみを停止させる
駆動装置停止手段とを備えたので、故障が発生した駆動
装置を不動作とし、健全な駆動装置によって自由度の高
い故障時運転ができ、乗客の閉じ込め事故が防止でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態の回路ブロック図。
【図2】本発明の第2の実施の形態の回路ブロック図。
【図3】上記の実施の形態におけるインピーダンスアン
バランス調整処理のフローチャート。
【図4】本発明の第3の実施の形態の回路ブロック図。
【図5】上記の実施の形態におけるマイクロコンピュー
タの機能構成を示すブロック図。
【図6】本発明の第4の実施の形態の回路ブロック図。
【図7】上記の実施の形態におけるマイクロコンピュー
タの機能構成を示すブロック図。
【図8】従来例の回路ブロック図。
【図9】一般的な2重巻線誘導電動機の回路図。
【図10】一般的なタンデム型誘導電動機の回路図。
【符号の説明】
1,1a,1b コンバータ 2a,2b インバータ 3 誘導電動機 3a,3b 巻線 4 速度検出器 5a,5b 電流検出器 6 マイクロコンピュータ 7 マイクロコンピュータ 8a,8b 電流検出器 11a,11b 電圧検出器 20a,20b マイクロコンピュータ 70 マイクロコンピュータ 100 エレベータ制御用コンピュータ

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 独立した複数の巻線を有する多重巻線型
    もしくはタンデム型の誘導電動機と、 前記誘導電動機の前記複数の巻線それぞれに接続された
    複数の駆動装置と、 前記複数の駆動装置を個々に独立して制御する個別制御
    回路とを備えて成るエレベータ制御装置において、 前記複数の巻線間のインピーダンスのアンバランス量を
    測定するインピーダンスアンバランス測定手段と、 前記インピーダンスアンバランス測定手段の測定した前
    記複数の巻線間のインピーダンスのアンバランス量に基
    づき、当該複数の巻線それぞれに流れる電流量を同一に
    する電流制御を行う電流制御手段とを備えて成るエレベ
    ータ制御装置。
  2. 【請求項2】 前記複数の駆動装置それぞれの故障を検
    出する故障検出手段と、 前記故障検出手段によって故障の検出された駆動装置の
    みを停止させる駆動装置停止手段とを備えて成る請求項
    1記載のエレベータ制御装置。
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