JPH06227245A - 車両用ヒートポンプ式冷暖房装置 - Google Patents

車両用ヒートポンプ式冷暖房装置

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JPH06227245A
JPH06227245A JP1757593A JP1757593A JPH06227245A JP H06227245 A JPH06227245 A JP H06227245A JP 1757593 A JP1757593 A JP 1757593A JP 1757593 A JP1757593 A JP 1757593A JP H06227245 A JPH06227245 A JP H06227245A
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air
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compressor
heat
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 冷房運転と暖房運転の切り換え時の蒸気圧縮
サイクルにおける圧力の急変を抑制する。 【構成】 コンプレッサ201、車室外熱交換器20
2、放熱用車室内熱交換器203、膨張手段204、吸
熱用車室内熱交換器205および冷媒流路切り換え手段
206を有する蒸気圧縮サイクル200を備え、少なく
とも冷房運転モードと暖房運転モードを有する車両用ヒ
ートポンプ式冷暖房装置に、運転モードの切り換え時に
いったん蒸気圧縮サイクル200の負荷を低減させる負
荷低減手段220を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、コンプレッサの駆動に
より冷媒を車室外熱交換器や車室内熱交換器に循環させ
る蒸気圧縮サイクルを備えた車両用ヒートポンプ式冷暖
房装置に関する。
【0002】
【従来の技術】暖房運転時と冷房運転時とで四方弁によ
り冷媒の流れを逆転させ、暖房運転時には、車室外熱交
換器を吸熱器として使用するとともに車室内熱交換器を
放熱器として使用し、冷房運転時には、車室外熱交換器
を放熱器として使用するとともに車室内熱交換器を吸熱
器として使用するようにした車両用ヒートポンプ式冷暖
房装置が知られている(例えば、特開平2−29047
5号公報参照)。
【0003】図14は従来の車両用ヒートポンプ式冷暖
房装置の構成を示す。暖房運転時には、四方弁2が実線
示のように切り換えられ、冷媒がコンプレッサ1→四方
弁2→第1車室内熱交換器3→加熱用熱交換器4→第2
車室内熱交換器5→膨張弁6→車室外熱交換器7→四方
弁2→レシーバ8→コンプレッサ1の流路で循環する。
このとき、第1車室内熱交換器3において、コンプレッ
サ1から吐出された高温の冷媒の熱がブロアファン9に
より導入された空気に放熱され、車室内暖房用の温風が
作られる。さらに加熱用熱交換器4において、第1車室
内熱交換器3における熱交換によって温度が低下した冷
媒がエンジン10からの廃熱を利用して加熱され、第2
車室内熱交換器5へ送られる。第2車室内熱交換器5で
は、加熱用熱交換器4で加熱された冷媒の熱がブロアフ
ァン11で導入された空気に放熱され、車室内暖房用の
温風が作られる。一方、車室外熱交換器7では、第1車
室内熱交換器5における熱交換によって温度が低下した
冷媒がファン12により導入された外気の熱を吸熱す
る。つまり、暖房運転時には車室外熱交換器7を吸熱器
として使用するとともに、車室内熱交換器3,5を放熱
器として使用して車室内暖房用の温風を作っている。
【0004】冷房運転時には、四方弁2が点線示のよう
に切り換えられ、冷媒がコンプレッサ1→車室外熱交換
器7→膨張弁6→第2車室内熱交換器5→第1車室内熱
交換器3→四方弁2→レシーバ8→コンプレッサ1の流
路で循環する。このとき、車室外熱交換器7ではコンプ
レッサ1から吐出された高温の冷媒の熱が外気に放熱さ
れ、第1および第2車室内熱交換器3,5では車室外熱
交換器7で放熱して温度が低下した冷媒がブロワファン
9,11により導入された空気の熱を吸熱する。つま
り、冷房運転時には車室外熱交換器7を放熱器として使
用するとともに、車室内熱交換器3,5を吸熱器として
使用して車室内冷房用の冷風を作っている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述し
た従来の車両用ヒートポンプ式冷暖房装置では、冷房運
転モードと暖房運転モードの運転モード切り換え時に、
冷媒の流れが逆転して蒸気圧縮サイクル内の圧力が急変
するので、蒸気圧縮サイクルに大きな負荷がかかり、蒸
気圧縮サイクルを構成する機器の寿命が短くなるという
問題がある。また、蒸気圧縮サイクルの構成機器に運転
モード切換時の負荷に充分耐えられるものを用いると、
機器が大型になる上に、コストが増大するという問題が
ある。
【0006】本発明の目的は、冷房運転と暖房運転の切
り換え時の蒸気圧縮サイクルにおける圧力の急変を抑制
することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】クレーム対応図である図
1に対応づけて本発明を説明すると、本発明は、冷媒に
仕事量を加えるコンプレッサ201と、このコンプレッ
サ201の冷媒吐出側に接続され、冷媒の熱を外気に放
熱する車室外熱交換器202と、コンプレッサ201の
冷媒吐出側に接続され、冷媒の熱を送風手段210によ
り送風された空気に放熱して温風を作る放熱用車室内熱
交換器203と、この放熱用車室内熱交換器203の冷
媒流出側に接続された膨張手段204と、この膨張手段
204の冷媒流出側とコンプレッサ201の冷媒吸入側
とに接続され、送風手段210により送風された空気の
熱を車室外熱交換器202および放熱用車室内熱交換器
203の少なくとも一方から膨張手段204を介して供
給された冷媒に吸熱して冷風を作る吸熱用車室内熱交換
器205と、コンプレッサ201の冷媒吐出側と車室外
熱交換器202および放熱用車室内熱交換器203の冷
媒流入側との間に設けられ、コンプレッサ201から吐
出される冷媒を、冷房運転時には車室外熱交換器202
へ導き、暖房運転時には車室外熱交換器202を迂回さ
せて放熱用車室内熱交換器203へ導く冷媒流路切り換
え手段206とを有する蒸気圧縮サイクル200を備
え、少なくとも冷房運転モードと暖房運転モードを有す
る車両用ヒートポンプ式冷暖房装置に、運転モードの切
り換え時にいったん蒸気圧縮サイクル200の負荷を低
減させる負荷低減手段220を備え、これにより、上記
目的を達成する。
【0008】
【作用】運転モードの切り換え時に、いったん蒸気圧縮
サイクル200の負荷を低減させる。これによって、冷
房運転と暖房運転の切り換え時の蒸気圧縮サイクルにお
ける圧力の急変が抑制される。
【0009】
【実施例】
−第1の実施例− 図2,3は第1の実施例の構成を示すブロック図、図4
は図3に示す空調コントロールパネルの拡大図である。
この実施例の蒸気圧縮サイクルは、コンプレッサ31、
三方弁32、車室外熱交換器38、逆止弁70、放熱用
車室内熱交換器33、液タンク36、膨張弁34および
吸熱用車室内熱交換器35から構成される。コンプレッ
サ31は外部からの信号により仕事量を制御できる電動
式や油圧駆動式などのコンプレッサであり、車室外の例
えばエンジンルームに設けられる。コンプレッサ31の
冷媒吐出側には三方弁32が設けられ、この三方弁32
により吐出された冷媒を車室外熱交換器38へ導くか、
または車室外熱交換器38を迂回して放熱用車室内熱交
換器33へ導くかを切り換える。
【0010】なお以下では、蒸気圧縮サイクルにおける
車室外熱交換器38を通る前者の冷媒流路、すなわち、
コンプレッサ31→三方弁32→車室外熱交換器38→
逆止弁70→放熱用車室内熱交換器33→液タンク36
→膨張弁34→吸熱用車室内熱交換器35→コンプレッ
サ31の流路を第1流路と呼び、蒸気圧縮サイクルにお
ける車室外熱交換器38を迂回する後者の冷媒流路、す
なわち、コンプレッサ31→三方弁32→放熱用車室内
熱交換器33→液タンク36→膨張弁34→吸熱用車室
内熱交換器35→コンプレッサ31の流路を第2流路と
呼ぶ。以下に述べる各実施例では、三方弁32を制御し
て冷房運転時には第1流路に切り換え、暖房運転時には
第2流路に切り換える。
【0011】車室外熱交換器38は、コンプレッサ31
から吐出された高温の冷媒の熱を外気に放熱する。逆止
弁70は、三方弁32により第2流路に切り換えられて
いる時に冷媒が車室外熱交換器38へ流入しないように
冷媒の逆流を阻止する。放熱用車室内熱交換器33およ
び吸熱用車室内熱交換器35は、インストルメントパネ
ルの裏側のような車室内前部に配置された空調用のダク
ト39内に設けられる。放熱用車室内熱交換器33は、
コンプレッサ31から吐出された高温の冷媒の熱をブロ
アファン37により送風された空気に放熱し、吸熱用車
室内熱交換器35は、ブロアファン37により送風され
た空気の熱を冷媒に吸熱する。これらの放熱用車室内熱
交換器33と吸熱用車室内熱交換器35との間には、液
タンク36と膨張弁34が接続される。膨張弁34は、
コンプレッサ31により圧縮されて液化した冷媒を断熱
膨張させてガス状にする。したがって、膨張弁34の上
流がこの実施例の蒸気圧縮サイクルにおける高圧側であ
り、膨張弁34の下流が低圧側である。
【0012】ダクト39の上流側には、車室内の空気を
導入する内気導入口40と、走行風圧を受けて外気を導
入する外気導入口41とが設けられる。また、これらの
導入口40,41の分岐部には不図示のアクチュエータ
により駆動されるインテークドア42が設けら、内気導
入口40と外気導入口41とを任意の比率で開閉する。
ダクト39の上流部に設けられるブロアファン37はブ
ロアモータ44により駆動され、インテークドア42の
開閉比率に応じて内気導入口40および外気導入口41
から空気を導入し、ダクト39の下流に配置される吸熱
用車室内熱交換器35および放熱用車室内熱交換器33
へ送風する。
【0013】放熱用車室内熱交換器33の上流側には、
エアミックスドア46が設けられる。このエアミックス
ドア46は、不図示のアクチュエータにより開閉され、
放熱用車室内熱交換器33を通過する空気と、放熱用車
室内熱交換器33を迂回する空気との割合を調整する。
吸熱用車室内熱交換器35により吸熱されて冷えた空気
は、エアミックスドア46の開度に応じてその一部は放
熱用車室内熱交換器33を通過して暖められ、残りは放
熱用車室内熱交換器33を迂回して冷風のまま吹き出さ
れる。つまり、エアミックスドア46の開度に応じて冷
風と温風との割合が調節される。エアミックスドア46
の開度Xdはエアミックスドア46が一点鎖線位置にあ
る場合を0%(全閉、Xd=0)とし、このとき冷風と
温風との風量配分は冷風100%になる。一方、エアミ
ックスドア46が図示位置にある場合の開度Xdを10
0%(全開、Xd=100)とし、このとき冷風と温風
との風量配分は温風100%になる。
【0014】ダクト39のエアミックスドア46の下流
にはエアミックスチャンバ47が設けられており、ここ
で冷風と温風とを混合して温度調節された空調風が作ら
れる。エアミックスチャンバ47には、乗員の上半身に
向けて空調風を吹き出すベンチレータ吹出口51と、乗
員の足元に向けて空調風を吹き出すフット吹出口52
と、ウインドシールドに向けて空調風を吹き出すデフロ
スタ吹出口53とが連設される。これらの吹出口51〜
53にはそれぞれ、ベンチレータドア55、フットドア
56およびデフロスタドア57と、各ドアを駆動する不
図示のアクチュエータが設けられる。なお、ベンチレー
タ吹出口51は車両のインストルメントの中央に設けら
れたセンターベント吹出口51b,51cと、両側に設
けられたサイドベント吹出口51a,51dから構成さ
れる。
【0015】ここで、以下の実施例の説明で用いられる
種々の物理量を定義する。 Tsuc ; 吸熱用車室内熱交換器35の吸込空気
温度(吸熱用車室内熱交換器吸込風温センサ58により
検出される) Tout ; 吸熱用車室内熱交換器35の吹出空気
温度(吸熱用車室内熱交換器吹出風温センサ59により
検出される) Tvsc ; 放熱用車室内熱交換器33の吹出空気
温度(放熱用車室内熱交換器吹出風温センサ60により
検出される) Tvent ; ベンチレータ吹出口51の吹出空気温
度 Tamb ; 車室外の空気温度(以下、外気温と呼
ぶ)(外気温センサ62により検出される) Tic ; 車室内の空気温度(以下、室温と呼
ぶ)(室温センサ63により検出される) Tptc ; 車室内の設定温度(室温設定器により
設定される) Tof ; 冷暖房装置の目標吹き出し風温度(以
下、目標吹出温と呼ぶ) Teva.in; 吸熱用車室内熱交換器35の入口冷
媒温度(吸熱用車室内熱交換器入口冷媒温センサ68に
より検出される) Tsc.out; 放熱用車室内熱交換器33の出口冷
媒温度(放熱用車室内熱交換器出口冷媒温センサ67に
より検出される) Qsun ; 日射量(日射量センサ61により検出
される) Xd ; エアミックスドア開度 Wcomp ; コンプレッサ31への制御信号の入力 Vfan ; ブロアモータ44に印加される電圧 Veva ; 吸熱用車室内熱交換器35の通過風量
【0016】車両のインストルメントに設けられた空調
コントロールパネル100には、室温設定器64、吹出
口切換スイッチ65、ブロアファンスイッチ66、運転
モードスイッチ101およびRECスイッチ102が設
けられる。乗員は、これらのスイッチを操作して車室内
の空調環境を設定する。吹出口切換スイッチ65には、
ベンチレータ吹出口51を選択するVENTスイッチ6
5a、頭寒足熱式の空調を選択するB/L(バイレベ
ル)スイッチ65b、フット吹出口52を選択するFO
OTスイッチ65c、デフロスタ吹出口53を選択する
D/Fスイッチ65dおよびウインドシールドの曇りを
取るためのDEFスイッチ65eが設けられる。なお、
DEFスイッチ65eを押すとデフロスタ吹出口53が
開放されて外気導入による冷房運転が行われる。
【0017】RECスイッチ102は内気循環モードを
選択するスイッチであり、このスイッチを押すとインテ
ークドア42により外気導入口41が閉じられる。運転
モードスイッチ101には、AUTOスイッチ101
a、暖房スイッチ101b、送風スイッチ101cおよ
び冷房スイッチ101dが設けられる。AUTOスイッ
チ101aはオートエアコンモードを選択するスイッチ
であり、このスイッチを押すとオートエアコンモードに
より車室内の空調が行われる。暖房スイッチ101b、
送風スイッチ101cおよび冷房スイッチ101dは、
マニュアルエアコンモードにおける空調モードを選択す
るスイッチである。
【0018】制御装置43は、マイクロコンピュータ
ー、メモリ、A/D変換器、アクチュエータおよびモー
タの駆動回路、インタフェース回路などから構成され、
上述したセンサ58〜63,67,68、室温設定器6
4、吹出口切換スイッチ65、ブロアファンスイッチ6
6、運転モードスイッチ101、RECスイッチ10
2、ブロアモータ44、各ドアアクチュエータ、コンプ
レッサ31、三方弁32などが接続される。制御装置4
3は、後述する制御プログラムを実行して運転モードの
切換制御を行うとともに、切り換えられた運転モードに
おける空調制御を行う。
【0019】図5は運転モード選択プログラムを示すフ
ローチャートである。このフローチャートにより、第1
の実施例の運転モード切り換え動作を説明する。制御装
置43のマイクロコンピューターは、空調コントロール
パネル100の運転モードスイッチ101のいずれかが
操作されるとこの制御プログラムの実行を開始する。ス
テップS101において、乗員による運転モードの変更
が行われる以前の運転モードが送風モードであったか否
かを判別し、送風モードから冷房モードまたは暖房モー
ドへ切り換えられた場合はステップS102へ進み、冷
房モードまたは暖房モードから他の運転モードへ切り換
えられた場合はステップS103へ進む。ステップS1
02ではコンプレッサ31を停止させる。一方、ステッ
プS103ではコンプレッサ31の回転数を予め設定さ
れた回転数まで低下させる。コンプレッサ31の回転数
を設定回転数まで低下させることによって、コンプレッ
サ31の吐出圧力が低下するので、三方弁32により冷
媒流路を切り換えた時の圧力変化が小さくなり、コンプ
レッサ31の運転も安定化する。これによって、制御装
置43が圧力急変による異常を検出してコンプレッサ3
1を非常停止させるようなことがなくなる。
【0020】ステップS104において、運転モード変
更前のモードが冷房モードか否かを判別し、冷房モード
であればステップS105へ進み、そうでなければステ
ップS105をスキップする。ステップS105では、
車室外熱交換器38の不図示の冷却ファンの回転数を増
加させて冷却風量を増加し、続くステップS106で、
エアミックスドア(A/Mドア)46を全開にして放熱
用車室内熱交換器33を通過する風量を増加する。すな
わち、運転モード切り換え前に冷房運転を行っていた場
合は、車室外熱交換器38および放熱用車室内熱交換器
33により冷媒を速く冷却して高圧側の圧力を低下させ
る。一方、運転モード切り換え前に暖房運転を行ってい
た場合は、放熱用車室内熱交換器33により冷媒を速く
冷却して高圧側の圧力を低下させる。
【0021】ステップS107では、運転モードが変更
されてから予め設定した時間が経過したか否かを判別す
る。設定時間内にふたたび冷房、送風、暖房スイッチが
操作された場合は、経過時間をリセットしてその時点か
ら経過時間の計測を再開する。運転モードが変更されて
から設定時間が経過した時はステップS108へ進み、
そうでなければステップS101へ戻る。これにより、
乗員の操作ミス等により短時間で複数の運転モードを選
択しても、切り換えられるたびにモードが切替わり、コ
ンプレッサ回転数が変動することがなく、最終的に乗員
が選択した運転モードで運転がされるため、サイクルの
不安定作動を回避することができる。ステップS108
で変更後の運転モードを判別する。冷房スイッチ101
dにより冷房モードが選択されていれば、ステップS1
09へ進んで冷房運転を行い、送風スイッチ101cに
より送風モードが選択されていれば、ステップS110
へ進んで送風運転を行い、暖房スイッチ101bにより
暖房モードが選択されていれば、ステップS111へ進
んで暖房運転を行う。
【0022】−第2の実施例− 次に、図6〜13により第2の実施例を説明する。この
第2の実施例の構成は図2〜4に示す第1の実施例の構
成と同様であり、図示および説明を省略する。図6,7
は、オートエアコンモードおよびマニュアルエアコンモ
ードにおける運転モード選択プログラムを示すフローチ
ャートである。このフローチャートにより、第2の実施
例の動作を説明する。ステップS201において、セン
サー58〜63,67,68、室温設定器64などによ
り、設定温度Tptc、室温Tic、外気温Tamb、
吸熱用車室内熱交換器吹出空気温度Tout、吸熱用車
室内熱交換器吸込空気温度Tsuc、放熱用車室内熱交
換器吹出空気温度Tvsc、ブロアファン電圧Vfa
n、日射量Qsun、吸熱用車室内熱交換器入口冷媒温
度Teva.in、放熱用車室内熱交換器出口冷媒温度
Tsc.out、コンプレッサ入力Wcompを検出す
る。
【0023】ステップS202で、検出した熱環境情報
に基づいて目標吹出温Tofを演算する。この目標吹出
温Tofは、車室内を設定温度Tptcに維持するため
に必要とされる空調風の温度である。続くステップS2
03で、算出された目標吹出温Tofに基づいて、冷房
運転時にバイレベルモードの空調を行う場合の目標吸熱
用車室内熱交換器吹出空気温度Tout.ofを算出す
る。冷房運転時にバイレベルモードの空調を行う場合
は、吸熱用車室内熱交換器35で目標吹出温Tofより
もさらにΔTcだけ低い温度まで冷却した後、冷風の一
部を放熱用車室内熱交換器33でリヒートして上下の風
温差を付けて車室内へ吹き出すので、目標吹出温Tof
から補正値ΔTcを減算してバイレベルモード時の目標
吸熱用車室内熱交換器吹出空気温度Tout.ofを演
算する。
【0024】ステップS204で、上記ステップで検出
された熱環境情報に基づいて暖房時の窓の曇り止めを行
うための窓晴れの基準温度Tfを演算する。続くステッ
プS205では、算出された窓晴れ基準温度Tfを補正
して冷却温度Tf.hotを算出する。降雨時、降雪
時、夜間など、窓曇りの発生しやすい熱環境条件では、
補正値ΔThの値を大きくして冷却温度Tf.hotを
低く設定し、吸熱用車室内熱交換器35でさらに低い温
度まで空調風を冷却する。ステップS206において、
上記ステップで算出した目標吹出温Tofおよび冷却温
度Tf.hotに基づいてエアミックスドア46の制御
モードを設定する。Tof>Tf.hotで両者の差が
大きい場合はHOTモードを設定し、両者が等しいかま
たはほぼ等しい場合はBIモードを設定し、Tof<T
f.hotで両者の差が大きい場合はCOOLモードを
設定する。なお、わずかな温度変動に応答して制御モー
ドが頻繁に切り替わるのを防止するために、制御モード
の切り換え制御にヒステリシス特性を持たせてある。
【0025】HOTモードの場合は、エアミックスドア
46をほぼ全開にする。マニュアルエアコンモードで
は、吸熱用車室内熱交換器35の凍結防止と蒸気圧縮サ
イクルを保護するために冷房運転を禁止し、冷房スイッ
チ101dが押されてもコンプレッサ31を停止して送
風だけを行う。
【0026】COOLモードの場合は、エアミックスド
ア46をほぼ全閉にする。マニュアルエアコンモードで
は、蒸気圧縮サイクルの高圧側の異常圧力上昇を防止す
るために暖房運転を禁止し、暖房スイッチ101bが押
されてもコンプレッサ31を停止して送風だけを行う。
【0027】冷房運転と暖房運転を交互に切り換える必
要があるような熱環境条件では、熱負荷が小さい。この
ような時に、エアミックスドア46をほぼ全閉にしてC
OOLモードで冷房運転を行うと、コンプレッサ31を
最小入力にしてもまだ仕事量が大きく、コンプレッサ3
1が断続運転となって窓曇りが発生するおそれがある。
逆に、エアミックスドア46をほぼ全開にしてHOTモ
ードで暖房運転を行うと、吸熱用車室内熱交換器吹出空
気温度Toutが低下し、吸熱用車室内熱交換器35が
凍結しやすくなる。そこで、エアミックスドア46の制
御モードにBIモードを設定し、エアミックスドア開度
を50〜60%とする。これによって、冷房運転時は、
放熱用車室内熱交換器33の放熱量が増えるので、最小
入力状態でコンプレッサ31の連続運転が可能となり、
防曇性も向上する。また、暖房運転時は、吸熱用車室内
熱交換器吹出空気温度Toutが数度C以上、上昇する
ので、吸熱用車室内熱交換器35の凍結が起りににくく
なる。なお、BIモードでは、マニュアルエアコンモー
ドでも冷房運転と暖房運転の切り換えができるものとす
る。
【0028】次に図7のステップS207へ進み、吹出
口切換スイッチ65が操作されたか否かを判別する。吹
出口切換スイッチ65のいずれかが操作されていればス
テップS208へ進み、乗員が選択した吹き出し口を設
定する。一方、吹出口切換スイッチ65が操作されてい
なければステップS209へ進み、上記ステップで設定
されたエアミックスドア46の制御モードに応じて吹き
出し口を設定する。すなわち、HOTモードの場合はフ
ット吹出口52を設定し、BIモードの場合はベンチレ
ータ吹出口51およびフット吹出口52を設定し、CO
OLモードの場合はベンチレータ吹出口51を設定す
る。ステップS210では、設定した吹き出し口のドア
アクチュエータへ制御信号を出力してドアを駆動する。
【0029】ステップS211において、乗員が冷房ス
イッチ101dおよび暖房スイッチ101bのいずれか
を押したか否かを判別し、冷房スイッチ101dまたは
暖房スイッチ101bが押された場合はステップS21
2へ進み、いずれも押されていない場合はステップS2
13へ進む。ステップS212では図8に示すマニュア
ルエアコンモードの制御プログラムを実行し、ステップ
S213では図9に示すオートエアコンモードの制御プ
ログラムを実行する。これらの制御プログラムの実行を
終了したら図6のステップS201へ戻る。
【0030】図8に示すフローチャートにより、マニュ
アルエアコン制御を説明する。ステップS301におい
て、冷房スイッチ101dおよび暖房スイッチ101b
のいずれかが押された直後か否かを判別し、冷房スイッ
チ101dまたは暖房スイッチ101bが押された直後
であればステップS302へ進み、そうでなければステ
ップS303へ進む。これにより、誤操作によるサイク
ルの不安定を防止することができる。ステップS302
では、図12,13に示す冷暖房切り換え時の制御プロ
グラムを実行する。また、ステップS303では乗員の
選択したスイッチを判別し、暖房スイッチ101bを選
択していればステップS304へ進み、冷房スイッチ1
01dを選択していればステップS305へ進む。ステ
ップS304では図10に示す暖房運転の制御プログラ
ムを実行する。また、ステップS305では図11に示
す冷房運転の制御プログラムを実行する。ステップS3
02,S304,S305においてそれぞれの制御プロ
グラムの実行が終了したら図6,7に示す制御プログラ
ムへリターンする。
【0031】次に、図9のフローチャートにより、オー
トエアコン制御を説明する。オートエアコンモードで
は、エアミックスドア46の制御モードにBIモードが
設定されている場合だけ、冷房運転と暖房運転の切り換
えを行う。これによって、吹き出し口の切り換えおよび
吹き出し風温度のハンチングが防止され、冷暖房運転切
り換え時の乗員の違和感がなくなる上に、冷暖房運転切
り換え時のエアミックスドア46の開度変化による風量
変化や、蒸気圧縮サイクルの作動状態の急変が防止され
る。
【0032】ステップS401で、目標吹出温Tofお
よび冷却温度Tf.hotに基づいて運転モードを設定
する。Tof>Tf.hotの場合は暖房モードを設定
し、Tof<Tf.hotの場合は冷房モードを設定す
る。なお、わずかな温度変動に応じて運転モードが激し
く切り替わるのを防止するために、運転モードの切り換
え制御にヒステリシス特性を持たせてある。続くステッ
プS402で、設定された運転モードを判別し、冷房モ
ードであればステップS403へ進み、暖房モードであ
ればステップS406へ進む。
【0033】ステップS403では、暖房モードから冷
房モードへ切り換えられた直後か否かを判別し、切り換
えられた直後であればステップS404へ進み、そうで
なければステップS405へ進む。一方、ステップS4
06では、冷房モードから暖房モードへ切り換えられた
直後か否かを判別し、切り換えられた直後であればステ
ップS404へ進み、そうでなければステップS407
へ進む。ステップS404では図12,13に示す冷暖
房運転切り換え時の制御プログラムを実行し、ステップ
S405では図11に示す冷房運転の制御プログラムを
実行し、ステップS407では図10に示す暖房運転の
制御プログラムを実行する。それらの制御プログラムの
実行を終了したら図6,7の制御プログラムへリターン
する。
【0034】図10は、暖房運転の制御プログラムを示
すフローチャートである。このフローチャートにより暖
房運転制御を説明する。ステップS501において、エ
アミックスドア開度や各センサーにより検出された熱環
境条件に基づいてブロアモータ44の印加電圧Vfan
を設定し、暖房時のブロアファン37の制御を行う。続
くステップS502で、熱環境条件に基づいてエアミッ
クスドア開度を設定し、暖房時のエアミックスドア46
の制御を行う。次にステップS503で、熱環境条件に
基づいてコンプレッサ31の入力値Wcompを設定
し、暖房時のコンプレッサ制御を行う。さらにステップ
S504では、熱環境条件に基づいて吸い込み口を設定
し、インテークドア42を制御する。この時、RECス
イッチ102が押されていれば内気循環に強制的に切り
換え、DEFスイッチ65eが押されていれば外気導入
に強制的に切り換える。以上の処理が終了したら元のプ
ログラムへリターンする。
【0035】図11は、冷房運転の制御プログラムを示
すフローチャートである。このフローチャートにより冷
房運転制御を説明する。ステップS601において、エ
アミックスドア開度や各センサーにより検出された熱環
境条件に基づいてブロアモータ44の印加電圧Vfan
を設定し、冷房時のブロアファン37の制御を行う。続
くステップS602で、熱環境条件に基づいてエアミッ
クスドア開度を設定し、冷房時のエアミックスドア46
の制御を行う。次にステップS603で、熱環境条件に
基づいてコンプレッサ31の入力値Wcompを設定
し、冷房時のコンプレッサ制御を行う。さらにステップ
S604では、熱環境条件に基づいて吸い込み口を設定
し、インテークドア42を制御する。この時、RECス
イッチ102が押されていれば内気循環に強制的に切り
換え、DEFスイッチ65eが押されていれば外気導入
に強制的に切り換える。以上の処理が終了したら元のプ
ログラムへリターンする。
【0036】図12,13は、冷暖房切り換え時の制御
プログラムを示すフローチャートである。これらのフロ
ーチャートにより、冷暖房切り換え動作を説明する。ス
テップS701において、冷房モードから暖房モードへ
切り換えるか否かを判別し、冷房モードから暖房モード
へ切り換える場合はステップS702へ進み、暖房モー
ドから冷房モードへ切り換える場合は図13のステップ
S709へ進む。
【0037】冷房モードから暖房モードへ切り換える場
合は、ステップS702でコンプレッサ31の回転数を
冷房運転の最低回転数に設定する。オートエアコンモー
ドでは、ほぼ最低回転数の状態で冷暖房運転の切り換え
が行われるので、コンプレッサ31の回転数を最低回転
数まで低下させても吹き出し風温度や蒸気圧縮サイクル
の作動状態はほとんど変化しない。ところが、マニュア
ルエアコンモードでは、コンプレッサ31の回転数を最
低回転数まで低下させと、コンプレッサ31の吐出圧力
が低下して吹き出し風温度がやや上昇するので、乗員は
冷房運転から暖房運転への切り換え操作に対して装置の
運転モードが確かに切り替わったことを認識できる。ま
た、蒸気圧縮サイクルにおける運転モードの切り換えが
容易になり、冷媒温の発生を防ぐことができる。
【0038】コンプレッサ31の回転数を低下させる
と、吸熱用車室内熱交換器吹出空気温度Toutが上昇
して窓曇りを生じる可能性が高くなる。また、冷房運転
から暖房運転への切り換えなので、吹き出し風温度を高
くする必要もある。そこで、ステップS703でエアミ
ックスドア46を設定開度まで開き、吸熱用車室内熱交
換器吹出空気温度Toutを低下させるとともに、放熱
用車室内熱交換器33からの放熱量を増やして吹き出し
風温度を高くする。
【0039】ステップS704では車室外熱交換器38
を冷却するための冷却ファンを停止させる。冷却ファン
を停止すると、車室外熱交換器38からの放熱量が低下
し、放熱用車室内熱交換器33からの放熱量が増加する
ので、吹き出し風温度を上昇させることができる。しか
も、車室外熱交換器38内がガス状の冷媒で満たされる
ので、ステップS705,S706で設定時間後に冷媒
流路を冷房運転時の第1流路から暖房運転時の第2流路
に切り換えた時に、車室外熱交換器38内に残留する冷
媒量が少なくなり、暖房運転時の第2流路に十分な冷媒
量を確保でき、蒸気圧縮サイクルの作動を安定化させる
ことができる。また、ステップS705,S706で設
定時間後に冷媒流路を切り換えることによって、マニュ
アルエアコンモード時に乗員の操作ミスで冷暖房運転の
切り換え操作が頻繁に繰り返されても、そのような操作
に応答して冷媒流路の切り換えが頻繁に行われるような
ことがない。ステップS707ではエアミックスドア4
6を元の開度に戻し、続くステップS708で図10に
示す暖房運転の制御プログラムを実行する。
【0040】暖房運転から冷房運転への切り換えの場合
は、図13のステップS709でコンプレッサ31の回
転数を暖房運転の最低回転数に設定する。オートエアコ
ンモードでは、ほぼ最低回転数の状態で冷暖房運転の切
り換えが行われるので、コンプレッサ31の回転数を最
低回転数まで低下させても吹き出し風温度や蒸気圧縮サ
イクルの作動状態はほとんど変化しない。ところが、マ
ニュアルエアコンモードでは、コンプレッサ31の回転
数を最低回転数まで低下させると、コンプレッサ31の
吐出圧力が低下して放熱用車室内熱交換器33における
放熱量が減少し、吹き出し風温度が低くなるので、乗員
は暖房運転から冷房運転への切り換え操作に対して装置
の運転モードが確かに切り替わったことを認識できる。
また、蒸気圧縮サイクルにおける運転モードの切り換え
が容易になり、冷媒温の発生や冷媒流路切り換え時の蒸
気圧縮サイクルの不安定動作を防ぐことができる。
【0041】コンプレッサ31の回転数を低下させる
と、吸熱用車室内熱交換器吹出空気温度Toutが上昇
して窓曇りを生じる可能性が高くなる。そこで、ステッ
プS710でエアミックスドア46を設定開度まで開
く。これによって、吸熱用車室内熱交換器吹出空気温度
Toutが低下し、バイレベルモードにおけるベンチレ
ータ吹出口51からの吹き出し風温度も低下する。な
お、実験によれば、暖房運転時にはコンプレッサ31の
回転数が低いほど上下の吹き出し口から吹き出される空
気の温度差が大きくなるが、全体の暖房能力は最小の状
態に維持される。
【0042】ステップS711では放熱用車室内熱交換
器出口冷媒温度Tsc.outが予め設定した温度まで
低下したか否かを判別し、設定温度まで低下したらステ
ップS712へ進む。ステップS712では、冷媒流路
を暖房運転時の第2流路から冷房運転時の第1流路に切
り換える。暖房運転時は、コンプレッサ31の回転数が
冷房運転時の回転数と同一であってもコンプレッサ31
の吐出圧力が高く、しかも圧力の低下速度が遅いので、
運転モード切り換え時にコンプレッサ31の負荷が増大
して過電流が流れ、コンプレッサ31が停止する可能性
が高い。そのため、ステップS711,S712では、
放熱用車室内熱交換器出口冷媒温度Tsc.outが設
定温度まで低下したことを検出して、コンプレッサ31
の吐出圧力が低下したと判断し、冷媒流路を切り換え
る。なお、この実施例では、放熱用車室内熱交換器出口
冷媒温度Tsc.outに基づいてコンプレッサ31の
吐出圧力の低下を判断したが、蒸気圧縮サイクルの高圧
側の作動温度や圧力の代表値、あるいは経過時間によっ
て判断してもよい。ステップS713ではエアミックス
ドア46を元の開度に戻し、続くステップS714で図
11に示す冷房運転の制御プログラムを実行する。
【0043】このように、運転モードの切り換え時に、
いったんコンプレッサの回転数を予め設定した回転数ま
で低下させるようにしたので、コンプレッサの吐出圧力
が低下し、運転モードの切り換えにともなって冷媒流路
を切り換えても蒸気圧縮サイクルの圧力変化が小さくな
り、コンプレッサの運転が安定化するとともに、制御装
置が圧力急変による異常状態を検出してコンプレッサを
非常停止させるようなことがない。また、運転モード切
り換え時に、いったんエアミックスドアを設定開度まで
開けて放熱用車室内熱交換器を通過する風量を増加さ
せ、放熱用車室内熱交換器で冷媒の熱を放熱させて蒸気
圧縮サイクルの高圧側の圧力を低下させるようにしたの
で、上記と同様な効果が得られる。さらに、操作スイッ
チによる運転モードの切り換え後、その状態のままで予
め設定した時間が経過したら新たに選択された運転モー
ドへ切り換えるようにしたので、乗員の操作ミスで運転
モードの切り換え操作が頻繁に繰り返されても、そのよ
うな操作に応答して冷暖房運転の切り換えが頻繁に行わ
れるようなことがない。
【0044】以上の実施例の構成において、コンプレッ
サ31がコンプレッサを、車室外熱交換器38が車室外
熱交換器を、放熱用車室内熱交換器33が放熱用車室内
熱交換器を、膨張弁34が膨張手段を、吸熱用車室内熱
交換器35が吸熱用車室内熱交換器を、三方弁32が冷
媒流路切り換え手段を、ブロアファン37が送風手段
を、制御装置43が負荷低減手段をそれぞれ構成する。
【0045】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、運
転モードの切り換え時にいったん蒸気圧縮サイクルの負
荷を低減させるようにしたので、運転モードの切り換え
にともなって冷媒流路を切り換えても蒸気圧縮サイクル
の圧力変化が小さくなり、コンプレッサの運転が安定化
するとともに、蒸気圧縮サイクルを構成する機器の寿命
が長くなる。さらに、制御装置が圧力急変による異常状
態を検出してコンプレッサを非常停止させるようなこと
がなく、運転モードの切り換えがスムーズに行われる。
また、各実施例とも、所定の運転モードが連続した場合
に、運転モードの切り換えを行なうようにしたため、誤
操作等によりコンプレッサ回転数がむやみに変化するこ
とがなく、サイクルを安定化させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】クレーム対応図。
【図2】第1の実施例の構成を示す図。
【図3】第1の実施例の構成を示す図。
【図4】空調コントロールパネルの正面図。
【図5】第1の実施例の運転モード選択プログラムを示
すフローチャート。
【図6】第2の実施例のオートエアコンモードおよびマ
ニュアルエアコンモードの選択プログラムを示すフロー
チャート。
【図7】第2の実施例のオートエアコンモードおよびマ
ニュアルエアコンモードの選択プログラムを示すフロー
チャート。
【図8】マニュアルエアコンモードの制御プログラムを
示すフローチャート。
【図9】オートエアコンモードの制御プログラムを示す
フローチャート。
【図10】暖房運転の制御プログラムを示すフローチャ
ート。
【図11】冷房運転の制御プログラムを示すフローチャ
ート。
【図12】冷暖房運転切換時の制御プログラムを示すフ
ローチャート。
【図13】冷暖房運転切換時の制御プログラムを示すフ
ローチャート。
【図14】従来の車両用ヒートポンプ式冷暖房装置の構
成を示す図。
【符号の説明】
31,201 コンプレッサ 32 三方弁 33,203 放熱用車室内熱交換器 34 膨張弁 35,205 吸熱用車室内熱交換器 36 液タンク 37 ブロアファン 38,202 車室外熱交換器 39 ダクト 40 内気導入口 41 外気導入口 42 インテークドア 43 制御装置 44 ブロアモータ 46 エアミックスドア 47 エアミックスチャンバ 51,51a,51b,51c,51d ベンチレータ
吹出口 52 フット吹出口 53 デフロスタ吹出口 55 ベンチレータドア 56 フットドア 57 デフロスタドア 58 吸熱用車室内熱交換器吸込風温センサ 59 吸熱用車室内熱交換器吹出風温センサ 60 放熱用車室内熱交換器吹出風温センサ 61 日射量センサ 62 外気温センサ 63 室温センサ 64 室温設定器 65 吹出口切換スイッチ 65a VENTスイッチ 65b B/Lスイッチ 65c FOOTスイッチ 65d D/Fスイッチ 65e DEFスイッチ 66 ブロアファンスイッチ 67 放熱用車室内熱交換器出口冷媒温センサ 68 吸熱用車室内熱交換器入口冷媒温センサ 70 逆止弁 100 空調コントロールパネル 101 運転モードスイッチ 101a AUTOスイッチ 101b 暖房スイッチ 101c 送風スイッチ 101d 冷房スイッチ 102 RECスイッチ 200 蒸気圧縮サイクル 204 膨張手段 206 冷媒流路切り換え手段 210 送風手段 220 負荷低減手段

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 冷媒に仕事量を加えるコンプレッサと、 このコンプレッサの冷媒吐出側に接続され、冷媒の熱を
    外気に放熱する車室外熱交換器と、 前記コンプレッサの冷媒吐出側に接続され、冷媒の熱を
    送風手段により送風された空気に放熱して温風を作る放
    熱用車室内熱交換器と、 この放熱用車室内熱交換器の冷媒流出側に接続された膨
    張手段と、 この膨張手段の冷媒流出側と前記コンプレッサの冷媒吸
    入側とに接続され、送風手段により送風された空気の熱
    を前記車室外熱交換器および前記放熱用車室内熱交換器
    の少なくとも一方から前記膨張手段を介して供給された
    冷媒に吸熱して冷風を作る吸熱用車室内熱交換器と、 前記コンプレッサの冷媒吐出側と前記車室外熱交換器お
    よび前記放熱用車室内熱交換器の冷媒流入側との間に設
    けられ、前記コンプレッサから吐出される冷媒を、冷房
    運転時には前記車室外熱交換器へ導き、暖房運転時には
    前記車室外熱交換器を迂回させて前記放熱用車室内熱交
    換器へ導く冷媒流路切り換え手段とを有する蒸気圧縮サ
    イクルを備え、少なくとも冷房運転モードと暖房運転モ
    ードを有する車両用ヒートポンプ式冷暖房装置であっ
    て、 運転モードの切り換え時にいったん前記蒸気圧縮サイク
    ルの負荷を低減させる負荷低減手段を備えることを特徴
    とする車両用ヒートポンプ式冷暖房装置。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JPH07285326A (ja) * 1994-04-20 1995-10-31 Nissan Motor Co Ltd 車両用ヒートポンプ式冷暖房装置
WO2011108567A1 (ja) * 2010-03-04 2011-09-09 カルソニックカンセイ株式会社 車両用空気調和装置及びその運転切替方法

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