JPH062259B2 - 塗装ブ−ス水洗水の処理方法 - Google Patents

塗装ブ−ス水洗水の処理方法

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JPH062259B2 JP11039086A JP11039086A JPH062259B2 JP H062259 B2 JPH062259 B2 JP H062259B2 JP 11039086 A JP11039086 A JP 11039086A JP 11039086 A JP11039086 A JP 11039086A JP H062259 B2 JPH062259 B2 JP H062259B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は塗装ブース水洗水の処理方法に係り、特に湿式
スプレー塗装ブースにおいて、余剰ペイントを捕集する
ために噴霧される水洗水中の塗料の粘着性を低減し、系
内への塗装の粘着固化を防止すると共に、長期にわたる
水洗水の循環使用を可能とする塗装ブース水洗水の処理
方法に関する。
[従来の技術及び先行技術] 自動車工業における塗装工程では、一般に車体に噴霧さ
れたペイントの歩留りは60〜80%であり、使用ペイ
ントの40〜20%は次工程で除去すべき過剰ペイント
である。この過剰に噴霧された余剰ペイントを捕集する
には、通常、水洗による湿式スプレーブースで処理され
ており、水洗水は循環使用される。
このような湿式スプレーブースにおいて、水洗水に捕集
される余剰ペイントは粘着性が高いため、スプレーブー
スの水膜板、配管系、スプレーノズル等に付着して配管
やノズルの目詰りを起こし、水洗効率を著しく低下させ
ることとなる。また、余剰ペイントの付着により、スプ
レーブースの排気系が詰り、空気の流通が阻害された場
合には、ブース内にペイント溶剤が充満し、安全衛生上
危険な状態となり、著しく作業環境を悪化させる。しか
も、余剰ペイントの大部分はスプレーブースのブースピ
ット底、循環ピット底に沈積し、沈積したペイントは時
間の経過と共にゴム状に固化し、清掃除去に多大な手間
と労力を要するようになる。
また、洗浄水中に捕集されたペイントは、系内に付着又
は沈降するのみならず、ペイント成分が溶解したり、微
粒子となって分散したりする。特に水性ペイントの場合
には分散し易く、水中の懸濁物質(SS)や溶解固形分
(TDS)を増加させる。TDSが増加すると系内の腐
食進行を助長する。また、ペイント中の溶剤はブース排
気中の炭化水素(HC)を増加させるだけでなく、洗浄
水中に溶解して循環水のCODを上昇させる。更には、
ペイントの溶剤の種類によって循環水を酸性化し、その
結果システムの腐食を促進させることとなる。
このような問題点を解決するために、従来より、洗浄水
に配合するスプレーブース処理剤が開発されており、 NaOH、KOH等のアルカリ Zn塩等の両性金属 カチオン性ポリマー 界面活性剤 等の薬剤を単独であるいは2種以上を併用して洗浄水に
添加する方法が知られている。
しかしながら、上記従来の処理剤は、 効果が十分でない、 適用できるpH範囲が狭く、安定な処理を行なうことが
難しい上、pH調整剤が多量に必要とする、 処理薬剤の遊離のために循環水中のCODが増加す
る、 このため廃水処理が困難であり、廃水中のスラッジ量
も増加する、 等の問題点を有し、工業的に有利なものとはいえなかっ
た。
このような従来の問題点を解決するものとして、本出願
人は、メラミン・アルデヒド酸コロイド溶液を含むこと
を特徴とする湿式スプレーブース処理剤を見出し、先に
特許出願した(特開昭61−108698。以下「先
願」という。)。
先願に係る処理剤によれば、余剰ペイントの粘着性は殆
どなくなり、ピット内に沈積したスラッドが粘着固化す
るなどの弊害を防止して、効率的なスプレーブース処理
を行うことが可能となる。
[発明が解決しようとする問題点] このように、先願の処理剤により、スプレーブース処理
効率は大幅に向上されたが、前述の如く、スプレーブー
ス処理においては、ピット内の水は一般に再度水洗水と
して循環されるため、循環を重ねてゆくことにより、循
環水洗水中のSSが増加してゆき、循環水洗水の清澄度
が低下することがわかった。
[問題点を解決するための手段] 本発明の塗装ブース水洗水の処理方法は、このような問
題を解決し、塗装ブースへ水洗水を長期間安定に循環使
用し、効率的なスプレーブース処理を行うことを可能と
するものであって、 塗装ブースに供給する水洗水にメラミン・アルデヒド酸
コロイド溶液を添加すると共に、該塗装ブースから排出
される使用済水洗水中の固形物を分離した後、再度水洗
水として循環使用することを特徴とする塗装ブース水洗
水の処理方法、 を要旨するものである。
以下に本発明につき詳細に説明する。
本発明の方法においては、塗装ブースに供給する水洗水
にメラミン・アルデヒド酸コロイド溶液を添加する。
本発明に用いるメラミン・アルデヒド酸コロイド溶液
は、後掲の製造例に見られるようにメラミンとアルデヒ
ドとを反応させて得られたチメロールメラミンに更に酸
を加えることによって製造することができる。なお、必
要に応じて、メチロールメラミンを更にアルキルエーテ
ル化したものに酸を加えて製造しても良い。
本発明においては用いられるアルデヒドとしては、ホル
ムアルデヒド、パラホルムアルデヒド、アセトアルデヒ
ド、プロピオンアルデヒド等が挙げられるが、とりわけ
ホルムアルデヒド、パラホルムアルデヒドが取り扱い及
び反応効率の面から好ましい。
メラミンとアルデヒドとの仕込割合は、メラミン1モル
対してアルデヒド1〜6モルとするのが好ましい。
但し、アルデヒドが2.5モルを超えると、酸コロイド溶
液としたときに遊離のアルデヒド量が多くなる。遊離の
アルデヒドCOD源となるので、CODが問題となると
ころではアルデヒド量は2.5モル以下とするのが好まし
い。
こうして得られたメチロールメラミンは、水には溶解し
ないが、酸溶液にはコロイド状態となって溶解する。一
方メチロールメラミンを更にアルキルエーテル化して得
られるアルキルエーテル化メチロールメラミンは水溶性
であり、酸を添加するとコロイド状になる。
ここで用いる酸としては、一塩基酸が適している。一塩
基酸としては、塩酸、硝酸等の鉱酸の他、ギ酸、酢酸、
乳酸、プロピオン酸等の有機酸が挙げられる。なかでも
塩酸は安定しコロイド溶液が得られるので好ましい。
なお、一塩基酸、特に塩酸の添加量は、メラミン1モル
に対して0.5〜1.5モル程度、好ましくは0.7〜1.3モルと
するのが好適である。
酸添加量が0.5モル未満となると、酸コロイド性を十分
に発揮させることが困難となり、一方、1.5モルを超え
ると、コロイド溶液の安定性が悪くなる傾向が生じる。
このメチロールメラミンの酸コロイド溶液中には、コロ
イド溶液調整初期においては遊離のアルデヒドが多く存
在するが、調製後、室温で放置して熟成すると遊離のア
ルデヒドが減少する。熟成は加熱することによって加速
することもできる。熟成時間は、室温熟成の場合は5日
〜3ヶ月、加熱熟成の場合は50℃で2〜3時間程度が
適当である。
このようなメラミン・アルデヒド酸コロイド溶液の添加
方法としては、通常、塗装ブースへの水洗水スプレー量
に応じて連続注入により添加するのが好ましいが、間欠
注入としても良い。また、メラミン・アルデヒド酸コロ
イド溶液の添加箇所としては特に制限はないが、水洗水
の塗装ブース送給側、特に水洗水とペイントとが接触す
る直前の配管系に添加するのが最も効果的である。
メラミン・アルデヒド酸コロイド溶液の添加量は、塗装
ペイント量、塗装方法等により異なるが、水洗水中のメ
ラミン・アルデヒド酸コロイド溶液濃度で1〜5000
ppm、通常5〜500ppm程度となるようにするのが好ま
しく、ジャーテストにより適宜決定する。しかして、メ
ラミン・アルデヒド酸コロイド溶液を添加した水洗水
は、余剰ペイント量に対するメラミン・アルデヒド酸コ
ロイド溶液の重量で0.1〜300%の範囲、通常1〜1
0%の範囲となるように塗装ブースに供給するのが適当
である。
なお、本発明においては、メラミン・アルデヒド酸コロ
イド溶液を水洗水に添加した後、水洗水のpHを4〜1
0、特に5〜9に調整するのが好ましい。pHが4未満あ
るいは10よりも大であると、塗料の粘着性低減効果を
十分に発揮し得なくなる。(この理由については、水洗
水のpHが過度に低かったり、逆に過度に高かったりする
と、コロイドの会合が十分には進行し難くくなるためで
あると推察される。) pH調整に用いる酸やアルカリ剤としては、塩酸、硝酸、
水酸化ナトリウム、アンモニア等の公知のものを選ぶこ
とができる。
本発明においては、このような水洗水を塗装ブースに供
給して湿式スプレーブース処理を行い、メラミン・アル
デヒド酸コロイド溶液により、水洗水中に捕集された余
剰ペイントを不粘着化し、これが水膜板や配管に付着す
るのを防止し、また、ピット内に沈積したスラッジが粘
着固化するのを防止する。そして、塗装ブースから排出
される使用済水洗水は含有される固形物を分離した後、
再度水洗水として循環使用する。
この使用済水洗水に含有される固形物を分離する手段と
しては特に制限はないが、浮上分離又は物理的固液分離
手段が採用される。物理的固液分離手段としては、具体
的には、ウェッジワイヤー、ロータリースクリーン、バ
ースクリーン又はサイクロン等が挙げられる。
使用済水洗水中の固形物の分離は、水洗水の循環系に上
記分離手段を組み込んで、塗装ブースから排出される使
用済水洗水の全量を分離手段にて処理するようにして
も、排出される使用済水洗水の一部を循環系から抜き取
って、分離手段に供給し、処理水を再び循環系に返送す
るようにして行っても良い。
使用済水洗水の固液分離処理により回収されるスラッジ
は、動力脱水あるいは通常の脱水機で脱水した後、焼却
処理又は埋立等により処分することができる。
なお、本発明の方法においては、水洗水にメラミン・ア
ルデヒド酸コロイド溶液が添加されていることから、水
洗水中に捕集された余剰ペイント等の粘着性は十分に改
善されているため、特に凝集剤等を使用することなく、
効果的な固液分離を行うことが可能であるが、分離をよ
り確実かつ効率的に行うためには、適当な凝集剤を用い
てフロックの粗大化を図るのが好ましい。特に分離手段
として、浮上分離手段を採用する場合には、凝集剤を使
用するのが有利である。
凝集剤としては、ポリジアリル四級アンモニウム塩、ポ
リ(メタ)アクリル酸アミノエステル、ポリエチレンイ
ミン、ポリアミドポリアミン、ジハロアルカンポリアミ
ン重縮合体、ポリアクリルアミドのマンニッヒ変性物、
ポリアクリルアミドのホフマン分解物、ポリアミノアル
キル(メタ)アクリレート、ポリビニルピリジウムハラ
イド、ポリ(メタ)アクリレートポリアルキレンポリア
ミン、カチオン化でんぷん、キトサン、ポリビニルイミ
ダゾン及びこれらの水溶性共重合体等のカチオン性高分
子凝集剤、ポリエチレンオキサイド、ポリアクリルアミ
ド、ポリビニルアルコール、メチルセルロース、尿素−
ホルマリン樹脂等のノニオン性高分子凝集剤、ポリ(メ
タ)アクリル酸塩、ポリ(メタ)アクリルアミドの部分
加水分解物、ポリスチレンスルホン酸塩等のアニオン性
高分子凝集剤等、各種の水溶性高分子凝集剤が挙げられ
る。その他、PAC、硫酸バンド、塩化第二鉄等の無機
凝集剤も使用可能である。
これらの凝集剤の添加箇所は前記分離手段の直前が好ま
しく、この場合、適当な反応槽を設けることにより、凝
集はより良好に進行し易くなるので有利である。また、
その添加量は、余剰ペイントに対する重量で0.001〜1
00%、通常0.01〜50%の範囲とし、循環する水洗水
中へ注入する場合には、水中の余剰ペイント量によって
も異なるが、0.01〜1000ppm、通常0.05〜100ppm
の範囲とするのが好ましく、一般には最適添加量はジャ
ーテストにより適宜決定される。
なお、本発明の方法においては、水洗水中に更にアルカ
リ剤、界面活性剤等を添加しても良い。
アルカリ剤は、塗料の粘着性をより低減させ、また装置
の防食面からも有効である。
界面活性剤は、塗料の分岐性及び乳化性の向上に有効で
ある。界面活性剤としては、それ自体公知の任意の陰イ
オン界面活性剤、非イオン界面活性剤、両性イオン界面
活性剤あるいは陽イオン界面活性剤の1種あるいは2種
以上の組合せが使用できる。具体的には、アルキルベン
ゼンスルホン酸ナトリウム、高級アルコール硫酸エステ
ルナトリウム、アルキル硫酸エステルナトリウム、アル
キルスルホン酸ナトリウム、アルキルスルホコハク酸ナ
トリウム、シアルキルスルホコハク酸ナトリウム、アル
キルナフタリンクスルホン酸ナトリウム−ホルマリン縮
合物、アルキルナフタリンスルホン酸ナトリウム、スル
ホン化複素環式化合物、脂肪酸−アミノ酸縮合物等の陰
イオン界面活性剤;ポリオキシエチレンアルキルエーテ
ル、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル、ポ
リエチレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチ
レン脂肪酸アミドエーテル、ポリエチレングリコールア
ルキルアミンエーテル、多価アルコール脂肪酸エステ
ル、ポリオキシエチレン多価アルコール脂肪酸エステ
ル、アルキロールアミド等の非イオン界面活性剤;ベタ
イン型、イミダゾリン型、スルホン酸型あるいはアラニ
ン型の両性界面活性剤;アルキルピリジニウム塩酸塩、
アルキルトリメチルアンモニウムハライド、ポリオキシ
エチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレンドデシル
アミン等の陽イオン界面活性剤等が挙げられる。本発明
においては、これらの界面活性剤のうちでも、非イオン
界面活性剤を用いるのが好ましい。
界面活性剤の使用量はメラミン・アルデヒド酸コロイド
溶液1重量部に対して0.01〜1重量部が適当である。
[作用] 本発明の方法においては、塗装ブースに供給する水洗水
中にメラミン・アルデヒド酸コロイド溶液を添加するた
め、余剰ペイントを捕集する水洗水中の塗料の粘着性が
低減され、系内への塗料の粘着固化が防止される。この
水洗水中の塗料の粘着性を低減させる作用機構の詳細は
必ずしも明確ではないが、酸溶液中でコロイド状態とな
って溶解しているメラミン−アルデヒドが、水洗水中に
添加されpHが上昇することによりコロイド性が破られて
会合し、この会合に際し、塗料成分をまき込んだ形で結
合して不溶化することによるものと考えられる。また、
塗料成分をまき込んだ結合体は、メラミン・アルデヒド
樹脂としての性質が強く出るため、塗料の粘着性が取り
除かれるものと推定される。
しかして、塗装ブースから排出される使用済水洗水中の
固形物を分離した後、再び循環使用するため、水中のS
Sの増加等による循環水洗水の清澄度の低下等の問題が
解消され、ノズルやピット等の清掃頻度を低減させて長
期間安定かつ効率的なスプレーブース処理を行うことが
可能とされる。
[実施例] 以下、製造例及び実施例により本発明を更に具体的に説
明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実
施例に限定されるものではない。
メラミン・アルデヒド酸コロイド溶液の製造例 蒸留水93mlにメラミン63g(0.5モル)とパラホル
ムアルデヒド30g(ホルムアルデヒドとして1.0モ
ル)とを加え、NaOHでpHを10.0に調整し、70℃に
加熱してメラミンを溶解させた。更に70℃で5分間反
応させたのち、室温下に放置して徐々に冷却してメチロ
ール化メラミンの結晶を析出させた。この析出物をブフ
ナーロート上に集め、メタノールで洗浄したのち減圧乾
燥した。この乾燥したメチロール化メラミンは元素分析
の結果、メラミン:ホルムアルデヒド=1:2.19であっ
た。
このメチロール化メラミン10g(0.05モル)を1.35%
塩酸溶液100mlに添加し(対メラミン0.75モル)、攪
拌して酸コロイド溶液を得た。次の実施例における使用
に際しては、更に室温で12日間放置して熟成させた。
実施例1 市水をミキサーに取り、アミノアルキド樹脂系塗料を固
型分で2000ppmとなるように添加し、急速攪拌し、
均一な懸濁液を調製した。ジャーテストに500mlの懸
濁液を取り、メラミン・アルデヒド酸コロイド溶液を2
00ppm添加した後、150rpmで2分間攪拌した。更に
ポリアクリルアミドを2ppm添加して150rpmで2分間
攪拌した後、50rpmで3分間攪拌した。このものを静
置後浮上した塗料を採取し、その回収率を求めた。結果
を第1表NO.1に示す。また、回収されたフロック径、
液の粘着性についての結果も第1表に併記した。
また、ポリアクリルアミドを添加したかった場合(NO.
2)、メラミン・アルデヒド酸コロイド溶液を添加しな
かった場合(NO.3)、両薬剤共に添加しなかった場合
(NO.4)についても同様に回収率、フロック径、粘着
性を求め、結果を第1表に示した。
第1表より明らかなように、NO.1の場合には、フロッ
ク径も大きく浮上し易く、粘着性も無いのでスラッジの
回収が容易で回収率も高い。これに対し、NO.2の場合
では、回収率が若干劣る。またNO.3、NO.4は実用的で
なはない。
なお、実際の塗装ブース処理設備において、上記NO.1
の場合と同割合で、水洗水にメラミン・アルデヒド酸コ
ロイド溶液を添加し、また排出された使用済水洗水にポ
リアクリルアミドを添加して浮上分離処理を行った後、
再び循環使用して湿式スプレーブース処理を行ったとこ
ろ、ポリアクリルアミドの添加及び浮上分離を行わない
場合には約14日で循環水洗水の濁度が200ppmとな
ったのに対し、14日後も水洗水の濁度は60ppmに維
持され、良好に継続処理が可能であることが確認され
た。また、更に無機凝集剤としてアルミン酸ソーダを5
0ppm併用したところ、水洗水の濁度は20ppmに維持さ
れた。
実施例2 実施例1において、メラミン・アルデヒド酸コロイド溶
液を添加攪拌した後、ポリクリルアミドを添加して15
0rpmで2分間攪拌した液を、ウェッジワイヤの切片
(30cm幅、30cm長さ、スリツト0.5mm)を50°に
傾斜させたものの上部から、ゆっくりと注いでウェッジ
ワイヤ濾別分離を行ったこと以外は同様にして実験を行
い、塗料回収率、液の粘着性について調べた。結果を第
2表NO.5に示す。
また、ポリアクリルアミドを添加したかった場合(NO.
6)、メラミン・アルデヒド酸コロイド溶液を添加しな
かっ場合(NO.7)、両薬剤共に添加しなかった場合(N
O.8)ついても同様にして回収率、粘着性を求め、結果
を第2表に示した。
第2表より明らかなように、NO.5の場合には、フロッ
ク径も大きく容易にスクリーンで濾別でき、粘着性も無
いのでスラッジの回収が容易で回収率も高い。これに対
し、NO.6の場合では、フロック径がやや小さいため回
収率が若干劣る。またNO.7、NO.8は、粘着性のために
濾別ができなかった。
なお、実際の塗装ブース処理設備において、上記NO.5
の場合と同割合で、水洗水にメラミン・アルデヒド酸コ
ロイド溶液を添加し、また排出された使用済水洗水にポ
リアクリルアミドを添加してウェッジワイヤ濾別処理を
行った後、再び循環使用して湿式スプレーブース処理を
行ったところ、分離を行わない場合には約14日で水洗
水の濁度が250ppmとなったのに対し、14日後も水
洗水の濁度は100ppmに維持され、良好に継続処理が
可能であることが確認された。また、更に、無機凝集剤
としてアルミン酸ソーダを50ppm併用したところ、水
洗水の濁度は30ppmに維持された。
[効果] 以上詳述した通り、塗装ブース水洗水の処理方法は、塗
装ブースに供給する水洗水にメラミン・アルデヒド酸コ
ロイド溶液を添加すると共に、該塗装ブースから排出さ
れる使用済水洗水中の固形物を分離した後、再度水洗水
として循環使用するものであって、塗装ブースにおいて
水洗水中に捕集された塗料の粘着性が殆どなくなり、塗
料はさらさらした粒子状となり、しかも使用済の水洗水
は循環再使用する前に固形物を除去するため、水中のS
Sの増加等による問題も解消される。
従って、本発明の方法によれば、 配管等への塗料の付着によるノズルの目詰り等が防止
され、水洗効率が良好に維持される。
排気系の閉塞等による作業環境の悪化が防止される。
ブースピット等に沈積又は浮上した塗料スラッジが固
化し難くなり、容易に除去できるようになる。
洗浄廃液が固液分離し易くなり、廃水処理が容易とな
る。
循環水のCOD濃度を低減できるため、洗浄廃水処理
量を大幅に低減することができる。
湿式スプレーブースシステムの腐食を防止することが
できる。
広いpH範囲で行うことが可能である。
等の効果が奏される上に、 高い分離効率で使用済水洗水中の固形物を分離除去す
ることができ、循環水洗水の清澄度を高く維持すること
ができる。
という効果も奏され、塗装ブース処理を工業的に極めて
有利に行うことが可能となる。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】塗装ブースに供給する水洗水にメラミン・
    アルデヒド酸コロイド溶液を添加すると共に、該塗装ブ
    ースから排出される使用済水洗水中の固形物を分離した
    後、再度水洗水として循環使用することを特徴とする塗
    装ブース水洗水の処理方法。
  2. 【請求項2】メラミン・アルデヒド酸コロイド溶液はメ
    ラミン1モルに対してアルデヒドが1〜6モル結合した
    メチロールメラミンと酸とから成るものであることを特
    徴とする特許請求の範囲第1項に記載の方法。
  3. 【請求項3】メラミン・アルデヒド酸コロイド溶液は、
    メラミンとアルデヒドが結合したメチロールメラミンを
    更にアルキルエーテル化したアルキルエーテル化メチロ
    ールメラミンと酸とから成るものであることを特徴とす
    る特許請求の範囲第2項に記載の方法。
  4. 【請求項4】酸は塩酸であることを特徴とする特許請求
    の範囲第1項ないし第3項のいずれか1項に記載の方
    法。
  5. 【請求項5】塩酸はメラミン1モルに対し0.5〜1.5モル
    添加されて成ることを特徴とする特許請求の範囲第4項
    に記載の方法。
  6. 【請求項6】使用済水洗水中の固形物の分離は、凝集剤
    を添加した後、浮上分離により行うことを特徴とする特
    許請求の範囲第1項ないし第5項のいずれか1項に記載
    の方法。
  7. 【請求項7】使用済水洗水中の固形物の分離は、物理的
    固液分離手段により行うことを特徴とする特許請求の範
    囲第1項ないし第5項のいずれか1項に記載の方法。
  8. 【請求項8】使用済水洗水中の固形物の分離は、凝集剤
    を添加した後、物理的固液分離手段により行うことを特
    徴とする特許請求の範囲第7項に記載の方法。
  9. 【請求項9】物理的固液分離手段はウェッジワイヤ、ロ
    ータリースクリーン、バースクリーン又はサイクロンで
    あることを特徴とする特許請求の範囲第7項又は第8項
    に記載の方法。
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