JPH06223345A - 回転ヘツド - Google Patents

回転ヘツド

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JPH06223345A
JPH06223345A JP2603793A JP2603793A JPH06223345A JP H06223345 A JPH06223345 A JP H06223345A JP 2603793 A JP2603793 A JP 2603793A JP 2603793 A JP2603793 A JP 2603793A JP H06223345 A JPH06223345 A JP H06223345A
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JP
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head
base member
rotary drum
rotary
terminal portions
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JP2603793A
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English (en)
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Michi Itou
美知 伊藤
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】複数個の磁気ヘッドをベース部材に配設するこ
とによって、磁気ヘッドの位置決め、コイル線或いはリ
ード線の接続を容易とする。 【構成】 少なくとも2個以上のヘッドチップ16を、
プリント基板15を組付けた1つのベース部材14上に
それぞれ接合固定し、これらヘッドチップ16のコイル
線16aを前記プリント基板15に形成した端子部15
aにそれぞれ接続するとともに、各ヘッドチップ16の
少なくともヘッド面の一部が回転ドラム11の周面に臨
むようにして、前記ベース部材14を回転ドラム11に
組付けてなる。 【効果】装置の小型化によって回転ドラムが小径となっ
ても、比較的大きなベース部材にヘッドチップを配設す
るため、組付け、接続の作業が容易となり、正確に位置
決めされるとともに、ベース部材は強固に回転ドラムに
取付けられる。小径の回転ドラムに多数個の磁気ヘッド
が搭載可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、複数個の磁気ヘッドを
備えたビデオテープレコーダ(VTR)等に搭載される
回転ヘッドに関する。
【0002】
【従来の技術】映像信号を記録するVTRにおいては、
磁気ヘッドと磁気テープとの相対速度を高めることによ
って高周波信号の記録、再生を可能ならしめる構成が採
用されており、高速回転する回転ヘッドに1乃至複数個
の磁気ヘッドを搭載した回転ヘッドが備えられている。
【0003】1個の磁気ヘッドを搭載した回転ヘッド
は、ヘッドの交換が容易であるとともに回転ヘッドを構
成する回転ドラムの径も小さくて小型軽量であるといっ
た利点を有するが、回転ドラムに対する磁気テープの巻
付け角が大きく、テープ走行経路が複雑となり、さらに
磁気テープの一部は音声トラック、コントロールトラッ
ク等に専有されるため、記録情報の一部が欠損するとい
った欠点があり、一般には複数ヘッド方式が主体となっ
ている。
【0004】この複数ヘッド方式の回転ヘッドには、例
えば1.2ヘッド形、1.5ヘッド形、2ヘッド形或い
は3ヘッド形等、種々の方式が提案されている。例え
ば、1.2ヘッド形回転ヘッドは、回転ドラムに2個の
磁気ヘッドを配設し、記録時には一方の磁気ヘッドを用
いるため記録した1フィールドの一部が欠損するが、再
生時には2個の磁気ヘッドを用いることによって、前記
欠損部分を他方の磁気ヘッドの再生信号から分離した同
期信号で置換えるようにしてなる。
【0005】また、1.5ヘッド形回転ヘッドは、主磁
気ヘッドと補助磁気ヘッドからなる一対の磁気ヘッドを
備え、主磁気ヘッドによって1フィールドの大部分を、
また補助磁気ヘッドによって垂直帰線付近の部分をそれ
ぞれ記録再生し、主磁気ヘッド出力の欠損部分に補助磁
気ヘッドの出力を挿入してなる。
【0006】2ヘッド形回転ヘッドは、回転ドラムに一
対の磁気ヘッドを互いに180°間隔で配置して記録再
生を行い、磁気テープの巻付け角を180°とすること
によって1トラックから完全な1フィールドを得るよう
にしてなり、さらに3ヘッド形回転ヘッドは、回転ドラ
ムに3個の磁気ヘッドを120°間隔で配置して記録再
生を行う。
【0007】また、回転ドラム上に、上述した記録再生
用磁気ヘッドのほか、記録時のモニター用の同時再生磁
気ヘッド或いは回転消去磁気ヘッド等の機能を異にした
磁気ヘッドや、テープの複数トラックにアクセスするマ
ルチチャンネルヘッド等のように、多数の磁気ヘッドを
搭載してなる回転ヘッドも提供されている。
【0008】従来の回転ヘッド1は、図1に示すよう
に、回転ドラム2上に複数個の磁気ヘツド3がそれぞれ
独立して組付けられていた。すなわち、磁気ヘッド3
は、真鍮等によって形成したベース部材4の所定位置に
フェライト単結晶からなるヘッドチップ5を精度よく接
着固定してなり、前記ヘッドチップ5のコイル線6は、
その一端が、前記ベース部材4に組付けたガラスエポキ
シ或いはプリント基板からなる端子板7の入力側の端子
部に接続されている。
【0009】そして、これら磁気ヘッド3は、そのヘッ
ド面が回転ドラム2の周面に臨むようにして、それぞれ
回転ドラム2の所定の位置に組付けられる。また、前記
端子板7の出力側端子部にはそれぞれリード線8が接続
され、これらリード線8は、回転ドラム2に穿設したガ
イド孔9に挿通されて反対側へと導かれ、図示しないロ
ータリートランスの回転ドラム側の各接点に接続されて
いる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】以上のように構成され
た従来の回転ヘッド1においては、回転ドラム2に対し
て複数個の磁気ヘッド3はそれぞれ独立して組付けられ
ていたため、回転ドラム2上における各磁気ヘッド3の
位置決め調整は極めて面倒であった。
【0011】ところで、最近ではVTRの小型、軽量化
とともに多機能、複合化が図られており、回転ヘッド1
の小型化が要請されるとともに、さらに機能を異にする
多数個の磁気ヘッド3を搭載した回転ヘッド1の開発が
必要となっている。例えば、ヘッドチップ5を含むベー
ス部材4は僅か数ミリ程度の大きさで構成しなければな
らず、これを極めて小径の回転ドラム2に正確に位置決
めして組立て或いはコイル線6、リード線8の接続を行
うことは極めて困難である。
【0012】また、複数個の磁気ヘッド3を搭載した回
転ヘッド1において、例えば、磁気ヘッド3の数が奇数
個であった場合には、全体のバランスをとるために、回
転ドラム2の適宜の位置にダミーのベース部材4を組立
てる必要があった。このように、小径の回転ドラム2に
複数個のベース部材4を強固に組立て、またダミーのベ
ース部材4の組立ても必要であることから、回転ドラム
2上に搭載することができる磁気ヘッド3の数には限界
があった。
【0013】したがって、本発明は、ベース部材を共通
化して複数個の磁気ヘッドをこのベース部材に配設する
ことによって、これら磁気ヘッドの位置決めを容易と
し、またコイル線或いはリード線の接続を簡便ならしめ
ることによって小型化を達成した回転ヘッドを提供する
ことを目的としたものである。
【0014】
【課題を解決するための手段】上述した目的を達成した
本発明に係る回転ヘッドは、少なくとも2個以上のヘッ
ドチップがそのヘッド面の一部を外周縁から突出するよ
うにしてそれぞれ接着固定されたベース部材と、前記ヘ
ッドチップのコイル線がそれぞれ接続される複数個の端
子部が形成されたプリント基板と、前記ヘツドチップ及
びプリント基板とを搭載した前記ベース部材が組付けら
れる回転ドラムとから構成したことを特徴とする。
【0015】また、本発明に係る回転ヘッドは、少なく
とも2個以上のヘッドチップがそのヘッド面の一部を外
周縁から突出するようにしてそれぞれ接着固定された環
状のベース部材と、前記ヘッドチップのコイル線が接続
される複数個の端子部が形成されかつ中心軸を一致させ
て前記ベース部材上に組付けられた環状のプリント基板
と、駆動軸が組込まれる中心孔を有する回転ドラムとか
ら構成したことを特徴とする。
【0016】さらに、本発明に係る回転ヘッドは、少な
くとも2個以上のヘッドチップがそのヘッド面の一部を
外周縁から突出するようにしてそれぞれ接着固定されか
つこれらヘッドチップのコイル線がそれぞれ接続される
複数個の端子部が形成されたベース部材と、前記ベース
部材に形成した端子部と相対応しかつ下方部に配設され
たロータリートランスの端子部と接続された複数個の端
子部が形成された回転ドラムとからなり、前記ベース部
材を、各ヘッドチップの少なくともヘッド面の一部が周
面に臨むようにして前記回転ドラム上に組付けることに
よって、これらベース部材と回転ドラムとの相対応する
端子部とがそれぞれ接合されることを特徴とする。
【0017】
【作用】上述した本発明に係る回転ヘッドによれば、複
数個のヘッドチップが、比較的大きな1枚のベース部材
上にそのコイル線をそれぞれ配線接続された状態で組付
けられ、このベース部材が回転ドラムに組立てられるこ
とによって、前記ヘッドチップのヘッド面が回転ドラム
の周面に臨んで回転ヘッドが構成される。したがって、
極めて微小な部品であるヘッドチップの組付け、それら
のコイル線の接続或いは調整等の作業を回転ドラム上で
個々に行うことが不要となる。また複数個のヘッドチッ
プは、ベース部材を位置決めして組立てることによっ
て、それぞれ回転ドラムに対して正確に位置決めされて
組付けられる。
【0018】また、本発明に係る回転ヘッドによれば、
ヘッドチップのコイル線と装置との電気的接続を行うた
めの、例えばロータリートランスとの接続は、比較的大
きなベース部材に組付けた比較的大きなプリント基板を
介して集中して行われる。具体的には、各ヘッドチップ
のコイル線の一端をプリント基板に形成した端子部にそ
れぞれ接続するとともに、これら端子部から引出したリ
ード線を回転ドラムの中心孔に挿通してロータリートラ
ンスの端子部と接続する。したがって、比較的広いスペ
ースでコイル線或いはリード線及び端子部間の接続が行
われるため作業が簡易化され、また各接続部分間での短
絡或いは接続不良、断線等の発生が解消される。
【0019】さらに、回転ドラムの全周に亘ってベース
部材が配置されることによって、全体として回転方向の
バランスが調和されており、ダミーのベース部材を設け
ることなくヘッドチップを円周方向の一方側に偏って配
置したり、奇数個のヘッドチップを搭載することができ
る。また、回転ドラムの全周に亘ってヘッドチップを配
設することが可能となり、換言すれば、小径の回転ドラ
ム上により多数の磁気ヘッドの搭載が可能となる。
【0020】また、本発明に係る回転ヘッドによれば、
ベース部材に形成した複数個の端子部にそれぞれ接続さ
れた複数のヘッドチップのコイル線と装置との電気的接
続を行うロータリートランスの端子部との接続は、ベー
ス部材を回転ドラムに組み立てることによって、前記端
子部が回転ドラムに形成した端子部とそれぞれ相対接合
することによって行われるため、半田付け等の作業が不
要となる。
【0021】
【実施例】以下、本発明の具体的実施例について、図面
を参照しながら説明する。なお、以下の説明において、
「上側」「下側」とは図示の状態における位置関係に基
づいて説明の便宜上付与するものであって、使用状態を
特定するものでは無いことは勿論である。
【0022】図1及び図2は、本発明に係る回転ヘッド
10の第1の実施例を示し、11はアルミダィキャスト
で形成した上側回転ドラムであって、図示しない下側回
転ドラムと組合わされて回転ドラムを構成し、図示しな
い駆動源によって回転駆動される。
【0023】この上側回転ドラム11には、その上面に
後述するヘッドアッセンブリを組付けるためのねじ孔1
2、12が互いに直径方向に離間して穿設されるととも
に、下側回転ドラム側に配設され各ヘッドチップとの電
気的導通を図るロータリートランス(図示せず)の端子
部とヘッドチップ16のコイル線とを接続するリード線
17を挿通する複数個のリード線挿通孔13が穿設され
ている。
【0024】また、上側回転ドラム11の上面には、後
述するベース部材14が組付けられる略鼓状の凹陥部1
1aが凹設されている。この凹陥部11aを構成する上
側回転ドラム11の外周壁の所定位置にはヘッドチップ
16のヘッド面がそれぞれ臨むヘッド孔11bが設けら
れている。
【0025】ヘッドアッセンブリは、ベース部材14、
プリント基板15及び複数個のヘッドチップ16とから
なり、前記ねじ孔12、12にねじ込まれるねじ18、
18によって上側回転ドラム11の凹陥部11aに組付
け固定される。
【0026】真鍮等によって形成されたベース部材14
は、その外形寸法が前記上側回転ドラム11の上面に凹
設した凹陥部11aの外形寸法とほぼ等しく、したがっ
て、その両外周部14a、14aは、上側回転ドラム1
1に組付けられた状態において、前記凹陥部11aの直
径方向の相対する内周部の一部に接合するように円弧状
に形成されており、全体として略鼓状を呈している。
【0027】プリント基板15は、前記ベース部材14
上に実装され、ベース部材14の両外周部14a、14
aに対応する一方端部には、各ヘッドチップ16にそれ
ぞれ対応して、ヘッドチップ16のコイル線16a、1
6aの一端をそれぞれ接続する複数組のコイル線端子部
15a、15aが設けられている。また、このプリント
基板15の、前記上側回転ドラム11に設けた前記リー
ド線挿通孔13に対応する他方端部には、リード線17
をそれぞれ接続する複数組のリード線端子部15b、1
5bが設けられ、これら両端子部15a及び15bはそ
れぞれ一対一でプリント配線されている。
【0028】前記ベース部材14の両外周部14a、1
4aの各所定位置には、記録用或いは再生用として機能
する複数個のヘッドチップ16が、それぞれそのヘッド
面を上側回転ドラム11の凹陥部11aの周面に形成し
たヘッド孔11bに臨んで所定量突出するようにして配
設されている。各ヘッドチップ16には、それぞれコイ
ル線を捲線してなり、ヘッドチップをエポキシ樹脂系接
着剤等によって前記ベース部材14上の所定の位置に接
着固定するとともに、コイル線の一端16aがプリント
基板15の前記コイル線端子部15aにそれぞれ半田付
けされる。
【0029】上述したヘッドチップ16は、例えば以下
の工程によって製造される。すなわち、高純度のフェラ
イト単結晶インゴットを材料としてブロック状のフェラ
イト基板40が切断加工される。このフェライト基板4
0の一方主面40aに、図6に示すように、互いに所定
の間隔をもって平行するサイド溝41、ガラス溝42或
いは捲線溝43等の各溝が精密研削加工によって削成さ
れる。
【0030】さらに、フェライト基板40には、図7に
示すように、前記各溝に直交する方向でトラック幅規制
溝44が主面40aに精密に研削される。前記捲線溝4
3或いはトラック幅規制溝44の研削工程において、そ
れぞれその面粗度の向上を図るため、先ず目の粗い砥
石、例えば#600番程度の第1の砥石を用いて、図8
(A)(B)においてそれぞれ鎖線で示すように、やや
面粗度の粗いガイド捲線溝43a或いはガイドトラック
幅規制溝44aを研削する。
【0031】次に前記第1の砥石と同一形状でありかつ
目の細かい砥石、例えば#3000番程度の第2の砥石
を用いて前記ガイド捲線溝43a或いはガイドトラック
幅規制溝44aに倣い研削加工を施す。これによって、
極めて面粗度の高い(平均の面粗さが15/1000μ
m程度)捲線溝43或いはトラック幅規制溝44を形成
することができる。このように、砥石を変えて研削加工
することによって、砥石の磨耗量が軽減され、形状変化
の少ない精密な溝加工を行うことができる。
【0032】さらに、このフェライト基板40に対して
所定のトラック幅となるまで鏡面加工を施こして、スク
ラッチや傷が無くかつ平坦度の高いギャップ面を構成す
るとともに、前記サイド溝41より切断してヘッドブロ
ック45が製作され、さらにこのヘッドブロック45の
表面に磁性膜が形成される。
【0033】磁性膜が形成されたヘッドブロック45
は、2本1組として互いに前記各溝が研削された側面側
であるギャップ面を突合わせるようにしてガラス溶着さ
れ、図9に示すように、精密円筒研磨機によって磁気テ
ープ摺動面46となる側面部を曲面に形成する。しかる
後、このヘッドブロック45を、ギャップに対して90
°+アジマスの角度にトラック幅を中心に残すように当
たり幅規制溝を形成し、この当たり幅規制溝の中心を切
断して、図10に示す、ヘッドチップ16を形成する。
【0034】なお、上述したように、捲線溝43或いは
トラック幅規制溝44を形状変化の少ない精密な溝加工
を行うことによって、例えば図11に示すように、磁気
テープの摺動面46に対して直交する方向の捲線窓47
の側壁部47aの加工歪み、加工変質層が薄くなり、ギ
ャップ48付近での透磁率が上がり、再生効率、再生出
力の向上を図ることができる。
【0035】以上のように構成された実施例回転ヘッド
10によれば、ベース部材14上で正確に位置決めして
接着固定された各ヘッドチップ16は、ベース部材14
を上側回転ドラム11の凹陥部11aに位置決めして組
付けることによって、個々に位置決め調整することな
く、上側回転ドラム11、換言すれば回転ドラムの所定
位置に設けたヘッド孔11bにそれぞれ対応位置しかつ
所定の突出量を以ってこれらヘッド孔11bに臨んで配
設される。
【0036】また、装置の小型化によって、回転ドラム
の外径が小さくなっても、ベース部材14及びプリント
基板15は比較的大きな外形寸法とすることができ、上
側回転ドラム11とベース部材14との取付け強度を保
持することがでる。またプリント基板15とヘッドチッ
プ16のコイル線16a或いはロータリートランスの端
子部とを接続するリード線17が半田付けされるコイル
線端子部15a、リード線端子部15bの各端子部間の
間隔を充分保持することができ、半田付け作業が容易と
なりかつ端子部間に半田ろうが流れてショートするとい
った不都合の発生が解消される。
【0037】なお、上述した第1の実施例回転ヘッド1
0においては、上側回転ドラム11の上面にベース部材
14が適合する凹陥部11aを凹設して、ベースアッセ
ンブリを組付ける際の位置決めを行うようにしたが、位
置決め手段としては、例えばベース部材14の周縁を係
止する複数個の位置決め凸部等であってもよい。
【0038】図3は、本発明に係る回転ヘッドの第2の
実施例を示し、上記第1の実施例と同一部品は同一符号
を付すことによってその説明は省略する。ヘリカル型回
転ヘッドとして示すこの第2の実施例回転ヘッド20に
おいては、上側回転ドラム11A及び下側回転ドラム1
1Bによって構成される回転ドラム11の全周に、後述
する構造によって、複数個のヘツドチップ16が等配さ
れてなる。回転ドラム11には、図示しない駆動軸を組
付ける中心孔11cが設けられている。
【0039】また、上側回転ドラム11Aの上面には、
環状の凹陥部11aが形成されるとともにこの凹陥部1
1aを構成する外周壁の所定位置には複数個のヘッド孔
11bが設けられている。下側回転ドラム11Bの外周
面には、磁気テープを回転ドラム20の周面に螺旋状に
走行させるためのガイド11dが形成されている。
【0040】ベース部材21には、記録用或いは再生用
として機能する複数個のヘッドチップ16がそれぞれそ
のヘッド面を外周縁より所定量突出するようにしかつ所
定の位置に接着固定されている。このベース部材21
は、前記回転ドラム11の外径とほぼ等しい外径を有す
るとともに、前記中心孔11cに対応して中心孔21a
が設けられることによって全体環状を呈しており、前記
上側回転ドラム11Aの上面に形成した凹陥部11aに
位置決めして組付けられる。
【0041】このベース部材21に実装されるプリント
基板22もまた、前記中心孔21aとほぼ同径の中心孔
22aを有する環状に形成されており、互いに軸線を一
致させてベース部材21に組付けられている。なお、ヘ
ッドチップ16は、ベース部材21の外縁とプリント基
板22の外縁との間のベース部材21上に配設されてい
る。
【0042】前記ベース部材21上に組付けられるプリ
ント基板22には、ベース部材21に配設された各ヘッ
ドチップ16にそれぞれ対応して、ヘッドチップ16の
コイル線16aの一端がそれぞれ接続される複数組のコ
イル線端子部22bが設けられている。また、プリント
基板22の中心孔22a側には、回転ドラム11の中心
孔11cを介してロータリートランスの端子部とそれぞ
れ接続するリード線17がそれぞれ接続される複数組の
リード線端子部22cが設けられ、これら両端子部22
b及び22cは一対一でプリント配線されている。
【0043】以上のように構成された実施例回転ヘッド
20によれば、ベース部材21上にそのヘッド面が外周
縁より所定量突出するようにして正確に位置決めして接
着固定された各ヘッドチップ16は、ベース部材21を
上側回転ドラム11Aの凹陥部11aに位置決めして組
付けることによって、個々に位置決め調整することな
く、上側回転ドラム11A、換言すれば回転ドラム11
の所定位置に設けたヘッド孔11bにそれぞれ対応位置
しかつ所定の突出量を以ってこれらヘッド孔11bに臨
んで配設される。
【0044】したがって、上述した第1の実施例と同様
に、装置の小型化によって、回転ドラム11の外径が小
さくなっても、ベース部材21及びプリント基板22は
比較的大きな外形寸法とすることができ、上側回転ドラ
ム11とベース部材21との取付け強度を保持すること
ができる。またプリント基板22とヘッドチップ16の
コイル線16a或いはロータリートランスの端子部とを
接続するリード線17が半田付けされるコイル線端子部
22b、リード線端子部22cの各端子部間の間隔を充
分保持することができ、半田付け作業が容易となりかつ
端子部間に半田ろうが流れてショートするといった不都
合の発生が解消される。
【0045】さらに、環状に形成されたベース部材21
を上側回転ドラム11Aの凹陥部11aに位置決めして
組付けることによって、回転ヘッド20は、全体として
円周方向のバランスが調和されており、ヘッドチップ1
6が円周方向に偏位した位置に配設される場合や奇数個
の場合であっても、従来のようにダミーのベース部材を
組付けてバランス調整を図るといった対策は不要とな
る。
【0046】図4及び図5は、本発明に係る回転ヘッド
の第3の実施例を示し、上記各実施例と同一部品は同一
符号を付すことによってその説明は省略する。この第3
の実施例回転ヘッド30においては、図示しない下側回
転ドラムと組合わされて回転ドラムを構成する上側回転
ドラム31は、その上面に凹陥部31aが凹設されると
ともに、この凹陥部31aを構成する外周壁の所定位置
には複数個のヘッド孔31bが設けられている。
【0047】また、この上側回転ドラム31は、図示し
ない駆動軸を組付ける中心孔31cが設けられており、
この中心孔31cに挿通されてロータリートランスの端
子部とそれぞれ接続されるリード線17が凹陥部31a
に引出されており、これらリード線17は凹陥部31a
に設けたリード線接続部32にそれぞれ半田付けされて
いる。
【0048】ベース部材33には、記録用或いは再生用
として機能する複数個のヘッドチップ16が、それぞれ
そのヘッド面を外周縁より所定量突出するようにしかつ
所定の位置に接着固定されている。このベース部材33
は、前記上側回転ドラム31の凹陥部31aの外径とほ
ぼ等しい外径を有するとともに、前記中心孔31cに対
応して中心孔33aが設けられることによって全体環状
を呈している。
【0049】また、ベース部材33には、中心孔33a
の周辺であって前記リード線接続部32に対応して、ヘ
ッドチップ16のコイル線16aがそれぞれ半田付けさ
れるコイル線接続部34が設けられている。
【0050】したがって、ベース部材33は、図4矢印
で示すように、上側回転ドラム31に対して反転させて
凹陥部31aに位置決めして組付けられ、これによっ
て、ベース部材33上にそのヘッド面が外周縁より所定
量突出するようにして正確に位置決めして接着固定され
た各ヘッドチップ16は、個々に位置決め調整すること
なく、上側回転ドラム31Aの所定位置に設けたヘッド
孔31bにそれぞれ対応位置しかつ所定の突出量を以っ
てこれらヘッド孔31bに臨んで配設される。
【0051】また、ベース部材33を上側回転ドラム3
1の凹陥部31aに組付けることによって、相対する対
向面にそれぞれ設けられたリード線接続部32とコイル
線接続部34とが相対接合し、ヘッドチップ16とロー
タリートランスとの電気的接続が行われる。
【0052】したがって、この第3の実施例回転ヘッド
によれば、極めて微小スペース上での面倒な半田付け作
業が不要となり、作業の合理化を図ることができる。ま
た、上述した各実施例と同様に、装置の小型化によっ
て、回転ドラム31の外径が小さくなっても、ベース部
材33は比較的大きな外形寸法とすることができ、上側
回転ドラム31とベース部材33との取付け強度を保持
することができる。
【0053】さらに、ヘッドチップ16のコイル線16
a或いはロータリートランスとを接続するリード線17
が半田付けされるコイル線接続部32、リード線接続部
34の各接続部を回転ドラム31、ベース部材33の内
周部全域の範囲に配置することができ、それぞれの間隔
を充分保持することができ、半田付け作業が容易となり
かつ端子部間に半田ろうが流れてショートするといった
不都合の発生が解消される。
【0054】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、複数個のヘッドチップを、比較的大きな1枚のベ
ース部材上にそれぞれ配線された状態で組付けるととも
にこのベース部材を回転ドラムに組立てるように構成し
たことによって、微小な部品であるヘッドチップの組付
け、それらのコイル線の接続或いは調整等の作業を回転
ドラム上で個々に行う必要は無く、作業の大幅な簡易化
が図られる。また、ベース部材は比較的大きい形状のま
ま保持されるため、回転ドラムに対して強固に組付ける
ことができ、さらにヘッドチップを正確かつ簡単に位置
決めすることが可能となる。
【0055】また、ヘッドチップのコイル線とロータリ
ートランスとの接続は、比較的大きなベース部材に組付
けた比較的大きなプリント基板を介して集中して行われ
るため、コイル線、リード線或いは端子部間の間隔を充
分保持することができ、各部間での短絡或いは接続不
良、断線等の発生が解消される。
【0056】さらに、本発明によれば、回転ドラムの全
周に亘ってベース部材が配置されることによって、全体
として回転方向のバランスが調和され、ヘッドチップを
円周方向の一方側に偏って配置したり、奇数個のヘッド
チップを搭載するに際して、ダミーのベース部材を設け
るといった構成を採用する必要は無い。また、回転ドラ
ムの全周に亘ってヘッドチップを配設することが可能と
なり、換言すれば、小径の回転ドラム上により多数の磁
気ヘッドの搭載が可能となる。
【0057】また、本発明によれば、ベース部材に形成
した端子部にそれぞれ接続された複数のヘッドチップの
コイル線とロータリートランスとの接続は、ベース部材
を回転ドラムに組み立てることによって、前記端子部が
回転ドラムに形成した端子部と接合することによって行
われるため、面倒かつ精密な半田付け作業が不要とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る回転ヘッドの概略構成を説明する
要部平面図である。
【図2】上記回転ヘッドの要部分解斜視図である。
【図3】本発明に係る回転ヘッドの第2の実施例を示す
要部分解斜視図である。
【図4】本発明に係る第3の実施例を示す要部分解斜視
図である。
【図5】上記回転ヘッドの斜視図である。
【図6】上記回転ヘッドに搭載されるヘッドチップの製
造工程を説明する図であり、サイド溝、捲線溝、ガラス
溝を研削したフェライト基板の要部斜視図である。
【図7】上記フェライト基板にトラック幅規制溝を研削
したフェライト基板の要部斜視図である。
【図8】上記フェライト基板に研削する捲線溝及びトラ
ック幅規制溝の作製工程をそれぞれ説明するフェライト
基板の要部側面図である。
【図9】上記磁気テープ摺動面形成後のヘッドブロック
を示す斜視図である。
【図10】上記の工程によって製作されたヘッドチップ
の斜視図である。
【図11】上記の工程によって製作されたヘッドチップ
のヘッド面部を説明する要部側面図である。
【図12】従来の回転ヘッドの概略構成を説明する要部
平面図である。
【符号の説明】
10・・・・回転ヘッド 11・・・・回転ドラム 11a・・・凹陥部 14・・・・ベース部材 15・・・・ペリント基板 15a・・・コイル線端子部 15b・・・リード線端子部 16・・・・ヘッドチップ 16a・・・コイル線 17・・・・リード線

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも2個以上のヘッドチップがそ
    のヘッド面の一部を外周縁から突出するようにしてそれ
    ぞれ接着固定されたベース部材と、 前記ヘッドチップのコイル線がそれぞれ接続される複数
    個の端子部が形成されたプリント基板と、 前記ヘツドチップ及びプリント基板とを搭載した前記ベ
    ース部材が組付けられる回転ドラムとから構成したこと
    を特徴とする回転ヘッド。
  2. 【請求項2】 少なくとも2個以上のヘッドチップがそ
    のヘッド面の一部を外周縁から突出するようにしてそれ
    ぞれ接着固定された環状のベース部材と、 前記ヘッドチップのコイル線が接続される複数個の端子
    部が形成されかつ中心軸を一致させて前記ベース部材上
    に組付けられた環状のプリント基板と、 駆動軸が組込まれる中心孔を有する回転ドラムとから構
    成したことを特徴とする請求項1記載の回転ヘッド。
  3. 【請求項3】 少なくとも2個以上のヘッドチップがそ
    のヘッド面の一部を外周縁から突出するようにしてそれ
    ぞれ接着固定されかつこれらヘッドチップのコイル線が
    それぞれ接続される複数個の端子部が形成されたベース
    部材と、 前記ベース部材に形成した端子部と相対応しかつ下方部
    に配設されたロータリートランスの端子部と接続された
    複数個の端子部が形成された回転ドラムとからなり、 前記ベース部材を、各ヘッドチップの少なくともヘッド
    面の一部が周面に臨むようにして前記回転ドラム上に組
    付けることによって、これらベース部材と回転ドラムと
    の相対応する端子部とがそれぞれ接合されることを特徴
    とする請求項1記載の回転ヘッド。
JP2603793A 1993-01-22 1993-01-22 回転ヘツド Pending JPH06223345A (ja)

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