JPH06222489A - ハロゲン化銀写真感光材料 - Google Patents

ハロゲン化銀写真感光材料

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JPH06222489A
JPH06222489A JP1089893A JP1089893A JPH06222489A JP H06222489 A JPH06222489 A JP H06222489A JP 1089893 A JP1089893 A JP 1089893A JP 1089893 A JP1089893 A JP 1089893A JP H06222489 A JPH06222489 A JP H06222489A
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和彦 平林
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 高感度で残色が少なく、カブリの少ないハロ
ゲン化銀写真感光材料を提供する。 【構成】 ハロゲン化銀乳剤層の少なくとも一層に、ロ
ダシアニン色素、カルボシアニン色素、イソホロン核を
有するメロシアニン色素および3核シアニン色素等から
選ばれる少なくとも一種の色素を含有し、かつポリスル
フィド化合物及び貴金属の存在下で化学増感されたハロ
ゲン化銀乳剤を含有するハロゲン化銀写真感光材料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は印刷製版に使用されてい
るハロゲン化銀写真感光材料に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、印刷製版分野においては色分解ス
キャナやイメージセッターなどのレーザーあるいはLE
D光源を用いてフィルム出力する機器が多く開発されて
いる。光源波長については、光源が安価であることから
アルゴン(Ar)レーザーから、より長波長であるヘリ
ウム−ネオン(He−Ne)レーザーやLEDに移行してい
る。また、露光形式においては、外面走査型から内面や
平面走査型に変わってきており、光源波長が長波長であ
るほど、また、外面走査に比べ内面や平面走査は集光し
にくく、感光材料表面で光がにじんでしまい、硬調な画
像を得られなくなってしまう。従来は、このような問題
を解決するために、ひとつの手段としてフィルター染料
を使用し、にじんだ光をカットしていた。しかし、この
ようなフィルター染料は一般的に感度低下を伴うため、
大量に増感色素を使用しなければならず、その結果フィ
ルム残色を大幅に劣化させていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、高感度で残色が少なく、かつ、カブリの少ないハロ
ゲン化銀写真感光材料を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の上記目的は以下
のハロゲン化銀写真感光材料により達成される。
【0005】少なくとも一層のハロゲン化銀乳剤層を有
するハロゲン化銀写真感光材料において、該ハロゲン化
銀乳剤層の少なくとも一層に、前記一般式[1]「化
1」,[2]「化2」,[3]「化3」,[4]「化
4」及び[5]「化5」で表される化合物から選ばれる
少なくとも一種の化合物を含有し、かつポリスルフィド
化合物の存在下で化学増感されたハロゲン化銀乳剤を含
有することを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料。
【0006】なお、好ましい態様としては、前記ハロゲ
ン化銀乳剤がポリスルフィド化合物及び貴金属の存在下
で化学増感されることを特徴とするハロゲン化銀写真感
光材料によって達成される。
【0007】以下、本発明について詳しく説明する。
【0008】まず一般式[1]及び[2]について説明
する。
【0009】一般式[1]においてR1〜R5及び一般式
[2]におけるR11〜R16のうち少なくとも二つは水溶
性基を担持する有機基を表すが、ここでいう「水溶性
基」とは、化合物の構造と生理活性との関係をとらえた
所謂構造活性相関にて用いられるHansch法のπ値が負の
値を有するものを指す。なおHansch法に関してはJ.Med.
Chem,16,1207(1973)、同20,304(1979)に詳細に記載
されている。
【0010】これらの水溶性基のうち、水溶液中でイオ
ン化し、かつそのpKaが4以上11以下のものを二つ以
上有する色素が好ましい。特に好ましくは二つ以上が4
〜11で、かつ一つ以上が4以下のpKaを有する有機基
が分光感度が優れ、かつ残色汚染性が少ない特長を有す
る。
【0011】好ましいpKaを示す具体的な官能基の1例
を下記に示すが、本発明はこれらのみに限定されるもの
ではない。
【0012】pKaが4〜11のもの -(CH2)nCOOM、-C6H4COOM、-CH2C6H4COOM、-CH2-CH=CH-C
H2COOM、-(CH2)2SO2NHC6H4、−CH2CH2CONH2 pKaが4以下のもの -(CH2)nSO3M、-C6H4SO3M、-CH2C6H4SO3M、−CH2CH=CH-C
H2SO3M、-CH2CH(SO3M)CH3上記の式中、nは2〜4を表
し、Mは水素原子、アルカリ金属原子又はアンモニウム
基、有機アミン基を表す。
【0013】水溶性基を有する有機基を表さないR1
5及びR11〜R16の基は、水素原子、アルキル基例え
ばメチル及びエチル基、置換アルキル基、アルケニル基
例えばアリル基、置換アルケニル基、アリール基例えば
フェニル基、又は置換アリール基例えばp-トリル基等か
ら選択される。
【0014】一般式[1]におけるR6及びR7、及び一
般式[2]におけるR17及びR18は同じか又は異なり、
それぞれ水素原子、ヒドロキシル基、ハロゲン原子、ア
ルキル基例えばメチル、エチル及びプロピル基、置換ア
ルキル基例えばトリフルオロメチル基及び2,2,2-トリフ
ルオロエチル基、アルケニル基例えばアリル基、置換ア
ルケニル基、アルコキシ基例えばメトキシ及びエトキシ
基、アルキルチオ基、例えばエチルチオ基、置換アルキ
ルチオ基、アリールチオ基例えばフェニルチオ基、置換
アリールチオ基、アリール基例えばフェニル基、置換ア
リール基例えばp-トリル基、アシル基例えばアセチル及
びプロピオニル基、アシロキシ基例えばアセトキシ及び
プロピオニルオキシ基、アルコキシカルボニル基例えば
メトキシカルボニル及びエトキシカルボニル基、アルキ
ルスルホニル基例えばメチルスルホニル基、カルバモイ
ル基、置換カルバモイル、アミド基、置換アミド基、ス
ルファモイル基、置換スルファモイル基、スルホンアミ
ド基、置換スルホンアミド基、カルボキシ基及びシアノ
基を表す。又はR6とR7が一緒になり、そしてR17とR
18が一緒になって炭素環式環系例えばベンゼン又はナフ
タレン環系を完結するのに必要な原子を表し、これらは
同じか又は異なる、R6及びR7及びR17及びR18につい
てそれぞれ示した前記置換基から選択した置換基を一つ
以上を担持していてもよい。
【0015】以下、一般式[1]及び[2]で表される
化合物の具体例を挙げる。
【0016】
【化6】
【0017】
【化7】
【0018】
【化8】
【0019】
【化9】
【0020】
【化10】
【0021】次に一般式[3]について説明する。
【0022】上記一般式[3]において、Y1及びY2
各々ベンゾチアゾール環、ベンゾセレナゾール環、ナフ
トチアゾール環、ナテトセレナゾール環またはキノリン
環を形成するのに必要な非金属原子群を表し、これらの
複素環は低級アルキル基(例えばメチル基、エチル基
等)、アルコキシ基(例えばメトキシ基、エトキシ基
等)、ヒドロキシル基、アリール基(例えばフェニル
基)、アルコキシカルボニル基(例えばメトキシカルボ
ニル基)、ハロゲン原子(例えば塩素原子、臭素原子
等)等で置換されていてもよい。R21,R22は、低級ア
ルキル基(例えばメチル基、エチル基、プロピル基、ブ
チル基等)、スルホ基を有するアルキル基{例えばβ−
スルホエチル基、γ−スルホプロピル基、γ−スルホブ
チル基、δ−スルホブチル基、スルホアルコキシアルキ
ル基(例えばスルホエトキシエチル基、スルホプロポキ
シエチル基)等}、カルボキシル基を有するアルキル基
(例えばβ−カルボキシエチル基、γ−カルボキシプロ
ピル基、γ−カルボキシブチル基、δ−カルボキシブチ
ル基等)を表す。R23は、メチル基、エチル基、プロピ
ル基を表す。X1 -は、シアニン色素に通常用いられるア
ニオン(例えばハロゲンイオン、ベンゼンスルホン酸イ
オン、p-トルエンスルホン酸イオン等)を表す。m
1は、1または0を表し、分子内塩の時はm1は0を表
す。
【0023】以下に、本発明で用いる上記一般式[3]
で表される化合物の具体的な例を示す。但し本発明で用
いる化合物はこれらに限定されるものではない。
【0024】
【化11】
【0025】
【化12】
【0026】
【化13】
【0027】
【化14】
【0028】
【化15】
【0029】
【化16】
【0030】
【化17】
【0031】
【化18】
【0032】
【化19】
【0033】
【化20】
【0034】次に一般式[4]について説明する。
【0035】一般式[4]において、R31およびR
32は、各々アルキル基(例えば、メチル、エチル、3-プ
ロピル、4-ブチル、5-ペンチル等の基)、置換アルキル
基〔例えば、2-スルホエチル、3-スルホプロピル、4-ス
ルホブチル、2-ヒドロキシ-3-スルホプロピル、2-アセ
トキシ-3-スルホプロピル、3-メトキシ-2-(3-スルホプ
ロポキシ)プロピル等の基〕、スルホアラルキル基(例
えば、p-スルホベシル基)、カルボキシル基を含むアル
キル基〔例えば、2-カルボキシエチル、2-(2-カルボキ
シエトキシ)エチル等の基〕、アラルキル基(例えば、
フェネチル、フェニルブチル等の基)、アルキル置換ア
ラルキル基(例えば、p-メチルフェネチル基)、アルコ
キシ置換アラルキル基(例えば、p-メトキシフェネチル
基)、ハロゲン置換アラルキル基(例えば、p-クロル-
フェネチル基)、アリーロキシアルキル基(例えば、フ
ェノキシプロピル基)、アルキルまたはアルコキシ置換
アリーロキシアルキル基(例えば、p-メトキシフェノキ
シプロピル基)、アリール基(例えば、フェニル、ピリ
ジル等の基)、置換アリール基(例えば、p-メトキシフ
ェニル基)、アリル基を表す。
【0036】R31およびR32のうち少なくとも一つはカ
ルボキシル基またはスルホ基を含むアルキル基を表す。
【0037】R33およびR34は各々アルキル基(例えば
メチル、エチル、プロピル等の基)を表す。
【0038】Z1は窒素原子とともに5員または6員の
含窒素複素環核を完成するのに必要な非金属原子群を表
す。
【0039】複素環核としては例えば、チアゾール核、
セレナゾール核、オキサゾール核、キノリン核、3,3-ジ
アルキルインドレニン核、イミダゾール核、ピリジン核
等を挙げることができる。
【0040】これらのうちチアゾール核、オキサゾール
核が好ましく用いられ、ベンゾチアゾール核、ナフトチ
アゾール核、ナフトオキサゾール核がさらに好ましく用
いられる。
【0041】次に一般式[4]で表される化合物の具体
的な例を示す。但し本発明で用いてる化合物はこれらに
限定されるものではない。
【0042】
【化21】
【0043】
【化22】
【0044】
【化23】
【0045】次に一般式[5]で表される化合物につい
て説明する。
【0046】一般式[5]において、好ましい化合物は
1が-S-でnが0のものである。
【0047】また、R1〜R4のうち少なくとも二つが置
換されている酸基及び酸塩の基としてはスルホ、スルフ
ァト、カルボキシル等の基が挙げられるが、これらのう
ちスルホ基が好ましい。
【0048】R1及びR2としてはスルホアルキル基(炭
素原子数2〜4のアルキル基を含む)が好ましく、L1
〜L4のメチン基は非置換であることが好ましい。
【0049】R5は炭素原子数1〜40のアルキル基(例
えばメチル、エチル、プロピルまたはブチル等の基)を
表す。
【0050】X1はカウンターアニオンを表すが、アン
モニウムまたはアルカリ金属原子(例えばナトリウム)
が好ましい。
【0051】次に、一般式[5]で表される化合物の具
体例を示すが、本発明で用いる化合物はこれらに限定さ
れるものではない。
【0052】
【化24】
【0053】これら一般式[1]〜[5]で表される増
感色素をハロゲン化銀乳剤に使用するには、塗布液中に
添加溶解するか、水あるいはメタノール、エタノール、
アセトン等の有機溶媒の単独もしくはそれらの混合溶媒
に溶解して添加すれば良い。また粉末の状態で添加する
こともできる。ただし必要に応じて写真性能上影響のな
い範囲でハロゲン化銀乳剤層に隣接する層、例えば保護
層、中間層にも添加することができる。
【0054】また本発明で用いる増感色素をハロゲン化
銀乳剤に添加する場合の使用量については、ハロゲン化
銀乳剤の種類、増感色素の種類によっても異なるが、通
常ハロゲン化銀1モル当たり5×10-6〜2×10-1モルの
範囲がよい。
【0055】以下に本発明に係るポリスルフィド化合物
について述べる。
【0056】本発明におけるポリスルフィド化合物は三
つ以上の硫黄原子が連結した部位を一つ以上もつ有機お
よび無機化合物を言う。ポリスルフィド化合物は、直鎖
状,分岐状,環状のいずれの態様の化合物を用いても良
いが、ポリスルフィド化合物の安定性といった観点から
は、環状のポリスルフィド基を有する化合物が特に好ま
しい。これらの化合物の具体的例として以下のような化
合物が挙げられる。なお当然ではあるが、本発明はこれ
に限定されるものではない。
【0057】
【化25】
【0058】ポリスルフィド化合物を添加する時期につ
いては、該ポリスルフィド化合物の存在下で、ハロゲン
化銀粒子が化学増感される状態であれば、任意の工程に
おいて添加することができる。具体的には、ハロゲン化
銀粒子の形成前、ハロゲン化銀粒子の形成中、ハロゲン
化銀粒子形成終了時から脱塩工程前、脱塩工程後から化
学増感開始前までの間、化学増感開始時および化学増感
中から選ばれる任意の時期でよい。好ましくは、ハロゲ
ン化銀粒子形成終了時から脱塩工程前、脱塩後から化学
増感開始前までの間、化学増感開始時及び化学増感中か
ら選ばれる任意の時期に添加される。このなかで特によ
いのは、化学増感開始時である。
【0059】ポリスルフィド化合物の添加量は、適用さ
れるハロゲン化銀乳剤の種類や期待する効果の大きさ等
により適量が異なるが、ハロゲン化銀1モル当たり1×
10-5mg〜100mgである。好ましくは、1×10-3mg〜10mg
である。
【0060】本発明における化学増感においては、金、
白金などの貴金属による増感剤を併用することが特に好
ましい。これら貴金属増感剤の例としては、例えば金増
感剤(米国特許第2,540,085号、同第2,597,876号、同第
2,399,083号など)、第VIII族金属イオン化合物による
増感、(米国特許第2,448,060号、同第2,540,086号、同
第2,566,245号、同第2,566,263号、同第2,598,079号な
ど)が挙げられる。この他本発明においては、還元増感
剤(米国特許第2,518,698号、同第2,419,974号、同第2,
983,610号など)なども適用できる。
【0061】本発明に使用されるハロゲン化銀乳剤(以
下ハロゲン化銀乳剤乃至単に乳剤などと称する。)に
は、ハロゲン化銀として例えば塩化銀を50モル%以上、
好ましくは55〜90モル%含有する塩臭化銀乳剤又は塩沃
臭化銀乳剤が用いられるが、好ましくは単分散度20以下
の単分散乳剤であって、粒径は3μm以下で特に0.1〜1
μmが好ましい。単分散度の定義は、特開昭62-32444号
に記載された定義を用いた。
【0062】本発明の乳剤には粒子形成終了までにハロ
ゲン化銀1モル当たり10-5〜10-10モル、好ましくは10
-6〜10-9モルのロジウム塩(を含む錯塩)を含有させる
ことが好ましい。このようなロジウム塩としては、従来
知られているものが任意に用いられ、代表的には〔Na3R
hCl6〕、〔K3RhBr6〕、塩化ロジウムアンミン錯体、ロ
ジウムトリクライド等が用いられる。
【0063】また本発明の乳剤は、ロジウム塩の他に粒
子形成終了までに、カドミウム塩、亜鉛塩、鉛塩、タリ
ウム塩、イリジウム塩(を含む錯塩)および鉄塩(を含
む錯塩)から選ばれる少なくとも一種を含有することが
できる。
【0064】ハロゲン化銀乳剤は、一般的に物理熟成
後、不要の塩類を除去するため脱塩を行う。脱塩の方法
としては、ゲル化、透析による方法、あるいは水溶性硫
酸塩等による塩析法等いずれの方法をも用いることがで
きるが、変性ゼラチンあるいはアクリル酸系ポリマーを
用いたゲル化法では、本発明の増感法を用いることが特
にカブリの抑制効果が大きいといった観点から好まし
い。
【0065】前記変性ゼラチンとしては、例えば特願平
3-324968号記載の化合物等が挙げられる。
【0066】また前記アクリル酸系ポリマーとしては、
例えば特公昭47-17854号、特開昭52-67318号、特開平3-
288143号記載の化合物等が挙げられる。
【0067】本発明のハロゲン化銀写真感光材料は、少
なくとも一層のハロゲン化銀乳剤層の他に親水性コロイ
ド層を有することができる。また支持体に対してハロゲ
ン化銀乳剤層の反対側に少なくとも一層の親水性コロイ
ド層を有することができる。ハロゲン化銀乳剤層及び親
水性コロイド層に含まれる親水性コロイドとしては、ゼ
ラチン(石炭処理または酸処理いずれでもよい)、ゼラ
チン誘導体、ゼラチンの高分子グラフト化合物、合成親
水性高分子化合物などが挙げられるが、本発明のハロゲ
ン化銀写真感光材料ではゼラチンが好ましい。
【0068】本発明のハロゲン化銀写真感光材料は、硬
調化剤として知られている特開昭56-106244等に記載さ
れているようなヒドラジン化合物や特開昭57-132137等
に記載されているテトラゾリウム化合物を用いることが
できる。
【0069】本発明のハロゲン化銀乳剤には当業界公知
の各種技術、添加剤等を用いることができる。
【0070】例えば、本発明で用いるハロゲン化銀写真
乳剤および他の親水性コロイド層には、必要に応じて各
種の化学増感剤、色調剤、硬膜剤、界面活性剤、増粘
剤、可塑剤、滑り剤、現像抑制剤、紫外線吸収剤、イラ
ジエーション防止剤染料、重金属マット剤等を各種の方
法で更に含有させることができる。また、本発明ハロゲ
ン化銀写真乳剤および他の親水性コロイド層中にはポリ
マーラテックスを含有させることができる。
【0071】これらの添加剤は、より詳しくは、リサー
チディスクロジャー第176巻Item17643(1978年12月)お
よび同187巻Item18716巻(1979年11月)に記載されてお
り、その該当個所を次にまとめて示した。
【0072】 添加剤種類 RD17643 RD18716 1.化学増感剤 23頁 648頁右欄 2.感度上昇剤 同上 3.強色増感剤 649頁右欄〜650欄 4.増白剤 24頁 5.カブリ防止剤および安定剤 24〜25頁 649頁右欄 6.光吸収剤 フィルター染料紫外線吸収剤 25〜26頁 649頁右欄〜 7.ステイン防止剤 25頁右欄 650頁左〜右欄 8.色素画像安定剤 25頁 9.硬膜剤 26頁 651頁左欄 10.バインダー 26頁 同上 11.可塑剤、潤滑剤 27頁 650右欄 12.塗布助剤、表面活性剤 26〜27頁 同上 13.スタチック防止剤 27頁 同上 本発明のハロゲン化銀写真感光材料に用いることができ
る支持体としては、酢酸セルロース、硝酸セルロース、
ポリエチレンテレフタレートのようなポリエステル、ポ
リエチレンのようなポリオレフィン、ポリエチレン、バ
ライタ紙、ポリオレフィンを塗布した紙、ガラス、金属
等を挙げることができる。これらの支持体は必要に応じ
て下地加工が施される。
【0073】本発明に係るハロゲン化銀写真感光材料は
露光後種々の方法、例えば通常用いられる方法により現
像処理することができる。
【0074】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明す
るが、本発明の態様はこれに限定されない。
【0075】実施例1 〈ハロゲン化銀乳剤の調製〉同時混合法を用いてpAg=7.
7 pH=3.0,混合温度40℃を一定にしてハロゲン組成AgCl
/Br=70/30、平均粒径0.36μmのハロゲン化銀乳剤を得
た。
【0076】なお最終到達平均粒径の5%が形成されてか
ら最終到達平均粒径にいたるまでの混合工程時にヘキサ
ブロモロジウム酸カリウム塩とヘキサブロモイリジウム
酸カリウム塩をそれぞれ銀1モル当たり4.0×10-8モル
と8.0×10-7モルを添加した。(以下特に標記のない場
合添加物の添加量は銀1モル当たりとする)。このよう
にして得られた乳剤はフェニルイソシアナートで処理し
た変性ゼラチンを銀1モル当たり15g加えpH=4.4にして
3回水洗脱塩した。これらの乳剤にクエン酸と塩化ナト
リウムをもちいてpH=5.8、pAg=7.0に調整した後、表1
に示すような増感剤を添加して60℃で120分化学熟成し
最高感度に到達させた。そののち、1-フェニル-5-メル
カプトテトラゾールと4-ヒドロキシ-6-メチル-1,3,3a,7
-テトラザインデンをそれぞれ銀1モル当たり40mgと600
mg添加して熟成を停止した。このようにして得られた乳
剤にKBrを1.2g加え一般式[1]〜[5]で表される増
感色素を表1に示すように添加した。
【0077】〈フィルム試料の調製〉さらにカブリ防止
剤としてハイドロキノンの10%メタノール溶液を50ml、
延展剤として20%サポニン水溶液を19ml、増粘剤として
スチレン−マイレン酸共重合体の4%水溶液を50ml、ア
クリル酸エチルの高分子ポリマーラテックスを30g添加
し、硬膜剤として2,4-ジクロロ-6-ヒドロキシ-s-トリア
ジンナトリウム塩1%水溶液20mlとホルマリン4%水溶
液10mlを加えて撹拌し、下引加工済みのポリエチレンテ
レフタレート支持体上に塗布した。更にその上に保護層
として、ゼラチンとスルホこはく酸イソペンチルデシル
ナトリウムを含む水溶液を塗布した。
【0078】次に、バッキング層として、下記添加物を
含むゼラチン水溶液を、ゼラチンが下層2.3g/m2、上層
1.0g/m2となるように乳剤塗布面とは反対の面に塗布、
乾燥してフィルム試料No.1〜23を作成した。
【0079】 (バッキング下層) 染料(A) 23mg/m2 染料(B) 160mg/m2 染料(C) 80mg/m2 キラヤサポニン 120mg/m2 スチレン−マイレン酸共重合体 20mg/m
【0080】
【化26】
【0081】 (バッキング上層) ポリメチルメタクリレート(平均粒径5.0μm) 30mg/m2 スルホこはく酸イソペンチルデシルナトリウム塩 15mg/m2 スチレン−マイレン酸共重合体 20mg/m2 グリオキザール 30mg/m2 なお、ポリエチレンテレフタレート支持体はあらかじめ
バッキング層側に帯電防止ポリマーを下引きしてあるも
のを使用した。
【0082】〈試料の評価〉このようにして得たフィル
ム試料をそれぞれヘリウム−ネオンレーザーで露光し、
自動現像機GR−27〔コニカ(株)製〕を用い、現像液
はCDM 651K、定着液はCFL-851を使用し、現像温
度28℃、時間30秒、Dry to Dry 100秒で処理した。
【0083】感度は試料No.1を100として相対値で表示
した。
【0084】ここで“Dry to Dry”とは、処理されるフ
ィルムの先端が自現機のフィルム挿入部分に入った瞬間
から、処理されて、同先端が自現機から出てくる瞬間ま
での時間を言う。残色は、未露光フィルムを下記の処理
を行い、処理された試験片を5枚重ね、X Riteを用い
て測定した値で示した。値の大きい程残色が強いことを
表す。
【0085】〈処理条件〉処理条件は以下の通りであ
る。
【0086】 〔現像液処方〕 (組成A) 純水(イオン交換水) 150ml エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩 2g ジエチレングリコール 50g 亜硫酸カリウム(55% W/V水溶液) 100ml 炭酸カリウム 50g ハイドロキノン 15g 5-メチルベンゾトリアゾール 200mg 1-フェニル-5-メルカプトテトラゾール 30mg 臭化カリウム 4.5g 水酸化カリウム 使用液のpHを10.5にする量 (組成B) 純水(イオン交換水) 3ml ジエチレングリコール 50g エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩 25mg 酢酸(90%水溶液) 0.3ml 5-ニトロインダゾール 110mg 1-フェニル-3-ピラゾリドン 700mg 現像液の使用時に水500ml中に上記組成A、組成Bの順
に溶かし、1リットルに仕上げて用いた。
【0087】 〔定着液処方〕 (組成A) チオ硫酸アンモニウム(72.5% W/V水溶液) 240ml 亜硫酸ナトリウム 17g 酢酸ナトリウム・三水塩 6.5g 硼酸 6.0g クエン酸ナトリウム・二水塩 2g 酢酸(90%W/W 水溶液) 13.6ml (組成B) 純水(イオン交換水) 17ml 硫酸(50% W/W水溶液) 4.7g 硫酸アルミニウム(Al2O3換算含量が8.1% W/W水溶液) 26.5g 定着液の使用時に水500ml中に上記組成A、組成Bの順
に溶かし、1リットルに仕上げて用いた。この定着液の
pHは約4.3であった。
【0088】〔現像処理条件〕 工程 温度 時間 現像 28℃ 30秒 定着 28℃ 20秒 水洗 常温 20秒 乾燥 40℃ 20秒 各工程時間は次工程までのいわゆるワタリ搬送時間も含
む。
【0089】評価結果を表1に示す。
【0090】
【表1】
【0091】
【化27】
【0092】表から、本発明による試料は、いずれも比
較試料に比べ、感度が高く、残色も著しく少ないことが
わかる。
【0093】実施例2 実施例1で使用した試料No.1〜23を超迅速現像処理し
た。自動現像機、現像液及び定着液は実施例1で使用し
たものと同様であるが、現像28℃、Dry to Dry=45秒の
条件で処理した。
【0094】評価項目、方法は実施例1と同様である。
ただし感度は表1に示した試料No.1の感度を100とした
相対値で表示した。
【0095】結果を表2に示す。
【0096】
【表2】
【0097】表から、超迅速処理においても本発明によ
る試料は比較試料に比べ、感度が高く、残色も格段と少
ないことがわかる。
【0098】
【発明の効果】本発明による印刷製版用ハロゲン化銀写
真感光材料は、感度が高く、残色も少く、硬調な画像が
得られる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも一層のハロゲン化銀乳剤層を
    有するハロゲン化銀写真感光材料において、該ハロゲン
    化銀乳剤層の少なくとも一層に、下記一般式[1]〜
    [5]で表される化合物から選ばれる少なくとも一種の
    化合物を含有し、かつ、ポリスルフィド化合物の存在下
    で化学増感されたハロゲン化銀乳剤を含有することを特
    徴とするハロゲン化銀写真感光材料。 【化1】 〔式中、Xは-S-又は-Se-であり、R1、R2、R3、R4
    びR5の少なくとも二つは水溶性基を有する有機基を表
    す。ただしR3とR4が共にこれを表すことはない。水溶
    性基を有する前記有機基を表さないR1、R2、R3、R4
    及びR5は、水素原子、アルキル基、置換アルキル基、
    アルケニル基、置換アルケニル基、アリール基又は置換
    アリール基を表す。Zは縮合環を表し、R6又はR7は同
    じか又は異なり、それぞれ水素原子、ヒドロキシル基、
    ハロゲン原子、アルキル基、置換アルキル基、アルケニ
    ル基、置換アルケニル基、アルキニル基、置換アルキニ
    ル基、アルコキシ基、置換アルコキシ基、アルキルチオ
    基、置換アルキルチオ基、アリールチオ基、置換アリー
    ルチオ基、アリール基、置換アリール基、アシル基、置
    換アシル基、アシロキシ基、置換アシロキシ基、アルコ
    キシカルボニル基、置換アルコキシカルボニル基、アル
    キルスルホニル基、置換アルキルスルホニル基、カルバ
    モイル基、置換カルバモイル基、スルファモイル基、置
    換スルファモイル基、カルボキシル基、シアノ基を表
    す。〕 【化2】 〔式中、Yは、-S-または-S2-でありR11、R12
    13、R14、R15及びR16の少なくとも二つは水溶性基
    を有する有機基を表し(ただしR14、R15は共にこれを
    表すことはない。)、水溶性基を有する前記有機基を表
    さないR11〜R16は水素原子、アルキル基、置換アルキ
    ル基、アルケニル基、置換アルケニル基、アリール基、
    または置換アリール基を表し、R17及びR18は同じか又
    は異なり、一般式[1]のR6及びR7について定義した
    ものと同じか又はR17と共にR18は一緒になって炭素環
    式環系を完結するのに必要な原子を表す。前記環系はR
    6、R7について示した各基から選択された同じか又は異
    なる一つ以上の基を担持できる。〕 【化3】 〔式中、Y1及びY2は、各々ベンゾチアゾール環、ベン
    ゾセレナゾール環、ナフトチアゾール環、ナフトセレナ
    ゾール環、またはキノリン環を形成するのに必要な非金
    属原子団を表し、これらの複素環は低級アルキル基、ア
    ルコキシ基、アリール基、ヒドロキシル基、アルコキシ
    カルボニル基、ハロゲン原子で置換されていても良い。
    21、R22は、それぞれ低級アルキル基、スルホ基を有
    するアルキル基またはカルボキシル基を有するアルキル
    基を表す。R23は、メチル基、エチル基、プロピル基を
    表す。X1 -はアニオンを表す。n1、n2は、1または2
    を表す。m1は、1または0を表し、分子内塩の時はm1
    は0を表す。〕 【化4】 〔式中、R31、R32は各々アルキル基、置換アルキル
    基、アリール基、置換アリール基、アリル基を表し、R
    31及びR32のうち少なくとも一つはスルホ基を含むアル
    キル基又はカルボキシル基を含むアルキル基を表す。R
    33及びR34は各々アルキル基を表す。Z1は5員又は6
    員の含窒素複素環核を完成するに必要な非金属原子群を
    表す。〕 【化5】 〔式中、Y1は、-S-または-Se-でありL1、L2、L3
    4、L5は各々置換されてもよいメチン基を表す。Aは
    -N(R3)-、-O-、-S-を表し、Aが-O-のとき、Bは-N(R4)
    -を表す。Aが-N(R3)-のとき、Bは-N(R4)-、-S-あるい
    は-O-を表す。R1,R2,R3,R4は各々置換されても
    よいアルキル基、置換されてもよいアリール基を表し、
    5は炭素原子数1〜4のアルキル基を表す。ただし
    1,R2,R3,R4のうち少なくとも二つは、酸あるいは
    酸塩で置換されている。nは0,1あるいは2を表し、
    1はカウンターイオンを表す。〕
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のハロゲン化銀乳剤がポ
    リスルフィド化合物及び貴金属の存在下で化学増感され
    ることを特徴とする請求項1に記載のハロゲン化銀写真
    感光材料。
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