JPH0622145Y2 - 始動用モータ付小型エンジン - Google Patents
始動用モータ付小型エンジンInfo
- Publication number
- JPH0622145Y2 JPH0622145Y2 JP1988021227U JP2122788U JPH0622145Y2 JP H0622145 Y2 JPH0622145 Y2 JP H0622145Y2 JP 1988021227 U JP1988021227 U JP 1988021227U JP 2122788 U JP2122788 U JP 2122788U JP H0622145 Y2 JPH0622145 Y2 JP H0622145Y2
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- JP
- Japan
- Prior art keywords
- starter
- crankcase
- shaft
- output shaft
- crank
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Description
【考案の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本考案は、刈払い機などの各種作業機用に用いる始動用
モータ付小型エンジン、より詳細には、クランク軸がク
ランクケースの片側からのみ突設された片持ちクランク
型式の小型エンジンにおいて、クランク軸の突設してい
ない側のクランクケース側壁に、セルモータによる始動
手段が設けられるようにした小型エンジンの改良に関す
るものである。
モータ付小型エンジン、より詳細には、クランク軸がク
ランクケースの片側からのみ突設された片持ちクランク
型式の小型エンジンにおいて、クランク軸の突設してい
ない側のクランクケース側壁に、セルモータによる始動
手段が設けられるようにした小型エンジンの改良に関す
るものである。
各種の手持ち型或いは背負い型作業機用の小型エンジン
において、最近では、エンジンの始動手段として、従来
より知られるリコイルスタータの外に、セルモータによ
る方式を付加したものが広く知られてようになってい
る。
において、最近では、エンジンの始動手段として、従来
より知られるリコイルスタータの外に、セルモータによ
る方式を付加したものが広く知られてようになってい
る。
エンジンの始動手段としてセルモータとリコイルスター
タとを併設する場合、一般的には第6図に示すように、
クランクケース1の一方の出力軸2にマグネトロータ3
やファンケース4などが設けられるので、クランクケー
ス1の出力軸2とは反対側のクランク軸5にリコイルス
タータ6を設けて、セルモータ7aと減速ドライブギア
7bからなるモータ始動機構は、出力軸2側に設けるこ
とが多い。
タとを併設する場合、一般的には第6図に示すように、
クランクケース1の一方の出力軸2にマグネトロータ3
やファンケース4などが設けられるので、クランクケー
ス1の出力軸2とは反対側のクランク軸5にリコイルス
タータ6を設けて、セルモータ7aと減速ドライブギア
7bからなるモータ始動機構は、出力軸2側に設けるこ
とが多い。
このようにリコイルスタータ6をクランクケース1の出
力軸2側と反対側に設ける場合には、リコイルスタータ
6からの起動力は前記出力軸2と逆側のクランク軸5を
介してクランク8に伝えられる。そのため、この逆側の
クランク軸5はエンジンが始動されたのちにも、リコイ
ルスタータ6のリール9とは分離した状態で、出力軸2
と同様の回転力を常時受けることになる。ところで、前
記の逆側クランク軸5は、始動時には確かに必要ではあ
るが、始動後においては回転される必要性を全く有さな
い。それにも拘わらず、逆側クランク軸5を出力軸2と
同様に回転せざるを得ないということは、この逆側クラ
ンク軸5と反対側の出力軸2とがクランク8を挟んで同
軸線に合致するための心出し調整作業を必要としたり、
前記逆側クランク軸5をクランクケース1の側壁に対し
てベアリングやオイルシールなどを用いて高度な加工精
度による軸装加工を施さなければならないという加工上
の手間を要するという問題がある。
力軸2側と反対側に設ける場合には、リコイルスタータ
6からの起動力は前記出力軸2と逆側のクランク軸5を
介してクランク8に伝えられる。そのため、この逆側の
クランク軸5はエンジンが始動されたのちにも、リコイ
ルスタータ6のリール9とは分離した状態で、出力軸2
と同様の回転力を常時受けることになる。ところで、前
記の逆側クランク軸5は、始動時には確かに必要ではあ
るが、始動後においては回転される必要性を全く有さな
い。それにも拘わらず、逆側クランク軸5を出力軸2と
同様に回転せざるを得ないということは、この逆側クラ
ンク軸5と反対側の出力軸2とがクランク8を挟んで同
軸線に合致するための心出し調整作業を必要としたり、
前記逆側クランク軸5をクランクケース1の側壁に対し
てベアリングやオイルシールなどを用いて高度な加工精
度による軸装加工を施さなければならないという加工上
の手間を要するという問題がある。
また、セルモータ7a及び減速ドライブギア7bからな
る始動手段をリコイルスタータ6とは別に備える必要性
から、このセルモータによる始動機構を第6図のように
出力軸2側に設けた場合には、該機構における減速ドラ
イブギア7bが出力軸2のファンケース4の近傍に配置
される関係上、エンジンの運転中に冷却のために吸い込
まれる空気中の塵埃が、減速ドライブギアの歯の間に付
着することとなり、減速ドライブギアが埃だらけになっ
て適切な始動操作が行えなくなるという問題点を有して
いる。
る始動手段をリコイルスタータ6とは別に備える必要性
から、このセルモータによる始動機構を第6図のように
出力軸2側に設けた場合には、該機構における減速ドラ
イブギア7bが出力軸2のファンケース4の近傍に配置
される関係上、エンジンの運転中に冷却のために吸い込
まれる空気中の塵埃が、減速ドライブギアの歯の間に付
着することとなり、減速ドライブギアが埃だらけになっ
て適切な始動操作が行えなくなるという問題点を有して
いる。
本考案は、従来におけるこの種のエンジンの上記のよう
な問題点を解消するための課題として、エンジン自体の
構成を出力軸のみがクランクケースの片側から突出し
た、所謂片持ちクランク型として、構成の簡素化を図る
と共に、出力軸上にはファンケースから洩れる塵埃によ
ってもさほど影響を受けることのないリコイルスタータ
を設け、従ってセルモータによるギア始動手段を前記片
持ちクランク型エンジンにおける出力軸と逆側のクラン
クケース側壁外に設けられるように構成することを目的
としたものである。
な問題点を解消するための課題として、エンジン自体の
構成を出力軸のみがクランクケースの片側から突出し
た、所謂片持ちクランク型として、構成の簡素化を図る
と共に、出力軸上にはファンケースから洩れる塵埃によ
ってもさほど影響を受けることのないリコイルスタータ
を設け、従ってセルモータによるギア始動手段を前記片
持ちクランク型エンジンにおける出力軸と逆側のクラン
クケース側壁外に設けられるように構成することを目的
としたものである。
本考案は、上記の目的を達成するための手段として、ク
ランクピンを片側の出力軸側クランクにのみ連結した片
持ちクランク型のエンジンにおいて、クランクケースを
中心とする出力軸上にリコイルスタータを設けると共
に、出力軸とは逆側にセルモータを配置し、前記セルモ
ータ側のギアケース内に、前記セルモータにより駆動さ
れる減速ドライブギアを前記出力軸と同軸線上に軸装配
置して、該減速ドライブギアの筒形軸上には、該減速ド
ライブギアの回転により早ねじを介して軸方向に沿って
移動可能な起動子を設け、該起動子とクランクケース内
のクランクピンとの間におけるクランクケース側壁に
は、一端に前記起動子のクランクケース方向への飛出し
力を受けて、該起動子と係合するスタータプーリを有
し、他端には前記クランクピンの自由端と係合する溝付
係合面とを有する起動軸を、前記スタータプーリの背面
とクランクケース側壁との間にスプリングを介して軸方
向に沿って移動可能なるように軸装したことを特徴とす
るものである。
ランクピンを片側の出力軸側クランクにのみ連結した片
持ちクランク型のエンジンにおいて、クランクケースを
中心とする出力軸上にリコイルスタータを設けると共
に、出力軸とは逆側にセルモータを配置し、前記セルモ
ータ側のギアケース内に、前記セルモータにより駆動さ
れる減速ドライブギアを前記出力軸と同軸線上に軸装配
置して、該減速ドライブギアの筒形軸上には、該減速ド
ライブギアの回転により早ねじを介して軸方向に沿って
移動可能な起動子を設け、該起動子とクランクケース内
のクランクピンとの間におけるクランクケース側壁に
は、一端に前記起動子のクランクケース方向への飛出し
力を受けて、該起動子と係合するスタータプーリを有
し、他端には前記クランクピンの自由端と係合する溝付
係合面とを有する起動軸を、前記スタータプーリの背面
とクランクケース側壁との間にスプリングを介して軸方
向に沿って移動可能なるように軸装したことを特徴とす
るものである。
本考案に係るエンジンにおいては、クランクケースの出
力軸側と逆側のクランクケース側壁外部に設けた減速ド
ライブギアがセルモータにより回転されると、この減速
ドライブギアの筒形軸に軸装された起動子が筒形軸に沿
ってクランクケース内部方向へ飛び出す。
力軸側と逆側のクランクケース側壁外部に設けた減速ド
ライブギアがセルモータにより回転されると、この減速
ドライブギアの筒形軸に軸装された起動子が筒形軸に沿
ってクランクケース内部方向へ飛び出す。
一方、前記出力軸側と逆側のクランクケース側壁には、
該ケース内におけるクランクピンとの係合面をもった起
動軸が、通常はスプリング等の手段によって、前記係合
面とクランクピンとが分離しているように軸装されてい
る。そのため、前記のように減速ドライブギアが回転し
て、筒形軸上の起動子がクランクケース内部方向へ移動
すると、前記起動軸はクランクケース内部方向へ押込ま
れて、一端の係合面とクランクピンとが係合し、エンジ
ンクランクが減速ドライブギアからの回転を受けて始動
される。
該ケース内におけるクランクピンとの係合面をもった起
動軸が、通常はスプリング等の手段によって、前記係合
面とクランクピンとが分離しているように軸装されてい
る。そのため、前記のように減速ドライブギアが回転し
て、筒形軸上の起動子がクランクケース内部方向へ移動
すると、前記起動軸はクランクケース内部方向へ押込ま
れて、一端の係合面とクランクピンとが係合し、エンジ
ンクランクが減速ドライブギアからの回転を受けて始動
される。
減速ドライブギア上の起動子は、該ギアがセルモータか
らの回転を受けることにより、クランクケース内部方向
への飛出し力が与えられるので、エンジンの始動後にセ
ルモータ側からの回転が停止されると、該起動子の飛出
し力も解除される。一方、クランクピンと係合している
起動軸は、起動子からの押込み力を受ける時以外は、ス
プリング等の手段によって係合面がクランクピンと離れ
ようとする力を受けているので、減速ドライブギアの回
転停止に伴って起動子の飛出し力が解除れると、自動的
にクランクピンから外れることになる。そして、起動子
は前記のような起動軸がクランクピンから分離しようと
する戻し力を受けて、再び筒形軸上の元の位置に復帰す
ることになり、次のエンジン始動操作に備える。
らの回転を受けることにより、クランクケース内部方向
への飛出し力が与えられるので、エンジンの始動後にセ
ルモータ側からの回転が停止されると、該起動子の飛出
し力も解除される。一方、クランクピンと係合している
起動軸は、起動子からの押込み力を受ける時以外は、ス
プリング等の手段によって係合面がクランクピンと離れ
ようとする力を受けているので、減速ドライブギアの回
転停止に伴って起動子の飛出し力が解除れると、自動的
にクランクピンから外れることになる。そして、起動子
は前記のような起動軸がクランクピンから分離しようと
する戻し力を受けて、再び筒形軸上の元の位置に復帰す
ることになり、次のエンジン始動操作に備える。
次に、本考案に係るエンジンの好ましい実施例を図面に
より説明すると、第1図に示すように、このエンジンは
クランクケース10から一方の出力軸11のみが突出し
て、この出力軸11が一方のクランク12から動力を伝
えられる、所謂片側クランク型式となっており、クラン
クピン13の他端は自由端14となっている。
より説明すると、第1図に示すように、このエンジンは
クランクケース10から一方の出力軸11のみが突出し
て、この出力軸11が一方のクランク12から動力を伝
えられる、所謂片側クランク型式となっており、クラン
クピン13の他端は自由端14となっている。
また、前記出力軸11上に軸装されるマグネトロータ1
5とクラッチ16との間には、リコイルスタータ17が
配置されている。このリコイルスタータ17は、リール
18が前記出力軸11の一端を軸支する筒形の軸受19
上に回転自在に軸着されると共に、前記マグネトロータ
15の側面に複数個の遠心力解放形起動爪20が軸着さ
れている。エンジンの始動前には、前記起動爪20がバ
ネ力によりリール18の内周面に接触しているので、リ
ール18が外部から回転されると、起動爪20を介して
マグネトロータ15と出力軸11にその回転が伝えら
れ、エンジンが始動される。エンジンの始動後は、出力
軸11の回転数の上昇に伴い前記起動爪20が遠心力を
受けて、リール18の内周面と離れることになるので、
出力軸11の回転がリール18には伝えられない。
5とクラッチ16との間には、リコイルスタータ17が
配置されている。このリコイルスタータ17は、リール
18が前記出力軸11の一端を軸支する筒形の軸受19
上に回転自在に軸着されると共に、前記マグネトロータ
15の側面に複数個の遠心力解放形起動爪20が軸着さ
れている。エンジンの始動前には、前記起動爪20がバ
ネ力によりリール18の内周面に接触しているので、リ
ール18が外部から回転されると、起動爪20を介して
マグネトロータ15と出力軸11にその回転が伝えら
れ、エンジンが始動される。エンジンの始動後は、出力
軸11の回転数の上昇に伴い前記起動爪20が遠心力を
受けて、リール18の内周面と離れることになるので、
出力軸11の回転がリール18には伝えられない。
一方、前記クランクケース10における前記出力軸11
と逆側の側壁21には、前記リコイルスタータ17とは
別にセルモータ23による始動機構22が装着されてい
る。このセルモータ始動機構22は、クランクケース側
壁21の外端21aに設けられたギアケース24内の減
速ドライブギア25と、このギア25の筒形軸30に軸
装された起動子27と、この起動子27とクランクケー
ス10内のクランクピン自由端14との間に配置される
べく、前記クランクケース側壁21に軸装された起動軸
28とからなっている。
と逆側の側壁21には、前記リコイルスタータ17とは
別にセルモータ23による始動機構22が装着されてい
る。このセルモータ始動機構22は、クランクケース側
壁21の外端21aに設けられたギアケース24内の減
速ドライブギア25と、このギア25の筒形軸30に軸
装された起動子27と、この起動子27とクランクケー
ス10内のクランクピン自由端14との間に配置される
べく、前記クランクケース側壁21に軸装された起動軸
28とからなっている。
前記減速ドライブギア25は、クランクケース側壁外端
21aに取付けられたギアケース24の軸受29上に回
転自在に軸装され、ギアケース24外に設けたセルモー
タ23のピニオン23aより回転を伝えられる。また、
前記減速ドライブギア25は、中心部の筒形軸30が前
記ギアケース軸受29上に軸支されるが、この筒形軸3
0の外周には、該軸30の軸方向に沿って移動する前記
起動子27が、筒形軸30の外周面に設けられた早ねじ
31(レリーズスクリュー)を介して噛み合うように嵌
合されている。
21aに取付けられたギアケース24の軸受29上に回
転自在に軸装され、ギアケース24外に設けたセルモー
タ23のピニオン23aより回転を伝えられる。また、
前記減速ドライブギア25は、中心部の筒形軸30が前
記ギアケース軸受29上に軸支されるが、この筒形軸3
0の外周には、該軸30の軸方向に沿って移動する前記
起動子27が、筒形軸30の外周面に設けられた早ねじ
31(レリーズスクリュー)を介して噛み合うように嵌
合されている。
前記起動子27は内周面に複数個の早ねじ溝32が軸方
向に沿って設けられていて、前記ギアケース24におけ
る軸受29の先端にねじ26を介して或る程度の回転抵
抗力が与えられるようにして取付けられたフリクション
プレート33の放射状突片33aが、前記起動子27の
早ねじ溝32内に係合している。そのため、セルモータ
23により減速ドライブギア25が回転すると、起動子
27は筒形軸30の早ねじ31から回転力を受けるが、
内周面の早ねじ溝32内にフリクションプレート33の
突片33aが係合されていて、該プレート33のもつ所
定の抵抗力により回転が阻止されるので、軸方向に沿っ
てクランクケース10の方向へ突出される。この場合起
動子27は、所定の突出位置まで飛び出したのちは、フ
リクションプレート33の抵抗力に打勝って、該プレー
ト33と共に減速ドライブギア25からの回転力を受
け、この回転力を後述の起動軸28に伝える。
向に沿って設けられていて、前記ギアケース24におけ
る軸受29の先端にねじ26を介して或る程度の回転抵
抗力が与えられるようにして取付けられたフリクション
プレート33の放射状突片33aが、前記起動子27の
早ねじ溝32内に係合している。そのため、セルモータ
23により減速ドライブギア25が回転すると、起動子
27は筒形軸30の早ねじ31から回転力を受けるが、
内周面の早ねじ溝32内にフリクションプレート33の
突片33aが係合されていて、該プレート33のもつ所
定の抵抗力により回転が阻止されるので、軸方向に沿っ
てクランクケース10の方向へ突出される。この場合起
動子27は、所定の突出位置まで飛び出したのちは、フ
リクションプレート33の抵抗力に打勝って、該プレー
ト33と共に減速ドライブギア25からの回転力を受
け、この回転力を後述の起動軸28に伝える。
一方、前記起動子27とクランクケース側壁21との間
には、該起動子27の突出力をクランクケース10内の
クランクピン自由端14に伝えるための前記起動軸28
が、クランクケース側壁21に対して軸方向に移動を許
すようにして軸着さている。この起動軸28は筒形をな
していて、クランクケース側壁21を貫通したクランク
ケース10側の内端には、第2図に示すようなクランク
ピン自由端14と係合する係合溝35をもった径の大き
い係合面34を有し、また反対側の外端には、前記起動
子27と分離したスタータプーリ36が設けられてい
る。
には、該起動子27の突出力をクランクケース10内の
クランクピン自由端14に伝えるための前記起動軸28
が、クランクケース側壁21に対して軸方向に移動を許
すようにして軸着さている。この起動軸28は筒形をな
していて、クランクケース側壁21を貫通したクランク
ケース10側の内端には、第2図に示すようなクランク
ピン自由端14と係合する係合溝35をもった径の大き
い係合面34を有し、また反対側の外端には、前記起動
子27と分離したスタータプーリ36が設けられてい
る。
前記のスタータプーリ36は、起動軸28の直径よりも
大きいカップリング形をなし、内端の軸部36aが筒形
をなす起動軸28の外端に螺着されている。またスター
タプーリ36の外端には、減速ドライブギア25側の起
動子27先端と噛合う係合突起37を有している。更に
この起動軸28はスタータプーリ36の背面とクランク
ケース側壁21との間にスプリング38が介装され、ス
タータプーリ36がこのスプリング38の弾撥力を受け
て前記起動子27の方向へ押し出されることによって、
クランクケース10内の前記係合面34がクランクピン
自由端14とは常に分離するように構成されている。
大きいカップリング形をなし、内端の軸部36aが筒形
をなす起動軸28の外端に螺着されている。またスター
タプーリ36の外端には、減速ドライブギア25側の起
動子27先端と噛合う係合突起37を有している。更に
この起動軸28はスタータプーリ36の背面とクランク
ケース側壁21との間にスプリング38が介装され、ス
タータプーリ36がこのスプリング38の弾撥力を受け
て前記起動子27の方向へ押し出されることによって、
クランクケース10内の前記係合面34がクランクピン
自由端14とは常に分離するように構成されている。
セルモータ23により減速ドライブギア25が回転され
ると、第3図に示すように、起動子27がクランクケー
ス10の方向へ突出することによってスタータプーリ3
6がその突出力を受け、スプリング38が圧縮された状
態で起動軸28をクランクケース10内へ押し出す。そ
の時起動子27は、所定の最大突出位置まではフリクシ
ョンプレート33の抵抗により、減速ドライブギア25
からの回転力を受けても直接その回転力が伝わらずに、
早ねじ溝32が早ねじ31からの回転力を受けることに
より起動軸28の方向へ飛び出す。そして所定の突出位
置に達した後は、前記減速ドライブギア25の回転がフ
リクションプレート33の抵抗力に打ち勝つので、該起
動子27が減速ドライブギア25からの回転力を受けて
回転する。その結果、減速ドライブギア25の回転力は
起動子27から起動軸28へ伝えられ、係合面34がク
ランクピン自由端14と係合して、エンジンが始動す
る。
ると、第3図に示すように、起動子27がクランクケー
ス10の方向へ突出することによってスタータプーリ3
6がその突出力を受け、スプリング38が圧縮された状
態で起動軸28をクランクケース10内へ押し出す。そ
の時起動子27は、所定の最大突出位置まではフリクシ
ョンプレート33の抵抗により、減速ドライブギア25
からの回転力を受けても直接その回転力が伝わらずに、
早ねじ溝32が早ねじ31からの回転力を受けることに
より起動軸28の方向へ飛び出す。そして所定の突出位
置に達した後は、前記減速ドライブギア25の回転がフ
リクションプレート33の抵抗力に打ち勝つので、該起
動子27が減速ドライブギア25からの回転力を受けて
回転する。その結果、減速ドライブギア25の回転力は
起動子27から起動軸28へ伝えられ、係合面34がク
ランクピン自由端14と係合して、エンジンが始動す
る。
エンジンの始動後はセルモータ23の回転を停止する
が、これにより減速ドライブギア25の回転が停止した
だけでは起動子27は自力で後退せず、前記の飛び出し
位置で回転を停止する。しかし起動子27が回転を停止
することは、早ねじ31による起動子27のクランクケ
ース10方向への押し出し力がなくなって、起動軸28
のクランクピン13に対する押し付け力もなくなるの
で、その瞬間起動軸28がスプリング38の弾性により
後退して、該起動軸28とクランクピン13との係合を
解除すると共に、起動子27を元の位置へ戻すことにな
る。
が、これにより減速ドライブギア25の回転が停止した
だけでは起動子27は自力で後退せず、前記の飛び出し
位置で回転を停止する。しかし起動子27が回転を停止
することは、早ねじ31による起動子27のクランクケ
ース10方向への押し出し力がなくなって、起動軸28
のクランクピン13に対する押し付け力もなくなるの
で、その瞬間起動軸28がスプリング38の弾性により
後退して、該起動軸28とクランクピン13との係合を
解除すると共に、起動子27を元の位置へ戻すことにな
る。
なお、エンジンが始動した後にセルモータ23の停止操
作が若干遅れたとしても、エンジンの回転及びセルモー
タ始動機構22になんら支障を与えることはない。即
ち、エンジンが始動した後にセルモータ23の停止操作
が若干遅れた場合には、起動軸28とクランクピン13
との係合関係が維持されたままになるが、エンジンが始
動して連続回転した場合には、クランクピン13の自由
端14が起動軸28の回転よりも高速で、第2図に示す
起動軸28の係合面34上を係合溝35から徐々に高く
なっている係合面34の方向へ時計針と反対方向に回転
するので、クランクピン自由端14が起動軸28の係合
面34と接触していてもエンジンは支障なく回転を持続
し、またこれによってセルモータ始動機構22に著しく
不当な負荷を与えることはない。
作が若干遅れたとしても、エンジンの回転及びセルモー
タ始動機構22になんら支障を与えることはない。即
ち、エンジンが始動した後にセルモータ23の停止操作
が若干遅れた場合には、起動軸28とクランクピン13
との係合関係が維持されたままになるが、エンジンが始
動して連続回転した場合には、クランクピン13の自由
端14が起動軸28の回転よりも高速で、第2図に示す
起動軸28の係合面34上を係合溝35から徐々に高く
なっている係合面34の方向へ時計針と反対方向に回転
するので、クランクピン自由端14が起動軸28の係合
面34と接触していてもエンジンは支障なく回転を持続
し、またこれによってセルモータ始動機構22に著しく
不当な負荷を与えることはない。
以上に述べたように、本考案に係るエンジンでは、片持
ちクランク型エンジンの出力軸と逆側のクランクケース
側壁外部に、軸方向に突出する起動子を備えたセルモー
タによる減速ドライブギアを設け、片持ちクランクのク
ランクピン自由端と前記起動子との間に、起動子の飛出
し力によって先端の係合面の係合溝がクランクピン自由
端と係合する起動軸を、クランクケース側壁に対してス
プリングを介して軸方向に移動可能なるように軸着した
ので、セルモータからの回転力を受けたときにのみ起動
軸の係合面がクランクピン自由端と係合してエンジンを
始動し、しかもエンジンの始動後は起動軸がクランクピ
ン自由端と分離するので、エンジンから起動軸側に向け
ての回転を遮断することができる。
ちクランク型エンジンの出力軸と逆側のクランクケース
側壁外部に、軸方向に突出する起動子を備えたセルモー
タによる減速ドライブギアを設け、片持ちクランクのク
ランクピン自由端と前記起動子との間に、起動子の飛出
し力によって先端の係合面の係合溝がクランクピン自由
端と係合する起動軸を、クランクケース側壁に対してス
プリングを介して軸方向に移動可能なるように軸着した
ので、セルモータからの回転力を受けたときにのみ起動
軸の係合面がクランクピン自由端と係合してエンジンを
始動し、しかもエンジンの始動後は起動軸がクランクピ
ン自由端と分離するので、エンジンから起動軸側に向け
ての回転を遮断することができる。
従って、この考案によれば、エンジンをコンパクトな片
持ちクランクエンジンとしたうえで、セルモータによる
始動機構を塵埃の付着に伴う損傷の惧れの生じない出力
軸と逆側のクランクケース外部に配置することができ、
出力軸側に配置したリコイルスタータとの併用による実
用性の高いエンジンとすることができる。
持ちクランクエンジンとしたうえで、セルモータによる
始動機構を塵埃の付着に伴う損傷の惧れの生じない出力
軸と逆側のクランクケース外部に配置することができ、
出力軸側に配置したリコイルスタータとの併用による実
用性の高いエンジンとすることができる。
第1図は本考案に係るエンジンの一実施例の構成を示す
断面図、第2図はクランクピン自由端と係合する起動軸
内端の係合面の形状を示す斜視図、第3図は起動軸がク
ランクピンと係合した状態の部分断面図、第4図は起動
軸スタータプーリの構成を示す平面図、第5図は従来の
この種のエンジンの構成を示す断面図である。 10:クランクケース、11:出力軸、 12:クランク、14:クランクピン自由端、 17:リコイルスタータ、 21:クランクケース側壁、 22:セルモータ始動機構、 23:セルモータ、24:ギアケース、 25:減速ドライブギア、27:起動子、 28:起動軸、29:軸受、 30:筒形軸、31:早ねじ、 32:早ねじ溝、 33:フリクションプレート、 34:係合面、35,45:係合溝、 36:スタータプーリ、37:係合突起、 38:スプリング。
断面図、第2図はクランクピン自由端と係合する起動軸
内端の係合面の形状を示す斜視図、第3図は起動軸がク
ランクピンと係合した状態の部分断面図、第4図は起動
軸スタータプーリの構成を示す平面図、第5図は従来の
この種のエンジンの構成を示す断面図である。 10:クランクケース、11:出力軸、 12:クランク、14:クランクピン自由端、 17:リコイルスタータ、 21:クランクケース側壁、 22:セルモータ始動機構、 23:セルモータ、24:ギアケース、 25:減速ドライブギア、27:起動子、 28:起動軸、29:軸受、 30:筒形軸、31:早ねじ、 32:早ねじ溝、 33:フリクションプレート、 34:係合面、35,45:係合溝、 36:スタータプーリ、37:係合突起、 38:スプリング。
Claims (1)
- 【請求項1】クランクピンを片側の出力軸側クランクに
のみ連結した片持ちクランク型のエンジンにおいて、ク
ランクケース10を中心とする出力軸11上にリコイル
スタータ17を設けると共に、出力軸11とは逆側にセ
ルモータ23を配置し、前記セルモータ側のギアケース
24内に、前記セルモータ23により駆動される減速ド
ライブギア25を前記出力軸11と同軸線上に軸装配置
して、該減速ドライブギア25の筒形軸30上には、該
減速ドライブギア25の回転により早ねじ31を介して
軸方向に沿って移動可能な起動子27を設け、該起動子
27とクランクケース10内のクランクピン13との間
におけるクランクケース側壁21には、一端に前記起動
子27のクランクケース10方向への飛出し力を受け
て、該起動子27と係合するスタータプーリ36を有
し、他端には前記クランクピン13の自由端14と係合
する溝付係合面34とを有する起動軸28を、前記スタ
ータプーリ36の背面とクランクケース側壁21との間
にスプリング38を介して軸方向に沿って移動可能なる
ように軸装したことを特徴とする始動用モータ付小型エ
ンジン。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1988021227U JPH0622145Y2 (ja) | 1988-02-22 | 1988-02-22 | 始動用モータ付小型エンジン |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP1988021227U JPH0622145Y2 (ja) | 1988-02-22 | 1988-02-22 | 始動用モータ付小型エンジン |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01125864U JPH01125864U (ja) | 1989-08-28 |
JPH0622145Y2 true JPH0622145Y2 (ja) | 1994-06-08 |
Family
ID=31238275
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP1988021227U Expired - Lifetime JPH0622145Y2 (ja) | 1988-02-22 | 1988-02-22 | 始動用モータ付小型エンジン |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0622145Y2 (ja) |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS63112272U (ja) * | 1987-01-13 | 1988-07-19 |
-
1988
- 1988-02-22 JP JP1988021227U patent/JPH0622145Y2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH01125864U (ja) | 1989-08-28 |
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