JPH0622126B2 - 二次電池 - Google Patents
二次電池Info
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- JPH0622126B2 JPH0622126B2 JP61215298A JP21529886A JPH0622126B2 JP H0622126 B2 JPH0622126 B2 JP H0622126B2 JP 61215298 A JP61215298 A JP 61215298A JP 21529886 A JP21529886 A JP 21529886A JP H0622126 B2 JPH0622126 B2 JP H0622126B2
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- JP
- Japan
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- battery
- electrode
- pyrrole
- compound
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- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01M—PROCESSES OR MEANS, e.g. BATTERIES, FOR THE DIRECT CONVERSION OF CHEMICAL ENERGY INTO ELECTRICAL ENERGY
- H01M4/00—Electrodes
- H01M4/02—Electrodes composed of, or comprising, active material
- H01M4/36—Selection of substances as active materials, active masses, active liquids
- H01M4/60—Selection of substances as active materials, active masses, active liquids of organic compounds
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01B—CABLES; CONDUCTORS; INSULATORS; SELECTION OF MATERIALS FOR THEIR CONDUCTIVE, INSULATING OR DIELECTRIC PROPERTIES
- H01B1/00—Conductors or conductive bodies characterised by the conductive materials; Selection of materials as conductors
- H01B1/06—Conductors or conductive bodies characterised by the conductive materials; Selection of materials as conductors mainly consisting of other non-metallic substances
- H01B1/12—Conductors or conductive bodies characterised by the conductive materials; Selection of materials as conductors mainly consisting of other non-metallic substances organic substances
- H01B1/124—Intrinsically conductive polymers
- H01B1/128—Intrinsically conductive polymers comprising six-membered aromatic rings in the main chain, e.g. polyanilines, polyphenylenes
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E60/00—Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
- Y02E60/10—Energy storage using batteries
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- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
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- Secondary Cells (AREA)
- Battery Electrode And Active Subsutance (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〈産業上の利用分野〉 この発明は二次電池に関し、詳しくは特定の物性値を有
するピロール系重合体からなる導電材料を電極材料とし
て用いた二次電池に関するものである。
するピロール系重合体からなる導電材料を電極材料とし
て用いた二次電池に関するものである。
〈従来の技術〉 近年、各種有機材料からなる導電性ポリマーを電極材料
とした二次電池が提案されている。
とした二次電池が提案されている。
この種の二次電池の電極材料となる導電性ポリマーは、
通常は導電性はわずかであるが、各種アニオンやカチオ
ンの如きドーパントをドーピング並びにアンドーピング
処理することが可能であり、ドーピングにより導電性が
飛躍的に上昇する。そして、アニオンがドーピングされ
る導電性ポリマーを正極材料として、またカチオンがド
ーピングされる導電性ポリマーを負極材料として各々使
用すると共に上記ドーパントを含有する溶液を電解液と
して用い、ドーピング及びアンドーピングを電気化学的
に可逆的に行なうことにより充放電可能な電池が構成さ
れる。
通常は導電性はわずかであるが、各種アニオンやカチオ
ンの如きドーパントをドーピング並びにアンドーピング
処理することが可能であり、ドーピングにより導電性が
飛躍的に上昇する。そして、アニオンがドーピングされ
る導電性ポリマーを正極材料として、またカチオンがド
ーピングされる導電性ポリマーを負極材料として各々使
用すると共に上記ドーパントを含有する溶液を電解液と
して用い、ドーピング及びアンドーピングを電気化学的
に可逆的に行なうことにより充放電可能な電池が構成さ
れる。
このような導電性ポリマーとしては従来よりポリアセチ
レン,ポリピロール,ポリチオフェン,ポリアニリンな
どが知られており、ポリアセチレンを例に採れば、これ
を正極または負極の少なくとも一方の電極材料として用
い、 BF4 −、ClO4 −、SbF6 −、PF6 −等のアニ
オン、またはLI+、Na+、R4−N+(Rはアルキ
ル基を表わす)等のカチオンを電気化学的に可逆的にド
ーピング,アンドーピングするという構成が採られてい
る。
レン,ポリピロール,ポリチオフェン,ポリアニリンな
どが知られており、ポリアセチレンを例に採れば、これ
を正極または負極の少なくとも一方の電極材料として用
い、 BF4 −、ClO4 −、SbF6 −、PF6 −等のアニ
オン、またはLI+、Na+、R4−N+(Rはアルキ
ル基を表わす)等のカチオンを電気化学的に可逆的にド
ーピング,アンドーピングするという構成が採られてい
る。
ところで、この種の導電性ポリマーのうちポリアセチレ
ンは、ドーピング及びアンドーピング状態において空気
中の酸素によって非常にたやすく酸化され易いという欠
点をもつ。このため、これを電極材料とした場合、電極
作製環境の管理が重大となり、電極作製作業が困難且つ
煩雑化し、また電極自身の保存性が悪い等という不都合
がある。更に、電池内に組込んだ場合、微量の酸素や水
分が存在するだけで変成あるいは分解を起こして電池特
性劣化を引き起す他、過充電を行なうとポリマーが変
成,分解する可能性がある等の欠点があり、充電電圧の
急上昇、充放電効率の低下や電池サイクル寿命の減少等
を招くことから、電極材料としてはあまり好ましくな
い。
ンは、ドーピング及びアンドーピング状態において空気
中の酸素によって非常にたやすく酸化され易いという欠
点をもつ。このため、これを電極材料とした場合、電極
作製環境の管理が重大となり、電極作製作業が困難且つ
煩雑化し、また電極自身の保存性が悪い等という不都合
がある。更に、電池内に組込んだ場合、微量の酸素や水
分が存在するだけで変成あるいは分解を起こして電池特
性劣化を引き起す他、過充電を行なうとポリマーが変
成,分解する可能性がある等の欠点があり、充電電圧の
急上昇、充放電効率の低下や電池サイクル寿命の減少等
を招くことから、電極材料としてはあまり好ましくな
い。
一方、上記の各種導電性ポリマーのうちポリピロール
は、上記のポリアセチレンに較べて、空気中での安定性
が良好で酸化劣化が極めて少なく取扱い易いという特長
がある。従つてポリピロールを電池の電極材料として用
いた時には、ポリアセチレンの場合のような欠点がな
く、作製容易で保存性のよい電極を得ることができる。
は、上記のポリアセチレンに較べて、空気中での安定性
が良好で酸化劣化が極めて少なく取扱い易いという特長
がある。従つてポリピロールを電池の電極材料として用
いた時には、ポリアセチレンの場合のような欠点がな
く、作製容易で保存性のよい電極を得ることができる。
このようなポリピロールとしては、従来、ピロールを
電気化学的に酸化重合(電解重合)したもの、酸化剤
を使用してピロールを化学的に酸化重合したもの、等が
知られている。そして、の場合は電解陽極上にポリピ
ロールがフィルム状に析出し、析出後に同極上から剥離
することによりフィルム状のポリピロールが得られる。
またの場合、酸化剤として過硫酸カリウムや過硫酸ア
ンモニウムなどの過酸化物、硝酸や硫酸あるいはクロム
酸などの酸、塩化第二鉄や塩化ルテニウムや塩化タング
ステンあるいは塩化モリブデンなどのルイス酸などを使
用して酸化重合したり、あるいは、有機溶媒中で過塩素
酸第二鉄を酸化剤に使用してピロールの酸化重合を行な
い(Mol.Cryst.Liq.Cryst.誌 1985年 vol 11
8 の第 149〜153頁)、粉末状のポリピロールが得られ
ている。
電気化学的に酸化重合(電解重合)したもの、酸化剤
を使用してピロールを化学的に酸化重合したもの、等が
知られている。そして、の場合は電解陽極上にポリピ
ロールがフィルム状に析出し、析出後に同極上から剥離
することによりフィルム状のポリピロールが得られる。
またの場合、酸化剤として過硫酸カリウムや過硫酸ア
ンモニウムなどの過酸化物、硝酸や硫酸あるいはクロム
酸などの酸、塩化第二鉄や塩化ルテニウムや塩化タング
ステンあるいは塩化モリブデンなどのルイス酸などを使
用して酸化重合したり、あるいは、有機溶媒中で過塩素
酸第二鉄を酸化剤に使用してピロールの酸化重合を行な
い(Mol.Cryst.Liq.Cryst.誌 1985年 vol 11
8 の第 149〜153頁)、粉末状のポリピロールが得られ
ている。
〈発明が解決しようとする問題点〉 しかしながら、上記従来のポリピロールのうちのもの
は、製造方法が煩雑で、電池コスト高の原因となるばか
りか、ポリピロールが電解陽極面上で生成するので得ら
れるポリピロールの形状や大きさがその電極板の寸法に
規制され、このため電池品種に応じた自由な寸法に成形
するのが難しいという問題がある、更に、均一な膜厚の
ものが再現性よく得にくいので、工業用の電池用材料と
しては膜厚の薄いものしか利用できず、このため電池電
極自体並びに電池の充放電容量が制限を受けて容量増大
が極めて困難であるという問題もある。
は、製造方法が煩雑で、電池コスト高の原因となるばか
りか、ポリピロールが電解陽極面上で生成するので得ら
れるポリピロールの形状や大きさがその電極板の寸法に
規制され、このため電池品種に応じた自由な寸法に成形
するのが難しいという問題がある、更に、均一な膜厚の
ものが再現性よく得にくいので、工業用の電池用材料と
しては膜厚の薄いものしか利用できず、このため電池電
極自体並びに電池の充放電容量が制限を受けて容量増大
が極めて困難であるという問題もある。
一方、上記で得られたポリピロールを用いた場合は上
記のような問題はない。しかしながら、のポリピロー
ルはその電気伝導度が小さいので、これを電極材料とし
て二次電池を作製した場合、電池の内部抵抗が増大する
と共に充放電反応が電極各部で不均一になってしまう。
このため、充放電サイクルを繰返すと充電電圧が上昇し
易く、充電電圧の上昇に伴って電解液の分解が起こって
電池特性の著しい劣化を招き易いという問題がある。更
に、のポリピロールはその加圧成形密度を大きくでき
ないという欠点がある。このため、このポリピロールを
加圧成形して電極を作製した場合、その成形体の密度が
小さいために電極のエネルギー密度が小さく抑えられて
しまい、また十分な容量の電池を作ろうとすると電極部
分の体積が大きくなるために電池の小型化が困難になる
という問題点がある。
記のような問題はない。しかしながら、のポリピロー
ルはその電気伝導度が小さいので、これを電極材料とし
て二次電池を作製した場合、電池の内部抵抗が増大する
と共に充放電反応が電極各部で不均一になってしまう。
このため、充放電サイクルを繰返すと充電電圧が上昇し
易く、充電電圧の上昇に伴って電解液の分解が起こって
電池特性の著しい劣化を招き易いという問題がある。更
に、のポリピロールはその加圧成形密度を大きくでき
ないという欠点がある。このため、このポリピロールを
加圧成形して電極を作製した場合、その成形体の密度が
小さいために電極のエネルギー密度が小さく抑えられて
しまい、また十分な容量の電池を作ろうとすると電極部
分の体積が大きくなるために電池の小型化が困難になる
という問題点がある。
〈問題点を解決するための手段〉 本発明者は、上記従来のピロール系ポリマーの如き欠点
のないピロール系の導電性ポリマーを電極材料として用
いることで上記問題点を解決せんと研究し、ピロール系
化合物を特定の酸化剤と反応させてなる粒状の導電材料
で、その一次粒子が特定の平均粒子系をもち大きな加圧
成形密度を有する新規な導電材料を得、これを電極材料
に用いた場合には所期の目的を達成できることを知得し
てこの発明を完成した。
のないピロール系の導電性ポリマーを電極材料として用
いることで上記問題点を解決せんと研究し、ピロール系
化合物を特定の酸化剤と反応させてなる粒状の導電材料
で、その一次粒子が特定の平均粒子系をもち大きな加圧
成形密度を有する新規な導電材料を得、これを電極材料
に用いた場合には所期の目的を達成できることを知得し
てこの発明を完成した。
即ち、この発明の二次電池はピロール系化合物と酸化剤
とを反応させて得られる粒状の導電材料を正極または負
極の少なくとも一方の電極として用いてなる二次電池で
あって、上記導電材料としてその一次粒子径の平均粒子
径が 0.01 〜 0.4μmで1〜 1.6 g/cm3の加圧成形密
度を有するものを用いた二次電池に存する。
とを反応させて得られる粒状の導電材料を正極または負
極の少なくとも一方の電極として用いてなる二次電池で
あって、上記導電材料としてその一次粒子径の平均粒子
径が 0.01 〜 0.4μmで1〜 1.6 g/cm3の加圧成形密
度を有するものを用いた二次電池に存する。
上記のような導電材料は単一または単なる二種類以上の
後述する如きピロール系化合物を出発物質に用い、例え
ばこれと単一または異なる二種類以上の後述第二銅化合
物と単一または異なる二種類以上のニトリル系化合物か
らなる酸化剤とを反応させて得ることができる。
後述する如きピロール系化合物を出発物質に用い、例え
ばこれと単一または異なる二種類以上の後述第二銅化合
物と単一または異なる二種類以上のニトリル系化合物か
らなる酸化剤とを反応させて得ることができる。
本発明で使用する上記ピロール系化合物としては、例え
ば、一般式 (式中、R1及びR2は水素原子、アルキル基、アルコ
キシ基、アリール基、アリロキシ基、アミノ基、アルキ
ルアミノ基、アリールアミノ基を表わし、R3は水素原
子アルキル基またはアリール基を表わす。) で示される化合物が挙げられる。
ば、一般式 (式中、R1及びR2は水素原子、アルキル基、アルコ
キシ基、アリール基、アリロキシ基、アミノ基、アルキ
ルアミノ基、アリールアミノ基を表わし、R3は水素原
子アルキル基またはアリール基を表わす。) で示される化合物が挙げられる。
本発明で使用する第二銅化合物としては、 一般式 CuXm ……(2) (式中、XはClO4 −、BF4 −、 AsF6 −、PF6 −、SbF6 −、 CH3C6H4SO3 −、CF3SO3 −、 ZrF6 --、TiF6 --またはSiF6 --を表わし、m
は1〜2の整数を表わす。) で示される第二銅化合物である。
は1〜2の整数を表わす。) で示される第二銅化合物である。
また本発明で使用するニトリル系化合物としては、 一般式 R(CN)n ……(3) (式中、Rは置換基を有してもよいアルキル基、アルケ
ニル基、アリール基を表わし、nは1〜3の整数を表わ
す。) で示されるニトリル系化合物である。
ニル基、アリール基を表わし、nは1〜3の整数を表わ
す。) で示されるニトリル系化合物である。
上記一般式(1)で示されるピロール系化合物において、
ピロール環骨格構造の 2,5位置に置換基をもたないピロ
ール系化合物が好ましい。また、詳しくは、R1,R2
は、水素原子、メチル基、エチル基、n−プロピル基、
イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、 sec−
ブチル基、tert−ブチル基、メトキシ基、エトキシ基、
n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ
基、フェニル基、トルイル基、ナフチル基、フェノキシ
基、メチルフェノキシ基、ナフトキシ基、アミノ基、ジ
メチルアミノ基、ジエチルアミノ基、フェニルアミノ
基、ジフェニルアミノ基、メチルフェニルアミノ基、フ
ェニルナフチルアミナ基を表わし、R3は水素原子、メ
チル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、
n−ブチル基、イソブチル基、 sec−ブチル基、tert−
ブチル基、フェニル基、トルイル基、ナフチル基を表わ
す。
ピロール環骨格構造の 2,5位置に置換基をもたないピロ
ール系化合物が好ましい。また、詳しくは、R1,R2
は、水素原子、メチル基、エチル基、n−プロピル基、
イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、 sec−
ブチル基、tert−ブチル基、メトキシ基、エトキシ基、
n−プロポキシ基、イソプロポキシ基、n−ブトキシ
基、フェニル基、トルイル基、ナフチル基、フェノキシ
基、メチルフェノキシ基、ナフトキシ基、アミノ基、ジ
メチルアミノ基、ジエチルアミノ基、フェニルアミノ
基、ジフェニルアミノ基、メチルフェニルアミノ基、フ
ェニルナフチルアミナ基を表わし、R3は水素原子、メ
チル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、
n−ブチル基、イソブチル基、 sec−ブチル基、tert−
ブチル基、フェニル基、トルイル基、ナフチル基を表わ
す。
ピロール系化合物として、具体的には、ピロール、N−
メチルピロール、N−エチルピロール、N−フェニルピ
ロール、N−ナフチルピロール、N−メチル−3メチル
ピロール、N−メチル−3エチルピロール、N−フェニ
ル−3メチルピロール、N−フェニル−3エチルピロー
ル、3−メチルピロール、3−エチルピロール、3−n
−プロピルピロール、3−iso −プロピルピロール、3
−n−ブチルピロール、3−メトキシピロール、3−エ
トキシピロール、3−n−プロポキシピロール、3−n
−ブトキシピロール、3−フェニルピロール、3−トル
イルピロール、3−ナフチルピロール、3−フェノキシ
ピロール、3−メチルフェノキシピロール、3−ナフト
キシチオフェン、3−アミノピロール、3−ジメチルア
ミノピロール、3−ジエチルアミノピロール、3−ジフ
ェニルアミノピロール、3−メチルフェニルアミノピロ
ール、3−フェニルナフチルアミノピロールなどが挙げ
られる。
メチルピロール、N−エチルピロール、N−フェニルピ
ロール、N−ナフチルピロール、N−メチル−3メチル
ピロール、N−メチル−3エチルピロール、N−フェニ
ル−3メチルピロール、N−フェニル−3エチルピロー
ル、3−メチルピロール、3−エチルピロール、3−n
−プロピルピロール、3−iso −プロピルピロール、3
−n−ブチルピロール、3−メトキシピロール、3−エ
トキシピロール、3−n−プロポキシピロール、3−n
−ブトキシピロール、3−フェニルピロール、3−トル
イルピロール、3−ナフチルピロール、3−フェノキシ
ピロール、3−メチルフェノキシピロール、3−ナフト
キシチオフェン、3−アミノピロール、3−ジメチルア
ミノピロール、3−ジエチルアミノピロール、3−ジフ
ェニルアミノピロール、3−メチルフェニルアミノピロ
ール、3−フェニルナフチルアミノピロールなどが挙げ
られる。
前記一般式(2)で示される第二銅化合物として、具体的
には、Cu(ClO4)2、 Cu(BF4)2、Cu(PF6)2、 Cu(As6)2、Cu(SbF6)2、 Cu(CH3C6H4SO3)2、 Cu(CF3SO3)2、CuZrF6、 CuTiF6、CuSiF6などが挙げられ、これらは
通常、結晶水をもつ化合物もしくは水溶液として使用さ
れる。
には、Cu(ClO4)2、 Cu(BF4)2、Cu(PF6)2、 Cu(As6)2、Cu(SbF6)2、 Cu(CH3C6H4SO3)2、 Cu(CF3SO3)2、CuZrF6、 CuTiF6、CuSiF6などが挙げられ、これらは
通常、結晶水をもつ化合物もしくは水溶液として使用さ
れる。
前記一般式(3)で示されるニトリル系化合物において、
Rはメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピ
ル基、n−ブチル基、イソブチル基、 sec−ブチル基、
tert−ブチル基、ビニル基、メチルビニル基、ジメチル
ビニル基、エチルビニル基、ジエチルビニル基、n−プ
ロピルビニル基、n−ブチルビニル基、フェニルビニル
基、ナフチルビニル基、ヒドロキシメチル基、ヒドロキ
シエチル基、ヒドロキシプロピル基、ヒドロキシブチル
基、メトキシメチル基、メトキシエチル基、メトキシプ
ロピル基、エトキシメチル基、エトキシエチル基、シア
ノメチル基、シアノエチル基、シアノプロピル基、シア
ノブチル基、シアノペンチル基、シアノヘキシル基、カ
ルボキシメチル基、カルボキシエチル基、カルボキシプ
ロピル基、フェニル基、ナフチル基、トルイル基、ヒド
ロキシフェニル基、ヒドロキシナフチル基、メトキシフ
ェニル基、エトキシフェニル基、メトキシナフチル基、
シアノフェニル基、ジシアノフェニル基、シアノトルイ
ル基、ジシアノトルイル基、シアノナフチル基、カルボ
キシフェニル基、カルボキシトルイル基などを表わす。
このようなニトリル系化合物として、具体的には、アセ
トニトリル、n−プロピオニトリル、イソプロピオニト
リル、n−ブチロニトリル、イソブチロニトリル、tert
−ブチロニトリル、アクリロニトリル、メチルアクリロ
ニトリル、エチルアクリロニトリル、フェニルアクリロ
ニトリル、アセトンシアンヒドリン、メチレンシアンヒ
ドリン、エチレンシアンヒドリン、プロピレンシアンヒ
ドリン、メトキシアセトニトリル、エトキシアセトニト
リル、メトキシプロピオニトリル、マロンジニトリル、
アジポニトリル、シアノ酢酸、シアノプロピオン酸、シ
アノ酪酸、ベンゾニトリル、ナフトニトリル、メチルベ
ンゾニトリル、ヒドロキシベンゾニトリル、フタロニト
リル、トニシアノベンゼン、メトキシベンゾニトリル、
カルボキシベンゾニトリルなどが挙げられる。
Rはメチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピ
ル基、n−ブチル基、イソブチル基、 sec−ブチル基、
tert−ブチル基、ビニル基、メチルビニル基、ジメチル
ビニル基、エチルビニル基、ジエチルビニル基、n−プ
ロピルビニル基、n−ブチルビニル基、フェニルビニル
基、ナフチルビニル基、ヒドロキシメチル基、ヒドロキ
シエチル基、ヒドロキシプロピル基、ヒドロキシブチル
基、メトキシメチル基、メトキシエチル基、メトキシプ
ロピル基、エトキシメチル基、エトキシエチル基、シア
ノメチル基、シアノエチル基、シアノプロピル基、シア
ノブチル基、シアノペンチル基、シアノヘキシル基、カ
ルボキシメチル基、カルボキシエチル基、カルボキシプ
ロピル基、フェニル基、ナフチル基、トルイル基、ヒド
ロキシフェニル基、ヒドロキシナフチル基、メトキシフ
ェニル基、エトキシフェニル基、メトキシナフチル基、
シアノフェニル基、ジシアノフェニル基、シアノトルイ
ル基、ジシアノトルイル基、シアノナフチル基、カルボ
キシフェニル基、カルボキシトルイル基などを表わす。
このようなニトリル系化合物として、具体的には、アセ
トニトリル、n−プロピオニトリル、イソプロピオニト
リル、n−ブチロニトリル、イソブチロニトリル、tert
−ブチロニトリル、アクリロニトリル、メチルアクリロ
ニトリル、エチルアクリロニトリル、フェニルアクリロ
ニトリル、アセトンシアンヒドリン、メチレンシアンヒ
ドリン、エチレンシアンヒドリン、プロピレンシアンヒ
ドリン、メトキシアセトニトリル、エトキシアセトニト
リル、メトキシプロピオニトリル、マロンジニトリル、
アジポニトリル、シアノ酢酸、シアノプロピオン酸、シ
アノ酪酸、ベンゾニトリル、ナフトニトリル、メチルベ
ンゾニトリル、ヒドロキシベンゾニトリル、フタロニト
リル、トニシアノベンゼン、メトキシベンゾニトリル、
カルボキシベンゾニトリルなどが挙げられる。
一般式(2)で示される上記の第二銅化合物の使用量は、
上記ピロール系化合物1モルに対して 0.01 〜100 倍モ
ルであり、好ましくは 0.1〜50倍モルである。
上記ピロール系化合物1モルに対して 0.01 〜100 倍モ
ルであり、好ましくは 0.1〜50倍モルである。
一般式(3)で示されるニトリル系化合物は上記の第二銅
化合物と共存して使用されるが、その使用方法としては
例えば以下の方法が挙げられる。
化合物と共存して使用されるが、その使用方法としては
例えば以下の方法が挙げられる。
1) 予めニトリル系化合物と第二銅化合物とを共存させ
てから、ピロール系化合物と作用させる。
てから、ピロール系化合物と作用させる。
2) ピロール系化合物とニトリル系化合物との共存した
系に、第二銅化合物を作用させる。
系に、第二銅化合物を作用させる。
3) ピロール系化合物と第二銅化合物との共存した系
に、ニトリル系化合物を作用させる。
に、ニトリル系化合物を作用させる。
4) ピロール系化合物とニトリル系化合物との共存した
系に、第二銅化合物とニトリル系化合物との共存した系
を作用させる。
系に、第二銅化合物とニトリル系化合物との共存した系
を作用させる。
5) 第二銅化合物とニトリル系化合物との反応生成物を
予め単離し、それをピロール系化合物と作用させる。
予め単離し、それをピロール系化合物と作用させる。
このようなニトリル系化合物の共存によりピロール系化
合物と酸化剤との反応が著しく加速され、実質的にほと
んど酸化重合反応が進行しない系でも、上記酸化重合反
応が容易に進行するようになることが見出された。
合物と酸化剤との反応が著しく加速され、実質的にほと
んど酸化重合反応が進行しない系でも、上記酸化重合反
応が容易に進行するようになることが見出された。
一般式(3)で示されるニトリル系化合物の使用量は第二
銅化合物1モルに対して 0.01 〜10,000倍モルであり、
好ましくは 0.1〜1,000 倍モルである。
銅化合物1モルに対して 0.01 〜10,000倍モルであり、
好ましくは 0.1〜1,000 倍モルである。
そして、ニトリル系化合物が液状物質の場合はこれを反
応溶媒として使用したり、また固体状物質の場合は任意
の溶媒、例えば水、メタノール、エタノールのようなア
ルコール系溶楳、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ベ
ンゼン、トルエン、ジクロルメタン、ジクロルエタン、
酢酸などの一般の有機溶楳を使用したりすることができ
る。
応溶媒として使用したり、また固体状物質の場合は任意
の溶媒、例えば水、メタノール、エタノールのようなア
ルコール系溶楳、テトラヒドロフラン、ジオキサン、ベ
ンゼン、トルエン、ジクロルメタン、ジクロルエタン、
酢酸などの一般の有機溶楳を使用したりすることができ
る。
反応温度は−50℃〜150 ℃であり、好ましくは−20
℃〜100 ℃である。反応時間は反応温度と関連するが通
常 0.5〜200 時間、好ましくは 1.0〜100 時間である。
℃〜100 ℃である。反応時間は反応温度と関連するが通
常 0.5〜200 時間、好ましくは 1.0〜100 時間である。
前記一般式(2)で示される第二銅化合物と、例えば前記
一般式(1)で示されるピロール系化合物との反応は、固
相、液相、気相の任意の相で実施することができるが、
液相で反応するのが好ましい。
一般式(1)で示されるピロール系化合物との反応は、固
相、液相、気相の任意の相で実施することができるが、
液相で反応するのが好ましい。
反応生成物は暗褐色〜黒色の粉末状物質であり、上記溶
楳存在下での反応では反応終了後溶媒を通常の方法で除
去した後、本発明においては液状のニトリル系化合物例
えばアセトニトリル、プロピオニトリルなどの溶媒で反
応生成物を数回洗浄精製し、副生した第一銅化合物を溶
解して除去しておくと、より導電性の高い生成物を得る
ことができるので好ましい。
楳存在下での反応では反応終了後溶媒を通常の方法で除
去した後、本発明においては液状のニトリル系化合物例
えばアセトニトリル、プロピオニトリルなどの溶媒で反
応生成物を数回洗浄精製し、副生した第一銅化合物を溶
解して除去しておくと、より導電性の高い生成物を得る
ことができるので好ましい。
生成物は平均粒子径 0.01 〜 0.4μm、好ましくは 0.0
2 〜 0.35 μmの一次粒子が集合した各種の形状をもっ
た集合物からなる導電材料であり、その集合物の加圧成
形密度は1〜 1.6 g/cm3、好ましくは 1.1〜 1.5 g/c
m3である。
2 〜 0.35 μmの一次粒子が集合した各種の形状をもっ
た集合物からなる導電材料であり、その集合物の加圧成
形密度は1〜 1.6 g/cm3、好ましくは 1.1〜 1.5 g/c
m3である。
上記の一次粒子の集合物は一次元、二次元、三次元に任
意の長さで連結されており、直線状、分岐状、不定形状
などの各種の形状をもった集合体を形成している。そし
て、一次粒子が従来の粒状導電材料より小さいため、加
圧成形時に相互の粒子間における空隙が小となり、より
高密度の成形体を得ることができる。この結果、より高
い電気伝導度をもつ材料が得られ、また所定の体積当り
の充填重量が多くなって高エネルギー密度化が図れる。
意の長さで連結されており、直線状、分岐状、不定形状
などの各種の形状をもった集合体を形成している。そし
て、一次粒子が従来の粒状導電材料より小さいため、加
圧成形時に相互の粒子間における空隙が小となり、より
高密度の成形体を得ることができる。この結果、より高
い電気伝導度をもつ材料が得られ、また所定の体積当り
の充填重量が多くなって高エネルギー密度化が図れる。
この反応生成物は実施例において述べる如く導電性を有
する。本発明では、かかる反応生成物を加圧成形の如き
公知の方法で所要形状に成形加工し、二次電池の電極と
して使用する。この際、かかる反応生成物を単独で使用
することも可能であるが、電極の機械的強度を高めると
共に、導電性を上昇させて電池特性向上を図るために熱
可塑性樹脂や適宜な導電性部材等を添加するのが好まし
い。このような熱可塑性樹脂としては、電池の電解液に
対して実質的に不溶のものであれば特に制限なく用いる
ことができる。通常、分子量1万以上のものが用いら
れ、具体的としては、ポリエチレン,ポリプロピレン、
エチレン−プロピレン共重合体,エチレン−テトラフル
オロエチレン共重合体,ポリテトラフルオロエチレン,
ポリトリフルオロエチレン,ポリジフルオロエチレン、
四フッ化エチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテ
ル共重合体,四フッ化エチレン−六フッ化プロピレン共
重合体,ポリ三フッ化塩化エチレン,ポリフッ化ビニリ
デン,四フッ化エチレン−エチレン共重合体,クロロト
リフルオロエチレン−エチレン共重合体,ポリアミド,
ポリエステル,ポリカーボネート,及び,変成ポリオレ
フィン等が挙げられる。
する。本発明では、かかる反応生成物を加圧成形の如き
公知の方法で所要形状に成形加工し、二次電池の電極と
して使用する。この際、かかる反応生成物を単独で使用
することも可能であるが、電極の機械的強度を高めると
共に、導電性を上昇させて電池特性向上を図るために熱
可塑性樹脂や適宜な導電性部材等を添加するのが好まし
い。このような熱可塑性樹脂としては、電池の電解液に
対して実質的に不溶のものであれば特に制限なく用いる
ことができる。通常、分子量1万以上のものが用いら
れ、具体的としては、ポリエチレン,ポリプロピレン、
エチレン−プロピレン共重合体,エチレン−テトラフル
オロエチレン共重合体,ポリテトラフルオロエチレン,
ポリトリフルオロエチレン,ポリジフルオロエチレン、
四フッ化エチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテ
ル共重合体,四フッ化エチレン−六フッ化プロピレン共
重合体,ポリ三フッ化塩化エチレン,ポリフッ化ビニリ
デン,四フッ化エチレン−エチレン共重合体,クロロト
リフルオロエチレン−エチレン共重合体,ポリアミド,
ポリエステル,ポリカーボネート,及び,変成ポリオレ
フィン等が挙げられる。
また、導電性部材としては充放電を繰り返しても溶解し
ない材質のもの、例えばステンレス鋼,金,白金,ニッ
ケル,銅,モリブデン,チタン等の金属、カーボン,炭
素繊維等の部材からなるものならば特に制限はないが、
特に、軽量且つ高導電性のものが好ましい。具体的に
は、そのような金属からできた金属網、あるいは、金属
メッキ繊維,金属蒸着繊維,金属含有合成繊維、更には
炭素繊維,炭素複合繊維等からなる網や織布および不織
布が挙げられる。
ない材質のもの、例えばステンレス鋼,金,白金,ニッ
ケル,銅,モリブデン,チタン等の金属、カーボン,炭
素繊維等の部材からなるものならば特に制限はないが、
特に、軽量且つ高導電性のものが好ましい。具体的に
は、そのような金属からできた金属網、あるいは、金属
メッキ繊維,金属蒸着繊維,金属含有合成繊維、更には
炭素繊維,炭素複合繊維等からなる網や織布および不織
布が挙げられる。
このような熱可塑性樹脂及び導電性部材の添加量は反応
生成物(有機半導体) 100重量部に対して熱可塑性樹脂
0.02 〜1000重量部、導電性部材2〜100 重量部使用す
ることが好ましい。
生成物(有機半導体) 100重量部に対して熱可塑性樹脂
0.02 〜1000重量部、導電性部材2〜100 重量部使用す
ることが好ましい。
本発明の二次電池には、かかる反応生成物を電極材料と
して用いてなる電極を正負両極に使用する場合と、一方
の電極のみにこの電極を使用し、他の電極には、金属や
金属酸化物あるいは他の無機化合物更には本発明の反応
生成物以外の公知の導電性重合体や有機化合物および有
機金属化合物等を電極材料として使用する場合とがあ
る。正極にのみこの反応生成物を用いた電極を使用し、
負極の電極材料として金属を使用する場合を例にとれ
ば、負極を構成する金属として電気陰性度が 1.6以下の
ものを用いるのが好ましく、このような金属の例として
はLi,Na,K,Mg,Alあるいはそれらの合金等
が挙げられ、LiおよびLi合金が好ましい。
して用いてなる電極を正負両極に使用する場合と、一方
の電極のみにこの電極を使用し、他の電極には、金属や
金属酸化物あるいは他の無機化合物更には本発明の反応
生成物以外の公知の導電性重合体や有機化合物および有
機金属化合物等を電極材料として使用する場合とがあ
る。正極にのみこの反応生成物を用いた電極を使用し、
負極の電極材料として金属を使用する場合を例にとれ
ば、負極を構成する金属として電気陰性度が 1.6以下の
ものを用いるのが好ましく、このような金属の例として
はLi,Na,K,Mg,Alあるいはそれらの合金等
が挙げられ、LiおよびLi合金が好ましい。
一方、本発明の二次電池に用いられる電解液としては、
例えば、電解質を有機溶剤に溶解した溶液が使用され
る。かかる電解質としては、電気陰性度が 1.6以下の金
属の陽イオンや有機カチオン等の陽イオン及び陰イオン
との塩を挙げることができる。オニウムイオンの例とし
て、4級アンモニウムイオン、カルボニウムイオン、オ
キソニウムイオン等が挙げられる。また、陰イオンとし
ては、BF4 −、ClO4 −、 PF6 −、AsF6 −、CF3SO3 −、I−、 Br−、Cl−、F−等が挙げられる。そして、このよ
うな電解質の具体例としては、テトラフルオロホウ酸リ
チウム(LiBF4)、過塩素酸リチウム(LiClO
4)、ヘキサフルオロリン酸リチウム(LiPF6)、
テトラクロロアルミン酸リチウム(LiAlCl4)、
テトラフルオロホウ酸テトラエチルアンモニウム(Et
4NBF4)、過塩素酸テトラn−ブチルアンモニウム
(nBu4NClO4)、トリフルオロメタンスルホン
酸リチウム (LiCF3SO3)、ヨウ化リチウム (LiI)、臭化リチウム(LiBr)等が挙げること
ができるが、これらに限定されるものではない。そし
て、正負両極に本発明の有機半導体を用い、LiBF4
を電解質として溶解してなる電解液を用いて構成される
電池を例にとれば、充電時には、正極内の有機半導体に
電解液中のBF4 −が、また負極内の有機半導体には電
解液中のLi+が夫々ドーピングされる。一方、放電時
には、正,負極にドーピングされたBF4 −、Li+が
夫々電解液中に放出される。
例えば、電解質を有機溶剤に溶解した溶液が使用され
る。かかる電解質としては、電気陰性度が 1.6以下の金
属の陽イオンや有機カチオン等の陽イオン及び陰イオン
との塩を挙げることができる。オニウムイオンの例とし
て、4級アンモニウムイオン、カルボニウムイオン、オ
キソニウムイオン等が挙げられる。また、陰イオンとし
ては、BF4 −、ClO4 −、 PF6 −、AsF6 −、CF3SO3 −、I−、 Br−、Cl−、F−等が挙げられる。そして、このよ
うな電解質の具体例としては、テトラフルオロホウ酸リ
チウム(LiBF4)、過塩素酸リチウム(LiClO
4)、ヘキサフルオロリン酸リチウム(LiPF6)、
テトラクロロアルミン酸リチウム(LiAlCl4)、
テトラフルオロホウ酸テトラエチルアンモニウム(Et
4NBF4)、過塩素酸テトラn−ブチルアンモニウム
(nBu4NClO4)、トリフルオロメタンスルホン
酸リチウム (LiCF3SO3)、ヨウ化リチウム (LiI)、臭化リチウム(LiBr)等が挙げること
ができるが、これらに限定されるものではない。そし
て、正負両極に本発明の有機半導体を用い、LiBF4
を電解質として溶解してなる電解液を用いて構成される
電池を例にとれば、充電時には、正極内の有機半導体に
電解液中のBF4 −が、また負極内の有機半導体には電
解液中のLi+が夫々ドーピングされる。一方、放電時
には、正,負極にドーピングされたBF4 −、Li+が
夫々電解液中に放出される。
また、電解質を溶解する有機溶剤としては、高誘電率で
非プロトン性のものが好ましく、ニトリル、カーボネー
ト、エーテル、ニトロ化合物、アミド、含硫黄化合物、
塩素化炭化水素、ケトン、エステル等を用いることがで
きる。また、このような溶剤は二種以上を混合して用い
ることもできる。これらの代表例として、アセトニトリ
ル、プロピオニトリル、ブチロニトリル、ベンゾニトリ
ル、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、
テトラヒドロフラン、ジオキソラン、 1,4−ジオキサ
ン、ニトロメタン、N,N−ジメチルホルムアミド、ジ
メチルスルホキシド、スルホラン、 1,2−ジクロロエタ
ン、γ−ブチロラクトン、 1,2−ジメトキシエタン、リ
ン酸メチル、リン酸エチル等を挙げることができるが、
これらに限定されるものではない。
非プロトン性のものが好ましく、ニトリル、カーボネー
ト、エーテル、ニトロ化合物、アミド、含硫黄化合物、
塩素化炭化水素、ケトン、エステル等を用いることがで
きる。また、このような溶剤は二種以上を混合して用い
ることもできる。これらの代表例として、アセトニトリ
ル、プロピオニトリル、ブチロニトリル、ベンゾニトリ
ル、プロピレンカーボネート、エチレンカーボネート、
テトラヒドロフラン、ジオキソラン、 1,4−ジオキサ
ン、ニトロメタン、N,N−ジメチルホルムアミド、ジ
メチルスルホキシド、スルホラン、 1,2−ジクロロエタ
ン、γ−ブチロラクトン、 1,2−ジメトキシエタン、リ
ン酸メチル、リン酸エチル等を挙げることができるが、
これらに限定されるものではない。
そして、本発明の電解液の濃度は、通常 0.001〜10モ
ル/で用いられ、好ましくは 0.1〜3モル/で用い
られる。
ル/で用いられ、好ましくは 0.1〜3モル/で用い
られる。
このような電解液は注液の他、予め本発明の有機半導体
を用いた電極に含液させて用いることもできる。
を用いた電極に含液させて用いることもできる。
また、以上では有機半導体にドーピング処理をすること
なくそのまま電極に成形加工する方法について説明した
が、ドーパントを予め有機半導体にドーピングせしめ、
しかる後、単独あるいはこれと上記した如き導電性材料
及び又は熱可塑性樹脂を用いて、電極に成形加工して使
用することもできる。
なくそのまま電極に成形加工する方法について説明した
が、ドーパントを予め有機半導体にドーピングせしめ、
しかる後、単独あるいはこれと上記した如き導電性材料
及び又は熱可塑性樹脂を用いて、電極に成形加工して使
用することもできる。
更に、本発明に於て、電解質中で電極を固定するため
に、スノコ状または孔を有するガラス、テフロン、ポリ
エチレン、板等を用いて電極を被覆する構成としてもよ
い。
に、スノコ状または孔を有するガラス、テフロン、ポリ
エチレン、板等を用いて電極を被覆する構成としてもよ
い。
また、本発明の電池においては、ガラスフィルター濾
紙、テフロン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ナイロ
ン等の多孔質膜をセパレータとして用いてもよい。
紙、テフロン、ポリエチレン、ポリプロピレン、ナイロ
ン等の多孔質膜をセパレータとして用いてもよい。
〈作 用〉 上記の如き有機半導体は、耐酸化性が優れていることは
勿論、前記従来のポリピロールの如き問題なく、製造容
易で電気伝導度が大きい。このため、この有機半導体を
電極材料とした場合、電極作製環境の管理が非常に容易
化し、また電極自身の保存性が向上する等のことは勿
論、電池電極並びに電池の充放電容量が制限をうけるこ
ともなく、また電極各部の充放電反応の不均一などに起
因する電池の特性劣化の度合も非常に小さく、電池のサ
イクル特性が大幅に改善される。更に電極を作製した場
合、成形体密度が大きいので電極としてのエネルギー密
度が向上する。このため、所定の充放電性能をもつ電極
並びに電池の小型あるいは薄型化ができる一方、一定の
電極体積に充填可能な導電材料の重量を大きくとれるの
で電池の性能向上を図ることができる。
勿論、前記従来のポリピロールの如き問題なく、製造容
易で電気伝導度が大きい。このため、この有機半導体を
電極材料とした場合、電極作製環境の管理が非常に容易
化し、また電極自身の保存性が向上する等のことは勿
論、電池電極並びに電池の充放電容量が制限をうけるこ
ともなく、また電極各部の充放電反応の不均一などに起
因する電池の特性劣化の度合も非常に小さく、電池のサ
イクル特性が大幅に改善される。更に電極を作製した場
合、成形体密度が大きいので電極としてのエネルギー密
度が向上する。このため、所定の充放電性能をもつ電極
並びに電池の小型あるいは薄型化ができる一方、一定の
電極体積に充填可能な導電材料の重量を大きくとれるの
で電池の性能向上を図ることができる。
〈実施例〉 以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明する。
導電材料の製造例1 1の丸底フラスコにピロール 8.0g(0.12モル)とアセ
トニトリル 450mlを採り、窒素雰囲気下で撹拌しなが
ら、この溶液に、室温(15〜20℃)で予め調製した
45% Cu(BF4)2水溶液 189.7 g( 0.36 モル)とア
セトニトリル 150mlとの混合液を15分間にわたって滴
下した。
トニトリル 450mlを採り、窒素雰囲気下で撹拌しなが
ら、この溶液に、室温(15〜20℃)で予め調製した
45% Cu(BF4)2水溶液 189.7 g( 0.36 モル)とア
セトニトリル 150mlとの混合液を15分間にわたって滴
下した。
滴下と共に発熱が認められ反応液は直ちに黒色に変化
し、反応液中に粉状の固形物が析出し、スラリー状を呈
した。2時間撹拌を継続した後、室温で一夜放置した。
反応物を別すると白色の結晶状物が混入した黒色の粉
末状物質が得られた。これをアセトニトリル 600mlで4
回洗浄を繰返したところ白色結晶状物が除去され、温度
60℃で減圧乾燥すると12.4g の黒色粉末状物質が得ら
れた。
し、反応液中に粉状の固形物が析出し、スラリー状を呈
した。2時間撹拌を継続した後、室温で一夜放置した。
反応物を別すると白色の結晶状物が混入した黒色の粉
末状物質が得られた。これをアセトニトリル 600mlで4
回洗浄を繰返したところ白色結晶状物が除去され、温度
60℃で減圧乾燥すると12.4g の黒色粉末状物質が得ら
れた。
上記黒色粉末の元素分析をした所、C45.28%、H 2.63
%、N12.48 %、F24.12 %であり、炭素を 4.0と仮
定するとC4.0 、H2.8 、N0.95、F1.32に相当するも
のを得た。また別途、銅の含有量を分析した結果、炭素
4.0に対して銅 0.001であった。これはピロールに対し
てCu(BF4)2が反応したものであり、殊にそのア
ニオン部分が付加したものであることを示している。こ
の黒色粉末の一次粒子径を走査型電子顕微鏡を用いて測
定した結果、平均粒子径が 0.1μmであった。また、こ
の黒色粉末について2端子法による電気伝導度の測定を
行なった結果、 1.2×10-1Scm-1を得、半導体領域の
導電性をもった有機半導体であることがわかった。
%、N12.48 %、F24.12 %であり、炭素を 4.0と仮
定するとC4.0 、H2.8 、N0.95、F1.32に相当するも
のを得た。また別途、銅の含有量を分析した結果、炭素
4.0に対して銅 0.001であった。これはピロールに対し
てCu(BF4)2が反応したものであり、殊にそのア
ニオン部分が付加したものであることを示している。こ
の黒色粉末の一次粒子径を走査型電子顕微鏡を用いて測
定した結果、平均粒子径が 0.1μmであった。また、こ
の黒色粉末について2端子法による電気伝導度の測定を
行なった結果、 1.2×10-1Scm-1を得、半導体領域の
導電性をもった有機半導体であることがわかった。
尚、上記電気伝導度の測定は次のように行なった。まず
上記処理により得た黒色粉末を乳鉢で充分細かく粉砕し
た後、直径10mmのディスク状に加圧成形(5トン/cm
2)した。次いで、このディスクサンプルを同一大の2
つの銅製の円筒で挟み、上部より 1.2kgの加重をかけ、
上下の銅製円筒より導線リードをそれぞれ取出してデジ
タルマルチメータ(タケダリケンTR6851)に接続し、
このメータによってデイスクサンプルの電気伝導度を測
定した。
上記処理により得た黒色粉末を乳鉢で充分細かく粉砕し
た後、直径10mmのディスク状に加圧成形(5トン/cm
2)した。次いで、このディスクサンプルを同一大の2
つの銅製の円筒で挟み、上部より 1.2kgの加重をかけ、
上下の銅製円筒より導線リードをそれぞれ取出してデジ
タルマルチメータ(タケダリケンTR6851)に接続し、
このメータによってデイスクサンプルの電気伝導度を測
定した。
上記の加圧成形したポリピロールのディスク状の成形体
の加圧成形密度は 1.4 g/cm3であり、成形体は緻密で
あった。
の加圧成形密度は 1.4 g/cm3であり、成形体は緻密で
あった。
比較のために、酸化剤として過塩素酸第二鉄Fe(Cl
O4)3・9H2Oを用い、この 929.4g を水7000mlに
均一に溶解し、窒素雰囲気下で撹拌しながら、室温下で
ピロール 120.8 g( 1.8ml)を滴下してピロールの重合
反応を行なった。
O4)3・9H2Oを用い、この 929.4g を水7000mlに
均一に溶解し、窒素雰囲気下で撹拌しながら、室温下で
ピロール 120.8 g( 1.8ml)を滴下してピロールの重合
反応を行なった。
このようにして得られた黒色粉末の一次粒子径は平均
0.6μmであり、極めて嵩高く、飛散しやすく、また、
加圧成形したポリピロールの成形体の加圧成形密度は
0.8 g/cm3であった。なお、このポリピロールの電気伝
導度は 7.6×10-2Scm-1であった。
0.6μmであり、極めて嵩高く、飛散しやすく、また、
加圧成形したポリピロールの成形体の加圧成形密度は
0.8 g/cm3であった。なお、このポリピロールの電気伝
導度は 7.6×10-2Scm-1であった。
導電材料の製造例2 ピロールの代りにN−メチルピロール 9.7g を使用した
ほかは上記製造例1と同様にして実験を行なった結果、
12.6g の黒色粉末状物質を得た。得られた黒色粉末の元
素分析から、炭素を 5.0と仮定すると、C5.0 、H
5.1 、N0.95、F1.12に相当するものを得た。
ほかは上記製造例1と同様にして実験を行なった結果、
12.6g の黒色粉末状物質を得た。得られた黒色粉末の元
素分析から、炭素を 5.0と仮定すると、C5.0 、H
5.1 、N0.95、F1.12に相当するものを得た。
これはN−メチルピロールに対して Cu(BF4)2が反応したものであり、殊にそのアニ
オン部分が付加したものであることを示している。この
黒色粉末の電気伝導度は 4.2×10-3Scm-1であり、一
次粒子径は平均 0.2μmで、成形体の加圧成形密度は
1.3 g/cm3であった。
オン部分が付加したものであることを示している。この
黒色粉末の電気伝導度は 4.2×10-3Scm-1であり、一
次粒子径は平均 0.2μmで、成形体の加圧成形密度は
1.3 g/cm3であった。
導電材料の製造例3〜11 各種のピロール系化合物を使用し、これらと各種第二銅
化合物との反応を上記製造例1と同様に行なった。得ら
れた暗褐色〜黒色粉末の検討結果を第1表に示した。な
おニトリル系化合物以外の溶媒を使用して反応を行なっ
た場合、その使用した溶媒を第1表に示した。
化合物との反応を上記製造例1と同様に行なった。得ら
れた暗褐色〜黒色粉末の検討結果を第1表に示した。な
おニトリル系化合物以外の溶媒を使用して反応を行なっ
た場合、その使用した溶媒を第1表に示した。
電池の実施例 上記製造例1で得た有機半導体を正極材料として用い、
これとアセチレンブラック(導電剤)、並びにポリテト
ラフルオロエチレン(結着剤)とを重量比85:10:
5の割合で混合した後、ディスク状に加圧成形したもの
を正極とした。また、リチウムを所定寸法に打ち抜いた
ものを負極とした。
これとアセチレンブラック(導電剤)、並びにポリテト
ラフルオロエチレン(結着剤)とを重量比85:10:
5の割合で混合した後、ディスク状に加圧成形したもの
を正極とした。また、リチウムを所定寸法に打ち抜いた
ものを負極とした。
次いで、第1図に示すように、上記の負極2を負極集電
体8を介して負極缶7の底面に圧着させてなる負極部分
と、上記の正極1を正極集電体6を介して正極缶5の底
面に密着させてなる正極部分とを、ポリプロピレン不織
布からできたセパレータ3を介して組合せ、また、ホウ
フッ化リチウム(電解質)をプロピレンカーボネート
(溶媒)に溶解してなる電解液を用いて、本発明に係る
電池(本発明電池A)を作製した。尚、第1図において
4は絶縁ガスケットである。
体8を介して負極缶7の底面に圧着させてなる負極部分
と、上記の正極1を正極集電体6を介して正極缶5の底
面に密着させてなる正極部分とを、ポリプロピレン不織
布からできたセパレータ3を介して組合せ、また、ホウ
フッ化リチウム(電解質)をプロピレンカーボネート
(溶媒)に溶解してなる電解液を用いて、本発明に係る
電池(本発明電池A)を作製した。尚、第1図において
4は絶縁ガスケットである。
また、上記製造例2で得た有機半導体を正極材料として
用い、これとアセチレンブラック、並びにポリテトラフ
ルオロエチレンとを重量比85:10:5の割合で混合
しディスク状に加圧成形したものを正極とした他は本発
明電池Aと同様にして、本発明に係る電池(本発明電池
B)を作製した。
用い、これとアセチレンブラック、並びにポリテトラフ
ルオロエチレンとを重量比85:10:5の割合で混合
しディスク状に加圧成形したものを正極とした他は本発
明電池Aと同様にして、本発明に係る電池(本発明電池
B)を作製した。
一方、正極材料としてポリアセチレン粉末を用い、これ
とアセチレンブラック、並びにポリテトラフルオロエチ
レンとを重量比85:10:5の割合で混合しディスク
状に加圧成形したものを正極とし、他は本発明電池Aと
同様にして比較用の電池(比較電池C)を作製した。な
おポリアセチレンの加圧成形密度は 0.95g/cm3であっ
た。
とアセチレンブラック、並びにポリテトラフルオロエチ
レンとを重量比85:10:5の割合で混合しディスク
状に加圧成形したものを正極とし、他は本発明電池Aと
同様にして比較用の電池(比較電池C)を作製した。な
おポリアセチレンの加圧成形密度は 0.95g/cm3であっ
た。
更に以下の手順で比較用の電池(比較電池D)を作製し
た。
た。
まず、 500mlの丸底フラスコにFeCl3・6H2Oを
40.6g ( 0.15mol)採り、脱塩水 300mlを加えて窒素雰
囲気下で撹拌しながら溶解させる。この水溶液に室温
(25℃)窒素気流下でピロール10.1g を滴下した。次
いで、6時間撹拌を継続した後、室温で一日放置したと
ころ、黒色の粉末状沈澱が反応液の下部に認められた。
過後、残をメタノール 200mlで3回洗浄を繰返した
後、更に水 200mlで2回、トルエン 200mlで2回、メタ
ノール 200mlで2回洗浄を繰返した。洗浄後60℃減圧
下で乾燥すると黒色粉末状物質が得られた。得られた黒
色粉末の一次粒子径は平均 0.6μmであり、極めて嵩高
く、飛散し易く、また加圧成形した成形体密度は 0.8 g
/cm3であった。
40.6g ( 0.15mol)採り、脱塩水 300mlを加えて窒素雰
囲気下で撹拌しながら溶解させる。この水溶液に室温
(25℃)窒素気流下でピロール10.1g を滴下した。次
いで、6時間撹拌を継続した後、室温で一日放置したと
ころ、黒色の粉末状沈澱が反応液の下部に認められた。
過後、残をメタノール 200mlで3回洗浄を繰返した
後、更に水 200mlで2回、トルエン 200mlで2回、メタ
ノール 200mlで2回洗浄を繰返した。洗浄後60℃減圧
下で乾燥すると黒色粉末状物質が得られた。得られた黒
色粉末の一次粒子径は平均 0.6μmであり、極めて嵩高
く、飛散し易く、また加圧成形した成形体密度は 0.8 g
/cm3であった。
次いで、このようにして、上記塩化鉄を酸化剤としてピ
ロールを化学的に重合させて作製した有機半導体(ポリ
ピロール)を正極材料として用い、これとアセチレンブ
ラック、並びにポリテトラフルオロエチレンとを重量比
85:10:5の割合で混合し、ディスク状に加圧成形
したものを正極とした他は本発明電池Aと同様にして、
比較用の電池(比較電池D)を作製した。
ロールを化学的に重合させて作製した有機半導体(ポリ
ピロール)を正極材料として用い、これとアセチレンブ
ラック、並びにポリテトラフルオロエチレンとを重量比
85:10:5の割合で混合し、ディスク状に加圧成形
したものを正極とした他は本発明電池Aと同様にして、
比較用の電池(比較電池D)を作製した。
以上の4つの電池について、1 mAの電流で5時間充電
した後、1 mAの電流で電池電圧が 2.5Vになるまで放
電するという一連の充放電サイクルを繰り返し行なった
時の充放電効率(%)のサイクル変化を調べた。結果は
第2図に示す通りである。
した後、1 mAの電流で電池電圧が 2.5Vになるまで放
電するという一連の充放電サイクルを繰り返し行なった
時の充放電効率(%)のサイクル変化を調べた。結果は
第2図に示す通りである。
同図より、比較電池Cは20サイクル当たりまでは充放
電効率が低いが、本発明電池A,Bではサイクル初期か
ら高い充放電効率を維持している。このように本発明電
池A,Bがサイクル初期から高い充放電効率を示すの
は、上記製造例1及び2で得られた導電材料が、予めテ
トラフルオロホウ酸イオンBF4 −がドープされたもの
であるためと考えられる。また比較電池Dもサイクル初
期から比較的高い充放電効率を維持するものの、本発明
電池A,Bに較べて劣っているのは、ドープされている
イオンがテトラフルオロホウ酸イオンBF4 −よりも充
放電性能の劣る塩素イオンCl−であるためである。
電効率が低いが、本発明電池A,Bではサイクル初期か
ら高い充放電効率を維持している。このように本発明電
池A,Bがサイクル初期から高い充放電効率を示すの
は、上記製造例1及び2で得られた導電材料が、予めテ
トラフルオロホウ酸イオンBF4 −がドープされたもの
であるためと考えられる。また比較電池Dもサイクル初
期から比較的高い充放電効率を維持するものの、本発明
電池A,Bに較べて劣っているのは、ドープされている
イオンがテトラフルオロホウ酸イオンBF4 −よりも充
放電性能の劣る塩素イオンCl−であるためである。
また、比較電池Cは50サイクルをすぎるあたりから充
放電効率の急激な低下がみられるのに対し、本発明電池
A,Bでは、前サイクルを通じて比較電池Cより高い充
放電効率を示すのみならず80サイクルをすぎても90
%以上の高い充放電効率を維持し続けることがわかる。
尚、第80サイクル目における本発明電池A,Bの充放
電効率は夫々99%,95%であるのに対し、比較電池
C及び比較電池Dの場合は夫々25%及び55%と僅か
であった。比較電池Cのサイクル特性がこのように劣悪
であるのは、ポリアセチレン粉末に完全に除去されずに
吸着あるいは付着していた水や酸素、並びに電解液中の
溶存酸素や微量水分によって、正極材料であるポリアセ
チレン粉末が材質劣化したことに依るものと思われる。
本発明電池A,Bの場合は、正極材料に用いた導電材料
が優れた耐酸化性をもつことから電解液中の溶存酸素や
微量水分による材質劣化がなく、良好なサイクル特性が
得られる訳である。また、比較電池Dのサイクル特性が
悪いのは、その正極材料として用いた従来の化学的に酸
化重合して得たポリピロールの電気伝導度が小さい他、
正極材料中にドーパントとして塩素イオンCl−が存在
し、このためにサイクル中に塩素ガスが発生し、この塩
素ガスと負極との反応等が起こるためと考えられる。本
発明電池A,Bの場合は、正極材料として用いたポリピ
ロールの電気伝導性が優秀であり、またサイクル中に塩
素イオンが存在する可能性は殆んどないので上記負極に
おける副反応が生じることはなく、良好なサイクル特性
が得られる。
放電効率の急激な低下がみられるのに対し、本発明電池
A,Bでは、前サイクルを通じて比較電池Cより高い充
放電効率を示すのみならず80サイクルをすぎても90
%以上の高い充放電効率を維持し続けることがわかる。
尚、第80サイクル目における本発明電池A,Bの充放
電効率は夫々99%,95%であるのに対し、比較電池
C及び比較電池Dの場合は夫々25%及び55%と僅か
であった。比較電池Cのサイクル特性がこのように劣悪
であるのは、ポリアセチレン粉末に完全に除去されずに
吸着あるいは付着していた水や酸素、並びに電解液中の
溶存酸素や微量水分によって、正極材料であるポリアセ
チレン粉末が材質劣化したことに依るものと思われる。
本発明電池A,Bの場合は、正極材料に用いた導電材料
が優れた耐酸化性をもつことから電解液中の溶存酸素や
微量水分による材質劣化がなく、良好なサイクル特性が
得られる訳である。また、比較電池Dのサイクル特性が
悪いのは、その正極材料として用いた従来の化学的に酸
化重合して得たポリピロールの電気伝導度が小さい他、
正極材料中にドーパントとして塩素イオンCl−が存在
し、このためにサイクル中に塩素ガスが発生し、この塩
素ガスと負極との反応等が起こるためと考えられる。本
発明電池A,Bの場合は、正極材料として用いたポリピ
ロールの電気伝導性が優秀であり、またサイクル中に塩
素イオンが存在する可能性は殆んどないので上記負極に
おける副反応が生じることはなく、良好なサイクル特性
が得られる。
一方、本発明電池A,Bに用いた導電材料は平均粒子径
がそれぞれ 0.1μm、 0.2μmと十分に細かいために電
解液の含浸性が良く、また成形体の密度が大きいために
電池内での充填性が良い結果、電極自体の導電性が高
い。したがって同一体積の電極を用いて電池を構成した
場合、本発明電池A,Bにおいては充電時の電圧上昇が
小さく、このため、電圧上昇によって電解液溶媒の分解
やドーパントの分離、あるいは電池缶材料の腐食等の副
反応が引き起こされることは殆んどない。これに対し比
較電池Dの場合は、電極の材料として用いた導電材料の
平均粒子径が約 0.6μmと上記本発明電池A,Bに用い
たものと較べて大きく、また成形体密度は 0.8 g/cm3
と小さい。このため、電池内での充填性が悪くて電極自
体の導電性に劣り、同一容量の充電を行なった場合の電
圧上昇が大きく、電解液溶媒やドーパントの分解や分
離、あるいは電池缶材料の腐食等、電池サイクル寿命に
悪影響を与える副反応が起こり易く、この点も比較電池
Dのサイクル性能劣化に大きな影響をおよぼしている。
がそれぞれ 0.1μm、 0.2μmと十分に細かいために電
解液の含浸性が良く、また成形体の密度が大きいために
電池内での充填性が良い結果、電極自体の導電性が高
い。したがって同一体積の電極を用いて電池を構成した
場合、本発明電池A,Bにおいては充電時の電圧上昇が
小さく、このため、電圧上昇によって電解液溶媒の分解
やドーパントの分離、あるいは電池缶材料の腐食等の副
反応が引き起こされることは殆んどない。これに対し比
較電池Dの場合は、電極の材料として用いた導電材料の
平均粒子径が約 0.6μmと上記本発明電池A,Bに用い
たものと較べて大きく、また成形体密度は 0.8 g/cm3
と小さい。このため、電池内での充填性が悪くて電極自
体の導電性に劣り、同一容量の充電を行なった場合の電
圧上昇が大きく、電解液溶媒やドーパントの分解や分
離、あるいは電池缶材料の腐食等、電池サイクル寿命に
悪影響を与える副反応が起こり易く、この点も比較電池
Dのサイクル性能劣化に大きな影響をおよぼしている。
第80サイクル目における充電及び放電時の夫々の電池
電圧の経時変化を第3図に示す。尚、同図において実線
は充電時の、点線は放電時の電圧変化である。第3図よ
り、本発明電池A,Bは充電時における電圧の急激な立
ち上がりもなく、また比較電池C,Dに較べて放電電圧
の平坦性が非常に良いことがわかる。
電圧の経時変化を第3図に示す。尚、同図において実線
は充電時の、点線は放電時の電圧変化である。第3図よ
り、本発明電池A,Bは充電時における電圧の急激な立
ち上がりもなく、また比較電池C,Dに較べて放電電圧
の平坦性が非常に良いことがわかる。
尚、以上は正極材料にのみ導電材料を用いたものについ
て説明したが、負極材料、あるいは正負極材料に本発明
に係る導電材料を用いた場合も同様の効果が得られるこ
とは明らかである。
て説明したが、負極材料、あるいは正負極材料に本発明
に係る導電材料を用いた場合も同様の効果が得られるこ
とは明らかである。
〈発明の効果〉 以上のように構成されるこの発明の二次電池によれば、
電極作製環境の管理が非常に容易化しまた電極自身の保
存性が向上することは勿論、電極並びに電池の充放電容
量が制限をうけることもなく、また電池内における電極
各部の充放電反応の不均一などに起因する電池の特性劣
化も僅かで充放電効率並びにサイクル寿命などの特性向
上が図れる。更に、電極のエネルギー密度が向上するこ
とから、電池の小型あるいは薄型化ができ、また電池の
放電性能向上が達成できる。といった効果を奏する。
電極作製環境の管理が非常に容易化しまた電極自身の保
存性が向上することは勿論、電極並びに電池の充放電容
量が制限をうけることもなく、また電池内における電極
各部の充放電反応の不均一などに起因する電池の特性劣
化も僅かで充放電効率並びにサイクル寿命などの特性向
上が図れる。更に、電極のエネルギー密度が向上するこ
とから、電池の小型あるいは薄型化ができ、また電池の
放電性能向上が達成できる。といった効果を奏する。
第1図は本発明の実施例等の電池構造を示した断面図、
第2図は本発明電池及び比較電池のサイクル特性を示し
たグラフ、第3図は同じく第80サイクル目の充放電に
おける電池電圧の経時変化を示したグラフである。 1……正極、2……負極、3……セパレータ、5……正
極缶、7……負極缶。
第2図は本発明電池及び比較電池のサイクル特性を示し
たグラフ、第3図は同じく第80サイクル目の充放電に
おける電池電圧の経時変化を示したグラフである。 1……正極、2……負極、3……セパレータ、5……正
極缶、7……負極缶。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 安藤 修 神奈川県横浜市緑区鴨志田町1000番地 三 菱化成工業株式会社総合研究所内 (72)発明者 古川 修弘 大阪府守口市京阪本通2丁目18番地 三洋 電機株式会社内 (72)発明者 西尾 晃治 大阪府守口市京阪本通2丁目18番地 三洋 電機株式会社内 (56)参考文献 特開 昭61−32357(JP,A) 特開 昭61−214371(JP,A)
Claims (1)
- 【請求項1】ピロール系化合物と酸化剤とを反応させて
得られる平均粒子径 0.01 〜 0.4μmの一次粒子から形
成された粒状物であって、該粒状物の加圧成形密度が1
〜 1.6 g/cm3である導電材料を、正極または負極の少
なくとも一方の電極として用いることを特徴とする二次
電池。
Priority Applications (5)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61215298A JPH0622126B2 (ja) | 1986-09-12 | 1986-09-12 | 二次電池 |
US07/093,032 US4795687A (en) | 1986-09-12 | 1987-09-04 | Electrically conductive material and a process for the preparation of same and secondary battery using the electrically conductive material |
DE3752333T DE3752333T2 (de) | 1986-09-12 | 1987-09-10 | Verfahren zur Herstellung von elektrisch leitendem Material |
EP87307988A EP0261837B1 (en) | 1986-09-12 | 1987-09-10 | Process for the preparation of electrically conductive material |
CA000546717A CA1288809C (en) | 1986-09-12 | 1987-09-11 | Electrically conductive material and a process for the preparation of sameand secondary battery using the electrically conductive material |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP61215298A JPH0622126B2 (ja) | 1986-09-12 | 1986-09-12 | 二次電池 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS6372070A JPS6372070A (ja) | 1988-04-01 |
JPH0622126B2 true JPH0622126B2 (ja) | 1994-03-23 |
Family
ID=16670003
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP61215298A Expired - Fee Related JPH0622126B2 (ja) | 1986-09-12 | 1986-09-12 | 二次電池 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0622126B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2680570B2 (ja) * | 1986-10-20 | 1997-11-19 | 三洋電機株式会社 | 二次電池 |
Family Cites Families (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6132357A (ja) * | 1984-07-24 | 1986-02-15 | Mitsubishi Chem Ind Ltd | 二次電池 |
-
1986
- 1986-09-12 JP JP61215298A patent/JPH0622126B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS6372070A (ja) | 1988-04-01 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |