JPH0622101Y2 - 内燃機関のロッカカバー装置 - Google Patents

内燃機関のロッカカバー装置

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JPH0622101Y2
JPH0622101Y2 JP1987134927U JP13492787U JPH0622101Y2 JP H0622101 Y2 JPH0622101 Y2 JP H0622101Y2 JP 1987134927 U JP1987134927 U JP 1987134927U JP 13492787 U JP13492787 U JP 13492787U JP H0622101 Y2 JPH0622101 Y2 JP H0622101Y2
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JP
Japan
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rocker cover
chamber
oil
chain
partition wall
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JP1987134927U
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公夫 富田
満浩 山口
龍二郎 黒木
喜夫 岩佐
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Nissan Motor Co Ltd
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Nissan Motor Co Ltd
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  • Cylinder Crankcases Of Internal Combustion Engines (AREA)

Description

【考案の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本考案は、自動車等内燃機関のロッカカバー装置に関す
る。
(従来の技術) 一般に、内燃機関のロッカカバーはシリンダヘッドに設
けたカム軸により駆動される動弁機構を上部から覆うも
のであり、このようなロッカカバーには剛性、軽量性、
制振性、遮音性等が要求される。特に、近時は車両への
高度の性能要求と相俟って上記三者の併存が要求される
傾向にある。
従来のこの種の内燃機関のロッカカバー装置としては、
例えば、内燃機関74年10月号臨時増刊「内燃機関構造図
集」(株)山海堂 昭和49年10月発行に記載のものがあ
る。このロッカカバー装置では、直列6気筒の上部を動
弁機構に沿って覆うとともに、機関潤滑油を供給するオ
イル給油口をチェーン室近傍の位置に開口させている。
なお、シリンダヘッドに設けたカム軸はスプロケットを
介してクランクシャフトからチェーン駆動され、このチ
ェーンの上部を覆う部分がいわゆるチェーン室となって
いる。
(考案が解決しようとする問題点) しかしながら、このような従来のロッカカバー装置にあ
っては、機関潤滑油を供給するオイル給油口がロッカカ
バーのチェーン室近傍に開口している構成となっていた
ため、例えば、機関運転中にオイル給油口のキャップを
外すと、チェーンの走行およびカム軸と一体に連動して
いるスプロケットの回転により、潤滑油がオイル供給口
から外方に飛散してしまうという問題点があった。
なお、オイル給油口をチェーン室近傍ではなく、例え
ば、ロッカカバーの長手方向中央付近(中央気筒付近)
に設けることも考えられるが、このようにするとオイル
給油口とチェーン室間の距離が長くなり、潤滑油をオイ
ル給油口から給油しても早期に下方のオイルパンに溜ま
らず、所定レベルまでの給油時間が長くかかるという新
たな問題点が発生する。
(考案の目的) そこで本考案は、剛性、軽量性、制振性、遮音性等に優
れるとともに、機関運転中に給油口のキャップを外して
も、チェーン室の飛散潤滑油が外部へ飛び出すことがな
いロッカカバー装置の提供を目的とする。
(問題点を解決するための手段) 本考案による内燃機関のロッカカバー装置は上記目的達
成のため、シリンダヘッドに設けたカム軸をスプロケッ
トを介して駆動するチェーンを収容するチェーン室と、
該カム軸によって駆動される動弁機構を収容する動弁室
とを覆って、シリンダヘッド上に取り付けられる内燃機
関のロッカカバー装置において、前記ロッカカバーの素
材を発泡樹脂とすること、該ロッカカバーの一端近傍に
前記チェーン室と前記動弁室とを仕切る隔壁を一体成形
すること、筒状部を有する給油口を、該筒状部が前記チ
ェーン室側と前記動弁室側との両方に突出するように、
該隔壁を跨いで該隔壁と一体成形すること、該筒状部の
下端面のうち前記動弁室側を臨む面だけを開口させるこ
と、前記動弁室からのブローバイガス中に含まれる油を
分離する油分離室を前記ロッカカバーに一体成形し、該
油分離室のブローバイガス吸入口を隔壁面に近接対向さ
せるとともに、該ブローバイガス吸入口と前記筒状部と
をロッカカバーの短手方向に離隔配置すること、を特徴
としている。
(作用) 本考案では、チェーン室からの飛散潤滑油が隔壁で遮断
され、給油口のキャップを外しても外部に飛び出すこと
はない。また、ロッカカバーを発泡樹脂で成形したので
軽量化が図られる。また、隔壁(発泡樹脂を素材とする
ため膜振動を生じやすい)を給油口の筒状部と一体成形
して補強したので、隔壁の剛性が高められ、制振性や遮
音性等の改善が図られる。また、給油口とブローバイガ
ス吸入口とが離れているので、給油口から滴下する油が
油分離室に流入することはない。また、給油口をチェー
ン室と動弁室とを仕切る隔壁と同じ位置(すなわちロッ
カカバーの長手方向の端)としたので、エンジンルーム
内において、手が届きやすくなり、作業性が改善され
る。
(実施例) 以下、本考案を図面に基づいて説明する。
第1〜5図は本考案の一実施例を示す図である。
まず、構成を説明する。第1図は直列4気筒エンジンの
要部断面図であり、ロッカカバーを装着した状態を示す
図である。
第1図において、1はエンジン、2はシリンダヘッド、
3はロッカカバー、4はシリンダブロック、5はオイル
パン、6はチェーンである。シリンダヘッド2にはカム
軸7が設けられており、カム軸7にはクランクシャフト
8の回転力がチェーン6を介して伝達され、吸排気弁
9、10はカム軸7の回転により開閉駆動される。なお、
カム軸7の先端にはカムスプロケット7Aが設けられて
おり、カムスプロケット7Aはチェーン6を介してクラ
ンクシャフト8の先端に設けられたスプロケット8Aに
連結される。
ロッカカバー3はカム軸7、吸排気弁9、10などの動弁
機構11を覆うようにシリンダヘッド2にガスケット12を
介して装着される。このロッカカバー3にはチェーン走
行部を仕切る隔壁13が設けられており、隔壁13によりロ
ッカカバー3はチェーン室3cと動弁室3dとに仕切ら
れている。また、ロッカカバー3の上部には大気連通路
14およびブローバイガス放出路15が接続されている。
ここで、ロッカカバー3の詳細を説明するために第2図
以降に移る。第2図はロッカカバー3を内方、すなわち
下側から見た平面図であり、特に油分離室の底壁を取り
外した状態であって、第3図はA−A′矢視断面図、第
4図はそのB−B′矢視断面図である。これらの図にお
いて、ロッカカバー3は発泡樹脂を素材として形成さ
れ、表面には所定色の塗装が施されている。ロッカカバ
ー3は上壁部20、長手方向の周壁21a、21bおよび短手方
向の周壁22a、22bを有しており、これらの周壁21a、21b、2
2a、22bの厚さは所定幅に設定されている。すなわち、上
壁部20は比較的厚く、その他の周壁21a、21b、22a、22bは
比較的薄い所定幅に設定されている。また、周壁21a、21
b、22a、22bにはガスケット溝23が形成されるとともに、
ヘッドボルトを挿通するためのボルト穴24が8ヶ所穿設
されている。
ロッカカバー3の内部には上壁部20に沿ってブローバイ
ガス中の油を分離する油分離室25a、25bが形成されてお
り、油分離室25a、25bは上壁部20から下方(エンジン装
着時の下方をさし、第1図中の下方に相当)に向かって
延出する周壁26a、26b、中央仕切壁27および底壁28によ
り画成される。底壁28は第5図にその装着した状態を示
すように、ビス29の締付けにより周壁26a、26bのボス部2
6c(第2図参照)に固定されており、底壁28にはところ
どころ凹部28aが形成されるとともに、その周縁部28bは
曲折されて剛性が高められている。油分離室25aの内部
には周壁26a、26bや中央仕切壁27よりも壁高の低いリブ3
0a、30bが設けられており、これらのリブ30a、30bは上壁
部20から連続して延出している。同様のリブ31a、31bは
他方の油分離室25bの内部にも設けられており、これら
のリブ30a、30b、31a、31bはブローバイガスや大気の流れ
方向を曲折させて油分離の能率を高める。また、底壁28
には2つのオイルはオイル戻り穴28cが形成されてお
り、内部に溜まったオイルはオイル戻り穴28cから流出
するようになっている。
さらに、ロッカカバー3の周壁21a、21bと油分離室25a、2
5bの周壁26a、26bとの間には間隙Hが形成されており、
周壁26a、26bは従来と異なり周壁21a、21bから離れて設け
られている。したがって、ロッカカバー3の周壁21a、21
bの厚さは従来よりも薄くなっている。一方、ロッカカ
バー3の内部片側には、周壁21a、21bと同じ高さ
の前記隔壁13が設けられており、隔壁13はカム軸7を駆
動するチェーン6の上部を覆うチェーン室3cと動弁機
構11を覆う動弁室3dとを仕切っている。
第3図に移り、隔壁13の下端部13aは仮想線で示すシリ
ンダヘッド2の上面2Aとの間に開口部32を形成してお
り、この開口部32および隔壁13を介してチェーン室3c
とクランクケース16とが連通し、ブローバイガス通路と
なる(第1図参照)。
また、第3図に示すように隔壁13の上方にはオイルを給
油するためのオイル給油口33が形成されており、給油口
33には給油キャップ34が螺合している。給油口33は隔壁
13を跨いで位置する筒状部(第2図及び第3図参照)を
有し、この筒状部はロッカカバー3と一体成形され、且
つ、チェーン室3cを臨む側の底部38だけ閉鎖されてい
る。このため、オイルを給油するとき底部38によりオイ
ルがチェーン室3cに直接入らず、隔壁13、開口部32を
介してチェーン室3cへ流入するようになっている。一
方、ロッカカバー3の上壁部20には大気連通路14および
ブローバイガス放出路15が設けられ、ロッカカバー3の
内部には各々に対応する大気放出口35およびブローバイ
ガス放出口36が設けられている(第2図参照)。また、
給油口33の一部は第3図の如く隔壁13により仕切られる
が、そのチェーン室3c側には底部38が設けられ、外部
の大気と遮断できるようになっている。
次に、作用を説明する。
エンジン1が運転されると、シリンダヘッド2のカム軸
6はシリンダブロック4に設けられたカム軸7によりス
プロケット8A、チェーン6、カムスプロケット7Aを
介して駆動される。この際、チェーン6の走行およびス
プロケット7A、8Aの回転によりチェーン6に付着し
た潤滑油は飛散するが、ロッカカバー3に設けたオイル
給油口33のチェーン室3c側は隔壁13およびオイル給油
口33の底部38により遮断されているため、飛散した潤滑
油はオイル給油口33の外方へは放散しない。これは、従
来と異なりロッカカバー3としての製品の品質が向上す
ることを意味する。
一方、給油キャップ34を外してオイル給油口33から機関
潤滑油を給油する場合、オイル給油口33がチェーン室3
cに近いため、給油した潤滑油はチェーン室3cを介し
て直ちに下方のオイルパン5に落下し、早期に所定のオ
イルレベルとなるから、整備性が極めて向上する。ま
た、ロッカカバー3の上壁部20から下方に延出した隔壁
13はブローバイガス吸入口37により下方へ突出してお
り、シリンダヘッド2の上面2Aに達しておらず、隔壁
13の下端部13aと上面2Aとの間に開口部32が形成され
ているので、チェーン室3cを介して動弁室3dとクラ
ンクケースを連通することができる。しかも、ブローバ
イガス吸入口37と給油口33の開口部32との位置をロッカ
カバー3の短手方向に離隔している(第2図参照)の
で、ブローバイガス吸入口37へチェーン室3c内の油が
飛散することがなく、エンジン1のブローバイガスの処
理や潤滑油の戻りに何ら支障をきたすことがない。さら
に、ブローバイガスについてみると、ブローバイガス掃
気用の新気(大気)は図示しないエアクリーナから大気
放出口35を経て油分離室25bに入った後、これを通過し
て動弁室3d(ロッカカバー3の内部)白矢印で示すよ
うに流入する。一方、ブローバイガスは黒矢印で示すよ
うに動弁室3d側からブローバイガス吸入口37、油分離
室25a、ブローバイガス放出口36を順次介して図示しな
い吸気路へ吸引される。このような流れにより、ブロー
バイガス中の油が油分離室25aで分離され、油は底壁28
に滞留し、オイル戻り穴28cから動弁室3d側に戻され
る。
一方、ロッカカバー3は動弁機構を覆うもので、エンジ
ン運転中における騒音や振動の外部への伝達の低減等が
図られる。この場合、本実施例においてはロッカカバー
3を100%発泡する発泡樹脂を素材として形成している
ので、軽量性、騒音遮断性および制振性について優れた
効果が得られ、これら各性能ともより一層向上する。し
かも、隔壁13と給油口33の筒状部とを一体成形(第3図
参照)したので、隔壁33の剛性を高めて隔壁33の膜振動
を効果的に防止でき、上記の遮音性や制振性を確実に向
上できる。
(効果) 本考案によれば、チェーン室からの飛散潤滑油が隔壁で
遮断され、給油口のキャップを外しても外部に飛び出す
ことはない。しかも、給油口のロッカカバー内側の開口
をチェーン室に接近させているので、給油口からの油が
早期にオイルパンに到達して整備性が向上する。また、
発泡樹脂を素材にして軽量化を図ったロッカカバーに長
い隔壁を形成すると、その隔壁に膜振動が生じやすくな
るという問題があるが、本願考案ではこれを防止して振
動騒音を低減することができる。すなわち、膜と直交方
向両側のチェーン室と動弁室に向けて突出する一体形成
された筒状部により、膜は振動方向に高い剛性を与えら
れ、膜振動が防止される。また、給油口の外側開口をチ
ェーン室と動弁室とを仕切る隔壁上としたので、給油口
の外側開口位置がロッカカバーの長手方向の端、すなわ
ち、車載状態におけるエンジンルームの中央寄りから益
々手前側に位置し、給油の際に手が届きやすくなって益
々作業性を向上できる。また、ブローバイガス吸入口を
隔壁面に近接配置させるとともに、該ブローバイガス吸
入口と給油口とを離隔配置したので、動弁室内のカムや
吸排気弁及び弁ばね等からの飛散油並びに給油口からの
滴下油等の油分離室への流入を防止できる。
【図面の簡単な説明】
第1〜5図は本考案に係る内燃機関のロッカカバー装置
の一実施例を示す図であり、第1図はその内燃機関の要
部断面図、第2図はそのロッカカバーを内方より見た平
面図、第3図は第2図のA−A′矢視断面図、第4図は
第2図のB−B′矢視断面図、第5図はそのロッカカバ
ーに底壁を装着した状態を示す平面図である。 1……エンジン、 2……シリンダヘッド、 3……ロッカカバー、 3c……チェーン室、 3d……動弁室、 4……シリンダブロック、 6……チェーン、 7……カム軸、 7A、8A……スプロケット 11……動弁機構、 13……隔壁、 13a……隔壁の下端部、 32……開口部、 33……オイル給油口。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)考案者 岩佐 喜夫 神奈川県横浜市神奈川区宝町2番地 日産 自動車株式会社内 (56)参考文献 特開 昭53−131344(JP,A)

Claims (1)

    【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】シリンダヘッドに設けたカム軸をスプロケ
    ットを介して駆動するチェーンを収容するチェーン室
    と、該カム軸によって駆動される動弁機構を収容する動
    弁室とを覆ってシリンダヘッド上に取り付けられる内燃
    機関のロッカカバー装置において、 a)前記ロッカカバーの素材を発泡樹脂とすること、 b)該ロッカカバーの一端近傍に前記チェーン室と前記
    動弁室とを仕切る隔壁を一体成形すること、 c)筒状部を有する給油口を、該筒状部が前記チェーン
    室側と前記動弁室側との両方に突出するように、該隔壁
    を跨いで該隔壁と一体成形すること、 d)該筒状部の下端面のうち前記動弁室側を臨む面だけ
    を開口させること、 e)前記動弁室からのブローバイガス中に含まれる油を
    分離する油分離室を前記ロッカカバーに一体成形し、該
    油分離室のブローバイガス吸入口を隔壁面に近接対向さ
    せるとともに、該ブローバイガス吸入口と前記筒状部と
    をロッカカバーの短手方向に離隔配置すること、 を特徴とする内燃機関のロッカカバー装置。
JP1987134927U 1987-09-02 1987-09-02 内燃機関のロッカカバー装置 Expired - Lifetime JPH0622101Y2 (ja)

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JPS6439414U JPS6439414U (ja) 1989-03-09
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