JP3904297B2 - 気液分離室 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、気液分離室に関し、特にブローバイガス中の油分を分離するための気液分離室に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
4サイクルエンジンは、クランクケース内圧の負圧傾向を維持するために、吸入・爆発行程でのピストン運動で上昇するクランクケース内圧を逃がすようにしている。この際、クランクケース内から流出するブローバイガス中にはミスト化したエンジンオイルが含まれているので、吸気経路の適所に(多くはエアクリーナケースのクリーンサイド)、つまり混合気中にブローバイガスを還流させることにより、オイルミストが大気中に放出されることを避けるようにしている。
【0003】
一方、吸気中に混入した油分は、吸気管路や燃料供給系路に付着したり、燃焼室回りにカーボンを堆積させたりして、性能低下を誘発する要因となるので、極力除去されることが望まれる。そのため、ブローバイガスの吸気管路への流出口には、気液分離室が設けられることが一般的である。
【0004】
さて、気液分離室で分離されたオイルは、速やかにオイルパンに戻されることが望ましいが、従来、ブローバイガスの流入口の面積に比して十分に小さいオイル戻し孔を気液分離室の隔壁に設け、この戻し孔を通してオイルの自重及びクランクケース内の負圧によってオイルパンにオイルを戻すようにしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかるに、上記のオイル戻し孔は、面積が小さいとは言ってもブローバイガスも通過し得るので、分離されたオイルの一部がブローバイガス流によって吹き飛ばされることを防止できない。そのため、折角分離されたオイルが再びブローバイガス中に戻ってしまうことが起こり得た。
【0006】
本発明は、このような問題点を解消するべくなされたものであり、その主な目的は、分離されたオイルが再びブローバイガス中に戻ってしまうことを防止することができる油戻し通路を有する気液分離室を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
このような目的を果たすために、本発明は、シリンダヘッド4とヘッドカバー12とをシリンダブロック3の側方に備え且つクランク軸2を垂直配置したバーチカルクランク軸エンジンに設けられ、通気孔19と、該通気孔より小さな面積の油戻し孔21とが設けられた隔壁17でエンジン側と大気側とを隔ててなる気液分離室において、前記隔壁を、前記ヘッドカバーの垂直面を臨む位置に設け、そのエンジン側の面の最下底部近傍に、上面が開放された液溜め窪み20を設け、該液溜め窪みの内側に前記油戻し孔を設けるものとした。これにより、オイルの戻し孔は常にオイル中に没入することとなるので、戻し孔がブローバイガス流に曝されなくなり、オイルがブローバイガス中に吹き飛ばされることが無くなる。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下に添付の図面に示された実施例を参照して本発明の構成について詳細に説明する。
【0009】
図1は、本発明が適用される4サイクル単気筒エンジンを示している。このエンジン1は、クランク軸2を垂直配置した所謂バーチカルクランク軸型エンジンであり、シリンダブロック3の図における左端にシリンダヘッド4が、右端にクランクケース5がそれぞれ結合され、スタータモータ6がクランクケース5に隣接して配設され、クランク軸2の下端側にオイルパン7が結合され、そしてスタータモータ6のピニオン8に噛み合うリングギヤ9を有するフライホイール10がクランク軸2の上端に固着されている。
【0010】
シリンダヘッド4には、動弁機構11が設けられ、動弁機構11はヘッドカバー12で覆われている。
【0011】
クランクケース5内とヘッドカバー12内とは、シリンダブロック3に形成された通路(図示せず)を介して互いに連通している。
【0012】
ヘッドカバー12には、上向きにホース口13が突設されており、ヘッドカバー12内は、エアクリーナとスロットル弁との間の吸気通路(図示せず)にゴムホース14を介して連通している。
【0013】
ヘッドカバー12の内側は、吸気通路に連通するブリーザ室15と、クランクケース5に連通する動弁機構室16とに隔壁17で隔てられている。この隔壁17には、図2に示すように、クランクケース内圧が高まると押しのけられるリード弁18で塞がれた通気孔19が設けられている。
【0014】
隔壁17におけるヘッドカバー12の最下底部に対応する位置には、動弁機構室16側に突出し、かつ上面が開放した液溜め窪み20が設けられている。そしてこの窪み20の内側に、オイルが通過する油戻し孔21が設けられている。この油戻し孔21は、ブローバイガスが通過する通気孔19に比して十分に小さい面積にされている。
【0015】
ブローバイガスは、動弁機構室16から通気孔19を通過してブリーザ室15に入る。ここでブリーザ室15の容積でブローバイガスの流速が急激に低下するので、慣性質量の差によってブローバイガス中のオイルミストが大粒子化し、ブリーザ室15の内壁に付着する。分離したオイルは、ヘッドカバー12の最下底部に溜まり、油戻し孔21を経て動弁機構室16側の液溜め窪み20内に流入し、窪み20の上面開口からオーバーフローして動弁機構室16内に自然落下し、かつクランクケース5内の負圧に引かれてオイルパン7へと戻る。
【0016】
【発明の効果】
このように本発明によれば、油戻し通路が常時オイル中に没入しているので、ブローバイガスで吹き上げられることが無く、一旦分離したオイルが再びガス中に飛散するおそれが無くなる。従って、吸気中に流入するブローバイガス中の油分を飛躍的に減少させることができるので、長期間にわたって安定した性能を維持する上に大きな効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用されたバーチカルクランク軸型エンジンの断面図。
【図2】ヘッドカバーの図1中のII−II線矢視図。
【図3】図2中のIII−III線に沿う断面図。
【符号の説明】
1 エンジン
2 クランク軸
3 シリンダブロック
4 シリンダヘッド
5 クランクケース
6 スタータモータ
7 オイルパン
8 ピニオン
9 リングギア
10 フライホイール
11 動弁機構
12 ヘッドカバー
13 ホース口
14 ゴムホース
15 ブリーザ室
16 動弁機構室
17 隔壁
18 リード弁
19 通気孔
20 液溜め窪み
21 油戻し孔
Claims (1)
- シリンダヘッドとヘッドカバーとをシリンダブロックの側方に備え且つクランク軸を垂直配置したバーチカルクランク軸エンジンに設けられ、通気孔と、該通気孔より小さな面積の油戻し孔とが設けられた隔壁でエンジン側と大気側とを隔ててなる気液分離室であって、
前記隔壁は、前記ヘッドカバーの垂直面を臨む位置に設けられており、そのエンジン側の面の最下底部近傍に、上面が開放された液溜め窪みを設け、該液溜め窪みの内側に前記油戻し孔を設けたことを特徴とする気液分離室。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20875597A JP3904297B2 (ja) | 1997-08-04 | 1997-08-04 | 気液分離室 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP20875597A JP3904297B2 (ja) | 1997-08-04 | 1997-08-04 | 気液分離室 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1150830A JPH1150830A (ja) | 1999-02-23 |
JP3904297B2 true JP3904297B2 (ja) | 2007-04-11 |
Family
ID=16561552
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP20875597A Expired - Fee Related JP3904297B2 (ja) | 1997-08-04 | 1997-08-04 | 気液分離室 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3904297B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5906758B2 (ja) * | 2012-01-25 | 2016-04-20 | トヨタ自動車株式会社 | ブローバイガス処理装置のオイルセパレータ |
-
1997
- 1997-08-04 JP JP20875597A patent/JP3904297B2/ja not_active Expired - Fee Related
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---|---|
JPH1150830A (ja) | 1999-02-23 |
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