JPH06220112A - 共重合体ラテックスの製造方法 - Google Patents

共重合体ラテックスの製造方法

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JPH06220112A
JPH06220112A JP5029741A JP2974193A JPH06220112A JP H06220112 A JPH06220112 A JP H06220112A JP 5029741 A JP5029741 A JP 5029741A JP 2974193 A JP2974193 A JP 2974193A JP H06220112 A JPH06220112 A JP H06220112A
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copolymer latex
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transfer agent
monomer
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Osamu Kobayashi
治 小林
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ハロゲン化炭化水素やメルカプタン類などの
従来の連鎖移動剤に代替し得る新規な連鎖移動剤を用い
て、脂肪族共役ジエン系単量体を含む単量体混合物を乳
化重合し、ゲル含量の制御された共重合体ラテックスを
製造する方法を提供すること。 【構成】 脂肪族共役ジエン系単量体及びこれと共重合
可能なラジカル重合性単量体を含む単量体混合物を、水
酸基と炭素−炭素二重結合に関与する炭素原子とが1ま
たは2個の水素原子を持つ炭素原子に結合した構造を有
する炭素原子数4以上の有機化合物の存在下で、乳化重
合することを特徴とする共重合体ラテックスの製造方
法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、脂肪族共役ジエン系単
量体とその他の共重合可能な単量体を用いて乳化重合法
により共重合体ラテックスを製造する方法に関し、さら
に詳しくは、新規な連鎖移動剤の存在下に、ゲル含量を
制御した共重合体ラテックスを製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】脂肪族共役ジエン系単量体を含む単量体
混合物を乳化重合して得られる共重合体ラテックスは、
各種バインダー、接着剤組成物、塗料、セメント改質剤
など広範な分野に使用されているが、該共重合体ラテッ
クスのゲル含量が接着強度などの諸物性に大きな影響を
及ぼすことが知られている。従来、該共重合体ラテック
スのゲル含量を制御する方法としては、連鎖移動剤とし
て、t−ドデシルメルカプタン、n−ドデシルカプタン
などのメルカプタン類;四塩化炭素、四臭化炭素、ブロ
モホルムなどのハロゲン化炭化水素を用い、これらの連
鎖移動剤の存在下に乳化重合を行うのが一般的である。
【0003】ところが、近年の環境問題により、特定の
ハロゲン化炭化水素の使用が制限される方向にあり、特
に、四塩化炭素の使用は、全面禁止の方向にある。一
方、メルカプタン類は、不快臭や腐食性があるため、連
鎖移動剤を全面的にメルカプタン類とすることには、環
境上や物性上の問題がある。そこで、従来のハロゲン化
炭化水素やメルカプタン類に代替できる連鎖移動剤の開
発が求められている。また、本発明者の検討結果によれ
ば、アリルアルコールは、脂肪族共役ジエン系単量体を
含む単量体混合物の乳化重合において、連鎖移動剤とし
て使用すると、凝集物が多く発生するので、ゲル含量の
制御のためには使用できない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、ハロ
ゲン化炭化水素やメルカプタン類などの従来の連鎖移動
剤に代替し得る新規な連鎖移動剤を用いて、脂肪族共役
ジエン系単量体を含む単量体混合物を乳化重合し、ゲル
含量の制御された共重合体ラテックスを製造する方法を
提供することにある。
【0005】本発明者は、前記従来技術の問題点を克服
するために鋭意研究した結果、1または2個の水素原子
を有する特定の炭素原子に、水酸基及び炭素−炭素二重
結合に関与する炭素原子が結合した構造を有する炭素原
子数4以上の有機化合物が連鎖移動剤として優れてお
り、該有機化合物の存在下に、脂肪族共役ジエン系単量
体を含む単量体混合物を乳化重合することにより、共重
合体ラテックスのゲル含量を制御できることを見いだ
し、その知見に基づいて本発明を完成するに至った。
【0006】
【課題を解決するための手段】かくして、本発明によれ
ば、脂肪族共役ジエン系単量体及びこれと共重合可能な
ラジカル重合性単量体を含む単量体混合物を、水酸基と
炭素−炭素二重結合に関与する炭素原子とが1または2
個の水素原子を持つ炭素原子に結合した構造を有する炭
素原子数4以上の有機化合物の存在下で、乳化重合する
ことを特徴とする共重合体ラテックスの製造方法が提供
される。
【0007】以下、本発明について詳述する。本発明に
おいて使用する脂肪族共役ジエン系単量体としては、例
えば、1,3−ブタジエン、2−メチル−1,3−ブタ
ジエン、2,3−ジメチル−1,3−ブタジエン、ハロ
ゲン置換ブタジエンなどが挙げられる。これらは、それ
ぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて使用する
ことができる。特に好ましいのは、1,3−ブタジエン
である。
【0008】脂肪族共役ジエン系単量体の使用割合は、
特に限定されず、共重合体ラテックスの使用目的に応じ
て適宜定めることができるが、接着強度や耐水性等の観
点から、全単量体混合物中、通常10〜99重量%、好
ましくは20〜65重量%の割合で使用することが望ま
しい。
【0009】脂肪族共役ジエン系単量体と共重合可能な
ラジカル重合性単量体としては、例えば、スチレン、α
−メチルスチレン、モノクロルスチレン、ビニルトルエ
ンなどの芳香族ビニル化合物;アクリル酸メチル、メタ
クリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブチル
などの不飽和カルボン酸のアルキルエステル類;アクリ
ロニトリル、メタクリロニトリルなどのエチレン系不飽
和ニトリル化合物;アクリルアミド、メタクリルアミ
ド、N−メチロールアクリルアミドなどのエチレン系不
飽和アミド類;アクリル酸β−ヒドロキシエチル、アク
リル酸β−ヒドロキシプロピル、メタクリル酸β−ヒド
ロキシエイチルなどの不飽和カルボン酸のヒドロキシア
ルキルエステル類;アクリル酸グリシジル、メタクリル
酸グリシジルなどの不飽和カルボン酸のグリシジルエス
テル類;N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリ
レート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリ
レートなどのエチレン系不飽和カルボン酸のアミノアル
キルエステル類;酢酸ビニル、ビニルピロリドン、ビニ
ルピリジンなどのその他のビニル化合物;アクリル酸、
メタクリル酸、クロトン酸、ケイ皮酸、イタコン酸、フ
マル酸、マレイン酸、ブテントリカルボン酸などのエチ
レン性不飽和カルボン酸;イタコン酸モノエチルエステ
ル、フマル酸モノブチルエステル、マレイン酸モノブチ
ルエステルなどの少なくとも1個のカルボキシル基を有
する不飽和ポリカルボン酸アルキルエステル;などのエ
チレン系不飽和単量体を挙げることができる。これら
は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて
使用することができる。
【0010】ラジカル重合性単量体の使用割合は、特に
限定されないが、通常、90〜1重量%、好ましくは3
5〜80重量%である。ラジカル重合性単量体のうち、
エチレン性不飽和カルボン酸単量体を使用すれば、共重
合体の接着強度や耐水性を向上させ、しかも共重合体ラ
テックスの安定性を向上させることができる。スチレン
などの芳香族ビニル化合物は、適当な硬さと耐水性を付
与する役割を有し、メタクリル酸メチルなどの不飽和カ
ルボン酸のアルキルエステルは、適当な硬さと親水性を
付与する役割を有し、アクリロニトリルなどのエチレン
系不飽和ニトリル化合物は、耐油性などを付与する役割
を有し、不飽和カルボン酸のヒドロキシアルキルエステ
ルや不飽和カルボン酸アミド及びそれらの誘導体は、共
重合体ラテックスの安定性向上に有効である。したがっ
て、諸特性を満足させるために、これらのラジカル重合
性単量体は、通常、2種以上を組み合わせてそれぞれ適
量の範囲で使用される。
【0011】本発明においては、これらの単量体混合物
を、水酸基と炭素−炭素二重結合に関与する炭素原子と
が1または2個の水素原子を持つ炭素原子に結合した構
造を有する炭素原子数4以上の有機化合物(以下、化合
物Aという。)の存在下で、乳化重合する点に特徴を有
する。化合物Aは、下記一般式(I)で表される構造を
分子中に有している。
【0012】
【化1】
【0013】即ち、本発明に用いる化合物Aは、1また
は2個の水素原子を持つ特定炭素原子に、水酸基及び炭
素−炭素二重結合に関与する炭素原子が隣接して結合し
た構造のものである。炭素−炭素二重結合は、ビニル基
などのエチレン系不飽和結合以外に、環内に不飽和結合
をもつ脂環式化合物の二重結合や芳香族化合物の環内二
重結合であってもよい。本発明に用いる化合物Aは、炭
素原子数が4以上、好ましくは4〜20、より好ましく
は4〜10の有機化合物である。炭素原子数が3の化合
物は、重合時に凝集物が発生するため、実用的ではな
い。
【0014】化合物Aの具体例としては、例えば、t−
クロチルアルコール、c−クロチルアルコール、メタリ
ルアルコール、1−ブテン−3−オール、1−ペンテン
−3−オール、3−ペンテン−2−オール、2−ペンテ
ン−1−オール、3−メチル−2−ブテン−1−オー
ル、2−メチル−1−ブテン−3−オール、1−シクロ
ペンテン−3−オール、1−ヘキセン−3−オール、ベ
ンジルアルコール、1−フェニル−1−エチルアルコー
ル、o−メチルベンジルアルコール、p−メチルベンジ
ルアルコール、m−メチルベンジルアルコール、1−フ
ェニル−1−プロパノールなどが挙げられる。 これら
の化合物Aの中でも、t−クロチルアルコール、メタリ
ルアルコール、及びベンジルアルコールは、安価で入手
が容易であるため好適に用いられる。これらの化合物A
は、それぞれ単独であるいは2種以上を組み合わせて使
用することができる。
【0015】本発明では、化合物Aを連鎖移動剤として
使用する。化合物Aの使用割合は、特に限定されない
が、連鎖移動剤としての効果及び共重合体の諸物性の観
点からみて、単量体混合物100重量部に対して、通常
0.1〜10重量部、好ましくは0.3〜7重量部、よ
り好ましくは0.5〜5重量部の割合で使用することが
望ましい。
【0016】本発明においては、前記化合物Aと公知の
連鎖移動剤とを併用してもよい。併用できる連鎖移動剤
としては、例えば、n−ドデシルメルカプタン、t−ド
デシルメルカプタン、n−ステアリルメルカプタンなど
のメルカプタン類;テトラエチルチウラムジスルフィ
ド、ジペンタメチレンチウラムジスルフィド、ジイソプ
ロピルキサントゲンジスルフィドなどのジスルフィド
類;テルピノーレン、α−ピネン、β−ピネン、α−テ
ルピネン、β−テルピネン、γ−テルピネン、ミルセ
ン、ジペンテンなどのテルペン類;ペンタフェニルエタ
ンなどの炭化水素類;アクロレイン、メタクロレイン、
α−メチルスチレンダイマー、1,4−シクロヘキサジ
エン;3−ペンテンニトリル、2−メチル−3−ブテン
ニトリル、3−ヘキセンニトリル、2−メチル−3−ペ
ンテンニトリル、3−メチル−3−ペンテンニトリル、
4−メチル−3−ペンテンニトリル、2−エチル−3−
ブテンニトリル、2,3−ジメチル−3−ブテンニトリ
ル、3−シアノシクロペンテン、3−シアノシクロヘキ
セン、フェニルアセトニトリル、2−フェニオルプロピ
オニトリルなどのニトリル類;等を挙げることができ
る。これらは、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組
み合わせて併用することができる。
【0017】本発明において、乳化重合に使用する重合
開始剤については、特に限定されない。無機系開始剤と
しては、例えば、過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム、
過硫酸アンモニウム、過酸化水素などを挙げることがで
きる。有機系開始剤としては、例えば、t−ブチルパー
オキサイド、クメンハイドロパーオキサイド、ジイソプ
ルピルベンゼンハイドロパーオキサイド、p−メンタン
ハイドロパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイ
ド、t−ブチルクミルパーオキサイド、アセチルパーオ
キサイド、イソブチリルパーオキサイド、オクタノイル
パーオキサイド、3,5,5−トリメチルヘキサノイル
パーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチ
ルパーオキシイソブチレート、クミルパーオキシネオデ
カノエート、t−ブチルパーオキシ−2−エチルヘキサ
ノエート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、t−ブ
チルパーオキシアリルカーボネート等の有機過酸化物;
アゾビスイソブチロニトリル、アゾビス−2,4−ジメ
チルバレロニトリル、アゾビスシクロヘキサンカルボニ
トリル、アゾビスイソ酪酸メチルなどのアゾ化合物;等
を挙げることができる。
【0018】これらの無機系開始剤及び有機系開始剤
は、それぞれ単独で、あるいは2種以上を組み合わせて
使用することができる。また、これらの重合開始剤は、
重亜硫酸ナトリウムなどの還元剤と組み合わせて、レド
ックス系重合開始剤として使用することもできる。重合
開始剤の使用割合は、単量体混合物100重量部に対し
て、通常0.1〜5重量部、好ましくは0.5〜2重量
部である。
【0019】乳化剤としては、アニオン性界面活性剤、
ノニオン性界面活性剤、両性界面活性剤のいずれもが使
用可能であり、2種以上を組み合わせて使用することも
できる。その具体例としては、高級アルコールの硫酸エ
ステル、アルキルベンゼンスルホン酸塩、脂肪族スルホ
ン酸塩等のアニオン性界面活性剤;ポリエチレングリコ
ールのアルキルエステル型、アルキルエーテル型、アル
キルフェニルエーテル型等のノニオン性界面活性剤;ア
ニオン部分としてカルボン酸塩、硫酸エステル塩、スル
ホン酸塩、りん酸塩、りん酸エステル塩を、カチオン部
分としてアミン塩、第4級アンモニウム塩をもつ両性界
面活性剤;等を挙げることができる。乳化剤の使用割合
は、単量体混合物100重量部に対して、通常0.05
〜2重量部、好ましくは0.05〜1重量部である。本
発明においては、以上のほかに、例えば、キレート剤、
無機塩などが適宜使用される。これらの種類は、特に限
定されるものではなく、公知のものが使用できる。
【0020】本発明において、乳化重合法とその条件に
ついては、特に限定はなく、公知の各種方法が採用でき
る。例えば、単量体混合物の添加方法としては、反応容
器(反応缶)に、全量を一括して添加する方法、重合の
進行にしたがって連続的または断続的に添加する方法、
単量体混合物の一部を一括して添加して重合した後、残
余の単量体混合物を一括ないしは連続的または断続的に
添加して重合する方法など、いずれの方法でもよい。連
続的または断続的に添加される単量体混合物の組成は、
重合中、同一であっても、あるいは変化しても構わな
い。連鎖移動剤の添加方法についても特に限定はなく、
一括添加方式、分割添加方式、連続添加方式、あるいは
これらを組み合わせた方式のいずれでもよい。
【0021】重合完了後、得られた共重合体ラテックス
は、通常、残留モノマーの除去を行い、必要に応じてN
aOH水溶液、KOH水溶液、アンモニア水溶液等で所
望のpHに調整される。また、濃縮を行って所望の固形
分濃度に調整することもできる。さらに、必要に応じて
共重合体ラテックスには、防腐剤、安定化剤、分散剤等
を添加することができる。
【0022】共重合体ラテックス中の共重合体のゲル含
量は、接着強度などの諸特性に大きな影響を及ぼす。本
発明においては、ゲル含量をそれぞれの用途に応じて適
宜の範囲に制御することができる。なお、ゲル含量は、
共重合体の有機溶剤不溶分として測定される。共重合体
ラテックス中の共重合体のゲル含量は、単量体組成、重
合温度、最終転化率、重合方法などに影響されるが、連
鎖移動剤の使用により制御するのが一般的であり、本願
発明では、前記化合物A単独または該化合物Aを含む連
鎖移動剤を使用する。
【0023】
【実施例】以下、実施例及び比較例を挙げて本発明をよ
り具体的に説明するが、本発明はこれら実施例に限定さ
れるものではない。なお、実施例及び比較例中の部数及
び%は、特に断りのない限り重量基準である。
【0024】[参考例1](シードラテックスの調製) 攪拌機付きオートクレーブに、次の原料を仕込み、窒素
雰囲気下60℃に加熱した。 水 300部 アルキルベンゼンスルホン酸ソーダ 4部 重炭酸ソーダ 0.5部 エチレンジアミン四酢酸の四ナトリウム塩 0.1部 スチレン 30.5部 メタクリル酸メチル 18部 アクリロニトリル 15部 ブタジエン 34部 アクリル酸 2.5部 t−ドデシルメルカプタン 1部 次いで、過硫酸カリウム1部を添加し、5時間重合し
た。得られたラテックスをシードラテックスとして、以
下の実施例及び比較例で使用した。
【0025】[実施例1]撹拌機付きオートクレーブ
に、次の原料を仕込み、窒素雰囲気下60℃に加熱し
た。 水 200部 シードラテックス(参考例1) 4部 アルキルベンゼンスルホン酸ソーダ 0.5部 重炭酸ソーダ 0.5部 エチレンジアミン四酢酸の四ナトリウム塩 0.1部 スチレン 30.5部 メタクリル酸メチル 18部 アクリロニトリル 15部 ブタジエン 34部 アクリル酸 2.5部 t−クロチルアルコール 5部 次いで、過硫酸カリウム1部を添加し、10時間重合し
た。重合後、水酸化ナトリウム水溶液を加えてpH7に
調整してから、水蒸気蒸留により残留単量体を除去し
た。さらに、固形分濃度を50%に調整し、粒子径15
0nmの共重合体ラテックスを得た。
【0026】[実施例2]実施例1において、連鎖移動
剤として、t−クロチルアルコール5部の代わりに、t
−クロチルアルコール3部とt−ドデシルメルカプタン
1部を用いたこと以外は、同様にして共重合体ラテック
スを得た。
【0027】[実施例3]実施例1において、連鎖移動
剤として、t−クロチルアルコールの代わりに、メタリ
ルアルコール3部とt−ドデシルメルカプタン1部を用
いたこと以外は、同様にして共重合体ラテックスを得
た。
【0028】[実施例4]実施例1において、連鎖移動
剤として、t−クロチルアルコールの代わりに、3−メ
チル−2−ブテン−1−オール3部とt−ドデシルメル
カプタン1部を用いたこと以外は、同様にして共重合体
ラテックスを得た。
【0029】[実施例5]実施例1において、連鎖移動
剤として、t−クロチルアルコールの代わりに、ベンジ
ルアルコール3部とt−ドデシルメルカプタン1部を用
いたこと以外は、同様にして共重合体ラテックスを得
た。
【0030】[実施例6]実施例1において、連鎖移動
剤として、t−クロチルアルコールの代わりに、ベンジ
ルアルコール1.5部とt−ドデシルメルカプタン1部
を用いたこと以外は、同様にして共重合体ラテックスを
得た。
【0031】[比較例1]実施例1において、t−クロ
チルアルコール5部の代わりに、連鎖移動剤を使用しな
かったこと以外は、同様にして共重合体ラテックスを得
た。
【0032】[比較例2]実施例1において、連鎖移動
剤として、t−クロチルアルコールの代わりに、t−ド
デシルメルカプタン1部を用いたこと以外は、同様にし
て共重合体ラテックスを得た。
【0033】[比較例3]実施例1において、連鎖移動
剤として、t−クロチルアルコールの代わりに、t−ド
デシルメルカプタン1部と四塩化炭素3部を用いたこと
以外は、同様にして共重合体ラテックスを得た。
【0034】[比較例4]実施例1において、連鎖移動
剤として、t−クロチルアルコールの代わりに、t−ド
デシルメルカプタン1部とn−ブチルアルコール3部を
用いたこと以外は、同様にして共重合体ラテックスを得
た。
【0035】[比較例5]実施例1において、連鎖移動
剤として、t−クロチルアルコールの代わりに、t−ド
デシルメルカプタン1部とアリルアルコール3部を用い
たこと以外は、同様にして共重合体ラテックスを得た。
この反応系では、重合時に、凝集物が発生した。上記各
実施例及び比較例において使用した連鎖移動剤の種類と
使用割合、及び共重合体ラテックスのゲル含量の測定結
果について、一括して表1に示す。
【0036】<ゲル含量の測定方法>試料ラテックスを
乾燥時のフィルムの厚さが0.2mmになるようにガラ
ス板上に流し、20℃、65%RHの恒温恒湿下に48
時間放置し、乾燥フィルムを調製する。次いで、このフ
ィルムを約2mm角に細分し、そのうちの約0.2gを
秤量し、あらかじめ秤量した100メッシュのステンレ
ス金網の円筒に入れ、テトラヒドロフラン50ml中に
室温で24時間浸漬する。その後、金網ごと取り出し、
真空乾燥機中で乾燥した後、秤量して不溶解分の重量を
測定し、もとの共重合体フィルムに対する重量%をもっ
てゲル含量とする。
【0037】
【表1】 (脚注)*:比較例5では、重合時に凝集物が発生した
ので、100メッシュの金網で濾過して凝集物を除去し
た後、ゲル含量を測定した。
【0038】表1の結果から明らかなように、本発明に
おける化合物A、即ち、水酸基と炭素−炭素二重結合に
関与する炭素原子とが1または2個の水素原子を持つ炭
素原子に結合した構造を有する炭素原子数4以上の有機
化合物は、共重合体ラテックスのゲル含量制御能力を有
していることが分かる。したがって、本発明の前記有機
化合物は、従来汎用されている四塩化炭素などの連鎖移
動剤に代替する連鎖移動剤として有用である。
【0039】
【発明の効果】本発明によれば、四塩化炭素などの従来
の連鎖移動剤に代替し得る新規な連鎖移動剤を用いて、
脂肪族共役ジエン系単量体を含む単量体混合物を乳化重
合し、ゲル含量の制御された共重合体ラテックスを製造
する方法が提供される。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 脂肪族共役ジエン系単量体及びこれと共
    重合可能なラジカル重合性単量体を含む単量体混合物
    を、水酸基と炭素−炭素二重結合に関与する炭素原子と
    が1または2個の水素原子を持つ炭素原子に結合した構
    造を有する炭素原子数4以上の有機化合物の存在下で、
    乳化重合することを特徴とする共重合体ラテックスの製
    造方法。
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