JPH06219444A - 油脂用容器 - Google Patents
油脂用容器Info
- Publication number
- JPH06219444A JPH06219444A JP4328612A JP32861292A JPH06219444A JP H06219444 A JPH06219444 A JP H06219444A JP 4328612 A JP4328612 A JP 4328612A JP 32861292 A JP32861292 A JP 32861292A JP H06219444 A JPH06219444 A JP H06219444A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- paper
- pva
- film
- adhesive
- degree
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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- Packging For Living Organisms, Food Or Medicinal Products That Are Sensitive To Environmental Conditiond (AREA)
- Cartons (AREA)
Abstract
(57)【要約】 （修正有）
【目的】 リサイクル可能な、紙を基材とする油脂用容
器を提供する。 【構成】 紙を基材とする積層体から構成され、その最
内層がＰＶＡ樹脂よりなるフィルムであリ、それが基材
とＰＶＡ樹脂接着剤で接着されていることを特徴とする
油脂用容器。
器を提供する。 【構成】 紙を基材とする積層体から構成され、その最
内層がＰＶＡ樹脂よりなるフィルムであリ、それが基材
とＰＶＡ樹脂接着剤で接着されていることを特徴とする
油脂用容器。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、サラダオイル、てんぷ
ら油等の液状油脂や、マーガリン、バター等の固形油脂
の、とくに紙を基材とする包装容器に関するものであ
る。
ら油等の液状油脂や、マーガリン、バター等の固形油脂
の、とくに紙を基材とする包装容器に関するものであ
る。
【０００２】
【従来の技術】最近、地球資源を守る意味から、いろい
ろな材料のリサイクルが考えられているが、紙に関して
も熱帯樹林保護等の問題により、各種紙容器のリサイク
ルが検討されている。とくに容器として大量に使用する
牛乳パックなどは回収運動も盛んである。しかし、これ
らの紙を基材とする包装容器は、紙に耐水性、耐油性が
ないため、牛乳その他の被包装物と直接接触する容器の
内表面すなわち最内層の部分には、ポリエチレン、ポリ
プロピレン等の熱可塑性樹脂等の耐水性、耐油性素材が
使用されている。
ろな材料のリサイクルが考えられているが、紙に関して
も熱帯樹林保護等の問題により、各種紙容器のリサイク
ルが検討されている。とくに容器として大量に使用する
牛乳パックなどは回収運動も盛んである。しかし、これ
らの紙を基材とする包装容器は、紙に耐水性、耐油性が
ないため、牛乳その他の被包装物と直接接触する容器の
内表面すなわち最内層の部分には、ポリエチレン、ポリ
プロピレン等の熱可塑性樹脂等の耐水性、耐油性素材が
使用されている。
【０００３】しかしこれらの耐水性、耐油性素材が水に
不溶性であるため、基材の紙を回収するためにはこれら
素材をまず紙から分離し、その後に紙を水に溶かさなけ
ればならない。この作業のために回収した紙のコストを
高くし、現状ではバージンパルプよりもサイクル紙の方
がコスト高になるという現象となっている。
不溶性であるため、基材の紙を回収するためにはこれら
素材をまず紙から分離し、その後に紙を水に溶かさなけ
ればならない。この作業のために回収した紙のコストを
高くし、現状ではバージンパルプよりもサイクル紙の方
がコスト高になるという現象となっている。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、これに鑑み
なされたもので、紙を基材とした油脂用容器の耐油性を
維持しながら、使用後は最内層のフィルムと紙とを分離
させる必要がなく、紙をリサイクルすることができる油
脂包装容器を提供しようとするものである。
なされたもので、紙を基材とした油脂用容器の耐油性を
維持しながら、使用後は最内層のフィルムと紙とを分離
させる必要がなく、紙をリサイクルすることができる油
脂包装容器を提供しようとするものである。
【０００５】
【課題を解決するための手段】そこで本発明者らは、基
本的に水溶性ではありながら非常に優れた耐油性をもつ
ポリビニルアルコールフィルム（ＰＶＡ）紙を基材とし
て、これを油脂用容器の最内層に用いることにより、こ
れらの問題を解決できることができ本発明を完成した。
本発明は、紙を基材とする積層体から構成され、その最
内層がポリビニルアルコールフィルムであることを特徴
とする油脂用容器を要旨とするものである。
本的に水溶性ではありながら非常に優れた耐油性をもつ
ポリビニルアルコールフィルム（ＰＶＡ）紙を基材とし
て、これを油脂用容器の最内層に用いることにより、こ
れらの問題を解決できることができ本発明を完成した。
本発明は、紙を基材とする積層体から構成され、その最
内層がポリビニルアルコールフィルムであることを特徴
とする油脂用容器を要旨とするものである。
【０００６】この容器に用いられるＰＶＡフィルムは重
合度にとくに制限はないが、加工性の点からＰ＝５００
〜３０００程度が適当である。またＰＶＡのけん化度に
ついても制限はないが、被包装物が食用の場合は、けん
化度が９９０モル％以上の完全けん化物を用いるのが望
ましい。
合度にとくに制限はないが、加工性の点からＰ＝５００
〜３０００程度が適当である。またＰＶＡのけん化度に
ついても制限はないが、被包装物が食用の場合は、けん
化度が９９０モル％以上の完全けん化物を用いるのが望
ましい。
【０００７】またＰＶＡフィルムには耐油性を低下させ
ない程度のグリセリン等の可塑剤や脂肪酸等の潤滑剤、
タルク等の添加剤を加えることは問題ない。ＰＶＡフィ
ルムと紙との接着剤については本発明の主旨からしても
水溶性のものを使用する必要がある。その中でも最も好
ましいものとしてはＰＶＡ接着剤である。
ない程度のグリセリン等の可塑剤や脂肪酸等の潤滑剤、
タルク等の添加剤を加えることは問題ない。ＰＶＡフィ
ルムと紙との接着剤については本発明の主旨からしても
水溶性のものを使用する必要がある。その中でも最も好
ましいものとしてはＰＶＡ接着剤である。
【０００８】ＰＶＡ接着剤に使用されるＰＶＡ樹脂の重
合度は、とくに制限はないが加工性、価格などを考える
とＰ＝５００〜３０００程度が適当である。また、けん
化度についても制限はなく、塗工性や接着強度を考慮し
部分けん化から完全けん化まで使い分けることができ
る。
合度は、とくに制限はないが加工性、価格などを考える
とＰ＝５００〜３０００程度が適当である。また、けん
化度についても制限はなく、塗工性や接着強度を考慮し
部分けん化から完全けん化まで使い分けることができ
る。
【０００９】
【作用】本発明は、耐油性をもちながら水溶性であるＰ
ＶＡの特性を生かして紙を基材とした油脂用容器のリサ
イクルを容易にしたものである。すなわち、ＰＶＡフィ
ルムを容器の最内層に使用することにより、容器として
の性能は十分維持し、使用後は紙とＰＶＡフィルムとを
分離する必要がなく、フィルムが水溶性であるため、一
般の紙のリサイクルと同様な方法で紙の回収ができる。
ＶＡの特性を生かして紙を基材とした油脂用容器のリサ
イクルを容易にしたものである。すなわち、ＰＶＡフィ
ルムを容器の最内層に使用することにより、容器として
の性能は十分維持し、使用後は紙とＰＶＡフィルムとを
分離する必要がなく、フィルムが水溶性であるため、一
般の紙のリサイクルと同様な方法で紙の回収ができる。
【００１０】
（実施例１）従来の牛乳パック紙容器を使用した。ま
ず、紙容器最内層のポリエチレンフィルムを、紙を傷つ
けないように剥し、この面にＰＶＡ接着剤を塗布したＰ
ＶＡフィルムを貼り、温度２３℃、湿度５０％の室内に
２４時間放置した。ついでこれを粉砕機で３メッシュに
粉砕した。この場合、ＰＶＡフィルムには、重合度１，
７００、けん化度９９．９モル％のＰＶＡ樹脂からな
る、厚さ２０μｍの熱処理フィルムを使用し、接着剤と
して、重合度１，７００、けん化度９９．０モル％のＰ
ＶＡ樹脂を１０％の水溶液にしたものを使用した。
ず、紙容器最内層のポリエチレンフィルムを、紙を傷つ
けないように剥し、この面にＰＶＡ接着剤を塗布したＰ
ＶＡフィルムを貼り、温度２３℃、湿度５０％の室内に
２４時間放置した。ついでこれを粉砕機で３メッシュに
粉砕した。この場合、ＰＶＡフィルムには、重合度１，
７００、けん化度９９．９モル％のＰＶＡ樹脂からな
る、厚さ２０μｍの熱処理フィルムを使用し、接着剤と
して、重合度１，７００、けん化度９９．０モル％のＰ
ＶＡ樹脂を１０％の水溶液にしたものを使用した。
【００１１】（実施例２）重合度１，７００、けん化度
８８モル％のＰＶＡ樹脂からなる、厚さ２０μｍの熱処
理フィルムを使用した他は、実施例１と同様にして３メ
ッシュの粉砕物を得た。比較のため、牛乳パックを同じ
粉砕機にかけ粉砕後、実施例と同条件で水中で攪拌し、
紙および最内層のポリエチレンフィルムの状態を観察し
た。これらの実施例と比較例からつぎの結果表１を得
た。
８８モル％のＰＶＡ樹脂からなる、厚さ２０μｍの熱処
理フィルムを使用した他は、実施例１と同様にして３メ
ッシュの粉砕物を得た。比較のため、牛乳パックを同じ
粉砕機にかけ粉砕後、実施例と同条件で水中で攪拌し、
紙および最内層のポリエチレンフィルムの状態を観察し
た。これらの実施例と比較例からつぎの結果表１を得
た。
【００１２】
【表１】
【００１３】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、最
内層のフィルムと接着剤が水溶性のＰＶＡ樹脂よりなる
ためフィルムと紙とを分離することなく、紙のリサイク
ルができるのでこの方法は資源利用に有用である。
内層のフィルムと接着剤が水溶性のＰＶＡ樹脂よりなる
ためフィルムと紙とを分離することなく、紙のリサイク
ルができるのでこの方法は資源利用に有用である。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成５年９月９日
【手続補正１】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】０００５
【補正方法】変更
【補正内容】
【０００５】
【課題を解決するための手段】そこで本発明者らは、基
本的に水溶性ではありながら非常に優れた耐油性をもつ
ポリビニルアルコール（ＰＶＡ）フィルムを、紙を基材
として、油脂用容器の最内層に用いることにより、これ
らの問題を解決できることができ本発明を完成した。本
発明は、紙を基材とする積層体から構成され、その最内
層がポリビニルアルコールフィルムであることを特徴と
する油脂用容器を要旨とするものである。
本的に水溶性ではありながら非常に優れた耐油性をもつ
ポリビニルアルコール（ＰＶＡ）フィルムを、紙を基材
として、油脂用容器の最内層に用いることにより、これ
らの問題を解決できることができ本発明を完成した。本
発明は、紙を基材とする積層体から構成され、その最内
層がポリビニルアルコールフィルムであることを特徴と
する油脂用容器を要旨とするものである。
【手続補正２】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】０００６
【補正方法】変更
【補正内容】
【０００６】この容器に用いられるＰＶＡフィルムは重
合度にとくに制限はないが、加工性の点からＰ＝５００
〜３，０００程度が適当である。またＰＶＡのけん化度
についても制限はないが、被包装物が食用の場合は、け
ん化度が９９．０モル％以上の完全けん化物を用いるの
が望ましい。
合度にとくに制限はないが、加工性の点からＰ＝５００
〜３，０００程度が適当である。またＰＶＡのけん化度
についても制限はないが、被包装物が食用の場合は、け
ん化度が９９．０モル％以上の完全けん化物を用いるの
が望ましい。
【手続補正３】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】００１０
【補正方法】変更
【補正内容】
【００１０】
【実施例】 （実施例１）従来の牛乳パック紙容器を使用した。ま
ず、紙容器最内層のポリエチレンフィルムを、紙を傷つ
けないように剥し、この面にＰＶＡ接着剤を塗布したＰ
ＶＡフィルムを貼り、温度２３℃、湿度５０％の室内に
２４時間放置した。ついでこれを３ｍｍφのメッシュを
装備した粉砕機で粉砕した。この場合、ＰＶＡフィルム
には、重合度１，７００、けん化度９９．９モル％のＰ
ＶＡ樹脂からなる、厚さ２０μｍの熱処理フィルムを使
用し、接着剤として、重合度１，７００、けん化度９
９．０モル％のＰＶＡ樹脂を１０％の水溶液にしたもの
を使用した。
ず、紙容器最内層のポリエチレンフィルムを、紙を傷つ
けないように剥し、この面にＰＶＡ接着剤を塗布したＰ
ＶＡフィルムを貼り、温度２３℃、湿度５０％の室内に
２４時間放置した。ついでこれを３ｍｍφのメッシュを
装備した粉砕機で粉砕した。この場合、ＰＶＡフィルム
には、重合度１，７００、けん化度９９．９モル％のＰ
ＶＡ樹脂からなる、厚さ２０μｍの熱処理フィルムを使
用し、接着剤として、重合度１，７００、けん化度９
９．０モル％のＰＶＡ樹脂を１０％の水溶液にしたもの
を使用した。
【手続補正４】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】００１１
【補正方法】変更
【補正内容】
【００１１】（実施例２）重合度１，７００、けん化度
８８モル％のＰＶＡ樹脂からなる、厚さ２０μｍの熱処
理フィルムを使用し、接着剤として重合度８００、けん
化度４０モル％のＰＶＡ樹脂を１０ｗｔ％のエチルアル
コール溶液とした他は、実施例１と同様にして３ｍｍφ
メッシュ通過の粉砕物を得た。また比較例として、最内
層をポリエチレンフィルムでラミネートされた牛乳パッ
クを同じ粉砕機にかけ粉砕後、実施例と同条件で水中で
攪拌し、紙および最内層のポリエチレンフィルムの状態
を観察した。これらの実施例と比較例からつぎの結果表
１を得た。
８８モル％のＰＶＡ樹脂からなる、厚さ２０μｍの熱処
理フィルムを使用し、接着剤として重合度８００、けん
化度４０モル％のＰＶＡ樹脂を１０ｗｔ％のエチルアル
コール溶液とした他は、実施例１と同様にして３ｍｍφ
メッシュ通過の粉砕物を得た。また比較例として、最内
層をポリエチレンフィルムでラミネートされた牛乳パッ
クを同じ粉砕機にかけ粉砕後、実施例と同条件で水中で
攪拌し、紙および最内層のポリエチレンフィルムの状態
を観察した。これらの実施例と比較例からつぎの結果表
１を得た。
【手続補正５】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】００１２
【補正方法】変更
【補正内容】
【００１２】
【表１】
Claims (2)
- 【請求項１】 紙を基材とする積層体から構成され、そ
の最内層がポリビニルアルコールフィルムであることを
特徴とする油脂用容器。 - 【請求項２】 最内層のポリビニルアルコールフィルム
と紙との接着剤が水溶性であることを特徴とする請求項
１に記載の油脂用容器。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4328612A JPH06219444A (ja) | 1992-11-13 | 1992-11-13 | 油脂用容器 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP4328612A JPH06219444A (ja) | 1992-11-13 | 1992-11-13 | 油脂用容器 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH06219444A true JPH06219444A (ja) | 1994-08-09 |
Family
ID=18212222
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP4328612A Pending JPH06219444A (ja) | 1992-11-13 | 1992-11-13 | 油脂用容器 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH06219444A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2016539872A (ja) * | 2013-12-16 | 2016-12-22 | ユニリーバー・ナームローゼ・ベンノートシヤープ | 固形石鹸の包装紙 |
-
1992
- 1992-11-13 JP JP4328612A patent/JPH06219444A/ja active Pending
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2016539872A (ja) * | 2013-12-16 | 2016-12-22 | ユニリーバー・ナームローゼ・ベンノートシヤープ | 固形石鹸の包装紙 |
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