JPH0621913B2 - 4眼カメラにおける撮影枚数切換装置 - Google Patents

4眼カメラにおける撮影枚数切換装置

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JPH0621913B2
JPH0621913B2 JP14972485A JP14972485A JPH0621913B2 JP H0621913 B2 JPH0621913 B2 JP H0621913B2 JP 14972485 A JP14972485 A JP 14972485A JP 14972485 A JP14972485 A JP 14972485A JP H0621913 B2 JPH0621913 B2 JP H0621913B2
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Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 この発明は、夫々が共通のシヤツタを備えた4の撮影レ
ンズを有し、同一のフイルム上に4枚の写真を撮影する
4眼カメラにおける撮影枚数切換装置に関する。
〔従来の技術〕
各種の免許証や証明書等に必要な肖像写真を同時に4枚
撮影し得るカメラとして、従来第14図に示すようなも
のが存在する。
これを簡単に説明すると、カメラ本体1は内部を十字状
の隔壁によつて上下左右に4等分され、この隔壁によつ
て仕切られている各室には夫々撮影レンズ2及びシヤツ
タ(図示しない)が設けられ、レリーズボタン3を操作
することによつて4組のシヤツタが同時に開閉して、フ
イルムホルダ4に収納されているインスタントフイルム
5上に第15図に示すように4枚の同一写真が撮影され
るようになつている。
〔発明が解決しようとする問題点〕
しかしながら、このような従来の4眼カメラにあつて
は、1回の撮影で4枚の写真が同時に撮影されるため、
表情や背景等が夫々異なる写真を1枚ずつ4枚撮影した
い場合にも、不必要を承知で4枚のフイルムに夫々4枚
ずつ4回撮影するのが普通であつた。
この場合、撮影しない3子の撮影レンズを夫々レンズキ
ヤツプで覆い、順次レンズキヤツプの装着位置をずらせ
て4回撮影することも可能であるが、操作が著しく面倒
であだけでなく、往々にしてレンズキヤツプの装着位置
を誤つて多重露光の画面を生ずる恐れがあり、実用面で
多くの問題点があつた。
この発明はこのような従来の問題点を解決し得る4眼カ
メラにおける撮影枚数切換装置を提供することを目的と
する。
〔問題点を解決するための手段〕
そのため、この発明による4眼カメラにおける撮影枚数
切換装置は、フイルムの中心を通つてフイルム面に直交
する中心軸の回り、にシヤツタチヤージに連動して駆動
部材を90度ずつ回転させ、この駆動部材に第1,第2
のセクタをばねを介して追従して回転させ、その第1の
セクタにより中心軸を挾んで対称位置にある2個の撮影
レンズを遮光し得るようにし、第2のセクタにより残り
の撮影レンズの一方を遮光し得るようにして、常時は第
1,第2のセクタが撮影レンズ開口部を遮光しない位置
に停止させるようにすると共に、これら第1,第2のセ
クタをその付勢力に抗して遮光位置で係止し得る規制部
材を設け、この規制部材が切換部材によつて、第1,第
2のセクタを共に係止し得る第1の位置と、第1のセク
タのみを係止し得る第2の位置と、そのいずれをも係止
しない第3の位置とに切換えられるようにしたものであ
る。
〔作 用〕
上記のように構成することにより、規制部材が第1の位
置にあるように切換部材が設定された時には、駆動部材
に追従して回転する第1,第2のセクタが上記規制部材
により共にその付勢力に抗して係止され、3個の撮影レ
ンズが遮光されて残りの1個の撮影レンズのみが開放状
態にあり、4等分されたフイルム上の1枚の画面だけが
撮影される。
1枚の撮影が終るとこれに連動して規制部材が一時退避
した後復帰して次のシヤツタチヤージにより再び第1,
第2のセクタが回転方向に一つずつ撮影レンズのみを残
して他の撮影レンズを遮光することにより隣接した1画
面が撮影され、これを繰返すことにより、順次4枚の異
なる写真が撮影される。
また、規制部材が第2の位置にあるように切換部材が設
定さた時は、駆動部材の回転により第1のセクタのみが
係止され、中心軸を挾んで対称位置にある2個の撮影レ
ンズが遮光されるので、開放位置にある残り2個の撮影
レンズによつて2枚の同一画面が撮影され、次のシヤツ
タチヤージにより再び第1のセクタのみが係止されて、
撮影された画面側の2個の撮影レンズが遮光されて残り
の2個の画面が撮影される。
さらに、規制部材が第3の位置にあるように切換部材が
設定された時には、駆動部材の回転により第1,第2い
ずれのセクタも係止されないので、4個の撮影レンズは
常に開放状態に保たれ、同一フイルム上に4枚の同一画
面を同時に撮影することができる。
〔実施例〕
以下、添付図面の第1図乃至第13図を参照してこの発
明の実施例を説明する。
第13図は、この発明による撮影枚数切換装置を有する
4眼カメラの外観を示すもので、第14図に対応する部
分には同一の符号を付して示している。
カメラ本体1の下部にはモータを内蔵した電動チヤージ
装置6が付設され、リレージボタン3の押圧によりカメ
ラ本体1に内蔵された電磁レリーズ装置が作動してシヤ
ツタが開閉した後、電動チヤージ装置6がシヤツタをチ
ヤージして撮影可能状態にする。
なお、図中7は撮影枚数を1枚撮り,2枚撮り,4枚撮
りに切換える切換つまみである。
第1図はこの発明の第1実施例の要部をカメラ本体1の
背面から見た背面図、第2図は前後の間隔を大幅に拡大
して示す側面図である。
第3図は各撮影レンズ2の後方に設ける共通のシヤツタ
8の概略を示すもので、このシヤツタ8は夫々の撮影レ
ンズに対応する4個の窓8aを有する開放羽根8Aと4
個の遮光板8bを有する閉鎖羽根8Bとからなり、フイ
ルム5(第15図参照)の中心を通つてフイルム面に直
交する中心軸Cの回りに夫々回転する。
そして、この開放羽根8A,閉鎖羽根8Bと固定部との
間に夫々ばね9A,9Bを係着して夫々時計方向に付勢
し、シヤツタレリーズジョーターで窓8aを遮光板8b
が閉鎖するようにし、必要に応じて第2図に示すように
シヤツタ8の後方に絞り10を設け、その後方に各撮影
レンズ2に対応して開口部11を配する。
したがつて、図示のシヤツタレリーズ状態からチヤージ
ピン16によつて閉鎖羽根8Bを図で反時計方向に回動
すると、開放羽根8Aも閉鎖羽根8Bに押されて同方向
に回転し、開放羽根8Aが係止レバー12に係止されて
ばね9Aは蓄勢状態に保たれるが、閉鎖羽根8Bはチヤ
ージピン16の復帰に追従してばね9Bにより時計方向
に復帰してシヤツタチヤージが完了する。
この時、開放羽根8Aの窓8aは撮影レンズ開口部11
から退避した位置にあつてシヤツタは閉鎖状態に保たれ
ている。
この状態からレリーズ操作により、係止レバー12が右
旋して開放羽根8Aの係止が解除されると、ばね9Aに
よつて開放羽根8Aが時計方向に回動し、窓8aが撮影
レンズ開口部11を通過してフイルム面が露光された
後、その窓8aが閉鎖羽根8Bの遮光板8bと一致した
状態で停止してシヤツタ作動が完了し、次のシヤツタチ
ヤージにより閉鎖羽根8Bが反時計方向に回動する時に
は、開放羽根8Aの窓8aは閉鎖羽根8Bの遮光板8b
によつて閉鎖された状態で開口部11を通過するように
なつている。
次に、第1図及び第2図を参照して、カメラ本体1の底
面に基板13を中心軸Cに直交して垂設し、軸14と長
孔15a及びチヤージピン16と長孔13aとによつて
チヤージリンク15を摺動自在に装着し、その一端折曲
部15bをカム板17のカム面に係合させ、モータ18
の回転軸に固設されたピニオン19に歯車20を連結し
て、この歯車20にカム板17を固設し、モータ18が
カム17を1回転させることによりチヤージリンク15
を一往復させるようになつている。
また、基板13上の軸21にへの字状の連結レバー22
を枢着し、固定部との間にばね23を係着して左旋方向
(第1図)に付勢し、その一端二又部をチヤージリンク
15に植設したチヤージピン16に係合させると共に、
他端を軸24により送り爪25の一端に枢着し、軸24
を繞つて送り爪25と連結レバー22との間にばね26
を係着して送り爪25の左旋方向に付勢する。
さらに、中心軸Cに対して円板状の駆動部材27を回転
自在に装着し、この駆動部材27の一面の円周4等分位
置に、送り爪25の爪部25aに係合し得る4本の連結
ピン28を植設し、他面中心から90度の位置に位置決
めピン29A,29Bを植設して、連結リンク15が一
往復することにより連結ピン28の一つが送り爪25の
爪部25aに押圧されて駆動部材27が90度ずつ時計
方向に回転するようにし、駆動部材27の外周部の4等
分位置に夫々凹部27aを設け、この凹部27aにカメ
ラ本体固定部に設けた板ばね30の先端折曲部が係合す
ることにより、駆動部材27が所定の回転位置にクリツ
ク止めされるようにする。
また、中心軸Cに対して第4図に示すように、第1のセ
クタ31及び第2のセクタ32を夫々回転自在に設け、
第1,第2のセクタ31,32と駆動部材27との間に
板ばね30によるクリツク力より弱いばね33,34を
夫々係着し、位置決めピン29A,29Bが夫々第1,
第2のセクタ31,32に係合する図示の状態では第
1,第2のセクタ31,32が駆動部材27と一体とな
つて90度ずつ回転、各停止位置では撮影レンズ開口部
11を遮光しないが、その回転途中では第1のセクタ3
1が中心軸Cを挾んで対称位置にある2個の開口部11
を遮光することができ、第2のセクタ32が残りの2個
の開口部11の一方だけを遮光することができるように
その形状を定める。
また、第1のセクタ31に係止爪31a,31b,31
c,31dを設け、第2のセク32に係止爪32a,3
2bを設け、これらの係止爪31a〜31d,32a,
3bに対して、規制部材である規制ピン35A,35B
を係脱自在に設けている。
この部分の構造を、第4図及び第5図を参照してさらに
詳細に説明する。
第5図の中心軸Cに平行して、上下のガイド筒36a,
36Bをカメラ本体1に固設し、これらのガイド筒36
A,36Bにガイドピン37A,37Bを摺動並びに回
転自在に装着し、その先端部に規制腕38A,38Bを
固設してその中心軸C側の一端に規制ピン35A,35
Bを植設し、その規制腕38A,38Bとガイド筒36
A,36Bとの間に圧縮ばね39A,39Bを係着して
ガイドピン37A,37Bを前方すなわち図で左方に付
勢している。
そして、このガイドンピン37A,37Bの延長上に設
定ピン40A,40Bを固設し、ガイドピ37A,37
Bに平行に固定ピン41A,41Bを設け、設定ピン4
0A,40Bを繞つて規制腕38A,38Bと固定ピン
41A,41Bとの間に、ばね33,34より強いばね
42A,42Bを係着して規制腕38A,38Bを夫々
図で反時計方向に付勢し、これらの規制腕38A,38
Bが固定ピン41A,41Bに当接した状態で夫々上下
方向に向くようにしている。
一方、カメラ本体1の前部に、中心軸Cの回りに回転す
る切換部材43を設け、この切換部材43の後面に低断
部43a,43b、中段部43a,43b、及
び高段部43a,43bの3段部からなる段カム4
3a,43bを設け、設定ピン40A,40Bがこの段
カム43a,43bに係合することによりガイド37
A,37Bが圧縮ばね39A,39Bによつてあるいは
その付勢力に抗して中心軸Cに平行に進退し、設定ピン
40A,40Bが低段部43a,43bに係合する
時には規制ピン35A,35Bが最も前進して第1,第
2のセクタ31,32に共に係合する第1の位置とな
り、中段部43a,43bに係合する時には、第1
のセクタ31にのみ係合する第2の位置となり、高段部
43a,43bに係合する時にはそのいずれのセク
タにも係合しない第3の位置となるように各段差を設定
している。
さらに、切換部材43の側面に絶縁ピン44を突設し、
カメラ本体固定部側に接片45A,45B,45Cを設
け、これらの接片をモータ駆動回路46に接続して、設
定ピン40A,40Bが段カム43a,43bの高段部
43a,43bに係合するように切換部材43を切
換えた時には、第6図(a)に示すように絶縁ピン44が
接片45Cを接片45Bから離間させて、モータ駆動回
路46端子a−b間を開放し、中段部43a,43b
に係合するように切換えた時には、同図(b)に示すよ
うに絶縁ピン44が接片45Cから離脱して、接片45
Cが自己の付勢力により接片45Bに接触してモータ駆
動回路46の端子a−b間を導通させ、低段部43
,43bに係合するように切換えた時には、同図
(c)に示すように絶縁ピン44が接片45Bを押圧して
接片45Aに接触させ、この場合にもモータ駆動回路4
6の端子a−b間を導通させる。
そして、駆動回路46は電源Eによつて給電されてお
り、端子a−b間が導通された時及び、第13図のレリ
ーズボタン3が押されてシヤツタ8が作動した後発せら
れるレリーズ完了信号の入力時に、モータ18を起動し
て第1図のカム17を1回転させるとその状態でモータ
18への通電を絶つように回路構成されている。
なお、切換部材43の上部に二又部43Cを設け、その
間隙部43dにカメラ本体1の前面を左右に摺動する切
換つまり7(第13図)のピン7aを緩嵌させている。
次に、上記のように構成したこの実施例の作用を説明す
る。
今、切換つまみ7を4枚撮り側に設定すると、切換部材
43は第4図に示す背面図では左旋端にあつて、その高
段部43a,43bが設定ピン40A,40Bに係
合するので、ガイドピン37A,37Bは圧縮ばね39
A,39Bに抗して最も後退し、規制ピン35A,35
Bは第1,第2のセクタ31,32のいずれにも係合し
ない第3の位置となつて、すべての開口部11は開放状
態に保たれる。
したがつて、1回の撮影で同一フイルム上に4枚の同一
写真を得ることができる。
シヤツタ作動が終ると、駆動回路46にレリーズ完了信
号が入力してモータ18を始動し、第1図に示すカム板
17が1回転して停止する。この過程でチヤージリンク
15がカム板17に押され左行し、チヤージピン16が
シヤツタ8の開放羽根8A及び閉鎖羽根8Bをばね9
A,9Bに抗して回転させ、開放羽根8Aを係止レバー
12に係止させ、閉鎖羽根8Bも蓄勢状態となり、シヤ
ツタチヤージが行なわれる。
同時に、チヤージピン16が連結レバー22を介して送
り爪25を略上方に駆動し、第1図に仮想線で示すよう
にその爪部25aが連結ピン28の1つを上方に押圧す
るので、駆動部材27が板ばね30のクリツク力に抗し
て時計方向に90度回転し、第1,第2のセクタ31,
32はばね33,34によつて駆動部材27に追従して
一体となつて回転する。
駆動部材27が90度回転すると、板ばね30の先端部
は次の凹部27aに係合してその位置にクリツク止めさ
れる。
次いで、チヤージリンク15が再び第1図に示すように
カム板17の低段部に係合すると、チヤージリンク15
の拘束が解かれるので連結レバー22がばね23により
左旋し、送り爪25が第1図に仮想線で示す位置から実
線で示す位置に復帰すると共に、チヤージリンク15も
右行して図示の位置となり、シヤツタ8の、閉鎖羽根8
Bもばね9Bによつて復帰する。
第7図(a),(b),(c),(d)は、上述のように切換部
材43を4枚撮り位置に設定した場合の、駆動部材27
及びこの駆動部材27にばね33,34を介して追従し
て回転する第1,第2のセクタ31,32の夫々異なる
回転状態を示すものであり、4回のシヤツタリレージに
よつて(a)〜(d)の各状態を一巡する。
この場合、規制ピン35A,35Bは常に第1,第2の
セクタ31,32といずれにも係合しない第3の位置に
あるので、シヤツタチヤージに連動して駆動部材27が
90度ずつ回転すると、第1,第2のセクタ31,32
も一体となつて同動して回転し、4個の撮影レンズ開口
部11はいずれの状態においても開放状態に保たれてお
り、同一フイルム上に4枚の同一写真が同時に撮影され
る。
次に、この状態から第5図の切換つまり7を2枚撮りの
位置に設定すると、切換部材43が同図で反時計方向に
回転し、設定ピン40A,40Bが段カム43a,43
bの中段部43a,43bに係合するので、ガイド
ピ37A,37Bは圧縮ばね39A,39Bの付勢力に
より一段前進して、規制ピン35A,35Bが第1のセ
クタ31にのみ係合し得る第2の位置となる。
同時に、絶縁ピン44による接片45Cの拘束が解除さ
れるので、接片45Cは自己の発条力により接片45B
に接して第6図(b)に示す状態となり、駆動回路46
がモータ18を回転させ、第1図のカム板17が1回転
してチヤージリンク15が1往復し、送り爪25が連結
ピン28を押圧して駆動部材27を90度回転させる。
この時、シヤツタ8は前回のシヤツタ作動終了後既にチ
ヤージされているので、チヤージピン16は駆動部材2
7を回転させるだけである。
駆動部材27の回転により、第1,第2のセクタ31,
32も追従して回転するが、その途中で第1のセクタ3
1はその係止爪31a,31cが規制ピン35A,35
Bに夫々係合してその回転を阻止されるので、ばね33
だけが伸長した状態となつて停止し、規制ピン35A,
35Bに係合しない第2のセクタ32は駆動部材27に
同動して、中心軸Cを挟んで対称位置にある2個の撮影
レンズ開口部11が第1のセクタによつて遮光される。
第8図(a),(b),(c),(d)は2枚撮りの場合の各セク
タの夫々異なる回転状態を示すものであり、(a)図は4
枚撮りから2枚撮りに切換えた直後の状態、(b)図はそ
れから駆動部材27が90度回転した状態を夫々示して
いる。
(b)図に示す状態から撮影が終つて、シヤツタチヤージ
と同時に駆動部材27がさらに90度回転すると、位置
決めピン29Bが第1のセクタ31を時計方向に駆動す
るので、係止爪31a,31cが規制ピン35A,35
Bを同方向に押圧し、第5図に示すばね42A,42B
に抗して規制腕38A,38Bを夫々右旋(第8図では
左旋)させ、第1のセクタ31の回転範囲から退避させ
る。
これにより、第1のセクタ31はさらに時計方向に回転
するが、係止爪31a,31cが通過した後は、ばね4
2A,42Bの付勢力によつて規制腕38A,38Bは
直ちに固定ピン41A,41Bに当接するまで左旋し、
規制ピン35A,35Bが再び第1のセクタ31の回転
範囲内に進入し、係止爪31d,31bを夫々係止して
撮影済の2個の開口部11を閉鎖し、未露光の残り2個
の開口部11を開放する。
また、駆動部材27の回転により第2のセクタ32はば
ね34により追従して一体となつて回転し(b)図に示す
状態から(c)図に示す状態となつて停止する。
この(c)図に示す状態から駆動部材27が90度回転す
ると、係止爪31d,31bは規制ピン35A,33B
に係止されたままばね33が伸長し、位置決めピン29
Bが第1のセクタ31に当接するに及んで規制ピン35
A,35Bを退避させた後、係止爪31c,31aが復
帰した規制ピン35A,35Bに夫々係止されて(d)図
に示す状態となる。
この(d)図に示す状態は、(b)図に示す状態を180度
回転させた状態と同じであり、このような駆動部材27
の90度ずつの回転により2枚ずつの撮影が可能にな
る。
さらにまた、切換つまみ7を1枚撮りの位置に設定する
と、切換部材43が第5図でさらに反時計方向に回転
し、設定ピン40A,40Bが段カム43a,43bの
低段部43a,43bに係合するので、規制ピン3
5A,35Bが第1,第2のセクタ31,32に共に係
合し得る第1の位置となる。
同時に、絶縁ピン44は接方45Bを接片45Aに押圧
して第6図(c)に示す状態となるので、この場合も駆動
回路46がモータ18を回転させて駆動部材27を90
度回転させる。
第9図(a),(b),(c),(d),(e)はこの1枚撮りの場合
の各セクタの夫々異なる回転状態を示すものであり、
(a)図は切換え直後の状態、(b)図は駆動部材27が9
0度回転した状態を夫々示している。
すなわち、(a)図に示す状態から駆動部材27が時計方
向に90度回転すると、第1,第2のセクタ31,32
がばね33,34によつて追従して回転するが、その途
中で第1のセクタ31の係止爪31a,31cが規制ピ
ン35A,35Bに係合してその回転を阻止されると共
に、第2のセクタ32の係止爪32bも規制ピン35A
に係合してこの回転を阻止されて(b)図に示す状態とな
り、3個の撮影レンズ開口部11が遮光されて残りの1
個の開口部のみが開放されて1回の撮影により1枚の画
面だけが撮影される。
そして、(b)図に示す状態から駆動部材27が時計方向
に90度回転すると、位置決めピン29Bが第1のセク
タ31を同方向に駆動して2枚撮りの場合と同様に規制
ピン35A,35Bが退避した後復帰し、第2のセクタ
32もばね34の力で駆動部材27に追従して同方向に
回転し、係止爪31b,32aが規制ピン35Aに、係
止爪31bが規制ピン35Bに夫々係止されて(c)図に
示す状態となつて停止する。
また、(c)図に示す状態から駆動部材27が90度回転す
ると、第2のセクタ32が位置決めピン29Aに駆動さ
れて回転し、規制ピン35Aを退避させるが、第1のセ
クタ31は位置決めピン29Bから離間した位置にある
ので規制ピン35Bに係止された状態に保たれ、ばね3
3が伸長され、位置決めピン29Bが第1のセクタ31
に当接するに及んで規制ピン35Bも退避し、第1,第
2のセクタ31,32が共に回転した後、係止爪31c
が規制ピン35Aに、係止爪31a,32bが規制ピン
35Bに夫々係合してその回転が停止し、他の1箇所の
開口部のみが開放される。
この(d)図に示す状態からさらに駆動部材27が時計方
向に90度回転した場合も、同様にして第1,第2のセ
クタ31,32が回転位置決めされ、残りの1箇所の開
口部のみが開放されて(e)図に示す状態となり、1枚ず
つ4回の撮影が完了する。
以上は4枚撮りから2枚撮り又は1枚撮りに切換え場合
について説明したが、1枚撮りから2枚撮り又は4枚撮
りに切換える場合には、第1のセクタ31又は第1,第
2のセクタ31,32を係止していた規制ピン35A,
35Bが係合位置から退避するので、切換えと同時に係
止を解除された第1のセクタ31又は第1,第2のセク
タ31,32がばね33,34の力で駆動部材27に追
従して回転して所定の状態となる。
また、第7図,第8図及び第9図において、切換時の状
態を示す(a)図はすべて同じ状態であり、この状態から
出発する場合について説明したが、必らずしもその必要
はなく、(b),(c),(d),(e)の各図に示す他のいかな
る状態で切換えても差支えない。
なお、この実施例では駆動部材27の90度回転時、位
置決めピン29B,29Aが第1,第2のセクタ31,
32を駆動する力を利用して規制ピン35A,35Bを
退避させるようにしているので、位置決めピン29B,
29Aが第1,第2のセクタ31,32から離間してい
る場合は、駆動部材27がある程度回転してから規制ピ
ン35A,35Bが退避する結果となり、その復帰時期
が後れて第1,第2のセクタ31,32を所定の位置に
係止し得なくなるおそれがある。
第10図はこの点を改良したこの発明の第2実施例を示
すもので、カム板17と同軸にカム板47を設け、この
カム板47にチヤージリンク15に平行して反対方向に
摺動するスライド板48を設け、このスライド板48に
ピン49Bを植設すると共に中心軸Cを中心として回転
するレバー50の下端部をピン49Bに枢着し、レバー
50の中心軸Cに関してピン49Bと対称の位置にピン
49Aを植設して、これらのピ49A,49Bを第5図
に示した固定ピン41A,41Bと入れ替える。
なお、その他の構成は第1実施例と同様である。
この実施例によれば、シヤツタチヤージの初期すなわち
駆動部材27の回転の初期にピン49A,49Bが規制
腕38A,38Bを第5図で右旋方向(背面から見た第
10では左旋方向)に回動させ、規制ピン35A,35
Bを第1,第2のセクタ31,32の進路から退避させ
た後、再びその進路内に復帰させることができ、復帰時
期の後れによるセクタの係止ミスを防止することができ
ると同時に、位置決めピン29A,29Bに過大な力が
作用して破損するおそれもなくなる。
また、この実施例においてシヤツタチヤージ初期のスラ
イド板48の動きを利用して、テーパ面等によりガイド
ピン37A,37Bをばね39A,39Bに抗して後方
に駆動することにより、規制ピン35A,35Bを第
1,第2のセクタ31,32から退避させることも可能
であり、その場合、規制腕38A,38Bは回転させる
必要がなく、固定ピン41A,41Bやばね42A,4
2Bは不要であつて、規制ピン35A,35Bの前後方
向の動きも極めて小さくて充分である。
さらに、上記の実施例においては、4枚撮りの場合にも
シヤツタのチヤージに連動して送り爪25により駆動部
材27を必ず90度ずつ回転させるようにしたが、この
場合には必ずしもその必要はない。
第11図はこの点を改良したこの発明の第3実施例を示
すもので、第1図における送り爪25の形状を若干変更
して尾部51bを一体とする送り爪51となし、この尾
部51bに連結ピン52を中心軸Cに平行に植設すると
共に、切換部材43にカム面43eを設け、切換部材4
3を図で反時計方向に回転させて4枚撮り位置に設置し
た場合で且つチヤージンリンク15が図示の右端位置に
ある時に連結ピン52がガム面43eに係合し、ばね2
6に抗して送り爪51が僅かに右旋するようにその関係
位置を選ぶ。
なお、その他の構成は第1実施例と同様である。
今、第11図に示す状態からカム板17が反時計方向に
1回転すると、チヤージピン16が連結レバー22を介
して送り爪51を上方に押圧するが、送り爪51が右旋
状態にあるので、爪部51aは係合すべき連結ピン28
に係合することなく通り過ぎた後、連結ピン52とカム
面43eから離脱し、ばね26の付勢力によつて左旋し
てその側面が先位の連結ピン28に係合して摺動した
後、再び図示の状態に復帰し、駆動部材27及びこれに
駆動される第1,第2のセクタ31,32は不作動状態
に保たれる。
以上の実施例では、この発明を電動によりシヤツタチヤ
ージをする4眼カメラに適用した場合について説明した
が、第12図はこの発明を手動によりシヤツタチヤージ
をする4眼カメラに適用した第4実施例を示している。
ところで、電動によつてシヤツタチヤージを行なう場合
には、シヤツタリレーズ時又は切換部材切換時にモータ
駆動回路を作動させるだけでシヤツタ及び駆動部材を作
動させることができるが、手動によつてシヤツタチヤー
ジを行なう場合には、切換部材の切換時に手動により駆
動部材27を90度回転することを忘れた場合でも、シヤ
ツタさえチヤージされていれば、レリーズ操作よりシヤ
ツタがレリーズされ、切換以前の状態や切換途中の状態
で撮影が行なわれてしまうことになる。
この点を防止するようにしたのが第12図に示す実施例
であり、第3図に示したシヤツタ8の開放羽根8Aの突
起8Cを設け、この突起8Cに一端を係合し得る係止レ
バー53を基板13に軸54によつて枢着し、基板13
との間にばね55を係着して左旋方向に付勢している。
また、切換部材43の外周部に3箇所の切欠溝43f,
43g,43hを設けてあり、切換部材43を4枚撮
り,2枚撮り,1枚撮りの各位置に設定した時、上記切
換溝43f,43g,43hが係止レバー53の係止爪
53aに対向し、シヤツタレリーズ状態では、係止レバ
ー53がシヤツタ8の開放羽根8Aの突起8Cに押圧さ
れてばね55に抗して右旋し、係止爪53aが切欠溝4
3f,43g,43hから離脱して切換部材43の回転
を許容し、シヤツタ8がチヤージされて開放羽根8Aが
図で時計方向に回動した状態では、突起8cによる拘束
が解かれて係止レバー53がばね55によつて左旋し、
係止爪53aが切欠溝43h(1枚撮りの時),43g
(2枚撮りの時)、又は43f(4枚撮りの時)に係合
して、切換部材43の回転を阻止する。
なお、この場合もその他の構成は第1実施例と同様であ
る。
このように構成することにより、撮影後シヤツタがチヤ
ージされていない状態では切換部材43が自由に回転で
き、切換後、シヤツタチヤージをすることにより所要の
枚数の撮影が可能になる。
また、シヤツタチヤージを忘れてレリーズした時には、
シヤツタが作動しないので予期しない画面を撮影するこ
とはなく、シヤツタをチヤージすることにより駆動部材
27が90度回転して撮影枚数の切換えが行なわれる。
なお、シヤツタがチヤージされている状態では切換部材
43が回転しないので撮影枚数を切換えすることはでき
ないが、この時は空写しを一度することにより、シヤツ
タをレリーズ状態にして切換えればよい。
また、第13図に示した切換つまみ7を接触等により容
易に動かないようにし、切換時には移動方向に直交する
方向に押圧してクランプ機構を解除してから移動させる
ようにし、この押圧操作を利用して電磁レリーズの接点
を閉じるようにすれば、シヤツタチヤージ後であつても
切換直前にシヤツタがレリーズされるので切換操作を行
なうことができる。
なおまた、シヤツタチヤージの有無によつて切換部材の
回転を阻止又は許容する代りに、切換部材の回転力を利
用して駆動部材27を90度回転させるようにしてもよ
い。
さらに、第1,第2のセクタ31,32の形状はこれに
限るものではなく、常時は撮影レンズを遮光しない位置
にあり、規制ピン35A,35Bに規制された状態では
所定の撮影レンズを遮光し得る形状であればいかなるも
のでも差支えない。
〔発明の効果〕
以上述べたように、この発明による4眼カメラにおける
撮影枚数切換装置は、シヤツタチヤージに連動して90
度ずつ回転する駆動部材と、この駆動部材にばねを介し
て追従して回転する第1,第2のセクタを設け、これら
第1,第2のセクタが常時は撮影レンズを遮光しない位
置に停止し、切換部材によつて係止し得るセクタを選択
される規制部材によつて軽視された時は、所定の2箇所
又は3箇所の撮影レンズを上記第1,第2のセクタが遮
光するようにしたので、いかなる状態で撮影枚数を切換
えても常に所要の枚数の写真を撮影することができ、従
来、レンズキヤツプを用いて行なつていた撮影枚数切換
方法に比し、操作性が著しく向上すると共に、多重露光
や空撮し等と撮影ミスを未然に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
第1図はこの発明の第1実施例の要部を示す背面図、 第2図は同じくその構成を模型的に示す側面図、 第3図は同じくそのシヤツタ機構を正面方向から見た分
解斜視図、 第4図は同じくその駆動部材と第1,第2のセクタとを
示す背面図、 第5図は同じくその切換部材の切換構造を示す正面斜視
図、 第6図(a),(b),(c) は同じくその切換接片の夫々異なる
切換状態を示す回路図、 第7図(a),(b),(c),(d) は同じく4枚撮り設定時の夫々
異なる回転状態を示す背面図、 第8図(a),(b),(c),(d) は同じく2枚撮り設定時の夫々
異なる回転状態を示す背面図、 第9図(a),(b),(c),(d),(e) は同じく1枚撮り設定時の
夫々異なる回転状態を示す背面図、 第10図はこの発明の第2実施例の要部を示す背面図、 第11図はこの発明の第3実施例の要部を示す背面図、 第12図はこの発明の第4実施例の要部を示す背面図、 第13図はこの発明を適用した4眼カメラの外観を示す
斜視図、 第14図は従来の4眼カメラを例示する斜視図、 第15図は4眼カメラで撮影されたフイルムを示す平面
図である。 1……カメラ本体、2……撮影レンズ 5……フイルム、8……シヤツタ 11……撮影レンズ開口部、15……チヤージリンク 16……チヤージピン、17……カム板 25……送り爪、27……駆動部材 31……第1のセクタ、32……第2のセクタ 35A,35B……規制ピン(規制部材) 43……切換部材、46……駆動回路 C……中心軸

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】夫々が共通のシヤツタを備えた4個の撮影
    レンズを有し、同一フイルム上の上下左右に4枚の写真
    を撮影し得る4眼カメラにおいて、 フイルムの中心を通つてフイルム面に直交する中心軸の
    回りにシヤツタチヤージに連動して90度ずつ回転する
    駆動部材と、 上記中心軸を挾んで対称位置にある2個の撮影レンズを
    遮光し得る第1のセクタと、 該第1のセクタで遮光されない撮影レンズの内何れか一
    方を遮光し得る第2のセクタと、 上記駆動部材によつて夫々ばねを介して上記第1,第2
    のセクタを追従回転させ、常時は上記4個の撮影レンズ
    のいずれをも遮光しない位置に停止させる手段と、 上記第1,第2のセクタを上記ばねの付勢力に抗してそ
    れぞれ撮影レンズ遮光位置で係止し得る規制部材と、 該規制部材を上記第1,第2のセクタを共に係止する第
    1の位置と、上記第1のセクタのみを係止する第2の位
    置と、上記第1,第2のセクタをいずれも係止しない第
    3の位置とに切換える切換部材とを設けたことを特徴と
    する4眼カメラにおける撮影枚数切換装置。
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