JPH06218657A - 研削ロボットの端点検出装置 - Google Patents

研削ロボットの端点検出装置

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JPH06218657A
JPH06218657A JP2617193A JP2617193A JPH06218657A JP H06218657 A JPH06218657 A JP H06218657A JP 2617193 A JP2617193 A JP 2617193A JP 2617193 A JP2617193 A JP 2617193A JP H06218657 A JPH06218657 A JP H06218657A
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point
light
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JP2617193A
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Hiroki Tagata
宏毅 多形
Tooru Kurenuma
榑沼  透
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Hitachi Construction Machinery Co Ltd
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Hitachi Construction Machinery Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 ワーク表面上に形成された長形の研削対象物
の始点または終点すなわち端点を正確、容易かつ迅速に
検出する。 【構成】 多自由度工作機構1と、予め教示されたデー
タに基づき研削経路に沿って研削工具3を移動して研削
対象物4を研削する研削実行装置10を有する研削ロボッ
トであり、研削対象物と母材表面の間の境界点の画像を
作成する画像作成装置(6,7,9,11,12) と、この画像作成
装置が出力する画像データに基づき境界点に対応する交
点の有無を判断し、交点の有無に基づいて研削対象物の
端点位置の存在区域を判定する判定演算装置13と、判定
結果および画像データに基づき研削対象物の端点部の伸
び方向画像を作成する端点画像作成装置14と、この端点
部の伸び方向画像に基づき研削対象物と母材表面の間の
境界点に対応する位置として研削対象物の端点位置を求
める端点演算装置15とによって構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は研削ロボットの端点検出
装置に関し、特に、ティーチングプレイバック式の産業
用多自由度工作機械に適用され、ワーク表面に存する長
形の研削対象物の始点および終点の位置を正確に検出す
る研削ロボットの端点検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】アーム先部に設けられた研削工具を、教
示された研削経路に沿って移動しながら、研削工具でワ
ーク上の溶接ビード等を研削するティーチングプレイバ
ック方式の研削用多自由度工作機械は知られている。研
削用多自由度工作機械を以下では「研削ロボット」とい
う。この研削ロボットでは、一般的に、研削作業を開始
する前に研削経路に関するデータが教示され、この教示
データは制御装置の記憶部に格納される。研削経路のデ
ータは、研削工具が移動する位置データと研削工具の姿
勢を決める姿勢データからなる。研削作業実行時におい
て研削工具は、教示された研削経路に沿って移動しなが
ら、溶接ビードを研削する。作業開始前に予め設定され
る既存の研削経路は、母材面において溶接ビードが形成
されていると想定される箇所である。
【0003】研削作業時には、通常、溶接ビード等の研
削対象物の始点や終点の端点部分を研削するので、これ
らの始点や終点の端点の位置も本来研削経路のデータ中
に含まれる。しかし、実際には、ワークの設置誤差等に
より研削対象物と研削工具との間に相対的位置ずれが発
生し、教示された研削経路と実際の研削対象物の位置と
がずれ、研削作業の開始位置と終了位置がずれることが
多い。このような位置ずれは仕上げ精度に大きな影響を
及ぼす。かかる位置ずれが発生したとき、研削ロボット
自身は位置ずれに対応できないので、研削作業の仕上げ
精度を保証するためには、従来では、予め別の計測装置
を用い、この位置ずれを測定し、測定結果に基づいて研
削工具の研削経路を再教示するか、または研削対象物の
設置位置を正しく変更する必要があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の研削ロボットで
は、研削対象物が本来あるべき位置からずれて設置され
た場合、これを修正するために、研削ロボット以外の他
の計測装置を用いて位置ずれを計測する必要があり、修
正のための作業が非常に面倒であった。この修正作業は
作業コストが高いという問題を有し、さらに根本的な問
題として研削工具と研削対象物の間の相対的位置ずれの
測定は難しく、研削作業の自動化に不適切であると言う
問題を有していた。
【0005】本発明の目的は、ワーク表面上に形成され
た長形の研削対象物の始点または終点、すなわち端点を
正確、容易かつ迅速に検出することを可能とした研削ロ
ボットの端点検出装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明に係る研削ロボッ
トの端点検出装置は、上記目的を達成するため、次のよ
うに構成される。
【0007】本発明に係る研削ロボットの端点検出装置
は、研削工具を備える多自由度工作機構と、予め設定さ
れた研削経路に関する基本的なデータが教示され、研削
作業時にこのデータに基づき研削経路に沿って研削工具
を移動し、研削工具で研削対象物を研削するコントロー
ラ等の研削実行装置を有する研削ロボットに適用される
ものであり、研削対象物と母材表面の間の境界点の画像
を作成する画像作成装置と、この画像作成装置が出力す
る画像データに基づき境界点に対応する交点の有無を判
断し、交点の有無に基づいて研削対象物の端点位置の存
在区域を判定する判定演算装置と、判定結果および画像
データに基づき研削対象物の端点部の伸び方向画像を作
成する端点画像作成装置と、この端点部の伸び方向画像
に基づき研削対象物と母材表面の間の境界点に対応する
位置として研削対象物の端点位置を求める端点演算装置
とで構成される。
【0008】前記の構成において、好ましくは、画像作
成装置は、研削対象物等にスリット光を照射する投光器
と、スリット光の照射軌跡を撮影する撮像装置と、この
撮像装置から出力される画像データを入力する画像入力
装置と、画像入力装置の出力する画像データを光切断像
として格納する画像メモリとから構成される。
【0009】前記の構成において、好ましくは、判定演
算装置は、研削対象物の端点付近の2本の光切断像に基
づき、研削対象物と母材表面との間の境界点に対応する
交点の有無を判断し、この交点の有無に基づいて前記研
削対象物の端点位置の存在区域を判定する。
【0010】前記の構成において、好ましくは、端点画
像作成装置は、判定演算装置により得られた研削対象物
の端点が存在する端点存在区域の近傍にありかつ研削対
象物の輪郭が含まれる2本の光切断像を用い、研削対象
物の端点部の伸び方向を算出し、スリット光の長手方向
が端点部の中央位置を通りかつ伸び方向と一致するよう
に、スリット光の照射位置を移動させる制御指令を、研
削ロボットのコントローラに出力し、研削対象物の端点
部の伸び方向画像を作成する。
【0011】
【作用】本発明では、研削ロボットの手首の研削工具の
近くに、例えばスリット光投光器とテレビカメラからな
る視覚センサを設ける。この視覚センサを利用して、さ
らに画像入力装置、画像メモリを設けて画像作成装置を
構成する。研削作業前に予め設定された比較的大まかな
既存の研削経路が教示されるティーチングプレイバック
式の研削ロボットにおいて、溶接ビード等の研削対象物
が実際に与えられた時、画像作成装置、判定演算装置、
端点画像作成装置、端点演算装置によって実際の研削対
象物の始点たまは終点の各位置を正確に検出し、正確な
教示データを作成する。
【0012】実際の研削対象物の検出は、望ましくは、
スリット光投光器からスリット光を照射し、テレビカメ
ラがスリット光照射軌跡を撮像することにより行われ
る。すなわち、光切断法を適用して作成される光切断像
を利用して実際の研削対象物の始点および終点を検出す
る。投光器の中心軸とテレビカメラの中心軸とを交差さ
せ、その交差点を、教示された研削経路に沿って始点か
ら終点まで移動させる。始点および終点が存在する近傍
の箇所で作成される複数の光切断像において、研削対象
物の輪郭光像が含まれている光切断像と、当該輪郭光像
が含まれない光切断像が形成される。そこで画像作成装
置が、複数の光切断像を作成し、判定演算装置が、これ
らの光切断像に研削対象物の輪郭光像が含まれるか否
か、すなわち研削対象物と母材表面との境界点に対応す
る交点が光切断像に含まれるか否かによって、研削対象
物の端点存在区域を判定する。次にこの端点存在区域に
おいて、端点画像作成装置が、この端点存在区域の近傍
にある研削対象物の輪郭光像を少なくとも2つ用いて、
研削対象物の端点部の伸び方向を算出し、この伸び方向
に沿って、スリット光を照射するようにスリット光投光
器を移動させ、スリット光投光器と共に移動したテレビ
カメラで端点部の光切断像を作成する。この端点部の光
切断像は端点部の伸び方向に沿った光切断像すなわち伸
び方向画像である。端点演算装置は、この伸び方向の光
切断像に基づき、研削対象物の端点位置を算出する。
【0013】
【実施例】以下に、本発明の実施例を添付図面に基づい
て説明する。図1は本発明の代表的な実施例を示す構成
図、図2は溶接ビードの端点の存在位置を判断する状態
を説明するための図、図3および図4は溶接ビードの端
点位置を検出する状態を説明するための図である。本実
施例では、6自由度を有する研削ロボットに適用した例
を説明し、平板形状のワークの表面に形成された長形の
溶接ビードを研削対象物とする。
【0014】図1において1は溶接ビードを研削する研
削ロボットの工作機構本体であり、以下では本体1とい
う。本体1のアームの手先部2には、研削工具3が取り
付けられる。研削工具3はグラインダのディスクであ
る。4は作業台5に載置された平板形状のワークで、ワ
ーク4の表面、すなわち母材面上には、研削対象である
長形の溶接ビードが形成される。
【0015】研削工具3の近くには、ワーク4の溶接ビ
ードおよびその周辺部にスリット光を照射する投光器6
と、上記スリット光の反射光を受光し、スリット光が照
射された溶接ビードの周辺部を撮影するテレビカメラ7
が配設される。投光器6とテレビカメラ7は、取付け具
8を介して本体1のアームの手首に取り付けられる。テ
レビカメラ7で得られた映像信号は画像入力装置9に入
力される。投光器6とテレビカメラ7は、研削工具3が
研削しようとする溶接ビードを検出するための視覚セン
サとして機能する。
【0016】スリット光を与える投光器6の光源として
は、例えば670nm〜690nmの発振領域を有する
半導体レーザが使用される。またテレビカメラ7の受光
部には前記波長領域に対応する分光感度特性を有する干
渉フィルタを備えることが望ましい。これにより、外乱
光の影響を排除できる。また、投光器6から照射される
スリット光は可視光であるので、研削姿勢を生成するた
めのスリット光の照射位置が良く分かると共に、作業者
の安全にも役立つ。
【0017】ワーク4の母材面に形成された溶接ビード
を研削する研削ロボットの研削作業の全動作は、コント
ローラ10によって制御される。本実施例の研削ロボッ
トはティーチングプレイバック式で構成され、研削作業
を開始する前に、ワーク表面上溶接ビードが存在する場
所を設定して既存の研削経路に関する位置データ等が教
示される。コントローラ10は、一般的な構成として、
演算処理装置および記憶装置を内蔵し、記憶装置に格納
された動作指令用プログラム、教示された位置データ等
に基づいて、研削作業を実行するための制御指令を本体
1に対し与える。位置データは、複数の教示点の座標デ
ータによって構成される。研削ロボットでは、各関節部
に配設された駆動装置を制御指令に基づいて動作させ、
研削工具3の位置および姿勢を所要状態にする。コント
ローラ10の制御指令に基づいて、本体1では研削工具
3を研削経路に沿って溶接ビードの始点から終点まで移
動させる。こうしてコントローラ10の内部には、動作
プログラムにより研削作業実行手段が形成される。
【0018】研削ロボットのコントローラ10は、さら
に撮像指令部11が付設される。この撮像指令部11
は、研削ロボットにおいて、視覚センサとして機能す
る、テレビカメラ7や画像入力装置9等からなる撮像装
置に対し、動作指令を与えるための手段である。
【0019】画像入力装置9に取り込まれた画像データ
は、さらに画像メモリ12に送られ、ここに格納され
る。前述のスリット光投光器6、テレビカメラ7、画像
入力装置9、撮像指令部11および画像メモリ12によ
り、画像作成装置が形成される。画像作成装置で作成さ
れかつ格納される画像は、光切断像である。
【0020】13は判定演算装置、14は端点画像作成
装置、15は端点演算装置である。判定演算装置13、
端点画像作成装置14、端点演算装置15等は、それぞ
れ実質的にコンピュータに組み込まれるプログラムで実
現され、以下に述べる機能を有する手段として実現され
る。
【0021】判定演算装置13では、画像メモリ12に
格納された光切断像に対し画像処理が施され、所定の判
定が行われる。この画像処理による判定動作は、スリッ
ト光を照射することで形成される光切断像において、溶
接ビードに対応する輪郭光像が存在するか否かを判定す
るものである。すなわち、例えば、母材面に対応する像
部分と、溶接ビードに対応する像部分との間に形成され
る2つの境界点、すなわち交点の座標を求め、かかる交
点が存在するか否かを判定する演算を行う。2つの交点
の座標は、テレビカメラ7で得られた画像の上で定義さ
れる座標である。従って、上記の場合、判定演算装置1
3は交点演算手段を含む。上記2つの交点の有無に関す
る判定に基づき、次段の端点画像作成装置14で端点部
の伸び方向の光切断像を作成し、端点演算装置15で溶
接ビードの始点または終点の位置を検出する。
【0022】端点画像作成装置14では、判定演算装置
13における2つの交点の有無の判定に基づき端点存在
区域が特定された時、この端点存在区域の近傍にありか
つ溶接ビードの輪郭光像が含まれる例えば2本の光切断
像を用い、溶接ビード端点部の伸び方向、すなわち、端
点部でのビード長手方向を算出して、さらに、スリット
光の長手方向が端点部の中央位置を通りかつこの伸び方
向と一致するように、スリット光投光器6とテレビカメ
ラ7の位置と姿勢を変更し、溶接ビードの端点部の伸び
方向(例えば中心線の方向)に沿って形成された光切断
像、すなわち伸び方向画像が作成される。
【0023】端点演算装置15では、端点画像作成装置
14により作成された溶接ビードの端点部の伸び方向の
光切断像に基づき溶接ビードと母材面の間の境界点に対
応する交点を求め、この交点に基づき溶接ビードの始点
または終点、すなわち端点の位置が検出される。
【0024】ティーチングプレイバック式研削ロボット
による溶接ビードの研削作業では、予め教示された研削
経路に基づいて、始点から終点に至るまで研削工具3を
移動し、溶接ビードの研削を行う。本実施例の研削ロボ
ットでは、溶接ビード形成位置に関し比較的に大まかな
教示を行い、実際の溶接ビードが与えられた時に、溶接
ビードの端点の位置を正確に検出する。以下に、本実施
例による端点の検出方法について説明する。
【0025】溶接ビードの端点の検出には、前述の投光
器6とテレビカメラ7からなる視覚センサを含む画像作
成装置が利用される。図1〜図4を参照して、溶接ビー
ドの始点位置の検出方法について説明する。図2に基づ
き、母材面上の光切断像と、溶接ビード上の光切断像の
間の境界部に形成される2つの交点の座標を求める画像
処理が示される。
【0026】ワーク4の母材面上には所定の長さを有す
る溶接ビード21が形成される。研削工具3、投光器
6、テレビカメラ7等は、検出作業の開始位置22から
終了位置23に至るまで所定の間隔でC方向に移動され
る。この移動において、投光器6は、スリット光を溶接
ビード21に向けて照射する。24はスリット光を照射
することによりワーク母材面および溶接ビードの表面に
形成されるスリット光の照射軌跡を示す。図示例で、テ
レビカメラ7は照射軌跡26を撮影している。投光器6
とテレビカメラ7は、それぞれの中心軸が角度θで交差
するように配置され、その照射方向中心軸と撮像方向中
心軸の交差点をSとする。溶接ビード21の端点を検出
するための作業において、研削工具3の位置の制御で
は、交差点Sが、教示された研削経路の上に来るように
移動制御を行う。
【0027】交差点Sが、所定間隔で設定された教示点
に来ると、コントローラ10の撮像指令部11が撮像指
令を出し、テレビカメラ7が、投光器6からのスリット
光照射で形成された照射軌跡を撮影する。テレビカメラ
7の受光部で得られたスリット光に関する像は画像入力
装置9を経て画像メモリ12に光切断像として格納され
る。教示点で撮像された光切断像は、画像メモリ12に
おいて、XY平面で定義される座標で表現される。
【0028】図2において、例えば、画像メモリ12の
中に含まれる12A、12B、12Cは、対応する教示
点でテレビカメラ7による撮影で得られた光切断像を格
納するメモリである。メモリ12Aは第1番目のメモリ
であり照射軌跡24に対応する光切断像を格納し、メモ
リ12Bは第2番目のメモリであり照射軌跡25に対応
する光切断像を格納し、メモリ12Cは第3番目のメモ
リであり照射軌跡26を格納する。画像メモリ12に格
納される光切断像に関しては、光切断像の中に溶接ビー
ドの輪郭光像が含まれるか否かによって、曲線状光像
(溶接ビードの輪郭光像)と直線状光像(母材面の輪郭
光像)とが組合わさった光像と、直線状光像だけからな
る光像とに分けることができる。
【0029】判定演算装置13では、画像メモリ12の
中における1番目と2番目のメモリ12A,12Bに格
納された2つの光切断像を調べる。具体的に、図示例に
従えば、1番目のメモリ12Aの中に溶接ビードの輪郭
光像が入っておらず、2番目のメモリ12Bの中に溶接
ビードの輪郭光像が入っている場合、判定演算装置13
は、1番目の光切断像に対応する照射軌跡24の位置と
2番目の光切断像に対応する照射軌跡25の位置との間
に、溶接ビード21の始点が存在すると判定する。2番
目のメモリ12Bの中に溶接ビードの輪郭光像が入って
いるという判断は、照射軌跡25上の境界点B1,B2
に対応する交点b1,b2が、メモリ12B中の光切断
像に存在することを判断することにより行われる。
【0030】上記の判定が行われると、端点画像作成装
置14では、照射軌跡24と25の間に限定された始点
の存在区域にできるだけ近い2本の溶接ビード光像を使
い、例えば、照射軌跡25,26に対応する2番目と3
番目のメモリ12B,12Cに格納した光像を使い、溶
接ビード始点部の伸び方向、すなわち溶接ビード始点部
でのビード長手方向を算出する。求め方の一例を図3に
示す。図3で示した溶接ビード始点部の伸び方向の求め
方は次の通りである。先ず溶接ビードの照射軌跡25に
対応する2番目のメモリ12Bに格納された光切断像に
より、交点b1,b2の位置データを得て、交点b1,
b2の中間点b3の位置データを平均値算出式に基づき
求める。次に、溶接ビードの照射軌跡26に対応する3
番目のメモリ12Cに格納された光切断像により、交点
c1,c2の位置データを得て、交点c1,c2の中間
点c3の位置データを平均値算出式に基づき求める。さ
らに、中間点b3とc3に対し座標変換を施して、この
中間点b3,c3に対応する実物上の位置B3,C3が
得られる。最後に、ベクトル計算により、
【0031】
【数1】k=B3−C3 (この式でK,B3,C3
はベクトルである) を溶接ビード始点部の伸び方向として求める。
【0032】端点画像作成装置14では、上記の求め方
により得られた溶接ビード始点部の伸び方向kに基づ
き、スリット光投光器6より照射するスリット光の長手
方向を方向kと一致させかつスリット光照射中心軸とテ
レビカメラ7の中心軸との交差点Sを中間点b3に対応
する溶接ビード上の実際の点B3と一致するように、コ
ントローラ10に対して移動命令14aを出力する。コ
ントローラ10は、移動命令14aを受けると、ロボッ
ト手先部2を移動させ、投光器6とテレビカメラ7を例
えば図4に示す位置に移動する。この位置に移動した
後、テレビカメラ7は投光器6からの照射軌跡28を撮
影し、溶接ビード21の始点部における中心線21aに
沿った光切断像すなわち伸び方向画像28Aを作成す
る。この光切断像28Aは、画像メモリ12に含まれる
メモリ12Dに格納される。
【0033】端点演算装置15においては、次の演算を
行う。先ず、画像メモリ12Dに格納された始点部の中
心線21aに沿った光切断像28Aにより、図4に示し
た溶接ビード上の像と母材面上の像との交点dの位置デ
ータを得る。次に、この交点dに座標変換を施し、溶接
ビードの始点Dの実際の位置データとして、コントロー
ラ10に与える。
【0034】端点演算装置15で得られた始点Dの実際
の位置に関するデータは、コントローラ10の記憶部に
格納され、正確な始点位置の教示データとして用いられ
る。上記始点の場合と同様にして、溶接ビード21の終
点についても、正確な終点位置が求められる。
【0035】上記実施例による端点の検出方法では、端
点を求めるために、予め設定される所定の間隔△d(図
2に示す)は、例えば20〜30mm程度である。また
始点や終点の存在位置が予め予想される箇所では、所定
の間隔△dは狭く設定することが好ましい。
【0036】前記スリット光投光器とテレビカメラの代
わりに、CCD素子をライン上に配置してなる一次元C
CDカメラまたはPSD(Position Sensing Device )
を利用した装置構成などを、研削対象物の端点を検出す
るための視覚センサとして用いることができる。前述の
投光器6のスリット光照射位置の移動手段としては、投
光器の取付け部を回転又は平行移動する方法や、スリッ
ト光自身をミラーを使って反射させるようにし、このミ
ラーの角度を回転させる方法を用いることができる。
【0037】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように本発明によ
れば、次の効果を奏する。ティーチングプレイバック式
の多自由度研削ロボットの研削工具の近くに視覚センサ
を設け、この視覚センサを含む画像作成装置を形成し、
制御装置内に判定演算手段、端点画像作成手段および端
点演算手段を実現したため、実際の研削対象物の正確な
端点位置を容易に検出することができ、設置誤差等に起
因する研削対象物の位置ずれに対応することができる。
特に、端点部を検出した後、端点部の長手方向に沿った
伸び方向画像を作成し、伸び方向画像において研削対象
物上の像と母材面上の像との交点として端点を検出する
ため、正確に端点を検出できかつ検出処理に要する時間
を短くすることができる。
【0038】また研削作業の開始位置と終了位置だけを
研削ロボットに大まかに教示するだけで、研削対象物の
端点位置を正確に検出することができ、研削対象物の位
置の検出作業を自動化できる。他方、ワークの設置につ
いて厳密性を要求されず、教示作業の簡素化を達成する
ことができる。従って、作業者に要求される負担が軽減
される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る研削ロボットの全体的なシステム
を示す構成図である。
【図2】画像作成装置、判定演算装置、端点画像作成装
置の各機能を説明するための図である。
【図3】端点画像作成装置の動作を詳しく説明するため
の図である。
【図4】端点画像作成装置、端点演算装置の動作を詳し
く説明するための図である。
【符号の説明】
1 …研削ロボットの工作機構本体 2 …手先部 3 …研削工具 4 …ワーク 6 …投光器 7 …テレビカメラ 9 …画像入力装置 10 …コントローラ 11 …撮像指令部 12 …画像メモリ 13 …判定演算装置 14 …端点画像作成装置 15 …端点演算装置 21 …溶接ビード

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多自由度工作機構と、予め設定された研
    削経路に関する基本的なデータが教示され、研削作業時
    に前記データに基づき前記研削経路に沿って研削工具を
    移動し、前記研削工具で研削対象物を研削する研削実行
    手段を有する研削ロボットにおいて、 前記研削対象物と母材表面の間の境界点の画像を作成す
    る画像作成手段と、この画像作成手段が出力する画像デ
    ータに基づき研削対象物の端点位置の存在区域を判定す
    る判定演算手段と、前記判定結果および前記画像データ
    に基づき前記研削対象物の端点部の伸び方向画像を作成
    する端点画像作成手段と、この端点画像作成手段が出力
    する前記伸び方向画像の画像データに基づき前記研削対
    象物の端点位置を求める端点演算手段を有することを特
    徴とする研削ロボットの端点検出装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の研削ロボットの端点検出
    装置において、前記画像作成手段は、スリット光を照射
    する投光器と、前記スリット光の照射軌跡を撮影する撮
    像装置と、この撮像装置の出力を入力する画像入力装置
    と、画像入力装置から与えられる画像データを光切断像
    として格納する画像メモリとからなることを特徴とする
    研削ロボットの端点検出装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の研削ロボットの端点検出
    装置において、前記判定演算手段は、前記研削対象物の
    端点付近の2本の前記光切断像により、前記研削対象物
    と母材表面の間の境界点に対応する交点の有無を判断
    し、前記交点の有無に基づき前記研削対象物の端点が存
    在する端点存在区域を判定することを特徴とする研削ロ
    ボットの端点検出装置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の研削ロボットの端点検出
    装置において、前記端点画像作成手段は、前記判定演算
    手段により求められる前記端点存在区域の近傍にありか
    つ前記研削対象物の輪郭光像が含まれる2本の光切断像
    に基づき、前記研削対象物の端点部の伸び方向を求め、
    スリット光の長手方向が前記研削対象物の端点部の中央
    位置を通りかつ前記伸び方向と一致するように、前記ス
    リット光による照射位置を移動させる制御指令を、前記
    研削実行手段に含まれる制御手段に対し出力し、前記研
    削対象物の端点部の前記伸び方向画像を作成することを
    特徴とする研削ロボットの端点検出装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2020535025A (ja) * 2017-09-29 2020-12-03 フェスツール ゲーエムベーハー 可搬型工作機械

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