WO2024111062A1 - 制御装置、及びコンピュータ読み取り可能な記録媒体 - Google Patents

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Abstract

本開示による制御装置は、ワークを加工する工具が前記ワークのワーク端近傍にあるか否かを判定する判定部と、静電容量センサが検出した検出値に基づいて前記工具と前記ワークとのギャップ量を計測する計測部と、前記工具がワーク端近傍にあると前記判定部が判定した場合に、予め定めた所定の許容値よりも大きくならないように前記ギャップ量を補正する補正部と、前記補正部から取得したギャップ量に基づくギャップ制御を行う制御部と、を備える。

Description

制御装置、及びコンピュータ読み取り可能な記録媒体
 本開示は、制御装置及びコンピュータ読み取り可能な記録媒体に関する。
 ワークの加工を行う産業機械には、レーザ加工機などのように工具とワークとの間の鉛直距離(ギャップ)を所定値に維持して移動させるギャップ制御をしながら加工を行う場合がある(特許文献1など)。工具とワークとのギャップ量を計測するために、静電容量センサが用いられている。静電容量センサは、検出範囲における静電容量を検出する。検出された静電容量に基づいてワークとの間の距離を計測することができる。
特開2016-120516号公報
 静電容量センサによる静電容量の検出は同心円状に行われるため、センサの直下だけでなくその周囲の静電容量からも影響を受ける。特にワーク端近傍のような静電容量が変化しやすい箇所では検出される静電容量が小さくなり、その結果としてワークとの間の距離の計測値が実際の距離よりも大きくなることがあった。そのため、従来ではワーク端近傍で正確な加工が行えず、加工効率悪化の一因となっていた。
 製造現場では、ワーク端近傍でも適切なギャップ制御が行える技術が望まれている。
 本開示による制御装置は、ワーク端情報を用いて静電容量センサから得られる静電容量に基づく工具とワークとの間のギャップ量を補正することで、上記課題を解決する。
 そして、本開示の一態様は、ワークを加工する工具が前記ワークのワーク端近傍にあるか否かを判定する判定部と、静電容量センサが検出した検出値に基づいて前記工具と前記ワークとのギャップ量を計測する計測部と、前記工具がワーク端近傍にあると前記判定部が判定した場合に、予め定めた所定の許容値よりも大きくならないように前記ギャップ量を補正する補正部と、前記補正部から取得したギャップ量に基づくギャップ制御を行う制御部と、を備えた制御装置である。
本開示の第1実施形態による制御装置の概略的なハードウェア構成図である。 第1実施形態による制御装置の概略的な機能を示すブロック図である。 ワーク端からのノズルの距離と静電容量センサの検出値に基づいて計測されるギャップ量との関係を例示するグラフである。 第2実施形態による制御装置の概略的なハードウェア構成図である。 第2実施形態による制御装置の概略的な機能を示すブロック図である。 第2実施形態による制御装置を用いたワークの加工時におけるノズル及び撮像センサの配置を例示する模式図である。 第3実施形態による制御装置を用いたワークの加工時におけるノズル及び撮像センサの配置を例示する模式図である。 第4実施形態による制御装置の概略的な機能を示すブロック図である。
 以下、本開示の実施形態を図面と共に説明する。
[第1実施形態]
 図1は本開示の第1実施形態による制御装置の要部を示す概略的なハードウェア構成図である。本実施形態による制御装置1は、工場などの製造現場に設置された産業機械2を制御する制御装置として実装することができる。産業機械2は、工具とワークとの間の鉛直距離(ギャップ)を所定値に維持して移動させながらワークの加工を行う。以下では、産業機械2としてのレーザ加工機を制御する制御装置1を例として説明する。
 本実施形態による制御装置1が備えるCPU11は、制御装置1を全体的に制御するプロセッサである。CPU11は、バス22を介してROM12に格納されたシステム・プログラムを読み出し、該システム・プログラムに従って制御装置1全体を制御する。RAM13には一時的な計算データや表示データ、及び外部から入力された各種データ等が一時的に格納される。
 不揮発性メモリ14は、例えば図示しないバッテリでバックアップされたメモリやSSD(Solid State Drive)等で構成され、制御装置1の電源がオフされても記憶状態が保持される。不揮発性メモリ14には、産業機械2から取得されたデータ、インタフェース15を介して外部機器72から読み込まれた加工プログラムやデータ、入力装置71を介して入力された加工プログラムやデータ、他の装置から取得された加工プログラムやデータ等が記憶される。不揮発性メモリ14に記憶された加工プログラムやデータは、実行時/利用時にはRAM13に展開されても良い。また、ROM12には、公知の解析プログラムなどの各種システム・プログラムがあらかじめ書き込まれている。
 インタフェース15は、制御装置1のCPU11とUSB装置等の外部機器72と接続するためのインタフェースである。外部機器72側からは、例えば産業機械2の制御に用いられる加工プログラムや設定データ等が読み込まれる。また、制御装置1内で編集した加工プログラムや設定データ等は、外部機器72を介して外部記憶手段に記憶させることができる。PLC(プログラマブル・ロジック・コントローラ)16は、ラダープログラムを実行して産業機械2に取り付けられた周辺装置(例えば、静電容量センサ62、温度センサ、湿度センサ等の複数のセンサ、周辺に配置されるロボット等のアクチュエータなど)にI/Oユニット19を介して信号を出力し制御する。また、産業機械2の本体に配備された操作盤の各種スイッチや周辺装置等の信号を受け、必要な信号処理をした後、CPU11に渡す。なお、産業機械2の構成により、レーザ発振器60はPLC16により制御することも可能である。
 表示装置70には、メモリ上に読み込まれた各データ、プログラム等が実行された結果として得られたデータ等がインタフェース17を介して出力されて表示される。また、キーボードやポインティングデバイス等から構成される入力装置71は、オペレータによる操作に基づく指令、データ等をインタフェース18を介してCPU11に渡す。
 産業機械2が備える軸を制御するための軸制御回路30はCPU11から軸を所定の移動量だけ移動させる指令を受けて、軸の指令をサーボアンプ40に出力する。サーボアンプ40はこの指令を受けて、工作機械が備える軸を移動させるサーボモータ50を駆動する。軸のサーボモータ50は位置・速度検出器を内蔵し、この位置・速度検出器からの位置・速度フィードバック信号を軸制御回路30にフィードバックし、位置・速度のフィードバック制御を行う。なお、図1のハードウェア構成図では軸制御回路30、サーボアンプ40、サーボモータ50は1つずつしか示されていないが、実際には制御対象となる産業機械2に備えられた軸の数だけ用意される。例えば、レーザ加工機はレーザ発振器60とワークとを相対的に移動させるX軸、Y軸、及びZ軸の直線3軸を備える。
 産業機械2が備えるレーザ発振器60を制御するために発振器制御回路35はCPU11からのレーザ出力制御指令を受けて、レーザ発振器60に出力する。レーザ発振器60が発振することで、図示しないレーザ加工工具であるノズルの先端からレーザが出力され、ワークを加工される。なお、図1のハードウェア構成図では発振器制御回路35、レーザ発振器60は1つずつしか示されていないが、実際には制御対象となる産業機械2に備えられた数だけ用意される。
 静電容量センサ62は、例えばレーザ加工工具であるノズルに取り付けられている。静電容量センサ62は、制御装置1からの指令に基づいてノズルの先端位置近傍のワークの静電容量を検出する。検出した静電容量の値はI/Oユニット19を介して制御装置1に渡される。
 図2は、本実施形態による制御装置1が備える機能を概略的なブロック図として示したものである。本実施形態による制御装置1が備える各機能は、図1に示した制御装置1が備えるCPU11がシステム・プログラムを実行し、制御装置1の各部の動作を制御することにより実現される。
 本実施形態の制御装置1は、解析部110、計測部120、判定部130、補正部140、制御部150を備える。また、制御装置1のRAM13又は不揮発性メモリ14には、産業機械2の動作を制御するための加工プログラム210が予め記憶されている。
 解析部110は、加工プログラム210の各ブロックを読み込み、読み込んだブロックによる指令を解析する。加工プログラム210の各ブロックには、産業機械2の各軸を駆動するサーボモータ50の移動指令や、産業機械2のレーザ発振器60によるレーザ出力をON/OFFする指令などを含む。解析部110は、例えば移動指令に基づいたサーボモータ50に対する移動指令データを作成する。また、解析部110は、レーザ発振器60によるレーザ出力をON/OFFする指令に基づいて、レーザ発振器60に対する出力信号を制御するデータを作成する。解析部110は、解析結果として作成した制御用のデータを制御部150へと出力する。
 計測部120は、静電容量センサ62が検出した静電容量の値を取得する。そして、取得した静電容量の値に基づいてレーザ加工工具であるノズルとワークとのギャップ量を算出する。静電容量センサ62は、ノズルに取り付けられており、ノズルの先端位置近傍のワークの静電容量を検出する。静電容量センサ62が検出するワークの静電容量の値と、該ワークまでの距離との関係は、例えば以下の数1式で示すことができる。なお、数1式において、Gはワークまでの距離(ギャップ量)、Cは静電容量、εはワークの誘電率、Sはセンサ電極の面積である。
Figure JPOXMLDOC01-appb-M000001
 計測部120は、静電容量センサ62が検出した静電容量を取得し、取得した静電容量に基づいてノズルとワークとのギャップ量を算出する。計測部120は、算出したギャップ量を補正部140へと出力する。
 判定部130は、ワークを加工するレーザ加工工具であるノズルがワークのワーク端近傍にあるか否かを判定する。例えば、判定部は所定の手段によりノズルの近傍にあるワーク端の座標値を求め、ノズルの座標値とワーク端の座標値との距離が予め定めた所定の境界値以下である場合に、ワークを加工するレーザ加工工具であるノズルがワークのワーク端近傍にあると判定するようにしてよい。判定部130は、産業機械2に取り付けられた所定のセンサや産業機械2の外部に設置されている所定のセンサが検出した検出結果に基づいて、ワークのワーク端の座標を求めるようにしてよい。また、あらかじめ制御装置に入力されているワーク形状に係る情報や加工プログラム210に基づく加工状況に基づいて、ワークのワーク端の座標を求めるようにしてよい。判定部130は、判定結果を補正部140へと出力する。
 また、補正部140は、レーザ加工工具であるノズルがワーク端近傍にはないと判定部130が判定した場合、計測部120が計測したギャップ量を制御部150へと出力する。一方で、補正部140は、ノズルがワーク端近傍にあると判定部130が判定した場合に、計測部120が計測したギャップ量を予め定めた所定の許容値よりも大きくならないように補正し、補正したギャップ量を制御部150へと出力する。図3は、ワーク端からのノズル61の距離と静電容量センサ62の検出値に基づいて計測されるギャップ量との関係を例示するグラフである。図3では、グラフの下にワーク311とノズル61との位置関係を示している。ノズル61とワーク311との距離を所定のギャップ量gc±許容誤差tに維持し、ワーク端313から離れた位置でノズル61を移動させた場合、静電容量センサ62の検出値に基づいて計測されるギャップ量は一定の値を維持する。しかしながら、ノズル61をワーク端313に接近させると、同じギャップ量gcを維持したままであっても静電容量センサ62により検出される静電容量の値が小さくなる。そのため、図3のグラフの左側に示すように、ノズル61がワーク端313に近づくにつれて、静電容量センサ62の検出値に基づいて計測されるギャップ量は大きくなる。この計測値に基づいてギャップ量をgc±許容誤差tの範囲に維持するギャップ制御を行うと、ワーク端313に近づくにつれてノズル61がワーク311へと接近する。その結果として加工精度が低下する。そこで、補正部140は、ノズル61がワーク端313近傍にあると判定部130が判定している間は、計測部120が計測したギャップ量が予め定めた所定の許容値であるギャップ量gc+許容誤差tを超えた場合に、許容値であるギャップ量gc+許容誤差tの値へと補正(クランプ)する。なお、許容値は、ギャップ制御におけるギャップ量gc+許容誤差tの値とする必要はなく、ギャップ量gcからギャップ量gc+許容誤差tの範囲で適宜設定するようにしてもよい。
 制御部150は、解析部110が作成した移動指令データに基づいて産業機械2の各軸を駆動するサーボモータ50を制御する。また、制御部150は、解析部110により作成されたレーザ発振器60に対する出力信号を制御するデータに基づいて、レーザ発振器60の動作を制御する。制御部150は、ワークの加工を行う際にレーザ加工工具であるノズルとワークとの距離を予め定めた所定のギャップ量に保つギャップ制御を行う。ギャップ制御は、補正部140から取得したギャップ量に基づいて、ノズルとワークとのギャップ量をgc±許容誤差tの範囲に維持する制御である。ギャップ制御中は、補正部140から取得したギャップ量がgc±許容誤差tの範囲外となった場合に、この範囲にギャップ量が収まるようにノズルとワークとの距離を調整する制御を行う。
 上記構成を備えた本実施形態による制御装置1が制御する産業機械2でワークの加工を行う場合、加工を開始する前に予め境界値及び許容誤差の設定を行っておく。加工プログラム210に基づく産業機械2の制御が開始された後、ノズルのワークへのアプローチが完了するまでは制御部150によるギャップ制御及び補正部140による補正機能は停止しておく。そして、ノズルのワークへのアプローチ完了後、制御部150によるギャップ制御及び補正部140による補正機能を機能させる。ワークの加工中にノズルがワーク端から設定した境界値圏内に侵入すると、補正部140は計測部120が計測したギャップ量が設定した許容値を超えた場合にギャップ量をクランプして補正する。ノズルがワークから退避する場合など、ギャップ量が故意に許容値を超える場合には補正部140による補正機能を停止するようにすればよい。
 上記構成を備えた本実施形態による制御装置1は、ワークのワーク端を加工している際に、静電容量センサ62での検出値に基づくギャップ量の計測値と実際のギャップ量との誤差を改善する事が可能となる。これによりワーク端を加工する際の誤差が減少し加工精度の向上につながる。従来ではセンサ誤差への懸念からワーク端付近での加工が難しかったが、本実施形態による制御装置1を用いることで従来よりもワーク端に近い位置まで所定の加工精度を保ちながら加工することができる。また、1つのワークに対して複数の切り落とし加工を行う場合等に、従来と比べて加工経路同士を近付けることが可能となる。そのため、加工効率の向上が期待できる。
[第2実施形態]
 以下では、本開示の第2実施形態による制御装置について説明する。
 図4は本開示の第2実施形態による制御装置の要部を示す概略的なハードウェア構成図である。本実施形態による制御装置1は、第1実施形態による制御装置1が備える構成に加えて、更に産業機械2に取り付けられた撮像センサ64から取得される画像に基づいてワークのワーク端の座標位置を特定する構成を備える。その他の構成については、第1実施形態による制御装置1と同様である。
 撮像センサ64は、例えば産業機械2が備えるレーザ加工工具としてのノズルの近傍に取り付けられている。撮像センサ64は、少なくともワークに対するノズルの進行方向の所定の範囲を撮像するものであればよい。また、撮像センサ64は、ワークに対するノズルの進行方向の左右や後方を含む所定の範囲を撮像するものであってもよい。撮像センサ64が撮像した画像データは、静止画データであってもよいし動画データであってもよい。撮像センサ64が撮像した画像データは、I/Oユニット19を介して制御装置1に渡される。
 図5は、本実施形態による制御装置1が備える機能を概略的なブロック図として示したものである。本実施形態による制御装置1が備える各機能は、図4に示した制御装置1が備えるCPU11がシステム・プログラムを実行し、制御装置1の各部の動作を制御することにより実現される。
 本実施形態による制御装置1は、解析部110、計測部120、判定部130、補正部140、制御部150に加えて、更に検出部160を備える。また、制御装置1のRAM13又は不揮発性メモリ14には、産業機械2の動作を制御するための加工プログラム210が予め記憶されている。
 本実施形態による制御装置1が備える解析部110、計測部120、補正部140、制御部150は、第1実施形態による各機能と同様である。
 本実施形態による検出部160は、撮像センサ64が撮像したノズルの周囲のワークの画像データを解析し、該ワークのワーク端の座標値を検出する。そして、検出したワーク端の座標値を判定部130に出力する。検出部160は、例えば撮像した画像データに対してエッジ検出の画像処理を行うことで画像内のワーク端の位置を検出する。そして、画像内のワーク端の位置と撮像センサ64の現在位置の座標、撮像センサ64の向き、及び撮像センサの姿勢に基づいてワーク端の座標値を検出するようにしてよい。図6は、ワーク311の上をノズル61及び撮像センサ64が移動する様子を例示する模式図である。撮像センサ64は、ノズル61の進行方向のやや下方向を向いており、ノズル61の進行方向の所定の撮像範囲92を撮像する。そして、撮像して得られた画像データに対してエッジ検出の画像処理を行うことで、進行方向においてワーク311が存在する範囲と、ワーク311が存在しない範囲の境目であるワーク端313が画像データ内の線として検出される。撮像センサ64はノズル61の進行方向に向けて所定の角度で固定されているため、画像データ内の所定のピクセルの座標値が、撮像時のノズル61からみてどの程度離れた位置であるのかを求めることができる。このノズル61から見たワーク端の距離は、例えば予め実験などでワーク端313から所定の相対位置にノズル61を位置決めした上でワーク端313を撮像し、撮像した画像データ内の位置と、実際のワーク端313の座標値とを関連付けることで算出できる。別の方法としては、所定の空間座標系におけるノズル61の座標値と、ギャップ量gc、撮像センサ64の取り付け高さhc、ワーク311に対する撮像センサ64の取り付け角度θc、撮像センサ64の向きなどを用いて、画像データにおける画像座標系における座標値を空間座標系の座標値へと変換する。そして、計算した空間座標系の座標値に基づいて、ワーク端313の機械座標系における座標値を計算するようにしてもよい。この画像における座標値を空間における座標値に変換する処理は、ピンホールカメラモデルや透視投影モデルなどの公知のモデルを用いて行うようにすればよい。
 検出部160は、一度検出したワーク端313の座標値をRAM13乃至不揮発性メモリ14に記憶するようにしてもよい。そして、判定部130は、ノズル61の進行方向のワーク端313との距離に基づいて判定することに加えて、RAM13乃至不揮発性メモリ14に記憶したワーク端313の座標値との間で判定処理を行うようにしてもよい。RAM13乃至不揮発性メモリ14に記憶したワーク端313の座標値は、1つのワークの加工が終了するたびにメモリ上から消去される。
 本実施形態による判定部130は、検出部160が検出したワーク端313の座標値と、ノズル61の現在の座標値とに基づいて、ノズル61とワーク311のワーク端313との間の距離を算出する。そして、算出した距離が予め定めた所定の境界値以下である場合に、判定部130は、ワーク311を加工するノズル61がワーク311のワーク端313の近傍にあると判定する。
 上記構成を備えた本実施形態による制御装置1は、撮像センサ64で撮像した画像データを解析することで、少なくともノズル61の進行方向におけるワーク端の座標値を求めることができる。そして、求めたワーク端313の座標値に基づいてノズル61がワーク端313の近傍にあるか否かを適切に判定することができる。
 本実施形態による制御装置1の一変形例として、制御装置1は、ワーク311の加工を開始する際にノズル61をワーク311に対して回転させることで、ノズル61の周囲のワーク端313の座標値を求めるようにしてもよい。例えば、加工を開始する際にノズル61を進行方向に対して90度、180度、270度に回転させて、それぞれの角度において撮像センサ64による撮像を行う。そして、それぞれの画像データから検出されたワーク端313の座標値を求め、求めた座標値に基づいてノズル61がワーク311のワーク端313にあるか否かを判定する。このような構成とすることで、ノズル61の進行方向に対して横方向や後方など、撮像センサ64で撮像できない位置にワーク端313がある場合にも対応することができる。
[第3実施形態]
 以下では、本開示の第3実施形態による制御装置について説明する。
 図7は、ワーク311の加工時におけるノズル61及び撮像センサ64の配置を例示する模式図である。本実施形態による制御装置1は、第2実施形態に制御装置1とは異なり、図7に例示するように撮像センサ64がワーク311全体を撮像可能な位置に取り付けられている。ワーク311の加工をする際に、ワーク全体を撮像しながらリアルタイムにワーク端の位置を検出する。ワーク端の位置については、撮像センサ64で撮像した画像データに対してエッジ検出などの画像処理を行い、ワークがある部分と、ワークが無い部分との境界位置をワーク端として検出する。画像データ内のそれぞれのピクセルの座標値は、事前に産業機械2における所定の座標系の座標値と関連付けておく。そして、加工中にノズル61の座標値と、いずれかのワーク端との距離が所定の境界値以下である場合に、判定部130は、ワーク311を加工するノズル61がワーク311のワーク端の近傍にあると判定する。撮像センサ64で撮像した画像データからワーク端の座標値を求める処理は、所定の周期(例えば5秒に1回など)毎に実行し、逐次ワーク端の情報を更新していけばよい。その他の機能に関しては、第2実施形態による制御装置1が備える各機能と同様である。
 上記構成を備えた本実施形態による制御装置1は、撮像センサ64で撮像した画像データを解析することで、加工中のワークにおけるそれぞれのワーク端の座標値をリアルタイムに求めることができる。そして、求めたワーク端313の座標値に基づいてノズル61がワーク端313の近傍にあるか否かを適切に判定することができる。
[第4実施形態]
 以下では、本開示の第4実施形態による制御装置について説明する。
 本実施形態による制御装置1は、加工プログラム210の実行状況に応じてワーク端の座標値を検出する。
 図8は、本実施形態による制御装置1が備える機能を概略的なブロック図として示したものである。本実施形態による制御装置1が備える各機能は、図1に示した制御装置1が備えるCPU11がシステム・プログラムを実行し、制御装置1の各部の動作を制御することにより実現される。
 本実施形態による制御装置1は、解析部110、計測部120、判定部130、補正部140、制御部150に加えて、更にシミュレーション部170を備える。また、制御装置1のRAM13又は不揮発性メモリ14には、産業機械2の動作を制御するための加工プログラム210が予め記憶されている。
 本実施形態による制御装置1が備える解析部110、計測部120、補正部140、制御部150は、第1実施形態による各機能と同様である。
 本実施形態によるシミュレーション部170は、加工プログラム210の各ブロックを読み込み、読み込んだブロックによる指令に基づくシミュレーションを実行する。そして、シミュレーション処理の結果に基づいて、それぞれの加工タイミングにおけるワーク端の座標値を算出する。そして、シミュレーション部170は、制御部150からリアルタイムに加工プログラム210の各ブロックの実行状況を取得し、その時点におけるワークのワーク端の座標値を判定部130へと出力する。
 本実施形態による判定部130は、シミュレーション部170から入力されたそれぞれのワーク端の座標値と、ノズルの現在の座標値とに基づいて、ノズルとワークのそれぞれのワーク端との間の距離を算出する。そして、算出した距離が予め定めた所定の境界値以下である場合に、判定部130は、ワークを加工するノズルがワークのワーク端の近傍にあると判定する。
 上記構成を備えた本実施形態による制御装置1は、加工プログラム210を事前に解析することで、それぞれの時点におけるワーク端の座標値を求めることができる。そして、求めたワーク端の座標値を加工の進行状況に応じて用いることで、ノズルがワーク端の近傍にあるか否かを適切に判定することができる。
 これまで説明してきた本開示の各実施形態による制御装置1は、ワークのワーク端を加工している際に、静電容量センサでの検出値に基づくギャップ量の計測値と実際のギャップ量との誤差を改善する事が可能となる。これによりワーク端を加工する際の誤差が減少し加工精度の向上につながる。
 以上、本開示の実施形態について詳述したが、本開示は上述した個々の実施形態に限定されるものではない。これらの実施形態は、発明の要旨を逸脱しない範囲で、または、請求の範囲に記載された内容とその均等物から導き出される本開示の思想および趣旨を逸脱しない範囲で、種々の追加、置き換え、変更、部分的削除等が可能である。例えば、上述した実施形態において、各動作の順序や各処理の順序は、一例として示したものであり、これらに限定されるものではない。また、上述した実施形態の説明に数値又は数式が用いられている場合も同様である。
 以下に、本開示の実施形態に係る付記を示す。
(付記1)
 本開示の一態様による制御装置(1)は、ワーク(311)を加工する工具(61)が前記ワーク(311)のワーク端(313)近傍にあるか否かを判定する判定部(130)と、静電容量センサ(62)が検出した検出値に基づいて前記工具(61)と前記ワーク(311)とのギャップ量を計測する計測部(120)と、前記工具(61)がワーク端(313)近傍にあると前記判定部(130)が判定した場合に、予め定めた所定の許容値よりも大きくならないように前記ギャップ量を補正する補正部(140)と、前記補正部(140)から取得したギャップ量に基づくギャップ制御を行う制御部(150)と、を備える。
(付記2)
 本開示の他の態様による制御装置(1)は、所定のセンサ(64)により前記ワーク(311)のワーク端(313)の座標値を検出する検出部(160)を更に備え、前記判定部(130)は、前記検出部(160)で得たワーク端(313)の座標値から前記工具(61)がワーク端(313)近傍にあるか否かを判定する。
(付記3)
 本開示の他の態様による制御装置(1)は、前記検出部(160)は、撮像センサ(64)により前記ワーク(311)を撮像して得られた画像を解析することで前記ワーク(311)のワーク端(313)の座標値を検出する。
(付記4)
 本開示の他の態様による制御装置(1)は、前記制御部(150)は、加工プログラム(210)に基づいて前記ワーク(311)の加工を制御しており、前記加工プログラム(210)に基づいて前記ワーク(311)のワーク端(313)の座標値を算出するシミュレーション部(170)を更に備え、前記判定部(130)は、前記シミュレーション部(170)が算出したワーク端(313)の座標値から前記工具(61)がワーク端(313)近傍にあるか否かを判定する。
(付記5)
 本開示の一態様によるコンピュータ読み取り可能な記録媒体は、ワーク(311)を加工する工具(61)が前記ワーク(311)のワーク端(313)近傍にあるか否かを判定するステップと、静電容量センサ(62)が検出した検出値に基づいて前記工具(61)と前記ワーク(311)とのギャップ量を計測するステップと、前記工具(61)がワーク端(313)近傍にあると判定した場合に、予め定めた所定の許容値よりも大きくならないように前記ギャップ量を補正するステップと、前記ギャップ量を用いてギャップ制御を行うステップと、をコンピュータに実行させるプログラムを記録している。
   1 制御装置
   2 産業機械
  11 CPU
  12 ROM
  13 RAM
  14 不揮発性メモリ
  15,17,18 インタフェース
  16 PLC
  19 I/Oユニット
  22 バス
  30 軸制御回路
  35 発振器制御回路
  40 サーボアンプ
  50 サーボモータ
  60 レーザ発振器
  61 ノズル
  62 静電容量センサ
  64 撮像センサ
  70 表示装置
  71 入力装置
  72 外部機器
 110 解析部
 120 計測部
 130 判定部
 140 補正部
 150 制御部
 160 検出部
 170 シミュレーション部
 210 加工プログラム

Claims (5)

  1.  ワークを加工する工具が前記ワークのワーク端近傍にあるか否かを判定する判定部と、
     静電容量センサが検出した検出値に基づいて前記工具と前記ワークとのギャップ量を計測する計測部と、
     前記工具がワーク端近傍にあると前記判定部が判定した場合に、予め定めた所定の許容値よりも大きくならないように前記ギャップ量を補正する補正部と、
     前記補正部から取得したギャップ量に基づくギャップ制御を行う制御部と、
    を備えた制御装置。
  2.  所定のセンサにより前記ワークのワーク端の座標値を検出する検出部を更に備え、
     前記判定部は、前記検出部で得たワーク端の座標値から前記工具がワーク端近傍にあるか否かを判定する、
    請求項1に記載の制御装置。
  3.  前記検出部は、撮像センサにより前記ワークを撮像して得られた画像を解析することで前記ワークのワーク端の座標値を検出する、
    請求項2に記載の制御装置。
  4.  前記制御部は、加工プログラムに基づいて前記ワークの加工を制御しており、
     前記加工プログラムに基づいて前記ワークのワーク端の座標値を算出するシミュレーション部を更に備え、
     前記判定部は、前記シミュレーション部が算出したワーク端の座標値から前記工具がワーク端近傍にあるか否かを判定する、
    請求項1に記載の制御装置。
  5.  ワークを加工する工具が前記ワークのワーク端近傍にあるか否かを判定するステップと、
     静電容量センサが検出した検出値に基づいて前記工具と前記ワークとのギャップ量を計測するステップと、
     前記工具がワーク端近傍にあると判定した場合に、予め定めた所定の許容値よりも大きくならないように前記ギャップ量を補正するステップと、
     前記ギャップ量を用いてギャップ制御を行うステップと、
    をコンピュータに実行させるプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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