JP2016154039A - エラーマップ作成方法及び装置並びにエラーマップ作成機能を有した数値制御工作機械 - Google Patents

エラーマップ作成方法及び装置並びにエラーマップ作成機能を有した数値制御工作機械 Download PDF

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規雄 森
忠 笠原
Tadashi Kasahara
忠 笠原
直浩 西口
Naohiro Nishiguchi
直浩 西口
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Abstract

【課題】回転送り軸を有する工作機械の位置と姿勢の誤差を精度良く補正することができる数値制御工作機械を提供する。
【解決手段】複数の直線送り軸及び複数の回転送り軸を有して主軸とテーブルとが相対移動可能に構成された数値制御工作機械のエラーマップ作成方法において、複数の回転送り軸の回転角度に対応した複数の測定点を定め、直線送り軸の動作範囲の誤差を調整又は考慮して、各測定点における主軸とテーブルとの相対位置及び相対姿勢を測定し、複数の回転送り軸を動作させたときに生じる各測定点の位置誤差及び/又は姿勢誤差を求め、位置誤差及び姿勢誤差を複数の回転送り軸の回転角度に対応した多次元のエラーマップとして記憶する。
【選択図】図1

Description

本発明は、主軸とテーブルとが相対的に移動可能な構成であると共に、直線送り軸と回転送り軸とを有する数値制御工作機械の誤差の測定及び補正に関する。
一般に、直線送り軸と回転送り軸を有する工作機械においては、送り軸を移動指令に従って動かしたときに誤差が生じるため、工具を所望の位置に位置決めすることは難しい。このため、精度の高い加工を行う場合には、機械の誤差に応じて補正が行われている。補正を行うためには、補正の前段階として機械の誤差が正確に測定されている必要がある。誤差の測定及び補正を行う従来の技術として、以下で開示されている技術が知られている。
特許文献1では、互いに直交する2つの回転送り軸(A、B)を有する工作機械の2つの回転送り軸の軸ずれ(軸中心の位置ずれ)を予め測定しておき、この軸ずれを加味して2つの回転送り軸の座標を求めることが開示されている。
特許文献2では、互いに直交する3軸の直線移動軸(X、Y、Z)と、互いに直交する2つの回転送り軸(A、C)を有する工作機械において、実際に機械が移動すべき機械位置を、回転軸中心及び主軸旋回中心のずれ量に基づいて求め、駆動制御手段により、直線移動軸及び回転送り軸を求めた機械位置へ移動することにより、工具先端の位置を補正する技術が開示されている。
特許文献3では、パラレルリンク機構の工作機械の工具ユニットの誤差を誤差マップに基づいて補正する方法が開示されている。誤差マップは、工具ユニット先端の作業空間の格子点に対応して、工具ユニット先端の位置及び姿勢の指令値と検出値との差から演算により算出された誤差データを有している。
また、特許文献4では、数値制御工作機械のヘッド及び/又はテーブルを測定し、補正し、試験するために、数値制御システムで自動化され、統合されたシステム及びプロセスを開示する。このシステムは、多数の距離センサを備えた少なくとも一つのサポートベースと、一端にヘッドに連結する連結手段を有し、他端に球を有する細長いシリンダからなるゲージツール型の少なくとも一つのデバイスと、を備えている。球は距離センサに隣接して配置されている。距離センサは、球から離れている距離を測定するために、いつでも如何なる位置にも動くことができるようになっている。これによって、デカルト座標空間内の位置が決定される。
特許文献1及び特許文献2で開示されている補正方法は、回転軸の軸ずれを補正するものであり、軸自体のうねりや直線送り軸の位置によって変化する誤差等は補正できない問題があった。特許文献3で開示されている誤差マップは、パラレルリンク機構によって駆動される工具ユニット先端の誤差をテーブルデータとしたものであり、直線送り軸と回転送り軸を有する工作機械に適用できない問題があった。特許文献4で開示されている測定方法では、基準球の中心位置のずれを測定しているだけなので、工具長や工具突き出し長さが変化したとき、主軸とテーブルの相対姿勢の誤差によって発生する工具先端の位置のずれを補正できない問題があった。
特公平6−88192号公報 特開2004−272887号公報 特開平9−237112号公報 国際公開第2004/034164号パンフレット
本発明は、前述の従来技術の問題点を解決することを課題としており、本発明の目的は、直線送り軸及び回転送り軸を有する工作機械の誤差を精度良く補正するためのエラーマップ作成方法及び装置並びにエラーマップ作成機能を有した数値制御工作機械を提供することである。
上記目的を達成するために、本発明によれば、複数の直線送り軸及び複数の回転送り軸を有して主軸とテーブルとが相対移動可能に構成された数値制御工作機械のエラーマップ作成方法において、前記直線送り軸の各軸方向の所望の位置にある格子点のそれぞれに、前記複数の回転送り軸の回転角度に対応した複数の測定点を定める工程と、各測定点における前記主軸と前記テーブルとの相対位置及び相対姿勢を測定する工程と、各測定点の位置誤差及び姿勢誤差を求める工程と、前記位置誤差及び前記姿勢誤差を前記直線送り軸の各軸方向の所望の位置にある各格子点における前記複数の回転送り軸の回転角度に対応した多次元のエラーマップとして記憶する工程と、を含むエラーマップ作成方法が提供される。
また、本発明によれば、前記複数の測定点を定める工程は、前記複数の直線送り軸の可動範囲内に複数の測定領域を定め、各測定領域に前記格子点を定め、それぞれの測定領域の少なくとも一つの前記格子点は、隣の測定領域の格子点と前記複数の直線送り軸の座標位置とが同一になるように測定点を定めるエラーマップ作成方法が提供される。
また、本発明によれば、前記複数の測定点を定める工程は、隣り合う測定点の間隔が一定になるように、又は隣り合う測定点の位置誤差若しくは姿勢誤差の差が一定になるように測定点を定めるエラーマップ作成方法が提供される。
また、本発明によれば、前記相対位置及び相対姿勢を測定する工程は、前記主軸及び前記テーブルの一方に設けられた外形寸法が既知の基凖球と他方に設けられた変位センサとを有した測定装置を用い、前記複数の回転送り軸を動作させたときに前記基準球の中心と前記変位センサとの相対位置が理論的に変化しないように前記複数の直線送り軸を制御しながら、前記複数の回転送り軸を複数の測定点に位置決めし、前記変位センサで各測定点における前記基準球の位置の変位を測定し、測定した前記位置の変位と測定時の座標値とから前記相対位置及び前記相対姿勢を求めるエラーマップ作成方法が提供される。
また、本発明によれば、前記相対位置及び相対姿勢を測定する工程は、前記複数の回転送り軸を複数の回転角度に位置決めして前記テーブルに取り付けられたテストピース又はワークを加工し、前記複数の回転送り軸を前記複数の回転角度のうち1つの回転角度に位置決めし、前記1つの回転角度で加工したときの加工面と他の回転角度で加工したときの加工面との位置の変位を測定し、測定した前記位置の変位と測定時の座標値とから前記相対位置及び前記相対姿勢を求めるエラーマップ作成方法が提供される。
また、本発明によれば、前記相対位置及び相対姿勢を測定する工程は、前記複数の回転送り軸を複数の回転角度に位置決めし、それぞれの回転角度で前記テーブルに取り付けられたテストピース又はワークの3面を加工し、前記複数の回転送り軸を前記複数の回転角度のうちの1つの回転角度に位置決めし、前記1つの回転角度で加工したときの3つの加工面と他の回転角度で加工したときの3つの加工面との位置の差及び傾きの差を前記主軸に取り付けられたタッチプローブで測定し、測定した前記位置の差及び傾きの差と測定時の機械座標値とから前記相対位置及び前記相対姿勢を求めるエラーマップ作成方法が提供される。
また、本発明によれば、直線送り軸及び回転送り軸を有して主軸とテーブルとが相対移動可能に構成された数値制御工作機械のエラーマップ作成方法において、前記直線送り軸及び前記回転送り軸の可動範囲に複数の測定点を定める工程と、前記定めた測定点で前記回転送り軸を複数の回転角度に位置決めし、該位置決めしたそれぞれの回転角度で前記テーブルに取り付けられた直方体のテストピース又はワークの直交する3面を加工する工程と、前記回転送り軸を前記複数の回転角度のうち1つの回転角度に位置決めして加工したときの加工面の傾きを他の回転角度に位置決めして測定し、各回転角度における姿勢誤差を求める工程と、加工したテストピース又はワークの加工面を測定し、それぞれの回転角度毎に該回転角度で加工した加工面を含む3平面の交点の位置を求める工程と、前記回転送り軸を前記1つの回転角度に位置決めして加工したときの加工面を含む3平面の交点と他の回転角度に位置決めして加工したときの加工面を含む3平面の交点との位置の差及び前記求めた姿勢誤差から各測定点における位置誤差を求める工程と、前記位置誤差及び前記姿勢誤差を前記直線送り軸の位置及び前記回転送り軸の回転角度に対応して記憶する工程と、を含むエラーマップ作成方法が提供される。
また、本発明によれば、直線送り軸及び回転送り軸を有して主軸とテーブルとが相対移動可能に構成された数値制御工作機械のエラーマップ作成方法において、前記直線送り軸及び前記回転送り軸の可動範囲に複数の測定点を定める工程と、前記定めた測定点で前記回転送り軸を複数の回転角度に位置決めし、該位置決めしたそれぞれの回転角度で前記テーブルに取り付けられた直方体のテストピース又はワークの直交する3面を加工する工程と、加工したテストピース又はワークの加工面を測定し、それぞれの回転角度毎に該回転角度で加工した加工面の傾き及び該加工面を含む3平面の交点の位置を求める工程と、前記回転送り軸を前記複数の回転角度のうち1つの回転角度に位置決めして加工したときの加工面の傾きと他の回転角度に位置決めして加工したときの加工面の傾きとの差から各測定点における姿勢誤差を求める工程と、前記回転送り軸を前記1つの回転角度に位置決めして加工したときの加工面を含む3平面の交点と他の回転角度に位置決めして加工したときの加工面を含む3平面の交点との位置の差及び前記求めた姿勢誤差から各測定点における位置誤差を求める工程と、前記位置誤差及び前記姿勢誤差を前記直線送り軸の位置及び前記回転送り軸の回転角度に対応して記憶する工程と、を含むエラーマップ作成方法が提供される。
また、本発明によれば、複数の直線送り軸及び複数の回転送り軸を有して主軸とテーブルとが相対移動可能に構成された数値制御工作機械のエラーマップ作成装置において、前記主軸及び前記テーブルの一方に設けられた基準球と他方に設けられたセンサとを有し、所望の測定点で前記センサにより前記基準球の位置を測定する測定装置と、前記測定装置で測定した測定データと前記測定点の座標値とに基づいて、前記測定点の位置誤差及び姿勢誤差を演算する演算部と、前記演算部で演算した位置誤差及び姿勢誤差を前記測定点における前記直線送り軸の各軸方向の所望の位置にある各格子点における前記複数の回転送り軸の回転角度に対応した多次元のエラーマップとして記憶する記憶部と、を具備するエラーマップ作成装置が提供される。
また、本発明によれば、複数の直線送り軸及び複数の回転送り軸を有して主軸とテーブルとが相対移動可能に構成された数値制御工作機械において、前記主軸及び前記テーブルの一方に設けられた基準球と他方に設けられたセンサとを有し、所望の測定点で前記センサにより前記基準球の位置を測定する測定装置と、前記測定装置で測定した測定データと前記測定点の座標値とに基づいて、前記測定点の位置誤差及び姿勢誤差を演算する演算部と、前記演算部で演算した位置誤差及び姿勢誤差を前記測定点における前記直線送り軸の各軸方向の所望の位置にある各格子点における前記複数の回転送り軸の回転角度に対応した多次元のエラーマップとして記憶する記憶部と、を具備するエラーマップ作成機能を有した数値制御工作機械が提供される。
また、本発明によれば、複数の直線送り軸及び複数の回転送り軸を有して主軸とテーブルとが相対移動可能に構成された数値制御工作機械において、前記テーブルに取り付けられたテストピース又はワークと、前記主軸に設けられたセンサを有し、所望の測定点で前記センサにより前記テストピース又はワークの加工面を測定する測定装置と、前記測定装置で測定した測定データと前記測定点の座標値とに基づいて、前記測定点の位置誤差及び姿勢誤差を演算する演算部と、前記演算部で演算した位置誤差及び姿勢誤差を前記測定点における前記直線送り軸の各軸方向の所望の位置にある各格子点における前記複数の回転送り軸の回転角度に対応した多次元のエラーマップとして記憶する記憶部と、を具備するエラーマップ作成機能を有した数値制御工作機械が提供される。
また、本発明によれば、前記数値制御工作機械は、前記記憶部に記憶された位置誤差及び姿勢誤差に基づいて前記直線送り軸又は前記回転送り軸の指令位置又は位置指令を補正する補正部を更に具備するエラーマップ作成機能を有した数値制御工作機械が提供される。
本発明のエラーマップ作成方法及び装置並びにエラーマップ作成機能を有した数値制御工作機械によれば、直線送り軸及び回転送り軸を有した数値制御工作機械の位置誤差及び姿勢誤差を測定して、エラーマップを作成することができる。本発明で作成されたエラーマップは、送り軸が移動することによって変化する位置誤差と姿勢誤差の誤差データが別々に記憶されており、この誤差データに基づいて位置指令を補正する。したがって、本発明によれば、工具長や工具突き出し長さが変化しても工具先端又は工具の加工点を目標位置に高精度に位置決めすることができる。また、隣り合う測定領域で直線送り軸の座標位置が同一の測定点を設定した場合、測定装置の取り付け誤差による影響を排除することができる。また、隣り合う測定点の間隔を誤差の差が一定になるように設定した場合、所望の補正精度を維持したまま、エラーマップのデータ量を削減ことができる。また、加工したテストピース又はワークを測定してエラーマップを作成した場合、主軸の回転による主軸や工具の振れ、切削負荷による機械や工具のたわみ等により発生する誤差も含めて補正することができる。
本発明における指令位置とは加工プログラムで指令された送り軸の移動先の位置のことであり、位置指令とは指令位置や指令速度等に基づいて補間部からサーボ部へ送出される指令パルスのうち、送り軸の位置を制御するための指令のことである。
本発明の上記並びに他の目的、特徴及び利点は、添付図面に関連した以下の好適な実施の形態の説明により一層明らかになろう。
本発明に係る数値制御工作機械の側面図である。 本発明に係る数値制御工作機械の数値制御装置の一つの実施の形態を示すブロック図である。 3次元座標空間の格子点を示す説明図である。 図3の各格子点に関係付けられる2次元のデータシート(マップデータ)を示す説明図である。 工具の先端に装着された基準球を、パレットに装着された測定装置で測定している状態を示す説明図である。 長さの異なる支軸を有した基準球の測定範囲をY軸方向からみた図である。 複数の測定領域の決定方法を示す説明図である。 位置誤差及び姿勢誤差を測定する第1の測定方法を説明するフローチャートである。 図8のフローチャートのM3の詳細フローチャートである。 姿勢誤差を2変数で表す説明図である。 パレット側に基準球が装着され、主軸側に測定装置が装着された主軸回転型の機械の一例を示す図である。 テーブルに測定装置が装着され、主軸に基準球が装着されたテーブル回転型の機械の一例を示す図である。 位置誤差及び姿勢誤差を測定する第2の測定方法を説明するフローチャートである。 各平面を直線送り軸の動作のみで加工している状態を示す説明図である。 割り出し角度毎の加工する場所を示す直方体の5面の展開図である。 回転送り軸B,Cの割り出し角度で、ワークに格子状の面を加工している状態を示す説明図である。 所定の角度に割り出された各測定面を測定している状態を示す説明図である。 3平面の交点を求める方法を説明する説明図である。 エラーマップを用いた補正方法の一例を示すフローチャートである。
以下、添付図面を参照して、本発明の好ましい実施の形態を説明する。本発明に係る数値制御工作機械は、機械を加工プログラムにしたがって動作させる数値制御装置を備えている。図1には、主軸側に2つの回転送り軸を有した5軸の横形マシニングセンタの構成が示されている。図1を参照すると、マシニングセンタ1は、フロア上に設置されているベッド2と、ベッド2上でZ軸方向に直動可能に立設されたコラム3と、コラム3に鉛直方向であるY軸方向に直動可能な主軸台5とを備えている。主軸台5には、ブラケット5aがZ軸に平行な軸周りのC軸方向に回転可能に支持されている。ブラケット5aには、主軸頭4がX軸に平行な軸周りのA軸方向に回転可能に支持されている。主軸頭4には、工具を把持する主軸が回転可能に支持されている。
また、マシニングセンタ1は、ベッド2上で主軸頭4に対向する位置に立設され、紙面に垂直な方向であるX軸方向に直動可能なテーブル6を備えている。テーブル6にはイケール8を介してワーク7が保持されている。
図2には、工作機械の送り軸の位置を制御する数値制御装置20の構成がブロック図で示されている。
図2に示す数値制御装置20は、工作機械の位置誤差及び姿勢誤差を補正する機能を備えたものであり、加工プログラム21を読み取り、解釈して各送り軸の指令速度及び指令位置を演算する読取解釈部22と、各送り軸における送りを直線補間したり円弧補間したりするために指令位置や指令速度等に基づいて指令パルスを演算する補間部23と、指令パルスを取得して各送り軸への位置指令を認識する位置指令認識手段24と、測定装置50で測定された測定データと測定点の座標とに基づいて測定点の位置誤差及び姿勢誤差を演算する演算部と、この演算部で演算した位置誤差及び姿勢誤差を直線送り軸の位置及び回転送り軸の回転角度に対応させて記憶する誤差データ記憶手段25と、位置指令と誤差データ記憶手段25に記憶された誤差データとから位置指令を補正するための補正データを演算する補正データ演算手段26と、補正データに基づいて位置指令を補正する補正パルスを求める補正パルス演算手段27と、指令パルスと補正パルスとを加えたパルスをサーボ部29に出力する加算手段28とを備えている。
各送り軸のモータ30は、サーボ部29によって増幅された駆動電流によって駆動され、各送り軸を移動させるようになっている。サーボ部29は、モータ30からの速度フィードバックと図示しない位置検出装置からの位置フィードバックとに基づいて各送り軸が所望の速度で所望の位置に移動するように制御している。
本発明は、読取解釈部22から指令位置を取得して補正し、補正された指令位置を補間部に入力することでモータが所望の位置に移動するように構成した装置も含む。
次に、エラーマップ作成方法について説明する。エラーマップは、図3に示すように直交座標系の直線送り軸X、Y、Zの各軸方向の所望の位置にある各格子点31を設定し、各格子点31のそれぞれに、図4に示すような回転送り軸の回転角度に対応した2次元配列データ33が関連付けされている。すなわち、エラーマップは、X、Y、Z、A、Cの5次元配列のデータで構成されている。
エラーマップは、各送り軸を所望の測定点に位置決めして測定した複数の誤差データ34から構成されている。また、誤差データ34は、位置誤差34aと姿勢誤差34bとから構成されている。
ここで、位置誤差34aとは、主軸とテーブルとの相対位置の誤差であって、送り軸を所定の位置又は回転角度に位置決めしたときに生じる3次元座標値(x,y,z)で表される位置の誤差である。すなわち、位置指令で指令された理論的な位置と、実際の位置との差が位置誤差である。
姿勢誤差34bとは、主軸とテーブルとの相対姿勢の誤差であって、送り軸を所定の位置又は回転角度に位置決めしたときに生じる傾き角度で表される誤差である。すなわち、位置指令で指令された理論的な傾きと、実際の傾きとの差が姿勢誤差である。
ここで、誤差データ34の測定間隔は、隣り合う測定点における位置誤差34a又は姿勢誤差34bの差が所定値になるように設定されている。言い換えると、隣り合う測定点における誤差の差が少ない場合は測定間隔を広げ、誤差の差が大きい場合は測定間隔を狭める。誤差の差の少ない部分の測定間隔を広げることでデータ量を削減してメモリの負担を減らすことができ、誤差の差が大きい部分の測定間隔を狭めることで補正の精度を保持することができる。
次に、主軸側に回転送り軸A,Cを有する工作機械の位置誤差34a及び姿勢誤差34bを測定する測定方法の一例について説明する。図5、図6に示すように、測定装置50は、主軸回転型の工作機械の主軸に支軸40を介して装着され、外形寸法及び制御点から球中心P1、P2までの距離L1、L2が既知の基準球52と、テーブルに固定されているパレット54に装着され、X方向、Y方向、Z方向に非接触センサ55を有したセンサブラケット53とを備えている。非接触センサ55は各方向で基準球52までの距離を非接触で測定することができる。なお、本発明のセンサは非接触式のセンサだけではなく接触式のセンサも含む。
測定は、各回転送り軸A、Cの測定範囲を等ピッチ又は不等ピッチで分割し、その各分割点(測定点)で基準球52の中心位置を維持するように直線送り軸を同時に動作させ、測定する。ここで、等ピッチとは、所定の角度毎に測定点を定め、隣り合う測定点の角度間隔を等間隔にすることであり、不等ピッチとは、例えば、誤差の規定値を超えたポイントでのみ誤差データを有し、隣り合う測定点の角度間隔が不等間隔になることである。
図9に示すように、先ず、基準球52の中心位置P1を、互いに直交する各方向X、Y、Zで、非接触センサ55を有する測定装置50により測定する。実際の相対姿勢と実際の制御点を求めるために、図6に示すように支軸40の長さが異なる基準球を装着して、再度基準球52の中心位置P2を測定する。長さの異なる支軸41a,41bを装着してそれぞれ測定することで主軸とテーブルの相対姿勢を求めることができる。
本発明は長さを調節することができる支軸を用いる場合も含む。本実施の形態では、制御点を第1の回転送り軸Cの回転中心と第2の回転送り軸Aの回転中心との交点に設定している。また、相対姿勢とは、主軸とテーブルの相対的な傾きのことである。
測定装置50のセンサブラケット53は、Z軸に平行な軸線周りに回転可能に取り付けられているので、360度全てを測定したい場合、センサブラケット53をZ軸に平行な軸線周りに90度ずつ回転させて4回測定を行えばよい。
図7、図8に示すように、測定すべき領域が広い場合は測定領域を複数に分けて測定する。その際、基準となる第1の測定領域70aの直線送り軸X、Y、Zの動作範囲をレーザ測定器、インジケータなどを用いて測定し、要求精度に対して十分な精度を有するように調整しておく。本発明は、第1の測定領域70aの直線送り軸X、Y、Zの動作範囲の精度を調整せずに測定結果を考慮して誤差を演算する場合を含む。これは、第1の測定領域70aにおける測定結果を回転送り軸A、Cを回転させたときに生じる誤差のみにするためである。
また、測定領域70a、70bの測定点は、隣の測定領域の測定点と同一の直線送り軸座標値を有する測定点71が1つ以上存在するように定める。これは、第1の測定領域70aと他の測定領域70bとの間で測定装置50の取り付け誤差が測定結果に影響を与えないようにするために行われる。
同一の直線送り軸座標値を有する測定点での測定結果の差から回転送り軸の回転角度の違いによる誤差を減算すれば測定装置50の取り付け誤差を求めることができ、この取り付け誤差を各測定領域の測定結果から減算することによって、全ての測定領域を1回の段取りで測定したときと同様の測定結果が得られる。
次に、位置誤差と姿勢誤差の演算方法について説明する。先ず、姿勢誤差を以下のように求める。回転送り軸A、Cの回転角度の指令値から指令された主軸とテーブルの相対的な傾きを求める。ここでは主軸の回転軸線とイケールのワーク取り付け面に垂直な線とのなす角度を主軸とテーブルの相対姿勢としている。測定した2箇所の基準球52の中心位置P1、P2からP1及びP2を通る線とイケールのワーク取り付け面に垂直な線とのなす角度を求め、これを実際の主軸とテーブルの相対的な傾きとする。指令された主軸とテーブルの相対的な傾きと実際の主軸とテーブルの相対的な傾きとの差を求め、これを姿勢誤差とする。姿勢誤差はX軸方向から見たZ軸に対する角度の差i、Y軸方向から見たZ軸に対する角度の差j、Z軸方向から見たY軸に対する角度の差kで表す。本発明は、図10に示すように姿勢誤差を2つの角度I、Jで表す場合も含む。
次に、位置誤差を以下のように求める。本実施の形態では制御点を第1の回転送り軸Cの回転中心と第2の回転送り軸Aの回転中心との交点に設定しているので、回転送り軸がどの回転角度であっても理論的な制御点の位置は変わらない。そこで、直線送り軸X、Y、Zの指令値から指令された制御点の位置を求める。ここで制御点の位置とはテーブルの基準点と主軸の制御点との相対的な位置のことである。前述の姿勢誤差を求める工程で求めたP1及びP2を通る線上で、P2からP1の方向にL2の距離にある点の位置を求め、これを実際の制御点の位置とする。指令された制御点の位置と実際の制御点の位置との間のベクトルを求め、これを位置誤差とする。位置誤差のベクトルは、X、Y、Z軸方向の成分に分けられ(x,y,z)の形で表す。本発明は、位置誤差のベクトルを他の形で表す場合も含む。
図11には、主軸回転型の機械において、パレット54側に基準球52が装着され、主軸側に変位検出プローブ58が装着された実施の形態が示されている。変位検出プローブ58は、被測定物の測定点の法線方向に変位するように構成され、その変位の量を検出することができる。
また、図12には、テーブル側に回転送り軸B、C軸を有するテーブル回転型の機械に本発明を適用した実施の形態が示されている。図11及び図12に示す実施の形態においても、図5に示す実施の形態と同じ原理で送り軸の誤差を測定することができる。
次に、テーブル側に回転送り軸B、Cを有する工作機械の位置誤差34a及び姿勢誤差34bを測定する測定方法の一例について説明する。図13には、この測定方法のフローチャートが示されている。この測定方法は、特別な測定装置を用いずに、機上でテストピース又はワークを加工し、加工されたテストピース又はワークを主軸に取り付けたタッチプローブで測定することにより位置誤差及び姿勢誤差を求める方法である。本実施の形態では立方体のテストピースを用いる。
図13に示すように、先ず、回転送り軸B、Cの位置誤差及び姿勢誤差が必要な精度に対して十分小さい回転角度(本実施の形態ではB軸0度、C軸0度)に割り出し、図14に示すようにX、Y、Z軸方向を法線方向とするテストピース60の各平面(枠状の基準加工面61)を回転送り軸を動作させずに加工する。
基準加工面61を枠状にする理由は、測定点を多数にした場合でも正確に姿勢誤差を求めるためであり、テストピース60の全長を使用して傾きを測定した方がより正確に姿勢誤差を求められるためである。ここで、切削工具63にはボールエンドミルを用いる。基準加工面61は、回転送り軸の所定の回転角度における姿勢誤差を測定するための基準となる。
続いて、図16に示すように、回転送り軸を各測定点に割り出し、テストピース60の互いに直交する3面を直線送り軸の動作のみで加工する。加工する場所は図15のように、回転送り軸の割り出し角度に応じて所定の場所を割り当てる。
次に、図17に示すように、回転送り軸を各測定点に割り出し、基準加工面61のP10〜P14をタッチプローブ64で測定し、P10とP11を通る線の実際の傾き、P10とP12を通る線の実際の傾き及びP13とP14を通る線の実際の傾きを求める。求めた実際の3つの傾きと測定時の回転送り軸の位置指令から演算した理論的な3つの傾きとの差を姿勢誤差とする。
そして、図18に示すように、回転送り軸を基準の回転角度であるB軸0度、C軸0度に割り出し、各回転角度で加工した加工面P15〜P20を測定し、回転送り軸をB軸0度、C軸0度に割り出して加工した加工面P18〜P20の位置と他の回転角度に割り出して加工したときの加工面P15〜P17の位置との差を求める。
本発明では一つの回転角度で加工された加工面と他の回転角度で加工された加工面との位置の差及び/又は傾きの差を加工面の変位と呼ぶ。
加工面P18〜P20の測定データから姿勢誤差が無いと仮定した場合の加工面P18〜P20を含む3平面の交点P21を求める。加工面P15〜P17の測定データと求めた姿勢誤差とから加工面P15〜P17を含む3平面の交点P22を求める。求めた交点P21と交点P22との差分を位置誤差とする。本発明は、主軸側に回転送り軸を有した工作機械でテストピース又はワークを加工し、その加工面の測定結果から位置誤差及び姿勢誤差を求める場合も含む。
前述の方法で求めた誤差は、図4に示すように、直線送り軸X、Y、Zの位置及び回転送り軸B、Cの回転角度に関連付けされ、エラーマップとして記憶される。
次に、位置誤差及び姿勢誤差を含むエラーマップを用いた位置指令の補正方法について、回転送り軸A、Cを有する主軸回転型の機械(図1、2参照)を例にして説明する。
先ず、加工プラグラム21の指令位置を読取解釈部22で解読し、補間部23で所定の補間周期毎に各送り軸X、Y、Z、A、Cの指令パルスを求める。
続いて、位置指令認識手段24において、この指令パルスから所定の補間周期毎に各送り軸X、Y、Z、A、Cの位置指令を認識する。
位置指令における各送り軸の位置が誤差データ記憶手段25に記憶された測定点の位置と同一の場合は誤差データ34を取得し、取得した誤差データ34に基づいて補正データを求める。位置指令における各送り軸の位置が誤差データ記憶手段25に記憶された測定点の位置と同一でない場合、近傍の測定点の誤差データから内挿法などの周知の補間方法により補間して誤差データを求め、補間後の誤差データに基づいて補正データを求める。求めた補正データを指令パルスの位置指令に加算して、補間周期毎の新たな位置指令とする。このようにして、位置指令が補正され、各送り軸を高精度に位置決めすることができる。
次に、補正データ演算手段26で演算する補正値を3次元座標値で表し、位置指令を補正する補正方法について説明する。例えば、C軸が0度のときに機械が本来有しないB軸方向に姿勢誤差がある場合、このB軸方向の姿勢誤差を補正するためには回転送り軸を大きく回転させなければならないという問題がある。本発明では、この問題を特異点問題と呼ぶ。ここで説明する補正方法は、この特異点問題を回避するための補正方法である。なお、B軸はY軸に平行な軸周りの回転送り軸である。
図19は、この補正方法のフローチャートである。また、この方法で工具の姿勢及び姿勢誤差、工具の位置及び位置誤差、工具の突き出し長に基づいて位置補正ベクトルを求めるための計算式が以下で示されている。
L:指令点から工具先端位置までの距離
[I,J,K]:指令工具姿勢
[dl,dJ,dK]:姿勢誤差
[dX1,dY1,dZ1]:位置誤差
[dX2,dY2,dZ2]:姿勢誤差によって発生する工具先端位置誤差
[dX3,dY3,dZ3]:工具先端位置誤差
dX2=L×(tan(J+dJ)/((tan(I+dI))2+(tan(J+dJ))2+1)1/2−tan(J)/((tan(I)2+(tan(J))2+1)1/2
dY2=L×(tan(I+dI)/((tan(I+dI))2+(tan(J+dJ))2+1)1/2−tan(I)/((tan(I)2+(tan(J))2+1)12
dZ2=L×(1/((tan(I+dI))2+(tan(J+dJ))2+1)1/2−1/((tan(I))2+(tan(J))2+1)1/2
dX3=dX1+dX2
dY3=dY1+dY2
dZ3=dZ1+dZ2
先ず、ステップS0において、補間部23から出力された位置指令から指令された指令位置及び指令姿勢を認識する。ステップS1では、指令位置に対応する誤差データ34をエラーマップから取得する。ステップS2では、誤差データ34の位置誤差34aから位置誤差を補正するための位置補正ベクトルを算出する。
一方、誤差データ34の姿勢誤差34bからは、ステップS5において姿勢補正値を算出する。ステップS6では、ステップS5で求めた姿勢補正値を、ステップS3において読み取った指令姿勢に加算して補正後の姿勢を求める。ステップS7では、ステップS6で求めた補正後の姿勢と工具の突き出し長から補正後の指令点を求める。
ステップS4では、ステップS3で読み取った指令姿勢と工具の突き出し長から補正前の指令点を求める。ステップS8では、ステップS7で求めた補正後の指令点からステップS4で求めた補正前の指令点を減算して姿勢誤差を補正するための指令点の位置の補正ベクトルを算出する。これを姿勢補正ベクトルと呼ぶ。
姿勢補正ベクトルは、主軸に保持されている工具を基端を制御点とした場合、制御点を支点として姿勢誤差を補正するように回転送り軸を回転させたときに、工具の先端が移動する大きさと方向を表すベクトルである。
最後に、ステップS9において、ステップS8で求めた姿勢補正ベクトルとステップS2で求めた位置補正ベクトルを加算する。
本発明における指令点とは工具の先端の位置(工具先端位置)のことであり、工具先端位置とは、実際の工具の先端の位置、工具の先端部の加工点の位置、ボールエンドミルの先端部の半球の中心等のことである。
前述のように工具先端位置の誤差を直線送り軸の移動のみによって補正するので、姿勢誤差34bの補正をするとき回転送り軸が回転せず、特異点問題を回避することができる。
このように本実施の形態によれば、複数の回転送り軸を有する工作機械の位置誤差及び姿勢誤差を測定して、エラーマップを作成することができる。また、作成されたエラーマップは、位置誤差及び姿勢誤差が別々の誤差データとして記憶されているため、この誤差データに基づいて位置指令を補正することで、工具先端位置を目標位置に高精度に位置決めすることができ、高精度に加工することができる。
なお、本発明は前述の実施の形態に限定されるものではなく、本発明の骨子を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。例えば、本実施形態では、数値制御装置20が、測定装置50で測定された測定データと測定点の座標とに基づいて測定点の位置誤差及び姿勢誤差を演算する演算部と、この演算部で演算した位置誤差及び姿勢誤差を直線送り軸の位置及び回転送り軸の回転角度に対応させて記憶する誤差データ記憶手段25と、を備えているが、数値制御装置20に代わるパーソナルコンピュータやその他の装置が演算部や誤差データ記憶手段25を備えることも可能である。
上記目的を達成するために、本発明によれば、複数の直線送り軸及び複数の回転送り軸を有して主軸とテーブルとが相対移動可能に構成された数値制御工作機械のエラーマップ作成方法において、前記主軸及び前記テーブルの一方に設けられた外形寸法が既知の基準球と他方に設けられた変位センサとを有した測定装置を用い、前記回転送り軸を動作させたときに、前記基準球の中心と前記変位センサとの間の距離が変化しないような前記複数の回転送り軸の回転角度に対応した複数の測定点を定め、前記直線送り軸を制御しながら、前記回転送り軸を複数の測定点に位置決めし、前記変位センサ(55)で各測定点の位置における前記基準球(52)から前記変位センサ(55)までの距離を測定し、測定した前記基準球(52)から前記変位センサ(55)までの距離と測定時の前記回転送り軸の前記測定点における座標値とから、前記複数の回転送り軸を動作させたときに生じる各測定点の位置誤差及び姿勢誤差を求め、求めた前記位置誤差及び前記姿勢誤差に基づいて、前記複数の回転送り軸が動作することによって発生する前記主軸と前記テーブルとの前記位置誤差と前記姿勢誤差とを含む多次元の誤差データであって、前記複数の回転送り軸のうちの第1の回転送り軸の角度に対応した横軸と第2の回転送り軸の角度に対応した縦軸とを有する2次元配列データシートの前記横軸と前記縦軸とが任意の角度で交差する点で計測された多数の前記誤差データを収集して作成されたマトリックス状のデータテーブルを記憶することを特徴とした、数値制御工作機械のエラーマップ作成方法が提供される。

Claims (8)

  1. 複数の直線送り軸及び複数の回転送り軸を有して主軸とテーブルとが相対移動可能に構成された数値制御工作機械のエラーマップ作成方法において、
    前記複数の回転送り軸の回転角度に対応した複数の測定点を定め、
    前記直線送り軸の動作範囲の誤差を調整又は考慮して、各測定点における前記主軸と前記テーブルとの相対位置及び相対姿勢を測定し、前記複数の回転送り軸を動作させたときに生じる各測定点の位置誤差及び姿勢誤差を求め、
    前記位置誤差及び前記姿勢誤差を前記複数の回転送り軸の回転角度に対応した多次元のエラーマップとして記憶することを特徴とした、数値制御工作機械のエラーマップ作成方法。
  2. 前記複数の測定点は、隣り合う測定点の間隔が一定になるように、又は隣り合う測定点の位置誤差又は姿勢誤差の差が一定になるように定める、請求項1に記載の数値制御工作機械のエラーマップ作成方法。
  3. 前記相対位置及び相対姿勢を測定は、前記主軸及び前記テーブルの一方に設けられた外形寸法が既知の基凖球と他方に設けられた変位センサとを有した測定装置を用い、前記回転送り軸を動作させたときに前記基準球の中心と前記変位センサとの相対位置が理論的に変化しないように前記直線送り軸を制御しながら、前記回転送り軸を複数の測定点に位置決めし、前記変位センサで各測定点における前記基準球の位置の変位を測定し、測定した前記位置の変位と測定時の座標値とから前記相対位置及び前記相対姿勢を求める、請求項1又は2に記載の数値制御工作機械のエラーマップ作成方法。
  4. 前記相対位置及び相対姿勢の測定は、前記回転送り軸を複数の回転角度に位置決めして前記テーブルに取り付けられたテストピース又はワークを加工し、前記回転送り軸を前記複数の回転角度のうち1つの回転角度に位置決めし、前記1つの回転角度で加工したときの加工面と他の回転角度で加工したときの加工面との位置の変位を測定し、測定した前記位置の変位と測定時の座標値とから前記相対位置及び前記相対姿勢を求める、請求項1又は2に記載の数値制御工作機械のエラーマップ作成方法。
  5. 複数の直線送り軸及び複数の回転送り軸を有して主軸とテーブルとが相対移動可能に構成された数値制御工作機械のエラーマップ作成装置において、
    前記主軸及び前記テーブルの一方に設けられた基準球と他方に設けられたセンサとを有し、所望の測定点で前記センサにより前記基準球の位置を測定する測定装置と、
    前記測定装置で測定した測定データと前記測定点の座標値とに基づいて、前記複数の回転送り軸を動作させたときに生じる前記測定点の位置誤差及び姿勢誤差を演算する演算部と、
    前記演算部で演算した位置誤差及び姿勢誤差を前記測定点における前記複数の回転送り軸の回転角度に対応した多次元のエラーマップとして記憶する記憶部と、
    を具備することを特徴とした、数値制御工作機械のエラーマップ作成装置。
  6. 複数の直線送り軸及び複数の回転送り軸を有して主軸とテーブルとが相対移動可能に構成された数値制御工作機械において、
    前記主軸及び前記テーブルの一方に設けられた基準球と他方に設けられたセンサとを有し、所望の測定点で前記センサにより前記基準球の位置を測定する測定装置と、
    前記測定装置で測定した測定データと前記測定点の座標値とに基づいて、前記複数の回転送り軸を動作させたときに生じる前記測定点の位置誤差及び姿勢誤差を演算する演算部と、
    前記演算部で演算した位置誤差及び姿勢誤差を前記測定点における前記複数の回転送り軸の回転角度に対応した多次元のエラーマップとして記憶する記憶部と、
    を具備することを特徴とした、エラーマップ作成機能を有した数値制御工作機械。
  7. 複数の直線送り軸及び複数の回転送り軸を有して主軸とテーブルとが相対移動可能に構成された数値制御工作機械において、
    前記テーブルに取り付けられたテストピース又はワークと、
    前記主軸に設けられたセンサを有し、所望の測定点で前記センサにより前記テストピース又はワークの加工面を測定する測定装置と、
    前記測定装置で測定した測定データと前記測定点の座標値とに基づいて、前記複数の回転送り軸を動作させたときに生じる前記測定点の位置誤差及び姿勢誤差を演算する演算部と、
    前記演算部で演算した前記複数の回転送り軸を動作させたときに生じる位置誤差及び姿勢誤差を前記測定点における前記複数の回転送り軸の回転角度に対応した多次元のエラーマップとして記憶する記憶部と、
    を具備することを特徴としたエラーマップ作成機能を有した数値制御工作機械。
  8. 前記記憶部に記憶された位置誤差及び姿勢誤差に基づいて前記直線送り軸又は前記回転送り軸の指令位置又は位置指令を補正する補正部を更に具備する、請求項6又は7に記載のエラーマップ作成機能を有した数値制御工作機械。
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