JPH0663849A - 研削ロボットの端点検出装置 - Google Patents

研削ロボットの端点検出装置

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JPH0663849A
JPH0663849A JP23897092A JP23897092A JPH0663849A JP H0663849 A JPH0663849 A JP H0663849A JP 23897092 A JP23897092 A JP 23897092A JP 23897092 A JP23897092 A JP 23897092A JP H0663849 A JPH0663849 A JP H0663849A
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grinding
image
light
ground
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JP23897092A
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English (en)
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Tooru Kurenuma
榑沼  透
Hiroki Tagata
宏毅 多形
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Hitachi Construction Machinery Co Ltd
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Hitachi Construction Machinery Co Ltd
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  • Constituent Portions Of Griding Lathes, Driving, Sensing And Control (AREA)
  • Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)
  • Length Measuring Devices By Optical Means (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 研削ロボットにおいて、ワーク表面上に形成
された長形の研削対象物の端点を正確にかつ容易に検出
することを可能にする。 【構成】 多自由度工作機構1と、研削作業前に教示さ
れる既存の研削経路に関するデータを格納する記憶部
と、研削作業時に前記データを読出しこのデータに基づ
き研削経路に沿って研削工具を移動し、研削工具で研削
対象物を研削する研削実行装置10を有し、研削対象物
と母材表面の間の境界点の画像を作成する画像作成装置
(6,7,9,12)と、この画像作成装置が出力する
画像データに基づき境界点に対応する交点の有無を判断
し、交点の有無によって研削対象物の端点位置の存在区
域を判定する判定演算装置13と、判定結果および画像
データに基づき研削対象物の端点位置を求める端点演算
装置14で構成される。画像作成装置は、スリット光を
照射する投光器6と、スリット光の照射軌跡を撮影する
撮像装置7と、画像入力装置9と、撮像装置から出力さ
れる画像データを光切断像として格納する画像メモリ1
2とから構成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は研削ロボットの端点検出
装置に関し、特に、ティーチングプレイバック式の産業
用多自由度工作機械に適用され、ワーク表面に存する長
形の研削対象物の始点および終点の位置を正確に検出す
る研削ロボットの端点検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】アーム先部に設けられた研削工具を、教
示された研削経路に沿って移動しながら、研削工具でワ
ーク上の溶接ビード等を研削するティーチングプレイバ
ック方式の研削用多自由度工作機械は知られている。研
削用多自由度工作機械を、以下では「研削ロボット」と
いう。この研削ロボットでは、一般的に、研削作業を開
始する前に研削経路に関するデータが教示され、この教
示データは制御装置の記憶部に格納される。研削経路の
データは、研削工具が移動する位置データと研削工具の
姿勢を決める姿勢データからなる。研削作業実行時にお
いて研削工具は、教示された研削経路に沿って移動しな
がら、溶接ビードを研削する。作業開始前に予め設定さ
れる既存の研削経路は、母材面において溶接ビードが形
成されていると想定される箇所である。
【0003】研削作業時には、通常、溶接ビード等の研
削対象物の始点や終点の端点部分を研削するので、これ
らの始点や終点の端点の位置も本来研削経路のデータ中
に含まれる。しかし、実際には、ワークの設置誤差等に
より研削対象物と研削工具との間に相対的位置ずれが発
生し、教示された研削経路と実際の研削対象物の位置と
がずれ、研削作業の開始位置と終了位置がずれることが
多い。このような位置ずれは仕上げ精度に大きな影響を
及ぼす。かかる位置ずれが発生したとき、研削ロボット
自身は位置ずれに対応できないので、研削作業の仕上げ
精度を保証するためには、従来では、予め別の計測装置
を用い、この位置ずれを測定し、測定結果に基づいて研
削工具の研削経路を再教示するか、または研削対象物の
設置位置を正しく変更する必要があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の研削ロボットで
は、研削対象物が本来あるべき位置からずれて設置され
た場合、これを修正するために、研削ロボット以外の他
の計測装置を用いて位置ずれを計測する必要があり、修
正のための作業が非常に面倒であった。この修正作業は
作業コストが高いという問題を有し、さらに根本的な問
題として研削工具と研削対象物の間の相対的位置ずれの
測定は難しく、研削作業の自動化に不適切であるという
問題を有していた。
【0005】本発明の目的は、ワーク表面上に形成され
た長形の研削対象物の始点または終点、すなわち端点を
正確にかつ容易に検出することを可能とした研削ロボッ
トの端点検出装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明に係る研削ロボッ
トの端点検出装置は、上記目的を達成するため、次のよ
うに構成される。
【0007】本発明に係る研削ロボットの端点検出装置
は、多自由度工作機構と、研削作業前に教示される既存
の研削経路に関するデータを格納する記憶部と、研削作
業時に前記データを読出しこのデータに基づき研削経路
に沿って研削工具を移動し、研削工具で研削対象物を研
削する研削実行装置を有する研削ロボットに適用される
ものであり、研削対象物と母材表面の間の境界点の画像
を作成する画像作成装置と、この画像作成手段が出力す
る画像データに基づき境界点に対応する交点の有無を判
断し、交点の有無に基づいて研削対象物の端点位置の存
在区域を判定する判定演算装置と、判定結果および画像
データに基づき研削対象物の端点位置を求める端点演算
装置とで構成される。
【0008】前記の構成において、好ましくは、前記画
像作成装置は、研削対象物等にスリット光を照射する投
光器と、スリット光の照射軌跡を撮影する撮像装置と、
この撮像装置から出力される画像データを入力する画像
入力装置と、画像入力装置の出力する画像データを光切
断像として格納する画像メモリとから構成される。
【0009】前記の構成において、好ましくは、前記判
定演算装置は、研削対象物の端点付近の2本の光切断像
に基づき端点が存在する区域を判定しかつこの区域を特
定するためスリット光による照射位置を移動させる制御
指令を、研削実行手段の制御手段に出力する端点存在区
域特定手段を有する。
【0010】前記の構成において、好ましくは、端点存
在区域特定手段が出力する制御指令の内容は、前記2本
の光切断像のうち一方の光切断像のみが研削対象物をと
らえることと、2本の光切断像の間の区域を次第に狭
め、端点が存在する区域を限定するための移動情報であ
る。
【0011】前記の構成において、好ましくは、端点存
在区域特定手段から与えられる移動情報は、2本の光切
断像に対応するスリット光照射位置に関し、2つのスリ
ット光照射位置の中間点にスリット光照射位置を移動さ
せるための情報である。
【0012】
【作用】本発明では、研削ロボットの手首の研削工具の
近くに、例えばスリット光投光器とテレビカメラからな
る視覚センサを設ける。この視覚センサを利用して、さ
らに画像入力装置、画像メモリを設けて画像作成装置を
構成する。研削作業前に予め設定された比較的大まかな
既存の研削経路が教示されるティーチングプレイバック
式の研削ロボットにおいて、溶接ビード等の研削対象物
が実際に与えられた時、画像作成装置、判定演算装置、
端点演算装置によって実際の研削対象物の始点または終
点の各位置を正確に検出し、正確な教示データを作成す
る。
【0013】実際の研削対象物の検出は、望ましくは、
スリット光投光器からスリット光を照射し、テレビカメ
ラがスリット光照射軌跡を撮影することにより行われ
る。すなわち、光切断法を適用して作成される光切断像
を利用して実際の研削対象物の始点および終点を検出す
る。投光器の中心軸とテレビカメラの中心軸とを交差さ
せ、その交差点を、教示された研削経路に沿って始点か
ら終点まで移動させる。始点および終点が存在する近傍
の箇所で作成される複数の光切断像において、研削対象
物の輪郭光像が含まれている光切断像と、当該輪郭光像
が含まれない光切断像が形成される。そこで画像作成装
置が、これらの2つの光切断像を作成し、判定演算装置
が、研削ロボットおよび画像作成装置の動作を介して所
定基準の下で光切断像を繰返し更新し、端点が存在する
最終的な区域を特定する。すなわち2本の光切断像のう
ち一方のみが前記輪郭光像を含む状態を保つように、2
本の光切断像に対応するスリット光照射軌跡の間隔を狭
め、当該間隔が或る値以下になったときに端点が存在す
る区域が特定できたとする。端点演算装置は、最終的に
特定された区域において所定の演算基準に基づき端点を
決定する。
【0014】
【実施例】以下に、本発明の実施例を添付図面に基づい
て説明する。図1は本発明の代表的な実施例を示す構成
図、図2は溶接ビードの端点位置を検出する状態および
検出原理を説明するための図である。本実施例では、6
自由度を有する研削ロボットに適用した例を説明し、平
板形状のワークの表面に形成された長形の溶接ビードを
研削対象物とする。
【0015】図1において1は溶接ビードを研削する研
削ロボットの工作機構本体であり、以下では本体1とい
う。本体1のアームの手先部2には、研削工具3が取り
付けられる。研削工具3はグラインダのディスクであ
る。4は作業台5に載置された平板形状のワークで、ワ
ーク4の表面、すなわち母材面上には、研削対象である
長形の溶接ビードが形成される。
【0016】研削工具3の近くには、ワーク4の溶接ビ
ード周辺部にスリット光を照射する投光器6と、上記ス
リット光の反射光を受光し、スリット光が照射された溶
接ビードの周辺部を撮影するテレビカメラ7が配設され
る。投光器6とテレビカメラ7は、取付け具8を介して
本体1のアームの手首に取り付けられる。テレビカメラ
7で得られた映像信号は画像入力装置9に入力される。
投光器6とテレビカメラ7は、研削工具3が研削しよう
とする溶接ビードを検出するための視覚センサとして機
能する。
【0017】スリット光を与える投光器6の光源として
は、例えば670nm〜690nmの発振領域を有する
半導体レーザが使用される。またテレビカメラ7の受光
部には前記波長領域に対応する分光感度特性を有する干
渉フィルタを備えることが望ましい。これにより、外乱
光の影響を排除できる。また、投光器6から照射される
スリット光は可視光であるので、研削姿勢を生成するた
めのスリット光の照射位置が良く分かると共に、作業者
の安全にも役立つ。
【0018】ワーク4の母材面に形成された溶接ビード
を研削する研削ロボットの研削作業の全動作は、コント
ローラ10によって制御される。本実施例の研削ロボッ
トはティーチングプレイバック式で構成され、研削作業
を開始する前に、ワーク表面上溶接ビードが存在する場
所を設定して既存の研削経路に関する位置データ等が教
示される。コントローラ10は、一般的な構成として、
演算処理装置および記憶装置を内蔵し、記憶装置に格納
された動作指令用プログラム、教示された位置データ等
に基づいて、研削作業を実行するための制御指令を本体
1に対し与える。位置データは、複数の教示点の座標デ
ータによって構成される。研削ロボットでは、各関節部
に配設された駆動装置を制御指令に基づいて動作させ、
研削工具3の位置および姿勢を所要状態にする。コント
ローラ10の制御指令に基づいて、本体1では研削工具
3を研削経路に沿って溶接ビードの始点から終点まで移
動させる。こうしてコントローラ10の内部には、動作
プログラムにより研削作業実行手段が形成される。
【0019】研削ロボットのコントローラ10は、さら
に撮像指令部11が付設される。この撮像指令部11
は、研削ロボットにおいて、視覚センサとして機能す
る、テレビカメラ7や画像入力装置9等からなる撮像装
置に対し、動作指令を与えるための手段である。
【0020】画像入力装置9に取り込まれた画像データ
は、さらに画像メモリ12に送られ、ここに格納され
る。前述のスリット光投光器6、テレビカメラ7、画像
入力装置9、および画像メモリ12により、画像作成手
段が形成される。画像作成手段で作成されかつ格納され
る画像は、光切断像である。
【0021】13は判定演算装置、14は端点演算装置
である。判定演算装置13、端点演算装置14等は、そ
れぞれ実質的にコンピュータに組み込まれるプログラム
で実現され、以下に述べる機能を有する手段として実現
される。
【0022】判定演算装置13では、画像メモリ12に
格納された光切断像に対し画像処理が施され、所定の判
定が行われる。この画像処理による判定動作は、スリッ
ト光を照射するで形成される光切断像において、溶接ビ
ードに対応する輪郭光像が存在するが否かを判定するも
のである。すなわち、例えば、母材面に対応する像部分
と、溶接ビードに対応する像部分との間に形成される2
つの境界点、すなわち交点の座標を求め、かかる交点が
存在するか否かを判定する演算を行う。2つの交点の座
標は、テレビカメラ7で得られた画像の上で定義される
座標である。従って上記の場合、判定演算装置13は交
点演算手段を含む。上記2つの交点の有無に判定に基づ
き、次段の端点演算装置14で溶接ビードの始点または
終点の位置を検出する。
【0023】端点演算装置14では、判定演算装置13
における2つの交点の有無の判定に基づき最終的に端点
存在区域が特定された時、この端点存在区域で、溶接ビ
ードの始点または終点、すなわち端点の位置が検出され
る。
【0024】ティーチングプレイバック式研削ロボット
による溶接ビードの研削作業では、予め教示された研削
軌道に基づいて、始点から終点に至るまで研削工具3を
移動し、溶接ビードの研削を行う。本実施例の研削ロボ
ットでは、溶接ビード形成位置に関し比較的に大まかな
教示を行い、実際の溶接ビードが与えられた時に、溶接
ビードの端点の位置を正確に検出する。以下に、本実施
例による端点の検出方法について説明する。
【0025】溶接ビードの端点の検出には、前述の投光
器6とテレビカメラ7からなる視覚センサを含む画像作
成手段が利用される。図1〜図3を参照して、溶接ビー
ドの始点位置の検出方法について説明する。図2に基づ
き、母材面上の光切断像と、溶接ビード上の光切断像の
間の境界部に形成される2つの交点の座標を求める画像
処理が示される。
【0026】ワーク4の母材面上には所定の長さを有す
る溶接ビード21が形成される。研削工具3、投光器
6、テレビカメラ7等は、検出作業の開始位置22から
終了位置23に至るまで所定の間隔でC方向に移動され
る。この移動において、投光器6は、スリット光を溶接
ビード21に向けて照射する。24はスリット光を照射
することによりワーク母材面および溶接ビードの表面に
形成されるスリット光の照射軌跡を示す。図示例で、テ
レビカメラ7は照射軌跡24を撮影している。投光器6
とテレビカメラ7は、それぞれの中心軸が角度θで交差
するように配置され、その照射方向中心軸と撮像方向中
心軸の交差点をSとする。溶接ビード21の端点を検出
するための作業において、研削工具3の位置の制御で
は、交差点Sが、教示された研削経路の上に来るように
移動制御を行う。
【0027】交差点Sが、所定間隔で設定された教示点
に来ると、コントローラ10の撮像制御部11が撮像指
令を出し、テレビカメラ7が、投光器6からのスリット
光照射で形成された照射軌跡を撮影する。テレビカメラ
7の受光部で得られたスリット光に関する像は画像入力
装置9を経て画像メモリ12に光切断像として格納され
る。教示点で撮像された光切断像は、画像メモリ12に
おいて、XY平面で定義される座標で表現される。
【0028】図2において、例えば、画像メモリ12の
中に含まれる12A,12B,12Cは、対応する教示
点でテレビカメラ7による撮影で得られた光切断像を格
納するメモリである。メモリ12Aは第1番目のメモリ
であり照射軌跡25に対応する光切断像を格納し、メモ
リ12Bは第2番目のメモリであり照射軌跡24に対応
する光切断像を格納する。中間に位置する第3番目のメ
モリ12Cについては後述される。画像メモリ12に格
納される光切断像に関しては、光切断像の中に溶接ビー
ドの輪郭光像が含まれるか否かによって、曲線状光像
(溶接ビードの輪郭光像)と直線状光像(母材面の輪郭
光像)とが組み合わさった光像と、直線状光像だけから
なる光像とに分けることができる。
【0029】判定演算装置13では、画像メモリ12の
中において1番目と2番目のメモリ12A,12Bに格
納された2つの光切断像を調べる。具体的に、図示例に
従えば、1番目のメモリ12Aの中に溶接ビードの光切
断像が入っておらず、2番目のメモリ12Bの中に溶接
ビードの輪郭光像が入っている場合、判定演算装置13
は、1番目の光切断像に対応する照射軌跡25の位置と
2番目の光切断像に対応する照射軌跡24の位置との間
に、溶接ビード21の始点が存在すると判定する。2番
目のメモリ12Bの中に溶接ビードの輪郭光像が入って
いるという判断は、照射軌跡24上の境界点A,Bに対
応する交点a,bが、メモリ12B中の光切断像に存在
することを判断することにより行われる。
【0030】上記の判定が行われると、判定演算装置1
3は移動路情報を生成し、コントローラ10に対して移
動命令13aを出力する。コントローラ10は、移動命
令13aを受けると、ロボット手先部を移動させ、前記
S点を照射軌跡24,25の中間位置に移動する。この
中間位置に移動した後、テレビカメラ7は投光器6から
の照射軌跡26を撮影し、当該中間位置における光切断
像を作成する。この光切断像は、前記メモリ12Cに格
納される。そして、判定演算装置13は、メモリ12C
に格納された光切断像において、溶接ビード21の輪郭
光像が存在するか否かを判断する。判定演算装置13で
「存在する」と判断されるときには、判定演算装置13
はメモリ12Cに格納された光切断像をメモリ12Bに
移す。反対に、「存在しない」と判断されるときにはメ
モリ12Cに格納された光切断像をメモリ12Aに移
す。図示例では境界点A′,B′に対応する交点a′,
b′が新たな光切断像に存在するので、「存在する」と
判断される。このようにして1番目のメモリ12Aに格
納される光切断像に対応する照射軌跡と、2番目のメモ
リ12Bに格納される光切断像に対応する照射軌跡との
間隔Δdが或るしきい値以下に減少するまで、上記動作
が繰り返される。最終的に、メモリ12Aに格納される
光切断像の撮影場所と、メモリ12Bに格納される光切
断像の撮影場所との間の区域に始点が存在する。こうし
て判定演算装置13の機能で、最終的に始点が存在する
区域が特定される。かかる機能を端点存在区域特定手段
という。
【0031】上記の動作で、最初に検出される1番目と
2番目の光切断像の両方に溶接ビードの輪郭光像が含ま
れない場合には、検出終了点側に研削工具3等を移動さ
せる。反対に、1番目と2番目の光切断像の両方に溶接
ビードの輪郭光像が含まれている場合には、検出開始点
側に研削工具3等を移動させる。いずれにせよ、始点検
出の最初の状態で、図2に示されるメモリ12A,12
Bの状態を作り出すことが必要である。
【0032】上記のごとく、判定演算装置13で始点が
存在する区域が最終的に特定された後、端点演算装置1
4によって始点が求められる。端点演算装置14による
始点の求め方の一例を図3に示す。図3で示した始点の
求め方は次の通りである。先ず溶接ビードの輪郭光像が
含まれるメモリ12Bの格納データを用いて演算により
最終的な交点a0 ,b0 の位置データを得る。次に、交
点a0 ,b0 の中間点c0 の位置データを平均値算出式
に基づき求める。さらに、中間点c0 から、検出された
他の光切断像が格納されたメモリ12Aの当該光切断像
に下ろした垂線の足に対応する点tを求め、中間点c0
と点tの中間位置の点eを始点とする。換言すれば、中
間点c0 が求められた後、メモリ12Aに格納される光
切断像の方向に向かって、実際の距離(1/2)Δd
(このΔdは最終的なもの)に相当する距離だけ移動し
た位置を始点として求める。画像メモリ12の画像上で
始点に相当する位置が求められた後に、座標変換を施し
て、実際の溶接ビード21の始点の位置を得る。
【0033】端点演算装置14における他の演算の仕方
としては、交点a0 ,b0 が求められた後、交点a0
0 の位置データに座標変換を施し、2つの交点に対応
する実際の境界点の位置を求める。次に得られた2つの
境界点の中間点を算出する。最後に、算出された中間点
から、境界点を含まない照射軌跡が形成される側に向か
って(1/2)Δd(このΔdは最終的なもの)だけ位
置をずらせ、この位置を実際の端点の位置とする。
【0034】端点演算装置14で得られた始点の実際の
位置に関するデータは、コントローラ10に与えられ、
その記憶部に格納される。得られた溶接ビードの始点に
関する位置データは、正確な始点位置の教示データとし
て用いられる。上記始点の場合と同様にして、溶接ビー
ド21の終点についても、正確な終点位置が求められ
る。
【0035】上記実施例による端点の検出方法では、端
点を求めるために、予め設定される所定の間隔(最初の
Δd)は、例えば30〜50mm程度である。端点を得
るために、前記間隔は次第に狭くなっていくが、端点を
求めるための前記検出動作の繰り返し動作は、検出時間
に要する時間との兼ね合いで、適当な繰り返し回数に設
定することができる。また始点や終点の存在位置が予め
予想される箇所では、最初のΔdは狭く設定することが
好ましい。
【0036】前述のスリット投光器とテレビカメラの代
わりに、CCD素子をライン上に配置してなる一次元C
CDカメラまたはPSD(position sensing device)を
利用した装置構成などを、研削対象物の端点を検出する
ための視覚センサとして用いることができる。前述の投
光器6のスリット光照射位置の移動手段としては、投光
器の取付け部を回転又は平行移動する方法や、スリット
光自身をミラーを使って反射させるようにし、このミラ
ーの角度を回転させる方法を用いることができる。
【0037】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように本発明によ
れば、次の効果を奏する。ティーチングプレイバック式
の多自由度研削ロボットの研削工具の近くに視覚センサ
を設け、この視覚センサを含む画像作成手段を形成し、
制御装置内に判定演算手段および端点演算手段を実現し
たため、実際の研削対象物の正確な端点位置を検出する
ことができ、設置誤差等に起因する研削対象物の位置ず
れに対応することができる。
【0038】また検出作業の開始位置と終了位置だけを
研削ロボットに大まかに教示するだけで、研削対象物の
端点位置を正確に検出することができ、研削対象物の位
置の検出作業を自動化できる。他方、ワークの設置につ
いて厳密性を要求されず、教示作業の簡素化を達成する
ことができる。従って、作業者に要求される負担が軽減
される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る研削ロボットの全体的なシステム
を示す構成図である。
【図2】画像作成手段、判定演算装置、端点演算装置の
各機能を説明するための図である。
【図3】端点演算装置の動作を詳しく説明するための図
である。
【符号の説明】
1 …研削ロボットの工作機械本体 2 …手先部 3 …研削工具 4 …ワーク 6 …投光器 7 …テレビカメラ 9 …画像入力装置 10 …コントローラ 11 …撮像指令部 12 …画像メモリ 13 …判定演算装置 14 …端点演算装置 21 …溶接ビード
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年1月22日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正内容】
【0007】 本発明に係る研削ロボットの端点検出装
置は、多自由度工作機構と、研削作業前に教示される既
存の研削経路に関するデータを格納する記憶部と、研削
作業時に前記データを読出しこのデータに基づき研削経
路に沿って研削工具を移動し、研削工具で研削対象物を
研削する研削実行装置を有する研削ロボットに適用され
るものであり、研削対象物と母材表面の間の境界点の画
像を作成する画像作成装置と、この画像作成装置が出力
する画像データに基づき境界点に対応する交点の有無を
判断し、交点の有無に基づいて研削対象物の端点位置の
存在区域を判定する判定演算装置と、判定結果および画
像データに基づき研削対象物の端点位置を求める端点演
算装置とで構成される。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0020
【補正方法】変更
【補正内容】
【0020】 画像入力装置9に取り込まれた画像デー
タは、さらに画像メモリ12に送られ、ここに格納され
る。前述のスリット光投光器6、テレビカメラ7、画像
入力装置9、および画像メモリ12により、画像作成
が形成される。画像作成装置で作成されかつ格納され
る画像は、光切断像である。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0022
【補正方法】変更
【補正内容】
【0022】 判定演算装置13では、画像メモリ12
に格納された光切断像に対し画像処理が施され、所定の
判定が行われる。この画像処理による判定動作は、スリ
ット光を照射することで形成される光切断像において、
溶接ビードに対応する輪郭光像が存在する否かを判定
するものである。すなわち、例えば、母材面に対応する
像部分と、溶接ビードに対応する像部分との間に形成さ
れる2つの境界点、すなわち交点の座標を求め、かかる
交点が存在するか否かを判定する演算を行う。2つの交
点の座標は、テレビカメラ7で得られた画像の上で定義
される座標である。従って上記の場合、判定演算装置1
3は交点演算手段を含む。上記2つの交点の有無に判定
に基づき、次段の端点演算装置14で溶接ビードの始点
または終点の位置を検出する。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0025
【補正方法】変更
【補正内容】
【0025】 溶接ビードの端点の検出には、前述の投
光器6とテレビカメラ7からなる視覚センサを含む画像
作成装置が利用される。図1〜図3を参照して、溶接ビ
ードの始点位置の検出方法について説明する。図2に基
づき、母材面上の光切断像と、溶接ビード上の光切断像
の間の境界部に形成される2つの交点の座標を求める画
像処理が示される。
【手続補正5】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0027
【補正方法】変更
【補正内容】
【0027】 交差点Sが、所定間隔で設定された教示
点に来ると、コントローラ10の撮像指令部11が撮像
指令を出し、テレビカメラ7が、投光器6からのスリッ
ト光照射で形成された照射軌跡を撮影する。テレビカメ
ラ7の受光部で得られたスリット光に関する像は画像入
力装置9を経て画像メモリ12に光切断像として格納さ
れる。教示点で撮像された光切断像は、画像メモリ12
において、XY平面で定義される座標で表現される。
【手続補正6】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0029
【補正方法】変更
【補正内容】
【0029】 判定演算装置13では、画像メモリ12
の中において1番目と2番目のメモリ12A,12Bに
格納された2つの光切断像を調べる。具体的に、図示例
に従えば、1番目のメモリ12Aの中に溶接ビードの
郭光像が入っておらず、2番目のメモリ12Bの中に溶
接ビードの輪郭光像が入っている場合、判定演算装置1
3は、1番目の光切断像に対応する照射軌跡25の位置
と2番目の光切断像に対応する照射軌跡24の位置との
間に、溶接ビード21の始点が存在すると判定する。2
番目のメモリ12Bの中に溶接ビードの輪郭光像が入っ
ているという判断は、照射軌跡24上の境界点A,Bに
対応する交点a,bが、メモリ12B中の光切断像に存
在することを判断することにより行われる。
【手続補正7】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0038
【補正方法】変更
【補正内容】
【0038】 また研削作業の開始位置と終了位置だけ
を研削ロボットに大まかに教示するだけで、研削対象物
の端点位置を正確に検出することができ、研削対象物の
位置の検出作業を自動化できる。他方、ワークの設置に
ついて厳密性を要求されず、教示作業の簡素化を達成す
ることができる。従って、作業者に要求される負担が軽
減される。
【手続補正8】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】図2
【補正方法】変更
【補正内容】
【図2】 画像作成装置、判定演算装置、端点演算装置
の各機能を説明するための図である。
【手続補正9】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】符号の説明
【補正方法】変更
【補正内容】
【符号の説明】 1 …研削ロボットの工作機本体 2 …手先部 3 …研削工具 4 …ワーク 6 …投光器 7 …テレビカメラ 9 …画像入力装置 10 …コントローラ 11 …撮像指令部 12 …画像メモリ 13 …判定演算装置 14 …端点演算装置 21 …溶接ビード
【手続補正10】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図2
【補正方法】変更
【補正内容】
【図2】

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多自由度工作機構と、研削作業前に教示
    される既存の研削経路に関するデータを格納する記憶部
    と、研削作業時に前記データを読出しこのデータに基づ
    き前記研削経路に沿って研削工具を移動し、前記研削工
    具で研削対象物を研削する研削実行手段を有する研削ロ
    ボットにおいて、 前記研削対象物と母材表面の間の境界点の画像を作成す
    る画像作成手段と、この画像作成手段が出力する画像デ
    ータに基づき前記境界点に対応する交点の有無を判断
    し、前記交点の有無に基づいて研削対象物の端点位置の
    存在区域を判定する判定演算手段と、前記判定結果およ
    び前記画像データに基づき前記研削対象物の端点位置を
    求める端点演算手段を有することを特徴とする研削ロボ
    ットの端点検出装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の研削ロボットの端点検出
    装置において、前記画像作成手段は、スリット光を照射
    する投光器と、前記スリット光の照射軌跡を撮影する撮
    像装置と、この撮像装置の出力を入力する画像入力装置
    と、画像入力装置から与えられる画像データを光切断像
    として格納する画像メモリとからなることを特徴とする
    研削ロボットの端点検出装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の研削ロボットの端点検出
    装置において、前記判定演算手段は、前記研削対象物の
    端点付近の2本の前記光切断像に基づき前記端点が存在
    する区域を判定しかつこの区域を特定するため前記スリ
    ット光による照射位置を移動させる制御指令を、前記研
    削実行手段に含まれる制御手段に対し出力する端点存在
    区域特定手段を有すること特徴とする研削ロボットの端
    点検出装置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の研削ロボットの端点検出
    装置において、前記端点存在区域特定手段が出力する前
    記制御指令の内容は、前記2本の光切断像のうち一方の
    光切断像のみが前記研削対象物をとらえることと、前記
    2本の光切断像の間の区域を次第に狭め、前記端点が存
    在する区域を限定する移動情報であることを特徴とする
    研削ロボットの端点検出装置。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の研削ロボットの端点検出
    装置において、前記端点存在区域特定手段から与えられ
    る前記移動情報は、前記2本の光切断像に対応するスリ
    ット光照射位置で、前記2つのスリット光照射位置の中
    間点にスリット光照射位置を移動させるための情報であ
    ることを特徴とする研削ロボットの端点検出装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111583206A (zh) * 2020-04-28 2020-08-25 华中科技大学 一种机器人智能磨削及检测方法、终端设备及存储介质

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111583206A (zh) * 2020-04-28 2020-08-25 华中科技大学 一种机器人智能磨削及检测方法、终端设备及存储介质
CN111583206B (zh) * 2020-04-28 2023-05-12 华中科技大学 一种机器人智能磨削及检测方法、终端设备及存储介质

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