JPH07156067A - 研削ロボットの研削工具摩耗補正装置 - Google Patents

研削ロボットの研削工具摩耗補正装置

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JPH07156067A
JPH07156067A JP33932493A JP33932493A JPH07156067A JP H07156067 A JPH07156067 A JP H07156067A JP 33932493 A JP33932493 A JP 33932493A JP 33932493 A JP33932493 A JP 33932493A JP H07156067 A JPH07156067 A JP H07156067A
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JP
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grinding
wear
image
grinding tool
grindstone
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JP33932493A
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English (en)
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Hiroki Takei
宏毅 多形
Tooru Kurenuma
榑沼  透
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Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
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Publication date
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  • Constituent Portions Of Griding Lathes, Driving, Sensing And Control (AREA)
  • Finish Polishing, Edge Sharpening, And Grinding By Specific Grinding Devices (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 研削工具摩耗補正装置で、TCPが任意位置
に設定された場合に、摩耗の前後の工具形状を測定し摩
耗補正量を自動的に迅速かつ正確に求め、どのような研
削姿勢であっても摩耗補正を正確に行って適切な研削経
路で研削する。 【構成】 研削工具3,4 の輪郭光像を作成する画像作成
手段と、画像作成手段が出力する画像データに基づき既
定の研削姿勢に対応する研削工具と研削対象物5との接
触位置を算出する接触位置検出手段15と、当該接触位置
に対応する摩耗量を求める摩耗量演算手段16と、摩耗量
演算手段により与えられる摩耗量を研削工具の動作中心
点TCP に関する量に変換する座標変換演算手段17と、座
標変換演算手段により得られる動作中心点に関する量に
基づき既定研削姿勢に対して摩耗補正量を求める摩耗補
正演算手段18を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は研削ロボットの研削工具
摩耗補正装置に関し、特に、ティーチングプレイバック
式の産業用多自由度工作機械に適用され、複数の研削姿
勢をとるときに各研削姿勢に対応する砥石の摩耗量を非
接触状態で算出し、各研削姿勢での砥石摩耗を正確に補
正する研削ロボットの研削工具摩耗補正装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、ロボット機構を利用して研削対象
物を研削加工するものとして、例えば特開昭61−15
9366号公報に開示される研削ロボットなどがある。
この研削ロボットは、ロボットのハンド部に回転駆動さ
れる砥石を装着したもので、研削対象物に対して種々の
研削加工が行える。
【0003】一般的に、例えば6自由度を有するロボッ
ト本体の手首部分に作業工具を取り付け、この作業工具
で特定な作業を行う場合、作業工具の動作中心点とし
て、TCP(Tool Center Point )が設定される。TC
Pは、作業工具が決定されたとき、当該作業工具に対応
する、作業時に当該作業工具の位置を制御するための基
準位置として設定される。設定されたTCPは制御装置
のメモリに記憶される。TCPを設定すると、関節動作
以外の手動操作時、TCPを中心にロボット本体が動作
し教示を容易に行うことができる。TCPには、位置と
姿勢の2種類が存在する。TCPの位置は、ロボット本
体のアーム先端部(または手首先端部)の中心点から、
当該部分で定義される3次元座標系の各軸(X,Y,
Z)方向への位置のズレで定義される。またTCPの姿
勢は、上記のXYZ座標系からどの方向に向いているか
で定義され、表現されたTCPの位置と姿勢に関する座
標系はハンド座標系と呼ばれる。
【0004】TCPの定め方については、例えば、作業
工具の或る点の位置を、作業工具とワークとの理想的な
接触点として想定して、当該或る点をTCPとして定め
る。この場合、TCPは、作業工具、例えば砥石の縁の
一点になる。しかし、TCPは必ずしも作業工具に属す
る位置に設定する必要はなく、一般的には、空間の任意
の点をTCPとして設定することができる。
【0005】前述のごとく、例えば研削作業の工具とし
て砥石を決定したとき、当該砥石に対応してTCPを設
定するが、実際の研削作業では砥石が徐々に摩耗される
ので、最初に設定されたTCPと実際の接触点との間で
ズレが生じ、その結果、研削予定の箇所と実際の研削箇
所の間でズレが発生して研削すべき部分を削り残すこと
が発生する。そのため、研削作業中に砥石において摩耗
が発生することを想定して、この砥石の摩耗が原因で生
じる研削予定箇所と実際の研削箇所とのズレを何らかの
方法で検出し、研削予定箇所が正しく研削されるよう
に、制御装置のメモリに用意された工具の位置制御の内
容を補正する必要がある。
【0006】砥石摩耗を補正する従来の方法として、作
業者が仕上がり具合を見て必要に応じて砥石を移動させ
る方法や、一定作業回数毎に一定量ずつ自動的に砥石を
移動させる方法などある。また近年では力センサを使用
する方法(例えば特開平1−177957号)、砥石の
摩耗に応じて工具をスライドさせることが可能な工具保
持装置をロボットの手首につける方法(例えば特開昭6
2−9862号)、センサなどで砥石の摩耗量を検出し
当該砥石上に設定された座標系に従ってロボットを動作
させ当該摩耗量を補正する方法(例えば特開平1−17
1761号)、センサで複数の砥石姿勢に対応する砥石
の先端位置を検出しそれに基づき各姿勢での研削動作軌
跡を補正する方法(例えば特開昭62−282860号
や特開昭63−295170号)が用いられている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上記の作業者が仕上り
具合を見て補正する方法では、人手が必要であり、また
仕上り具合の判断が作業者の個人的能力に応じてばらつ
くおそれがある。一定量ずつ自動的に砥石を移動させる
方法では、研削対象物により砥石の摩耗量が異なるた
め、実際の摩耗量と補正量との間に差が生じて、削り残
しや削り過ぎなどが起こり品質が損なわれる。力センサ
を使用する方法は、砥石の押付け方向に関し摩耗を補正
することには有効であるが、砥石の摩耗状況により研削
経路を修正することは難しい。スライド装置を装着する
方法は、手首部が大きくなるばかりでなく、高い負荷や
衝撃に耐えることができず、かつ位置決めを正確に行う
装置は高価なものとなり、悪環境における信頼性の問題
もある。
【0008】センサなどで検出した砥石の摩耗量を、砥
石上に設定された座標系に従ってロボットを動作させる
ことで補正する方法は、ロボットの複数の研削姿勢には
対応しにくい。また、センサなどで複数の研削姿勢で砥
石先端位置を検出し、それに従ってロボットの研削経路
を修正する方法では、複数の研削姿勢に対応する砥石の
先端位置を検出するために時間がかかり、常に(頻繁
に)研削姿勢を変更する研削作業には対応しにくい。
【0009】本発明の目的は、上述した各問題点を解決
することにあり、TCPが任意の位置に設定された場合
において、摩耗前および摩耗後の研削工具の形状を測定
して摩耗補正量を自動的に迅速かつ正確に求め、どのよ
うな研削姿勢であっても摩耗補正を正確に行って適切な
研削経路で研削し、かつ工具周辺の構造が簡素である研
削ロボットの研削工具摩耗補正装置を提供することにあ
る。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明に係る研削ロボッ
トの研削工具摩耗補正装置は、上記目的を達成するた
め、次のように構成される。
【0011】手首に装着した研削工具によって研削対象
物を研削する研削ロボットであり、研削工具の輪郭光像
を作成する画像作成手段と、この画像作成手段が出力す
る画像データに基づき既定の研削姿勢に対応する研削工
具と研削対象物との接触位置を算出する接触位置検出手
段と、研削工具の接触位置に対応する摩耗量を求める摩
耗量演算手段と、摩耗量演算手段により与えられる摩耗
量を研削工具の動作中心点に関する量に変換する座標変
換演算手段と、座標変換演算手段により得られる動作中
心点に関する量に基づき既定研削姿勢に対して摩耗補正
量を求める摩耗補正演算手段を含んでいる。
【0012】画像作成手段は、好ましくは、研削工具の
回転中心を通るようにスリット光を照射する投光器と、
スリット光の照射軌跡を撮像する撮像装置と、この撮像
装置の出力を入力する画像入力装置と、画像入力装置か
ら与えられる画像データを光切断像として格納する画像
メモリとから構成される。
【0013】また摩耗量演算手段は、好ましくは、画像
作成手段により作成された摩耗がない研削工具の輪郭光
像上にある刃先位置を基準とし、接触位置検出手段によ
り得られた摩耗後の研削工具の各接触位置に基づき、対
応する研削姿勢をとろうとする時に研削工具の摩耗量を
求め、次の研削作業時に、研削工具の摩耗により生じる
各既定の研削姿勢での研削ロボットの研削位置の誤差を
修正するための補正データとして記憶手段に格納するよ
うに構成される。
【0014】さらに、座標変換演算手段は、摩耗量演算
手段により与えられる研削工具の各研削姿勢に対応する
研削工具の摩耗量について、研削工具の動作中心点を原
点として定義されたハンド座標系への座標変換を行うよ
うに構成される。
【0015】摩耗補正演算手段は、好ましくは、座標変
換演算手段により得られた研削工具の各研削姿勢に対応
する研削工具の摩耗量に基づき、既定の研削姿勢をとり
研削作業を行うときの研削経路の位置ズレ量を求め、動
作中心点の補正データとしてロボット制御手段に供給す
る。
【0016】
【作用】本発明では、スリット光投光器とテレビカメラ
からなる視覚センサ(輪郭検出装置)、画像入力装置、
画像メモリからなる画像作成手段を構成する。研削工具
(具体的例としては砥石、以下「砥石」という)の摩耗
を補正するために、まず、研削作業開始前に画像作成手
段により、研削ロボットに研削経路を教示するときに使
われる基準砥石の輪郭切断像を基準像として作成し、画
像メモリに格納する。研削作業を行って使用中の砥石が
摩耗したときにおいて当該砥石の摩耗量を補正しようと
するとき、前記の基準像を作成した位置と一致するよう
に、摩耗を有する砥石をその位置まで移動し、画像作成
手段によって、摩耗した砥石の輪郭切断像を作成し、基
準像と区別して画像メモリに格納する。基準砥石の輪郭
切断像、摩耗した砥石の輪郭切断像は、いずれも砥石の
回転中心を含む像であり、各砥石の縁の部分の通過点は
任意の位置で、特に制限されない。
【0017】検出演算装置、データメモリ、接触位置演
算装置により構成された接触位置検出手段が動作して、
検出演算装置により画像メモリに格納されかつ画像メモ
リの座標系で記述された前記の基準像および摩耗後の砥
石の輪郭光像に対して、まず砥石の刃先に対応する画像
位置の座標値を抽出し、データメモリに格納する。その
後、接触位置演算装置により、データメモリに格納され
た摩耗後の砥石の輪郭の座標値およびロボットコントロ
ーラから与えられる砥石と被研削物すなわちワークとの
傾斜角度に基づいて砥石の接触位置を算出し、その算出
値をデータメモリに格納する。
【0018】摩耗量演算装置では、データメモリに格納
された砥石の接触位置に関するデータに基づき減算を行
って砥石の回転中心軸と回転半経からなる座標系におい
て摩耗した砥石の当該摩耗量を算出し、得られた値をデ
ータメモリに格納する。次の座標変換装置に従えば、デ
ータメモリに格納・保存された砥石の摩耗量に対して座
標変換処理を施し、この座標変換によって動作中心点す
なわちTCPでの摩耗補正量を砥石送り方向および砥石
押付け方向に分割して求める。そして摩耗補正演算手段
は、最後に砥石の各研削姿勢に対応する砥石の摩耗量に
基づいて既定の研削姿勢をとって研削作業を行うときの
研削経路の位置ズレ量を求め、この位置ズレ量をTCP
の補正データとしてロボットコントローラに供給する。
【0019】
【実施例】以下に、本発明の実施例を添付図面に基づい
て説明する。
【0020】図1は本発明の代表的な実施例を示す構成
図、図2は砥石輪郭の光切断像を作成する状況を説明す
るための図、図3は砥石摩耗前後の輪郭光像を抽出する
過程を説明する図、図4は砥石の接触点を求める過程を
説明する図、図5は接触点での摩耗量を算出する過程を
説明する図、図6は摩耗補正量を算出する過程を説明す
る図である。本実施例では、6自由度を有する研削ロボ
ットに適用した例を説明し、研削工具として砥石を使用
し、さらに厚さが均一の円板状砥石を摩耗量検出の基準
砥石として使うことにした。また、砥石摩耗量および摩
耗補正量の算出は、すべて砥石先端の円周上に位置する
点、いわゆる砥石の刃先を基準として計算する。
【0021】図1において、1は研削ロボットの工作機
構本体であり、以下ではロボット本体という。ロボット
本体1のアームの手首2に研削工具ユニットとしてのグ
ラインダ3が取り付けられ、さらにグラインダ3に砥石
4が装着される。砥石4は作業台6に取り付けられたワ
ーク5の研削作業を行う。
【0022】作業台6の側方にある保持台7には、基準
砥石または砥石の研削部の輪郭形状を検出するための輪
郭検出装置(視覚センサユニット)10が配設される。
輪郭検出装置10は、スリット光投光器8とテレビカメ
ラ9により構成され、スリット光の光線軌跡を利用して
砥石の輪郭形状を検出するもので、視覚センサとしての
機能を有する。ここで砥石の「輪郭形状」とは、砥石の
研削部分において、砥石の回転中心を通りハンド座標系
におけるx,y平面で切断した断面の縁を表す形状をい
う。
【0023】投光器8とテレビカメラ9は、研削作業が
行われる領域から隔離されるようにその周囲に隔壁10
aで囲まれ、その上側だけが開放された空間に配置され
る。投光器8は、例えばその投光方向が斜め上方に向く
ように配置され、テレビカメラ9は例えばその撮影方向
がまっすぐ上方に向くように配置されることが望まし
い。輪郭検出装置10において砥石4はテレビカメラ9
の上方に位置する所定箇所に停止状態でセットされ、投
光器8からスリット光が照射され、テレビカメラ9が砥
石4上に生じたスリット光の光線軌跡(光切断像)を撮
影することにより、砥石4の輪郭形状に関する情報、例
えば砥石4の摩耗状態に関する情報を得る。テレビカメ
ラ9で得られた映像信号すなわち砥石4の摩耗状態に関
する信号は出力信号回路によって画像入力装置11に入
力される。
【0024】スリット光を与える投光器8の光源として
は、例えば670nm〜690nmの発振領域を有する
半導体レーザが使用される。また、テレビカメラ9の受
光部には前記波長領域に対応する分光感度特性を有する
干渉フィルタを備えるのが望ましい。これにより外乱光
の影響を排除できる。また、投光器8から照射されるス
リット光は可視光であり、そのため砥石の摩耗量を検出
するためのスリット光照射位置いわゆる検出位置を教示
することが行いやすくなると共に、作業者の安全にも役
立つ。スリット光を上向きに照射する場合には、輪郭検
出装置10に保護用カバーを装着することが望ましい。
【0025】光切断像を利用して砥石4の摩耗状態を検
出し、その検出情報に基づいてその摩耗量を計算し、砥
石の摩耗補正を行うための全動作は、ロボット本体1の
動作制御のために設けられたコントローラ19の制御の
下で行われる。本実施例の研削ロボットはティーチング
プレイバック式で構成される。本来の研削作業および研
削作業中の摩耗補正作業について、事前に、その作業に
関する手順が教示される。砥石摩耗補正作業を開始する
前に、まず輪郭検出装置10へ接近するための移動経路
を教示し、次に輪郭検出装置10における砥石の摩耗状
態を検出するための停止位置を教示する。この停止位置
は、図2に示すように、投光器10によるスリット光の
照射が砥石4の回転中心を通るような位置である。
【0026】研削ロボットのコントローラ19は、一般
的な構成として、演算処理装置および記憶装置を内蔵
し、記憶装置に格納された動作指令用プログラム、教示
された位置データおよび姿勢データなどに基づいて、研
削作業等を実行するための制御指令をロボット本体1に
与える。ロボット本体1では、各関節部に配設された駆
動装置を制御指令に基づき動作させ、グラインダ3に装
着された砥石の位置および姿勢を所要状態にする。コン
トローラ19の制御指令に基づいて、ロボット本体1で
は砥石4を教示された輪郭検出位置まで移動させる。コ
ントローラ19は、後述する画像作成装置、接触位置検
出装置、摩耗補正演算装置を動作させて摩耗検出、摩耗
補正を行う。コントローラ19の内部には動作プログラ
ムにより摩耗検出作業実行手段が形成される。
【0027】コントローラ19は、図2に示すように、
砥石4を輪郭検出装置10の検出位置まで移動する動作
が終了する際に画像入力装置11に対し撮像命令を与え
る。さらに画像入力装置11は、テレビカメラ9に撮影
動作を実行させ、砥石4の輪郭部に形成されたスリット
光の光線軌跡20に関する画像データを取り込んで、画
像メモリ12(図2中では、区別のため画像メモリ12
Aとして示す)に転送し、格納する。
【0028】前述のスリット光投光器8、テレビカメラ
9、画像入力装置11および画像メモリ12により画像
作成装置が形成される。この画像作成装置で作成されか
つ画像メモリに格納される画像21は光切断像である。
この光切断像は、画像メモリ12上に固定されている2
次元座標系X−Yにより記述される。
【0029】コントローラ19は、前述の摩耗検出作業
実行手段に基づき、まず研削作業開始前にグラインダ3
に装着された砥石4を、図2に示すように予め教示され
た検出位置まで移動させ、画像作成装置により、図2お
よび図3に示すように摩耗してない新品の砥石4の輪郭
光切断像を作成し、砥石摩耗量検出のための基準光切断
像21として画像メモリ12Aに格納する。次にグライ
ンダ3および砥石4によってワーク5の研削を行い、こ
の研削作業で摩耗した砥石4について前述の摩耗検出の
動作を再度行い、得られた摩耗後の砥石光切断像22
を、前記基準光切断像21と区別して、画像メモリ12
Bに格納する。
【0030】接触位置検出装置は、検出演算装置13、
データメモリ14、接触位置演算装置15により構成さ
れる。コントローラ19からの接触位置検出制御命令が
与えられると、接触位置検出装置では、まず検出演算装
置13が、前記画像メモリ12Bに格納された砥石の光
切断像22から、画像メモリ座標系に対応する座標値を
抽出し、砥石4の輪郭位置データとしてデータメモリ1
4に格納する。次に図4に示すように、接触位置演算装
置15が、データメモリ14に格納された摩耗後の砥石
の輪郭座標値を用い、コントローラ19から与えられた
砥石傾斜角度θで回転変換を施し、回転後の座標系X’
−Y’のY’軸方向での最大値y’を求めることによ
り、元の座標系X−Yでの接触位置N1を算出する。
【0031】グラインダ3および砥石4によってワーク
5を研削する場合、砥石4の研削姿勢は、図6に示すよ
うにグラインダ3に装着された砥石4を斜めに設置した
状態となる。砥石4の傾斜角度θは、一般的にワーク5
の材質、砥石4の送り速度、砥石4の研削幅などと関係
を有し、研削作業前に予め設定される。また研削箇所に
応じて異なる研削姿勢をとるのが一般的である。砥石4
が摩耗のない新品の場合、砥石4の研削位置、すなわち
砥石4とワーク5の接触点は研削姿勢によらず同一であ
るが、摩耗後の砥石4の研削位置は傾斜角度θによって
異なる。
【0032】研削作業時にとる研削姿勢が複数である場
合には、研削部に研削面が複数形成され、その結果角部
が複数形成される。そのため、検出演算装置13により
抽出されかつデータメモリ14に格納された砥石の光切
断像22によって、接触位置演算装置15に基づき、複
数回の演算によって、対応する砥石の複数の接触位置を
求めることができる。
【0033】摩耗補正演算装置16では、前記の接触位
置演算装置15により得られた砥石4の研削部の接触位
置の座標データと、予め画像メモリ12Aに格納された
砥石の基準光切断像21とを用いて、各研削姿勢での摩
耗量を算出する。図5に示すように、砥石4における接
触点Nは画像メモリ12Bに格納された砥石4の光切断
像22上のN1と対応しており、砥石4の刃先上に設定
された任意の点Tは画像メモリ12Aに格納された砥石
基準像21の端点部T1と対応している。そこで、この
場合の砥石4の摩耗量dx,dy(図5で定義される)
は、T1とN1の各座標値の減算により求める。なお、
前記接触位置N1の座標データは座標系X−Yでの値で
あり、摩耗量dx,dyは座標系x−y(砥石の回転中
心軸方向がy、半径方向がxである)での値であるの
で、所定の変換の下で計算が行われる。
【0034】説明の便宜上、本実施例では図2に示すよ
うにTCPの設定位置をスリット光の照射位置T(回転
中心を通ることは前述の通りである)と例えば90°に
なる砥石4の刃先の点Pから例えば長さL離れた位置で
あるとする。この場合、TCPは砥石4が含まれる平面
内に存在する。また砥石の回転中心軸と回転半径とから
なる座標系は円筒座標系として考えることができる。こ
の円筒座標系に関し、スリット光の照射位置Tと点Pと
は同一の半径を有している。
【0035】座標変換演算装置17は、求められた砥石
の各摩耗量に基づいて座標変換を施すことによりTCP
での摩耗量を求める。図2に示した円筒座標系23に関
して検出位置Tと作業点Pとは同じ半径座標xを有する
ので、求められた砥石の摩耗量dxとdyは同じであ
る。また本実施例では、砥石の作業点PとTCPとが同
じ縦断面内に配置されるように設定されているので、T
CPでの摩耗量DxとDyは、下式で求められる。
【0036】
【数1】Dx=dx Dy=dy
【0037】さらに摩耗補正演算装置18では、図6に
示すように、砥石4の研削角度θに基づいて砥石摩耗が
発生していないときのTCPと摩耗後のTCP0との差
として、砥石送り方向での摩耗補正量δ1と、砥石押付
け方向での摩耗補正量δ2を次の式により算出すること
になる。
【0038】
【数2】δ1=dx・sinθ+dy・cosθ δ2=dx・cosθ−dy・sinθ
【0039】研削ロボットのコントローラ19は、算出
された各研削姿勢を対応する砥石摩耗補正量に基づい
て、最初の教示で用意された研削経路に関する位置デー
タを補正しつつ研削作業を行う。これによって、砥石4
において研削作業中に摩耗が発生したとしても、研削経
路に関して研削姿勢に対応した適切な補正が施されるた
め、精度のよい研削作業を実現することができる。
【0040】次に、図7および図8を参照して他の実施
例を説明する。
【0041】図7は、前記の輪郭検出装置10の部分を
視覚センサとしてロボット本体1の手首2に搭載した実
施例を示す。この実施例では、スリット光投光器8とテ
レビカメラ9を所定配置関係で備える輪郭検出ユニット
24を手首2に取り付け、さらにロボット本体1と別の
構成で反射ミラー装置25を設置する。反射ミラー装置
24は、それぞれ反射方向が異なるミラー26,27を
備える。ミラー26は投光器8の照射方向に関連し、ミ
ラー27はテレビカメラ9の撮影方向に関連している。
図7に示すように、ロボット本体1を動作させ、砥石4
および輪郭検出ユニット24を反射ミラー装置25に対
して所定位置に配置すると、投光器8からのスリット光
28がミラー26の反射作用で砥石4の点Tと回転中心
を結ぶ直線に一致するように照射され、このスリット光
の光線軌跡をミラー27の反射作用を利用してテレビカ
メラ9が撮影することにより、前述の実施例の場合と同
様に砥石4の摩耗状態を検出し摩耗量を求め摩耗補正を
行うことができる。
【0042】上記実施例では、ロボット本体1に視覚セ
ンサの構成を付加するようにしたため、輪郭検出装置の
構成部分を簡略できると共に、位置合せが容易となる。
【0043】図8の実施例は、図7に示した実施例をさ
らに改良したものであり、前述の反射ミラー26,27
をロボット本体1の手首2に搭載し、ロボット本体1以
外に特別な構成を設けることを省略している。本実施例
の構成では、輪郭検出ユニット24のケーシングにて取
付け軸29aの回りに回転自在にミラー支持部材29を
取り付け、このミラー支持部材29にミラー26,27
を所定の配置関係で取り付けている。ミラー支持部材2
9は図示しない回転装置で任意に回転される。その他の
構成については図7で説明した実施例と同じである。か
かる構成では、摩耗検出および摩耗補正を行うときに
は、図8に示すようにミラー支持部材29を下限位置に
配置し、図7で説明した前記実施例の場合と同様にミラ
ー26,27の反射作用を利用して摩耗検出作業等を行
う。他方、ワーク5の研削作業を行うときには、ミラー
支持部材29を回転させて上方位置にセットし、研削作
業の障害にならないようにする。本実施例の構成によれ
ば、構成がさらに簡易となり、輪郭検出装置の所定位置
のセット等の教示を行う必要がないため、制御も容易に
なる。
【0044】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように本発明によ
れば、研削対象物に対し研削作業を行う場合に種々の角
度(さまざまな研削姿勢)で砥石を研削対象物に当てて
研削を行うときに、光切断像を利用し摩耗前および摩耗
後の輪郭情報を用いて砥石の摩耗状態を直接的に検出
し、砥石の各傾斜姿勢に応じた摩耗量を正確に算出し、
さらに当該摩耗量に応じて摩耗補正量を正確に算出する
ようにしたため、研削作業中に自動的に砥石の研削位置
を精度良く修正することができる。このため、研削対象
物の仕上がり具合が良好になる。
【0045】また、スリット光投光器とテレビカメラか
らなる視覚センサによって砥石研削部の輪郭形状に関す
る光像を作成し、研削部に含まれる各摩耗部の摩耗状態
を数値データとして抽出することにより、一回の検出演
算作業で摩耗状態に関するすべての情報を獲得すること
ができる。さらに、砥石の各研削姿勢での摩耗補正量を
迅速に算出することができるため、迅速に摩耗補正を行
うことができ、砥石摩耗補正の作業時間を大幅に短縮す
ることができる。
【0046】さらに、スリット光を砥石刃先部に照射す
る際に、照射位置として砥石の回転中心軸を通る場所で
あるならばどこでも構わないので、TCPの設定位置と
関係なく、簡単に教示作業および摩耗補正量検出のため
の作業を行うことができる。特に本発明で採用される構
成は、TCPが砥石以外の箇所に設定される場合におい
て好都合である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る研削ロボットの研削工具摩耗補正
装置の全体的なシステムを示す構成図である。
【図2】砥石輪郭の光切断像を作成する状況を説明する
ための図である。
【図3】砥石摩耗前後の輪郭の光切断像を抽出する過程
を説明するための図である。
【図4】砥石の接触点を求める過程を説明する図であ
る。
【図5】接触点での摩耗量を算出する過程を説明する図
である。
【図6】砥石の摩耗補正量を算出する過程を説明する図
である。
【図7】本発明に係る他の実施例を説明するための図で
ある。
【図8】本発明に係る他の実施例を説明するための図で
ある。
【符号の説明】
1 ロボット本体 2 手首 3 グラインダ 4 砥石 5 ワーク 6 作業台 7 保持台 8 スリット光投光器 9 テレビカメラ 10 輪郭検出装置 11 画像入力装置 12 画像メモリ 13 検出演算装置 14 データメモリ 15 接触位置演算装置 16 摩耗量演算装置 17 座標変換演算装置 18 座標補正演算装置 19 研削ロボットのコントローラ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 手首に装着した研削工具によって研削対
    象物を研削する研削ロボットにおいて、 前記研削工具の輪郭光像を作成する画像作成手段と、こ
    の画像作成手段が出力する画像データに基づき既定の研
    削姿勢に対応する前記研削工具と前記研削対象物との接
    触位置を算出する接触位置検出手段と、前記研削工具の
    前記接触位置に対応する摩耗量を求める摩耗量演算手段
    と、前記摩耗量演算手段により与えられる前記摩耗量を
    前記研削工具の動作中心点に関する量に変換する座標変
    換演算手段と、前記座標変換演算手段により得られる前
    記動作中心点に関する前記量に基づき既定研削姿勢に対
    して摩耗補正量を求める摩耗補正演算手段を有すること
    を特徴とする研削ロボットの研削工具摩耗補正装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の研削ロボットの研削工具
    摩耗補正装置において、前記画像作成手段は、前記研削
    工具の回転中心を通るようにスリット光を照射する投光
    器と、前記スリット光の照射軌跡を撮像する撮像装置
    と、この撮像装置の出力を入力する画像入力装置と、画
    像入力装置から与えられる画像データを光切断像として
    格納する画像メモリとからなることを特徴とする研削ロ
    ボットの研削工具摩耗補正装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または2記載の研削ロボットの
    研削工具摩耗補正装置において、前記摩耗量演算手段
    は、前記画像作成手段により作成された摩耗がない研削
    工具の輪郭光像上にある刃先位置を基準とし、前記接触
    位置検出手段により得られた摩耗後の研削工具の各接触
    位置に基づき、対応する研削姿勢をとろうとする時の研
    削工具の摩耗量を求め、次の研削作業時に、研削工具の
    摩耗により生じる各既定の研削姿勢での研削ロボットの
    研削位置の誤差を修正するための補正データとして記憶
    手段に格納することを特徴とする研削ロボットの研削工
    具摩耗補正装置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の研削ロボットの研削工具
    摩耗補正装置において、前記座標変換演算手段は、前記
    摩耗量演算手段により与えられる研削工具の各研削姿勢
    に対応する研削工具の摩耗量を、研削工具の動作中心点
    を原点として定義されたハンド座標系への座標変換する
    ことを特徴とする研削ロボットの研削工具摩耗補正装
    置。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の研削ロボットの研削工具
    摩耗補正装置において、前記摩耗補正演算手段は、前記
    座標変換演算手段により得られた研削工具の各研削姿勢
    に対応する研削工具の摩耗量に基づき、既定の研削姿勢
    をとり研削作業を行うときの研削経路の位置ズレ量を求
    め、前記動作中心点の補正データとしてロボット制御手
    段に供給することを特徴とする研削ロボットの研削工具
    摩耗補正装置。
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