JP2019162681A - 加工装置及び加工方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】被加工物の表面加工を的確に行える加工装置を提供する。【解決手段】スピンドルに加工具を取り付け、この加工具をワークの表面に沿って移動させてワークの表面加工を行う加工装置であって、スピンドル及び加工具と共に距離センサを移動させ加工具が加工する表面の凹凸を検知させ、この距離センサの検知情報に基づいてワークの表面の凹凸の変化度を検出し(S12)、この凹凸の変化度に応じて加工具をワークWの表面に押し付ける力を設定し(S14)、設定される力により加工具をワークの表面に押し付けて加工を行う(S16)。【選択図】図2

Description

本発明は、被加工物の加工を行う加工装置及び加工方法に関する。
従来、被加工物(ワーク)の加工を行う加工装置及び加工方法として、例えば、特開2003−62752号公報に記載されるように、目標形状に基づいてプログラムされた軌跡に沿って加工具を移動させて加工を行う装置及び加工方法が知られている。この加工装置及び加工方法は、工具と共にレーザ計測器を移動させて被加工物の表面の凹凸を検出し、表面の凹部では速く凸部で遅く工具を移動させることにより加工負荷が平均化されるように加工を行っている。
特開2003−62752号公報
しかしながら、上述した加工装置及び加工方法にあっては、急峻な凹凸を的確に平滑化させることが難しい。すなわち、上述の加工装置及び加工方法では、予め設定した軌跡に沿って加工具が移動するため、被加工物の表面に段差のように急峻な凹凸があった場合、そのような凹凸のみを削って被加工物の表面形状を滑らかにする作業が行えない。
そこで、被加工物の表面加工を的確に行える加工装置及び加工方法の開発が望まれている。
本開示の一態様に係る加工装置は、スピンドルに加工具を取り付け、この加工具を被加工物の表面に沿って移動させて被加工物の表面加工を行う加工装置であって、スピンドル及び加工具と共に移動し加工具が加工する表面の凹凸を検知する検知器と、検知器の検知情報に基づいて被加工物の表面の凹凸の変化度を検出する検出部と、検出部により検出された変化度に応じて加工具を被加工物の表面に押し付ける力を設定する設定部と、設定部により設定される力により加工具を被加工物の表面に押し付けて加工を行わせる加工制御部とを備えて構成されている。この加工装置によれば、被加工物の表面の凹凸の変化度に応じて加工具を被加工物の表面に押し付けて表面加工が行われる。このため、被加工物の表面形状の凹凸の部分のみを加工することができる。従って、被加工物の表面形状の凹凸除去の加工を的確に行える。
また、本開示の一態様に係る加工装置において、設定部は、検出部により検出された変化度が大きいほど加工具を被加工物の表面に押し付ける力を大きく設定してもよい。この場合、被加工物の表面の凹凸の変化度が大きいほど加工具が被加工物の表面を強く押し付けて加工が行えるため、急峻な凹凸の箇所を大きく削ることができ、被加工物の表面の平滑化が的確に行える。
本開示の一態様に係る加工方法は、スピンドルに加工具を取り付け、この加工具を被加工物の表面に沿って移動させて被加工物の表面加工を行う加工方法であって、スピンドル及び加工具と共に検出器を移動させ、検出器により加工具が加工する表面の凹凸を検知する検知工程と、検知器の検知情報に基づいて被加工物の表面の凹凸の変化度を検出する検出工程と、検出工程において検出された変化度に応じて加工具を被加工物の表面に押し付ける力を設定する設定工程と、設定工程により設定される力により加工具を被加工物の表面に押し付けて加工を行わせる加工制御工程とを含んで構成される。この加工方法によれば、被加工物の表面の凹凸の変化度に応じて加工具を被加工物の表面に押し付けて表面加工が行われる。このため、被加工物の表面形状の凹凸の部分のみを加工することができる。従って、被加工物の表面形状の凹凸除去の加工を的確に行える。
本開示によれば、被加工物の表面加工を的確に行うことができる。
本開示の実施形態に係る加工装置の構成を示す概略図である。 図1の加工装置の動作及び実施形態に係る加工方法を示すフローチャートである。 図1の加工装置における加工経路の説明図である。 図2の加工装置の動作及び加工方法における押付力の設定の説明図である。 図2の加工装置の動作及び加工方法における加工制御の説明図である。 図1の加工装置の変形例の説明図である。 図1の加工装置の変形例の説明図である。 加工装置の比較例を示す図である。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。なお、図面の説明において同一要素には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
図1は、本発明の実施形態に係る加工装置1の構成の概要図である。図1に示されるように、加工装置1は、スピンドル4に取り付けられた加工具2をワークWの表面に沿って移動させてワークWの表面加工を行う装置である。ワークWは、加工装置1により加工される被加工物であり、ワーク保持台91に固定して保持される。ワークWとしては、あらゆる部品を適用することができる。ワークWの例としては、金型、エンジン構成部品などが挙げられる。本実施形態では、表面加工として、ワークWの表面の凹凸を平滑化する加工を行う場合について説明する。
加工装置1は、加工具2の位置及び姿勢の調整を行うロボットアーム3を備えている。ロボットアーム3は、加工具2の位置及び姿勢の調整を行う作動部として機能する。ロボットアーム3は、複数のリンク部31〜34及び複数の関節部35〜37を有し、加工具2の位置及び姿勢を変更可能に構成されている。リンク部31〜34は、例えば、軸方向に延びる棒状の部材として構成される。リンク部31は鉛直方向に向けられ、その基端側がベース部材38の上面に取り付けられている。リンク部31は、このリンク部31の軸線を中心に回転可能に構成されている。リンク部31の先端側には、関節部35を介してリンク部32が取り付けられている。関節部35は、水平方向の軸線を中心に回転可能に構成されている。関節部35の回転動作により、リンク部32が関節部35の回転軸を中心に回転する。
リンク部32の先端側には、関節部36を介してリンク部33が取り付けられている。関節部36は、水平方向の軸線を中心に回転可能に構成されている。関節部36の回転動作により、リンク部33が関節部36の回転軸を中心に回転する。リンク部33は、このリンク部33の軸線を中心に回転可能に構成されている。リンク部33の先端側には、関節部37を介してリンク部34が取り付けられている。関節部37は、水平方向の軸線を中心に回転可能に構成されている。関節部37の回転動作により、リンク部34が関節部37の回転軸を中心に回転する。リンク部34は、このリンク部34の軸線を中心に回転可能に構成されている。
リンク部34の先端側には、力覚センサ5が取り付けられている。力覚センサ5は、加工具2に作用する外力を検出するセンサである。この外力としては、例えば加工具2をワークWに押し付けた場合の反力が該当する。力覚センサ5は、例えば直交三軸方向の力と各軸周りのトルクを計測可能な六軸センサが用いられる。このため、力覚センサ5は、加工具2に作用する六自由度の外力と三軸周りのトルクを検出することができる。また、力覚センサ5に所定の外力が検出されるように、加工具2をワークWに押し付けて加工を行うことにより、力制御によるワークWの加工が行える。なお、外力を検出する力センサは、加工具2に作用する外力が検出できるものであれば、力覚センサ5以外のセンサを用いてもよい。
力覚センサ5の先端側には、距離センサ6が取り付けられている。距離センサ6は、ワークWの表面の凹凸を検知する検知器であり、この距離センサ6からワークWの表面までの距離を検知する。距離センサ6は、リンク部34に固定されることにより、スピンドル4及び加工具2と共に移動する。この距離センサ6としては、例えばレーザ距離計が用いられる。距離センサ6は、レーザ光AをワークWに向けて射出し、レーザ光Aの照射位置に基づいてワークWの表面までの距離を検知する。ロボットアーム3を作動させてレーザ光Aの位置を移動させながらワークWの表面までの距離の変化を検出することにより、ワークWの表面の凹凸を検出することができる。なお、ワークWの表面の凹凸を検知する検知器するセンサとしては、距離センサ6以外のセンサを用いる場合もある。例えば、本実施形態では、非接触式の距離センサを用いているが、接触式のセンサを用いてもよい。
力覚センサ5の先端側には、スピンドル4が取り付けられている。スピンドル4は、距離センサ6と加工具2の移動方向に対してずれた位置に設けられている。例えば、力覚センサ5の先端側にはリンク部34の径方向へ延びる連結部39が設けられ、連結部39の先端側にワークWに向けてスピンドル4が設けられる。連結部39としては、例えば板状部材又は棒状部材などが用いられる。このように、スピンドル4及び距離センサ6は、それぞれ力覚センサ5の先端側に取り付けられている。このため、距離センサ6は、スピンドル4及び加工具2と共に移動し、加工具2が加工する表面の凹凸を検知することができる。
スピンドル4は、加工具2を回転させる回転作動部として機能する。例えば、スピンドル4は、モータを内蔵したスピンドルモータが用いられる。なお、加工装置1の回転作動部としては、加工具2を回転させることができれば、スピンドル4以外のものを用いてもよく、例えばスピンドルとモータが別体に構成されていてもよい。
スピンドル4の先端側には、加工具2が取り付けられている。加工具2は、回転した状態でワークWに当接されることで、ワークWを加工する部材である。この加工具2としては、例えばロータリーバーが用いられ、より具体的には超硬ロータリーバーが用いられる。具体的には、加工具2は、シャフト21の先端に円柱型の加工部22を取り付けて構成される。加工部22は、ワークWを切削する部位であり、ワークWの種類、加工の用途などに応じて、円柱型以外の形状のものを用いてもよい。加工具2は、シャフト21の基端側をスピンドル4に取り付けられて用いられる。スピンドル4の回転に応じてシャフト21及び加工部22が回転し、加工部22がワークWに当接され、ワークWの加工が行われる。なお、加工具2としては、ロータリーバー以外の加工具であってもよく、例えば砥石、エンドミルなどであってもよい。
図1において、加工装置1は、制御部8を備えている。制御部8は、加工装置1の加工制御を行う加工制御部として機能する。制御部8は、例えば、一つのコンピュータ又は電子制御ユニットにより構成されていてもよいし、パーソナルコンピュータ及びコントローラにより構成してもよい。制御部8は、加工具2の目標加工データの入力に応じて、加工具2を回転させつつロボットアーム3を作動させて加工具2を移動させ、ワークWの表面加工を行わせる。例えば、制御部8は、ワークWの加工すべき領域について加工具2の移動の経路が設定され、加工具2をワークWに押し付ける押付力が設定される。制御部8は、設定された経路及び押付力に基づいてロボットアーム3に制御信号を出力し、加工具2を回転させるべくスピンドル4に制御信号を出力して、加工制御を行う。
図1に示すように、制御部8は、ロボットアーム3と電気的に接続され、関節部35〜37及びリンク部31、33、34に対し制御信号を出力して関節部35〜37及びリンク部31、33、34の回転動作を調整する。また、制御部8は、関節部35〜37及びリンク部31、33、34の回転情報を入力し、関節部35〜37及びリンク部31、33、34の回転状態を認識する。制御部8は、力覚センサ5と電気的に接続され、力覚センサ5の検知信号を入力し、加工具2の押付力を認識する。また、制御部8は、距離センサ6と電気的に接続され、距離センサ6の検知信号を入力し、この検知信号に基づいてワークWの表面の凹凸を検出する。
また、制御部8は、ワークWの表面の凹凸の変化度を検出する検出部として機能する。この凹凸の変化度は、加工の移動方向における表面の位置に対する凹凸の変化率又は変化量である。例えば、ワークWの表面の凹凸の変化が大きいほど、凹凸の変化度が大きく検出される。また、制御部8は、ワークWの表面の凹凸の変化度に応じて加工具2をワークWの表面に押し付ける力を設定する設定部として機能する。例えば、制御部8は、ワークWの表面の凹凸の変化度が大きいほどワークWの表面への加工具2の押付力を大きく設定する。例えば、ワークWの表面の凹凸の変化度が大きさに比例して加工具2の押付力を大きく設定してもよいし、ワークWの表面の凹凸の変化度が大きいほど加工具2の押付力を段階的に大きく設定してもよい。また、ワークWの表面の凹凸の変化度が大きいほどワークWの表面への加工具2の押付力を大きく設定する際、押圧力の上限値を設定してもよい。これにより、加工具2がワークWの表面に過剰に押し付けられることが抑制できる。このように押圧力を設定することにより、急峻な凹凸の箇所では加工具2がワークWの表面に強く押し付けられて加工が行われ、平坦な箇所では加工具2が小さい押付力とされ又は押付力がゼロとされる。なお、加工具2の押付力の設定の詳細について、後述する。
加工装置1は、例えば、加工具2の力制御及び位置制御により、ワークWの表面加工を行う。制御部8は、設定された押付力で加工具2がワークWを押し付けるようにロボットアーム3を作動させて力制御を行う。上述したように制御部8には力覚センサ5の検知信号により加工具2の実際の押付力の反力が入力されるため、押付力のフィードバック制御が可能である。また、制御部8は、加工具2の進行方向に対して位置制御を行う。すなわち、制御部8は、ワークWの加工範囲に設定された目標経路に沿って加工具2が移動するようにロボットアーム3を作動させて、加工具2の位置制御を行う。このような力制御及び位置制御を行うことにより、ワークWの表面が曲面であっても、加工具2を設定された押付力で押し付けながらワークWの表面に沿って移動させることができる。このため、加工具2のワークWの表面に対する加工位置(高さ)については、予めデータを設定する必要がない。従って、加工前のデータ設定が容易となる。
次に、本実施形態に係る加工装置1の動作及び加工方法について説明する。
図2は、加工装置1の動作を示すフローチャートである。図2の各ステップの制御処理は、例えば制御部8により実行される。図3は、加工装置1における加工具2の加工経路を示す説明図であり、ワークWを上から見た図である。
まず、図2のステップS10(以下、単に「S10」という。以降のステップについても同様とする。)に示すように、加工経路の設定が行われる。加工経路の設定処理は、ワークWの表面加工において、加工具2が表面に沿って移動する軌跡を設定し記憶する処理である。この加工経路の設定は、制御部8に入力される加工経路のデータに基づいて行われる。加工経路は、例えば図3に示すように、ワークWの表面を往復する経路とされる。
次に、図2のS12に処理が移行し、凹凸の変化度の演算処理が行われる。凹凸の変化度の演算処理は、ワークWの表面における凹凸の変化度を演算する処理である。制御部8は、距離センサ6の検知情報に基づいてワークWの表面の凹凸の変化度を演算する。例えば、ワークWの表面が平坦である場合には凹凸の変化度はゼロとなり、表面の凹凸の変化が大きいほど凹凸の変化度は大きく算出される。
そして、S14に処理が移行し、押付力の設定処理が行われる。この設定処理は、加工具2をワークWの表面に押し付ける押付力を設定する処理である。加工装置1の加工は、加工具2の力制御及び位置制御により行われる。ワークWの表面に沿った水平方向については加工具2が位置制御によって移動され、ワークWの表面に対する垂直方向に対しては加工具2が力制御によって操作される。ここで設定される押付力は、力制御に用いる押付力であり、加工時に加工具2をワークWに押し付ける力である。押付力は、S12にて演算された凹凸の変化度に応じて設定される。例えば、ワークWの表面の凹凸の変化度が大きいほど押付力が大きく設定され、ワークWの表面の凹凸の変化度が小さいほど押付力が小さく設定され、ワークWの表面の凹凸の変化度がゼロの場合には押付力はゼロに設定される。
図4は、加工具2の押付力の設定の説明図である。図4の(a)は、ワークWを側方から見た図であり、加工具2の進行方向におけるワークWの凹凸を示している。図4の(a)では、ワークWの表面に、急峻に突出する凸部W1が存在している。図4の(b)は、距離センサ6の検知信号に基づいて生成されたワークWの表面の高さのデータである。横軸は加工具2の進行方向におけるワークWの位置であり、縦軸はワークWの表面の高さである。図4の(b)では、凸部W1の位置で高さが大きくなっている。なお、この高さのデータは、予め定めた加工高さの目標値と検知データの差に基づいて生成してもよい。図4の(c)は、ワークWの位置における凹凸の変化度を示している。この図4の(c)は、例えば、(b)の高さをハイパスフィルタ処理して生成される。ハイパスフィルタ処理を行うことにより、ワークWの表面における不連続点の抽出が可能となる。つまり、ハイパスフィルタ処理を行うことにより、ワークWの表面における段差の角部などの急峻に変化する不連続点が的確に抽出することができる。図4の(c)において、凸部W1の立ち上がり部分では変化度が急峻に大きくなり徐々にゼロに近づいており、凸部W1の立ち下がり部分では変化度が急峻に小さくなり徐々にゼロに近づいている。
図4の(d)は、ワークWの位置における凹凸の変化度を補正したデータである。すなわち、図4の(d)は、(c)のデータの立ち下がり部分のデータの正負を反転させ、かつ、立ち下がり部分の地点を中心に線対称に変換したデータである。このように変化度のデータを補正することにより、凸部W1の立ち下がりの角部を滑らかな形状に加工することが可能となる。図4の(e)は、ワークWの位置における押付力を示している。この図4の(e)は、(d)のデータに上限値を設定したものであり、(d)のデータにおいて予め設定された上限値を超える部分を上限値としたものである。この上限値を設定することにより、立ち上がり部分で押付力が過剰に大きくなることが抑制される。また、(e)のデータを生成する際に、(d)のデータにゲインをかけて押付力の大きさを調整してもよい。このように、距離センサ6によりワークWの表面までの距離の検知信号に基づいて、ワークWの各位置における加工具2の押付力が設定される。なお、加工具2の押付力の設定は、上述した手法に限られるものではなく、他の手法により行われてもよい。例えば、ワークWの凹凸の立ち上がり及び立ち下がりの位置では予め定めた押圧力(例えば、図4の(e)のようなプロファイルの押圧力)を設定してもよい。
そして、図2のS16に処理が移行し、加工制御処理が行われる。加工制御処理は、加工具2を回転させワークWの表面に沿って移動させてワークWの表面加工を行う処理である。制御部8は、スピンドル4に制御信号を出力し、加工具2を回転させる。また、制御部8は、ロボットアーム3に制御信号を出力し、ロボットアーム3を作動させて予め設定された押付力で加工具2をワークWの表面に押し付けつつワークWの表面に沿って移動させる。
図5は、加工具2によるワークWの加工状況を示した図である。図5の(A)に示すように、加工具2がワークWの表面の平坦な部分を移動しているときには、表面の凹凸の変化度がゼロであるため、加工具2の押圧力がゼロとなり、加工具2による加工は行われずに移動することとなる。図5の(B)に示すように、凸部W1の立ち上がりの角部では、加工具2の押圧力が大きく設定されているため、加工具2が強い押圧力でワークWの表面に押し付けられて加工が行われる。これにより、凸部W1の角部が削られて滑らかな形状となる。また、図5の(C)に示すように、凸部W1の立ち下がりの角部では、加工具2の押圧力が徐々に大きくなるように設定されている。これにより、凸部W1の角部が削られて滑らかな形状となる。図5の(D)に示すように、加工具2がワークWの表面の平坦な部分を移動しているときには、表面の凹凸の変化度がゼロであるため、加工具2の押圧力がゼロとなり、加工具2による加工は行われずに移動する。なお、図4及び図5では、ワークWの表面に凸部W1が形成されている場合について説明したが、ワークWの表面に凹部が形成されている場合であっても、凹部の立ち下がりや立ち上がりの角部を滑らかな形状に加工することも可能である。
そして、図2のS18に処理が移行し、ワークWの加工の終了条件が成立したか否かが判定される。ワークWの加工の終了条件が成立した場合とは、例えば、ワークWの加工すべき領域について加工が終了した場合が該当する。つまり、全ての加工経路について加工が終了した場合である。ワークWの加工の終了条件が成立していない場合とは、例えば、ワークWの加工すべき領域について加工が終了していない場合が該当する。S18にてワークWの加工の終了条件が成立していないと判定された場合、S12に制御処理が戻る。一方、S18にてワークWの加工の終了条件が成立したと判定された場合、図2の一連の制御処理が終了される。
以上説明したように、本実施形態に係る加工装置1及び加工方法によれば、ワークWの表面の凹凸の変化度に応じて加工具2をワークWの表面に押し付けて表面加工が行われる。このため、ワークWの表面形状の凹凸の部分を選択的に加工することができる。従って、ワークWの表面形状の凹凸除去の加工を的確に行え、ワークWの表面の不連続形状の除去が的確に行える。
仮に、一定の押付力でワークWの表面に加工具2を押し付けて表面加工を行う場合、ワークWの平坦な部分も加工が行われてしまい、必要に応じて的確な加工が行えない。例えば、図8に示すように、一定の押付力で加工具2をワークWの表面に押し付けて表面加工を行うと、凸部W1の角部は滑らかな形状になるものの、ワークWの平坦な部分も削られてしまう図8の斜線部分は、加工により削られた領域である。これに対し、本実施形態に係る加工装置1及び加工方法では、ワークWの表面の変化度を検出し、その変化度に応じてワークWを加工するため、凸部W1の角部のみを削ってワークWの表面形状を滑らかにすることができ、的確な表面加工が行えるのである。
また、本実施形態に係る加工装置1及び加工方法によれば、ワークWの表面の凹凸の変化度に応じて加工具2をワークWの表面に押し付けて表面加工を行うことにより、加工前においてワークWの加工領域全体の凹凸を計測することなく、ワークWの表面形状の凹凸の部分のみを加工することができる。例えば、ワークWの加工を行う前に、レーザ計測などによって加工領域全体の凹凸を計測し、その凹凸の状況に応じて加工を行うことも考えられる。これに対し、本実施形態に係る加工装置1では、加工と同時にワークWの表面の凹凸の変化度を検出し、その変化度に応じて加工具2の押圧力を設定して加工を行う。これにより、加工前の加工領域全体の凹凸計測を行うことなく、ワークWの表面の凹凸の部分のみを的確に加工することができる。
また、本実施形態に係る加工装置1及び加工方法によれば、加工前の加工領域全体の凹凸計測を行うことなくワークWの表面加工を行うため、凹凸の計測位置と加工位置の位置ずれを気にすることなく安定した加工が行える。すなわち、加工前の加工領域全体の凹凸計測を行い、その計測データに基づいてワークWの表面加工を行う場合、計測位置と加工位置がずれてしまうと不適切な加工となってしまう。これに対し、本実施形態に係る加工装置1では、加工具2と共に距離センサ6を移動させて凹凸の計測と同時に加工を行うため、凹凸の計測位置と加工位置のずれが生じにくい。従って、適切な表面加工が確実に行える。
さらに、本実施形態に係る加工装置1及び加工方法によれば、ワークWの凹凸の変化度が大きいほど加工具2の押付力が大きく設定され、ワークWの表面の凹凸の変化度が大きいほど加工具2を強く押し付けて加工が行われる。このため、急峻な凹凸の箇所を大きく削ることができ、ワークWの表面を的確に平滑化することができる。
以上のように、本発明の実施形態に係る加工装置1及び加工方法を説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されるものではない。本発明は、特許請求の範囲の記載の要旨を逸脱しない範囲で様々な変形態様を取ることができる。
例えば、上述した実施形態では加工具2をワークWの表面に対し往復させて加工を行っており、一つの経路を加工したら隣りの経路を加工するように加工具2を往復移動させている。これに対し、図6に示すように、一つの経路で加工具2を往復させてもよい。この場合、図7の(a)に示すように、ワークWの表面に凸部W1があるとき、凸部W1の立ち上がりの部分のみを削るように加工を行えばよい。つまり、往路の移動では、凸部W1の立ち下がりの部分となるが、逆方向の復路の移動のときに凸部W1の立ち上がりの部分と認識されるため、復路の移動の際に加工が行えることとなる。このような加工制御においては、図7の(b)でワークWの位置に対して表面の高さのデータが検出され、図7の(c)でハイパスフィルタ処理を行うことで凸部W1の立ち下がり部分と立ち下がり部分が検出される。そして、図7の(d)で立ち下がり部分のデータが削除される。そして、図7の(e)で立ち上がり部分の押圧力が設定され、図7の(f)に示すように凸部W1の立ち上がり部分の角部が削られて、ワークWの表面が平滑化される。このような加工装置であっても、上述した実施形態に係る加工装置1と同様な作用効果が得られる。
さらに、上述した実施形態では、ワークWの表面加工として表面の凹凸を平滑化する場合について説明したが、この表面加工としては、ワークWの研磨などの他の表面加工であってもよい。
1 加工装置
2 加工具
3 ロボットアーム
4 スピンドル
5 力覚センサ
6 距離センサ(検知器)
8 制御部(検出部、設定部、加工制御部)
A レーザ光
W ワーク(被加工物)
W1 凸部

Claims (3)

  1. スピンドルに加工具を取り付け、この加工具を被加工物の表面に沿って移動させて前記被加工物の表面加工を行う加工装置であって、
    前記スピンドル及び前記加工具と共に移動し、前記加工具が加工する表面の凹凸を検知する検知器と、
    前記検知器の検知情報に基づいて前記被加工物の表面の凹凸の変化度を検出する検出部と、
    前記検出部により検出された前記変化度に応じて前記加工具を前記被加工物の表面に押し付ける力を設定する設定部と、
    前記設定部により設定される力により前記加工具を前記被加工物の表面に押し付けて加工を行わせる加工制御部と、
    を備える加工装置。
  2. 前記設定部は、前記検出部により検出された前記変化度が大きいほど前記加工具を前記被加工物の表面に押し付ける力を大きく設定する、
    請求項1に記載の加工装置。
  3. スピンドルに加工具を取り付け、この加工具を被加工物の表面に沿って移動させて前記被加工物の表面加工を行う加工方法であって、
    前記スピンドル及び前記加工具と共に検知器を移動させ、前記検知器により前記加工具が加工する表面の凹凸を検知する検知工程と、
    前記検知器の検知情報に基づいて前記被加工物の表面の凹凸の変化度を検出する検出工程と、
    前記検出工程において検出された前記変化度に応じて前記加工具を前記被加工物の表面に押し付ける力を設定する設定工程と、
    前記設定工程により設定される力により前記加工具を前記被加工物の表面に押し付けて加工を行わせる加工制御工程と、
    を含む加工方法。
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