JPH05318280A - 研削ロボットの研削姿勢生成装置 - Google Patents

研削ロボットの研削姿勢生成装置

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JPH05318280A
JPH05318280A JP12637692A JP12637692A JPH05318280A JP H05318280 A JPH05318280 A JP H05318280A JP 12637692 A JP12637692 A JP 12637692A JP 12637692 A JP12637692 A JP 12637692A JP H05318280 A JPH05318280 A JP H05318280A
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JP
Japan
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grinding
robot
posture
work
attitude
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JP12637692A
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English (en)
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Hiroki Tagata
宏毅 多形
Tooru Kurenuma
榑沼  透
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Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】ティーチングプレイバック方式の研削ロボット
で、実際の研削対象物の形態等の状況を測定し、研削作
業を行うための研削経路の各教示点での研削工具の最適
な研削姿勢を自動的に生成する。 【構成】教示された研削経路に基づき溶接ビードを研削
するティーチングプレイバック方式の産業用ロボットで
ある。溶接ビード21の状況を検出する研削対象物検出
手段と、検出された形態に基づいてロボット研削姿勢を
生成する姿勢生成手段10を備える。研削対象物検出手
段は、スリット光投光器6と、照射されたスリット光を
撮像するテレビカメラ7と、スリット光像23における
母材面部分と研削対象物部分の間の2つの交点a,bの
座標を演算する交点演算手段13とから構成される。2
つの交点の座標値を用いて溶接ビードの形態を求め、研
削工具3の姿勢を決定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は研削ロボットの研削姿勢
生成装置に係り、特に、教示された研削情報に基づき研
削工具を移動し溶接ビード等を研削するティーチングプ
レイバック方式の産業用ロボットにおいて、研削対象物
の状況に応じて研削姿勢を自動的に生成する研削姿勢生
成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ティーチングプレイバック方式の研削用
産業ロボットでは、研削工具の既存の研削位置と研削姿
勢が、作業開始前に教示される。この教示作業で、ロボ
ットの制御部には、研削工具の研削位置と研削姿勢が設
定される。研削工具の研削位置及び研削姿勢に関する情
報は、ロボット制御部の記憶装置に、位置データ及び姿
勢データとして記憶される。
【0003】プレイバックによる溶接ビード研削作業で
は、溶接ビードが形成されたワークが、ロボット上の所
定位置にセットされ、当該溶接ビードの研削開始点に研
削工具が配置され、その後、研削工具によって溶接ビー
ドの研削作業を開始する。溶接ビードの研削作業は、教
示された研削位置及び研削姿勢に従って研削工具の移動
経路を制御することによって行われる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】従来の溶接ビード研削
ロボットでは、作業開始前に既存の研削位置及び研削姿
勢を教示する。研削姿勢の教示作業では、作業者が目測
で姿勢教示を行うのが一般的である。従って、研削姿勢
の教示では、作業者の経験が重要な要素となり、作業者
が非熟練者の場合、最適な研削姿勢を教示できない。研
削姿勢が最適な状態で教示されないと、仕上げ精度が低
減するという問題を提起する。
【0005】またロボットが、教示された研削姿勢に従
って研削作業を行う場合、実際の溶接ビードの位置が教
示された本来の位置からずれると、教示された研削姿勢
で対応することができないことがある。このような場
合、仕上げ精度を保証するために、溶接ビードの位置ず
れを測定し、ずれの量を判断して、研削姿勢を再教示す
ることが必要となる。
【0006】本発明の目的は、実際の研削対象物の形態
等の状況を測定し、研削作業を行うための研削位置の各
教示点での研削工具の最適な研削姿勢を自動的に生成す
る研削ロボットの研削姿勢生成装置を提供することにあ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に係る研削ロボッ
トの研削姿勢生成装置は、上記目的を達成するため、次
のように構成される。
【0008】研削作業前に教示された研削位置のデータ
と研削姿勢のデータに基づき研削工具を移動して研削対
象物を研削するティーチングプレイバック方式の研削ロ
ボットであり、研削しようとする研削対象物の形態等の
状況を検出する研削対象物検出手段と、この研削対象物
検出手段で検出された形態に関するデータに基づいてロ
ボット研削姿勢を生成する姿勢生成手段を備えるように
構成される。研削対象物研削手段は、研削ロボットの手
先部に配置された視覚センサを含む。ロボット研削姿勢
は、グラインダ等の研削工具の姿勢である。研削ロボッ
トにおいて教示された研削経路は、複数の教示点によっ
て形成されるが、前記の研削姿勢は各教示点において求
められる。研削姿勢を生成する作業は、通常、研削作業
を開始する前に行われる。また研削作業を行う時に研削
姿勢を生成しながら、当該研削作業を行うように構成す
ることもできる。
【0009】前記の構成において、好ましくは、研削対
象物検出手段は、研削対象物に対してスリット光を照射
する投光器と、照射されたスリット光を撮像する撮像装
置と、撮像装置で得られたスリット光像における母材面
部分と研削対象物部分の間の2つの交点の座標を演算す
る交点演算手段とから構成され、2つの交点の座標値を
用いて研削対象物の前記形態を求めるように構成され
る。
【0010】上記投光器の光源としては、外乱光の影響
を受けにくい可視光領域の波長の光を出射する半導体レ
ーザが望ましい。一方、テレビカメラ等の撮像装置の受
光部には前記波長領域に対応した分光感度特性を有する
干渉フィルタを取り付けることが望ましい。
【0011】研削対象物としては溶接ビードがある。母
材面であるワーク表面に溶接ビードが形成されている場
合に、当該溶接ビードにスリット光を照射し、そのスリ
ット光像を得ると、ワーク表面に対応する直線状スリッ
ト光像部分と溶接ビードに対応する曲線状スリット光像
部分が生じ、それらの間の交点が求められる。
【0012】前記の構成において、姿勢生成手段は、2
つの交点の座標を用いて母材面に含まれる方向ベクトル
を求めることを特徴とする。
【0013】更に、前記構成において、姿勢生成手段
は、2つの交点の座標を用いて母材面に含まれる方向ベ
クトルを求め、2つの交点の中間点と前記2つの交点の
近くに存する他の2つの交点の中間点とを求め且つ2つ
の中間点の座標を用いて研削対象物の長手方向の方向ベ
クトルを求め、求められた2つの方向ベクトルに外積演
算を適用して第3の方向ベクトルを求め、3つの方向ベ
クトルに基づきロボット研削姿勢を生成するように構成
される。
【0014】
【作用】本発明では、研削ロボットの手先部に取り付け
られた研削工具の近くに例えばスリット光投光器と撮像
装置であるテレビカメラを配設し、視覚センサとしての
構成を有する。研削作業前に既存の研削経路が教示され
るティーチングプレイバック方式の研削ロボットにおい
て、溶接ビード等の研削対象物が与えられた時、研削作
業を行う前に研削対象物の形態を測定し、この形態情報
を用いてロボット研削姿勢を求める。
【0015】研削対象物の形態の検出は、スリット光投
光器からスリット光を照射し、テレビカメラがスリット
光像を撮像することにより行われる。投光器の中心軸と
テレビカメラの中心軸とを交差させ、その交点を、教示
された研削経路に沿って始点から終点まで移動させる。
その移動において、各教示点でテレビカメラで撮像を行
い、スリット光像を取得し、画像メモリに格納する。こ
の場合において、投光器から溶接ビードに照射されたス
リット光は、母材面と溶接ビードの境界点で区分けされ
るので、スリット光像においてその境界点に対応した2
つの交点が存在する。そこで、これらの2つの交点の座
標を幾何学的な所定の計算式で求める。更に、姿勢生成
手段において、2つの交点の座標値をロボット固有の座
標系に変換する。
【0016】研削工具を、教示された経路に沿って始点
から終点まで移動させ、一連の前記2つの交点を得る。
これらの交点の位置情報を用いて、提供された実際の研
削対象物に対応する最適な研削姿勢を生成する。
【0017】
【実施例】以下に、本発明の実施例を添付図面に基づい
て説明する。
【0018】図1は本発明に係る研削ロボットの研削姿
勢生成装置の全体構成図、図2は実際の溶接ビードの形
態を測定する方法を説明するための図、図3は研削姿勢
を決定する方法を説明するための図である。
【0019】図1において、1は溶接ビードを研削する
産業用ロボット(以下ロボットという)である。ロボッ
ト1の手先部2には、研削工具3が取り付けられる。研
削工具3はグラインダである。4は作業台5に載置され
たワークで、ワーク4の表面上には研削対象である溶接
ビードが形成される。研削工具3には、ワーク4の溶接
ビード部分にスリット光を照射する投光器6と、上記ス
リット光の反射光を受光し、スリット光が照射された溶
接ビード部分を撮影するテレビカメラ7が付設される。
テレビカメラ7で得られた映像信号は画像入力装置8に
入力される。
【0020】スリット光投光器6の光源としては、67
0nm〜690nmの発振領域を有する半導体レーザを
使用する。またテレビカメラ7には前記波長領域に対応
する分光感度特性を有する干渉フィルタを備える。これ
により、外乱光の影響を排除できる。また、投光器6か
ら照射されるスリット光は可視光であるので、研削姿勢
を生成するためのスリット光の照射位置が良く分かると
共に、作業者の安全にも役立つ。
【0021】ワーク4上の溶接ビードを研削するロボッ
ト1の研削作業の全動作は、ロボットコントローラ9に
よって制御される。ロボットコントローラ9は演算装置
及び記憶装置を内蔵し、記憶装置に格納された動作指令
用プログラム、教示された既存の研削経路に関する位置
データ及び生成された研削姿勢のデータに基づいて、研
削作業を実行するための制御指令をロボット1に対し与
える。ロボット1は、各関節部に配設された駆動装置を
制御指令に基づいて動作させ、研削作業に必要とされる
研削工具の位置及び姿勢を所要の状態にする。ロボット
コントローラ9の制御指令に基づいて、ロボット1は、
その手先部2に設けられた研削工具3を、研削経路に従
って始点から終点まで移動させる。
【0022】上記ロボット1のロボットコントローラ9
は、更に、姿勢生成演算装置10と撮像指令部11を備
えている。姿勢生成演算装置10は、後述するように、
測定で得られた実際の溶接ビードの形態データに基づい
て、溶接ビードの形態に対応した最適な研削姿勢のデー
タを生成する機能を有する。撮像指令部11は、本発明
による研削姿勢生成装置ではテレビカメラ7や画像入力
装置等の撮像装置が必要となるが、この撮像装置に動作
指令を与えるための手段である。
【0023】画像入力装置8に与えられた画像データは
画像メモリ12に格納される。13は交点座標演算装
置、14は座標変換演算装置である。画像入力装置8、
画像メモリ12、交点座標演算装置13、座標変換演算
装置14は、コンピュータで構成され、それぞれ機能手
段として実現される。
【0024】交点座標演算装置13は画像メモリ12に
格納された所定の画像データに対し所定のタイミングで
画像処理を行う。この画像処理は、母材面に対応するス
リット光像部分と、研削対象の溶接ビード部に対応する
スリット光像部分との間に形成される2つの交点の座標
を求める演算である。この交点の座標は、テレビカメラ
7で得られた画像の上で定義される座標である。
【0025】座標変換演算装置14は、交点座標演算装
置13で求められた2つの交点の座標を、ロボット1の
上で定義された固有の座標系へ変換する。座標変換演算
装置14で得られた交点の座標は、ロボットコントロー
ラ9の姿勢生成演算装置10に与えられる。姿勢生成演
算装置10は、2つの交点の変換後の座標に基づいてロ
ボット1の研削姿勢に関するデータを生成する。こうし
て生成される研削姿勢は、教示された研削位置の各教示
点に対応して求められる。生成された研削姿勢のデータ
は記憶装置に格納される。
【0026】ロボット1の研削姿勢は、一般的に、ロボ
ット1の手先部2に取り付けられる研削工具3に固定さ
れたツール座標系で表現される。ツール座標系は、ロボ
ットの固定座標系で表現した直交座標系であり、下記の
要素から構成される。
【0027】 O …ツール座標系の原点座標 n …ツール座標系のX軸の方向ベクトル o …ツール座標系のY軸の方向ベクトル a …ツール座標系のZ軸の方向ベクトル また研削工具3を、ワーク表面に対して或る角度を持た
せて配設し、研削工具3によってワーク表面に形成され
た溶接ビードを研削する作業を実行する。この研削作業
では、研削工具3とワーク4の表面の間の相対角度を固
定させる目的で、ワーク表面の状況に従って変化するワ
ーク座標系を定義する。ワーク座標系は下記の要素によ
って構成される。
【0028】 f …ワーク座標系のX軸の方向ベクトル g …ワーク座標系のY軸の方向ベクトル h …ワーク座標系のZ軸の方向ベクトル 上記2つの座標系において、ワーク座標系からツール座
標系への変換は回転変換だけである。ワーク座標系と回
転角度とが決まれば、ツール座標系を求めることができ
る。研削姿勢をワーク座標系f,g,hで表現できれ
ば、ツール座標系でも表現できる。そこで、以下の説明
では、ワーク座標系の生成方法のみを説明する。
【0029】研削姿勢として、図2に示す如く、例えば
方向ベクトルfが研削工具3の送り方向Aの反対方向と
一致し、方向ベクトルhがワーク4の表面(母材面)の
垂直方向と一致し、方向ベクトルgが方向ベクトルf,
hの外積方向と一致するように設定する。以上の3つの
方向ベクトルの中において、方向ベクトルhを求めるこ
とが一番重要となる。
【0030】ワーク座標系Mの方向ベクトルf,g,h
の求め方は次の通りである。
【0031】図2を参照して、母材面上のスリット光像
部分と、溶接ビード部上のスリット光像部分との間に形
成される2つの交点a,bを求める画像処理について説
明する。
【0032】図2に示されるように、ワーク4の表面に
垂直な方向をZc軸とし、溶接ビードが形成される長手
方向をXc軸とし、ZcとXcの各軸に直角な方向をY
c軸としている。研削工具3に関するツール座標系に関
し、方向ベクトルhがZc軸方向と、方向ベクトルfが
Xc軸方向と、方向ベクトルgがYc軸方向と一致する
ように設定される。
【0033】ワーク4の表面上に形成された溶接ビード
21に対して、所定の位置関係にて投光器6とテレビカ
メラ7が配置される。投光器6とテレビカメラ7は、図
1に示す如く、研削工具3の先端部に付設される。研削
工具3は送り方向Aに向かって移動する。投光器6は、
スリット光を溶接ビード21に向けて照射する。22は
スリット光を照射することによりワーク及び溶接ビード
の表面に形成されるスリット光の照射軌跡を示す。テレ
ビカメラ7は照射軌跡22を撮影する。投光器6とテレ
ビカメラ7は、それらの中心軸が角度θで交差するよう
に配置される。その中心軸の交差点はSである。溶接ビ
ード21の実際の位置を検出するための作業で、ロボッ
ト1の研削工具3の位置の制御では、交差点Sが、教示
された研削経路の上に来るように移動制御を行う。投光
器6からのスリット光照射で形成された照射軌跡22を
テレビカメラ7で撮像する。テレビカメラ7で得られた
スリット光像23(前記の照射軌跡22に対応し、UV
平面で表示される)は画像入力装置8を経て画像メモリ
12に格納される。画像メモリ12では、各教示点に対
応して撮像されたスリット光像が格納される。画像メモ
リ12で、スリット光像はXY平面で表示される。こう
して実際の溶接ビード21に関して始点から終点に至る
全行程に関し各教示点に対応した所定数のスリット光像
を得る。図2中の拡大領域Bには、1つのスリット光像
を拡大して示している。なお、画像メモリ12に関する
他の構成として、1つのスリット光像を画像メモリに格
納して交点を検出した後、交点のデータを他のコンピュ
ータ等のメモリに格納し、画像メモリの格納内容は次の
スリット光像によって更新することもできる。
【0034】前記の交点座標演算装置13は、画像メモ
リ12に格納されたスリット光像23について、母材面
上の直線状のスリット光像部分23aと溶接ビード21
上の曲線状のスリット光像部分23b等の交点a,bを
求める。交点a,bはワーク表面の上に位置する。座標
変換演算装置14は、求めた交点a,bの座標を、ロボ
ット1の固有座標系へ座標変換を行い、母材面と溶接ビ
ード部との交点を求める。このようにして、複数組の2
つの交点の座標を求める。そして、姿勢生成演算装置1
0は、座標変換演算装置14で得られた2つの交点の座
標データを入力し、複数の2つの交点の組を用いて研削
姿勢の生成を行う。以下に、研削姿勢の生成方法につい
て説明する。
【0035】図3を参照して、研削姿勢の生成方法を説
明する。この説明では便宜的に、互いに近くに存在する
交点d,d′の組と交点e,e′の組のそれぞれの座標
値が得られているとし、これらの交点の座標値を用いて
研削姿勢を生成する。
【0036】先ず、交点d,d′の中間点d″の座標と
交点e,e′の中間点e″の座標を求める。これらの中
間点d″,e″も、ワーク表面上に位置する。
【0037】次に2つの中間点d″とe″に基づいて方
向ベクトルiを求める。
【0038】また交点d,d′によって方向ベクトルm
を求める。
【0039】方向ベクトルkは、外積(×)の演算、k
=i×mによって求める。方向ベクトルkは、現在の検
出点におけるワーク4の表面の法線方向と反対方向のベ
クトルである。
【0040】方向ベクトルjは、外積の演算、j=k×
iを用いて求める。
【0041】以上により研削工具3の研削姿勢は、ワー
ク座標系(f,g,h)のf,g,hの各方向ベクトル
を、f=i、g=j、h=kと取ることによって、現在
点から近傍点までの研削動作に対してワーク座標系を生
成することができる。またワーク座標系については、回
転変換に基づき、生成されたツール座標系に対応する研
削姿勢を生成することができる。
【0042】例えば、ワーク座標系のY軸gをツール座
標系のY軸oと一致させ、ワーク座標系のY軸gを回転
軸として、角度β回転させる場合には、次の座標変換式
でワーク座標系からツール座標系までの変換を行うこと
ができる。
【0043】
【数1】
【0044】姿勢生成演算装置10は、前記の演算式に
よって研削工具3の一連の研削姿勢を生成する。
【0045】最後に、図4を参照して、一例として前述
の交点aの座標値を算出するための計算式を明示する。
【0046】ロボット1の手先部2に設定された基準点
Dを原点とする座標系41(Xc,Yc,Zc)を定義
する。座標系41は図2に示された座標系と同じであ
る。この座標系41において、母材面のスリット光像と
溶接ビード上のスリット光像の間の1つの交点をa、ス
リット光の光軸とテレビカメラ7の中心軸とのなす角度
をθ、前記光軸と前記中心軸との交点をP、テレビカメ
ラ7のレンズ42の主点をQ、距離QPをp、レンズ主
点Qからカメラ受光部43までの距離をqとする。カメ
ラ受光部43の上における交点aの像は、点Fとなる。
テレビカメラ7で得られたスリット光像23においても
交点aの像が示される。
【0047】基準点Dに対する交点aの座標値(Xca,
Yca,Zca)は、図4に示した幾何的関係から明らかな
ように、次の式によって与えられる。
【0048】
【数2】
【0049】上記の式において、 Xmax :画像メモリ上のX方向の最大値 Ymax :画像メモリ上のY方向の最大値 PIX :画像メモリ上のX方向での1画素当りの分解能 PIY :画像メモリ上のY方向での1画素当りの分解能 Xp :画像メモリ上の交点aのX座標値 Yp :画像メモリ上の交点aのY座標値 Lx :基準点Dから点PまでのXc方向の距離 Ly :基準点Dから点PまでのYc方向の距離 Lz :基準点Dから点PまでのZc方向の距離 前記の実施例では溶接ビードを研削する研削ロボットに
ついて説明したが、本発明による研削姿勢生成装置は、
同様な研削対象物を研削するロボットに適用することが
できる。
【0050】前記の研削姿勢の生成の作業は、研削作業
を行う前に実施されるのが一般的である。また研削姿勢
生成の処理の高速化を図ることにより、研削作業を行い
ながら直前に研削姿勢を生成するように構成することも
できる。
【0051】前述のスリット投光器とテレビカメラの代
わりに、CCD素子をライン上に配置してなる一次元C
CDカメラまたはPSD(position sensing device)を
利用した装置構成などを、研削対象物である溶接ビード
の形態を検出するための視覚センサとして用いることが
できる。
【0052】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように本発明によ
れば、次の効果を奏する。
【0053】研削ロボットの研削工具の近傍に例えば投
光器と撮像装置からなる視覚センサを設けて、研削対象
物の形態を測定し、その測定データに基づいて最適な研
削姿勢を生成するようにしたため、研削対象物を精度良
く仕上げることができる。
【0054】またティーチングプレイバック式の研削ロ
ボットによる研削作業において、研削作業前に研削対象
物に応じて研削姿勢を自動的に生成することができ、そ
のために研削姿勢の教示を簡略して行うことができ、研
削ロボットの自動化を促進し、作業効率の向上を達成す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る研削ロボットの全体構成を示す構
成図である。
【図2】実際の溶接ビードの位置を検出する方法を説明
するための図である。
【図3】研削姿勢の生成方法を説明するための図であ
る。
【図4】スリット光像における2つの交点の座標値を算
出する式を説明するための図である。
【符号の説明】
1 …ロボット 2 …手先部 3 …研削工具 4 …ワーク 6 …投光器 7 …テレビカメラ 8 …画像入力装置 9 …ロボットコントローラ 10 …姿勢生成演算装置 12 …画像メモリ 13 …交点座標演算装置 14 …座標変換演算装置 21 …溶接ビード 22 …照射軌跡 23 …スリット光像
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B24B 49/12 9135−3C B25J 9/22 Z 13/08 A

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 研削作業前に教示された研削経路の位置
    データに基づき研削工具を移動して研削対象物を研削す
    る研削ロボットにおいて、 研削しようとする研削対象物の形態を検出する研削対象
    物検出手段と、この研削対象物検出手段で検出された形
    態データに基づいてロボット研削姿勢を生成する姿勢生
    成手段を備えることを特徴とする研削ロボットの研削姿
    勢生成装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の研削ロボットの研削姿勢
    生成装置において、前記研削対象物検出手段は、前記研
    削対象物に対してスリット光を照射する投光器と、照射
    された前記スリット光を撮像する撮像装置と、前記撮像
    装置で得られたスリット光像における母材面部分と研削
    対象物部分の間の2つの交点の座標を演算する交点演算
    手段とからなり、前記2つの交点の座標を用いて研削対
    象物の前記形態を求めることを特徴とする研削ロボット
    の研削姿勢生成装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の研削ロボットの研削姿勢
    生成装置において、前記姿勢生成手段は、前記2つの交
    点の座標を用いて母材面に含まれる方向ベクトルを求め
    ることを特徴とする研削ロボットの研削姿勢生成装置。
  4. 【請求項4】 請求項2記載の研削ロボットの研削姿勢
    生成装置において、前記姿勢生成手段は、前記2つの交
    点の座標を用いて母材面に含まれる方向ベクトルを求
    め、前記2つの交点の中間点と前記2つの交点の近くに
    存する他の2つの交点の中間点とをそれぞれ求め且つ前
    記2つの中間点の座標を用いて前記研削対象物の長手方
    向の方向ベクトルを求め、求められた前記2つの方向ベ
    クトルに外積演算を適用して第3の方向ベクトルを求
    め、前記3つの方向ベクトルに基づき前記ロボット研削
    姿勢を生成することを特徴とする研削ロボットの研削姿
    勢生成装置。
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