JPH06217872A - 輻射加熱式炊飯器 - Google Patents

輻射加熱式炊飯器

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JPH06217872A
JPH06217872A JP1369593A JP1369593A JPH06217872A JP H06217872 A JPH06217872 A JP H06217872A JP 1369593 A JP1369593 A JP 1369593A JP 1369593 A JP1369593 A JP 1369593A JP H06217872 A JPH06217872 A JP H06217872A
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JP
Japan
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pot
heater
coating layer
temperature
rice cooker
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Pending
Application number
JP1369593A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuya Miyake
一也 三宅
Kazuhiro Tanaka
和博 田中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Home Technology Corp
Original Assignee
Toshiba Home Technology Corp
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Publication date
Application filed by Toshiba Home Technology Corp filed Critical Toshiba Home Technology Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 鍋の内面に設けるコーティング層の膜厚を一
定の範囲に規定することにより、充分な耐摩耗性が得ら
れ、また温度センサによるヒータの適正な制御が可能と
なる輻射加熱式炊飯器を提供することにある。 【構成】 炊飯器本体1内に挿脱可能に収納された鍋3
をヒータ8による輻射熱で加熱し、この鍋3の温度を鍋
3の外面に接触する温度センサ11で検出し、この検出
に基づいて前記ヒータ8の通電を制御して炊飯をするも
のにおいて、前記鍋3をアルミニウムを主体とする材料
で形成し、この鍋3の内面に、PFA樹脂によるコーテ
ィング層15を形成し、このコーティング層15の膜厚
を50〜120μmの範囲とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、鍋内に収容された米と
水を加熱して炊飯する輻射加熱式炊飯器に関する。
【0002】
【従来の技術】この種の炊飯器においては、炊飯器本体
内に挿脱可能に収納された鍋をヒータによる輻射熱で加
熱し、この鍋の温度を鍋の外底面に接触する温度センサ
で検出し、この検出に基づいて前記ヒータの通電を制御
して炊飯をするようになっている。そして一般に鍋の内
面には、非粘着性を得るためにPTFE樹脂(四フッ化
エチレン樹脂)によるコーティング層が30〜40μmの膜
厚で形成されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところがPTFE樹脂
は耐摩耗性がそれほど高くなく、このため鍋内で洗米が
行われると、比較的早期に損耗してしまう。そこでコー
ティング層の材料として、PTFE樹脂よりも耐摩耗性
が高い例えばPFA樹脂(バーフロロアルコキシ樹脂)
が使用されることがあるが、このPFA樹脂の場合であ
っても、洗米に充分に耐えるためには、その膜厚を30〜
40μmよりも厚くする必要がある。
【0004】しかしながらPFA樹脂等の高分子プラス
チックは、熱伝導性が金属、特にアルミニウムに比べて
著しく悪く、膜厚が厚くなると鍋の外面から得られた熱
の鍋の内面への熱伝導が悪化し、鍋の外面に接触した温
度センサが検出する検出温度と鍋の内面の実際の温度と
の間に大きな格差が生じ、熱応答性が低下してしまう。
【0005】本発明は、このような熱応答性の低下の影
響を許容することができるコーティング層の膜厚の範囲
を見出だして充分な耐摩耗性と、温度センサによるヒー
タの適正な制御とを満足することができるようにした輻
射加熱式炊飯器を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明はこのような目的
を達成するために、炊飯器本体内に挿脱可能に収納され
た鍋をヒータによる輻射熱で加熱し、この鍋の温度を鍋
の外面に接触する温度センサで検出し、この検出に基づ
いて前記ヒータを制御して炊飯をするものにおいて、前
記鍋をアルミニウムを主体とする材料で形成し、この鍋
の内面に、耐摩耗性が高く非粘着性を有する樹脂による
コーティング層を形成し、このコーティング層の膜厚を
50〜 120μmの範囲としたものである。
【0007】
【作用】鍋の内面のコーティング層はその膜厚が厚けれ
ば厚いほど耐摩耗性の点で有利となるが、しかし鍋の内
面にコーティング層が設けられていると、鍋の内面の実
際の温度と、温度センサが検出する温度との間に温度上
のずれ、つまり温度差が生じ、この温度差の大きさがコ
ーティング層の膜厚が厚くなるに従って大きくり、鍋の
外面の熱が鍋の内面に伝わりにくくなって熱応答性が低
下する。
【0008】ところが、コーティング層の厚さがある厚
さに達するまでは、鍋の内面の温度と、温度センサが検
出する温度との間に温度差が生じても、鍋の内面の温度
の変化と、温度センサが検出する温度の変化との間の対
応関係がほぼ一定に保たれ、したがってその温度差に応
じた制御形態でヒータに対する制御のシーケンスを組み
立てることにより、ヒータを適正に制御して所定の炊飯
を達成することが可能である。
【0009】実験の結果によれば、コーティング層の膜
厚が 120μm以下であれば、鍋の内面の温度と、温度セ
ンサが検出する温度との温度差を見込んだシーケンスで
ヒータを制御することにより、所定の炊飯を行なえるこ
とが判明した。
【0010】一方、コーティング層の膜厚が50μmを下
回ると、耐摩耗性が低下して洗米に耐え得なくなるばか
りでなく、ピンホールが多数発生して鍋の耐腐食性が満
足できなくなる。
【0011】そこで、本発明においては、コーティング
層の膜厚を50μm以上で 120μm以下の範囲に設定した
ものであり、これにより洗米に充分に耐え得る耐摩耗性
が得られるとともに、温度センサによりヒータを適正に
制御して所定の炊飯を行なうことが可能となる。
【0012】
【実施例】以下、本発明の一実施例について図面を参照
して説明する。
【0013】図に示す符号1は炊飯器本体で、この炊飯
器本体1内に有底筒状に形成された内枠2が設けられ、
この内枠2の上端の開口部から鍋3が挿脱可能に収納さ
れている。鍋3はその上部に段部4を有し、この段部4
が内枠2の上端の開口縁に係合し、この係合により鍋3
が内枠2内に支持されている。
【0014】炊飯器本体1の上面にはヒンジピン5を介
して蓋体6が回動自在に設けられ、この蓋体6の内側に
内蓋7が取り付けられ、この内蓋7で鍋3の上端の開口
部が開閉されるようになっている。
【0015】内枠2の内底部には、鍋3の外底面に対向
してヒータ8が設けられ、このヒータ8の上方にプレー
ト9が水平に設けられている。このプレート9は上下動
自在に支持されているとともに、スプリング10により
上方に弾性的に付勢され、この付勢力でプレート9の上
面の周縁部が鍋3の外底面の周縁部に接触している。
【0016】また内枠2の内底部の中心部分には温度セ
ンサ11が設けられ、この温度センサ11はスプリング
12により上方に弾性的に付勢され、この付勢力で温度
センサ11の上面が鍋3の外底面の中心部に接触してい
る。そしてこの温度センサ11により鍋3の温度が逐次
検出され、この検出の信号が炊飯器本体1内に設けられ
た制御回路部13に入力し、この入力に基づいてヒータ
8に対する通電が制御されるものである。
【0017】鍋3はアルミニウムを主体とする材料で形
成され、その厚さが 1.5mm程度であり、内面には耐摩耗
性が高く非粘着性を有する例えばPFA樹脂によるコー
ティング層15が形成され、このコーティング層15の
膜厚が50〜 120μmの範囲となっている。
【0018】鍋3の外面には、電解二次着色(二次電解
による着色アルマイト)により黒色の耐熱アルマイト層
16(350 ℃で黒色の変色がない程度の耐熱性を有する
アルマイト層)が 7〜10μmの膜厚で形成されている。
【0019】プレート9は厚さが1.5mm 程度のアルミニ
ウムからなり、上下面にそれぞれ前述と同様の耐熱アル
マイト層17,18が形成されている。そしてこのプレ
ート9の上面には、外観性を向上させるために、シリコ
ーン樹脂を主体とする材料によるコーティング層19が
10〜35μmの範囲の膜厚で形成されている。またこのプ
レート9の下面に設けられたアルマイト層18の膜厚は
3 〜 4μmとなっている。
【0020】このような構成において、ヒータ8の発熱
によりその輻射熱でプレート9が加熱され、このプレー
ト9から鍋3に輻射および伝導により熱が伝わり、この
鍋3内の水が加熱される。そして鍋3の温度が温度セン
サ11により逐次検出され、この検出のデータによりヒ
ータ8の通電が制御されて炊飯が行われる。
【0021】鍋3の内面には非粘着性を得るためにコー
ティング層15が設けられているが、このコーティング
層15はその膜厚が厚ければ厚いほど耐摩耗性の点で有
利となる。
【0022】しかしながら、鍋3の内面にコーティング
層15が設けられていると、鍋3の内面の実際の温度
と、温度センサ11が検出する温度との間に温度上のず
れ、つまり温度差が生じ、この温度差の大きさが、次の
表1に示すように、コーティング層15の膜厚が厚くな
るに従って大きくり、鍋3の外面の熱が鍋3の内面に伝
わりにくくなって熱応答性が低下する。
【0023】
【表1】
【0024】しかしながら、コーティング層15の厚さ
がある厚さに達するまでは、鍋3の内面の温度と、温度
センサ11が検出する温度との間に温度差が生じても、
鍋3の内面の温度の変化と、温度センサ11が検出する
温度の変化との間の対応関係がほぼ一定に保たれ、した
がってその温度差に応じた制御形態でヒータ8に対する
制御のシーケンスを組み立てることにより、ヒータ8を
適正に制御して所定の炊飯を達成することが可能であ
る。
【0025】実験の結果によれば、コーティング層の膜
厚が 120μm以下であれば、鍋3の内面の温度と、温度
センサ11が検出する温度との温度差を見込んだシーケ
ンスでヒータを制御することにより、所定の炊飯を行な
えることが判明した。
【0026】一方、コーティング層15の膜厚が50μm
を下回ると、耐摩耗性が低下して洗米に耐え得なくなる
ばかりでなく、ピンホールが多数発生して鍋3の耐腐食
性が満足できなくなる。
【0027】そこで、本実施例においては、コーティン
グ層15の膜厚を50μm以上で 120μm以下の範囲に設
定してあり、これにより洗米に充分に耐え得る耐摩耗性
を得られるとともに、温度センサ11によりヒータ8を
適正に制御して所定の炊飯を行なうことができる。
【0028】なお、コーティング層15の膜厚に対する
50〜 120μmの範囲は、鍋3の内面の数箇所の平均値が
その範囲内にあればよく、例えばその範囲の下限の場合
において、鍋3の内面の三点のコーティング層15の厚
さを測定したときのその各点の厚さが40μm、50μm、
60μmでその平均値が50μmとなるような場合であって
もよく、またその範囲の上限の場合において、鍋3の内
面の三点のコーティング層15の厚さを測定したときの
その各点の厚さが 100μm、 120μm、 140μmでその
平均値が 120μmとなるような場合であってもよい。し
かし温度センサ11が接触する部分においては、50〜 1
20μmの範囲内に納めることが好ましい。
【0029】鍋3内の水の加熱効率は、コーティング層
15の膜厚が厚くなるに従って低下する。次の表2は、
鍋3内に最大炊飯量時と同量の水を収容し、その中心の
温度が40℃から90℃に達するまでの加熱効率を、コーテ
ィング層15の各膜厚ごとに測定した結果を示すが、本
実施例においては、コーティング層15の膜厚を 120μ
m以下としてあるから、加熱効率の大幅な低下を防止す
ることができる。
【0030】
【表2】
【0031】さらに本実施例においては、鍋3の外面に
着色アルマイト層16を形成してあるので、ヒータ8の
輻射熱をより効率よく吸収でき、鍋3の内面のコーティ
ング層15が厚くなることによる加熱効率の低下を抑制
することが可能となる。
【0032】またヒータ8の上方にプレート9が配置し
ており、このため内枠2内から鍋3を取り出した際に、
その上方からヒータ8が直接見えるようなことがなく、
したがって外観性が良好で、さらにヒータ8がプレート
9で覆われているから清掃性も良好となる。
【0033】ところで、鍋の加熱方式として、アルミニ
ウムのブロックにヒータを鋳込み、前記ブロックの表面
に鍋の外底面を接触させて加熱する方式があるが、この
ような場合、鍋とアルミニウムのブロックとの間に米粒
等の異物が挟まると、そのアルミニウムのブロックの温
度が大幅に上昇してしまう。さらにこの場合、アルミニ
ウムのブロックにより重量が増し、また材料費が高くな
り、かつブロックに対するヒータの取り付けが面倒とな
る。
【0034】これに対し、本実施例においては、プレー
ト9がヒータ8と離間して配置しており、したがってこ
のプレート9の温度が大幅に上昇するようなことがな
く、このためこのプレート9の厚さを1.5mm 程度とする
ことができ、これにより軽量化が図れ、また材料費が安
くなり、かつプレート9にヒータ8を取り付けるような
面倒な作業が不要となる。
【0035】実験の結果によれば、ヒータ8の表面温度
が 700〜800 ℃のときに、プレート9の温度は、鍋3と
の接触部分で 150〜200 ℃、鍋3との非接触部分で 200
〜300 ℃で、プレート9と鍋3との間に異物が挟まった
ときの最高値の温度で 350℃であった。
【0036】またプレート9は熱伝導のよいアルミニウ
ムとし、これを鍋3に接触させているものであるから、
プレート9の熱をスムースに鍋3に伝えることができ、
さらにヒータ8と対向するプレート9の下面に着色アル
マイト層18が形成されているから、プレート9がヒー
タ8から離間していてもヒータ8からの熱吸収が大幅に
低下するようなことがない。
【0037】プレート9の下面には、アルミニウムより
も熱吸収のよいSUS304 等のステンレス材を取り付け
るようにしてもよく、このような場合には、ヒータ8か
らの熱をより良好に吸収して鍋3へ伝えることができる
とともに、そのステンレス材でプレート9を補強してそ
の変形を防止することができる利点がある。
【0038】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、鍋
の内面のコーティング層に対して充分な耐摩耗性が得ら
れるとともに、温度センサでヒータを適正に制御して所
定の炊飯を行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る輻射加熱式炊飯器の断
面図。
【図2】その輻射加熱式炊飯器の鍋の一部を拡大して示
す断面図。
【図3】その輻射加熱式炊飯器の加熱用のプレートの一
部を拡大して示す断面図。
【符号の説明】
1…炊飯器本体 3…鍋 8…ヒータ 11…温度センサ 15…コーティング層

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】炊飯器本体内に挿脱可能に収納された鍋を
    ヒータによる輻射熱で加熱し、この鍋の温度を鍋の外面
    に接触する温度センサで検出し、この検出に基づいて前
    記ヒータの通電を制御して炊飯をするものにおいて、前
    記鍋をアルミニウムを主体とする材料で形成し、この鍋
    の内面に、耐摩耗性が高く非粘着性を有する樹脂による
    コーティング層を形成し、このコーティング層の膜厚を
    50〜 120μmの範囲としたことを特徴とする輻射加熱式
    炊飯器。
JP1369593A 1993-01-29 1993-01-29 輻射加熱式炊飯器 Pending JPH06217872A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP1369593A JPH06217872A (ja) 1993-01-29 1993-01-29 輻射加熱式炊飯器

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JP1369593A JPH06217872A (ja) 1993-01-29 1993-01-29 輻射加熱式炊飯器

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JPH06217872A true JPH06217872A (ja) 1994-08-09

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ID=11840336

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Application Number Title Priority Date Filing Date
JP1369593A Pending JPH06217872A (ja) 1993-01-29 1993-01-29 輻射加熱式炊飯器

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JP (1) JPH06217872A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004058018A1 (fr) * 2002-12-31 2004-07-15 Guang Jian Cuiseur electrique

Cited By (1)

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WO2004058018A1 (fr) * 2002-12-31 2004-07-15 Guang Jian Cuiseur electrique

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