JPH06304065A - 電気炊飯器及び電気炊飯器用鍋 - Google Patents

電気炊飯器及び電気炊飯器用鍋

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JPH06304065A
JPH06304065A JP9758293A JP9758293A JPH06304065A JP H06304065 A JPH06304065 A JP H06304065A JP 9758293 A JP9758293 A JP 9758293A JP 9758293 A JP9758293 A JP 9758293A JP H06304065 A JPH06304065 A JP H06304065A
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inner pot
heat
induction coil
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electric rice
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弘 大矢
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龍夫 鷲崎
Mitsuru Yashima
充 八島
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 加工性に優れ製造コストが安く、且つ炊飯性
能を向上させた電磁誘導加熱及び調理の可能な内鍋を備
えた電気炊飯器の提供を目的とする。 【構成】 上端開口部に外方に突出するフランジ37を
形成した内鍋36を備え、内鍋36はアルミダイカスト
で熱伝導層36Aを形成し、この熱伝導層36Aの外面
に磁性金属材料であるフェライト系ステンレスよりなる
発熱層36Bをアウトサートしたものを使用し、さらに
熱伝導層36Aの内面にはフッ素コーティング36Cを
施している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電磁誘導作用により内
鍋を発熱させる電気炊飯器及びその鍋に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】近年、電磁誘導加熱を利用した電気炊飯
器が提案されている。図8において、1は上面が開口す
る円筒上の本体で、この本体1内部には断熱材2を介し
て内鍋収納部である保護枠3が配設され、かつこの保護
枠3は非金属材料により有底円筒状に成形され、保護枠
3の上端部は前記本体1の上端部内周囲に嵌着されてい
る。
【0003】4は上端開口部に外方に突出するフランジ
5を形成した内鍋で、この内鍋は高熱伝導率を有するア
ルミニウムで構成された熱伝導層4Aと、この熱伝導層
4Aの外面に位置する磁性金属材料であるフェライト系
ステンレスよりなる発熱層4Bをクラッドしたものを使
用し、さらに熱伝導層4Aの内面にはフッ素コーティン
グ4Cを施している。
【0004】また、内鍋4はフランジ5を保護枠3の上
面に懸架状態に載置することにより、保護枠3内に着脱
自在に配設されている。保護枠3の外側には誘導コイル
6が配設され、この誘導コイル6は最内周および最外周
の巻きを密にしている。
【0005】さらに、誘導コイル6は、内鍋4の外周面
までの距離が一定となるように、前記保護枠3の外周下
部に耐熱性樹脂材料で成形されたコイルカバー7により
支持されている。誘導コイル6の下方には、酸化鉄を主
原料としかつ高透磁率の材料を焼結させたフェライト棒
8が位置し、このフェライト棒8は前記コイルカバー7
の下面に接着されており、誘導コイル6より発生する磁
束が下方に漏れるのを防止している。
【0006】9は耐熱樹脂により成形されたサーモケー
スで、このサーモケース9は保護枠3の外底部に一体成
形された案内筒10に上下動可能に支持され、かつ案内
筒とサーモケース9の間に配設された圧縮コイルバネ1
1により常に上方に付勢されている。12はアルミニウ
ムで構成されたコンタクトで、このコンタクト12は負
特性サーミスタよりなる温度検知素子13及び感熱ケー
ス14を介してサーモケース9の上部に嵌着し、コンタ
クト12の上面が内鍋4の外底面に圧着するようにして
いる。
【0007】15は誘導コイル6に交番磁界を発生させ
るための電流を流す回路基板で、この回路基板15は保
護枠3より下方の空間に装着されている。16は合成樹
脂製の外蓋で、この外蓋16は保護枠3の上部に一体成
形されたヒンジ部材17にピン18を介して回動自在に
支持され、かつ上面に持ち運び用の把手部19がネジ止
めされている。20は内カバーで、この内カバー20は
断熱材21を介して外蓋16の内面に固着されている。
22はヒンジ部材18と反対側に位置して保護枠3の上
端部に一体成形された係合部材で、この係合部材22と
対向するように外蓋16に係合レバー23がピン24を
介して回動可能に支持されている。
【0008】そして、係合部材22の先端部に設けられ
た係合部22Aは、外蓋16を閉じたときに係合レバー
23の係合部23Aに係合するようになっている。ま
た、係合レバー23はばね25によって係合部23Aが
係合部材22、係合部22Aと常時係合する方向に回動
付勢されている。26は内蓋で、この内蓋26は内カバ
ー20の下面下方に突出して設けた支持ピン28に上下
動可能に支持され、かつパッキン29により常に下方に
付勢されているもので、前記外蓋を閉じたときに内鍋4
のフランジ5に圧接してその内鍋4を密閉するようにな
っている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記内鍋4
に使用しているクラッド材を生産するにあたっては大規
模な設備投資が必要で設備投資額が高いため、クラッド
材の値段が高いものであった。また、クラッド材を内鍋
4に成形する過程で、熱伝導層と発熱層との剥離やしわ
が発生し易く歩留まりが悪くなるものであった。
【0010】さらに、フェライト系ステンレスを深絞り
するとステンレス表面が鮫肌状に荒れるため、大規模な
磨き行程が必要であった。
【0011】以上のように2層鍋の製造コストは非常に
高いものであった。さらに、誘導コイル6近傍の熱伝導
層を厚くすることにより、熱の拡散が均一になり炊きむ
らの少ないおいしいご飯が炊けることは一般的に知られ
ているが、クラッド板を用いたときには内鍋4の熱伝導
層は一定であり、コイル近傍の肉厚を厚くすることは内
鍋4全体の肉厚を厚くすることになり、コストや内鍋重
量の関係上コイル近傍の肉厚を十分厚くすることができ
なかった。
【0012】また従来の2層の内鍋4は、誘導コイル6
から離れ発熱しない部分にも発熱層が存在するため内鍋
自体が必要以上に重くなり取扱いが不便であった。
【0013】さらに2層の内鍋4を成形中、鍋底に剥離
が生じた時、発熱層で発熱した熱が熱伝導層に十分伝達
せず、その結果、発熱層のみ過昇し、その温度を温度検
知装置が誤検知し早切れを起こし炊飯できなくなる問題
があった。
【0014】本発明は上記問題に鑑み、加工性に優れ製
造コストが安く、且つ炊飯性能を向上させた電磁誘導加
熱及び調理の可能な内鍋を備えた炊飯器を提供すること
を第1の目的とする。
【0015】第2の目的として、加工性に優れるととも
に磨き行程を無くすまたは大幅に簡略化して製造コスト
が安く、且つ電磁誘導加熱及び調理の可能な内鍋を備え
た炊飯器を提供するものである。
【0016】第3の目的として、軽量で扱いやすく、且
つ電磁誘導加熱及び調理の可能な内鍋を備えた炊飯器を
提供するものである。
【0017】第4の目的として、誤検知がなく常に安定
した炊飯のできる内鍋を備えた炊飯器を提供するもので
ある。
【0018】第5の目的として、さらに製造コストが安
く且つ軽く電磁誘導加熱及び調理の可能な内鍋を備えた
炊飯器を提供するものである。
【0019】第6の目的として、熱伝導層を最小に抑え
丈夫で軽く且つ電磁誘導加熱及び調理の可能な内鍋を備
えた炊飯器を提供するものである。
【0020】
【課題を解決するための手段】上記第1の目的を達成す
るための本発明の第1の手段は、本体と、本体内に着脱
自在に収納される内鍋と、内鍋の外側を包囲する非金属
からなるコイルベースと、コイルベースの外側に取り付
けられた内鍋を電磁誘導作用により発熱させる誘導コイ
ルと、前記内鍋に当接し温度を検知する温度検知装置
と、誘導コイルを制御する回路基板とを備え、前記内鍋
はアルミニウムよりなる熱伝導層をアルミダイカストで
構成するとともに、磁性材料をアウトサートして発熱層
を構成したものである。
【0021】また、上記第2の目的を達成するための本
発明の第2の手段は、本体と、本体内に着脱自在に収納
される内鍋と、内鍋の外側を包囲する非金属からなるコ
イルベースと、コイルベースの外側に取り付けられた内
鍋を電磁誘導作用により発熱させる誘導コイルと、前記
内鍋に当接し温度を検知する温度検知装置と誘導コイル
を制御する回路基板とを備え、前記内鍋はアルミニウム
よりなる熱伝導層の外側に、磁性材料よりなる発熱層を
厚膜メッキにて構成したものである。
【0022】また、上記第3の目的を達成するための本
発明の第3の手段は、上記第1、第2の手段における内
鍋の誘導コイルと内鍋の対向する近傍部のみに発熱層を
設けたものである。
【0023】また、上記第4の目的を達成するための本
発明の第4の手段は、上記第1、第2の手段における内
鍋に内鍋と温度検知装置の当接面は熱伝導層を露出した
ものである。
【0024】また、上記第5の目的を達成するための本
発明の第5の手段は、上記第2の手段における内鍋に誘
導コイルと、内鍋の対向する近傍部のみに鉄の厚膜メッ
キにて発熱部材を設けた後、少なくとも発熱部材部分に
ニッケルまたはクロム等の防腐メッキを施したものであ
る。
【0025】また、上記第6の目的を達成するための本
発明の第6の手段は、本体と、本体内に着脱自在に収納
される内鍋と、内鍋の外側を包囲する非金属からなるコ
イルベースと、コイルベースの外側に取り付けられた内
鍋を電磁誘導作用により発熱させる誘導コイルと、前記
内鍋に当接し温度を検知する温度検知装置と誘導コイル
を制御する回路基板を備え、前記内鍋はフェライト系ス
テンレス鋼板等の薄板よりなる発熱層の内側に、アルミ
ニウムよりなる熱伝導層を厚膜メッキにて構成したもの
である。
【0026】さらに、上記第1、第2、第6の目的を達
成するため本発明の電気炊飯器用鍋は、内鍋を第1、第
2、第6の手段で示した構成としたものである。
【0027】
【作用】第1の手段によれば、磁性材料よりなる発熱層
を、熱伝導層であるアルミダイカストにてアウトサート
して構成し内鍋を加工することにより、内鍋の材料にク
ラッド材を使う必要がなくなり、従ってクラッド材を生
産する大規模な設備が不要となるとともに加工性に優れ
製造コストが削減できるものである。また、熱伝導層を
アルミダイカストで構成しているため熱伝導層の厚みを
自由に設定でき、コイル近傍の肉厚のみを厚くすること
により内鍋重量の増加を最小限に抑えながら炊飯性能を
向上させることができる。
【0028】また、第2の手段によれば、内鍋をアルミ
ニウムよりなる熱伝導層の外側に、磁性材料よりなる発
熱層を厚膜メッキにて構成することにより、内鍋の材料
にクラッド材を使う必要がなくなり、従ってクラッド材
を生産する大規模な設備が不要となるとともに加工性に
優れ製造コストが安くなり、熱伝導層と発熱層との剥離
やしわが発生がなく歩留まりが向上する。さらに、フェ
ライト系ステンレスを深絞りする工程がないため、鍋外
面にも鮫肌状に荒れることがなく、従って大規模な磨き
行程を廃止でき製造コストが削減できる。
【0029】また、第3の手段によれば、内鍋の誘導コ
イルと内鍋の対向する近傍部のみに発熱層を設けること
により、誘導コイルから離れ発熱しない発熱層を無く
し、発熱層の重量を削減することができる。従って、軽
量で扱いやすく且つ電磁誘導加熱及び調理の可能な内鍋
を実現できる。
【0030】また、第4の手段によれば、内鍋と温度検
知装置の当接面は熱伝導層を露出することにより、鍋底
に剥離が生じて、発熱層が過昇してもその温度を熱伝導
層の温度を温度検知装置が検知し早切れを防止するため
常に安定した炊飯ができる。
【0031】また、第5の手段によれば、内鍋に誘導コ
イルと内鍋の対向する近傍部のみに鉄の厚膜メッキにて
発熱部材を設けることにより、発熱層を最小にすると共
に発熱層を重量単価の高いニッケルやクロム等の金属か
ら重量単価の安い鉄にすることができる。さらに少なく
とも発熱部材部分にニッケルまたはクロム等の防腐メッ
キを施すことにより信頼性の向上がはかれ、さらに製造
コストが安く且つ軽く扱いやすく信頼性の高い電磁誘導
加熱及び調理の可能な内鍋を実現できる。
【0032】また、第6の手段によれば、内鍋をフェラ
イト系ステンレス鋼板等の薄板よりなる発熱層の内側
に、アルミニウムよりなる熱伝導層を厚膜メッキにて構
成することにより、熱伝導層を最小に抑えることがで
き、丈夫で軽く且つ電磁誘導加熱及び調理の可能な内鍋
を実現できる。
【0033】上記電気炊飯器用鍋によれば、上記第1、
第2、第6の手段で示した各作用を行うことができる。
【0034】
【実施例】
(第1の実施例)以下、本発明の第1の実施例を図1〜
図2により説明する。図において、30は上面が開口す
る略円筒状の本体で、この本体30の開口部には上枠3
1が嵌着している。前記本体30内部には金属製材料よ
りなる保護枠胴32とコイルベース33を配設して鍋収
納部を形成している。コイルベース33は非金属材料に
より有底円筒状に成形され、コイルベース33の上端部
は前記保護枠胴32を介して上枠31に固定されてい
る。上枠31から断熱壁31Aが形成されて、保護枠胴
32との間に断熱空間34が形成されている。35は、
保温ヒーターで保護枠胴32にアルミテープにより固定
されている。
【0035】36は上端開口部に外方に突出するフラン
ジ37を形成した内鍋で、この鍋は図2に示すように、
側壁をt1.5〜t2、底面を側壁の1.2倍〜1.5
倍の肉厚としたアルミダイカストで熱伝導層36Aを形
成するとともに、この熱伝導層36Aの外面に磁性金属
材料であるフェライト系ステンレス鋼板よりなる発熱層
36Bを同時にアウトサートしたものを使用し、さらに
熱伝導層36Aの内面にはフッ素コーティング36Cを
施している。従って内鍋の材料にクラッド材を使う必要
がなくなり、クラッド材を生産する大規模な設備が不要
となるとともに加工性に優れ製造コストが削減できる。
【0036】また、内鍋36はフランジ37を上枠31
の上面に耐熱性樹脂で構成された上枠キャップ31Aを
介して懸架状態に載置することにより、着脱自在に配設
されている。コイルベース33の外側には誘導コイル3
8が配設され、この誘導コイル38は最内周および最外
周の巻きを密にしている。さらに、誘導コイル38は、
内鍋36の外周面までの距離が一定となるように、前記
コイルベース33の外周下部に耐熱性樹脂材料で成形さ
れたコイルカバー39により支持されている。誘導コイ
ル38の下方には、酸化鉄を主原料としかつ高透磁率の
材料を焼結させたフェライト棒40が位置し、このフェ
ライト棒40は前記コイルカバー39の下面に接着され
ており、誘導コイル38より発生する磁束が下方に漏れ
るのを防止している。
【0037】41は温度検知装置で以下に示す構造とな
っている。41Aは耐熱樹脂により成形されたサーモケ
ースで、このサーモケース41Aはコイルベース33の
外底部に一体成形された案内筒42内にセンサー台43
により上下動可能に支持され、かつセンサー台43とサ
ーモケース41Aの間に配設された圧縮コイルバネ44
により常に上方に付勢されている。45はアルミニウム
で構成されたコンタクトで、このコンタクト45は負特
性サーミスタよりなる温度検知素子46及び感熱ケース
47を介してサーモケース41Aの上部に嵌着し、コン
タクト45の上面が内鍋36の外底面に圧着するように
している。
【0038】48は誘導コイル38に交番磁界を発生さ
せるための電流を流す回路基板、49は基板ベースで本
体30と上枠31に嵌着して前記回路基板48ならびに
操作基板50を固定している。51は合成樹脂製の外蓋
で、この外蓋51は上枠31の後部に一体成形されたヒ
ンジ部材52にピン53を介して回動自在に支持され、
蓋バネ54に付勢されている。55は内蓋カバーで、こ
の内蓋カバー55は外蓋51の内面に固着されている。
57はヒンジ部材52と反対側に位置して上枠31の前
方部に回動可能に設けられた係合レバーで、レバーバネ
58により付勢されている。59は前記内蓋カバー55
に一体成形された係合部材で、この係合部材59と係合
レバー57が対向している。
【0039】そして、係合部材59の先端部に設けられ
た係合部59Aは、外蓋51を閉じたときに係合レバー
57の係合部57Aに係合するようになっている。ま
た、係合レバー57を押すと蓋バネ54より外蓋51が
自動的に開く。また、パッキン60が常に下方に付勢さ
れており、前記外蓋を閉じたときに内鍋36のフランジ
37に圧接してその内鍋36を密閉するようになってい
る。
【0040】このように構成した本実施例の動作を説明
する。内鍋36内に被調理物を収納し、上枠31の上面
に懸架状態に載置する。そして、外蓋51を閉じた後、
操作基板50により動作を開始させる。この動作を開始
することにより、回路基板48が動作し誘導コイル38
に交番磁界を発生させるための電流を流す。誘導コイル
38に交番磁界が発生し、これにより内鍋36の発熱層
36Bに渦電流が流れ、この渦電流によるジュール熱
で、内鍋36が誘導加熱されて、熱伝導層36Aを介し
て被調理物が加熱調理される。この時誘導コイル38近
傍の熱伝導層36Aを厚くすることにより、調理物がよ
り均一に加熱され調理性能が向上する。この場合温度検
知素子46の温度より操作基板50内の電力制御回路
(図示せず)にあらかじめ入力されている調理パターン
により調理を行う。
【0041】(第2の実施例)第2の実施例の内鍋を図
3に基づき説明する。内鍋以外のその他の構成は第1の
実施例と同様であるので説明を省略する。図において内
鍋55を、t1.5アルミニウムを絞り熱伝導層55A
を形成し、この熱伝導層55Aの外側に、ニッケルの磁
性材料よりなる発熱層55Bを0.2mm〜0.5mm
の厚さで厚膜メッキにて構成する。さらに熱伝導層55
Aの内面にはフッ素コーティング55Cを施している。
この構成により内鍋55の材料にクラッド材を使う必要
がなくなり、従ってクラッド材を生産する大規模な設備
が不要となるとともに加工性に優れ製造コストが安く、
また熱伝導層と発熱層との剥離やしわが発生がなくなり
歩留まりが向上する。さらに、フェライト系ステンレス
を深絞りする工程がないため、鍋外面にも鮫肌状に荒れ
ることがなく、従って大規模な磨き行程を廃止でき製造
コストが削減できる。なお、本実施例では内鍋55の発
熱層55Bの材料をニッケルにしているが、クロムや鉄
などの磁性材料であっても同様の効果が得られる。
【0042】(第3の実施例)第3の実施例の内鍋を図
4に基づき説明する。内鍋以外のその他の構成は第1の
実施例と同様であるので説明を省略する。図において、
内鍋60を、t1.5アルミニウムを絞り熱伝導層60
Aを形成し、この熱伝導層60Aの外側の、前記誘導コ
イル38と内鍋60の対向する近傍部のみにニッケルの
磁性材料よりなる発熱層60Bを0.2mm〜0.5m
mの厚さで、厚膜メッキにて構成する。さらに熱伝導層
60Aの内面にはフッ素コーティング60Cを施してい
る。この構成により誘導コイル38から遠く発熱しない
発熱層60Bを無くし、発熱層60Bの重量を削減する
ことができる。従って、軽量で扱いやすく且つ電磁誘導
加熱及び調理の可能な内鍋を実現できる。
【0043】(第4の実施例)第4の実施例の内鍋を図
5に基づき説明する。内鍋以外のその他の構成は第1の
実施例と同様であるので説明を省略する。図において、
内鍋65を、t1.5アルミニウムを絞り熱伝導層65
Aを形成し、この熱伝導層65Aの外側をコンタクト4
5との当接面を除いてニッケルの磁性材料よりなる発熱
層65Bを0.2mm〜0.5mmの厚さで、厚膜メッ
キにて構成する。さらに熱伝導層60Aの内面にはフッ
素コーティング65Cを施している。内鍋とコンタクト
45の当接面は熱伝導層65Aを露出することにより、
鍋底に剥離が生じ、発熱層65Bが過昇してもその温度
を熱伝導層65Aの温度をコンタクト45が検知し早切
れを防止するため常に安定した炊飯ができる。
【0044】(第5の実施例)第5の実施例の内鍋を図
6に基づき説明する。内鍋以外のその他の構成は第1の
実施例と同様であるので説明を省略する。図において、
内鍋70を、t1.5アルミニウムを絞り熱伝導層70
Aを形成し、この熱伝導層70Aの外側の、前記誘導コ
イル38と内鍋70の対向する近傍部のみに鉄よりなる
発熱層60Bを0.2mm〜0.5mmの厚さで厚膜メ
ッキにし、内鍋70の外面をすべてニッケルメッキを薄
く施し防腐層71を形成する。さらに熱伝導層70Aの
内面にはフッ素コーティング70Cを施している。
【0045】内鍋70に誘導コイル38と内鍋70の対
向する近傍部のみに鉄の厚膜メッキ70Bにて発熱層を
設けることにより、発熱層を最小にすると共に発熱層を
重量単価の高いニッケルやクロム等の金属から重量単価
の安い鉄にすることができる。さらに少なくとも発熱層
70B部分にニッケルまたはクロム等の防腐メッキ層7
1を施すことにより信頼性の向上がはかれ、さらに製造
コストが安く且つ軽く扱いやすく信頼性の高い電磁誘導
加熱及び調理の可能な内鍋70を実現できる。
【0046】(第6の実施例)第6の実施例の内鍋を図
7に基づき説明する。内鍋以外のその他の構成は第1の
実施例と同様であるので説明を省略する。図において、
内鍋75を、t0.5のフェライト系ステンレス鋼板を
絞り発熱層75Bを形成し、この発熱層75Bの内側
を、前記誘導コイル38と内鍋75の対向する近傍部に
アルミニウムによる熱伝導層75Aを1.0mm〜1.
5mmの厚さで厚膜メッキにて形成する。さらに熱伝導
層75A及び発熱層75B内側の露出面にはフッ素コー
ティング70Cを連続的に施している。内鍋75をフェ
ライト系ステンレス鋼板等の薄板よりなる発熱層75B
の内側に、アルミニウムよりなる熱伝導層75Aを厚膜
メッキにて構成することにより、熱伝導層75Aを最小
に抑えることができ、丈夫で軽く且つ電磁誘導加熱及び
調理の可能な内鍋を実現できる。
【0047】なお、本実施例では誘導コイル近傍に熱伝
導層を形成しているが、内鍋内面全体をアルミメッキし
ても同様の効果が得られることは言うまでもない。
【0048】さらに第1から第6の実施例において各内
鍋の発熱層および熱伝導層の肉厚は発熱層では各材質に
おける電磁誘導による有効な発熱が得られれば良く、熱
伝導層では前記発熱層で発熱した熱を、被調理物に有効
に伝導できるものであればよい。
【0049】
【発明の効果】以上のように本発明は、磁性材料よりな
る発熱層を、アルミダイカストにてアウトサートして熱
伝導層を構成し内鍋を加工することにより、クラッド材
を生産する大規模な設備が不要となるとともに加工性に
優れ製造コストが削減できるものである。また、熱伝導
層をアルミダイカストで構成することにより、熱伝導層
の厚みを自由に設定でき、コイル近傍の肉厚のみを厚く
することにより鍋重量の増加を最小限に抑えながら炊飯
性能を向上させることができるものである。
【0050】また、内鍋をアルミニウムよりなる熱伝導
層の外側に、磁性材料よりなる発熱層を厚膜メッキにて
構成することにより、内鍋の材料にクラッド材を使う必
要がなくなり、従ってクラッド材を生産する大規模な設
備が不要となるとともに加工性に優れ製造コストが安く
なり、熱伝導層と発熱層との剥離やしわが発生がなく歩
留まりが向上するとともに大規模な磨き行程を廃止でき
製造コストが削減できるものである。
【0051】また、内鍋の誘導コイルと内鍋の対向する
近傍部のみに発熱層を設けることにより、誘導コイルか
ら離れ発熱しない発熱層を無くし、発熱層の重量を削減
することができる。従って、軽量で扱いやすく且つ電磁
誘導加熱及び調理の可能な内鍋を実現できるものであ
る。
【0052】また、内鍋と温度検知装置の当接面は熱伝
導層を露出することにより、鍋底に剥離が生じて、発熱
層が過昇してもその温度を熱伝導層の温度を温度検知装
置が検知し早切れを防止するため常に安定した炊飯がで
きる。また、内鍋に誘導コイルと内鍋の対向する近傍部
のみに鉄の厚膜メッキにて発熱部材を設けることによ
り、発熱層を最小にすると共に発熱層を重量単価の高い
ニッケルやクロム等の金属から重量単価の安い鉄にする
ことができる。さらに少なくとも発熱部材部分にニッケ
ルまたはクロム等の防腐メッキを施すことにより信頼性
の向上がはかれ、さらに製造コストが安く且つ軽く扱い
やすく信頼性の高い電磁誘導加熱及び調理の可能な内鍋
を実現できるものである。
【0053】さらに、内鍋をフェライト系ステンレス鋼
板等の薄板よりなる発熱層の内側に、アルミニウムより
なる熱伝導層を厚膜メッキにて構成することにより、熱
伝導層を最小に抑えることができ、丈夫で軽く且つ電磁
誘導加熱及び調理の可能な内鍋を実現できるものであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例における炊飯器の縦断面
【図2】本発明の第1の実施例における内鍋と誘導コイ
ルの縦断面図
【図3】本発明の第2の実施例における内鍋の縦断面図
【図4】本発明の第3の実施例における内鍋と誘導コイ
ルの縦断面図
【図5】本発明の第4の実施例における内鍋の縦断面図
【図6】本発明の第5の実施例における内鍋と誘導コイ
ルの縦断面図
【図7】本発明の第6の実施例における内鍋と誘導コイ
ルの縦断面図
【図8】従来の炊飯器の縦断面図
【符号の説明】
30 本体 33 コイルベース 36、55、60、65、70、75 内鍋 36A、55A、60A、65A、70A、75A 熱
伝導層 36B、55B、60B、65B、70B、75B 発
熱層 38 誘導コイル 41 温度検知装置 48 回路基板 71 防腐層

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 本体と、本体内に着脱自在に収納される
    内鍋と、内鍋の外側を包囲する非金属からなるコイルベ
    ースと、コイルベースの外側に取り付けられた内鍋を電
    磁誘導作用により発熱させる誘導コイルと、前記内鍋に
    当接し温度を検知する温度検知装置と、誘導コイルを制
    御する回路基板とを備え、前記内鍋はアルミニウムより
    なる熱伝導層をアルミダイカストで構成するとともに、
    磁性材料をアウトサートして発熱層を構成した電気炊飯
    器。
  2. 【請求項2】 本体と、本体内に着脱自在に収納される
    内鍋と、内鍋の外側を包囲する非金属からなるコイルベ
    ースと、コイルベースの外側に取り付けられた内鍋を電
    磁誘導作用により発熱させる誘導コイルと、前記内鍋に
    当接し温度を検知する温度検知装置と、誘導コイルを制
    御する回路基板とを備え、前記内鍋はアルミニウムより
    なる熱伝導層の外側に、磁性材料よりなる発熱層を厚膜
    メッキして構成した電気炊飯器。
  3. 【請求項3】 誘導コイルと内鍋の対向する近傍部のみ
    に発熱層を設けた請求項1または2記載の電気炊飯器。
  4. 【請求項4】 内鍋と温度検知装置の当接面は熱伝導層
    を露出した請求項1または2記載の電気炊飯器。
  5. 【請求項5】 誘導コイルと内鍋の対向する近傍部のみ
    に発熱層として鉄の厚膜メッキした後、少なくとも発熱
    部材部分にニッケルまたはクロム等の防腐メッキを施し
    た請求項2記載の電気炊飯器。
  6. 【請求項6】 本体と、本体内に着脱自在に収納される
    内鍋と、鍋の外側を包囲する非金属からなるコイルベー
    スと、コイルベースの外側に取り付けられた鍋を電磁誘
    導作用により発熱させる誘導コイルと、前記内鍋に当接
    し温度を検知する温度検知装置と、誘導コイルを制御す
    る回路基板を備え、前記内鍋はフェライト系ステンレス
    鋼板等の薄板よりなる発熱層の内側に、アルミニウムよ
    りなる熱伝導層を厚膜メッキして構成した電気炊飯器。
  7. 【請求項7】 誘導コイルの電磁誘導作用により発熱す
    る内鍋を本体内に着脱自在に収納し、前記内鍋はアルミ
    ニウムよりなる熱伝導層をアルミダイカストで構成する
    とともに、磁性材料をアウトサートして発熱層を構成し
    た電気炊飯器用鍋。
  8. 【請求項8】 誘導コイルの電磁誘導作用により発熱す
    る内鍋を本体内に着脱自在に収納し、前記内鍋はアルミ
    ニウムよりなる熱伝導層の外側に、磁性材料よりなる発
    熱層を厚膜メッキして構成した電気炊飯器用鍋。
  9. 【請求項9】 誘導コイルの電磁作用により発熱する内
    鍋を本体内に着脱自在に収納し、前記内鍋はフェライト
    系ステンレス鋼板等の薄板よりなる発熱層の内側に、ア
    ルミニウムよりなる熱伝導層を厚膜メッキして構成した
    電気炊飯器用鍋。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH09157886A (ja) * 1995-12-12 1997-06-17 Matsushita Electric Ind Co Ltd 電磁誘導加熱用合金メッキ膜、電磁誘導加熱用合金メッキ材およびこれを用いた電磁誘導加熱用調理器
US6059953A (en) * 1994-11-18 2000-05-09 Sumitomo Electric Industries, Ltd. Induction heating plated metal mold and its manufacture
KR20030034485A (ko) * 2001-10-23 2003-05-09 엘지전자 주식회사 유도가열 밥솥
KR20030034484A (ko) * 2001-10-23 2003-05-09 엘지전자 주식회사 유도가열 밥솥
JP2007289303A (ja) * 2006-04-24 2007-11-08 Matsushita Electric Ind Co Ltd 炊飯器
JP2018188693A (ja) * 2017-04-28 2018-11-29 日本パーカライジング株式会社 積層材

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