JPH06217706A - 飼料用芽株粉状物及びその製造方法、及びそれを添加した飼料 - Google Patents

飼料用芽株粉状物及びその製造方法、及びそれを添加した飼料

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JPH06217706A
JPH06217706A JP5031269A JP3126993A JPH06217706A JP H06217706 A JPH06217706 A JP H06217706A JP 5031269 A JP5031269 A JP 5031269A JP 3126993 A JP3126993 A JP 3126993A JP H06217706 A JPH06217706 A JP H06217706A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 栄養価の高いかつ胞子の生命発生エネルギー
を有効に利用し、飼料効率が極めて高く薬理効果をも有
する飼料用芽株粉状物及び飼料用芽株粉状物を極めて高
い生産性で作業性に優れ製品収率を向上させた飼料用芽
株粉状物の製造方法及びその飼料用芽株粉状物を添加剤
として用いた飼料効率の高い飼料の提供。 【構成】 若布の芽株部を天日乾燥等により冷間乾燥
後、粒径が2.5〜325メッシュ好ましくは10〜2
00メッシュより好ましくは16〜150メッシュに低
温乾式粉砕化されてなる飼料用芽株粉状物を飼料100
wt部に対して0.001〜10wt部好ましくは0.00
5〜7wt部添加混合されてなる構成よりなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は特に家畜・家禽類や養殖
魚等の飼料として餌喰いのよい、成長促進作用が強く体
色・身質を向上させ抗病性・免疫性を増強する飼料効率
の極めて優れた飼料用芽株粉状物及びその製造方法及び
飼料用芽株粉状物を添加した飼料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、水産加工技術の発展に伴い若布の
芽株が注目されている。芽株は若布等の藻体の基部近く
に形成される胞子葉で、その表面には微細な胞子嚢が密
生している。各胞子嚢には若布等の卵ともいえる遊走子
が内在されている。いわば芽株は生命発生エネルギーが
濃縮されていると言ってもよく、その構成成分をみても
カリウム・カルシウム・リン・鉄等のミネラル類やビタ
ミンA・B1・B2・ナイアシン・C等のビタミン類が
豊富に含まれており、その他微量ではあるが生命の維持
及び栄養素として必要なミネラル、すなわち、必須微量
元素も含まれており天然の総合保健薬として各種食品用
素材として注目されている。しかしながら芽株を利用し
た飼料は知られていない。また、その加工方法は芽株の
注目度に応じて種々検討され開発されてきている。例え
ば、熱水でブランチング処理し次いで冷却後スライスす
る処理方法として特開昭63−230057号公報が知
られている。また、加塩して冷凍処理しブランチング処
理に先立って脱塩する処理方法として特公昭57−56
862号公報が知られている。以下に従来の芽株の加工
方法について、図1を参照しながら説明する。図3は従
来の若布の芽株の加工方法を示すフロー図である。1は
海中より採取した若布から芽株部を切り取る生芽株切り
取り工程、2は切り取った芽株を海水又は真水等で洗浄
する洗浄工程、6は熱湯中で30秒〜120秒ブランチ
ング処理し芽株の商品価値を高めるために芽株を濃緑色
化する熱湯処理工程、7は芽株を熱湯処理後但ちに冷水
に浸漬する冷却工程、8は熱湯処理工程で溶出し表面に
付着したアクをタワシ等を使いながら真水や塩水で除去
する洗浄工程、9は水切り脱水工程、10は芽株をスラ
イスしたり、所定の長さに切って味付けする調理工程、
11は芽株を凍結保存、又は出荷するために秤量して袋
詰めする包装工程である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
の芽株の処理方法の内、熱水で処理する方法は、ボイル
により、芽株の色が褐色から濃緑色に変化し見栄えが向
上するので商品価値を上げることができるが、芽株を構
成する胞子が死滅し更にボイル時にヨード分やミネラル
等の多量の栄養分が溶出されるとともに分解され洗浄水
とともに廃棄されているので、著しく栄養価を下げると
いう問題点があった。これを飼料に混ぜても、飼料効率
が悪く使用価値がないという問題点があることもわかっ
た。また、その処理方法は加塩したり、加熱冷却した後
スライスするので作業工数を要し、生産性が低いという
問題点があった。更にこれらの処理過程で前記したよう
に栄養分やその他の養分が溶出するので、その分製品得
率が減少し生産効率に欠けるという問題点があった。ま
た、前述したように栄養価の高い飼料効率の優れた芽株
が飼料に使用されていないということもわかった。
【0004】本発明は上記従来の問題点を解決するもの
で、栄養価の高いかつ胞子の生命発生エネルギーを有効
に利用し、飼料効率が極めて高く薬理効果をも有する飼
料用芽株粉状物及び飼料用芽株粉状物を極めて高い生産
性で作業性に優れ製品収率を向上させた飼料用芽株粉状
物の製造方法及びその飼料用芽株粉状物を添加剤として
用いた飼料効率の高い飼料を提供することを目的とす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明は次の構成からなる。請求項1の飼料用芽株粉
状物は若布の芽株部を冷間乾燥後、粒径が2.5〜32
5メッシュ好ましくは10〜200メッシュより好まし
くは16〜150メッシュに低温乾式粉砕化されてなる
構成を有している。請求項2の飼料用芽株粉状物は、請
求項1において、前記冷間乾燥が天日乾燥されてなる構
成を有している。請求項3の飼料用芽株粉状物の製造方
法は、若布から芽株部を切り取る芽株切り取り工程と、
前記工程で切り取られた芽株を天日乾燥もしくは冷風乾
燥機等で冷間乾燥する乾燥工程と、前記乾燥工程で乾燥
された芽株を低温乾式粉砕で粒径が2.5〜325メッ
シュ好ましくは10〜200メッシュより好ましくは1
6〜150メッシュに粉状化する工程と、を有する構成
からなる。請求項4の飼料は請求項1の飼料用芽株粉状
物が飼料100wt部に対して0.001〜10wt部好ま
しくは0.005〜7wt部添加混合されてなる構成を有
している。ここで、若布の産地としては鉄分やカルシウ
ム等のミネラルの含量の多い国内産や黄海沿岸や北朝
鮮、沿海州沿岸、渤海湾産もしくはオーストラリア南岸
産、タスマニア近海産等のものが好ましい。芽株の切り
取りは若布を採取後なるべく早い時期に行うことが望ま
しい。酸化されるのを防ぐとともに腐敗を防止するため
である。切り取り後、海水でよく洗浄し汚物除去した後
乾燥される。尚、洗浄は海水や塩水で行わねばならな
い。真水で行うとエキスやミネラル等の栄養分が溶出す
るので好ましくない。芽株の冷間乾燥は含水率が15wt
%以下、好ましくは10wt%以下まで乾燥される。飼料
との混和性を向上させるとともに水分活性を高めカビや
細菌の増殖を防止し、飼料効率を高めるためである。ま
た、飼料に混和した後のアルギン酸効果を高めるためで
ある。冷間乾燥は天日乾燥や冷風乾燥機を用いて行われ
る。天日乾燥は場所にもよるが半日ないし3日程度で行
うのが好ましい。カビや細菌の発生を防止するためであ
る。冷風乾燥は細胞を死滅させない温度以下であればよ
く、低温であればある程よい。低温乾式粉砕としては粉
砕の際の摩擦熱で胞子が死滅しない温度以下で粉砕でき
るものであれば回分式粉砕、開回路粉砕、閉回路粉砕方
法のいずれでもよい。具体的には石臼や、エッジランナ
ー等の冷間乾式粉砕機が用いられ摩擦熱が80℃以上に
ならないものが好ましい。胞子の生命発生エネルギーを
効率的に利用するためである。芽株の粒径は2.5〜3
25メッシュ好ましくは10〜200メッシュより好ま
しくは16〜150メッシュのものが用いられる。牛・
馬等の大型家畜や犬、猫の場合は粒径が大きいものでも
良く、金魚や熱帯魚等の養殖魚や小鳥の小型動物用の飼
料は粒径が小さい方が好ましい。10メッシュより大き
いと粒径が大きくなりすぎ汎用性に欠け、家畜等が食す
際に違和感を与え喰い残す傾向が認められ、150メッ
シュを越えると製造時に微粉が発生し作業環境を害す傾
向が認められるためである。芽株粉状物は、そのまま飼
料として用いるかまたはこれを配合飼料や混合飼料に添
加して用いてもよい。更にマスターバッチとして作製し
た後で配合飼料等にこれを混合してもよい。芽株粉状物
の配合飼料や混合飼料等への添加量は家畜等の種類や養
殖魚等の種類にもよるが飼料100wt部に対し0.00
1〜10wt部好ましくは0.005〜7wt部添加され
る。0.001wt部未満では飼料効率や薬理効果が乏し
く、10wt部を越えると家畜等への水分補給が多くなり
またコストが上がるので好ましくない。但し、マスター
バッチ等を作製して飼料を作る場合は多めに配合しても
よい。芽株の洗浄や汚物除去は、水温が25℃以下好ま
しくは18℃以下の海水で行う必要がある。エキスやミ
ネラル等の栄養分が溶出するのを防ぐためであり、芽株
の胞子の生存率を高めるためである。
【0006】
【作用】この構成によって、芽株部を低温で乾燥し、か
つ低温下で粉砕するので、芽株の胞子を死滅させること
なく粉末化することができる。芽株を真水洗浄もしくは
熱湯や加熱水蒸気でブランチング処理を行わないので芽
株の有する全栄養素や生命発生エネルギーを有効に利用
することができるとともに製品得率を向上させることが
できる。天然の栄養価等に優れた芽株粉状物を飼料に添
加するので飼料効率を著しく高めることができる。芽株
が粉状物なので飼料に容易に添加混合することができ
る。また、低温乾燥後低温乾式粉砕するので生産工数が
著しく簡素化され低原価で量産することができる。
【0007】
【実施例】
(実施例1)以下本発明の第一実施例について図面を参
照しながら説明する。図1は本発明の芽株粉状物の製造
方法を示すフロー図である。1は生芽株切り取り工程、
2は海水又は塩水での洗浄工程で、従来例と略同一のも
のなので同一の符号を付し説明を省略する。3は干乾し
や冷風で芽株の乾燥を行う低温乾燥工程、4は低温で芽
株を2.5〜325メッシュ好ましくは10〜150メ
ッシュの粉状物まで粉砕を行う低温粉砕工程、5は得ら
れた芽株粉状物を秤量し包装する包装工程である。以上
のように構成された芽株粉状物の製造方法により、若布
の芽株粉状物の製造を行った。 原料の調整:取れたての若布の芽株1トンを塩水で洗い
準備した。 乾燥:500kgの芽株を1昼夜天日乾燥し低温乾燥し
た。水分含量は7.5〜5.9wt%であった。残り50
0kgの内300kgを市販の冷風乾燥機で25℃の温度雰
囲気下で乾燥を行った。水分含量は9.8〜5.5wt%
であった。芽株は黒色で、かつ曲げるとしなやかさがあ
り割れなかった。また、放置していてもカビの発生は認
められなかった。これは乾燥斑がなく水分活性が高いた
めと思われる。 粉砕:日乾しした芽株400kgを石臼やエッジランナー
で粒径が8メッシュ乃至250メッシュに粉砕し低温粉
砕した。得られた芽株粉状物の一部を抜き取りその10
0gを試料としその成分組成を確認した。その結果を
(表1)に示した。尚、対照例は科学技術庁調査会編の
四訂日本食品標準成分のデータである。また、その分子
量分布を確認した。その結果を(表2)に示す。
【表1】
【表2】 この(表1)から明らかなように、本実施例の芽株粉状
物は、製造方法が簡単で作業性に優れ省力化ができ、か
つ得られた芽株粉状物の水分含量が少ないので保存性に
優れた芽株粉状物を与えることがわかる。更に従来の一
般的な芽株に比し、鉄分が約30倍、カルシウム(C
a)が約3倍以上、ヨウ素やマグネシウム(Mg)の含
有量が約3倍、ナトリウムが約1.5倍と多量に含ま
れ、かつCaとカリウムやMg等のバランスがよいこと
から、養殖用の動物や魚の神経や筋の興奮性を正常化す
るとともに細胞の活性化やホルモンの分泌促進作用が対
照例に比べ著しく優れていることがわかる。また、(表
2)から明らかなように本実施例は通常の真水洗浄の芽
株と比べ低分子の有効栄養成分(エキス)等に優れてい
ることがわかった。 (比較例1)実施例1の芽株100kgずつを熱風乾燥機
で常法に従い75℃,150℃の温度雰囲気下で乾燥さ
せた。75℃で水分含量は12wt%であった。また、そ
の表面はところどころこげていた。また、数日放置する
と一部にカビの発生が認められた。これは表面のみが乾
燥されて内部の水分の移動拡散が不充分で水分活性が低
いためと思われる。150℃で乾燥させたものは、表面
が一部炭化し芽株が褪色し割れているのが認められた。
また、いずれも芽株にしなやかさがなく曲げるとささく
れてすぐに割れることがわかった。以上のことから明ら
かなように、天日乾燥したものや低温乾燥したものはし
なやかで割れのない均一に乾燥した芽株を好収率で得ら
れることがわかった。また、芽株の細胞の生存率が高
く、芽株の全有効成分を有効に利用できることがわかっ
た。 (比較例2)実施例1の芽株100kgを通常の乾式粉砕
機で粉砕した。粉砕時に温度の上昇が認められ、その粉
状物の表面には炭化部分が多数認められた。以上のこと
から低温粉砕することにより芽株の細胞の生存率を高め
細胞の有する各種要素を有効に利用できることがわかっ
た。
【0008】(実施例2)市販の養鶏用配合飼料に、天
日乾燥しエッジランナーで低温粉砕した芽株粉状物を
0.3wt%添加均一混合し、ブロイラー用飼料を作成し
ブロイラーのヒナ2000羽に8週間給餌して飼料効果
を求めた。飼料効果の評価項目として、出荷羽数、倒
れ、出荷重量、飼料要求率、飼料コストを求めて評価し
た。その結果を(表3)に示した。
【表3】 (比較例3)芽株粉状物を添加しなかった他は実施例2
と同様にして同一期間中ブロイラーのヒナ2000羽に
給餌し飼料効果を求めた。その結果を(表3)に示し
た。この(表3)から明らかなように実施例では比較例
に比べ倒れが初期に若干多いが、中期以降は比較例の5
0%乃至35%と激減した。また、再成率については、
実施例は比較例に比し4.4%も向上していることがわ
かった。更に給餌量は比較例に比し95%で済ますこと
ができた。又出荷重量は逆に略7%も向上させることが
できることがわかった。更に飼料要求率も比較例に比し
89%と低いので、飼料コストも5%以上低減化できる
ことがわかった。実験中のブロイラーの観察所見では、
実験区の方が落ち着いて静かであった。また実験区の方
が「かれ鶏」が少なく、かつ実験区の方がブロイラーの
羽根等のツヤがよくきれいだった。これらはブロイラー
の健康状態が良好なためと考えられる。実験終了後実験
区及び比較区とも各雄2羽、雌1羽を解体し比較した結
果、実験区ではブロイラー臭が全く認められず極めて良
質のブロイラー肉が得られることがわかった。また、
肺、腸、肝臓、気嚢等の内臓は実験区の方が色が良好で
きれいであった。胸肉や脚肉は実験区の方が弾力性があ
りしまりや色等も優れていた。調理テストでは、調理後
冷えても実験区の肉は柔らかく、臭が少なかった。内臓
の腸間膜の油は実験区の方が少なく、また肝臓の手触り
から判断すると、実験区の方は張りがあったが比較区の
方は粒状の油の塊のように感じられた。尚、解体後のド
リップの状態は比較区も良かったので差は認められなか
った。以上のように本実験例によれば、神経に作用して
興奮性を正常化させブロイラーの健康を増進させ出荷量
を向上させるとともに良質の肉類を低原価で高効率で量
産できる優れた飼料であることがわかった。
【0009】(実施例3)市販のヒラメ養殖用飼料に実
施例1の若布の芽株を天日乾燥しエッジランナーで低温
粉砕した平均粒径20〜150メッシュの芽株粉状物を
初期0.5wt%、中期以降0.3wt%添加し均一混合し
て実験例のヒラメ養殖用飼料を作製した。これを種苗よ
り55日経過したヒラメ3000尾に投与した。その投
与結果を図2に示す。図2は養殖ヒラメにおける本実施
例の飼料の投与期間と体重との関係を示す図である。
尚、調査方法は毎日水槽より無作為に5点より20尾ず
つ取り上げ測定し、その平均値を求めた。 (比較例4)市販のヒラメ養殖用飼料を用いた他は実施
例3と同様にして行った。この図2から明らかなよう
に、本実施例によれば比較例に比べ9週目までは体重の
増え方が略同一であるがそれ以降は実施例の方が大き
く、21週目で比較例に対し13%以上も体重が増加す
るとともに体色が向上しツヤがよく飼料効率が極めて高
いことがわかった。その他、実験中の所見では実施例の
飼料は餌喰いがよく飼料の喰い残しが少なく初期から中
期にかけて、実施例と比較例との水槽の掃除回数が1対
2の割合で実施例の方が略半分の回数で済み、また水槽
の水の汚れも少ないことがわかった。更に比較例ではズ
レやキズ等が多く認められまた病気の発生も認められた
が実施例ではほとんど認められなかった。後期になると
実施例と比較例とでは動きや光等のストレスの違いがは
っきり確認でき実施例では極めて水槽が静かであった。
以上のように本実施例によれば、養殖作業性に優れ、省
力化が可能で、かつ病気やケガを回復させる抗病化・免
疫性を向上させるとともに、成長作用が強く、体色に優
れた商品価値の高い養殖魚を高効率で提供できることが
わかった。
【0010】(実施例4)(比較例5) エビの飼料に若布の芽株を冷風乾燥機で15℃で乾燥
し、これを低温粉砕して平均粒径60〜250メッシュ
に粉砕した芽株粉状物を0.3wt%均一に混合し本実施
例のブラックタイガー用飼料を作製した。養殖ブラック
タイガー3000匹に給餌して実験した。尚比較例5と
して芽株粉状物を添加しなかった他は実施例と同様にし
て実験をした。その結果、実験区では餌喰いがよく生存
率が88%と良好であったが、比較区では生存率が47
%と極めて低かった。また、実験区では比較区に比べ体
色に優れ体長が大きいことがわかった。これは実施例の
飼料の餌喰いがよいため喰い残しの飼料が少ないため飼
料の腐敗が少なくバクテリアの発生が少なかったこと、
及び抗病性、免疫性が増強されたためと考えられる。以
上のように本実施例によれば、養殖エビの生育を促進
し、商品価値の高いエビを高い歩留りで得られることが
わかった。
【0011】(実施例5)(比較例6) 豚飼料に粒径が20〜100メッシュの実施例2の芽株
粉状物を0.8wt%均一混合して実験例5の飼料を作製
し、5頭の豚に与え豚糞中の低級脂肪酸を測定した。比
較例6として、本実施例の芽株粉状物を添加しなかった
他は実施例と同一の条件で実験を行い低級脂肪酸を測定
した。実施例の豚糞の低級脂肪酸の平均値を比較例の豚
糞の平均値で除して、低級脂肪酸除去率を求めた。その
結果を(表4)に示した。
【表4】 この(表4)から明らかなように、本実験例によれば低
級脂肪酸の除去率が極めて高いことがわかる。以上のよ
うに本実施例によれば低級脂肪酸がよく吸収されている
ことがわかる。即ち、病気やストレス状態の動物に本実
施例の芽株粉状物を与えると抗病性を与え、ストレスを
解放し成長を向上させる作用を有することがわかる。
【0012】(実施例6)(比較例7) 市販のドッグフードに実施例2の芽株粉状物を0.5wt
%添加し、均一に混合して実施例6のドッグフードを作
製し、同一親犬から同日に生まれた生後1ヶ月の雑種の
小犬2匹に与えた。尚、比較例7として、本実施例の芽
株粉状物を添加しなかった他は同一の条件で小犬の2匹
にドッグフードを与えた。その結果、本実施例のドッグ
フードを与えた犬は比較例の犬に比べ足が太く骨太にな
り、元気がよく、かつ鳴きが少なく落ち着きが認められ
た。また、尿の回数が少なくなった。以上のように本実
施例によれば、ドッグフードに添加することによりドッ
グフードの飼料効果が高いことがわかった。
【0013】
【発明の効果】以上のように本発明は、鉄分やカルシウ
ム、マグネシウム、カリウム等のミネラルの含量が極め
て多く、餌喰いを良くし成長作用に優れ、かつストレス
の解消性を有し興奮を押さえ、抗病性・免疫性を向上さ
せる等の極めて優れた飼料用芽株粉状物を実現できるも
のである。また、その製法は作業性・省力性に優れ低原
価で高品質の飼料用芽株粉状物の製造方法を実現できる
ものである。更に飼料用芽株粉状物を添加することによ
り飼の無駄のない飼料効率の極めて高い飼料を実現でき
るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例における芽株粉状物の製造方
法を示すフロー図
【図2】本発明の一実施例の飼料の養殖ヒラメにおける
投与期間と体重との関係を示す図
【図3】従来の若布の芽株の加工方法を示すフロー図
【符号の説明】
1 生芽株切り取り工程 2 洗浄工程 3 低温乾燥工程 4 低温粉砕工程 5 包装工程 6 熱湯処理工程 7 冷却工程 8 洗浄工程 9 脱水工程 10 調理工程 11 包装工程

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 若布の芽株部を冷間乾燥後、粒径が2.
    5〜325メッシュ好ましくは10〜200メッシュに
    低温乾式粉砕化されてなることを特徴とする飼料用芽株
    粉状物。
  2. 【請求項2】 前記冷間乾燥が天日乾燥であることを特
    徴とする請求項1に記載の飼料用芽株粉状物。
  3. 【請求項3】 若布から芽株部を切り取る芽株切り取り
    工程と、前記工程で切り取られた芽株を天日乾燥もしく
    は冷間乾燥する乾燥工程と、前記乾燥工程で乾燥された
    芽株を低温乾式粉砕で粒径が2.5〜325メッシュ好
    ましくは10〜200メッシュに粉状化する工程と、を
    有することを特徴とする飼料用芽株粉状物の製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1又は請求項2の内いずれか1に
    記載の飼料用芽株粉状物が飼料100wt部に対し0.0
    01〜10wt部好ましくは0.005〜7wt部添加され
    てなることを特徴とする飼料。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0479845A (ja) * 1990-07-20 1992-03-13 Hitachi Kako Kk 飼料の粒状添加材

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JPH0479845A (ja) * 1990-07-20 1992-03-13 Hitachi Kako Kk 飼料の粒状添加材

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