JP2619778B2 - 飼料用芽株粉状物及びその製造方法、及びそれを添加した飼料 - Google Patents

飼料用芽株粉状物及びその製造方法、及びそれを添加した飼料

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は特に家畜・家禽類や養殖
魚等の飼料として餌喰いのよい、成長促進作用が強く体
色・身質を向上させ抗病性・免疫性を増強する飼料効率
の極めて優れた飼料用芽株粉状物及びその製造方法及び
飼料用芽株粉状物を添加した飼料に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、水産加工技術の発展に伴い若布の
芽株が注目されている。芽株は若布等の藻体の基部近く
に形成される胞子葉で、その表面には微細な胞子嚢が密
生している。各胞子嚢には若布等の卵ともいえる遊走子
が内在されている。いわば芽株は生命発生エネルギーが
濃縮されていると言ってもよく、その構成成分をみても
カリウム・カルシウム・リン・鉄等のミネラル類やビタ
ミンA・B1・B2・ナイアシン・C等のビタミン類が
豊富に含まれており、その他微量ではあるが生命の維持
及び栄養素として必要なミネラル、すなわち、必須微量
元素も含まれており天然の総合保健薬として各種食品用
素材として注目されている。しかしながら芽株を利用し
た飼料は知られていない。また、その加工方法は芽株の
注目度に応じて種々検討され開発されてきている。例え
ば、熱水でブランチング処理し次いで冷却後スライスす
る処理方法として特開昭63−230057号公報が知
られている。また、加塩して冷凍処理しブランチング処
理に先立って脱塩する処理方法として特公昭57−56
862号公報が知られている。以下に従来の芽株の加工
方法について、図1を参照しながら説明する。図3は従
来の若布の芽株の加工方法を示すフロー図である。1は
海中より採取した若布から芽株部を切り取る生芽株切り
取り工程、2は切り取った芽株を海水又は真水等で洗浄
する洗浄工程、6は熱湯中で30秒〜120秒ブランチ
ング処理し芽株の商品価値を高めるために芽株を濃緑色
化する熱湯処理工程、7は芽株を熱湯処理後但ちに冷水
に浸漬する冷却工程、8は熱湯処理工程で溶出し表面に
付着したアクをタワシ等を使いながら真水や塩水で除去
する洗浄工程、9は水切り脱水工程、10は芽株をスラ
イスしたり、所定の長さに切って味付けする調理工程、
11は芽株を凍結保存、又は出荷するために秤量して袋
詰めする包装工程である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
の芽株の処理方法の内、熱水で処理する方法は、ボイル
により、芽株の色が褐色から濃緑色に変化し見栄えが向
上するので商品価値を上げることができるが、芽株を構
成する胞子が死滅し更にボイル時にヨード分やミネラル
等の多量の栄養分が溶出されるとともに分解され洗浄水
とともに廃棄されているので、著しく栄養価を下げると
いう問題点があった。これを飼料に混ぜても、飼料効率
が悪く使用価値がないという問題点があることもわかっ
た。また、その処理方法は加塩したり、加熱冷却した後
スライスするので作業工数を要し、生産性が低いという
問題点があった。更にこれらの処理過程で前記したよう
に栄養分やその他の養分が溶出するので、その分製品得
率が減少し生産効率に欠けるという問題点があった。ま
た、前述したように栄養価の高い飼料効率の優れた芽株
が飼料に使用されていないということもわかった。
【0004】本発明は上記従来の問題点を解決するもの
で、栄養価の高いかつ胞子の生命発生エネルギーを有効
に利用し、飼料効率が極めて高く薬理効果をも有する飼
料用芽株粉状物及び飼料用芽株粉状物を極めて高い生産
性で作業性に優れ製品収率を向上させた飼料用芽株粉状
物の製造方法及びその飼料用芽株粉状物を添加剤として
用いた飼料効率の高い飼料を提供することを目的とす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に本発明は次の構成からなる。請求項1の飼料用芽株粉
状物は、海水や塩水で洗浄した若布の芽株部を冷間乾燥
後、粒径が16〜200メッシュより好ましくは16〜
150メッシュに低温乾式粉砕化されてなる構成を有し
ている。請求項2の飼料用芽株粉状物は、請求項1にお
いて、前記冷間乾燥が天日乾燥されてなる構成を有して
いる。請求項3の飼料用芽株粉状物の製造方法は、海水
や塩水で洗浄した若布から芽株部を切り取る芽株切り取
り工程と、前記工程で切り取られた芽株を天日乾燥もし
くは冷風乾燥機等で冷間乾燥する乾燥工程と、前記乾燥
工程で乾燥された芽株を低温乾式粉砕で粒径が16〜2
00メッシュより好ましくは16〜150メッシュに粉
状化する工程と、を有する構成からなる。請求項4の飼
料は請求項1の飼料用芽株粉状物が飼料100wt部に対
して0.001〜10wt部好ましくは0.005〜7wt
部添加混合されてなる構成を有している。ここで、若布
の産地としては鉄分やカルシウム等のミネラルの含量の
多い国内産や黄海沿岸や北朝鮮、沿海州沿岸、渤海湾産
もしくはオーストラリア南岸産、タスマニア近海産等の
ものが好ましい。芽株の切り取りは若布を採取後なるべ
く早い時期に行うことが望ましい。酸化されるのを防ぐ
とともに腐敗を防止するためである。切り取り後、海水
でよく洗浄し汚物除去した後乾燥される。尚、洗浄は海
水や塩水で行わねばならない。真水で行うとエキスやミ
ネラル等の栄養分が溶出するので好ましくない。芽株の
冷間乾燥は含水率が10wt%以下まで乾燥される。飼料
との混和性を向上させるとともに水分活性を下げカビや
細菌の増殖を防止し、飼料効率を高めるためである。ま
た、飼料に混和した後のアルギン酸効果を高めるためで
ある。冷間乾燥は天日乾燥や冷風乾燥機を用いて行われ
る。天日乾燥は場所にもよるが半日ないし3日程度で行
うのが好ましい。カビや細菌の発生を防止するためであ
る。冷風乾燥は細胞を死滅させない温度以下であればよ
く、低温であればある程よい。低温乾式粉砕としては粉
砕の際の摩擦熱で胞子が死滅しない温度以下で粉砕でき
るものであれば回分式粉砕、開回路粉砕、閉回路粉砕方
法のいずれでもよい。具体的には石臼や、エッジランナ
ー等の冷間乾式粉砕機が用いられ摩擦熱が80℃以上に
ならないものが好ましい。胞子の生命発生エネルギーを
効率的に利用するためである。芽株の粒径は16〜20
0メッシュより好ましくは16〜150メッシュのもの
が用いられる。牛・馬等の大型家畜や犬、猫の場合は粒
径が大きいものでも良く、金魚や熱帯魚等の養殖魚や小
鳥の小型動物用の飼料は粒径が小さい方が好ましい。
メッシュより大きいと粒径が大きくなりすぎ汎用性に
欠け、家畜等が食す際に違和感を与え喰い残す傾向が認
められ、150メッシュを越えると製造時に微粉が発生
し作業環境を害す傾向が認められるためである。芽株粉
状物は、そのまま飼料として用いるかまたはこれを配合
飼料や混合飼料に添加して用いてもよい。更にマスター
バッチとして作製した後で配合飼料等にこれを混合して
もよい。芽株粉状物の配合飼料や混合飼料等への添加量
は家畜等の種類や養殖魚等の種類にもよるが飼料100
wt部に対し0.001〜10wt部好ましくは0.005
〜7wt部添加される。0.001wt部未満では飼料効率
や薬理効果が乏しく、10wt部を越えると家畜等への水
分補給が多くなりまたコストが上がるので好ましくな
い。但し、マスターバッチ等を作製して飼料を作る場合
は多めに配合してもよい。芽株の洗浄や汚物除去は、水
温が25℃以下好ましくは18℃以下の海水で行う必要
がある。エキスやミネラル等の栄養分が溶出するのを防
ぐためであり、芽株の胞子の生存率を高めるためであ
る。
【0006】
【作用】この構成によって、芽株部を低温で乾燥し、か
つ低温下で粉砕するので、芽株の胞子を死滅させること
なく粉末化することができる。芽株を真水洗浄もしくは
熱湯や加熱水蒸気でブランチング処理を行わないので芽
株の有する全栄養素や生命発生エネルギーを有効に利用
することができるとともに製品得率を向上させることが
できる。天然の栄養価等に優れた芽株粉状物を飼料に添
加するので飼料効率を著しく高めることができる。芽株
が粉状物なので飼料に容易に添加混合することができ
る。また、低温乾燥後低温乾式粉砕するので生産工数が
著しく簡素化され低原価で量産することができる。
【0007】
【実施例】(実施例1) 以下本発明の第一実施例について図面を参照しながら説
明する。図1は本発明の芽株粉状物の製造方法を示すフ
ロー図である。1は生芽株切り取り工程、2は海水又は
塩水での洗浄工程で、従来例と略同一のものなので同一
の符号を付し説明を省略する。3は干乾しや冷風で芽株
の乾燥を行う低温乾燥工程、4は低温で芽株を16〜1
50メッシュの粉状物まで粉砕を行う低温粉砕工程、5
は得られた芽株粉状物を秤量し包装する包装工程であ
る。以上のように構成された芽株粉状物の製造方法によ
り、若布の芽株粉状物の製造を行った。 原料の調整:取れたての若布の芽株1トンを塩水で洗い
準備した。乾燥:500kgの芽株を1昼夜天日乾燥し低
温乾燥した。水分含量は7.5〜5.9wt%であった。
残り500kgの内300kgを市販の冷風乾燥機で25℃
の温度雰囲気下で乾燥を行った。水分含量は9.8〜
5.5wt%であった。芽株は黒色で、かつ曲げるとしな
やかさがあり割れなかった。また、放置していてもカビ
の発生は認められなかった。これは乾燥斑がなく水分活
性が高いためと思われる。 粉砕:日乾しした芽株400kgを石臼やエッジランナー
で粒径が8メッシュ乃至250メッシュに粉砕し低温粉
砕した。得られた芽株粉状物の一部を抜き取りその10
0gを試料としその成分組成を確認した。その結果を
(表1)に示した。尚、対照例は科学技術庁調査会編の
四訂日本食品標準成分のデータである。また、その分子
量分布を確認した。その結果を(表2)に示す。
【表1】
【表2】 この(表1)から明らかなように、本実施例の芽株粉状
物は、製造方法が簡単で作業性に優れ省力化ができ、か
つ得られた芽株粉状物の水分含量が少ないので保存性に
優れた芽株粉状物を与えることがわかる。更に従来の一
般的な芽株に比し、鉄分が約30倍、カルシウム(C
a)が約3倍以上、ヨウ素やマグネシウム(Mg)の含
有量が約3倍、ナトリウムが約1.5倍と多量に含ま
れ、かつCaとカリウムやMg等のバランスがよいこと
から、養殖用の動物や魚の神経や筋の興奮性を正常化す
るとともに細胞の活性化やホルモンの分泌促進作用が対
照例に比べ著しく優れていることがわかる。また、(表
2)から明らかなように本実施例は通常の真水洗浄の芽
株と比べ低分子の有効栄養成分(エキス)等に優れてい
ることがわかった。 (比較例1) 実施例1の芽株100kgずつを熱風乾燥機で常法に従い
75℃,150℃の温度雰囲気下で乾燥させた。75℃
で水分含量は12wt%であった。また、その表面はとこ
ろどころこげていた。また、数日放置すると一部にカビ
の発生が認められた。これは表面のみが乾燥されて内部
の水分の移動拡散が不充分で水分活性が低いためと思わ
れる。150℃で乾燥させたものは、表面が一部炭化し
芽株が褪色し割れているのが認められた。また、いずれ
も芽株にしなやかさがなく曲げるとささくれてすぐに割
れることがわかった。以上のことから明らかなように、
天日乾燥したものや低温乾燥したものはしなやかで割れ
のない均一に乾燥した芽株を好収率で得られることがわ
かった。また、芽株の細胞の生存率が高く、芽株の全有
効成分を有効に利用できることがわかった。 (比較例2) 実施例1の芽株100kgを通常の乾式粉砕機で粉砕し
た。粉砕時に温度の上昇が認められ、その粉状物の表面
には炭化部分が多数認められた。以上のことから低温粉
砕することにより芽株の細胞の生存率を高め細胞の有す
る各種要素を有効に利用できることがわかった。
【0008】(実施例2)市販の養鶏用配合飼料に、天
日乾燥しエッジランナーで低温粉砕した芽株粉状物を
0.3wt%添加均一混合し、ブロイラー用飼料を作成し
ブロイラーのヒナ2000羽に8週間給餌して飼料効果
を求めた。飼料効果の評価項目として、出荷羽数、倒
れ、出荷重量、飼料要求率、飼料コストを求めて評価し
た。その結果を(表3)に示した。
【表3】 (比較例3)芽株粉状物を添加しなかった他は実施例2
と同様にして同一期間中ブロイラーのヒナ2000羽に
給餌し飼料効果を求めた。その結果を(表3)に示し
た。この(表3)から明らかなように実施例では比較例
に比べ倒れが初期に若干多いが、中期以降は比較例の5
0%乃至35%と激減した。また、再成率については、
実施例は比較例に比し4.4%も向上していることがわ
かった。更に給餌量は比較例に比し95%で済ますこと
ができた。又出荷重量は逆に略7%も向上させることが
できることがわかった。更に飼料要求率も比較例に比し
89%と低いので、飼料コストも5%以上低減化できる
ことがわかった。実験中のブロイラーの観察所見では、
実験区の方が落ち着いて静かであった。また実験区の方
が「かれ鶏」が少なく、かつ実験区の方がブロイラーの
羽根等のツヤがよくきれいだった。これらはブロイラー
の健康状態が良好なためと考えられる。実験終了後実験
区及び比較区とも各雄2羽、雌1羽を解体し比較した結
果、実験区ではブロイラー臭が全く認められず極めて良
質のブロイラー肉が得られることがわかった。また、
肺、腸、肝臓、気嚢等の内臓は実験区の方が色が良好で
きれいであった。胸肉や脚肉は実験区の方が弾力性があ
りしまりや色等も優れていた。調理テストでは、調理後
冷えても実験区の肉は柔らかく、臭が少なかった。内臓
の腸間膜の油は実験区の方が少なく、また肝臓の手触り
から判断すると、実験区の方は張りがあったが比較区の
方は粒状の油の塊のように感じられた。尚、解体後のド
リップの状態は比較区も良かったので差は認められなか
った。以上のように本実験例によれば、神経に作用して
興奮性を正常化させブロイラーの健康を増進させ出荷量
を向上させるとともに良質の肉類を低原価で高効率で量
産できる優れた飼料であることがわかった。
【0009】(実施例3)市販のヒラメ養殖用飼料に実
施例1の若布の芽株を天日乾燥しエッジランナーで低温
粉砕した平均粒径20〜150メッシュの芽株粉状物を
初期0.5wt%、中期以降0.3wt%添加し均一混合し
て実験例のヒラメ養殖用飼料を作製した。これを種苗よ
り55日経過したヒラメ3000尾に投与した。その投
与結果を図2に示す。図2は養殖ヒラメにおける本実施
例の飼料の投与期間と体重との関係を示す図である。
尚、調査方法は毎日水槽より無作為に5点より20尾ず
つ取り上げ測定し、その平均値を求めた。 (比較例4)市販のヒラメ養殖用飼料を用いた他は実施
例3と同様にして行った。この図2から明らかなよう
に、本実施例によれば比較例に比べ9週目までは体重の
増え方が略同一であるがそれ以降は実施例の方が大き
く、21週目で比較例に対し13%以上も体重が増加す
るとともに体色が向上しツヤがよく飼料効率が極めて高
いことがわかった。その他、実験中の所見では実施例の
飼料は餌喰いがよく飼料の喰い残しが少なく初期から中
期にかけて、実施例と比較例との水槽の掃除回数が1対
2の割合で実施例の方が略半分の回数で済み、また水槽
の水の汚れも少ないことがわかった。更に比較例ではズ
レやキズ等が多く認められまた病気の発生も認められた
が実施例ではほとんど認められなかった。後期になると
実施例と比較例とでは動きや光等のストレスの違いがは
っきり確認でき実施例では極めて水槽が静かであった。
以上のように本実施例によれば、養殖作業性に優れ、省
力化が可能で、かつ病気やケガを回復させる抗病化・免
疫性を向上させるとともに、成長作用が強く、体色に優
れた商品価値の高い養殖魚を高効率で提供できることが
わかった。
【0010】(実施例4)(比較例5) エビの飼料に若布の芽株を冷風乾燥機で15℃で乾燥
し、これを低温粉砕して平均粒径60〜250メッシュ
に粉砕した芽株粉状物を0.3wt%均一に混合し本実施
例のブラックタイガー用飼料を作製した。養殖ブラック
タイガー3000匹に給餌して実験した。尚比較例5と
して芽株粉状物を添加しなかった他は実施例と同様にし
て実験をした。その結果、実験区では餌喰いがよく生存
率が88%と良好であったが、比較区では生存率が47
%と極めて低かった。また、実験区では比較区に比べ体
色に優れ体長が大きいことがわかった。これは実施例の
飼料の餌喰いがよいため喰い残しの飼料が少ないため飼
料の腐敗が少なくバクテリアの発生が少なかったこと、
及び抗病性、免疫性が増強されたためと考えられる。以
上のように本実施例によれば、養殖エビの生育を促進
し、商品価値の高いエビを高い歩留りで得られることが
わかった。
【0011】(実施例5)(比較例6) 豚飼料に粒径が20〜100メッシュの実施例2の芽株
粉状物を0.8wt%均一混合して実験例5の飼料を作製
し、5頭の豚に与え豚糞中の低級脂肪酸を測定した。比
較例6として、本実施例の芽株粉状物を添加しなかった
他は実施例と同一の条件で実験を行い低級脂肪酸を測定
した。実施例の豚糞の低級脂肪酸の平均値を比較例の豚
糞の平均値で除して、低級脂肪酸除去率を求めた。その
結果を(表4)に示した。
【表4】 この(表4)から明らかなように、本実験例によれば低
級脂肪酸の除去率が極めて高いことがわかる。以上のよ
うに本実施例によれば低級脂肪酸がよく吸収されている
ことがわかる。即ち、病気やストレス状態の動物に本実
施例の芽株粉状物を与えると抗病性を与え、ストレスを
解放し成長を向上させる作用を有することがわかる。
【0012】(実施例6)(比較例7) 市販のドッグフードに実施例2の芽株粉状物を0.5wt
%添加し、均一に混合して実施例6のドッグフードを作
製し、同一親犬から同日に生まれた生後1ヶ月の雑種の
小犬2匹に与えた。尚、比較例7として、本実施例の芽
株粉状物を添加しなかった他は同一の条件で小犬の2匹
にドッグフードを与えた。その結果、本実施例のドッグ
フードを与えた犬は比較例の犬に比べ足が太く骨太にな
り、元気がよく、かつ鳴きが少なく落ち着きが認められ
た。また、尿の回数が少なくなった。以上のように本実
施例によれば、ドッグフードに添加することによりドッ
グフードの飼料効果が高いことがわかった。
【0013】
【発明の効果】以上のように本発明は、鉄分やカルシウ
ム、マグネシウム、カリウム等のミネラルの含量が極め
て多く、餌喰いを良くし成長作用に優れ、かつストレス
の解消性を有し興奮を押さえ、抗病性・免疫性を向上さ
せる等の極めて優れた飼料用芽株粉状物を実現できるも
のである。また、その製法は作業性・省力性に優れ低原
価で高品質の飼料用芽株粉状物の製造方法を実現できる
ものである。更に飼料用芽株粉状物を添加することによ
り飼の無駄のない飼料効率の極めて高い飼料を実現でき
るものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例における芽株粉状物の製造方
法を示すフロー図
【図2】本発明の一実施例の飼料の養殖ヒラメにおける
投与期間と体重との関係を示す図
【図3】従来の若布の芽株の加工方法を示すフロー図
【符号の説明】
1 生芽株切り取り工程 2 洗浄工程 3 低温乾燥工程 4 低温粉砕工程 5 包装工程 6 熱湯処理工程 7 冷却工程 8 洗浄工程 9 脱水工程 10 調理工程 11 包装工程

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 海水や塩水で洗浄した若布の芽株部を
    水率が10wt%以下まで冷間乾燥後、粒径が16〜2
    00メッシュに低温乾式粉砕化されてなることを特徴と
    する飼料用芽株粉状物。
  2. 【請求項2】 前記冷間乾燥が天日乾燥であることを特
    徴とする請求項1に記載の飼料用芽株粉状物。
  3. 【請求項3】 海水や塩水で洗浄した若布から芽株部を
    切り取る芽株切り取り工程と、前記工程で切り取られた
    芽株を天日乾燥もしくは冷間乾燥し含水率が10wt%
    以下まで乾燥する乾燥工程と、前記乾燥工程で乾燥され
    た芽株を低温乾式粉砕で粒径が16〜200メッシュに
    粉状化する工程と、を有することを特徴とする飼料用芽
    株粉状物の製造方法。
  4. 【請求項4】 請求項1又は請求項2の内いずれか1に
    記載の飼料用芽株粉状物が飼料100wt部に対し0.0
    01〜10wt部好ましくは0.005〜7wt部添加され
    てなることを特徴とする飼料。
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