JPH06216777A - 発振検出装置 - Google Patents

発振検出装置

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JPH06216777A
JPH06216777A JP32657992A JP32657992A JPH06216777A JP H06216777 A JPH06216777 A JP H06216777A JP 32657992 A JP32657992 A JP 32657992A JP 32657992 A JP32657992 A JP 32657992A JP H06216777 A JPH06216777 A JP H06216777A
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Takeshi Yamamura
健 山村
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 モノリシック半導体装置上に形成されるΔΣ
モジュレータにおいて、占有面積が小さく、かつ消費電
流が少ない発振検出装置を提供すること。 【構成】 ΔΣ型A/D変換器用モジュレータの発振検
出装置において、複数の発振要素を時分割選択する手段
1と、該手段1からの選択出力と当該選択出力に対応し
た各基準値とを順次比較して発振検出を行う前記複数の
発振要素より少ない数の検出手段2とを具える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は例えばMOS LSI上
に形成されるΔΣ型A/D変換器用モジュレータ(以下
ΔΣモジュレータ)の発振を効率的に検出する発振検出
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】ΔΣモジュレータは、低周波域でのノイ
ズ除去率を良くするため、縦続接続する積分器の次数を
高くすることがある。2次以上のΔΣモジュレータは、
大入力信号に対して、あるいはステップ状に急峻に変化
する入力信号に対して発振する場合がある。このような
場合、ΔΣモジュレータにおいては、ひとたび発振が発
生すると回路内の状態変数の振幅が次第に大きくなり、
限られた電源電圧によって駆動されているオペアンプ等
の回路素子が線形な正常動作ができなくなり、ΔΣモジ
ュレータとしての動作精度が失われ、正常なA/D変換
ができなくなる。また、発振開始後、入力信号が正常値
にもどっても、ΔΣモジュレータは発振を継続してしま
うこともあり、この場合、発振を検出して内部状態変数
をリセットする必要がある。
【0003】2次以上のΔΣモジュレータにおいて、発
振を開始するときの特徴としては、例えば正の過大信号
入力による場合は、最前段の積分器の出力が正方向に大
振幅を持つことによって発振を開始することがあり、ま
た逆に例えば、負の過大信号入力による場合は、最前段
の積分器の出力が負方向に大振幅を持つことによって発
振を開始することがある。
【0004】そこで従来は、MOS LSIのようなモ
ノリシック半導体装置上に形成される上述のような複数
の発振要素を持ったΔΣモジュレータの発振を検出する
検出装置が提案されており、そのうちの1つは、複数の
発振要素のうち、1つだけに注目して、それを検出する
ための検出器を持ったものであり、他の1つは、複数の
発振要素の各々に独立して対応する複数の検出器を持っ
たものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
2つの検出装置においては次のような問題がある。すな
わち、前者は注目している以外の発振要素の発振が検出
できず、後者はチップ上で検出装置の占める面積が大き
くなり、結果的にチップ面積が大きくなり、また消費電
流が大きくなる。
【0006】そこで本発明の目的は以上のような問題を
解消した発振検出装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明はΔΣ型A/D変換器用モジュレータの発振検出
装置において、複数の発振要素を時分割選択する手段
と、該手段からの選択出力と当該選択出力に対応した各
基準値とを順次比較して発振検出を行う前記複数の発振
要素より少ない数の検出手段とを具えたことを特徴とす
る。
【0008】
【作用】本発明によれば、複数の発振要素の発振をそれ
より数の少ない検出手段で検出することになり、その結
果、占有面積が小さく、かつ消費電流が少なくなる。
【0009】
【実施例】以下、図面を参照して本発明の実施例を詳細
に説明する。
【0010】図1は本発明の実施例のブロック図であ
り、この発振検出装置は、複数の発振要素を入力信号と
し、それらの各々を時分割選択し出力する時分割選択手
段1と、前記複数の発振要素より少ない数の検出器を時
分割で用いて選択手段1からの出力の発振を検出する検
出手段2とを有する。
【0011】複数の発振要素における発振の条件の例と
しては、モジュレータ中にある状態変数が第1の規定値
より大きいということ、および第2の規定値より小さい
ということであり、また、ΔΣモジュレータを構成する
積分器が複数次の場合には、別の状態変数が第3の規定
値より大きいこと、さらに第4の規定値より小さいこと
等であり、これらの規定値のうちいくつかは同じもので
あっても良い。また発振要素の信号種類としては、電
圧,電流,電荷量等がある。
【0012】時分割選択手段1は、信号を通過させるた
めのスイッチから構成することができる。その時分割方
法としては、複数入力を均等な割合で出力する方法、お
よび入力毎に非均等な割合で出力する方法等がある。検
出手段2としては、電圧比較器,電流比較器,電荷比較
器等があり、また信号形態を別信号に変換した上で比較
する比較器もある。
【0013】また、複数のΔΣモジュレータの発振をそ
の数より少ない検出手段で検出することもできる。
【0014】図2は本発明をスイッチトキャパシタ回路
を持つ4次ΔΣモジュレータの発振検出に適用した実施
例を示す。このΔΣモジュレータは、入力信号を入力す
る減衰器3と、4個のカスケード接続された第1〜第4
の積分器4〜7と、3個の加算器8,9および10と、
第1の比較器11と、量子化器12とを有する。図3に
示すように減衰器3は、コンデンサC1と半導体スイッ
チからなる2つのスイッチSW1,SW2とからなるス
イッチトキャパシタ回路からなっており、同様に量子化
器12は、コンデンサC2と、3つのスイッチSW3,
SW4,SW5とからなっている。スイッチSW1〜S
W4は図4に示すサンプリングパルスS1,S2の各々
がオンのときに、同符号(S1またはS2)の端子を選
択(接続)し、スイッチSW5は、極性の異なった2つ
の基準電圧(+VREF,−VREF)を第1の比較器
11の出力(オンまたはオフ)に応答して選択する。こ
の結果、第1の積分器4の出力および動作(すなわち、
入力される信号をサンプルするかホールドするか)は例
えば図4に示すようになる。
【0015】図2において、13はサプリングパルスS
1がオンのときのみ互いに重ならないように順次閉じる
半導体スイッチからなる2組のスイッチSW6およびS
W7からなる時分割選択器であって、第1の積分器4の
出力および規定値1と、第1の積分器4の出力および規
定値2とを交互に第2の比較器14に入力する。すなわ
ち、積分器4の発振を開始する正方向過大電圧を規定値
1とし、同じく負方向過大電圧を規定値2とし、図4に
示すように、サンプリングパルスS1のオン時、最初の
スイッチSW6が閉じて積分器4の出力電圧と規定値1
とが比較器14で比較され、積分器4の出力電圧が規定
値1を越えたときに比較器14から発振の検出信号が出
力される。ついでスイッチSW7が閉じて積分器4の出
力電圧と規定値2とが比較器14で比較され、積分器4
の出力電圧が規定値2未満になったときに比較器14か
ら発振の検出信号が出力される。なお、発振の検出は、
サンプリングパルスS1がオンのとき、すなわち、検出
対象がホールドされ一定になったときに行うので、時分
割で検出しても確実に検出することができる。
【0016】図2に示す構成からなる減衰器ゲインが
0.4、量子化器出力が±2.5V、サンプリングパル
スS1,S2の周波数が512kHz、信号入力が2.
5Vの時に、積分器4の出力の振幅最大値を1.5Vに
調節したΔΣモジュレータ、および規定値1を2.0
V、規定値2を−2.0V、時分割選択器のスイッチの
動作周波数を512kHzとした発振検出装置を具備し
たMOS LSIを1.2ミクロン、ダブルメタル、ダ
ブルポリシリコンプロセスで作成した。
【0017】このような構成のMOS LSIを用いて
過大入力時に発生する発振を検出することを試みたとこ
ろ、信号入力が+3.0V以上の場合および−3.0V
以下の場合に発振検出出力を得ることができた。また、
該MOS LSIにおいては、発振検出直後に全ての積
分器出力をリセットすることで発振阻止することができ
た。
【0018】以上のように本実施例においては、2種類
の発振要素を検出する検出装置を2個から1個に削減す
ることができ、チップ面積の削減効果と消費電力削減効
果を得た。
【0019】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、占
有面積が小さく、かつ消費電流が少ない発振検出装置を
提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の基本構成を示す図である。
【図2】本発明の実施例を示すブロック図である。
【図3】同実施例の一部の回路図である。
【図4】同実施例の動作タイミングを示す図である。
【符号の説明】
1 時分割選択手段 2 検出手段

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ΔΣ型A/D変換器用モジュレータの発
    振検出装置において、複数の発振要素を時分割選択する
    手段と、該手段からの選択出力と当該選択出力に対応し
    た各基準値とを順次比較して発振検出を行う前記複数の
    発振要素より少ない数の検出手段とを具えたことを特徴
    とする発振検出装置。
JP04326579A 1992-12-07 1992-12-07 発振検出装置 Expired - Lifetime JP3143240B2 (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2008263258A (ja) * 2007-04-10 2008-10-30 Matsushita Electric Ind Co Ltd デルタシグマ変調回路とそれを用いたデルタシグマad変換装置
JP2009519614A (ja) * 2005-07-18 2009-05-14 クイーン マリー アンド ウエストフィールド カレッジ, ユニバーシティー オブ ロンドン シグマデルタ変調器
JP2014112775A (ja) * 2012-12-05 2014-06-19 Asahi Kasei Electronics Co Ltd カスケードδς変調器及びそのデジタル−アナログ変換器

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