JPH0621380B2 - 合成繊維の延伸仮撚方法 - Google Patents

合成繊維の延伸仮撚方法

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JPH0621380B2
JPH0621380B2 JP61195050A JP19505086A JPH0621380B2 JP H0621380 B2 JPH0621380 B2 JP H0621380B2 JP 61195050 A JP61195050 A JP 61195050A JP 19505086 A JP19505086 A JP 19505086A JP H0621380 B2 JPH0621380 B2 JP H0621380B2
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Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、合成繊維未延伸マルチフィラメント糸を延伸
と同時に仮撚加工する方法に関する。
(従来の技術) 従来、延伸同時仮撚加工(以下、DTY加工と称する)
に供する合成繊維未延伸マルチフィラメント糸に付与す
る油剤としては、少なくとも1個のヒドロキシル基を有
するアルコールにエチレンオキサイドおよび/又はプロ
ピレンオキサイドを付加したポリエーテルを主成分とす
るものが多く提案されている(例えば、特開昭49-31996
号、特開昭50-155795 号、特開昭50-155796 号公報)。
かかるポリエーテルを主成分とする油剤は、繊維間摩擦
係数(μF/F)を低下せしめると共に、耐熱性にも優
れているため、前記油剤を付与した未延伸マルチフィラ
メント糸(以下、未延伸糸と称する)をDTY加工に供
すると、糸条の施撚時及び解撚時に発生する毛羽を防止
できると共に、油剤の熱分解によるヒータースラッジの
形成も防止できる。
しかしながら、近年、DTY加工において、加工速度の
高速化に伴ないヒーター温度も190℃以上の高温とな
り、しかも得られる捲縮加工糸の細デニール化の要求が
高まりつつあるが、このような高温のヒーター温度下で
細デニール加工糸を高速DTY加工で生産せんとする際
に、前記ポリエーテルを主成分とする油剤を付与した未
延伸糸を供すると、毛羽の多発に加えて、ヒーター表面
に油剤に基くスラッジが固着するため工程調子の悪化を
まねく。このために、単繊維デニールが1.5以下であ
る細デニール加工糸を加工速度700 m/分以上の高速D
TY加工によって生産することは不可能であった。
かかる問題点を解消せんとして、本発明者等は、先に、
エチレンオキサイドとプロピレンオキサイドからなるポ
リアルキレングリコール(ポリエーテル)60〜75重量%
と、アルコールにエチレンオキサイドを3〜9モル縮合
させた縮合物15〜30重量%とを含有する油剤を、未延伸
糸に付与せしめて延伸仮撚加工を行う方法を提案した
(特開昭61-677号公報)。
(発明が解決しようとする問題点) かかる方法によれば、繊維間摩擦係数(μF/F)と対
金属摩擦係数(μF/M)とを同時に低下させることが
できる結果、糸条の施撚時及び解撚時に発生する毛羽を
減少させることができ、しかもヒーター表面では熱分解
によって油剤は飛散し得るためヒータースラッジ固着量
も大巾に減少できる。しかしながら、細デニール加工糸
を高速でDTY加工する際に発生する毛羽は、充分満足
し得る水準に到達しているとは言い難く、さらなる改善
が望まれている。
本発明の目的は、上記特開昭61-677号公報の技術を更に
改良し、特に単繊維繊度1.5デニール以下の加工糸を
700 m/分以上の加工速度でDTY加工する際、ヒータ
ースラッジ固着量を実用上問題のない水準に維持しなが
ら毛羽発生量を実用上問題のない水準まで低下させるに
適した方法を提供することにある。
(問題を解決するための手段) 本発明者等は、上記目的を達成するべく鋭意検討を重ね
た結果、細デニール加工糸の高速DTY加工では、解撚
域での糸張力が大きい場合には繊維間摩擦係数が低くて
も繊維間摩擦は大きくなって毛羽が発生するため、解撚
域の糸張力を減少することが必要であることを知った。
本発明者等は、かかる知見から解撚域の糸張力を低下さ
せるべく検討を重ねた結果、前記特開昭61-677号公報で
は全く認識されていなかったポリアルキレングリコール
共重合体の平均分子量、エチレンオキサイドとプロピレ
ンオキサイドの共重合比、アルコールにエチレンオキサ
イドを縮合させた縮合物とポリアルキレングリコールと
の配合比が、糸条と仮撚手段との摩擦係数に重要な役割
を演じていること、そしてこの摩擦係数を大きくすれば
糸送り力が向上して解撚域の糸張力が低下することを見
い出し本発明に到達した。
即ち、本発明は、合成繊維未延伸マルチフィラメント糸
を摩擦仮撚装置を用いて延伸と同時に仮撚加工するに際
し、エチレンオキサイドとプロピレンオキサイドの共重
合体であって、平均分子量が5000〜7000であり、エチレ
ンオキサイドとプロピレンオキサイドの共重合比が62:
38〜78:22であるポリアルキレングリコール共重合体80
(重量)%以上と、アルコールにエチレンオキサイドを
縮合させた縮合物5〜10(重量)%とを含有する油剤を
該未延伸マルチフィラメント糸に付与せしめることを特
徴とする合成繊維の延伸仮撚方法及び合成繊維未延伸マ
ルチフィラメント糸を摩擦仮撚装置を用いて延伸と同時
に仮撚加工するに際し、エチレンオキサイドとプロピレ
ンオキサイドの共重合体であって、平均分子量が5000〜
7000であり、エチレンオキサイドとプロピレンオキサイ
ドの共重合比が62:38〜78:22であるポリアルキレング
リコール共重合体80(重量)%以上と、アルコールにエ
チレンオキサイドを縮合させた縮合物5〜10(重量)%
と、分子内にフッ素アルキル基とポリオキシアルキレン
鎖とを有する少なくとも1種の非イオン性フッ素化合物
10(重量)%以下又は、分子内にフッ素アルキル基を有
する少なくとも1種のイオン性フッ素化合物5(重量)
%以下とを含有する油剤を、該未延伸マルチフィラメン
ト糸に付与せしめることを特徴とする合成繊維の延伸仮
撚方法である。
本発明において用いる油剤は、エチレンオキサイドとプ
ロピレンオキサイドの共重合体であって、平均分子量が
5000〜7000であり、エチレンオキサイドとプロピレンオ
キサイドの共重合比が62:38〜78:22であるポリアルキ
レングリコール共重合体と、アルコールにエチレンオキ
サイドを縮合させた縮合物とを併有していることが必要
である。
かかるポリアルキレングリコール共重合体は、具体的に
はエチレンオキサイドとプロピレンオキサイドのランダ
ムあるいはブロックの共重合体である。もちろん、これ
らのポリアルキレングリコールの片末端あるいは両末端
はアルキル基などでエーテル、エステル、チオエーテ
ル、アミノエーテルなどを介して封鎖されていてもよ
く、この末端基の種類によって本発明は何等制限を受け
るものでない。すなわち、該ポリアルキレングリコール
共重合体は従来公知の方法でエチレンオキサイド及びプ
ロピレンオキサイドを共重合して得られるポリエーテル
類で普通はアルキレンオキサイドと反応できるような活
性水素を少なくとも1ケ以上もつ化合物を用いて容易に
製造することができる。活性水素を有する化合物として
は、活性水素を有する基が水酸基ならば1価〜多価のア
ルコール類、カルボキシル基ならば1塩基性酸〜多塩基
性酸類、そしてアミノ基であればモノアミノ化合物〜多
価アミノ化合物などをあげることができる。
本発明で使用するポリアルキレングリコール共重合体
は、平均分子量が5000〜7000であり、かつエチレンオキ
サイドとプロピレンオキサイドの共重合比が62:38〜7
8:22であることが必要である。平均分子量が5000未
満、あるいはエチレンオキサイドの共重合割合が62%未
満では、仮撚手段(例えばウレタンディスク)との間の
摩擦抵抗が低くなり、糸送り力が低下し、解撚張力が高
くなる結果、解撚域での繊維間摩擦力の絶対値が増大し
てDTY加工時の毛羽発生が増大する。一方、平均分子
量が7000を越える場合、あるいはエチレンオキサイドの
共重合割合が78%を越える場合は、ヒーター表面へのス
ラッジ固着が増大して工程調子が悪化し、更に、平均分
子量が7000を越えるものでは、繊維間摩擦係数(μF/
F)が低下して、油剤処理後の未延伸糸を巻取るのが困
難になる。
更に、上述したようなポリアルキレングリコール共重合
体の油剤中の含有量は、80(重量)%以上であることが
必要である。このポリアルキレングリコール共重合体含
有量が80(重量)%未満の場合は、施撚の際のトルク等
によってヒーター表面に付着した油剤に起因するヒータ
ースラッジの発生が増加し、工程調子が悪化する。
次に、本発明で用いるアルコールにエチレンオキサイド
を縮合させた縮合物としては、炭素数12〜15の直鎖状、
あるいは、分岐状のアルコール(第二級、あるいは第三
級アルコール)に、エチレンオキサイドを3〜9モル通
常の方法で縮合させたものが好適に例示される。
ここで、前記アルコールとしては、直鎖状でも分枝状で
も、本発明を目的とする効果は得られるが、好ましくは
第二級アルコールを用いる方がより顕著な効果が得られ
る。かかるアルコールとしては、ラウリルアルコール、
6−ドデシルアルコール等を好ましく用いることができ
る。
また、縮合させるエチレンオキサイドのモル数は、前記
アルコール1モル当り3〜9モル、特に7〜9モルが好
ましい。
かかる縮合量が少なすぎると、得られた縮合物を含有す
る油剤によるμF/Fの低下が不充分であり、多すぎる
と、得られる縮合物の粘度が高く取扱いが困難である。
このような縮合物の油剤中の含有量は、5〜10(重量)
%であることが必要である。
ここで、かかる縮合物の含有量が5(重量)%未満の油
剤では、μF/Fの低下が不充分のため施撚時及び解撚
時に毛羽が増大し、更には、仮撚手段(例えばウレタン
ディスク)との間の摩擦抵抗が低下し、糸送り力が弱く
なって、解撚張力が高くなるため、DTY加工時の毛羽
が多くなる。また、かかる縮合物の含有量が10(重量)
%を越える油剤では、ヒーター表面に付着した油剤がヒ
ータースラッジとして固着するため工程調子が悪化す
る。
更に、本発明において、前記油剤成分に加えて、分子内
にフッ素アルキル基とポリオキシアルキレン鎖を有する
少なくとも1種の非イオン性フッ素化合物を10重量%以
下含有せしめることによって、ヒータースラッジの形成
を著しく減少せしめることができる。
ここで言う非イオン性フッ素化合物について具体的に示
すと、炭素数3〜20のフッ素アルキル基、好ましくは炭
素数6〜10のフッ素アルキル基を分子内に1ケ以上有
し、かつ、このフッ素アルキル基とポリオキシアルキレ
ン鎖とを有する非イオン性フッ素化合物からなり、更に
具体的には一般式(1) Rf−X(炭素数2〜4のアルキ
レンオキサイド−O H付加体、すなわち、活性水素をもったパーフルオロア
ルキル化合物にアルキレンオキサイドを付加して得られ
る。アルキレンオキサイドとしては、エチレンオキサイ
ド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドが用い
られるが、好ましくはエチレンオキサイドやプロピレン
オキサイドが好適である。一方上述のようなアルキレン
オキサイドの付加によらない製造法としてポリエチレン
グリコールやポリプロピレングリコール、ポリブチレン
グリコールさらにはこれらの共重合体を用いてその中で
ヘキサフルオロエチレンなどを重合する方法でも相当す
る非イオン性のフッ素化合物を得ることができる。
さらに具体的に非イオン性フッ素化合物について述べる
が、これらは具体的な例示をするに過ぎず決して本発明
を何等限定するものではない。例えば一般式(2) または一般式(3) 一般式(4) (但し、Rfは炭素数3〜20のフッ素アルキル基、R′
は水素原子、メチル基、Xは R″は水素原子又は炭素数1〜8のアルキレン基、Qは
1〜4を示し、lは1以上の正の整数、R′″は炭素数
1以上のアルキル基、シクロアルキル基、芳香族基、脂
肪芳香族基を示す。) また一般式(5) (但し、Rfは炭素数3〜20のフッ素アルキル基、Yは −O−,−S−, Zは−COO−,−O−,−S−,R′,R″は一般式
(4) におけるR′ R″に同じ、芳香核としてはベンゼ
ン核、ナフタレン核、ジフェニル基、lは1以上の正の
整数を示す)などを挙げることができる。
これらの一般式(1) 〜(5) において は具体的には、R′が水素原子であればオキシエチレン
誘導体であり、通常公知のポリオキシエチレンフッ素ア
ルキル含有の非イオン活性剤で代表されるし、R′がメ
チル基の場合にはオキシプロピレン誘導体であり、通常
公知のポリオキシプロピレンフッ素アルキル基を含有す
る非イオン活性剤である。
さらに 中のR′が水素原子及びメチル基の両方が共存するよう
な非イオン性の化合物すなわち、詳細にはオキシエチレ
ン基とオキシプロピレン基の両者が混在する非イオン性
化合物、もっと具体的にはフッ素アルキル基を末端にも
つような構造で示されるブロック型又はランダム型のポ
リオキシアルキレン化合物なども含まれる。もっと具体
的に化合物そのものを例示するならばポリオキシエチレ
ンをエチレンオキサイドとしてEOのモル数、ポリオキ
シプロピレンをプロピレンオキサイドとしてPOのモル
数として記載するならば、N−ポリオキシエチレン(E
O=10)−N−プロピルパーフルオロオクタンスルホン
アミド、N−ポリオキシエチレン(EO=7)−N−エ
チルパーフルオロオクタンカルボン酸アミド、N−ポリ
オキシアルキレン(PO/EO=70/30、分子量2500)
−N−プロピルパーフルオロオクタンスルホンアミド、
ポリオキシエチレン(EO=15)パーフルオロノネニル
エーテル、2−パーフルオロヘプチル−2−ヒドロキシ
プロピル]ポリオキシエチレン(EO=15)エーテル、
ノニルフェノキシポリエチレングリコール(EO=20)
とフッ素化プロピレンの2量体及び3量体の反応物、2
−ポリオキシエチレン(EO=10モル)−3−パーフル
オロノネニルプロピルジエチルアミンなど、プロピレン
オキサイドやエチレンオキサイドなどを使用することに
より枚挙にいとまがない程バラエティに富む非イオン性
のフッ素アルキル化合物を得ることができ、製造法によ
って片末端あるいは両末端にフッ素アルキル基が導入さ
れたものが得られる。
このように、フッ素アルキル基とポリオキシアルキレン
鎖を有する化合物は、通常公知の方法で製造される。
かかる非イオン性フッ素化合物の油剤中の含有量は、10
重量%以下、好ましくは1〜10重量%、特に好ましくは
1〜5重量%で充分な効果が得られる。
ここでかかる含有量が10重量%を越えても、本発明の奏
する効果に影響を与えることはないが、非イオン性フッ
素化合物は高価なため、10重量%を越えて含有せしめる
ことは、無意味に製品価格の高騰を招き、好ましくな
い。
また、本発明においては、上記非イオン性フッ素化合物
にかえて、イオン性フッ素化合物を5(重量)%以下含
有させてもよい。
ここで言うイオン性フッ素化合物は通常公知のフッ素ア
ルキル基含有のアニオン界面活性剤、およびカチオン界
面活性剤でよく知られているもので充分本発明の所望の
目的を達成することができるが望ましくは炭素数が4〜
20のフッ素アルキル基を少なくとも1ケ以上含むパーフ
ルオロアルキルスルホン酸のアルカリ金属塩または、パ
ーフルオロアルキル芳香族スルホン酸のアルキル金属塩
が好ましい。
かかるイオン性フッ素化合物の油剤中の含有量は、5重
量%以下、好ましくは0.1〜5重量%、特に好ましく
は0.5〜2重量%で充分な効果が得られる。ここで含
有量が5重量%を越えても、本発明の奏する効果に影響
を与えることはないが、イオン性フッ素化合物は高価な
ため、5重量%を越えて含有せしめることは、無意味に
製品価格の高騰を招き、好ましくない。また、非イオン
性フッ素化合物とイオン性フッ素化合物を併用してもよ
い。
なお、本発明で用いる油剤成分として、前記成分の他
に、本発明の効果を阻害しない限り、従来から使用され
ているアニオン性界面活性剤を併用してもよい。
本発明で用いられる油剤は、ストレート、水性エマルジ
ョン、いずれの形態でも用いることが可能であるが、好
ましくは油剤成分を10〜15重量%含有する水性エマルジ
ョンで用いるのが適当である。
また、付与方法としては、オイリングローラー方式、ノ
ズルを用いる方式等現在使用されるいずれの方法でも用
いることが可能である。そして、未延伸糸への油剤付与
量は、0.3〜0.8重量%が適当である。
かかる油剤付着量が0.8重量%を越えると、ヒーター
スラッジが増加する傾向がある。
本発明では、前記油剤を付与せしめた未延伸糸をDTY
加工に供するものであり、この際のDTY加工の加工方
式としては従来から知られているフリクション方式を採
用すればよい。
なお、本発明でいう熱可塑性合成未延伸糸とは、ポリエ
ステル、ナイロン等のポリマーを高速度で引取りつ溶融
紡糸したものである。
(作用) 本発明の熱可塑性合成捲縮加工糸の製造法では繊維間摩
擦係数(μF/F)と対金属摩擦係数(μF/M)とを
同時に低下せしめ、しかも、仮撚手段との間の摩擦抵抗
が低下せず、更には、ヒーター表面に付着しても熱分解
によって飛散して堆積し難い油剤成分からなる油剤を付
与せしめた未延伸糸をDTY加工に供する結果、施撚状
態にある糸条とヒーターとの接触摩擦抵抗が減少し、ま
た、糸送り力低下による解撚張力の上昇が起らず、糸条
の施撚時及び解撚時に発生する毛羽、及び糸条とヒータ
ーとの接触によって発生する毛羽を減少せしめることが
でき、しかもヒーター表面に固着するスラッジも減少せ
しめることができる。
更に、生成するスラッジ中に非イオン性又はイオン性フ
ッ素化合物が存在すると、生成するスラッジをヒーター
表面に対して、難付着、あるいは一定以上堆積しないよ
うな性質に転換せしめることができるため、より一層ヒ
ータースラッジの固着量を減少でき、工程調子を良好に
維持することができる。
(実施例) 以下、実施例により本発明を更に詳細に説明する。
実施例1〜5、比較例1〜4 極限粘度0.620のポリエチレンテレフタレートから
なる未延伸糸(118 デニール/72フィラメント)を紡糸
速度3400m/分にて溶融紡糸しつつ、第1表に示すよう
に、平均分子量及びエチレンオキサイド/プロピレンオ
キサイド(EO/PO)共重合比を種々変更したポリア
ルキレングリコールを87(重量)%、ラウリルアルコー
ルにエチレンオキサイドを8モル%付加させた縮合物を
8(重量)%、アルキルスルホネートナトリウム塩を5
(重量)%含有してなる紡糸油剤(水性エマルジョン油
剤成分10重量%)をノズルオイリングにより0.5重量
%付着させた。得られた未延伸糸の繊維間摩擦係数(μ
F/F)及び対ウレタン摩擦係数(μF/U)は、第1
表に示す通りであった。
この未延伸糸を帝人製機製SDS−8型延伸仮撚機を用
い、加工速度700 m/分、加工倍率1.57倍、第1ヒータ
ー温度215 ℃にて、ウレタンディスクを使用して延伸同
時仮撚加工を実施し、75デニール/72フィラメントの捲
縮加工糸を得た。
こうして得られた捲縮加工糸を200 m/分の解舒速度で
解舒しつつ、東レ製毛羽テスター(DT−104 型)を用
いて、10000 mの糸条長さ当りの毛羽個数を測定した。
その測定結果を、ヒータースラッジ固着状況(240 時間
連続加工後)と共に第1表に示した。なお、ヒータース
ラッジ固着状況は、まったく認められないものを◎、ほ
とんど認められないものを○、多少認められるものを
△、多く認められるものを×で示した。
実施例6〜8、比較例5〜7 実施例5において、ポリアルキレングリコールと、ラウ
リルアルコールのエチレンオキサイド縮合物との配合比
を第2表に示すように種々変更して、μF/F、μF/
U、毛羽数、ヒータースラッジ固着状況を測定した。そ
の結果は、第2表に示す通りである。
実施例9〜13 実施例5において、アルキルスルホネートナトリウム塩
にかえて、第3表に示す各種非イオン性及びイオン性フ
ッ素化合物を1(重量)%用い、μF/F、μF/U、
毛羽、ヒータースラッジ固着状況を測定した。その結果
は第3表に示す通りであった。
第1表〜第3表から明らかなように、本発明で規定する
油剤成分を規定量含有する油剤を付与したもののみが、
加工糸の毛羽及びヒータースラッジを著しく少なくする
ことができる。特に、非イオン性又はイオン性フッ素化
合物を添加した場合には、ヒータースラッジの固着量を
大幅に減少させることができる。
(発明の効果) 本発明の方法によれば、細デニールの加工糸を、高速D
TY加工で得ることができ、特に、単糸繊維が1.5デ
ニール以下の細デニール加工糸を、加工速度700 m/分
以上の高速で効率よくDTY加工することができ、しか
も得られる加工糸の発生毛羽数は実用上問題とならない
程度のわずかな数であり、一般の織編物に好適に用いる
ことができる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−677(JP,A) 特開 昭51−35722(JP,A) 特公 昭59−20023(JP,B1)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】合成繊維未延伸マルチフィラメント糸を摩
    擦仮撚装置を用いて延伸と同時に仮撚加工するに際し、
    エチレンオキサイドとプロピレンオキサイドの共重合体
    であって、平均分子量が5000〜7000であり、エチレンオ
    キサイドとプロピレンオキサイドの共重合比が62:38〜
    78:22であるポリアルキレングリコール共重合体80(重
    量)%以上と、アルコールにエチレンオキサイドを縮合
    させた縮合物5〜10(重量)%とを含有する油剤を、該
    未延伸マルチフィラメント糸に付与せしめることを特徴
    とする合成繊維の延伸仮撚方法。
  2. 【請求項2】合成繊維未延伸マルチフィラメント糸を摩
    擦仮撚装置を用いて延伸と同時に仮撚加工するに際し、
    エチレンオキサイドとプロピレンオキサイドの共重合体
    であって、平均分子量が5000〜7000であり、エチレンオ
    キサイドとプロピレンオキサイドの共重合比が62:38〜
    78:22であるポリアルキレングリコール共重合体80(重
    量)%以上と、アルコールにエチレンオキサイドを縮合
    させた縮合物5〜10(重量)%と、分子内にフッ素アル
    キル基とポリオキシアルキレン鎖とを有する少なくとも
    1種の非イオン性フッ素化合物10(重量)%以下とを含
    有する油剤を、該未延伸マルチフィラメント糸に付与せ
    しめることを特徴とする合成繊維の延伸仮撚方法。
  3. 【請求項3】合成繊維未延伸マルチフィラメント糸を摩
    擦仮撚装置を用いて延伸と同時に仮撚加工するに際し、
    エチレンオキサイドとプロピレンオキサイドの共重合体
    であって、平均分子量が5000〜7000であり、エチレンオ
    キサイドとプロピレンオキサイドの共重合比が62:38〜
    78:22であるポリアルキレングリコール共重合体80(重
    量)%以上と、アルコールにエチレンオキサイドを縮合
    させた縮合物5〜10(重量)%と、分子内にフッ素アル
    キル基を有する少なくとも1種のイオン性フッ素化合物
    5(重量)%以下とを含有する油剤を、該未延伸マルチ
    フィラメント糸に付与せしめることを特徴とする合成繊
    維の延伸仮撚方法。
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