JPH11152683A - 繊維処理油剤 - Google Patents

繊維処理油剤

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JPH11152683A
JPH11152683A JP31356197A JP31356197A JPH11152683A JP H11152683 A JPH11152683 A JP H11152683A JP 31356197 A JP31356197 A JP 31356197A JP 31356197 A JP31356197 A JP 31356197A JP H11152683 A JPH11152683 A JP H11152683A
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JP
Japan
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fiber
oil agent
group
fiber treatment
polyethers
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JP31356197A
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English (en)
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Kimiyoshi Naniwa
公義 浪波
Yoshio Minowa
祥男 箕輪
Goro Yamamoto
五郎 山本
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Adeka Corp
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Asahi Denka Kogyo KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、繊維の平滑性、制電性、耐熱性等
に優れ、高速でも紡糸においてもタールやスラッジの生
成量が少なく、他の界面活性剤を同時に配合しなくても
水に容易に溶解する繊維処理油剤を提供することにあ
る。 【解決手段】 本発明の繊維処理油剤は、下記の一般式
(1) 【化1】 (式中、R1は炭素数7以下の炭化水素基を表わし、M
は金属原子又はアンモニウムを表わし、AOはオキシア
ルキレン基を表わし、mは1以上の数を表わし、aは1
〜2の数を表わし、bは1〜2の数を表わし、cは0〜
1の数を表わし、a、b及びcの合計は3である。)で
表わされるリン酸エステル化合物よりなることを特徴と
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、繊維処理油剤及び
それを用いた繊維処理油剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】繊維の紡糸、延伸工程では、繊維の収束
性の向上、帯電防止性の向上、高温高湿度下でのローラ
ー巻き付きの減少、紡績工程での繊維の損傷による白粉
スカムの減少、オリゴマーの脱落による紡績スカムの減
少等の目的で、種々の繊維処理油剤が使用されている。
繊維の中でも、木綿やウール等の天然繊維は表面に油脂
成分が付着しているので紡績性は比較的良好ではある
が、合成繊維では紡績工程で油剤を付与する必要があ
る。しかし、合成繊維は表面が滑らかであるために従来
の繊維処理油剤では紡糸工程をうまく通過せず、ローラ
ー等への巻き付き、繊維の損傷による白粉、毛羽や断糸
の発生等、トラブルが起こりやすかった。又、耐熱性の
劣る繊維処理油剤では加熱処理工程で熱分解を起こし、
スカム化して糸条の通過性を低下させて工程トラブルを
引き起こしたり、ヒーター上でタール化、スラッジ化し
てヒーターを汚染する恐れがあった。
【0003】合成繊維の紡績では、生産性及び品質向上
のため、紡糸、延伸速度はますます高速になり、これに
伴い熱処理温度も上昇していることから、繊維処理油剤
には極圧性、潤滑性、耐熱性等の性能の更なる向上が強
く望まれている。
【0004】紡績性が比較的良好な繊維処理油剤とし
て、アルキルリン酸エステルのアルカリ金属塩、特にカ
リウム塩が知られている。アルキルリン酸エステル金属
塩は、制電性が高く、適度な平滑性と優れた極圧性を発
揮し、狭い温度・湿度範囲ではローラー巻き付きが少な
いことが知られている。しかし、繊維の収束性があまり
よくなく、低湿度では制電性がやや不足しており、高湿
度では粘着性が大きくなって紡績工程での巻き付きが増
大するという欠点があり、熱劣化時のタールやスラッジ
の発生量も多い。このような欠点を改良するため、高級
アルコールや高級アルキルフェノールのアルキレンオキ
サイド付加物のリン酸エステルが提案されている。
【0005】例えば、特開昭50−100399号公報
では、炭素数8〜30のアルキル基又はアルケニル基を
有するポリエチレングリコールエーテル又はポリプロピ
レングリコールエーテルのリン酸エステルを用いた合成
繊維処理用組成物を開示している。特公昭57−204
32号公報では、ラウリルアルコールEO(エチレンオ
キサイド)/PO(プロピレンオキサイド)付加物のリ
ン酸エステルのような長鎖アルコールEO又はPO付加
物のリン酸エステルを含む繊維用油剤が開示されてい
る。特開平2−47372号公報では、ラウリルエーテ
ルホスフェート等の長鎖アルキルエーテルのリン酸エス
テル等を含む繊維処理油剤組成物が開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】繊維処理油剤として上
記のようなアルキレンオキサイド鎖を有するリン酸エス
テルが開発された結果、繊維の収束性や制電性は改善さ
れたが、熱劣化時のタールやスラッジの生成の問題は改
善されるには至らなかった。又、通常では繊維処理油剤
は水に希釈して繊維に付着させるが、アルキル(エーテ
ル)リン酸エステルは水に溶解しにくいため、配合時に
多量の界面活性剤を使用しなければならず、この時に使
用した界面活性剤がタールやスラッジ発生の原因となる
こともあった。
【0007】そこで本発明者らは、繊維の平滑性、制電
性、耐熱性等に優れ、高速でも紡糸においてもタールや
スラッジの生成量が少なく、他の界面活性剤を同時に配
合しなくても水に容易に溶解する繊維処理油剤について
検討したところ、炭素鎖が比較的短いアルコール等のア
ルキレンオキシド付加物のリン酸エステルがこれらの優
れた特性を発揮することを見出し、本発明に至った。従
って、本発明は、繊維の平滑性、制電性、耐熱性等に優
れ、高速でも紡糸においてもタールやスラッジの生成量
が少なく、他の界面活性剤を同時に配合しなくても水に
容易に溶解する繊維処理油剤を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】即ち、本発明は、下記の
一般式(1)
【化2】 (式中、R1は炭素数7以下の炭化水素基を表わし、M
は金属原子又はアンモニウムを表わし、AOはオキシア
ルキレン基を表わし、mは1以上の数を表わし、aは1
〜2の数を表わし、bは1〜2の数を表わし、cは0〜
1の数を表わし、a、b及びcの合計は3である。)で
表わされるリン酸エステル化合物よりなる繊維処理油剤
である。
【0009】
【発明の実施の形態】一般式(1)で表わされるリン酸
エステル化合物において、R1は炭素数1〜7の炭化水
素基である。R1が炭素数8以上の炭化水素基である
と、タールやスラッジの原因となるので好ましくない。
【0010】炭素数1〜7の炭化水素基としては例え
ば、アルキル基、アルケニル基、アルキルアリール基、
シクロアルキル基、シクロアルケニル基等が挙げられ
る。アルキル基としては例えば、メチル、エチル、プロ
ピル、イソプロピル、ブチル、イソブチル、2級ブチ
ル、ターシャリブチル、ペンチル、イソペンチル、2級
ペンチル、ネオペンチル、ターシャリペンチル、ヘキシ
ル、2級ヘキシル、ヘプチル、2級ヘプチル等が挙げら
れる。
【0011】アルケニル基としては例えば、ビニル、ア
リル、プロペニル、イソプロペニル、ブテニル、イソブ
テニル、ペンテニル、イソペンテニル、ヘキセニル、ヘ
プテニル等が挙げられる。アルキルアリール基としては
例えば、フェニル、トルイル、ベンジル基等が挙げられ
る。シクロアルキル基、シクロアルケニル基としては例
えば、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチ
ル、メチルシクロペンチル、メチルシクロヘキシル等が
挙げられる。これらの中でも、炭素数1〜4のアルキル
基が好ましい。
【0012】又、Mは金属原子又はアンモニウムを表わ
す。金属原子としては例えば、リチウム、ナトリウム、
カリウム等のアルカリ金属原子等が挙げられ、アンモニ
ウムとしては例えばアンモニア、メチルアミン、ジメチ
ルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、(イソ)プ
ロピルアミン、ジ(イソ)プロピルアミン、エタノール
アミン、メチルエタノールアミン、エチルエタノールア
ミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、プ
ロパノールアミン、ジプロパノールアミン、トリプロパ
ノールアミン、N,N,N’,N’−テトラキス(ヒド
ロキシエチル)エチレンジアミン、N,N,N’,N’
−テトラキス(2−ヒドロキシプロピル)エチレンジア
ミン等のアンモニウムが挙げられるが、アルカリ金属原
子が最も好ましい。
【0013】AOはオキシアルキレン基を表わす。オキ
シアルキレン基としては特に限定されないが、炭素数が
5以上のオキシアルキレン基であると、タールやスラッ
ジの生成量が多くなるので、オキシエチレン、オキシプ
ロピレン、オキシブチレン等の炭素数2〜4のオキシア
ルキレン基が好ましい。(AO)mはこれらのオキシアル
キレン基で構成されたポリオキシアルキレン鎖であり、
エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレン
オキサイド等のアルキレンオキサイドの付加重合により
形成させることができる。(AO)mは、1種のアルキレ
ンオキサイドの単独重合、又は2種以上のアルキレンオ
キサイドのブロック共重合、ランダム共重合、ブロック
/ランダム共重合等により構成されたポリオキシアルキ
レン鎖であってよい。AOとしてはオキシプロピレン基
が好ましく、(AO)mが2種以上のオキシアルキレン基
で構成される場合は1種はオキシプロピレン基であるこ
とが好ましい。又、(AO)m中に占めるオキシエチレン
基の割合があまりに大きいと、タールやスラッジの生成
する原因となりやすいため、(AO)m中に占めるオキシ
エチレン基の割合は70モル%以下であることが好まし
い。mはAOの重合度を表わし、1以上の数であるが、
あまりにも大きくなると、本発明の繊維処理油剤の静電
効果が弱くなる場合があるため、1〜70が好ましい。
【0014】一般式(1)中のa、b及びcは各置換基
の平均置換数を表わす数であり、aは1〜2の数を表わ
し、bは1〜2の数を表わし、cは0〜1の数を表わ
し、a、b及びcの合計は3である。
【0015】又、本発明の繊維処理油剤は、ポリエーテ
ル類と併用すると更に優れた潤滑性や平滑性、帯電防止
性を発揮する。ポリエーテル類としては、1価のアルコ
ールやフェノールのようなモノオール類又は2価以上の
アルコールやフェノールのようなポリオール類にアルキ
レンオキサイドを付加させた化合物が挙げられる。
【0016】1価のアルコールとしては、例えば、メタ
ノール、エタノール、プロパノール、2−プロパノー
ル、ブタノール、ペンタノール、ヘキサノール、ヘプタ
ノール、オクタノール、2−エチルヘキサノール、ノナ
ノール、デカノール、ラウリルアルコール、トリデカノ
ール、イソトリデシルアルコール、ミリスチルアルコー
ル、セチルアルコール、パルミチルアルコール、ステア
リルアルコール、エイコサノール、ドコサノール、テト
ラコサノール、ヘキサコサノール、オクタコサノール、
ミリシルアルコール、ラッセロール、テトラトリアコン
タノール、アリルアルコール、オレイルアルコール、イ
ソステアリルアルコール、シクロペンタノール、シクロ
ヘキサノール等が挙げられる。
【0017】1価のフェノールとしては、フェノール、
クレゾール、エチルフェノール、ターシャルブチルフェ
ノール、オクチルフェノール、ノニルフェノール、ドデ
シルフェノール、ベンジルフェノール、フェニルフェノ
ール、スチレン化フェノール、パラクミルフェノール等
が挙げられる。
【0018】上記ポリエーテル類のベースとして、1価
のアルコール又はフェノールを使用する場合は、あまり
炭素数が多くなるとタールやスラッジの生成量が多くな
る傾向があるので、炭素数8以下のアルコール又はフェ
ノールが好ましい。
【0019】2価アルコールとしては例えば、エチレン
グリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジ
オール、1,2−ブタンジオール、ネオペンチルグリコ
ール、1,6−ヘキサンジオール、1,2−オクタンジ
オール、ソルバイト等が挙げられる。2価のフェノール
としては例えば、カテコール、レゾルシン、ヒドロキノ
ン、ビスフェノールA、ビスフェノールF等が挙げられ
る。
【0020】3価以上のアルコールとしては、グリセリ
ン、トリオキシイソブタン、1,2,3−ブタントリオ
ール、1,2,3−ペンタントリオール、2−メチル−
1,2,3−プロパントリオール、2−メチル−2,
3,4−ブタントリオール、2−エチル−1,2,3−
ブタントリオール、2,3,4−ペンタントリオール、
2,3,4−ヘキサントリオール、4−プロピル−3,
4,5−ヘプタントリオール、2,4−ジメチル−2,
3,4−ペンタントリオール、ペンタメチルグリセリ
ン、ペンタグリセリン、1,2,4−ブタントリオー
ル、1,2,4−ペンタントリオール、トリメチロール
エタン、トリメチロールプロパン等の3価アルコール、
ペンタエリスリトール、1,2,3,4−ペンタンテト
ロール、2,3,4,5−ヘキサンテトロール、1,
2,4,5−ペンタンテトロール、1,3,4,5−ヘ
キサンテトロール、ジグリセリン、ソルビタン等の4価
アルコール、アドニトール、アラビトール、キシリトー
ル、トリグレセリン等の5価アルコール、ジペンタエリ
スリトール、ソルビトール、マンニトール、イジトー
ル、イノシトール、ダルシトール、タロース、アロース
等の6価アルコール、蔗糖等の8価アルコール、ポリグ
リセリン等が挙げられる。
【0021】これらのうち、2価以上のアルコール又は
フェノールとして好ましいのは、エチレングリコール、
プロピレングリコール、1,6−ヘキサンジオール、ネ
オペンチルグリコール、(ポリ)グリセリン、トリメチ
ロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリス
リトール、ソルビタン、ジペンタエリスリトール、ソル
ビトール等である。
【0022】これらのアルコール又はフェノールに、エ
チレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオ
キサイド等のアルキレンオキサイドを付加重合させるこ
とによりポリエーテル類を得ることができる。アルキレ
ンオキサイドの付加の形態は特に限定されず、1種の単
独重合、2種以上のランダム共重合、ブロック共重合又
はランダム/ブロック共重合等であってよい。好ましい
アルキレンオキサイドの付加の形態は、プロピレンオキ
サイドの単独重合か、プロピレンオキサイドを含む2種
以上のランダム共重合又はブロック共重合である。又、
エチレンオキサイドの付加割合は、70モル%を超える
とタールやスラッジの生成量が多くなる場合があるの
で、70モル%以下が好ましい。又、エチレンオキサイ
ドの付加割合が20モル%を下回ると、ポリエーテル類
の分子量が大きくなった場合は水に溶解、分散或いは乳
化しにくくなる場合があるので、20〜70モル%であ
ることがより好ましい。但し、ポリエーテル類の分子量
が1,000を超えない程度であれば、エチレンオキサ
イドを付加させなくとも、上記のような不都合は生じな
い。
【0023】又、ポリエーテル類の分子量は特に限定さ
れないが、加熱工程での繊維からの揮散や脱落を防ぐた
めには、分子量400以上が好ましく、特に800以上
がより好ましい。
【0024】一般式(1)で表わされるリン酸エステル
化合物よりなる繊維処理油剤と、上記ポリエーテル類の
配合割合は特に限定されないが、好ましくは繊維処理油
剤:ポリエーテル=90:10〜5:95、より好まし
くは50:50〜10:90程度である。
【0025】本発明の繊維処理油剤は、通常水に希釈し
て使用される。希釈の割合は、好ましくは1〜30重量
%程度、より好ましくは5〜15重量%程度である。給
油方法は特に限定されず、通常行われている給油方法、
例えばローラータッチ法、ガイドノズル法、スプレー法
等を使用することができる。本発明の繊維処理油剤の適
正付着量は特に限定されないが、あまりにも少ないと繊
維に対して付着ムラが生じたり、繊維に平滑性や制電性
が不足してスカムや断糸が増加する場合があり、あまり
に多いと油剤が脱落してヒーター上でタール化、スラッ
ジ化する場合がある。従って、適正付着量は繊維に対す
る固形分量にして好ましくは0.1〜1.5重量%、より
好ましくは0.3〜0.8重量%である。
【0026】本発明の繊維処理油剤は、必要に応じて他
の成分と併用することができる。他の成分としては、鉱
油、油脂、エステル、シリコーン、変性シリコーン、非
イオン界面活性剤、一般式(1)で表わされるリン酸エ
ステル化合物以外のアニオン界面活性剤、カチオン界面
活性剤、両性界面活性剤、増白剤、染料、酸化防止剤、
防腐剤等が挙げられる。これら他の成分の含有量は特に
限定されないが、通常は組成物全量に対して20重量%
以下である。
【0027】本発明の繊維処理油剤で処理可能な繊維は
特に限定されず、天然繊維、半合成繊維、合成繊維の何
れでも可能である。処理可能な繊維としては例えば、ポ
リエステル繊維、ポリアクリロニトリル繊維、ポリアミ
ド繊維、アセテート繊維、キュプラ繊維、ポリアセター
ル繊維、ポリウレタン繊維、ポリプロピレン繊維、ポリ
ビニルアルコール繊維、ポリ塩化ビニル繊維、ポリ塩化
ビニリデン繊維、ポリフッ化エチレン繊維、ポリクラー
ル繊維、ノボロイド繊維、プロミックス繊維、セルロー
ス繊維、木綿、絹、ウール、レーヨン等が挙げられる。
【0028】
【実施例】以下、実施例により本発明を更に具体的に説
明する。尚、以下の実施例中、部及び%は特に記載がな
い限り重量基準である。実施例で使用した各成分は以下
のとおり。尚、EOはエチレンオキサイド、POはプロ
ピレンオキサイドの略である。 繊維処理油剤:1〜6
【化3】
【0029】
【表1】
【0030】ポリエーテル1:n−ブタノールPO24
モル/EO24モルランダム付加物 ポリエーテル2:エチレングリコールPO5モル/EO
16モルランダム付加物 ポリエーテル3:ポリエチレングリコール(分子量70
0)のPO26モル付加物 ポリエーテル4:エチレングリコールPO85モル/E
O340モルランダム付加物 ポリエーテル5:グリセリンBO4モル/EO15モル
ランダム付加物 ポリエーテル6:トリメチロールプロパンPO25モル
/EO33モルランダム付加物 ポリエーテル7:ジグリセリンPO10モル付加物 ポリエーテル8:ソルビトールPO15モル/EO10
モルランダム付加物
【0031】試験方法 ポリエチレンテレフタレートを3,300m/分の紡糸
速度で溶融紡糸するに際して、紡糸糸状に以下の表2及
び3に示す本発明品及び比較品の繊維処理油剤組成物を
水系エマルジョンにエマルジョン濃度10%として付着
量0.5%(乾燥後の固形分)となるように付着させ
た。得られた115デニール/36フィラメントの未延
伸糸を直径45mmの円板を備えたセラミック製の外接
式摩擦仮燃装置を用いて延伸倍率1.5、ヒーター温度
230℃、摩擦円板回転数6,250rpm、加工速度
700m/分で延伸しながら仮撚加工を行った。上記加
工を3週間行い、その後にヒーター上に発生したスカム
の量の大小を肉眼で判定し、3段階評価した。又、下降
中における毛羽の発生の大小及び断糸率、捲縮性から、
以下の基準で加工安定性を3段階評価した。 <希釈液外観> ○:透明 △:微濁 ×:白濁 <ヒータースカム> ○:少ない △:やや多い ×:多い <加工安定性> ○:良好 △:やや劣る ×:劣る
【0032】
【表2】
【0033】
【表3】
【0034】
【発明の効果】本発明の効果は、新規な繊維処理油剤を
提供したことにある。本発明の繊維処理油剤は、繊維の
平滑性、制電性、耐熱性等に優れ、高速でも紡糸におい
てもタールやスラッジの生成量が少なく、他の界面活性
剤を同時に配合しなくても水に容易に溶解するものであ
り、従来の繊維処理油剤に比べて有用である。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記の一般式(1) 【化1】 (式中、R1は炭素数7以下の炭化水素基を表わし、M
    は金属原子又はアンモニウムを表わし、AOはオキシア
    ルキレン基を表わし、mは1以上の数を表わし、aは1
    〜2の数を表わし、bは1〜2の数を表わし、cは0〜
    1の数を表わし、a、b及びcの合計は3である。)で
    表わされるリン酸エステル化合物よりなる繊維処理油
    剤。
  2. 【請求項2】 (AO)mが、オキシプロピレン基又はオ
    キシプロピレン基を含むポリオキシアルキレン基であ
    る、請求項1記載の繊維処理油剤。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の繊維処理油剤及び
    ポリエーテル類を含有する繊維処理油剤組成物。
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