JPH06211907A - ビニル系重合体粒子の水分散化物の製造方法及びビニル系重合体粒子粉末の製造方法 - Google Patents

ビニル系重合体粒子の水分散化物の製造方法及びビニル系重合体粒子粉末の製造方法

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JPH06211907A
JPH06211907A JP35067192A JP35067192A JPH06211907A JP H06211907 A JPH06211907 A JP H06211907A JP 35067192 A JP35067192 A JP 35067192A JP 35067192 A JP35067192 A JP 35067192A JP H06211907 A JPH06211907 A JP H06211907A
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vinyl polymer
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JP35067192A
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Shinobu Oda
忍 小田
Nobushige Yoshima
伸茂 好間
Yuugen Kawamoto
酉元 川本
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 ビニル系単量体の懸濁重合に際し、水、ビニ
ル系単量体、重合開始剤、懸濁安定剤及び必要に応じて
界面活性剤の混合物をビニル系単量体の平均粒子径が5
μm 〜1,000μm の範囲になるように分散をおこな
う工程及び該工程で得られた分散化物を水中に添加して
重合させる工程を含むビニル系重合体粒子の水分散化物
の製造方法。 【効果】 本発明方法は重合体粒子の平均粒子径を容易
に制御することができること、重合体粒子の分布が狭い
こと及び重合体粒子中の懸濁安定剤の含有量がないこと
などの効果をもつ。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、懸濁重合方法により、
ビニル系重合体粒子の平均粒径を任意に制御し、粒径分
布の縮小、懸濁安定剤による重合体粒子の汚染防止を可
能ならしめるビニル系重合体粒子の水分散化物及びビニ
ル系重合体粒子の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術及びその課題】平均粒径が数十から数百μ
m の微小重合体粒子は、ツヤ消し剤、ブロッキング防止
剤、有機顔料、クロマトグラフィー用担体、ギャップ調
整剤、電子写真用トナー、化粧品添加剤あるいは粉体塗
料用樹脂等幅広い用途があり、これの合成方法も数多く
報告されている。その中でも懸濁安定剤存在下、水相中
で重合体粒子を得る懸濁重合法は、反応溶媒が水である
ことによる発熱制御の容易さおよび環境改善さらには安
全性確保、数十から数百μm の重合体粒子を合成可能な
こと等多くの特徴がある。しかしその一方で、粒子の安
定化が困難であること、懸濁安定剤による汚染を防止す
ることが困難であること及び粒径分布が広いこと等多く
の問題点があった。
【0003】これら懸濁重合法の問題点を克服するため
に、これまでにも様々な改良検討が加えられてきた。例
えば、懸濁安定剤として水溶性高分子と水難溶性無機塩
を併用する(特公昭43−19017号公報)、シード
重合法(特開平4−106102号公報)、ホウ酸添加
(特開昭51−29557号公報)、半塊状重合懸濁重
合法(特開平2−300202号公報)、界面活性剤に
よる水/単量体間界面張力差調節(特開平3−2815
02号公報)、水難溶性無機塩の分割添加(特開平1−
313504号公報)、撹拌速度の変速(特開平1−3
13504号公報)、懸濁安定剤種の改良(特開昭63
−93346号公報、特公昭47−10054号公報、
特公昭58−27283号公報、特開平1−19860
6号公報、特開平2−43225号公報)などが挙げら
れる。
【0004】これらの方法の主体は重合開始反応前に単
量体、重合開始剤、連鎖移動剤等を懸濁安定剤、界面活
性剤等を含んだ水相中に懸濁させて重合させる、いわゆ
るバッチ方式であり、撹拌効率等の機械的要因、懸濁安
定剤種および濃度、単量体/水層容量比、界面活性剤種
および濃度あるいは重合温度等により、重合体粒子の平
均粒径を制御することはできるが、その分布を縮小する
ことはできない。一般に、重合率1%までの均一化領域
において懸濁安定剤で保護された単量体成分の粒径分布
を制御することは可能ではある(高分子、28, 416-420
(1979))が、重合の過程でこの単量体成分もしくは半重
合体粒子成分は分裂と合体を繰り返すため、粒径分布は
拡大し、なおかつ懸濁安定剤の粒子内部への取り込みを
抑止することは困難である。したがって、通常バッチ方
式で懸濁安定剤により汚染されていない狭い粒径分布の
重合体粒子を得ることは非常に困難であった。
【0005】一方、均一化領域で粒径分布の狭い重合体
粒子を得るための懸濁重合方法として前分散懸濁重合法
があるが、分散相(単量体と重合開始剤)と連続相(水
と懸濁安定剤)とを高速分散したものを反応容器に導い
て反応させたり(特開平3−197504号公報)、高
速剪断を伴う予備分散液をそのまま重合させる方法(特
開平1−266104号公報)が知られているが、両者
とも単量体、重合開始剤、懸濁安定剤、水の前分散液を
そのまま反応容器に移して重合させる方法であり、従来
のバッチ方式の域を脱するものではない。
【0006】したがって、平均粒径を任意に制御できて
粒径分布が狭く、なおかつ懸濁安定剤の汚染の少ない重
合体粒子を製造する方法が強く望まれている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記問題
点を解消するために鋭意研究を重ねた。その結果、水、
ビニル系単量体、重合開始剤、懸濁安定剤及び必要に応
じて界面活性剤の混合物を特定範囲の粒径に分散し次い
で水中に添加し懸濁重合させることにより、粒径分布が
狭くなおかつ懸濁安定剤による汚染がない微小な重合体
粒子が製造できることを見い出し、本発明を完成させる
に至った。
【0008】即ち、本発明はビニル系単量体の懸濁重合
に際し、水、ビニル系単量体、重合開始剤、懸濁安定剤
及び必要に応じて界面活性剤の混合物をビニル系単量体
の平均粒子径が5μm 〜1,000μm の範囲になるよ
うに分散をおこなう工程(I)及び該工程で得られた分
散化物を水中に添加して重合させる工程(II)を含むビ
ニル系重合体粒子の水分散化物の製造方法及び工程
(I)及び工程(II)で得られたビニル系重合体粒子水
分散化物から水成分を除去し、ビニル系重合体粒子成分
を分離する工程 (III)及び分離したビニル系重合体粒子
成分を洗浄する工程(IV)を含むことを特徴とするビニ
ル系重合体粒子粉末の製造方法に関する。
【0009】まず、本発明のビニル系重合体粒子水分散
化物の製造方法について述べる。本発明方法において、
工程(I)は水、ビニル系単量体、重合開始剤、懸濁安
定剤及び必要に応じて界面活性剤の混合物をビニル系単
量体成分の平均粒子径5μm 〜1,000μm の範囲に
なるように分散をおこなうことが必要である。
【0010】該工程(I)は例えば、懸濁安定剤種およ
び濃度、界面活性剤種および濃度、分散速度、単量体/
水比等が平均粒径および粒径分布に影響を与える。例え
ば、界面活性剤(アニオン性界面活性剤)と懸濁安定剤
(リン酸三カルシウム)を併用した場合、前者の濃度が
高くなるほど平均粒径および粒径分布は拡大し、また後
者の濃度が高いほど平均粒径および粒径分布は縮小す
る。したがって、これら条件を変えることにより、任意
の平均粒径および粒径分布を有した重合体粒子の製造が
可能である。また、混合物の分散時には、リン酸三カル
シウム等の懸濁安定剤は単量体成分の分散粒子内に一次
的に取り込まれることになるが、分散後および懸濁重合
の際に、取り込まれたリン酸三カルシウム成分は単量体
成分の分散粒子もしくは重合体粒子から水相もしくは粒
子界面に速やかに移動することが顕微鏡観察により確認
できる。また、このことはリン酸三カルシウム成分が重
合終了後の酸洗浄粒子中に濁度法などによってほとんど
含まれないことが確認できる。
【0011】上記混合物の分散は、前記粒子径の範囲に
なるように、通常の分散機で所定の速度で所定時間分散
させればよく、例えばホモミキサー等を使用する場合に
は、1,000〜10,000rpm で5分間以上分散さ
せればよい。
【0012】工程(I)で使用するビニル系単量体は従
来から懸濁重合法で使用されるものが特に制限なしに用
いられる。具体的には、例えば(メタ)アクリル酸メチ
ル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n
−ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)ア
クリル酸t−ブチル、(メタ)アクリル酸ドデシル、
(メタ)アクリル酸オクタデシル、(メタ)アクリル酸
ドコデシル等の炭素鎖が1−22のアルキル基を有する
(メタ)アクリル酸エステル;(メタ)アクリル酸ポリ
プロピレングリコール、(メタ)アクリル酸ポリエチレ
ングリコール等のポリアルキレングリコール基を有する
(メタ)アクリル酸エステル;(メタ)アクリル酸グリ
シジル;(メタ)アクリル酸シクロヘキシル;(メタ)
アクリル酸ベンジル;(メタ)アクリル酸、クロトン酸
等の不飽和モノカルボン酸およびこれらの塩;フマル
酸、イタコン酸等の不飽和ジカルボン酸およびこれらの
酸無水物あるいは塩;フマル酸ジメチル、フマル酸ジn
−ブチル、フマル酸ジイソブチル、フマル酸ジt−ブチ
ル、イタコン酸ジメチル、イタコン酸ジn−ブチル、フ
マル酸メチルエチル、フマル酸メチルn−ブチル、イタ
コン酸メチルエチル、イタコン酸エチルn−ブチル、等
のジカルボン酸エステル;スチレン、α−メチルスチレ
ン、クロルスチレン等のスチレン誘導体;塩化ビニル、
臭化ビニル、フッ化ビニル等のハロゲン化ビニル;塩化
ビニリデン等のハロゲン化ビニリデン;メチルビニルケ
トン、n−ブチルビニルケトン等のビニルエステル;メ
チルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル等のビ
ニルエーテル;アクリロニトリル、メタクリロニトリ
ル、シアン化ビニリデン等のシアン化ビニル;アクリル
アミドおよびそのアルキル置換アミド;ビニルスルホン
酸、アリルスルホン酸、p−スチレンスルホン酸等の不
飽和スルホン酸およびこれらの塩;N−エチルマレイミ
ド等のビニル化合物;(メタ)アクリル酸ヒドロキシエ
チル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシプロピル;(メ
タ)アクリル酸ヒドロキシブチル;およびこれらの水酸
基含有単量体とイプシロンカプロラクトンの縮合物;ベ
ンゼン−1−(1−イソシアネート−1−メチルエチ
ル)−4−(1−メチルエテニル)、イソシアネートエ
チルメタクリレート、イソホロンジイソシアネートと
(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチルとの1:1付
加物等のイソシアネート含有単量体等を挙げることがで
きる。なお、水相に移行し得る単量体を用いる場合に
は、塩化ナトリウム等の塩析効果を有する物質を添加す
ることによりその移行を抑止したり、亜硝酸ナトリウム
等の水相中重合禁止剤を添加してもよい。また、ビニル
系重合体粒子を粉末として得るためには該粒子の軟化点
が例えば40℃以上になるように上記単量体を適宜選択
して使用すればよい。
【0013】重合開始剤としては、単量体に溶解し得る
ものが望ましく、例えば2,2´−アゾビスイソブチロ
ニトリル、2,2´−アゾビス−(2,4−ジメチルバ
レロニトリル)、2,2´−アゾビス−4−メトキシ−
2,4−ジメチルバレロニトリル、2,2´−アゾビス
(2−メチルブチロニトリル)等のアゾ系もしくはジア
ゾ系重合開始剤;ベンゾイルパーオキサイド、メチルエ
チルケトンパーオキサイド等の過酸化物系重合開始剤等
が挙げられる。これら重合開始剤のみによる分子量低減
が困難な場合には、メチルスチレンダイマーやオクチル
メルカプタン等の連鎖移動剤を併用することもできる。
【0014】懸濁安定剤としては、ポリビニルアルコー
ル、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース
等の水溶性高分子;リン酸三カルシウム、硫酸バリウ
ム、水酸化アルミニウム、酸化亜鉛、硫化亜鉛、炭酸カ
ルシウム等の水不溶性無機塩が挙げられるが、一般に水
溶性高分子は乳化重合の原因になったり、粒子汚染の原
因になるため、粒子表面からの洗浄除去が容易な水不溶
性無機塩の使用が望ましい。水不溶性無機塩は一般に希
酸の洗浄で速やかに重合体粒子表面より除去できるた
め、粒子汚染の問題は容易に解決できる。なお、水不溶
性の無機塩を使用する場合には、適当な極微量の界面活
性剤(例えばドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムや
ドデシルスルホン酸ナトリウム等のアニオン性界面活性
剤、ポリエチレングリコールアルキルエーテル等のノニ
オン性界面活性剤)と組み合わせる必要があり、これに
より安定的な懸濁系が形成される。
【0015】上記した以外にも必要に応じてその他、ゴ
ム状物質、潤滑剤、安定剤、紫外線吸収剤、発泡剤、着
色剤等の添加剤を配合することもできる。これら添加剤
をバッチ方式で粒子内部に取り込ませる場合には、平均
粒径および粒径分布の拡大や合一化が生じることが多い
が、本発明に従えば、これら添加剤を包含した重合体粒
子を安定に得ることができる。
【0016】本発明方法において、工程(II)は前記工
程(I)で得た分散化物を水中に添加し重合をおこなう
工程である。分散化物を添加して重合させる際に、撹拌
速度をできるだけ抑えることにより分散粒子間の衝突を
避けることができる。バッチ方式では、一般に高速撹拌
下で重合をおこなう必要があるために分散粒子あるいは
半重合体粒子間の衝突と融合を避けることができず、そ
の結果、平均粒径の制御困難、粒径分布拡大、あるいは
懸濁安定剤によって粒子が汚染されるという欠点があ
る。しかるに本発明では、分散化物中の単量体分散粒子
は懸濁安定剤によって前もって被覆されており、なおか
つ重合中はできるだけ低速撹拌を保つことにより、分散
粒子もしくは半重合体粒子間の衝突を極力避けることが
でき、また衝突した場合でも、粒子表面の懸濁安定剤壁
によって粒子間の融合は生じない。その結果、分散時の
分散粒子径をそのまま保持して重合体粒子を得ることが
できる。さらには、低速撹拌で重合させるため、重合槽
内容物の飛散による半重合物の容器内壁やシャフトへの
付着がないという利点がある。
【0017】工程(II)において、分散化物を添加する
水相は単なる水のみでよく、また懸濁安定剤、界面活性
剤、塩析剤等を含んだものであってもよい。また上記分
散化物と水との混合割合は、該分散化物中の単量体分散
粒子をそのままの形で保持するために、通常、分散液化
物/水との比が1/2から1/10が好ましい。1/2
を下回る場合は単量体分散粒子間の融合を生ずることが
あり、また、1/10を越える場合は重合体粒子の生産
性が低下するので好ましくない。
【0018】分散化物を水中に添加し重合させる方法と
しては、分散化物を水中に一括して添加し、次いで重合
反応を開始するか、もしくは分散化物を水中に一定時間
おいて間欠添加するか又は連続的に添加しながら重合反
応をおこなうことができる。ただし一括添加する際に
は、急激な重合反応による発熱に注意する必要があり、
一般には間欠添加もしくは連続滴下することが好まし
い。
【0019】一方、重合反応の条件は通常バッチ方式に
準ずればよいが、撹拌速度は単量体液滴間もしくは半重
合体粒子間の融合をできるだけ抑止するために数十〜百
数十rpm に抑えることが望ましい。高速撹拌であっても
合一化は生じないが、平均粒径および粒径分布の拡大や
懸濁安定剤による粒子の汚染といった問題点が生じるこ
とがあるので好ましくない。
【0020】重合反応は、懸濁重合法で用いられている
従来から公知の条件、例えば約50〜150℃の反応温
度でおこなうことができる。
【0021】次に、本発明のビニル系重合体粒子粉末の
製造方法について述べる。本発明方法において、工程(I
II) は前記工程(I)及び工程(II)で得たビニル系重
合体粒子水分散化物から水成分を除去しビニル系重合体
粒子成分を分離する工程である。該分離方法は、例えば
濾過分離、遠心分離などの方法でおこなうことができ
る。
【0022】本発明方法において、工程(IV)は工程(I
II) で得たビニル系重合体粒子成分の表面の洗浄をおこ
なうものであって、従来から公知の方法、例えば水、酸
性水などにより洗浄できる。また、工程(I)におい
て、リン酸三カルシウム等の水難溶性無機塩を懸濁安定
剤として用いた場合には酸性水洗浄及び水洗浄を併用し
ておこなうことが望ましい。更に、該酸性水は工程(I
I)で得た水分散化物に添加しておくこともできる。
【0023】本発明方法において、工程(IV)で得たビ
ニル系重合体粒子を室温乾燥、温風乾燥、真空乾燥など
の手段により乾燥し粉末とすることができる。
【0024】
【実施例】以下、本発明を実施例によってさらに説明す
るが、本発明はこれらの例によって制限されるものでは
ない。なお、実施例及び比較例中の「部」は「重量部」
を示す。
【0025】実施例1 スチレン10部、メタクリル酸メチル7部、メタクリル
酸n−ブチル7部、メタクリル酸t−ブチル7部、メタ
クリル酸ラウリル3部、2,2´−アゾビス(2−メチ
ルブチロニトリル)3部、メチルスチレンダイマー1
部、リン酸三カルシウム1.3部、ドデシルベンゼンス
ルホン酸ナトリウム0.02部、イオン交換水33部を
ホモミキサー(T.K.ホモミキサー HV−M、特殊
機化工業)で3,000rpm 、5分間前分散した。これ
をイオン交換水300部を含む21容量の4口フラスコ
(80℃)に1時間毎に3回添加した。撹拌速度150
rpm下同温度で3時間反応させた後95℃に昇温し、重
合反応を完結させた。放冷後、撹拌下で懸濁液に塩酸を
1%となるように添加し、その後重合体粒子をガラスフ
ィルター(G5)で濾過分離した。これをさらに1%塩
酸で4回洗浄した後、水で5回洗浄を繰り返し、室温で
2日間風乾した。懸濁液中の重合体粒子の平均粒径およ
び粒径分布(90%領域内)はパーティクルサイザー
(マスターパーティクルサイザーM6.10、マルベル
ン・インストゥルーメント)を用いて測定した。また、
濾過採集した重合体粒子の平均粒径及び粒径分布を測定
した。粒子内残存リン酸三カルシウム量は粒子1部をテ
トラヒドロフラン9部に溶解した後、濁度法(660n
m)によって測定した。これらの結果を表1に記す。
【0026】実施例2 実施例1の前分散液組成のうちリン酸三カルシウムを3
部とし、その他は実施例1と同じ条件で前分散後懸濁重
合した。続いて濾過、洗浄を実施例1に準じておこなっ
た。これらの結果を表1に記す。
【0027】実施例3 実施例1の前分散液組成のうちリン酸三カルシウムを4
部とし、その他は実施例1と同じ条件で前分散後懸濁重
合した。続いて濾過、洗浄を実施例1に準じておこなっ
た。これらの結果を表1に記す。
【0028】実施例4 実施例1の前分散液組成のうちドデシルベンゼンスルホ
ン酸ナトリウムを0.06部とし、その他は実施例1と
同じ条件で前分散後懸濁重合した。続いて濾過、洗浄を
実施例1に準じておこなった。これらの結果を表1に記
す。
【0029】実施例5 実施例1の前分散液組成のうちドデシルベンゼンスルホ
ン酸ナトリウムを0.12部とし、その他は実施例1と
同じ条件で前分散後懸濁重合した。続いて濾過、洗浄を
実施例1に準じておこなった。これらの結果を表1に記
す。実施例1〜5において単量体成分の平均粒子径はそ
れぞれ順に49、30、20、45、82μm であっ
た。
【0030】比較例1 スチレン30部、メタクリル酸メチル20部、メタクリ
ル酸n−ブチル20部、メタクリル酸t−ブチル20
部、メタクリル酸ラウロイル10部、2,2´−アゾビ
ス(2−メチルブチロニトリル)8部、メチルスチレン
ダイマー2部をリン酸三カルシウム8部、ドデシルベン
ゼンスルホン酸ナトリウム0.05部、イオン交換水3
00部の入った反応容器中(80℃)中に2時間かけて
連続滴下した。容器内撹拌速度は300rpm とした。滴
下終了後同温度で3時間反応させ、その後2時間95℃
で反応を完結させた。続いて濾過、洗浄を実施例1に準
じておこなった。これらの結果を表1に記す。
【0031】表1の結果より、実施例1〜5のものは比
較例1に比し、添加する懸濁安定剤および界面活性剤の
濃度により、得られる重合体粒子の平均粒径を制御で
き、粒径分布の狭い粒子が得られた。また、得られる重
合体粒子の懸濁安定剤による汚染を非常に低く抑えるこ
とができた。
【0032】
【表1】
【0033】
【発明の効果】本発明方法は重合体粒子の平均粒子径を
容易に制御することができかつ得られた重合体粒子の分
布は狭くそして懸濁安定剤を含まないかもしくは含んだ
としても極微量である重合体粒子が得られる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ビニル系単量体の懸濁重合に際し、水、
    ビニル系単量体、重合開始剤、懸濁安定剤及び必要に応
    じて界面活性剤の混合物をビニル系単量体の平均粒子径
    が5μm 〜1,000μm の範囲になるように分散をお
    こなう工程(I)及び該工程で得られた分散化物を水中
    に添加して重合させる工程(II)を含むことを特徴とす
    るビニル系重合体粒子の水分散化物の製造方法。
  2. 【請求項2】 請求項1において、工程(I)及び工程
    (II)で得られたビニル系重合体粒子水分散化物から水
    成分を除去し、ビニル系重合体粒子成分を分離する工程
    (III)及び分離したビニル系重合体粒子成分を洗浄する
    工程(IV)を含むことを特徴とするビニル系重合体粒子
    粉末の製造方法。
  3. 【請求項3】 懸濁安定剤が水不溶性無機塩である請求
    項1及び2記載の製造方法。
  4. 【請求項4】 界面活性剤がノニオン性界面活性剤及び
    アニオン性界面活性剤から選ばれる少なくとも1種の界
    面活性剤である請求項1及び2記載の製造方法。
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