JPH0621165B2 - 熱硬化性樹脂組成物の製造方法 - Google Patents
熱硬化性樹脂組成物の製造方法Info
- Publication number
- JPH0621165B2 JPH0621165B2 JP634884A JP634884A JPH0621165B2 JP H0621165 B2 JPH0621165 B2 JP H0621165B2 JP 634884 A JP634884 A JP 634884A JP 634884 A JP634884 A JP 634884A JP H0621165 B2 JPH0621165 B2 JP H0621165B2
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- JP
- Japan
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- compound
- compounds
- thermosetting resin
- resin composition
- organic
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- Polymers With Sulfur, Phosphorus Or Metals In The Main Chain (AREA)
- Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)
Description
【発明の詳細な説明】 〔発明の利用分野〕 本発明は、絶縁材料耐熱区分C種(常用180℃以上)の
新規な熱硬化性樹脂組成物の製造方法に関する。
新規な熱硬化性樹脂組成物の製造方法に関する。
近年、回転電機などの電気機器においては、その大容量
化と小型軽量化が進むに従い、耐熱性の極めて優れた熱
硬化性樹脂組成物が要求されている。s−トリアジン環
を主要構造単位として含むポリs−トリアジンが、耐熱
性に優れていることは、既に、米国特許第3775380号明
細書などによつて公知である。このポリs−トリアジン
は式(1)に示すように、多官能性ニトリル化合物の三量
化(環化重合)反応によつて得られる。
化と小型軽量化が進むに従い、耐熱性の極めて優れた熱
硬化性樹脂組成物が要求されている。s−トリアジン環
を主要構造単位として含むポリs−トリアジンが、耐熱
性に優れていることは、既に、米国特許第3775380号明
細書などによつて公知である。このポリs−トリアジン
は式(1)に示すように、多官能性ニトリル化合物の三量
化(環化重合)反応によつて得られる。
この式(1)の反応は揮発分の生成を伴わない付加反応で
あるため、その硬化物は内部に空洞(ボイド)を含ま
ず、高耐熱性の絶縁材料として好適と思われる。ところ
で、この三量化による硬化反応を起させるには一般に硫
酸、p−トルエンスルホン酸、m−キシレンスルホン
酸、トリフルオロメタンスルホン酸、トリクロロメタン
スルホン酸などのブレンステツド酸あるいは三フツ化ホ
ウ素、無水塩化第二スズ、三フツ化ホウ素アミン錯体、
有機金属化合物、有機アミンオキシド等の触媒を添加す
る必要がある。前者のブレンステツド酸を触媒とする場
合には室温でも反応は十分進行するが、その硬化物は、
200℃以上の高温に保持されたとき、残存している硬
化触媒が分解反応の触媒作用をするために、耐熱性に劣
り、また電気特性も損われるという欠点を有する。他
方、三フツ化ホウ素、三フツ化素ホウ素アミン錯塩、有
機金属化合物、有機アミンオキシド等を触媒に用いた場
合には、十分に硬化させるためには250℃以上の温度
で3日間以上加熱する必要がある。得られる硬化物は、
良好な耐熱性と電気特性を示すが、硬化にこのような高
温、長時間を要するために、実用的でなかつた。
あるため、その硬化物は内部に空洞(ボイド)を含ま
ず、高耐熱性の絶縁材料として好適と思われる。ところ
で、この三量化による硬化反応を起させるには一般に硫
酸、p−トルエンスルホン酸、m−キシレンスルホン
酸、トリフルオロメタンスルホン酸、トリクロロメタン
スルホン酸などのブレンステツド酸あるいは三フツ化ホ
ウ素、無水塩化第二スズ、三フツ化ホウ素アミン錯体、
有機金属化合物、有機アミンオキシド等の触媒を添加す
る必要がある。前者のブレンステツド酸を触媒とする場
合には室温でも反応は十分進行するが、その硬化物は、
200℃以上の高温に保持されたとき、残存している硬
化触媒が分解反応の触媒作用をするために、耐熱性に劣
り、また電気特性も損われるという欠点を有する。他
方、三フツ化ホウ素、三フツ化素ホウ素アミン錯塩、有
機金属化合物、有機アミンオキシド等を触媒に用いた場
合には、十分に硬化させるためには250℃以上の温度
で3日間以上加熱する必要がある。得られる硬化物は、
良好な耐熱性と電気特性を示すが、硬化にこのような高
温、長時間を要するために、実用的でなかつた。
ところで、ニトリル化合物の三量化反応は、一官能性モ
デル化合物を例にとると、式(2)に示すような機構で進
むと考えられる。
デル化合物を例にとると、式(2)に示すような機構で進
むと考えられる。
したがつて、ニトリル基に電子吸引性基を隣接させれ
ば、ニトリル基の陽性カルボニウム炭素が更に活性化さ
れてニトリル基の三量化反応は容易に進行すると思われ
る。電子吸引性基としては酸素、硫黄、窒素などの原子
あるいはカルボニル基 が考えられる。これらのうちで−O−CN、−S−C
N、−NR−CNは容易に三量化してs−トリアジンに
なることが知られている。しかし、α−ケトニトリル の三量化反応は知られていない。わずかにα−ケトニト
リルからのポリマーらしきものがG.ブラツク ストツク
(G. BLACK STOCK)によつてジヤーナル オブ ジ
アメリカン ケミカル ソサイエテイ(J. Amer Chem.
Soc.),34,1080(1912)に報告されているのみであ
る。すなわち、ピリジン溶媒中でテレフタロイルクロラ
イドとシアン化水素を反応させると300℃付近で溶融
する褐色粉末が得られるという。しかし、この粉末は耐
熱性、電気特性共に悪く、電気絶縁材料として使用する
ことはできない。
ば、ニトリル基の陽性カルボニウム炭素が更に活性化さ
れてニトリル基の三量化反応は容易に進行すると思われ
る。電子吸引性基としては酸素、硫黄、窒素などの原子
あるいはカルボニル基 が考えられる。これらのうちで−O−CN、−S−C
N、−NR−CNは容易に三量化してs−トリアジンに
なることが知られている。しかし、α−ケトニトリル の三量化反応は知られていない。わずかにα−ケトニト
リルからのポリマーらしきものがG.ブラツク ストツク
(G. BLACK STOCK)によつてジヤーナル オブ ジ
アメリカン ケミカル ソサイエテイ(J. Amer Chem.
Soc.),34,1080(1912)に報告されているのみであ
る。すなわち、ピリジン溶媒中でテレフタロイルクロラ
イドとシアン化水素を反応させると300℃付近で溶融
する褐色粉末が得られるという。しかし、この粉末は耐
熱性、電気特性共に悪く、電気絶縁材料として使用する
ことはできない。
〔発明の目的〕 本発明の目的は、耐熱性及び可とう性が共に優れた硬化
物を与える、新規な熱硬化性樹脂組成物を提供すること
にある。
物を与える、新規な熱硬化性樹脂組成物を提供すること
にある。
本発明を概説すれば、本発明は熱硬化性樹脂組成物の製
造方法に関する発明であって、(A)少なくとも2個の
α−ケトニトリル基を有するα−ケトニトリル化合物及
び(B)少なくとも2個のマレイミド基を有するマレイ
ミド化合物と少なくとも2個のアミノ基を有するアミン
を反応させて得られるアミノマレイミド化合物を少なく
ともを含有する熱硬化性樹脂組成物を製造する方法にお
いて、該化合物(A)のα−ケトニトリル化合物と、化
合物(B)のアミノマレイミド化合物とを配合する工程
を含有することを特徴とする。
造方法に関する発明であって、(A)少なくとも2個の
α−ケトニトリル基を有するα−ケトニトリル化合物及
び(B)少なくとも2個のマレイミド基を有するマレイ
ミド化合物と少なくとも2個のアミノ基を有するアミン
を反応させて得られるアミノマレイミド化合物を少なく
ともを含有する熱硬化性樹脂組成物を製造する方法にお
いて、該化合物(A)のα−ケトニトリル化合物と、化
合物(B)のアミノマレイミド化合物とを配合する工程
を含有することを特徴とする。
本発明方法による組成物は、少なくとも前記化合物
(A)と化合物(B)とを含有していればよく、それ以
外に含有させる成分については特に制限はない。例えば
多官能性エポキシ化合物を含有していてもよい。
(A)と化合物(B)とを含有していればよく、それ以
外に含有させる成分については特に制限はない。例えば
多官能性エポキシ化合物を含有していてもよい。
本発明の組成物の硬化において、一官能性のモノマーで
例示すると、下記式(3)〜(5)の反応、また多官能性エポ
キシ化合物を共用する場合には下記式(3)〜(7)の反応が
生起しているものと推定される: トリアジン−イミダゾール環 本発明において、化合物(A)のα−ケトニトリル化合
物としては、1分子中に少なくとも2個のα−ケトニト
リル基を含む化合物であれば、特別に制限されない。そ
のような化合物としては、例えば、フタロイルジシアニ
ド、イソフタロイルジシアニド、テレフタロイルジシア
ニド、α,α′,α″−トリオキソ−1,2,5−ベン
ゼントリアセトニトリル、α,α′,α″,α−テト
ラオキソ−1,2,4,5−ベンゼンテトラアセトニト
リル、4,4′−メチレンビス(α−オキソ−ベンゼン
アセトニトリル)、4,4′−プロパンジイルビス(α
−オキソ−ベンゼンアセトニトリル)、4,4′−スル
ホニルビス(α−オキソ−ベンゼンアセトニトリル)、
4,4′−オキシビス(α−オキソ−ベンゼンアセトニ
トリル)、4,4′−〔(1−メチル−1,1−エタン
ジイル)ビス(4,1−フエニレンオキシ)〕ビス〔α
−オキソ−ベンゼンアセトニトリル〕などがある。更
に、4,4′−〔(1−メチル−1,1−エタンジイ
ル)ビス(4,1−フエニレンオキシ)〕ビス〔α,
α′−ジオキソ−1,2−ベンゼンジアセトニトリル〕
が有用である。これらの化合物(A)のα−ケトニトリ
ル化合物は、単独若しくは2種以上併せて用いられる。
これらのうちイソフタロイルジシアニドが液状であるた
め、含浸用ワニス原料として好適である。
例示すると、下記式(3)〜(5)の反応、また多官能性エポ
キシ化合物を共用する場合には下記式(3)〜(7)の反応が
生起しているものと推定される: トリアジン−イミダゾール環 本発明において、化合物(A)のα−ケトニトリル化合
物としては、1分子中に少なくとも2個のα−ケトニト
リル基を含む化合物であれば、特別に制限されない。そ
のような化合物としては、例えば、フタロイルジシアニ
ド、イソフタロイルジシアニド、テレフタロイルジシア
ニド、α,α′,α″−トリオキソ−1,2,5−ベン
ゼントリアセトニトリル、α,α′,α″,α−テト
ラオキソ−1,2,4,5−ベンゼンテトラアセトニト
リル、4,4′−メチレンビス(α−オキソ−ベンゼン
アセトニトリル)、4,4′−プロパンジイルビス(α
−オキソ−ベンゼンアセトニトリル)、4,4′−スル
ホニルビス(α−オキソ−ベンゼンアセトニトリル)、
4,4′−オキシビス(α−オキソ−ベンゼンアセトニ
トリル)、4,4′−〔(1−メチル−1,1−エタン
ジイル)ビス(4,1−フエニレンオキシ)〕ビス〔α
−オキソ−ベンゼンアセトニトリル〕などがある。更
に、4,4′−〔(1−メチル−1,1−エタンジイ
ル)ビス(4,1−フエニレンオキシ)〕ビス〔α,
α′−ジオキソ−1,2−ベンゼンジアセトニトリル〕
が有用である。これらの化合物(A)のα−ケトニトリ
ル化合物は、単独若しくは2種以上併せて用いられる。
これらのうちイソフタロイルジシアニドが液状であるた
め、含浸用ワニス原料として好適である。
本発明方法における化合物(B)のアミノマレイミド化
合物としては、少なくとも2個のマレイミド基を有する
マレイミド化合物に、少なくとも2個のアミノ基を有す
るアミンが反応によって付加したものであれば特に制限
はない。上記マレイミド化合物としてはN,N′−エチ
レンジマレイミド、N,N′−ヘキサメチレンビスマレ
イミド、N,N′−ドデカメチレンビスマレイミド、
N,N′−m−キシリレンビスマレイミド、N,N′−
p−キシリレンビスマレイミド、N,N′−1,3−ビ
スメチレンシクロヘキサンビスマレイミド、N,N′−
1,4−ビスメチレンシクロヘキサンビスマレイミド、
N,N′−2,4−トリレンビスマレイミド、N,N′
−2,6−トリレンビスマレイミド、N,N′−ジフエ
ニルメタンビスマレイミド、N,N′−ジフエニルスル
ホンビスマレイミド、N,N′−ジフエニルスルフイド
ビスマレイミド、N,N′−p−ベンゾフエノンビスマ
レイミド、N,N′−ジフエニルエタンビスマレイミ
ド、N,N′−ジフエニルエーテルビスマレイミド、
N,N′−(メチレン−ジテトラヒドロフエニル)ビス
マレイミド、N,N′−(3−エチル)−4,4′−ジ
フエニルメタンビスマレイミド、N,N′−(3,3′
−ジメチル)−4,4′−ジフエニルメタンビスマレイ
ミド、N,N′−(3,3′−ジエチル)ジフエニルメ
タンビスマレイミド、N,N′−(3,3′−ジクロ
ロ)−4,4′−ジフエニルメタンビスマレイミド、
N,N′−トリジンビスマレイミド、N,N′−イソホ
ロンビスマレイミド、N,N′−p,p′−ジフエニル
ジメチルシリビスマレイミドなどの2官能性マレイミド
化合物の他、アニリンとホルマリンとの反応生成物(ポ
リアミン化合物)、3,4,4′−トリアミノジフエニ
ルメタン、トリアミノフエノールなどと無水マレイン酸
との反応生成物がある。このマレイミド化合物は1種若
しくは2種以上の混合系で用いてもよい。上記のマレイ
ミド化合物のうち、芳香族(単環及び多環)のマレイミ
ド化合物が耐熱性などの点で好ましい。
合物としては、少なくとも2個のマレイミド基を有する
マレイミド化合物に、少なくとも2個のアミノ基を有す
るアミンが反応によって付加したものであれば特に制限
はない。上記マレイミド化合物としてはN,N′−エチ
レンジマレイミド、N,N′−ヘキサメチレンビスマレ
イミド、N,N′−ドデカメチレンビスマレイミド、
N,N′−m−キシリレンビスマレイミド、N,N′−
p−キシリレンビスマレイミド、N,N′−1,3−ビ
スメチレンシクロヘキサンビスマレイミド、N,N′−
1,4−ビスメチレンシクロヘキサンビスマレイミド、
N,N′−2,4−トリレンビスマレイミド、N,N′
−2,6−トリレンビスマレイミド、N,N′−ジフエ
ニルメタンビスマレイミド、N,N′−ジフエニルスル
ホンビスマレイミド、N,N′−ジフエニルスルフイド
ビスマレイミド、N,N′−p−ベンゾフエノンビスマ
レイミド、N,N′−ジフエニルエタンビスマレイミ
ド、N,N′−ジフエニルエーテルビスマレイミド、
N,N′−(メチレン−ジテトラヒドロフエニル)ビス
マレイミド、N,N′−(3−エチル)−4,4′−ジ
フエニルメタンビスマレイミド、N,N′−(3,3′
−ジメチル)−4,4′−ジフエニルメタンビスマレイ
ミド、N,N′−(3,3′−ジエチル)ジフエニルメ
タンビスマレイミド、N,N′−(3,3′−ジクロ
ロ)−4,4′−ジフエニルメタンビスマレイミド、
N,N′−トリジンビスマレイミド、N,N′−イソホ
ロンビスマレイミド、N,N′−p,p′−ジフエニル
ジメチルシリビスマレイミドなどの2官能性マレイミド
化合物の他、アニリンとホルマリンとの反応生成物(ポ
リアミン化合物)、3,4,4′−トリアミノジフエニ
ルメタン、トリアミノフエノールなどと無水マレイン酸
との反応生成物がある。このマレイミド化合物は1種若
しくは2種以上の混合系で用いてもよい。上記のマレイ
ミド化合物のうち、芳香族(単環及び多環)のマレイミ
ド化合物が耐熱性などの点で好ましい。
前記アミンとしては、分子中にアミノ基を2個以上有す
る化合物であれば、特に制限はない。アミンは、脂肪族
アミン類、芳香族アミン類、脂肪芳香族アミン類であつ
て、第1級及び第2級アミンが好ましい。更に、分子中
に酸素、ハロゲン類、硫黄、リン、ケイ素、各種金属原
子が存在していても支障はない。また、芳香族アミン類
とアルデヒド類との反応によつて得られるポリアミン類
なども使用することができる。
る化合物であれば、特に制限はない。アミンは、脂肪族
アミン類、芳香族アミン類、脂肪芳香族アミン類であつ
て、第1級及び第2級アミンが好ましい。更に、分子中
に酸素、ハロゲン類、硫黄、リン、ケイ素、各種金属原
子が存在していても支障はない。また、芳香族アミン類
とアルデヒド類との反応によつて得られるポリアミン類
なども使用することができる。
本発明において、多官能性エポキシ化合物としては例え
ばビスフエノールAのジクリシジルエーテル、ブタジエ
ンジエポキシド、3,4−エポキシシクロヘキシルメチ
ル−(3,4−エポキシ)シクロヘキサンカルボキシレ
ート、ビニルシクロヘキセンジオキシド、4,4−ジ
(1,2−エポキシエチル)ジフエニルエーテル、4,
4′−(1,2−エポキシエチル)ビフエニル、2,2
−ビス(3,4−エポキシシクロヘキシル)プロパン、
レゾルシンのジグリシジルエーテル、フロログルシンの
トリグリシジルエーテル、メチルフロログルシンのトリ
グリシジルエーテル、ビス(2,3−エポキシシクロペ
ンチル)エーテル、2−(3,4−エポキシ)シクロヘ
キサン−5,5−スピロ(3,4−エポキシ)−シクロ
ヘキサン−m−ジオキサン、ビス−(3,4−エポキシ
−6−メチルシクロヘキシル)アジペート、N,N′−
m−フエニレンビス(4,5−エポキシ−1,2−シク
ロヘキサンジカルボキイミド)などの2官能性のエポキ
シ化合物、p−アミノフエノールのトリグリシジルエー
テル、ポリアリルグリシジルエーテル、1,3,5−ト
リ(1,2−エポキシエチル)ベンゼン、2,2′,
4,4′−テトラグリシドキシベンゾフエノン、テトラ
グリシドキシテトラフエニルエタン、フエノールホルム
アルデヒドノボラツクのポリグリシジルエーテル、グリ
セリンのトリグリシジルエーテル、トリメチロールプロ
パンのトリグリシジルエーテルなどの3官能性以上のエ
ポキシ化合物が用いられる。
ばビスフエノールAのジクリシジルエーテル、ブタジエ
ンジエポキシド、3,4−エポキシシクロヘキシルメチ
ル−(3,4−エポキシ)シクロヘキサンカルボキシレ
ート、ビニルシクロヘキセンジオキシド、4,4−ジ
(1,2−エポキシエチル)ジフエニルエーテル、4,
4′−(1,2−エポキシエチル)ビフエニル、2,2
−ビス(3,4−エポキシシクロヘキシル)プロパン、
レゾルシンのジグリシジルエーテル、フロログルシンの
トリグリシジルエーテル、メチルフロログルシンのトリ
グリシジルエーテル、ビス(2,3−エポキシシクロペ
ンチル)エーテル、2−(3,4−エポキシ)シクロヘ
キサン−5,5−スピロ(3,4−エポキシ)−シクロ
ヘキサン−m−ジオキサン、ビス−(3,4−エポキシ
−6−メチルシクロヘキシル)アジペート、N,N′−
m−フエニレンビス(4,5−エポキシ−1,2−シク
ロヘキサンジカルボキイミド)などの2官能性のエポキ
シ化合物、p−アミノフエノールのトリグリシジルエー
テル、ポリアリルグリシジルエーテル、1,3,5−ト
リ(1,2−エポキシエチル)ベンゼン、2,2′,
4,4′−テトラグリシドキシベンゾフエノン、テトラ
グリシドキシテトラフエニルエタン、フエノールホルム
アルデヒドノボラツクのポリグリシジルエーテル、グリ
セリンのトリグリシジルエーテル、トリメチロールプロ
パンのトリグリシジルエーテルなどの3官能性以上のエ
ポキシ化合物が用いられる。
上記多官能性エポキシ化合物の中で、特にビスフエノー
ルAのジグリシジルエーテル、フエノールホルムアルデ
ヒドノボラツクのポリグリシジルエーテルが有用であ
る。
ルAのジグリシジルエーテル、フエノールホルムアルデ
ヒドノボラツクのポリグリシジルエーテルが有用であ
る。
本発明の組成物に式(3)〜(7)の反応を生起させるには触
媒が重要な働きを有する。そのような触媒が重要な働き
をする。そのような触媒としては三フツ化ホウ素、無水
塩化第二スズ、無水塩化アルミニウム、無水塩化第二
鉄、五塩化リン、塩化第二銅、四塩化チタンなどのルイ
ス酸、三フツ化ホウ素モノエチルアミン錯塩、三フツ化
ホウ素ピペリジン錯塩、三フツ化ホウ素イミダゾール錯
塩などの三フツ化ホウ素アミン錯体、一般式 (式中、R1、R2、R3、R4及びR6は水素、アルキル基、ア
ルケニル基、フエニル基又は置換フエニル基を表わし、
R5はフエニル基又は置換フエニル基を表わす。またQは
窒素、リン、ヒ素、アンチモン若しくはビスマスを表わ
す)で示されるテトラ置換ボレート型錯体などがある。
また四塩化チタン−トリエチルアルミニウム、四塩化チ
タン−トリイソブチルアルミニウムなどのチーグラーナ
ツタ系触媒、フエロシアン化第一鉄、フエロシアン化第
二鉄、フエロシアン化銅、フエロシアン化亜鉛、フエロ
シアン化ナトリウム、フエロシアン化カリウム、フエロ
シアン化カルシウム、フエロシアン化バリウム、フエロ
シアン化リチウム、フエリシアン化第一鉄、フエリシア
ン化第二鉄、フエリシアン化銅、フエリシアン化ナトリ
ウム、フエリシアン化カリウム、フエリシアン化カルシ
ウム、フエリシアン化マグネシウム、フエリシアン化リ
チウム等のフエロシアン化金属、フエリシアン化金属、
テトラフエニルスズ、ジブチルスズスルフイド、トリブ
チルスズアクリレート、トリフエニルスズクロライド、
ヘキサブチルジスズ、ジブチルジビニルスズ、トリエチ
ルスズクロライド、テトラエチルスズ、ジブチルスズジ
アセテート、ジオクチルスズマレート、トリフエニルス
ズヒドロオキサイド、テトラビニルスズなどの有機スズ
化合物、トリブチルアンチモン、トリブチルアンチモン
オキシド、トリフエニルアンチモン、トリフエニルアン
チモンスルフイドなどの有機アンチモン化合物、テトラ
フエニル鉛などの有機鉛化合物、酢酸フエニル水銀、ジ
フエニル水銀などの有機水銀化合物、トリフエニルヒ
素、トリフエニルヒ素オキシドなどの有機ヒ素化合物、
フエロセン(ジシクロペンタジエニル鉄)、クロロマー
キユリーフエロセン、アセチルフエロセン、1,1−ビ
ス(クロロマーキユロ)フエロセンなどの有機鉄化合
物、ビス(シクロペンタジエニル)チタンジクロライ
ド、テトラ(i−プロピル)チタネート、テトラ(n−
ブチル)チタネート、テトラステアリルチタネート、テ
トラ(2−エチルヘキシル)チタネート、ブチルチタネ
ートダイマー、重合テトラブチルチタネートなどの有機
チタン化合物、ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニ
ウムクロライド、テトラエチルジルコネート、テトラ
(i−プロピル)ジルコネート、テトラ(n−ブチル)
ジルコネート、テトラ(n−ペンチル)ジルコネート、
テトラ(n−ヘキシル)ジルコネート、テトラ(n−オ
クチル)ジルコネートなどの有機ジルコニウム化合物、
トリフエニルホスフインスルフイド、ジヘキシルホスフ
インオキシド、トリオクチルホスフインオキシド、トリ
フエニルホスフインなどの有機リン化合物、ヘキサメチ
ルジシラザン、トリフエニルシリコーンアジドなどの有
機シリコーン化合物、オクタカルボニルジコバルトなど
の有機コバルト化合物、ヘキサカルボニルクロム、トリ
カルボニルトルイルクロムなどの有機クロム化合物、ト
リフエニルビスマスなどの有機ビスマス化合物、有機バ
ナジウム化合物、有機マンガン化合物、有機タングステ
ン化合物などがある。また、N,N−ジメチル−N−シ
クロヘキサルアミンオキシド、N,N−ジメチル−N−
フエニルアミンオキシド、1,4−ジオキソ−1,4−
ジアザ〔2,2,2〕ビシクロオクタン、フエナジン−
N−オキシド、ピリジン−N−オキシド、N−メチルモ
ルホリン−N−オキシド、N−メチルピペリジン−N−
オキシド、トリメチルアミンオキシド、N−エチル−N
−メチル−N−ブチルアミンオキシドなどの有機アミン
オキシドなどがある。上記触媒のうち、ルイス酸、三フ
ツ化ホウ素アミン錯体、有機スズ化合物、有機チタン化
合物、有機ジルコニウム化合物、有機アミンオキシドが
特に有効である。
媒が重要な働きを有する。そのような触媒が重要な働き
をする。そのような触媒としては三フツ化ホウ素、無水
塩化第二スズ、無水塩化アルミニウム、無水塩化第二
鉄、五塩化リン、塩化第二銅、四塩化チタンなどのルイ
ス酸、三フツ化ホウ素モノエチルアミン錯塩、三フツ化
ホウ素ピペリジン錯塩、三フツ化ホウ素イミダゾール錯
塩などの三フツ化ホウ素アミン錯体、一般式 (式中、R1、R2、R3、R4及びR6は水素、アルキル基、ア
ルケニル基、フエニル基又は置換フエニル基を表わし、
R5はフエニル基又は置換フエニル基を表わす。またQは
窒素、リン、ヒ素、アンチモン若しくはビスマスを表わ
す)で示されるテトラ置換ボレート型錯体などがある。
また四塩化チタン−トリエチルアルミニウム、四塩化チ
タン−トリイソブチルアルミニウムなどのチーグラーナ
ツタ系触媒、フエロシアン化第一鉄、フエロシアン化第
二鉄、フエロシアン化銅、フエロシアン化亜鉛、フエロ
シアン化ナトリウム、フエロシアン化カリウム、フエロ
シアン化カルシウム、フエロシアン化バリウム、フエロ
シアン化リチウム、フエリシアン化第一鉄、フエリシア
ン化第二鉄、フエリシアン化銅、フエリシアン化ナトリ
ウム、フエリシアン化カリウム、フエリシアン化カルシ
ウム、フエリシアン化マグネシウム、フエリシアン化リ
チウム等のフエロシアン化金属、フエリシアン化金属、
テトラフエニルスズ、ジブチルスズスルフイド、トリブ
チルスズアクリレート、トリフエニルスズクロライド、
ヘキサブチルジスズ、ジブチルジビニルスズ、トリエチ
ルスズクロライド、テトラエチルスズ、ジブチルスズジ
アセテート、ジオクチルスズマレート、トリフエニルス
ズヒドロオキサイド、テトラビニルスズなどの有機スズ
化合物、トリブチルアンチモン、トリブチルアンチモン
オキシド、トリフエニルアンチモン、トリフエニルアン
チモンスルフイドなどの有機アンチモン化合物、テトラ
フエニル鉛などの有機鉛化合物、酢酸フエニル水銀、ジ
フエニル水銀などの有機水銀化合物、トリフエニルヒ
素、トリフエニルヒ素オキシドなどの有機ヒ素化合物、
フエロセン(ジシクロペンタジエニル鉄)、クロロマー
キユリーフエロセン、アセチルフエロセン、1,1−ビ
ス(クロロマーキユロ)フエロセンなどの有機鉄化合
物、ビス(シクロペンタジエニル)チタンジクロライ
ド、テトラ(i−プロピル)チタネート、テトラ(n−
ブチル)チタネート、テトラステアリルチタネート、テ
トラ(2−エチルヘキシル)チタネート、ブチルチタネ
ートダイマー、重合テトラブチルチタネートなどの有機
チタン化合物、ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニ
ウムクロライド、テトラエチルジルコネート、テトラ
(i−プロピル)ジルコネート、テトラ(n−ブチル)
ジルコネート、テトラ(n−ペンチル)ジルコネート、
テトラ(n−ヘキシル)ジルコネート、テトラ(n−オ
クチル)ジルコネートなどの有機ジルコニウム化合物、
トリフエニルホスフインスルフイド、ジヘキシルホスフ
インオキシド、トリオクチルホスフインオキシド、トリ
フエニルホスフインなどの有機リン化合物、ヘキサメチ
ルジシラザン、トリフエニルシリコーンアジドなどの有
機シリコーン化合物、オクタカルボニルジコバルトなど
の有機コバルト化合物、ヘキサカルボニルクロム、トリ
カルボニルトルイルクロムなどの有機クロム化合物、ト
リフエニルビスマスなどの有機ビスマス化合物、有機バ
ナジウム化合物、有機マンガン化合物、有機タングステ
ン化合物などがある。また、N,N−ジメチル−N−シ
クロヘキサルアミンオキシド、N,N−ジメチル−N−
フエニルアミンオキシド、1,4−ジオキソ−1,4−
ジアザ〔2,2,2〕ビシクロオクタン、フエナジン−
N−オキシド、ピリジン−N−オキシド、N−メチルモ
ルホリン−N−オキシド、N−メチルピペリジン−N−
オキシド、トリメチルアミンオキシド、N−エチル−N
−メチル−N−ブチルアミンオキシドなどの有機アミン
オキシドなどがある。上記触媒のうち、ルイス酸、三フ
ツ化ホウ素アミン錯体、有機スズ化合物、有機チタン化
合物、有機ジルコニウム化合物、有機アミンオキシドが
特に有効である。
上記触媒の使用量は厳格な限定を要しないが、上記触媒
の少なくとも1種が前記組成物に対して0.01〜10
重量%の範囲で用いられ、特に0.1〜5重量%の範囲
が好ましい。
の少なくとも1種が前記組成物に対して0.01〜10
重量%の範囲で用いられ、特に0.1〜5重量%の範囲
が好ましい。
本発明において、前記組成物は、前記触媒を配合された
熱硬化性樹脂組成物として、使用され得る。該組成物
は、既述のように付加重合型の無溶剤系であつて、所望
に従つて溶媒を含有することも、また、公知の各種添加
剤、充てん剤や顔料などを配合されて使用されることも
できる。そのような組成物は、0〜250℃において1
〜200時間加熱することによつて容易に硬化する。得
られる硬化樹脂は250℃という高温でも長時間使用で
きる優れた耐熱性を有している。また、該樹脂は、電気
特性、耐薬品性、耐衝撃性、自己消化性にも優れてい
る。したがつて、前記熱硬化性樹脂組成物は、耐熱性絶
縁ワニスや注型用樹脂、電子部品用モールド樹脂、含浸
・積層用樹脂、印刷配線用樹脂、内装用樹脂など広汎な
用途向けの材料として有用である。
熱硬化性樹脂組成物として、使用され得る。該組成物
は、既述のように付加重合型の無溶剤系であつて、所望
に従つて溶媒を含有することも、また、公知の各種添加
剤、充てん剤や顔料などを配合されて使用されることも
できる。そのような組成物は、0〜250℃において1
〜200時間加熱することによつて容易に硬化する。得
られる硬化樹脂は250℃という高温でも長時間使用で
きる優れた耐熱性を有している。また、該樹脂は、電気
特性、耐薬品性、耐衝撃性、自己消化性にも優れてい
る。したがつて、前記熱硬化性樹脂組成物は、耐熱性絶
縁ワニスや注型用樹脂、電子部品用モールド樹脂、含浸
・積層用樹脂、印刷配線用樹脂、内装用樹脂など広汎な
用途向けの材料として有用である。
以下、本発明の組成物の構成分の1例の製造例を示す。
製造例 1 イソフタロイルジシアニドの合成 かくはん機、温度計、冷却器、窒素導入管付の2四つ
口フラスコに、精製したイソフタロイルジクロライド1
02g(0.502モル)を加え、窒素気流下かくはん
し、180℃に保つた。次に、乾燥したシアン化第一銅
108g(1.21モル)を添加し、その温度で2時間
保つた。その後、冷却し、乾燥メチルエチルケトン10
0mlを添加した。生じた沈殿を別した。別を濃縮し
減圧蒸溜を行い、5mmHgで138℃の沸点を有する化合
物〔A〕を55g得た。〔A〕の元素分析結果は次の通り
であつた。
口フラスコに、精製したイソフタロイルジクロライド1
02g(0.502モル)を加え、窒素気流下かくはん
し、180℃に保つた。次に、乾燥したシアン化第一銅
108g(1.21モル)を添加し、その温度で2時間
保つた。その後、冷却し、乾燥メチルエチルケトン10
0mlを添加した。生じた沈殿を別した。別を濃縮し
減圧蒸溜を行い、5mmHgで138℃の沸点を有する化合
物〔A〕を55g得た。〔A〕の元素分析結果は次の通り
であつた。
元素分析:C10H4N2O2として また、〔A〕の赤外線吸収スペクトルを測定すると、波
数2225cm-1にニトリル基に基つく吸収が、波数16
90cm-1にカルボニル基に基づく吸収が認められた。
数2225cm-1にニトリル基に基つく吸収が、波数16
90cm-1にカルボニル基に基づく吸収が認められた。
以上のことから、該生成物は下記の構造式で表わされる
化合物であると推定される: 製造例 2 テレフタロイルジシアニドの合成 製造例1と同じ装置に、精製したテレフタロイルジクロ
ライド102g(0.502モル)を加え、窒素気流下
かくはんしながら180℃まで上昇させた。この温度
で、乾燥したシアン化第一銅108g(1.21モル)
を添加し、2時間かくはんした。その後、冷却し、乾燥
トルエンを500ml添加した。過を行い、その液を
減圧濃縮した。生じた沈殿をトルエンから3回再結晶
し、融点が148℃の淡黄色結晶〔B〕を得た。この
〔B〕の元素分析結果は次の通りであつた。
化合物であると推定される: 製造例 2 テレフタロイルジシアニドの合成 製造例1と同じ装置に、精製したテレフタロイルジクロ
ライド102g(0.502モル)を加え、窒素気流下
かくはんしながら180℃まで上昇させた。この温度
で、乾燥したシアン化第一銅108g(1.21モル)
を添加し、2時間かくはんした。その後、冷却し、乾燥
トルエンを500ml添加した。過を行い、その液を
減圧濃縮した。生じた沈殿をトルエンから3回再結晶
し、融点が148℃の淡黄色結晶〔B〕を得た。この
〔B〕の元素分析結果は次の通りであつた。
元素分析:C10H4N2O2として また、〔B〕の赤外線吸収スペクトルを測定すると、波
数2225cm-1にニトリル基に基づく吸収が、波数16
90cm-1にカルボニル基に基づく吸収が認められた。
数2225cm-1にニトリル基に基づく吸収が、波数16
90cm-1にカルボニル基に基づく吸収が認められた。
以上のことから、〔B〕は下記の構造式で表わされる化
合物であると推定される: 製造例 3 4,4′−〔(1−メチル−1,1−エタンジイル)ビ
ス(4,1−フエニレンオキシ)〕ビス〔α,α′−ジ
オキソ−1,2−ベンゼジアセトニトリル〕〔C〕の合
成 かくはん機、温度計、冷却器付の2四ツ口フラスコ
に、ジメチルスルホキシド500ml及びビスフエノール
A(2,2−ビス(4−ヒドロキシフエニル)プロパ
ン)114.2g(0.500モル)を添加し、良くかくは
ん混合した。それから、50%水酸化ナトリウム水溶液
80.0gを添加し、良くかくはん混合し、ビスフエノ
ールAのナトリウム塩を合成した。次に、トルエン30
0mlを加え、水を共沸させて除去した。これに1,2−
ビス(メトキシカルボニル)−4−ニトロベンゼン23
9.2g(1.00モル)を添加し、70℃に5時間保
持した。冷却後、沈殿を別した。液に50%の水酸
化ナトリウム水溶液150.0gを加え、50℃に8時
間保持した。溶媒を減圧留去した後、残渣をメタノール
から再結晶し、融点225〜230℃の無色結晶〔I〕
を得た。〔I〕の元素分析結果は次の通りであつた。
合物であると推定される: 製造例 3 4,4′−〔(1−メチル−1,1−エタンジイル)ビ
ス(4,1−フエニレンオキシ)〕ビス〔α,α′−ジ
オキソ−1,2−ベンゼジアセトニトリル〕〔C〕の合
成 かくはん機、温度計、冷却器付の2四ツ口フラスコ
に、ジメチルスルホキシド500ml及びビスフエノール
A(2,2−ビス(4−ヒドロキシフエニル)プロパ
ン)114.2g(0.500モル)を添加し、良くかくは
ん混合した。それから、50%水酸化ナトリウム水溶液
80.0gを添加し、良くかくはん混合し、ビスフエノ
ールAのナトリウム塩を合成した。次に、トルエン30
0mlを加え、水を共沸させて除去した。これに1,2−
ビス(メトキシカルボニル)−4−ニトロベンゼン23
9.2g(1.00モル)を添加し、70℃に5時間保
持した。冷却後、沈殿を別した。液に50%の水酸
化ナトリウム水溶液150.0gを加え、50℃に8時
間保持した。溶媒を減圧留去した後、残渣をメタノール
から再結晶し、融点225〜230℃の無色結晶〔I〕
を得た。〔I〕の元素分析結果は次の通りであつた。
元素分析:C31H24O10として また、〔I〕の酸価は398で、下記の構造として計算
した場合の98.7%の値であつた。
した場合の98.7%の値であつた。
次に、塩化カルシウム管を接続した冷却器をつけた1
の丸底フラスコに、〔I〕150.0g(0.270モ
ル)及び塩化チオニル500.0g(4.20モル)を
入れ、80℃に緩め、その温度に5時間保持する。過剰
の塩化チオニルを留去したのち、乾燥トルエン及びn−
ヘキサンで十分洗浄し、無色結晶〔II〕を165.8g
得た。
の丸底フラスコに、〔I〕150.0g(0.270モ
ル)及び塩化チオニル500.0g(4.20モル)を
入れ、80℃に緩め、その温度に5時間保持する。過剰
の塩化チオニルを留去したのち、乾燥トルエン及びn−
ヘキサンで十分洗浄し、無色結晶〔II〕を165.8g
得た。
かくはん機、温度計、還流冷却器を備えた四つ口フラス
コに、脱水精製したN,N−ジメチルアセトアミド50
0ml、〔II〕165.8g(0.263モル)及びシアン化
銅94.3g(1.05モル)を入れ、5時間還流し
た。冷却後、過した。液からN,N−ジメチルアセ
トアミドを減圧留去し、154.3gの淡黄色液状物を
得た。該液状物の元素分析結果は次の通りであつた。
コに、脱水精製したN,N−ジメチルアセトアミド50
0ml、〔II〕165.8g(0.263モル)及びシアン化
銅94.3g(1.05モル)を入れ、5時間還流し
た。冷却後、過した。液からN,N−ジメチルアセ
トアミドを減圧留去し、154.3gの淡黄色液状物を
得た。該液状物の元素分析結果は次の通りであつた。
元素分析:C35H20N4O6として また、その赤外線吸収スペクトルを測定すると波数22
25cm-1にニトリル基に基づく吸収が、波数1680cm
-1にカルボニル基に基づく吸収が認められた。
25cm-1にニトリル基に基づく吸収が、波数1680cm
-1にカルボニル基に基づく吸収が認められた。
以上のことから、該生成物は下記の構造式〔C〕で表わ
される化合物であると推定される: 〔発明の実施例〕 以下、本発明を実施例により更に具体的に説明するが、
本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
される化合物であると推定される: 〔発明の実施例〕 以下、本発明を実施例により更に具体的に説明するが、
本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
実施例 1〜12 製造例1で製造したイソフロフタロイルジシアニド15
8g、2モルのビス(p−アミノフエニル)メタンを付
加した1モルのN,N′−ジフエニルメタンビスマレイ
ミド50.0gに、下記第1表に示す触媒を、各例共
3.00g添加し、よくかくはんした。
8g、2モルのビス(p−アミノフエニル)メタンを付
加した1モルのN,N′−ジフエニルメタンビスマレイ
ミド50.0gに、下記第1表に示す触媒を、各例共
3.00g添加し、よくかくはんした。
この混合物を、120℃/10時間+180℃/5時間
+200℃/5時間加熱して硬化物を得た。いずれの硬
化物の赤外吸収スペクトルにも、硬化前に存在していた
波数2225cm-1のニトリル基に基づく吸収は減少して
いた。
+200℃/5時間加熱して硬化物を得た。いずれの硬
化物の赤外吸収スペクトルにも、硬化前に存在していた
波数2225cm-1のニトリル基に基づく吸収は減少して
いた。
得られた硬化物の諸特性は第2表に示す通りであり、優
れた耐熱性と機械特性を示した。
れた耐熱性と機械特性を示した。
実施例 13及び14 イソフタロイルジシアニドの代りに、製造例2の〔B〕
又は製造例3の〔C〕を用いた以外、実施例1と全く同
じ実験を行つた。その結果を第3表に示す。
又は製造例3の〔C〕を用いた以外、実施例1と全く同
じ実験を行つた。その結果を第3表に示す。
実施例 15〜26 製造例1で製造したイソフタロイルジシアニド158
g、ノボラツクタイプのポリグリシジルエーテル(ダウ
ケミカル社製、DEN438、エポキシ当量176)8
7.5g、2モルのビス(p−アミノフエニル)メタン
を付加した1モルのN,N′−ジフエニルメタンビスマ
レイミド50.0gに、前記第1表に示した触媒を、各
例共3.00g添加し、よくかくはんした。
g、ノボラツクタイプのポリグリシジルエーテル(ダウ
ケミカル社製、DEN438、エポキシ当量176)8
7.5g、2モルのビス(p−アミノフエニル)メタン
を付加した1モルのN,N′−ジフエニルメタンビスマ
レイミド50.0gに、前記第1表に示した触媒を、各
例共3.00g添加し、よくかくはんした。
この混合物を、120℃/10時間+180℃/5時間
+200℃/5時間加熱して硬化物を得た。いずれの硬
化物の赤外吸収スペクトルにも、硬化前に存在していた
波数2225cm-1のニトリル基に基づく吸収と、910
cm-1のエポキシ基に基づく吸収が減少していた。
+200℃/5時間加熱して硬化物を得た。いずれの硬
化物の赤外吸収スペクトルにも、硬化前に存在していた
波数2225cm-1のニトリル基に基づく吸収と、910
cm-1のエポキシ基に基づく吸収が減少していた。
得られた硬化物の諸特性は第4表に示す通りであり、優
れた耐熱性と機械特性を示した。
れた耐熱性と機械特性を示した。
比較例 1 実施例15における多官能性アミノマレイミドを除いた
以外、実施例15と全く同じ実験を行つた。その結果を
第4表に示す。
以外、実施例15と全く同じ実験を行つた。その結果を
第4表に示す。
実施例 27及び28 イソフタロイルジシアニドの代りに、製造例2の〔B〕
又は製造例3の〔C〕を用いた以外、実施例15と全く
同じ実験を行つた。その結果を第5表に示す。
又は製造例3の〔C〕を用いた以外、実施例15と全く
同じ実験を行つた。その結果を第5表に示す。
〔発明の効果〕 以上詳述したように、本発明の新規な熱硬化性樹脂組成
物を用いれば、200℃という比較的低い温度の硬化条
件によつて、高温における機械的特性及び電気的特性の
優れた耐熱性硬化物が得られるという顕著な硬化が奏せ
さられる。
物を用いれば、200℃という比較的低い温度の硬化条
件によつて、高温における機械的特性及び電気的特性の
優れた耐熱性硬化物が得られるという顕著な硬化が奏せ
さられる。
Claims (2)
- 【請求項1】(A)少なくとも2個のα−ケトニトリル
基を有するα−ケトニトリル化合物及び(B)少なくと
も2個のマレイミド基を有するマレイミド化合物と少な
くとも2個のアミノ基を有するアミンを反応させて得ら
れるアミノマレイミド化合物を少なくとも含有する熱硬
化性樹脂組成物を製造する方法において、該化合物
(A)のα−ケトニトリル化合物と、化合物(B)のア
ミノマレイミド化合物とを配合する工程を含有すること
を特徴とする熱硬化性樹脂組成物の製造方法。 - 【請求項2】該化合物(A)のα−ケトニトリル化合物
が、イソフタロイルジシアニドである特許請求の範囲第
1項記載の熱硬化性樹脂組成物の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP634884A JPH0621165B2 (ja) | 1984-01-19 | 1984-01-19 | 熱硬化性樹脂組成物の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP634884A JPH0621165B2 (ja) | 1984-01-19 | 1984-01-19 | 熱硬化性樹脂組成物の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPS60152528A JPS60152528A (ja) | 1985-08-10 |
JPH0621165B2 true JPH0621165B2 (ja) | 1994-03-23 |
Family
ID=11635862
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP634884A Expired - Lifetime JPH0621165B2 (ja) | 1984-01-19 | 1984-01-19 | 熱硬化性樹脂組成物の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0621165B2 (ja) |
Families Citing this family (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP6156638B2 (ja) * | 2013-08-19 | 2017-07-05 | 株式会社スリーボンド | シアネートエステル樹脂組成物 |
WO2018181818A1 (ja) * | 2017-03-30 | 2018-10-04 | 日産化学株式会社 | 液晶配向剤、液晶配向膜及び液晶表示素子 |
-
1984
- 1984-01-19 JP JP634884A patent/JPH0621165B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPS60152528A (ja) | 1985-08-10 |
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