JPH0621140B2 - 黒鉛・フエノ−ル樹脂粒状物の製造方法 - Google Patents

黒鉛・フエノ−ル樹脂粒状物の製造方法

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JPH0621140B2 JP19108386A JP19108386A JPH0621140B2 JP H0621140 B2 JPH0621140 B2 JP H0621140B2 JP 19108386 A JP19108386 A JP 19108386A JP 19108386 A JP19108386 A JP 19108386A JP H0621140 B2 JPH0621140 B2 JP H0621140B2
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Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明は、黒鉛とフェノール樹脂との混合粒状物の製造
方法に関するものである。
[従来の技術] 耐火物や鋳造用の成形材料や砥石、ブレーキライニン
グ、軸受けなどの摺動部材等の成形材料として、フェノ
ール樹脂に黒鉛を混合したものが使用されている。そし
てこのようにフェノール樹脂に黒鉛を混合して使用する
場合、フェノール樹脂に黒鉛を混合してこれを造粒する
ことによって粒体として用いるのが一般的である。
このような黒鉛とフェノール樹脂との混合粒体を製造す
るにあたって、従来より一般的に次のようにしておこな
われている。まずフェノール類とホルムアルデヒド類と
を反応触媒の存在下反応させてフェノール樹脂を調製
し、次いでこれを脱水する。そしてこのフェノール樹脂
に黒鉛粒子を添加してニーダー等で混練したのちに押出
し、さらにこれを乾燥してしかるのちに粉砕することに
よって、黒鉛とフェノール樹脂との混合粒体である黒鉛
・フェノール樹脂粒状物を得るのである。
[発明が解決しようとする問題点] しかしこのような方法で黒鉛・フェノール樹脂粒状物を
製造する場合には、フェノール樹脂の製造及び脱水の工
程、フェノール樹脂と黒鉛とを混合する混練工程、混合
物を押出して乾燥、さらに粉砕して造粒する工程という
各種の工程が必要となり、製造工数が多くなると共にし
かも脱水や混練、粉砕というようなエネルギーを大量に
消費する工程を必要とするために、製造コストが高くな
る等の問題を有するものである。
本発明は上記の点に鑑みて為されたものであり、黒鉛類
とフェノール樹脂とが混合された黒鉛・フェノール樹脂
粒状物を少ない工程でエネルギー消費少なく安価に製造
することができる黒鉛・フェノール樹脂粒状物の製造方
法を提供することを目的とするものである。
[発明の構成] 問題点を解決するための手段 しかして本発明に係る黒鉛・フェノール樹脂粒状物の製
造方法は、フェノール類とホルムアルデヒド類とを触媒
の存在下で、黒鉛類粉末と混合しつつ反応させることを
特徴とするものであり、以下本発明を詳細に説明する。
本発明においてフェノール類とはフェノール及びフェノ
ールの誘導体を意味するものであり、例えばフェノール
の他にm-クレゾール、レゾルシノール、3,5-キシレ
ノールなどの3官能性のもの、ビスフェノールA、ジヒ
ドロキシジフェニルメタンなどの4官能性のもの、o-ク
レーゾール、p-クレゾール。p-terブチルフェノール、p
-フェニルフェノール、p-クミルフェノール、p-ノニル
フェノール、2,4又は2,6-キシレノールなどの2
官能性のo-又はp-置換のフェノール類などを挙げること
ができ、さらに塩素または臭素で置換されたハロゲン化
フェノールなども使用することができる。もちろんこれ
らから一種類選択して用いる他、複数種のものを混合し
て用いることもできる。またホルムアルデヒド類として
は水溶液の形態であるホルマリンが最適であるが、パラ
ホルムアルデヒドのような形態のものを用いることもで
き、その他ホルムアルデヒドの一部あるいは大部分をフ
ルフラールやフルフリルアルコールに置き換えて用いる
ことも可能である。さらに反応触媒としては、フェノー
ル類のベンゼン核とベンゼン核との間に−NCH2結合
を生成するような塩基性物質、例えばヘキサメチレンテ
トラミン、アンモニア及びメチルアミン、ジメチルアミ
ン、エチレンジアミン、モノエタノールアミン等の第1
級や第2級のアミン類などを用いることができる。さら
にこれらと併用して、アルカリ金属やアルカリ土類金属
の水酸化物や第3級アミンなどのフェノール樹脂の合成
時に一般によく使用される塩基性触媒を用いることもで
きる。
これらフェノール類とホルムアルデヒド類及び反応触媒
を反応釜など反応容器にとって、フェノール類とホルム
アルデヒド類とを反応させるのであるが、このとき反応
容器にさらに黒鉛類の粉末を配合し、この黒鉛類粉末の
存在下でフェノール類とホルムアルデヒド類との反応を
おこなわせる。黒鉛類の粉末としては炭素質の粉末であ
れば一般に使用することができ、例えば天然黒鉛、人造
黒鉛、カーボンブラック、コークス粉末、木炭粉末など
を用いることができ、これらを一種単独であるいは複数
種混合して使用することができる。黒鉛類粉末の粒径は
特に限定されるものではないが、平均粒径が20μ以下
であるものが好ましい。また、フェノール類とホルムア
ルデヒド類との配合比率は、フェノール類とホルムアル
デヒド類のモル比が1対1〜1対3.5の範囲であるよ
うに設定するのが好ましく、さらに黒鉛類粉末の配合量
はフェノール類と黒鉛類の重量比が100対5〜100
対3000の範囲であるように設定するのが好ましい。
また上記のように黒鉛類粉末の存在下でフェノール類と
ホルムアルデヒド類とを反応させるにあたって、この反
応は反応系を少なくとも撹拌するに足る量の水の存在下
でおこなわれる。この水を一次水と定義すると、一次水
は反応開始時に反応系内にある水を意味するものであ
り、反応開始時に配合される水の他に、ホルマリンのよ
うに配合成分に含有される水も含まれる。このようにし
て一次水中で撹拌しつつ黒鉛類粉末の存在下でフェノー
ル類とホルムアルデヒド類とを反応させると、反応の当
初では反応系は粘稠なマヨネーズ状で撹拌に伴って流動
する状態であるが、反応が進むにつれて次第に黒鉛類粉
末を含むフェノール類とホルムアルデヒド類との縮合反
応物が系中の水と分離し始め、そして反応生成されるフ
ェノール樹脂と黒鉛類粉末とからなる黒色の粒子が突然
に反応容器の全体に分散される状態になる。
このようにフェノール樹脂と黒鉛類粉末とからなる粒子
が突然分散される状態になる理由は明らかではないが、
次のことが予想される。すなわち、黒鉛類は水に対する
親和性が小さく反応の初期においては水中に分散されな
いが、黒鉛類は六炭素環が層状に連なった層間化合物で
あって層間への吸着性が高く、フェノール類とアルデヒ
ド類との反応の進行に伴って生成されるフェノール樹脂
が黒鉛類の層間へ吸着されることによって黒鉛類はフェ
ノール樹脂との混在物として分散されることになり、こ
の黒鉛類粉末とフェノール樹脂との凝集体で黒色の粒子
が形成されるのではないかと考えられる。
そしてこのように黒鉛類粉末とフェノール樹脂との混合
黒色粒子が分散生成されたのち、さらに所望する程度に
フェノール樹脂と反応に進めて冷却したのちに撹拌を停
止すると、この黒色粒子は沈澱して水と分離される。こ
の黒色粒子は微小な球状粒体となっており、反応容器か
ら取り出して濾過することによって容易に分離すること
ができる。これを乾燥することによって、黒鉛・フェノ
ール樹脂粒状物を得ることができる。ここでこの黒鉛・
フェノール樹脂粒状物は水と容易に分離して沈澱し、濾
過することによって従来の脱水のような大きな熱エネル
ギーを必要とすることなく水分から容易に分離して固形
分を得ることができるものである。またフェノール樹脂
と黒鉛類粉末とを混合するにあたって、フェノール類と
ホルムアルデヒド類との反応の際に両者の分散混合がな
されることになり、従来のようにフェノール樹脂の調製
とフェノール樹脂と黒鉛類粉末との混練混合とを別工程
でおこなう必要がなく、工数を低減できると共に混練と
いうような大きなエネルギーを必要とすることもないも
のである。さらに黒鉛・フェノール樹脂粒状物の粒状化
はフェノール樹脂の調製反応の際になされることにな
り、従来のようにフェノール樹脂と黒鉛とを混練したの
ちに押出して乾燥し、さらに粉砕するというような工程
を必要とせず、工数を低減できると共に押出しや粉砕と
いうような大きなエネルギーを必要とすることもないも
のである。そして、このようにして得られた黒鉛・フェ
ノール樹脂粒状物は水中で黒鉛類粉末とフェノール樹脂
とが凝集して生成されたものであるために球形の形態を
有するものであり、流動性に優れて貯蔵タンクから成形
装置などへダクトを通じて気流搬送するなど取り扱いが
容易となるものである。黒鉛・フェノール樹脂粒状物の
粒径は3mm程度以下が一般的に望ましい。
ここで、上記反応系の一次水の量と、生成される黒鉛・
フェノール樹脂粒状物の形状、特に粒子の大きさとの間
には極めて高い相関性がある。すなわち、一次水の量が
少ない場合は粒子径の大きなものが、一次水の量が多い
場合は粒子径の小さなものが得られるものであり、この
関係は直線的なものである。従って、反応系の一次水の
量を調節することによって所望する任意の粒径で黒鉛・
フェノール樹脂粒状物を製造することができることにな
る。このとき、大きな粒径の黒鉛・フェノール樹脂粒状
物を得るために反応系の一次水の量を少なくすると、黒
鉛類粉末とフェノール樹脂との混合粒子が分散生成され
たのち、所望する程度にフェノール樹脂の反応を進める
間に粒子同士が付着し合って、粒子の大きさがさらに大
きくなって粒子の大きさにばらつきが生じたり粒子の形
状が変形されたりする可能性が生じる。そこでこの場合
には、黒鉛類粉末とフェノール樹脂との混合粒子が分散
されたのちに反応系に水を配合して追加することによっ
て、粒子同士の付着を防止するようにするのがよい。こ
の水を二次水として定義すると、反応系への二次水の添
加は黒鉛類粉末とフェノール樹脂との混合粒子が分散さ
れたのち撹拌の停止前の間であればいつでもよい。また
このように二次水を反応系に添加するにあたって、二次
水に保護コロイドを配合して使用することもできる。保
護コロイドを使用することによって粒子の分散性を高め
て、粒子同士が付着し合うことを確実に防止することが
でき、黒鉛・フェノール樹脂粒状物の粒子の径を揃える
ことができる。保護コロイドとしてはアラビアゴム、ガ
ッチゴム、ヒドロキシアルキル、グアルゴム、ポリビニ
ルアルコールなどの親水性のものや、フッ化カルシウ
ム、フッ化マグネシウム、フッ化ストロンチウムなどの
疎水性のものを用いることができる。もちろん保護コロ
イドは二次水とは別に反応系に添加することができる
が、添加時期は黒鉛類粉末とフェノール樹脂との混合粒
子が分散されたのち撹拌の停止前の間に設定される。添
加時期がこれより早いと黒鉛類粉末とフェノール樹脂と
が分散されて分離され、黒鉛・フェノール樹脂粒状体を
得ることができなくなるおそれがある。またこの保護コ
ロイドとして疎水性のものを用いると、生成された黒鉛
・フェノール樹脂粒状体の表面を疎水性皮膜で被覆する
ことができ、黒鉛・フェノール樹脂粒状体のブロッキン
グ発生を防止することができことになる。
尚、黒鉛・フェノール樹脂粒状体は成形材料として用い
る場合には、フェノール類とホルムアルデヒド類との反
応を三次元架橋状態の以前に停止させ、熱反応性を有す
るものとして製造するが、充填材などとして用いる場合
には、フェノール類とホルムアルデヒド類との反応を三
次元架橋状態にまで進行させ、有機溶剤に不溶で且つ熱
に不融のものとして製造するようにしてもよい。
次に本発明を実施例によってさらに説明する。
実施例1 反応容器に平均粒径が5μの鱗片状黒鉛を500重量
部、フェノールを397.5重量部、37%ホルマリン
を466重量部、反応触媒としてヘキサメチレンテトラ
ミンを38.2重量部、さらに水を385重量部それぞ
れ仕込み、これを混合撹拌しつつ85℃に加熱し、この
85℃の加熱を維持した。内容物は当初は粘稠なマヨネ
ーズ状で撹拌に伴って流動する状態であったが、反応が
進むにつれて次第に黒鉛を含むフェノールとホルムアル
デヒドとの反応物が反応系中の水から分離し始め、85
℃に達してから約15分間経過後、突然、黒鉛とフェノ
ール樹脂とからなる黒色粒状物が反応容器内全体に分散
する状態になった。この後さらに撹拌と85℃の加熱を
60分間維持したのち反応容器の内容物を40℃以下に
冷却し、撹拌を停止すると、黒色粒状物は沈降して水と
分離される状態となった。
次いで反応容器内から黒色粒状物を取り出して水洗した
後、これを濾過して水から分離し、流動床型乾燥機を用
いて熱風温度55℃、滞留時間5時間の乾燥することに
よって、熱硬化性機能を有する黒鉛・フェノール樹脂粒
状物を得た。
この黒鉛・フェノール樹脂粒状物の性状は次の通りであ
った。
・粒子形状:大きさ60〜450μ(このうち80〜20
0μのものが76%)のほぼ球形粒子 ・樹脂分 :48.1重量% ・残存水分:0.7重量% 実施例2 反応容器に仕込む水の量を385重量部から600重量
部に変更した他は、実施例1と同様にして、熱硬化性機
能を有する黒鉛・フェノール樹脂粒状物を得た。
この黒鉛・フェノール樹脂粒状物の性状は次の通りであ
った。
・粒子形状:大きさ75〜250μの球形粒子 ・樹脂分 :48.0重量% ・残存水分:0.5重量% 実施例3 反応容器に平均粒径が5μの鱗片状黒鉛を500重量
部、フェノールを397.5重量部、37%ホルマリン
を466重量部、ヘキサメチレンテトラミンを38.2
重量部、さらに水を250重量部それぞれ仕込み、実施
例1と同様にして反応をおこなわせ、黒鉛とフェノール
樹脂とからなる黒色粒状物が反応容器全体に分散する状
態となったときに、さらに60℃に加熱した1200重
量部の水を二次水として加え、再び内容物の温度を85
℃に保持して60分間反応を継続させた。以下は実施例
1と同様にして熱硬化性機能を有する黒鉛・フェノール
樹脂粒状物を得た。
この黒鉛・フェノール樹脂粒状物の性状は次の通りであ
った。
・粒子形状:大きさ150〜1000μ(このうち210
〜840μのものが78%)の球形粒子 ・樹脂分 :48.6重量% ・残存水分:0.8重量% 実施例4 反応開始前に反応容器に仕込む水の量を250重量部か
ら150重量部に変更するようにした他は、実施例3と
同様にして熱硬化性機能を有する黒鉛・フェノール樹脂
粒状物を得た。
この黒鉛・フェノール樹脂粒状物の性状は次の通りであ
った。
・粒子形状:大きさ420〜1100μ(このうち600
〜1000μのものが84%)の球形粒子 ・樹脂分 :48.6重量% ・残存水分:1.0重量% 実施例5 反応容器に平均粒径が5μの鱗片状黒鉛を500重量
部、フェノールを397.5重量部、92%パラホルム
アルデヒドを234.4重量部、25%アンモニアを8
0重量部、25%苛性ソーダ水を15重量部、さらに水
を1400重量部それぞれ仕込み、実施例1と同様にし
て反応をおこなわせ、黒鉛とフェノール樹脂とからなる
黒色粒状物が反応容器全体に分散する状態となってから
15分後、水を二次水として500重量部加え、さらに
内容物の温度を85℃に保持して60分間反応を継続さ
せた。以下は実施例1と同様にして熱硬化性機能を有す
る黒鉛・フェノール樹脂粒状物を得た。
この黒鉛・フェノール樹脂粒状物の性状は次の通りであ
った。
・粒子形状:大きさ50〜150μ(このうち75〜15
0μのものが92%)の球形粒子 ・樹脂分 :50.0重量% ・残存水分:0.5重量% 実施例6 1200重量部の二次水に保護コロイド剤としてアラビ
アゴム5重量部を溶解して用いた他は、実施例3と同様
にして熱硬化性機能を有する黒鉛・フェノール樹脂粒状
物を得た。
この黒鉛・フェノール樹脂粒状物の性状は次の通りであ
った。
・粒子形状:大きさ100〜600μ(このうち150〜
250μのものが94%)の球形粒子 ・樹脂分 :48.5重量% ・残存水分:0.5重量% 実施例7 1200重量部の二次水に保護コロイド剤としてフッ化
カリウム11.6重量部及び塩化カルシウム16.8重量
部を溶解して用いた他は、実施例3と同様にして熱硬化
性機能を有する黒鉛・フェノール樹脂粒状物を得た。
この黒鉛・フェノール樹脂粒状物の性状は次の通りであ
った。
・粒子形状:大きさ100〜500μ(このうち150〜
250μのものが95%)の球形粒子 ・樹脂分 :48.6重量% ・残存水分:0.5重量% 実施例8 実施例3と同様にして反応を進行させて二次水を添加し
たのちに、さらに85℃で120分間反応を進行させ、
ついで反応容器の内容物の温度を1℃/1分の割合で昇
温させ、沸騰還流下で300分間反応をおこなわせた。
次に実施例1に準じて反応容器内の黒色粒状物を取り出
して濾過、乾燥したのちに、200℃に保持された恒温
器中で180分間加熱して、硬化物となった黒鉛・フェ
ノール樹脂粒状体を得た。
この黒鉛・フェノール樹脂粒状物の性状は次の通りであ
った。
・粒子形状:大きさ150〜1000μ(このうち210
〜840μのものが78%)の球形粒子 ・性状 :有機溶剤に不溶で且つ熱に不融 [発明の効果] 上述のように本発明によれば、フェノール類とアルデヒ
ド類とを触媒の存在下で、黒鉛類粉末と混合しつつ反応
させることによって、反応系中に黒鉛類粉末とフェノー
ル樹脂とが凝集された粒状物を分散させて生成させるこ
とができ、この粒状物を水から濾過して分離することに
よって黒鉛・フェノール樹脂粒状物を得ることができる
ものであって、従来の脱水のような大きな熱エネルギー
を必要とすることなく黒鉛・フェノール樹脂粒状物の製
造をおこなうことができるものであり、またフェノール
樹脂と黒鉛類粉末との混合はフェノール類とホルムアル
デヒド類との反応の際になされることになり、従来のよ
うにフェノール樹脂の調製とフェノール樹脂と黒鉛類粉
末との混練混合とを別工程でおこなう必要がなく、工数
を低減できると共に混練というような大きなエネルギー
を必要とすることもないものである。さらに黒鉛・フェ
ノール樹脂粒状物の粒状化はフェノール樹脂の調製反応
の際になされることになり、従来のようにフェノール樹
脂と黒鉛とを混練したのちに押出して乾燥し、さらに粉
砕するというような工程を必要とせず、工数を低減でき
ると共に押出しや粉砕というような大きなエネルギーを
必要とすることもないものである。従って本発明によれ
ば黒鉛類とフェノール樹脂とが混合された黒鉛・フェノ
ール樹脂粒状物を少ない工程でしかもエネルギー消費少
なく安価に製造することができるものである。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】フェノール類とホルムアルデヒド類とを触
    媒の存在下で、黒鉛類粉末と混合しつつ反応させること
    を特徴とする黒鉛・フェノール樹脂粒状物の製造方法。
  2. 【請求項2】反応は少なくとも反応系を撹拌するに足る
    量の水の存在下でおこなわれることを特徴とする特許請
    求の範囲第1項記載の黒鉛・フェノール樹脂粒状物の製
    造方法。
  3. 【請求項3】黒鉛類粉末と反応生成物とが凝集して粒状
    化された時点以降に水を反応系に添加することを特徴と
    する特許請求の範囲第1項又は第2項記載の黒鉛・フェ
    ノール樹脂粒状物の製造方法。
  4. 【請求項4】水に保護コロイドを混合して反応系に添加
    することを特徴とする特許請求の範囲第3項記載の黒鉛
    ・フェノール樹脂粒状物の製造方法。
  5. 【請求項5】フェノール類とホルムアルデヒド類のモル
    比が1対1〜1対3.5であることを特徴とする特許請
    求の範囲第1項乃至第4項のいずれかに記載の黒鉛・フ
    ェノール樹脂粒状物の製造方法。
  6. 【請求項6】フェノール類と黒鉛類の重量比が100対
    5〜100対3000であることを特徴とする特許請求
    の範囲第1項乃至第5項のいずれかに記載の黒鉛・フェ
    ノール樹脂粒状物の製造方法。
  7. 【請求項7】反応触媒が塩基性触媒であることを特徴と
    する特許請求の範囲第1項乃至第6項のいずれかに記載
    の黒鉛・フェノール樹脂粒状物の製造方法。
  8. 【請求項8】反応は黒鉛・フェノール樹脂粒状物が熱反
    応性を有する状態で停止されることを特徴とする特許請
    求の範囲第1項乃至第7項のいずれかに記載の黒鉛・フ
    ェノール樹脂粒状物の製造方法。
  9. 【請求項9】反応は黒鉛・フェノール樹脂粒状物が有機
    溶剤に不溶でかつ不溶融になるまで持続されることを特
    徴とする特許請求の範囲第1項乃至第7項のいずれかに
    記載の黒鉛・フェノール樹脂粒状物の製造方法。
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