JPH06208933A - 複合磁器 - Google Patents

複合磁器

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Publication number
JPH06208933A
JPH06208933A JP153493A JP153493A JPH06208933A JP H06208933 A JPH06208933 A JP H06208933A JP 153493 A JP153493 A JP 153493A JP 153493 A JP153493 A JP 153493A JP H06208933 A JPH06208933 A JP H06208933A
Authority
JP
Japan
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dielectric
magnetic
linear expansion
expansion coefficient
coefficient
Prior art date
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Pending
Application number
JP153493A
Other languages
English (en)
Inventor
Seiji Kaminami
誠治 神波
Hiroshi Takagi
洋 鷹木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Murata Manufacturing Co Ltd
Original Assignee
Murata Manufacturing Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Murata Manufacturing Co Ltd filed Critical Murata Manufacturing Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 線膨張率の差が大きい磁性体と誘電体を構成
材料として用いても、ひび割れや剥離が発生することな
く、共焼結することができる複合磁器を得る。 【構成】 複合磁器は、誘電体部1と、磁性体部2と、
その間に設けられた接合部3で構成されている。接合部
3は、線膨張率を、誘電体部1側では誘電体の線膨張率
に近く、かつ、磁性体部2側では磁性体の線膨張率に近
くなるように、段階的または連続的に異ならせた材料か
らなる。例えば、接合部3は誘電体部1の材料と磁性体
部2の材料の組成比率を段階的または連続的に異ならせ
た材料からなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁性体部と誘電体部を
備えた複合磁器、例えばLCフィルタ等の電子部品に関
する。
【0002】
【従来の技術と課題】従来より、磁性体部と誘電体部を
備えた複合磁器を製造する場合、磁性体と誘電体をグリ
ーンシート状にして積層した後、共焼結(同時に焼成す
ること)する方法が提案されている。この製造方法は、
予め個々に焼結しておいた磁性体と誘電体を接合剤を利
用して組み立てる方法と比較して、工程数が少なくてす
むという利点がある。
【0003】ところが、磁性体と誘電体の間で、線膨張
率に差があった場合、焼成時の収縮特性が異なり、焼結
後の製品に熱応力が残留することになる。このため、磁
性体と誘電体を共焼結すると、磁性体と誘電体の接合界
面でひび割れや剥離が発生するおそれがあった。従っ
て、共焼結することができる複合磁器の材料としては、
線膨張率の差が殆んどない磁性体と誘電体の組み合わせ
に限られていた。
【0004】そこで、本発明の課題は、線膨張率の差が
大きい磁性体と誘電体を構成材料として用いても、ひび
割れや剥離が発生することなく、共焼結することができ
る複合磁器を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段と作用】以上の課題を解決
するため、本発明に係る複合磁器は、(a)磁性体部
と、誘電体部と、前記磁性体部と前記誘電体部との接合
部で構成され、(b)前記接合部が、線膨張率を、前記
磁性体部側では磁性体の線膨張率に近く、かつ、前記誘
電体部側では誘電体の線膨張率に近くなるように、連続
的あるいは段階的に異ならせた材料にて構成されている
こと、を特徴とする。
【0006】以上の構成において、磁性体部と誘電体部
の間に設けられた接合部が、線膨張率を連続的あるいは
段階的に異ならせた材料からなるため、焼成後の冷却過
程における磁性体部と誘電体部の間の熱膨張差に起因す
る熱応力は前記接合部にて緩和される。従って、線膨張
率の差が大きい磁性体と誘電体を構成材料として用いて
も、複合磁器にひび割れや剥離が発生しない。
【0007】
【実施例】以下、本発明に係る複合磁器の一実施例を添
付図面を参照して説明する。本実施例では、誘電体材料
として、Pb(Ni1/3Nb2/3)O3/Pb(Zn1 /2
1/2)O3=90/10の組成からなる鉛系複合ペロブス
カイトの粉末(平均粒径が1μm程度)を準備し、磁性
体材料として、NiO/ZnO/CuO/Fe23=1
4/30/8/48の組成からなるフェライトの粉末
(平均粒径が2μm程度)を準備した。なお、それぞれ
の数字はモル分率を表示している。
【0008】これらの誘電体粉末及び磁性体粉末を、表
1に示す割合でボールミル装置によって湿式混合して6
種類の組成の材料にする。
【0009】
【表1】
【0010】No.1〜No.6の材料に、有機溶剤
(エタノール/トルエン=1/1重量比)、バインダ
(例えば、ポリビニルブチラール系)、可塑剤(ジオク
チルブタレート系)及び分散剤(ソルビタン脂肪酸エス
テル系)を混合してスラリー化し、ドクターブレード法
で厚み50μmのグリーンシートを作製した。なお、バ
インダ量は、それぞれのグリーンシートを単独で焼成し
た場合の収縮率が等しくなるように、表2に示す量にし
た。
【0011】
【表2】
【0012】次に、No.1〜No.6の材料を用い
て、これらの単体特性の評価を行った。No.1〜N
o.6の材料からなる6種類のグリーンシートをそれぞ
れ積層、熱圧着した後、切断機により10mm×10m
m×10mmのブロック状成形体を6種類得た。これら
の成形体を、空気中で400℃の温度で3時間脱脂した
後、1000℃の温度で3時間共焼成して単体特性評価
用の焼結体を得た。
【0013】これら6種類の焼結体を用いて、材料N
o.1〜No.6の線膨張率を測定した。その結果を表
3に示す。
【0014】
【表3】
【0015】次に、図1に示すように前記No.1〜N
o.6の材料を用いて、誘電体部1と磁性体部2とその
間に設けられた接合部3で構成された複合磁器を作製し
た。誘電体部1はNo.1の材料からなるグリーンシー
トを16枚積み重ねたもので、磁性体部2はNO.6の
材料からなるグリーンシートを16枚積み重ねたもので
ある。接合部3は誘電体部1側から順に、No.2の材
料からなるグリーンシートを2枚、No.3の材料から
なるグリーンシートを2枚、No.4の材料からなるグ
リーンシートを2枚、No.5の材料からなるグリーン
シートを2枚積み重ねたものである。以上の積層物を熱
圧着した後、切断機により一辺が15mmの成形体を得
た。この成形体を10個作製し、空気中で400℃の温
度で3時間脱脂した後、1000℃の温度で3時間共焼
成した。複合磁器の厚さは2.0mm、誘電体部1及び
磁性体部2の厚さはそれぞれ0.8mm、接合部3の厚
さは0.4mmであった。そして、10個の複合磁器に
はひび割れや剥離が発生しなかった。
【0016】一方、比較のために、No.1及びNo.
6の材料からなるグリーンシートをそれぞれ20枚積み
重ねて、誘電体部と磁性体部で構成された複合磁器も同
様の製造方法で10個作製した。この10個の複合磁器
には全て誘電体部と磁性体部の接合界面で剥離が発生し
た。以上の結果から、誘電体部1と磁性体部2の間に、
線膨張率が段階的に異ならせた材料にて構成された接合
部3を設けることにより、線膨張率の差が大きい磁性体
と誘電体を構成材料として用いても、ひび割れや剥離が
発生することなく、共焼結することができる複合磁器を
得ることができる。
【0017】なお、本発明に係る複合磁器は前記実施例
に限定するものではなく、その要旨の範囲内で種々に変
形することができる。前記実施例では、接合部の材料と
して、誘電体部に用いられる材料と磁性体部に用いられ
る材料の混合物を用いたが、必らずしもこれに限定する
ものではなく、線膨張率の条件を満足するものであれ
ば、異種材料であってもよい。また、接合部はシート状
材料の積み重ねではなく、スラリー状材料を重ねて塗る
ことによっても形成することができる。
【0018】さらに、前記実施例では、膨張率を段階的
に異ならせた例について説明したが、線膨張率を連続的
に異ならせたものであってもよい。
【0019】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、本発明に
よれば、磁性体部と誘電体部の間に接合部を設け、この
接合部が、線膨張率を連続的あるいは段階的に異ならせ
た材料にて構成されているので、焼成後の冷却過程での
接合部における応力を緩和させることができる。この結
果、線膨張率の差が大きい磁性体と誘電体を組み合わせ
て材料として用いても、磁性体部と誘電体部の界面部分
にひび割れや剥離が発生することなく、共焼結すること
ができる複合磁器が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る複合磁器の一実施例を示す斜視
図。
【符号の説明】
1…誘電体部 2…磁性体部 3…接合部

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁性体部と、誘電体部と、前記磁性体部
    と前記誘電体部との接合部で構成され、 前記接合部が、線膨張率を、前記磁性体部側では磁性体
    の線膨張率に近く、かつ、前記誘電体部側では誘電体の
    線膨張率に近くなるように、連続的あるいは段階的に異
    ならせた材料にて構成されていること、 を特徴とする複合磁器。
JP153493A 1993-01-08 1993-01-08 複合磁器 Pending JPH06208933A (ja)

Priority Applications (1)

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JP153493A JPH06208933A (ja) 1993-01-08 1993-01-08 複合磁器

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JP153493A JPH06208933A (ja) 1993-01-08 1993-01-08 複合磁器

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JPH06208933A true JPH06208933A (ja) 1994-07-26

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ID=11504192

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JP153493A Pending JPH06208933A (ja) 1993-01-08 1993-01-08 複合磁器

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JP (1) JPH06208933A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006216636A (ja) * 2005-02-02 2006-08-17 Tdk Corp 複合積層型電子部品
JP2006245258A (ja) * 2005-03-03 2006-09-14 Tdk Corp 複合積層型電子部品

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006216636A (ja) * 2005-02-02 2006-08-17 Tdk Corp 複合積層型電子部品
JP2006245258A (ja) * 2005-03-03 2006-09-14 Tdk Corp 複合積層型電子部品

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