JPH06208888A - 電磁誘導加熱器 - Google Patents

電磁誘導加熱器

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Publication number
JPH06208888A
JPH06208888A JP15651893A JP15651893A JPH06208888A JP H06208888 A JPH06208888 A JP H06208888A JP 15651893 A JP15651893 A JP 15651893A JP 15651893 A JP15651893 A JP 15651893A JP H06208888 A JPH06208888 A JP H06208888A
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JP
Japan
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magnetic flux
metal plate
electromagnetic induction
induction heater
iron core
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Application number
JP15651893A
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English (en)
Inventor
Atsushi Iguchi
熱 井口
Kuniaki Iguchi
邦昭 井口
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HAIDETSUKU KK
Original Assignee
HAIDETSUKU KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 コイル部を備えた鉄心の少なくとも両端に磁
束拡散部材を接合し、この磁束拡散部材に金属板を接合
して、金属板の広い面積を均一に効率良く加熱する。 【構成】 コイル部3に低周波交流電源たとえば50H
zまたは60Hzの商用周波数の交流電源に接続する
と、磁束が鉄心1に発生する。磁束は磁束拡散部材4に
流れてその長さ方向に拡散する。そして拡散した状態で
磁束は金属板5に流れ、これによって金属板5はジュー
ル熱によって加熱される。磁束は拡散した状態で金属板
5に流れるので、金属板は幅方向に均一に効率良く加熱
される。したがって全面加熱が可能になる。交流電源は
単相または3相を使用できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は低周波電磁誘導加熱器に
関する、さらに詳しくは、広い面積を均一に加熱できる
低周波電磁誘導加熱器に関する。
【0002】
【従来の技術】ステーキ、焼き肉、お好み焼き、焼きそ
ば、ホットケーキ、ホットドッグ、ハンバーグなど、加
熱された鉄板の上で調理するものは多い。通常これらの
鉄板加熱にはガスの燃焼、電気抵抗式ヒーターなどが使
用される。しかしガス加熱は、排気ガスと排熱処理が必
要な上、防災上の問題があり、業務用加熱器としては問
題が多く、またガスから熱へのエネルギー変換効率(熱
効率)が20〜30%程度と低い問題がある。さらに温
度調整が困難であるという問題もある。また電気抵抗式
ヒーターは、局部加熱となり温度調整が困難であるとい
う問題がある。
【0003】このような問題を解決するため、本発明者
はすでに特開平2−291694号公報において、6コ
のコイルを縦型にして鉄板の下に円周上に配置し、デル
タ結線し、50Hzまたは60Hzの低周波電源を用い
て電磁誘導加熱する発明を提案している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記特
開平2−291694号公報の発明は、6コのコイルの
内部に該当する鉄板の部分(中心部分)が積極加熱され
るため、鉄板の中央部が加熱され、周辺部は単に伝熱に
よる加熱になり、広い面積を均一に加熱することが困難
であるという問題があった。
【0005】本発明は前記従来技術の問題を解決するた
め、広い面積を均一に加熱する低周波電磁誘導加熱器を
提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明の電磁誘導加熱器は、鉄心の外側に電線を巻
いてコイル部を形成し、前記鉄心の少なくとも両端に磁
束拡散部材を接合し、前記磁束拡散部材に金属板を接合
した電磁誘導加熱器であって、前記電線を低周波交流電
源に接続することにより、前記鉄心と磁束拡散部材およ
び金属板からなる閉磁路に磁束を通過させ、前記金属板
をジュール熱によって加熱させることを特徴とする。
【0007】前記構成においては、金属板が鉄板である
ことが好ましい。また前記構成においては、鉄心が珪素
鋼板またはアモルファス合金であることが好ましい。
【0008】また前記構成においては、磁束拡散部材が
珪素鋼板またはアモルファス合金であることが好まし
い。また前記構成においては、金属板内部又は金属板に
密着して、温度コントローラの検知部を設けることが好
ましい。
【0009】また前記構成においては、金属板の端が略
L字形に曲げられ、前記曲げられた部分に磁束拡散部材
が接合されていることが好ましい。また前記構成におい
ては、金属板の下部のいずれかの部分に、漏れ磁束吸収
部材を備えることが好ましい。
【0010】また前記構成においては、磁力吸収部材
が、電気良導体からなる短絡回路部材であることが好ま
しい。また前記構成においては、鉄心と実質的に直交す
る位置に磁束拡散部材を接合することが、広い面積を加
熱できるので好ましい。
【0011】また前記構成においては、金属板が平坦
状、凹状、容器から選ばれることが好ましい。また前記
構成においては、磁束拡散部材がコイル部を形成する鉄
心の両端と中央部の合計3か所に備えられていると、磁
束が効率良く拡散できので好ましい。
【0012】また前記構成においては、コイル部が少な
くとも2つに分割されていると、3相電源を用いた場合
は、スコット結線をすることができ、バランス良く電力
を使用できる。
【0013】また前記構成においては、コイル部の電線
の結線が3相スコット結線であると、1個の共通鉄心を
用いて加熱できるので、装置コストを安価にできる。ま
た前記構成においては、磁束拡散部材が、コイル部を形
成する鉄心の両端と中央部の2か所の合計4か所に備え
られ、かつコイル部が少なくとも3つに分割されている
とともに、コイル部の電線の電源が3相交流電源である
と、3相交流電源をバランス良く使用できる。
【0014】
【作用】前記本発明の構成によれば、鉄心の外側に電線
を巻いてコイル部を形成し、前記鉄心の両端に磁束拡散
部材を接合し、磁束拡散部材の上に金属板を備え、前記
電線を低周波交流電源に接続することにより、前記鉄心
と磁束拡散部材および金属板からなる閉磁路に磁束を通
過させ、前記金属板にジュール熱による発熱を起こさせ
るという構成を備えているので、広い面積を均一に加熱
できる。すなわち磁力線(磁束)は、コイル部の鉄心内
で発生し、磁束拡散部材でほぼ金属板の幅方向全体に拡
散し、金属板に入ってその全面にわたりジュール熱を発
生させる。それゆえ、金属板全体にわたり広い面積を均
一に加熱することができる。
【0015】また、鉄心として珪素鋼板、アモルファス
合金薄膜などを使用できるが、装置コストを安価にする
ためには、珪素鋼板が望ましい。また前記構成において
は、磁束拡散部材として珪素鋼板、アモルファス合金薄
膜などを使用できるが、珪素鋼板を用いると装置コスト
を安価にできる。
【0016】また、金属板内部又は金属板に密着して、
温度コントローラの検知部を設けると、正確な温度制御
ができる。また金属板の端が略L字形に曲げられ、前記
曲げられた部分に磁束拡散部材が接合されていると漏れ
磁束も少なくなり、また加熱装置の組立てが容易にな
る。
【0017】また金属板の下部のいずれかの部分に、漏
れ磁束吸収部材を備えると、金属製のナイフ、フォー
ク、調理かえし(ヘラ)などが磁力によって吸引される
ことを防止できる。
【0018】また、磁力吸収部材が電気良導体からなる
短絡回路部材であると、漏れ磁束を効果的に防止でき
る。また、鉄心と実質的に直交する位置に磁束拡散部材
を接合すると、最も広い面積を加熱できるので好まし
い。
【0019】また、金属板が平坦状、凹状、容器から選
ばれるという好ましい構成によれば、加熱プレート、加
熱鍋、加熱・保温調理器など様々な調理器に応用でき
る。
【0020】
【実施例】以下図面を用いて本発明をさらに具体的に説
明する。図1〜図3は本発明の一実施例の電磁誘導加熱
器である。図1は上部の加熱鉄板を一部透明体と仮定し
た場合の組立て斜視図、図2は図1のA−A´線の断面
図、図3は同B−B´線の断面図である。図1〜図3に
おいて、1は磁束を発生させかつ流通させるための鉄
心、2は低周波交流電流を流すための電線、3は電線2
が巻かれて形成されるコイル部、4は前記鉄心1から供
給される磁束を拡散させるための磁束拡散部材、5はジ
ュール熱によって加熱される金属板、6は鉄心1と磁束
拡散部材4と金属板5を接続するための一例であるボル
トである。なお、電線2は電源線29につながり、コン
セント30によって電源に接続する。電源は50Hzま
たは60Hzの商用周波数の交流電源を用いることが好
ましい。
【0021】次に前記構成からなる電磁誘導加熱器の作
用を説明する。 (1)電線2に連続する電源線29、コンセント30を
低周波交流電源たとえば50Hzまたは60Hzの商用
周波数の交流電源に接続すると、コイル部3に電流が流
れ、磁束が鉄心1に発生する。 (2)磁束は磁束拡散部材4に流れてその長さ方向(B
−B’方向)に拡散する。 (3)そして拡散した状態で磁束は金属板5に流れ、こ
れによって金属板の磁束が通過する部分はジュール熱に
よって加熱される。磁束は拡散した状態で金属板に流
れ、金属板は幅方向に均一に効率良く加熱される。 (4)次いで磁束は磁束拡散部材4’に収束されて鉄心
1に還る。 (5)前記閉ループ回路を、接続された電源周波数に応
じて磁束が交互に通過することにより、金属板5は加熱
される。 したがって全面加熱が可能になる。このような加熱板
は、ステーキ、焼き肉、お好み焼き、焼きそば、ホット
ケーキ、ホットドッグ、ハンバーグなどの加熱に有利で
ある。とくに一度に大量の調理を正確な温度で行うこと
が要請される業務用加熱調理器として有利である。
【0022】前記において、金属板5は鉄板またはステ
ンレス板(たとえばSUS410)などを用いることが
できる。また鉄心1は珪素鋼板またはアモルファス合金
を用いることができる。鉄心の形態は、巻鉄心でもよい
し積層型鉄心でもよい。また磁束拡散部材4は前記鉄心
と同一のものを使用できる。
【0023】前記実施例においては、金属板5の内部又
は金属板5に密着して、温度コントローラの検知部(図
示せず)を設けることが正確な温度コントロールのため
に好ましい。たとえば白金系温度センサを用いると±1
℃以内の制御も可能である。
【0024】次に本発明の別の実施例を説明する。図4
は金属板5の端を略L字形に曲げた例の断面図である。
このような湾曲部8を形成すると、湾曲部8に磁束拡散
部材4を接合することが容易となる。そのうえ、漏れ磁
束が発生しやすい金属板5の端の部分を加熱面から外す
ことができる。これによってナイフ、フォーク、調理か
えし(ヘラ)などが磁力によって吸引されることを解消
できる。
【0025】図5は本発明のさらに別の実施例の断面図
である。金属板5の下部に漏れ磁束を吸収するための短
絡回路部材9を接続する。短絡回路部材9としては、た
とえば銅,アルミニウムまたはしんちゅうなどの電気良
導体材料を、幅1〜600mm、厚さ1〜10mm程度
の板材を使用することができる。さらに短絡回路部材9
には、鉄心1の長さ方向(磁束の流れる方向)と直交す
る方向、すなわち図5の短絡回路部材9と金属板5で形
成されるループ回路に短絡電流が流れる。短絡回路部材
9は電気良導体であるから、発熱は少なく、金属板5は
短絡電流が流れることによりジュール熱が発生する。こ
の場合、金属板5は鉄心1で発生した磁束の通過による
ジュール熱と、前記短絡電流が流れることによるジュー
ル熱が複合して発生し、効率の良い発熱を行うことがで
きる。
【0026】図6は本発明のさらに別の実施例の断面図
である。すなわち、加熱金属板を凹形10または加熱容
器などに形成した例である。このようにすると、おで
ん、シチュー、カレーなどのような鍋にしたり、あるい
は他の鍋をのせて安定加熱ができる。
【0027】図7は本発明のさらに別の実施例を示すも
ので、共通鉄心11に沿った断面図であり、図8は図7
のC−C´線の断面図、図9は図7のD−D´線の断面
図である。図7〜9において、共通鉄心11の周囲にコ
イル部12,13を2つ形成する。そして、磁束拡散部
材14,15,16を、それぞれ共通鉄心11の両端と
中央部の合計3か所にボルト18,19,20によって
固定する。この様にすると、コイル部12で発生した磁
束は、主に磁束拡散部材15、金属板17、磁束拡散部
材16で形成される磁路を回り、コイル部13で発生し
た磁束は、主に磁束拡散部材14、金属板17、磁束拡
散部材15で形成される磁路を回る。したがって、磁束
が効率良く拡散できるので好ましい。また、前記のよう
にコイル部が少なくとも2つに分割されていると、3相
電源を用いた場合は、スコット結線をすることができ、
バランス良く電力を使用でき、装置コストを安価にでき
る。
【0028】また、図7において、コイル部12,13
の上を覆う位置に電気良導体からなる短絡回路部材21
a,21b(例えば厚さ6mm、幅100mmの銅製プ
レート)を固定することにより、漏れ磁束を効率良く吸
収でき、振動音や異音の発生を防止できる。さらに短絡
回路部材21a,21bには、共通鉄心11の長さ方向
(磁束の流れる方向)と直交する方向、すなわち図9の
短絡回路部材21bと金属板17で形成されるループ回
路に短絡電流が流れる。短絡回路部材21a,21bは
電気良導体であるから、発熱は少なく、金属板17は短
絡電流が流れることによりジュール熱が発生する。この
場合、金属板17は共通鉄心で発生した磁束の通過によ
るジュール熱と、前記短絡電流が流れることによるジュ
ール熱が複合して発生し、効率の良い発熱を行うことが
できる。
【0029】なお、金属板17が加熱されているとき
は、短絡回路部材21a,21bは伝導熱による放熱が
あるので、保温などを行うことが好ましい。次に図10
は、3相電源を用いてスコット結線をしたときの裏面図
であり、図11はそのときの結線図である。すなわちコ
イル部12をM座とし、電源22からU相の電線を巻き
始める。図11の黒丸はコイル部の巻き始めを示す。ま
たコイル部13をT座とし、電源22からV相の電線を
巻き始める。そしてT座から巻き終りの電線を出してM
座のコイル部の中間部に結線する。M座の巻き終りの電
線は、電源22のW相につなげる。これによってスコッ
ト結線を完成できる。
【0030】図12は本発明のさらに別の実施例を示す
もので、共通鉄心23に沿った断面図であり、図13は
図12のE−E´線の断面図、図14は図12のF−F
´線の断面図である。図12〜14において、共通鉄心
23の周囲にコイル部24a,24b,24cを3つ形
成する。そして、磁束拡散部材25a,25b,25
c,25dを、それぞれ共通鉄心23の両端と中央部2
か所の合計4か所にボルト27a〜27dによって固定
する。この様にすると、コイル部24aで発生した磁束
は、主に磁束拡散部材25a,金属板26、磁束拡散部
材25bで形成される磁路を回り、コイル部24bで発
生した磁束は、主に磁束拡散部材25b、金属板26、
磁束拡散部材25cで形成される磁路を回り、コイル部
24cで発生した磁束は、主に磁束拡散部材25c、金
属板26、磁束拡散部材25dで形成される磁路を回
る。したがって、磁束が効率良く拡散できるので好まし
い。また、前記のようにコイル部が少なくとも3つに分
割されていると、3相電源を用いた場合は、周知のデル
タまたはスター結線をすることができ、バランス良く電
力を使用でき、装置コストを安価にできる。
【0031】また、図12,図14において、コイル部
24a〜cの上を覆う位置に電気良導体からなる短絡回
路部材28a〜c(例えば厚さ6mm、幅100mmの
銅製プレート)をそれぞれ固定することにより、漏れ磁
束を効率良く吸収でき、振動音や異音の発生を防止でき
る。さらに短絡回路部材28a〜cには、共通鉄心23
の長さ方向(磁束の流れる方向)と直交する方向、すな
わち図14の短絡回路部材28bと金属板26で形成さ
れるループ回路に短絡電流が流れる。短絡回路部材は電
気良導体であるから、発熱は少なく、金属板は短絡電流
が流れることによりジュール熱が発生する。この場合、
金属板は共通鉄心で発生した磁束の通過によるジュール
熱と、前記短絡電流が流れることによるジュール熱が複
合して発生し、効率の良い発熱を行うことができる。
【0032】次に図15は、図2に対応する実施例の温
度制御の概略図である。金属板5のほぼ中央部に孔31
を開け、この内部に熱電対32を挿入し、熱電対32か
らの温度検出線33を温度コントローラ(TC)34に
接続する。温度コントローラ34からの信号線をマグネ
ットスイッチ35に接続するとともにコイル部からの電
源線29もマグネットスイッチ35に接続し、金属板5
が一定の設定温度以上になったときは電源36との接続
を切り、コイル部への通電をオフにする。金属板5が一
定の設定温度以下のときは、電源36との接続をオンに
しコイル部に通電する。
【0033】次に具体的実施例を詳細に説明する。 実施例1 厚さ0.35mmの珪素鋼板を巻き、熱硬化性ポリイミ
ド系接着剤を含浸させ、熱処理して巻き鉄心を製作し
た。次いで図1〜3に示すように加熱器を組み上げた。
上部の鉄板は8mmの厚さで幅400mm、長さ600
mmのものを用いた。電線2に単相、60Hz、2kw
の電力を供給したところ、数分で180〜200℃に昇
温できた。もちろん鉄板は均一加熱されていた。この加
熱プレートを用いてお好み焼きを焼いたところ、均一に
焼きあげることができた。加熱プレートに接触させて温
度検出器を設け、温度制御したところ、温度は200℃
±2℃にコントロールできた。またステーキを焼いたと
ころ、同様に好ましく調理することができた。
【0034】実施例2 厚さ0.35mmの珪素鋼板を巻き、熱硬化性ポリイミ
ド系接着剤を含浸させ、熱処理して巻き鉄心を製作し
た。次いで図7〜10に示すように加熱器を組み上げ
た。上部の鉄板は16mmの厚さのものを用いた。この
鉄板の幅は360mm、長さ540mmであった。電源
22として、3相、60Hz、200V、13.1A、
2.86kwの電力を供給したところ、数分で180〜
200℃に昇温できた。もちろん鉄板は均一加熱されて
いた。この加熱プレートを用いてお好み焼きを焼いたと
ころ、均一に焼きあげることができた。加熱プレートに
接触させて温度検出器を設け、温度制御したところ、温
度は180℃±2℃にコントロールできた。またステー
キを焼いたところ、同様に好ましく調理することができ
た。前記において、U相は13.64A(入力電流不平
衡率:109.6%)、V相は11.41A(同:9
1.7%)、W相は12.27A(同:98.6%)で
あり、実用的に十分なバランスを持つスコット結線の加
熱プレートが得られた。
【0035】
【発明の効果】以上説明した通り本発明によれば、コイ
ル部を備えた鉄心の少なくとも両端に磁束拡散部材を接
合し、この磁束拡散部材に金属板を接合したことによ
り、広い面積を均一に効率良く加熱できる。すなわち磁
力線(磁束)は、コイル部の鉄心内で発生し、磁束拡散
部材でほぼ金属板の幅方向全体に拡散し、金属板に入っ
てその全面にわたりジュール熱を発生させるので、金属
板全体にわたり広い面積を均一に加熱することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の電磁誘導加熱器の組立て斜
視図。
【図2】図1のA−A´線の断面図。
【図3】図1のB−B´線の断面図。
【図4】本発明の別の実施例の電磁誘導加熱器であり、
金属板の端を略L字形に曲げた例を示す断面図。
【図5】本発明の別の実施例の電磁誘導加熱器であり、
金属板の下部に漏れ磁束を吸収するための短絡回路部材
の接続を示す断面図。
【図6】本発明の別の実施例の電磁誘導加熱器であり、
加熱金属板を凹形または加熱容器に形成した例を示す断
面図。
【図7】本発明のさらに別の実施例の電磁誘導加熱器で
あり、コイル部を2個有する加熱器の断面図。
【図8】図7のC−C´線の断面図。
【図9】図7のD−D´線の断面図。
【図10】本発明のさらに別の実施例の電磁誘導加熱器
であり、3相電源を用いてスコット結線をしたときの裏
面図。
【図11】同図10の結線図。
【図12】本発明のさらに別の実施例の電磁誘導加熱器
であり、コイル部を3個有する加熱器の断面図。
【図13】図12のE−E´線の断面図。
【図14】図12のF−F´線の断面図。
【図15】図2に対応する実施例の温度制御の概略図で
ある。
【符号の説明】
1 鉄心 2 電線 3 コイル部 4,4’ 磁束拡散部材 5 加熱金属板 6,6’ ボルト 7 絶縁シート 8 L字湾曲部 9 漏れ磁束吸収短絡回路部材 10 加熱容器 11,23 共通鉄心 12,13,24a,24b,24c コイル部 14,15,16,25a,25b,25c,25d
磁束拡散部材 17,26 金属板 18,19,20,27a,27b,27c,27d
ボルト 21a,21b,28a,28b,28c 漏れ磁束吸
収短絡回路部材 22 電源 31 孔 32 熱電対 33 温度検出線 34 温度コントローラ(TC) 35 マグネットスイッチ 36 電源

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 鉄心の外側に電線を巻いてコイル部を形
    成し、前記鉄心の少なくとも両端に磁束拡散部材を接合
    し、前記磁束拡散部材に金属板を接合した電磁誘導加熱
    器であって、前記電線を低周波交流電源に接続すること
    により、前記鉄心と磁束拡散部材および金属板からなる
    閉磁路に磁束を通過させ、前記金属板をジュール熱によ
    って加熱させることを特徴とする電磁誘導加熱器。
  2. 【請求項2】 金属板が鉄板またはステンレス板である
    請求項1に記載の電磁誘導加熱器。
  3. 【請求項3】 鉄心及び磁束拡散部材が珪素鋼板または
    アモルファス合金である請求項1に記載の電磁誘導加熱
    器。
  4. 【請求項4】 金属板内部又は金属板に密着して、温度
    コントローラの検知部を設けた請求項1に記載の電磁誘
    導加熱器。
  5. 【請求項5】 金属板の端が略L字形に曲げられ、前記
    曲げられた部分に磁束拡散部材が接合されている請求項
    1に記載の電磁誘導加熱器。
  6. 【請求項6】 金属板の下部のいずれかの部分に、漏れ
    磁束吸収部材を備えた請求項1に記載の電磁誘導加熱
    器。
  7. 【請求項7】 磁力吸収部材が、電気良導体からなる短
    絡回路部材である請求項6に記載の電磁誘導加熱器。
  8. 【請求項8】 鉄心と実質的に直交する位置に磁束拡散
    部材を接合した請求項1に記載の電磁誘導加熱器。
  9. 【請求項9】 金属板が、平坦状、凹状、容器から選ば
    れる請求項1に記載の電磁誘導加熱器。
  10. 【請求項10】 磁束拡散部材が、コイル部を形成する
    鉄心の両端と中央部の合計3か所に備えられた請求項1
    に記載の電磁誘導加熱器。
  11. 【請求項11】 コイル部が少なくとも2つに分割され
    ている請求項10に記載の電磁誘導加熱器。
  12. 【請求項12】 コイル部の電線の結線が、3相スコッ
    ト結線である請求項11に記載の電磁誘導加熱器。
  13. 【請求項13】 磁束拡散部材が、コイル部を形成する
    鉄心の両端と中央部の2か所の合計4か所に備えられ、
    かつコイル部が少なくとも3つに分割されているととも
    に、コイル部の電線の電源が3相交流電源である請求項
    1に記載の電磁誘導加熱器。
JP15651893A 1992-09-03 1993-06-28 電磁誘導加熱器 Pending JPH06208888A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016178006A (ja) * 2015-03-20 2016-10-06 トクデン株式会社 誘導加熱システム

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