JPH0679502B2 - 低周波電磁誘導加熱器 - Google Patents

低周波電磁誘導加熱器

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JPH0679502B2
JPH0679502B2 JP1337960A JP33796089A JPH0679502B2 JP H0679502 B2 JPH0679502 B2 JP H0679502B2 JP 1337960 A JP1337960 A JP 1337960A JP 33796089 A JP33796089 A JP 33796089A JP H0679502 B2 JPH0679502 B2 JP H0679502B2
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electromagnetic induction
frequency electromagnetic
induction heater
low frequency
heater according
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HAIDETSUKU KK
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    • Y02BCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO BUILDINGS, e.g. HOUSING, HOUSE APPLIANCES OR RELATED END-USER APPLICATIONS
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  • General Induction Heating (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】
本発明は低周波、とくに商用波数の交流電源を用いた電
磁誘導加熱を用いた加熱器に関する。さらに詳しくは電
磁誘導加熱調理器に関する。
【従来の技術】
発電所や工場などでは、蒸気や温水の熱源としては、石
油、石炭、天然ガスなどを用い、これを燃焼させること
が一般的に行なわれている。 また、調理器の加熱源は都市ガス、プロパンガスなどの
燃焼用ガスが一般的に広く用いられている。とくにステ
ーキやお好み焼きなどを扱うレストランなどの業務用グ
リドルはガスが広く使用されている。この業務用グリド
ルは厚い鉄板の裏でガスを燃焼させ、その伝導熱を用い
て鉄板の表面で肉などの被調理物を調理する。 一方、調理用鉄板を抵抗加熱されたニクロム線ヒーター
を用いて加熱する方法も一部では行われ、さらに別の方
法としては、誘導加熱コイルを複数用いて、順次所定の
位相差を変えて励磁するようにした技術(特公昭52−17
572号公報)、誘導加熱コイルを用いるとともに、電磁
振動を防止するため、第2の吸引用コイルを用いた方法
が提案されている(特開昭50−43540号公報)。
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、最も一般的に行われている前記のガス燃
焼方式では、排気ガスの処理に困難をともなっていた。
すなわち客の座っている方向に排ガスを排気できない
し、横や下に強制排気すると熱効率が低下するので、や
むなく手前側の調理者の方向に排気しているのである。
さらにガスを使用する場合は必ず排気ダクトの設置が必
要であり、これは頭の上方に設けられている。このため
調理者は、ガスの排気と油煙をまともに吸い込む上、高
温多湿の条件にさらされ、作業環境はきわめて悪いとい
う課題がある。さらに油煙(ミスト)が室内の壁や天井
などを汚すという課題もある。加えてガス爆発の危険性
や、酸欠の危険性も高いという課題があり、地下街や高
層ビルにおいては安全性の観点から使用が制約される場
合もある。また厚い鉄板内部に熱応力歪みを発生させ、
鉄板が曲がったままとなり、もとに戻らなくなるという
課題もあった。 一方、抵抗加熱されたニクロム線ヒーターを用いる方法
は、電気容量の増加とヒーターの局部的加熱に伴う熱歪
みの増加が大きく、実用化に困難性を伴う。 さらに前記した複数の電磁コイルを用いた誘導加熱方法
は、電磁振動により大きな音を発生したり、上にのせる
調理用容器が振動によって移動したり落下するという欠
点を有していた。このため、電磁コイルの上端と加熱容
器の底との間にはガラス板などの絶縁板を挿入させてお
くことが必要であったが、これによっても電磁振動によ
る前記欠点は改善されていない。さらには電磁振動によ
り装置が破壊したりするという本質的な課題も有してい
た。このため特公昭52−17572号公報や、特開昭50−435
40号公報が提案されてから既に約20年近く経過するが、
いまだにこの方式では実用的加熱器は得られていない。 本発明は、前記従来技術の課題を解決するため、三相交
流電源を用いて結線方法を特定なものとし、調理用鉄板
又は金属容器等の被加熱体を常に連続してコイル側に吸
引させることにより、電磁振動の発生を防止し、安定か
つ安全な低周波電磁誘導加熱器を提供することにある。 本発明の第2の目的は、熱効率に優れ、しかも焼き肉な
どの調理を行っても焼け焦げや油煙(ミスト)の発生な
どを起こしにくい熱応答性に優れた低周波誘導加熱器を
提供することにある。
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため本発明は下記の構成からなる。 すなわち本発明の第1発明の低周波電磁誘導加熱器は、
被加熱体を接触した状態で加熱する電磁誘導加熱器であ
って、前記加熱器は、磁束を発生させるための少なくと
も6個の誘導コイルで形成され、隣接する一組の誘導コ
イルは三相交流電源のいずれか一の電源から電力供給を
受け、実質的に対称の位置にある誘導コイルへ電流を流
す結線としたことを特徴とする。 前記本発明の構成においては、電磁誘導コイルが6個か
らなり、三相ダブルデルタ結線であることが、異音(振
動音)をさらに防止できることから好ましい。 また前記構成においては、三相交流電源として商用周波
数の電力を用いることが、操作の便宜上好ましい。 また前記構成においては、電磁誘導コイルを樹脂モール
ドすることが、安全性の向上、美観の向上から好まし
い。 また前記構成においては、被加熱体が鉄板又は金属容器
であることが、発熱効率の良い加熱ができることから好
ましい。 また前記構成においては、鉄板又は金属容器の実質的中
心と、磁束通路の実質的中心がほぼ一致しているように
配置することが、加熱の中心位置を定めることができる
ことから好ましい。 また前記構成においては、被加熱体が焼き肉用鉄板、蒸
気発生器、炊飯器、調理用容器から選ばれる少なくとも
一つを、本発明に適用できる実用的な加熱器として挙げ
ることができる。 また前記構成においては、脚鉄心の周囲であって、かつ
被加熱体に接して、漏れた磁束を吸収するための磁束良
導体を配設することが好ましい。 次に本発明の第2の発明の低周波電磁誘導加熱器は、継
鉄心の上に脚鉄心を配置させせ、前記脚鉄心の回りに電
線を巻き付けて誘導コイルを形成し、前記脚鉄心の上に
ジュール熱を発生させるための鉄板または金属製容器を
配置させた低周波電磁誘導加熱調理器であって、前記継
鉄心、脚鉄心及び誘導コイルをモールド樹脂で一体的に
覆ってなることを特徴とする。 前記第2の発明の構成においては、モールド用樹脂が耐
熱樹脂であることが、加熱によって劣化することなどを
防止できるため好ましい。モールド用樹脂としては、エ
ポキシ樹脂、またはシリコーン樹脂から選ばれるものが
好ましい。 次に、継鉄心および脚鉄心がケイ素鋼板からなり、かつ
2万ガウス以下の磁束密度を有してなることが好まし
い。安定して磁束を流すためである。 また前記第2の発明の構成においては、直接的または間
接的に接する鉄板または金属製容器の部分の厚さが1〜
10cm程度であることが好ましい。加熱効率かよく実用的
に使いやすいからである。 次に、ジュール熱を発生させるための鉄板または金属製
容器を所定の温度に加熱するための温度調節機構を備え
ていることが、正確な温度コントロールのために好まし
い。
【作用】
前記した本発明の第1番目の発明の構成によれば、誘導
加熱器は少なくとも6個の誘導コイルで形成され、該誘
導コイルは円周状に配置されているとともに、隣接する
一組の誘導コイルは三相交流電源のいずれか一の電源か
ら電力供給を受け、実質的に対称の位置にある誘導コイ
ルへ電流を流す結線としたことである。このような特異
な結線方式としたことにより、被加熱体を常に電磁吸引
しつつ加熱できるので、磁束密度を大幅に上げることが
でき、しかも電磁振動音を発生せず、きわめて優れた加
熱効率を達成することができる。 また本発明の加熱器は、温度コントロールが容易で、か
つ鉄板を被加熱体にした場合を例にとると、鉄板自体が
発熱源となるので温度差を高くとる必要が無く、この鉄
板の上で焼き肉などを行っても焼け焦げは発生せず、油
煙の発生および飛散が無く、極めて合理的な加熱器とす
ることができる。 さらに、脚鉄心の周囲であって、かつ被加熱体に接し
て、漏れた磁束を吸収するための磁束良導体を配設した
ことにより、磁束が外部に漏れ出すことを防止し、鋼鉄
製のナイフ、ヘラ、コテなどの調理用機器類が磁力線に
よって吸引されて振動音が出ることを防止したり、腕時
計などの精密機器への磁力線の影響を防止することがで
きる。 また、本発明の第2の発明によれば、継鉄心の上に脚鉄
心を配置させ、前記脚鉄心の回りに電線を巻き付けて誘
導コイルを形成し、前記脚鉄心の上にジュール熱を発生
させるための鉄板または金属製容器を配置させた低周波
電磁誘導加熱器であって、前記継鉄心、脚鉄心及び誘導
コイルはモールド樹脂で一体的に覆われているので、耐
環境性、安全性に優れる。すなわち通常調理場は水や
油、その他調理物が飛散して付着しやすいものである。
しかしながら、樹脂モールドされているのでコイルの電
線は樹脂によって一体的に被覆されており、調理物の付
着などによって短絡事故などを起こすおそれはまったく
無い。
【実施例】
以下一実施例により詳細に説明する。ただし本発明は下
記の実施例に限定されるものではない。 以下の説明においては、加熱器の一例として加熱調理器
を用いて説明する。 第1図は本発明の原理図である。脚鉄心3に誘導コイル
2を巻き、継鉄心4の上に配置させる。被加熱体1とし
て鉄板を用いた場合、鉄板には磁束路ができ、この回り
の厚み方向に渦電流が発生してジュール熱により、鉄板
が中心部から加熱される。 ここで漏れ磁束を吸収しようとする場合は、被加熱体1
と脚鉄心3の接続部の周囲に、漏れた磁束を吸収するた
めの磁束良導体7を配設する。第1図の実施例では磁束
良導体7は被加熱体1にボルトで固定したが、他の接続
方法を用いてもよい。磁束良導体7としては、硅素鋼板
を積層しリング状にしたものが好ましい。磁束良導体7
の大きさは、あまり大きいと被加熱体1の加熱効率が損
なわれるので、被加熱体1の加熱効率が損なわれない程
度である。一例としては20mm幅の硅素鋼板で厚さ15mm程
度に積層し、直径400mm程度のリングにしたものであ
る。 以上において、磁束は誘導コイル2が捲回している脚鉄
心3の内部で発生し、被加熱体1を通過し、このときに
ジュール熱を発生し、対応する脚鉄心2に流れる。ここ
で脚鉄心2は磁束良導体であり、被加熱体1は脚鉄心3
に比べて磁束は通過しにくいので、漏れ磁束が発生しや
すい。そこで被加熱体1と脚鉄心3の接続部の周囲に磁
束良導体7を配設することにより、漏れた磁束を吸収す
るようにしたものである。 なお、本発明にとって磁束良導体7は必ずしも必要なも
のではない。 第2図は本発明の要部である結線図を示す。6個の誘導
コイルを円周状に配置し、その各々にA1〜A6と番号をつ
けると、隣接するA1とA2を三相電源のうちのU相に結線
し、隣接するA3とA4を三相電源のうちのV相に結線し、
同じく隣接するA5とA6を三相電源のうちのW相に結線す
る。そして実質的に対称の位置にある誘導コイルへ電流
を流す結線を行う。すなわちA1とA4を、A2とA5を、A3と
A6を各々結線する。このようにすると第7図(A)のよ
うに電磁力による吸引力が連続して発生し、被加熱体
(一例として鉄板)を引っ張り続けるので、低周波交流
電源を用いていても振動音の発生を防ぐことができる。
第7図(A)の0点は吸引力ゼロになる点を示す。第7
図(B)は三相交流電流の波形を示す。すなわち、ある
時間の瞬間のU、V、W各相の電流波形を示す。ここで
第7図(A)と第7図(B)との関係を説明すると、第
7図(A)の吸引力の波形は、第7図(B)の波形の同
じ時間軸の延長上に描かれている。そして本発明の特定
の結線による装置の吸引力は第7図(B)の、0点を中
心にする一側の波形が+側の波形に合成され、結果とし
て第7図(A)のような吸引力となる。 なお本発明において誘導コイルの巻き方向は、交流電源
を使用することから、いかなる方向に巻いてもよい。た
だし、右巻か左巻きかどちらかに統一しておくことが最
も好ましい。 第3図は本発明の加熱調理器の端子6の方向から見た側
面図である。このC−C断面図が第4図である。端子6
が3個あるのは、前記の通り三相電源から電流を取るた
めである。第5図は第3図のA−A断面図である。脚鉄
心3に誘導コイルを巻き、継鉄心4の上に配置させる。
そしてこれを樹脂モールドで充填させる。樹脂モールド
を充填した理由は、使用者の感電を防ぎ、かつ機器の美
観を向上するためである。モールド用樹脂は、エポキシ
樹脂、シリコーン樹脂など耐熱性に優れたものを使用す
るのが好ましい。漏れ磁束を吸収しようとする場合は、
被加熱体1と脚鉄心3の接続部の周囲に、漏れた磁束を
吸収するための磁束良導体7を配設する。 第6図は第5図のB−B断面図である。被加熱体として
ステーキ等を焼くための調理用の鉄板1を用いたもので
ある。 第8図は、第6図に相当する断面図であるが、磁束良導
体7を設けない例である。磁束漏れを許容する場合は、
第8図に示す構成でも十分加熱調理器として使用でき
る。 本発明の装置においては、一次側の誘導コイルに、たと
えば50Hzまた60Hzの商用周波数の200V、25Aの交流電流
を流すと、変圧器の原理により二次側の鉄板にはたとえ
ば0.5V、10,000Aの電流が流れる。低電圧、大きな電流
は加熱にとって最も重要であり、本発明はこの原理を見
事に応用している。また鉄板1にはきわめて低い電圧し
か流れないので、人体に接触しても感電などは起こらな
い。 本発明において好ましくは、電磁誘導コイルが6個から
なり、三相ダブルデルタ結線である。第7図に示したと
おり、吸引力を最も発揮しやすい結線方式だからであ
る。 本発明において、被加熱体の一例である鉄板1は、磁束
が通る厚さであればいかなる厚さでもよい。たとえば1
〜10cm程度のものであるが、これに限られない。そして
鉄板1の下に脚鉄心3の上に巻いた誘導コイル2が少な
くとも6個配置されている。誘導コイルは6個以上であ
れば9個とか12個等いかなる数でもよいが、配線の容易
性からすると6個が好ましい。6個はほぼ円周状に配置
させることが好ましいが、配置の方法はこれに限らな
い。要は磁束が鉄板1上を通る配置であればいかなる配
置でもよい。 被加熱体は誘導コイル2に密接して配置する。磁束を通
りやすくするためである。なお磁束が通る状態であれば
鉄板1と脚鉄心3との間にはポリイミドフィルム、アラ
ミドフィルム等の耐熱フィルムを緩衝材としていれても
よい。脚鉄心3、継鉄心4は磁束を通しやすいものであ
ればいかなるものでもよい。好ましい具体例としては、
ケイ素鋼板を巻いた継鉄心である。脚鉄心、及び継鉄心
の太さは磁気飽和に達しない磁束密度に保てる程度であ
り、好ましくは2万ガウス以下に保つような断面積を有
することである。 次に本発明において好ましくは、三相交流電源が商用周
波数であることである。経済的に最も使いやすいからで
ある。ここで商用周波数とは、各国で異なるが、例えば
日本国においては50Hzまたは60Hzである。また三相交流
電源を用いるのは、吸引力を連続して発生させ、維持で
きるからである。 本発明において温度コントロールは、電流値(アンペ
ア)によって容易にできる。すなわち電流値と温度は一
定の関係にあるので、コントロールはきわめて容易であ
る。さらに調理用鉄板又は金属容器の加熱部に温度セン
サーを存在させておけば、温度制御も容易で、調理に合
った温度設定ができる。その結果たとえばステーキを焼
く場合、180〜200℃に自動的に温度設定でき、具体的に
は±1℃程度の精度が保持できるので、いわゆるカンで
調理することが不要となり、ベテランの料理人(シェ
フ)を必要としない。。その理由は、調理用鉄板又は金
属容器自体が発熱源になるからである。かかる点従来
の、加熱体と被加熱体との温度差を設けなければならな
いという加熱の概念がまったく異なるものである。また
焼け焦げたり、油煙が発生することもきわめて少なくな
り、ダクト等も不要になる。そして清潔な調理ができ、
労働環境上もきわめて優れたものとなる。そのうえ騒音
が発生せず、静かな調理器として有用である。加えて長
期使用により鉄板が曲がるような欠点もない。 なお本発明の加熱調理器には、温度検出機や、過熱防止
器、リミットスイッチなど適宜設けることができる。 本発明の加熱調理器の用途としては、前記したステーキ
等の焼き肉調理用加熱調理器をはじめ、ボイラー、蒸器
(むしき)、鍋、釜、フランス料理などに用いられるロ
ーレンジ等、あるいはその他の金属製物品を加熱するの
に有効に利用できる。 本発明は三相交流電源を用いて前記したとおりの特別な
結線方法を採用したので、調理用鉄板又は金属容器を常
に連続してコイル側に吸引させることができ、これによ
り、電磁振動の発生を防止し、安定かつ安全にしかも熱
効率や熱応答性に優れた電磁誘導加熱調理器を提供する
ことができた。 また焼け焦げたり、油煙が発生することもきわめて少な
くなり、ダクト等も不要で、清潔な調理ができ、労働環
境上もきわめて優れたものとなる。そのうえ騒音が発生
せず、静かな調理器として有用である。加えて調理用鉄
板又は金属容器自体が発熱源になるので、鉄板や容器を
あまり高温にする必要性もないので、長期使用により変
形するような欠点もないという顕著な効果を発揮する。 実施例1 厚さ50mm、縦50cm、横100cmの調理用鉄板を第8図に示
すように加熱調理器に設置し、誘導加熱グリドルを製作
した。結線方式は第2図に示すとおりとした。コイル部
2の大きさは、平面図の全体の外周直径が約270mm、平
面図の中心部の中空部の直径が約100mm、平面図の6個
のコイル部それぞれの直径が約45mm、平面図のコイル部
内の中空部の直径が約45mm、6個のボルト挿入口の直径
が約15mmである。 正面図の全体の高さが約160mmである。そしてモールド
用樹脂としてエポキシ系耐熱樹脂を用いた。 以上説明した加熱調理器に60Hz、200V、25Aの三相交流
電源より電流を流した。調理用鉄板には0.5V、10,000A
の電流値が一次側の電力値の計算から予測できる。この
装置は15分で200℃まで昇温できた。その後200℃の一定
温度でステーキを焼いたところ、焼け焦げたり、油煙が
発生することもきわめて少なく、良好にステーキが焼け
た。そのうえ騒音が発生せず、静かな調理器であった。
またこの調理器は3か月継続使用したが、とくに欠点も
みられず、初期の目的どおりの結果を得ることができ
た。 実施例2 本実施例は、漏れた磁束がどれくらい減少できたかをガ
ウス計による測定データを用いて説明する。 厚さ50mm、縦50cm、横100cmの調理用鉄板の第2〜6図
示すように誘導加熱グリドルを製作した。そして60Hz、
200V、25Aの三相交流電源より電流を流した。調理用鉄
板には0.5V、10,000Aの電流値が一次側の電力値の計算
から予測できる。この装置は15分で185℃まで昇温でき
た。その後185℃の一定温度でステーキを焼いたとこ
ろ、焼け焦げたり、油煙が発生することもきわめて少な
く、良好にステーキが焼けた。そのうえ騒音が発生せ
ず、静かな調理器であった。 そして磁束良導体7としては、硅素鋼板を積層しリング
状にしたものであって、20mm幅の硅素鋼板で厚さ15mm程
度に積層し、直径400mm程度のリング状にしたものを用
いた場合、60Hz、200V、25Aの三相交流電流を流して昇
温する時、ガウス計を用いて磁束密度を測定したところ
3〜5ガウスであった。 これに対し、磁束良導体7を用いない場合、ガウス計に
よる測定磁束密度は180〜200ガウスであった。
【発明の効果】
以上説明した通り、本発明によれば、加熱調理器は少な
くとも6個の誘導コイルで形成され、該誘導コイルは円
周状に配置されているとともに、隣接する一組の誘導コ
イルは三相交流電源のいずれか一の電源から電力供給を
受け、実質的に対称の位置にある誘導コイルへ電流を流
す結線としたことにより、被加熱体を常に電磁吸引しつ
つ加熱できるので、磁束密度を大幅に上げることがで
き、しかも電磁振動音を発生せず、きわめて優れた加熱
効率を達成することができるという特別な効果を達成す
ることがができる。 また本発明の加熱調理器は、温度コントロールが容易
で、かつ鉄板を被加熱体にした場合を例にとると、鉄板
自体が発熱源となるので温度差を高くとる必要が無く、
この鉄板の上で焼き肉などを行っても焼け焦げは発生せ
ず、油煙の発生および飛散が無く、極めて合理的な加熱
調理器とすることができるという効果を達成できる。 さらに、脚鉄心の周囲であって、かつ被加熱体に接し
て、漏れた磁束を吸収するための磁束良導体を配設した
ことにより、磁束が外部に漏れ出すことを防止し、鋼鉄
製のナイフ、ヘラ、コテなどの調理用機器類が磁力線に
よっ吸引されて振動音が出ることを防止したり、腕時計
などの精密機器への磁力線の影響を防止することができ
るという効果を達成できる。 また、本発明の第2の発明によれば、継鉄心、脚鉄心及
び誘導コイルはモールド樹脂で一体的に覆われているの
で、耐環境性、安全性に優れたものとすることができ
る。
【図面の簡単な説明】
第1〜6図は本発明の加熱調理器およびその特性の一実
施態様を示す。 第1図は本発明の全体の概要図である。 第2図は本発明の要部である三相ダブルデルタ結線図を
示す。 第3図は本発明の加熱調理器の端子6の方向から見た側
面図である。 第4図は第3図のC−C断面図である。 第5図は第3図のA−A断面図である。 第6図は第5図のB−B断面図である。 第7図(A)(B)は本発明の加熱調理器の電磁吸引力
を示す。 第8図は本発明の加熱調理器の別の一実施態様を示す。 1:被加熱体 2:電磁誘導コイル 3:脚鉄心 4:継鉄心 5:樹脂モールド 6:端子 7:磁束良導体

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被加熱体を接触した状態で加熱する電磁誘
    導加熱器であって、前記加熱器は、磁束を発生させるた
    めの少なくとも6個の誘導コイルで形成され、隣接する
    一組の誘導コイルは三相交流電源のいずれか一の電源か
    ら電力供給を受け、実質的に対称の位置にある誘導コイ
    ルへ電流を流す結線としたことを特徴とする低周波電磁
    誘導加熱器。
  2. 【請求項2】電磁誘導コイルが6個からなり、三相ダブ
    ルデルタ結線である請求項1記載の低周波電磁誘導加熱
    器。
  3. 【請求項3】三相交流電源が商用周波数の電力である請
    求項1記載の低周波電磁誘導加熱器。
  4. 【請求項4】電磁誘導コイルが樹脂モールドされてなる
    請求項1記載の低周波電磁誘導加熱器。
  5. 【請求項5】被加熱体が鉄板又は金属容器である請求項
    1記載の低周波電磁誘導加熱器。
  6. 【請求項6】鉄板又は金属容器の実質的中心と、磁束通
    路の実質的中心がほぼ一致している請求項5記載の低周
    波電磁誘導加熱器。
  7. 【請求項7】被加熱体が焼き肉用鉄板、蒸気発生器、炊
    飯器、調理用容器から選ばれる少なくとも一つである請
    求項1記載の低周波電磁誘導加熱器。
  8. 【請求項8】脚鉄心の周囲であって、かつ被加熱体に接
    して、漏れた磁束を吸収するための磁束良導体を配設し
    た請求項1記載の低周波電磁誘導加熱器。
  9. 【請求項9】継鉄心の上に脚鉄心を配置させ、前記脚鉄
    心の回りに電線を巻き付けて誘導コイルを形成し、前記
    脚鉄心の上にジュール熱を発生させるための鉄板または
    金属製容器を配置させた低周波電磁誘導加熱器であっ
    て、前記継鉄心、脚鉄心及び誘導コイルはモールド樹脂
    で一体的に覆われていることを特徴とする低周波電磁誘
    導加熱器。
  10. 【請求項10】モールド用樹脂が耐熱樹脂である請求項
    9記載の低周波電磁誘導加熱器。
  11. 【請求項11】モールド用樹脂がエポキシ樹脂、または
    シリコーン樹脂から選ばれる請求項9記載の低周波電磁
    誘導加熱器。
  12. 【請求項12】継鉄心および脚鉄心がケイ素鋼板からな
    り、かつ2万ガウス以下の磁束密度を有してなる請求項
    9記載の低周波電磁誘導加熱器。
  13. 【請求項13】脚鉄心と直接的または間接的に接する鉄
    板または金属製容器の部分の厚さが1〜10cmである請求
    項9記載の低周波電磁誘導加熱器。
  14. 【請求項14】ジュール熱を発生させるための鉄板また
    は金属製容器を所定の温度に加熱するための温度調節機
    構を備えてなる請求項9記載の低周波電磁誘導加熱器。
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