JPH06207932A - アリールアゾクロモイオノフォアおよびそれを用いたカルシウムイオンの測定方法 - Google Patents

アリールアゾクロモイオノフォアおよびそれを用いたカルシウムイオンの測定方法

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JPH06207932A
JPH06207932A JP5263478A JP26347893A JPH06207932A JP H06207932 A JPH06207932 A JP H06207932A JP 5263478 A JP5263478 A JP 5263478A JP 26347893 A JP26347893 A JP 26347893A JP H06207932 A JPH06207932 A JP H06207932A
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    • G01N33/50Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing
    • G01N33/84Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing involving inorganic compounds or pH

Abstract

(57)【要約】 【構成】 式 【化7】 (式中、Xは水素または一価の陽イオンであり、YはH
またはメトキシであり、Rは、化合物の光吸収特性に影
響する環状芳香族有機構造である)で示されるアリール
アゾクロモイオノフォア。また、これらの化合物を使用
してカルシウムイオンを検出する方法。 【効果】 生体試料中のカルシウム濃度が、選択性をも
って測定される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【従来の技術】カルシウムは、体内に見られる元素のう
ち非常に重要なものの一つである。これは、骨格にとっ
て必要なだけでなく、細胞にとっても必要である。人体
内には平均して約1kgのカルシウムがあり、うち99%
は骨に含まれ、残り1%が血漿、細胞外液および細胞間
区画の中に分散している。しかし、この小さな部分は、
多くの生化学的および生理学的な機能における極めて重
大な役割、例えば細胞調節体およびメッセンジャとして
の役割を演じる。これらの機能には、多くの酵素反応お
よびホルモン反応の調整とともに、骨の形成およびホメ
オスタシス、細胞膜の結着性および透過性の維持、神経
興奮、筋肉収縮ならびに血液凝固がある。
【0002】体液、特に血漿中のカルシウムの濃度は、
非常に狭い範囲内に維持しなければならない。カルシウ
ム濃度は、多数のホルモン、主に副甲状腺ホルモン(P
TH)およびカルシトニンによって制御される。PTH
は、血漿中のカルシウム濃度の低下に応答して副甲状腺
から放出され、腸および尿細管へのカルシウムの吸収を
間接的に促進し、骨からのカルシウムの導出を高める。
骨組織におけるPTH活性を抑制するカルシトニンは、
カルシウムイオンの増大に応答して甲状腺によって分泌
される。
【0003】正常なカルシウム濃度からの逸脱は、ある
種の病気の場合に起こる。正常値を大きく下回るカルシ
ウム濃度は、副甲状腺機能低下症、ビタミンD欠乏症ま
たは腎炎を示しているおそれがある。正常値を上回るカ
ルシウム濃度は、副甲状腺機能亢進症、ビタミンD中毒
症または骨髄腫を示しているおそれがある。
【0004】血漿中の総カルシウムの正常値は約2.4
mM/Lである。一般に、幼児がもっとも高いカルシウム濃
度を有しており、それは年齢とともにわずかに低下す
る。
【0005】血清中のカルシウムの測定は、シュウ酸ア
ンモニウムによってカルシウムを沈殿させ、沈殿物を乾
燥、秤量する重量分析法とともに始まった。この方法
は、1921年に、シュウ酸カルシウムを酸に溶解さ
せ、過マンガン酸カリウムを用いる滴定によってシュウ
酸塩を測定する技術が報告されたときに改良された。滴
定の間の洗浄手法および温度を標準化してこの方法を改
良したものを、カルシウム測定のための主な手法として
使用していた。かなり正確ではあったが、これらの手法
は多量の血清を必要とし、時間浪費的であった。194
0年代には、ムレキシドを指示薬として使用する、より
高感度で迅速な錯滴定法が導入された。他のいくつかの
指示薬、例えばカルコン、カルセイン、メチルチモール
ブルー、エリオクロムブラックT、グリオキサールビス
−(2−ヒドロキシアニル)およびアルセナゾIII が続
いて導入された。どの指示薬を使用するかにかかわら
ず、これらの錯滴定法は、多量の血清試料を必要とし、
時間浪費的であり、不明確な終点およびカルシウム以外
の金属イオンによる干渉を欠点にもつものであった。
【0006】より最近、滴定法に代わって、種々の金属
色素指示薬を使用する直接的な分光光度法が使用される
ようになった。そのような分光光度法のもっとも一般的
なものは、ο−クレゾールフタレイン錯体(CPC)法
である。この方法では、カルシウムがアルカリ性溶液
(pH10.5〜12)中でCPCと結合して濃紫色の
カルシウム−色素錯体を形成させる。色素の吸光度は5
75nmで増大し、試料中のカルシウムの濃度に比例す
る。この方法の欠点は、pH10〜12の範囲で実施しな
ければならないことである。この範囲のpHでは、試薬が
二酸化炭素を吸収して、ベースラインのドリフトを招く
おそれがある。
【0007】アルセナゾIII は、多くの二価および三価
の陽イオンとともに色付き錯体を形成させるが、マグネ
シウムイオンによる大きな干渉を受けることなく、pH
5.5でカルシウムイオンのマイクロモル量を測定する
ために使用することができる。この試薬は、生理pHでの
カルシウムイオンに対する高い親和性、650nmでのカ
ルシウム−色素錯体の高い吸光係数および水溶液中での
高い化学安定性を示す。したがって、単一細胞中のカル
シウムのマイクロモル濃度を測定するのに有用な手段と
なった。アルセナゾIII は、研究者たちにより、細胞お
よび細胞画分におけるカルシウム輸送の研究に広く利用
されているが、臨床化学におけるその有用性は、有毒な
ヒ素成分の存在ならびにそれに伴う安全性および環境上
の懸念により、限られたものであった。
【0008】Biochemistry 19, 2396 (1980)におい
て、Tsien は、2−[[2−ビス(エトキシカルボニ
ル)メチル]アミノ]キノリン(QUIN1)およびそ
の6−メトキシ類似体(QUIN2)の製造を報告して
いる。これらの化合物は、蛍光カルシウムイオノフォア
として有用性を有するものとして記載されている。後の
出版物において、Tsien らは、QUIN2の蛍光を監視
することが[Ca++]を測定するのにもっとも一般的な
方法であると記載している。Tsien らはさらに、QUI
N2が非常に重要な生物学的情報を明らかにしたが、そ
の好ましい励起波長339nmが短か過ぎるため、その用
途にはいくつか固有の制限があるということを指摘して
いる。また、その吸光係数(<5,000)および蛍光
量子収量(0.03〜0.14)も低過ぎることを指摘
している。それに加え、満足ゆく結果を得るためには、
細胞からの自己蛍光が数十ミリモル以上のQUIN2の
添加量を必要とする。また、QUIN2は、励起波長ま
たは発光波長のいずれにおいても大きなシフトを伴わず
に、その蛍光強度を高めることによってCa++を表示す
るということと、強い蛍光を維持しながらも波長をシフ
トすることによってカルシウムに応答する試薬が必要で
あるということとが指摘されている。QUIN2に関し
て報告されているもう一つの欠点は、マグネシウムおよ
び重金属二価陽イオンよりもカルシウムに対する選択性
の改善に関することである。この論文はさらに、スチル
ベン蛍光団と、エチレングリコールビス(β−アミノエ
チルエーテル)(EGTA)および1,2−ビス(ο−
アミノフェノキシ)エタノール−N,N,N′N′−テ
トラ酢酸(BAPTA)に特徴的な八配位テトラカルボ
キシレートパターンの配位基とを有する化合物がQUI
N2に好ましいということを指摘している。この好まし
さは、いくつかの要因、例えばCa++に対する選択性の
改善、ならびにCa++結合時にはるかに強い蛍光を波長
シフトとともに示すBAPTAおよびEGTAの能力に
基づいている。これらの化合物の製造および用途はま
た、Tsien らの米国特許第4,603,209号明細書
に開示されている。
【0009】より最近には、Toner らが、BAPTAお
よびBAPTA様化合物の発色性誘導体を米国特許第
4,795,712号明細書に開示している。Toner ら
は、Tsien の蛍光化合物は、スペクトルの紫外領域にお
いて吸収し、その結果、UVおよび短い可視波長におい
て吸収する体液の通常の成分が、標準的な比色機器およ
び手法ではバックグラウンド干渉を起こすことが多いと
いう欠点を有することを指摘している。Toner らはさら
に、長波長(400nm越える)で検出することができ、
カルシウムと錯化したときに他の波長にシフトする、選
択性の高いカルシウム錯化合物を得て、UVおよび短波
長可視光吸収種による干渉を受けずにカルシウムの定量
分析を可能にすることが望ましいと論じている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、生体
中のカルシウムを測定するのに有用な指示薬を提供する
ことにある。本発明は、QUIN1およびQUIN2の
アリールアゾ誘導体が、マグネシウムイオンを含む媒体
中のカルシウムに対して高い選択性を示すため、これら
をCa++の比色測定に効果的に使用することができると
いう発見に基づくものである。さらに、これらの化合物
は、同様に誘導体化されたBAPTAよりも長波長で光
を吸収し、相当する発色性BAPTA化合物の場合より
も、非錯化合物に対比して、錯化化合物の最大吸光度に
おいて相当に大きなシフトを示す。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明は、式
【化3】 で示されることを特徴とするアリールアゾカルシウムク
ロモイオノフォアを含む。
【0012】上記式中、Xは水素原子または一価の金属
原子であり、Yは水素原子またはメトキシ基であり、R
は、五員もしくは六員の、置換もしくは非置換の芳香環
または複素芳香環の単環であるか、五員もしくは六員
の、置換もしくは非置換の芳香環または複素芳香環との
縮合環である。
【0013】また、本発明の範囲には、これらの発色団
の、カルシウムイオンの定量における用途が含まれる。
【0014】本発明のクロモイオノフォアの合成は、前
述のY置換基が水素原子であるところの以下の反応式I
によって示される。
【0015】
【化4】
【0016】反応式Iを参照すると、カルシウム指示薬
1441(表2)は、本明細書に述べる方法1または
方法2のいずれかによって製造される。方法1は、芳香
族ジアゾニウム塩R−N2 +とカップリングさせてア
リールアゾテトラエステル中間体11(表1)を得
たのち、塩基加水分解を施してカルシウム指示薬14
23(表2)を得ることを含む。QUIN2の場合、出
発原料は、6−メトキシ基を有するであろう。
【0017】
【表1】
【0018】方法2は、先に、のエステルを加水分解
して13を得て、次に、この13を芳香族ジアゾニウム
塩とカップリングさせて指示薬2441を得る。アリ
ールアゾ−テトラエステル中間体は結晶性が高く、簡便
な再結晶によって容易に精製することができるため、方
法1が有利である。これらの中間体を好ましい条件のも
とで、すなわち化学量論量またはわずかに過剰の4.0
M のKOHまたはLiOHをn−ブチルアルコール中に
用いる条件のもとで加水分解すると、カルシウム指示薬
化合物が、さらなる精製を必要としない、純粋で捕集し
やすく高い水可溶性の形態で直接得られる。方法2は、
塩基加水分解条件に対して不安定な類似体の合成に関し
て有利である。若干の類似体はいずれかの方法によって
製造することができ、代表的な合成法を以下に示す。す
べての出発原料は、有機合成の当業者にとっては容易に
入手しうるものである。
【0019】カルシウム指示薬化合物4349(表
2)は、キノリン環に6−メトキシ置換基を含み、当該
技術においては、6位置が置換されていないものをQU
IN1化合物と呼ぶのに対し、QUIN2化合物として
公知である。これらは、市販のQUIN2遊離酸である
化合物42(X=H;MTM Research Chemicals社、米国
ニューハンプシャー州 Windham)から、方法1を使用し
てこの化合物を適当な芳香族ジアゾニウム塩(R−
2 +)と反応させることによって製造することができ
る。あるいはまた、同じくMTM社から市販されている
QUIN2テトラエチルエステルを、反応式I′による
方法2により、まず、芳香族ジアゾニウム塩とカップリ
ングさせてアリールアゾQUIN2テトラエステル(例
えば12)を得て、これを塩基性条件下に加水分解して
カルシウム指示薬化合物(例えば48)を得てもよい。
【0020】
【化5】
【0021】化合物1441および4349の構造
および最大吸収の波長を表2に示す。
【0022】
【表2】
【0023】
【表3】
【0024】
【表4】
【0025】
【表5】
【0026】
【表6】
【0027】カルシウム指示性化合物、例えば54
(表3)は、前述の米国特許第4,795,712号
明細書に開示されたBAPTAのアリールアゾ誘導体で
ある。これらの化合物は、BAPTAテトラエステル化
合物50から、Y=5−CH3 の場合にはJ. Biol. Che
m. 260, 3440(1985)に開示された方法により、あるい
はY=4−tert−C49 の場合には前記米国特許第
4,795,712号明細書に開示された、反応式IIに
示す方法により、製造することができる。
【0028】
【化6】
【0029】
【表7】
【0030】同じ置換アリールアゾ成分をもつBAPT
A類似体とQUIN類似体とを直接比較することによっ
て、アリールアゾ−QUIN化合物の優れたカルシウム
指示特性を実証するために、5種のアリールアゾ−BA
PTA類似体(5458)を製造した。表4は、さら
に以下の性能評価で説明する、pH9.0のホウ酸塩緩衝
液中の非錯化(−Ca++)指示薬および金属錯化(+C
++)指示薬の可視スペクトルデータをまとめたもので
ある。
【0031】
【表8】
【0032】表4を参照すると、アリールアゾ−QUI
N化合物が、Ca++と錯化したときに、その最大吸収
(Δλmax )において、先行技術の相当するアリールア
ゾBAPTA化合物よりも大きなシフトを示すことに注
目することが重要である。表4に示す5対の化合物の場
合、増大したスペクトルシフトの範囲は30〜54nmで
あった。
【0033】色素化学の当業者は、キノリン環系によっ
て与えられる拡大された共役系により、非錯化アリール
アゾ−QUIN化合物のλmax が、相当するアリールア
ゾ−BAPTA類似体のλmax よりも長波長にあると推
測するかもしれない。しかし、金属錯化アリールアゾ−
QUIN化合物のλmax が、アリールアゾ−BAPTA
類似体と同波長またはそれよりも短波長にあると推測す
ることはできない。これは、一部には、アリールアゾ−
QUIN指示薬のスペクトルシフトの増大の原因となっ
ており、スペクトルシフトが増大すると、これらの化合
物を生体液中のカルシウムの診断検査に指示薬として使
用する場合に、大きな利点が得られる。
【0034】カルシウムがマグネシウムなど他の金属イ
オンを含む混合物中に高い濃度で存在する場合に、アリ
ールアゾ−QUIN化合物が人間の血液または血漿など
の生体液中のカルシウムの測定に適しているとは全く予
想外である。このように、J.Biological Chem. 260, 34
40 (1985)において、Grynkeiwicz らは、次のように
述べている。「Ca++についてのQUIN2の高い有効
親和力は、10-7M 近くの濃度を測定するのには理想的
であるが、マイクロモル濃度以上では、色素が飽和に近
づき、分解能を失うことをも意味する。」
【0035】人間の血液中では、Ca++の濃度は1〜2
0mg/dl (2.5×10-4〜5×10-3M )の範囲にあ
ることができ、試料を通常の臨床分析装置上で100倍
に希釈したときでさえ、最終的なCa++濃度はなおも
2.5×10-6〜5×10-5Mになり、これは十分にマ
イクロモル範囲である。予想外にも、指示薬を含む分析
試薬溶液の中に試料を100倍に希釈したときでも、本
発明のアリールアゾ−QUIN化合物は、分解能の損失
を伴わずに血清中の0〜20mg/dl の範囲のカルシウム
に対して線形の応答を示す。
【0036】Grynkeiwicz らの参考文献を再び参照する
と、Grynkeiwicz らは、「マグネシウムよりもカルシウ
ムに対するQUIN2の選択性が改善されうる」ことを
指摘している。ヒト血清中のMg++濃度は通常カルシウ
ム濃度よりも高く、2.93mg/dl (1.2×10-3M
)の高濃度になることもできるため、これは重要な考
えである。Mg++による干渉は、医療診断におけるアリ
ールアゾ−QUIN指示薬の有用性を限定するであろう
が、これまで我々は、14などの化合物を含む試薬を使
用する場合、3倍を超える高濃度においても有意な干渉
を見いだしていない。
【0037】Grynkeiwicz らはまた、「Mg2+ではなく
Ca2+を結合しようとするより高い選択性が、環がキノ
リン環窒素なしにエーテル結合によって結合されている
ところの関連のテトラカルボキシレートキレート剤にお
いて見られる」と記している。この参考文献が提起する
疑いとは反対に、我々は、アリールアゾ−QUIN化合
物が、生体試料中のカルシウムを測定するための従来技
術の化合物を上回る実質的な利点を提供する非常に有用
な指示薬であることを見いだした。
【0038】上記のように、本発明のアリールアゾ−Q
UIN化合物は、一般式A(式中、Yは水素原子または
メトキシ基であり、Xは水素原子または一価の金属原
子、例えばリチウム、ナトリウムもしくはカリウム、好
ましくはカリウムである)によって示すことができる。
R成分は、非置換であるか、アルキル、アルコキシ、ハ
ロ、シアノ、ニトロ、アリール、ヘテロアリール、ケト
またはメシルなどの、アゾ染料の構造を完成させ、本発
明の化合物の光吸収特性を発揮させる成分によって置換
されている多様な環状芳香族有機残基のいずれであって
もよい。Rの典型的なものは次のものである。
【0039】1.六員の置換または非置換の炭素環式芳
香環、このような六員環の例には、2−ニトロフェニ
ル;2−ニトロ−4−フルオロフェニル;2−ニトロ−
4−クロロフェニル;2−ニトロ−4−トリフルオロメ
チルフェニル;2−ニトロ−4−シアノフェニル;4−
ニトロフェニル;2−フルオロ−4−ニトロフェニル;
2−クロロ−4−ニトロフェニル;3−ニトロ−4−ス
ルホフェニル;2,5−ジクロロ−4−(2′−スルホ
エチルスルホンアミド)フェニル;2−メタン−スルホ
ニル−4−ニトロフェニル;2,4−ジニトロフェニ
ル;2−ニトロ−4−フルオロフェニル;2−クロロ−
5−ニトロフェニルまたは3,5−ジニトロフェニルが
ある。
【0040】2.五員または六員の置換または非置換の
複素芳香環、例えば、2−チアゾリル;4−メチル−2
−チアゾリル;4−フェニル−2−チアゾリル;4,5
−ジメチル−2−チアゾリル;4−フェニル−2−チア
ゾリル;5−ニトロ−2−チアゾリル;5−ブロモ−2
−チアゾリル;4−カルボキシメチル−2−チアゾリ
ル;5−ニトロフェニルスルホニル−2−チアゾリル;
2−ピリジル;4,6−ジメチル−2−ピリジル;5−
クロロ−2−ピリジル;5−ブロモ−2−ピリジル;3
−メチル−2−ピリジル;5−ブロモ−3−ニトロ−2
−ピリジル;3−クロロ−5−トリフルオロメチル−2
−ピリジル;3,5−ジクロロ−2−ピリジル;3−ニ
トロ−2−ピリジル;4−ピリジル;2,5,6−トリ
フルオロ−3−クロロ−4−ピリジル;2−メトキシ−
5−ピリジル;2,6−ジメトキシ−3−ピリジル;5
−ニトロ−2−ピリミジル;4−メチル−2−ピリミジ
ル;4,6−ジメチル−2−ピリミジル;4,6−ジメ
トキシ−2−ピリミジル;4−クロロ−6−メチル−2
−ピリミジル;5−メチル−3−イソオキサゾリル;3
−メチル−5−イソオキサゾリル;3−メチル−5−イ
ソチアゾリル;1−エチル−5−ピラゾリル;2−
(1,3,4−チアジアゾリル);5−エチル−2−
(1,3,4−チアジアゾリル)または3−フェニル−
5−(1,2,4−チアジアゾリル)である。
【0041】3.五員または六員の置換または非置換の
芳香環または複素芳香環との縮合環、例えば、4−トリ
フルオロメチル−6−クロロ−2−ベンゾチアゾリル;
1−ナフチル;6−(2′−ヒドロキシエチルオキシ)
−2−ベンゾチアゾリル;6−tert−ブチル−2−ベン
ゾチアゾリル;4−メチル−5−クロロ−2−ベンゾチ
アゾリル;4,5−ジメチル−2−ベンゾチアゾリル;
2−ベンゾチアゾリル;5−フルオロ−2−ベンゾチア
ゾリル;6−スルホ−2−ベンゾチアゾリル;5,6−
ジクロロ−2−ベンゾチアゾリル;2−β−ナフトチア
ゾリル;4−ブロモ−6−クロロ−2−ベンゾチアゾリ
ル;4,5−ジクロロ−2−ベンゾチアゾリル;6−ニ
トロ−2−ベンゾチアゾリル;4,5,6,7−テトラ
クロロ−2−ベンゾチアゾリル;1−イソキノリニル;
5−イソキノリニル;6−ニトロ−5−キノリニル;5
−クロロ−2−ベンゾオキサゾリル;5,6−ジメチル
−2−ベンゾチアゾリル;6−エトキシ−2−ベンゾチ
アゾリル;6−フルオロ−2−ベンゾチアゾリル;4−
メトキシ−2−ベンゾチアゾリル;6−メトキシ−2−
ベンゾチアゾリル;4−メチル−2−ベンゾチアゾリル
または6−メチル−2−ベンゾチアゾリルである。
【0042】
【発明の効果】本発明のアリールアゾ−QUIN化合物
を指示薬に用いることによって、生体試料中のカルシウ
ムが高選択性をもって測定することができる。
【0043】
【実施例】以下の実施例によって本発明をさらに説明す
る。
【0044】実施例I 2−ニトロフェニルアゾ−QUIN1テトラカリウム塩
14)およびチアゾリルアゾ−QUIN1(20)の
合成は、アリールアゾ−QUIN類似体1423およ
48を製造するために使用される方法1の経路の典型
的なものである。
【0045】 ステップI(テトラエステル中間体の合成) 2−ニトロアニリン300mg(2.18mmol)および濃
HCl水溶液1.2mlを攪拌しながら50℃で1時間
加熱した。得られたペースト状物を水3.0mlで希釈
し、氷槽中で5分間冷却した。NaNO2 160mg
(2.2mmol)を水1.0mlに入れた溶液を、攪拌した
溶液に急激に加え、氷槽中に1時間維持した。この明澄
でほぼ無色の溶液を、QUIN1テトラエチルエステル
(Tsien の方法、Biochemistry 19, 2396, 1980 にし
たがって製造)1.25g (2.0mmol)をCH3 OH
40mlに入れ、−10℃に維持した撹拌溶液に約2分間
かけて滴下した。反応塊を−10℃で30分間攪拌し、
周囲温度まで暖め、一夜攪拌した。反応混合物から分離
した固形物をろ過し、CH3 OH/H2 O(1:1)2
50mlで洗浄し、CH3 OH60ml中、周囲温度で1時
間攪拌し、再びろ過した。粗生成物を酢酸エチル(Et
OAc)50mlに溶解させ、ヘキサン100mlで希釈す
ると、固形物が急激に溶液から沈降した。この混合物を
約0℃で一夜冷却し、固形物をろ過によって捕集し、ヘ
キサンで洗浄し、65℃で減圧乾燥させて、2−ニトロ
フェニルアゾ−QUIN1テトラエチルエステル中間体
化合物(1.18g 、76.7%)を赤れんが色の細い
針状物として得た。m.p.120〜121.5℃。
【0046】EtOAc/ヘキサン(4:6)中に展開
したシリカゲル薄層クロマトグラフィー(TLC)プレ
ート上でのRf値は0.4であった。 IR(KBr)によるピーク波数(cm-1)は、 3443, 2
983, 1748, 1559, 1531, 1514, 1487, 1402, 1364, 130
6, 1262, 1185, 1027 であった。1 H NMR(CDCl3 )により、δ 9.30(d、J
=8.8 Hz、1H)、8.02(d、J=8.8 Hz、1H)、7.
82〜7.92(m、3H)、7.68(dのt、Jt =7.7 Hzお
よびJd =1.4 Hz、1H)、7.52(dのt、Jt =7.7
HzおよびJd =1.3 Hz、1H)、6.95(d、J=8.8 H
z、1H)、6.88(d、J=8.0 Hz、1H)、6.75
(d、J=1.3 Hz、1H)、6.70(br d、J=8.0
Hz、1H)、5.33(s、2H)、4.56(s、4H)、4.
31(q、J=7.1 Hz、4H)、4.22(s、4H)、3.56
(q、J=7.1 Hz、4H)、2.24(s、3H)、1.32
(t、J=7.1 Hz、6H)、1.20(t、J=7.1 Hz、6
H)が得られた。13 C NMR(CDCl3 )によりppm で表わされる、
171.5, 170.9, 155.0,150.5, 150.3, 147.4, 145.8, 14
0.0, 139.0, 136.7, 133.0, 132.6, 129.4, 128.5, 12
3.9, 122.0, 120.6, 120.1, 119.1, 115.7, 114.4, 11
2.4, 71.4, 61.2, 60.6, 59.3, 54.0, 20.9, 14.3, 14.
2が得られた。 C3944611について計算した理論値は:C 60.6
1、H 5.74 、N 10.88であり、実測値は:C 61.00、
H 5.80 、N 11.02であった。
【0047】ステップ2(14の合成、X=K) 2−ニトロフェニルアゾ−QUIN1テトラエチルエス
テル()1.000g (1.294mmol)およびn−
ブチルアルコール(n−BuOH)35mlを、100ml
の回収フラスコに入れ、アルゴン下に周囲温度で10分
間攪拌した。次いで、この懸濁液を4.00M のKOH
水溶液(高純度半導体級のもの)1.54ml(6.16
mmol、4.75当量)およびさらなるn−BuOH7ml
で処理し、アルゴン下に周囲温度で一夜攪拌した。23
時間後、TLC〔シリカゲル;n−BuOH/酢酸(H
OAc)/H2 O(4:1:1)生成物Rf =0.1
6、出発原料Rf =0.95〕は、反応が完了したこと
を示した。n−BuOH約2mlを使用してフラスコをす
すぎながら反応塊を遠心管に移し、20,000×Gで
10分間遠心分離に付し、そこで、得られたペレットか
ら上澄み液をピペットで取り捨てた。ペレットを音波処
理しながらn−BuOH20ml中に二度再懸濁させ、上
記のように遠心分離に付した。最終的なペレットを、遠
心管中、周囲温度で一夜減圧乾燥させ、粉末化しガラス
瓶に移し、そこで、周囲温度でさらに2日間減圧乾燥さ
せて表題の化合物(14)1.03g (90%)を、処
理に使用した溶媒を微量含む赤れんが色の粉末として得
た。
【0048】IR(KBr)によるピーク波数(cm-1
は、3442(ブロードなピーク), 2928, 1597, 1507, 13
97, 1286, 1241, 1182であった。1 H NMR(D2 O)により、δ 9.20(d、J=8.9
Hz、1H)、8.04(d、J=8.1 Hz、1H)、7.96
(d、Jt =8.9 Hz、1H)、7.79〜7.90(m、3
H)、7.62(tのd、Jt =7.7 HzおよびJd =1.5 H
z、1H)、6.83〜6.90(m、2H)、6.70〜6.79
(m、2H)、5.41(s、2H)、4.42(s、4H)、
3.95(s、4H)、2.16(s、3H)が得られた。13 C NMR(D2 O)によりppm で表わされる、182.
3, 181.3, 157.7, 154.8, 152.1, 148.7, 148.0, 141.
2, 140.9, 140.2, 136.8, 135.2, 134.5, 132.2, 131.
2, 127.2, 124.4, 123.4, 122.7, 121.1, 119.6, 117.
2, 114.4, 73.7, 62.0, 59.8, 22.7 が得られた。 C31246114 ・1/4 n−BuOH・3H2 Oに
ついて計算した理論値は:C 43.40、H 3.70 、N9.49
であり、実測値は:C 43.27、H 3.92 、N9.28であっ
た。
【0049】実施例II チアゾリルアゾ−QUIN1(20、X=K)の合成 ステップ1(テトラエステル中間体の合成) H2 SO4 /H2 Oの混合物(容量比7:3)1.0ml
を氷槽中で冷却し、NaNO2 (44.8mg、0.65
mmol)を加えた。AcOH 0.5ml中の2−アミノチ
アゾール(66mg、0.65mmol)溶液を滴下し、この
混合物を0〜5℃で1.5時間攪拌し、H2 O1.0ml
で希釈した。さらに40分間攪拌した後、得られたジア
ゾニウム塩溶液を、(250mg、0.4mmol)を氷冷
CH3 OH5.0mlに入れた溶液に15分にわたって滴
下した。この混合物を0〜5℃で1時間攪拌し、H2
75mlで希釈した。分離した橙赤色の固形物をろ過によ
って捕集し、H2 O100mlで洗浄し、乾燥させて
(220mg、75%)を得た。EtOAc/ヘキサン
(容量比1:3)から再結晶させると、分析試料が橙赤
色の粉末として得られた。m.p.100〜102℃。
【0050】IR(CHCl3 )によるピーク波数(cm
-1)は、 3001, 2933, 1744, 1559,1506, 1487, 1412,
1373, 1309, 1258, 1192, 1139, 1109, 1024 であっ
た。1 H NMR(CDCl3 )により、δ 9.19(d、J
=9.2 Hz、1H)、8.39(d、J=9.2 Hz、1H)、7.
99(d、J=3.5 Hz、1H)、7.92(d、J=8.8 Hz、
1H)、7.35(d、J=3.8 Hz、1H)、6.86〜6.91
(m、2H)、6.68〜6.73(m、2H)、5.26(s、2
H)、4.66(s、4H)、4.33(q、J=7.1 Hz、4
H)、4.21(s、4H)、4.12(q、J=7.1 Hz、4
H)、2.23(s、3H)、1.34(t、J=7.1 Hz、6
H)、1.21(t、J=7.1 Hz、6H)であった。13 C NMR(CDCl3 )によりppm で表わされる、
171.4, 170.6, 155.2,151.2, 150.3, 143.4, 138.95, 1
38.89, 136.7, 133.0, 132.4, 128.7, 122.0,120.8, 12
0.1, 119.9, 116.4, 114.4, 112.5, 71.3, 61.3, 60.6,
56.4, 54.0,20.9, 14.24, 14.20 が得られた。 C364269 Sについて計算した理論値は:C 58.
84、H 5.76 、N 11.44であり、実測値は:C 58.85、
H 5.70 、N 11.63であった。
【0051】ステップ2 (0.144g 、0.196mmol)をn−BuOH
(8.8ml)に入れた懸濁液を4.0M のKOH(0.
245ml、0.98mmol、5当量)で周囲温度において
処理した。次いで、反応混合物を5℃で17時間冷却
し、n−BuOH数mlとともに遠心管に移し、7,50
0×Gで20分間遠心分離に付した。上澄み液を捨て、
得られたペレットを音波処理しながら新鮮なn−BuO
H約3mlに再び懸濁させ、再び遠心分離に付した。この
生成物を、再懸濁/遠心分離により、AcOEtおよび
ヘキサンで洗浄し、60℃で2時間減圧乾燥(0.1to
rr)させて20(0.133g 、87%)を暗紫色のテ
トラカリウム塩として得た。
【0052】IR(KBr)によるピーク波数(cm-1
は 3418 (ブロードなピーク)、1587, 1505, 1396, 12
87, 1247, 1202, 1179, 1136, 1022であった。1 H NMR(D2 O)により、δ 9.15(d、J=8.9
Hz、1H)、8.07(d、J=9.3 Hz、1H)、7.81
(d、J=3.5 Hz、1H)、7.72(d、J=8.9Hz、1
H)、7.43(d、J=3.5 Hz、1H)、6.82(d、J=
9.3 Hz、1H)、6.76(d、J=0.7 Hz、1H)、6.62
〜6.70(m、2H)、5.31(s、2H)、4.40(s、4
H)、3.87(s、4H)、2.10(s、3H)が得られ
た。13 C NMR(D2 O)によりppm で表わされる、182.
5, 180.6, 157.8, 156.0, 152.1, 145.0, 141.1, 140.
3, 139.6, 135.3, 134.2, 132.0, 124.3, 123.7, 123.
0, 121.0, 120.6, 117.2, 114.8, 73.6, 62.4, 59.7, 2
2.7 が得られた。 C282269 SK4 ・1/2 n−BuOH・3H2
について計算した理論値は:C 41.60、H 3.84 、N9.
70であり、実測値は:C 41.77、H 3.81 、N9.89 で
あった。
【0053】以下に説明するベンゾチアゾリル−QUI
N1テトラ酸(32)および(4−トリフルオロメチル
−6−クロロベンゾチアゾイル)−QUIN1テトラ酸
39)の合成は、アリールアゾ−QUIN1類似体
41を製造するために使用される方法2の経路の典
型的なものである。
【0054】実施例III ベンゾチアゾリルアゾ−QUIN1テトラ酸32の合成 ステップ1(QUIN1テトラ酸(1、X=H)の合
成) QUIN1テトラエチルエステル()6.24g (1
0mmol)をEtOH100mlに溶解させ、5モル過剰の
4M のKOH水溶液で処理した。反応混合物を40℃で
16時間攪拌したのち、TLC(シリカゲル、EtO
H:AcOH:H2 O(4:1:1))によって反応が
完了したことを判定した。H2 Oを100ml加えたの
ち、減圧下にEtOHを蒸発させ、1M のHClを加え
ることによって溶液のpHを2.5に調節した。テトラ酸
が、半分が結晶質、もう半分がガム状で沈殿し始めた。
24時間攪拌したのち、完全に結晶質の生成物を単離し
た。
【0055】1H NMR(CD3 OD)により、δ
8.22(d、1H)、7.67(d、1H)、7.40(d、2
H)、7.07(t、1H)、6.85(d、1H)、6.84
(s、1H)、6.66(dのd、1H)、5.35(s、2
H)、4.30(s、4H)、4.07(s、4H)、2.18
(s、3H)が得られた。 C252539 について計算した理論値は:C 58.7
1、H 4.93 、N 8.22であり、実測値は:C 58.75、H
4.89 、N 8.34 であった。
【0056】ステップ2(ジアゾ化) 2−アミノベンゾチアゾール220mg(1.46mmol)
を音波処理しながらH3 PO4 15mlとAcOH5mlと
の混合物に溶解させ、0℃に冷却し、40%ニトロシル
硫酸0.25mlで処理した。反応体を0℃で2時間攪拌
し、続いて少量の尿素を加えた。さらに1時間攪拌する
ことにより、ステップ3で使用するための溶液を用意し
た。
【0057】ステップ3(カップリング) QUIN1テトラ酸(13、X=H)0.747g
(1.46mmol)を、CH3 OH100mlとH2 O50
mlとの混合物に溶解させ、−20℃に冷却し、ステップ
2で得たジアゾニウム溶液で処理した。濃厚NaOHを
加えることにより、反応混合物のpHを4に維持した。こ
の溶液を周囲温度にまで暖め、pHを2.5に調節した。
減圧下での蒸発によってCH3 OHを除去し、生成物
32)をろ過によって捕集した。収量は0.9g 、収
率は91%であった。
【0058】ステップ4(精製) KOHでpH9に調節したCH3 OH/H2 O(2:3)
の混合溶媒を充填し、展開したRP−2シリカゲルカラ
ム(シラン化シリカゲル60、粒径0.063〜0.2
00mm;E. Merck社製)上でのフラッシュクロマトグラ
フィーにより、不純物を含む32を精製した。カラムを
適用する前に、テトラ酸を最小容量の展開溶媒中に懸濁
させ、4モル過剰の4M のKOHで処理して均質な溶液
を得た。純粋な生成物を含むカラム画分を捕集し、pH
2.5に酸性化した。減圧下にCH3 OHを除去し、純
粋な32をろ過によって単離した。
【0059】1H NMR(CD3 OD+DMSO−d6
)により、δ 9.20(d、1H)、8.21(d、1
H)、8.03(d、1H)、8.00(d、1H)、7.96
(d、1H)、7.54(t、1H)、7.46(t、1H)、
7.04(d、1H)、6.89(d、1H)、6.81(d、1
H)、6.69(dのd、1H)、5.33(s、2H)、4.67
(s、4H)、4.13(s、4H)、2.23(s、3H)が
得られた。 C322869 Sについて計算した理論値は:C 57.
14、H 4.20 、N 12.50であり、実測値は:C 57.32、
H 4.26 、N 12.71であった。
【0060】実施例IV (4−トリフルオロメチル−6−クロロベンゾチアゾリ
ル−アゾ)−QUIN1テトラ酸(39)の合成 ステップ132 の製造について上述したようにして2−アミノ−4
−トリフルオロメチル−6−クロロベンゾチアゾールを
ジアゾ化した。
【0061】ステップ2 −60℃で実施し、そして反応pHを制御しなかったこと
を除いては32の製造に使用した手順にしたがって、Q
UIN1テトラ酸(13)を、ステップ1で製造したジ
アゾニウム溶液とカップリングさせた。収率は84%で
あった。
【0062】ステップ332 の精製について上述したものと同様にして39をR
P−2カラムで精製した。
【0063】1H NMR(CD3 OD+DMSO−d6
)により、δ 9.15(d、1H)、8.45(d、1
H)、8.29(d、1H)、8.07(d、1H)、7.84
(d、1H)、7.08(d、1H)、6.86(d、1H)、
6.73(d、1H)、6.62(dのd、1H)、5.32(s、
2H)、4.73(s、4H)、4.04(s、4H)、2.19
(s、3H)が得られた。 C3326ClF369 Sについて計算した理論値
は:C 51.13、H 3.38、N 10.84であり、実測値は:
C 51.38、H 3.47 、N 10.63であった。
【0064】実施例V 2−ニトロフェニルアゾBAPTA類似体54およびチ
アゾリル−BAPTA類似体56の合成は、アリールア
ゾBAPTA類似体化合物5458を製造するために
使用される二つの経路の典型的なものである。
【0065】51の合成50 (Y=5−CH3 )0.110g (0.19mmol)
[Grynkeiwicz によりJ. Biol. Chem. 260, 3440(198
5)に記載されたようにして製造]をCH3 OH75ml
に溶解させ、ろ過し、−40℃に冷却し、2−ニトロベ
ンゼン−ジアゾニウムテトラフルオロホウ酸塩(0.0
48g 、0.2mmol)[Doyle およびBrykerによりJ. O
rg. Chem. 44, 1572(1979)に記載されたようにして製
造]を一度に加え、続いてアセトン5mlを加えた。反応
体を−20℃にまで暖め、この温度で2時間攪拌し、周
囲温度にまで暖めた。反応混合物を減圧下に乾燥するま
で蒸発させ、シリカゲルクロマトグラフィーによって精
製した。ヘキサン/EtoAc(容量比7:3)で展開
すると、51(23mg、16%)が橙色の固形物として
得られた。m.p.105〜106℃。
【0066】1H NMR(CDCl3 )により、δ
7.89(br d、J=8.1 Hz、1H)、7.44〜7.69
(m、5H)、6.75〜6.84(m、2H)、6.66〜6.70
(m、2H)、4.35〜4.42(m、2H)、4.28〜4.35
(m、2H)、4.25(s、4H)、4.13(s、4H)、
4.08(q、J=7.1 Hz、4H)、4.06(q、J=7.1 H
z、4H)、2.26(s、3H)、1.16(t、J=7.1 H
z、6H)、1.15(t、J=7.1 Hz、6H)が得られ
た。13 C NMR(CDCl3 )によりppm で表わされる、
171.5, 170.9, 150.3,150.0, 147.2, 143.8, 137.1, 13
2.9, 132.1, 129.5, 124.0, 122.3, 122.2, 120.0, 12
1.5, 119.5, 118.7, 118.6, 117.1, 117.0, 114.7, 10
5.1, 77.8, 77.7質量スペクトル67.5, 67.0, 61.3, 61.
1, 60.9, 60.7, 53.9, 53.7, 20.9, 14.1, 14.0が得ら
れた。 質量スペクトル[MS(EI法、直接インレット)]に
よるm/zについての相対強度は、751(11.7
%、M-+)、678(100%)であった。
【0067】54の合成51 (7.52mg、0.01mmol)をn−BuOH0.
5mlに入れたものを4M のLiOH17.5μl (7当
量)で処理し、周囲温度で17.3時間攪拌した。反応
混合物をマイクロ遠心管に移し、7,000×Gで5分
間遠心分離に付した。上澄み液を捨て、得られたペレッ
トをn−BuOH0.5mlで洗浄し、続いて、AcOE
t1.0mlに再懸濁して遠心分離を行なった。減圧乾燥
させて54(5.1mg、77%)を赤れんが色の粉末と
して得た。
【0068】1H NMR(D2 O)により、δ 8.09
(dのd、J1 =8.2 HzおよびJ2=1.1 Hz、1H)、
7.82(dのt、Jt =7.7 HzおよびJd =1.2 Hz、1
H)、7.62(dのt、Jt =7.8 HzおよびJd =1.3 H
z、1H)、7.48〜7.57(m、2H)、7.46(d、J=
2.2 Hz、1H)、6.97(s、1H)、6.7 〜6.80(m、
3H)、4.40(s、4H)、4.05(s、4H)、3.73
(s、4H)、2.25(s、3H)が得られた。13 C NMR(D2 O)によりppm で表わされる、182.
6, 181.5, 152.5, 151.6, 148.0, 147.3, 140.6, 137.
5, 135.1, 132.4, 128.8, 127.7, 125.1, 125.0, 122.
9, 121.7, 118.1, 109.5, 70.5, 69.9, 60.2, 60.0, 2
2.7が得られた。
【0069】53(Y=5−CH3 、X=Li)の合成50 (Y=5−CH3 )0.6026g (1.0mmol)
をm−BuOH50mlに懸濁させ、4M のLiOH
(1.75ml、7当量)で処理し、周囲温度で16時間
攪拌した。白色の固形生成物を7,000×Gでの遠心
分離によって単離し、n−BuOH10mlで洗浄し、続
いてAcOEt15ml洗浄し、減圧乾燥させて53(Y
=5−CH3 、X=Li)を定量的に得た。
【0070】IR(KBr)によるピーク波数(cm-1
は、3440(ブロードなピーク), 2928, 1599, 1500, 14
12, 1325, 1250, 1158, 1130, 1041, 985, 925であっ
た。1 H NMR(D2 O)により、δ 7.10〜7.14(m、
1H)、6.90〜7.00(m、3H)、6.75〜6.85(m、3
H)、4.37(s、4H)、3.87(s、4H)、3.82
(s、4H)、2.27(s、3H)が得られた。13 C NMR(D2 O)によりppm で表わされる、182.
6, 152.6, 152.4, 143.3, 140.6, 135.1, 124.9, 124.
3, 121.4, 121.0, 118.0, 117.8, 70.4, 70.1,60.1, 5
9.8, 22.7が得られた。 C2322210Li4 ・LiOH・3H2 Oについて
計算した理論値は:C46.65、H 4.94 、N 4.73 であ
り、実測値は:C 46.32、H 4.82 、N 4.52であっ
た。
【0071】56の合成 2−アミノチアゾール(20mg、0.2mmol)をAcO
H200μl に溶解させ、それを、ニトロシル硫酸(3
2mg、0.25mmol)とAcOH(200μl)とを攪
拌して氷槽中に維持した混合物に滴下した。この混合物
を45分間攪拌し、その後、少量の尿素を加えた。5分
後、この混合物を、53(60mg、0.1mmol)をH2
O1.0mlおよびCH3 OH0.25mlに入れて攪拌し
た溶液に滴下し、0〜5℃に維持し、3時間反応させ
た。反応混合物をAcOEt1mlづつで4回抽出し、抽
出物を合わせてMgSO4 上で乾燥させ、減圧下に乾燥
するまで蒸発させて56(42mg、70%)を得た。R
P−2カラムクロマトグラフィー(32の合成のステッ
プ4のとおり)によって純粋な生成物を得た。
【0072】1H NMR(DC3 OD)により、δ
7.95(d、J=3.3 Hz、1H)、7.57〜7.65(m、3
H)、6.77〜6.90(m、3H)、6.68(d、J=7.8 H
z、1H)、4.84(s、4H;COO)、4.25〜4.50
(m、4H)、4.30(s、4H)、4.07(s、4H)、
2.27(s、3H)が得られた。
【0073】最大光吸収の測定 pH9のホウ酸塩緩衝液中で非錯化形態および錯化形態の
カルシウム指示薬化合物1441および4349
最大光吸収を測定した。十分な指示薬を緩衝液に溶解さ
せて、UV/VIS分光光度計で測定して約1.0〜
2.0の吸光度を得た。1cmの路長および4.0mlの容
量を有する標準のcurvettes の場合、通常は緩衝液4.
0ml中に指示薬が0.15〜0.35mg含まれていた。
非錯化形態の最大吸収を測定し、次いでCaCl2
2.0mg(50〜100倍過剰モル)を加え、錯化形態
の最大吸収を測定した。
【0074】性能評価 Technicon AXON(登録商標)分析装置において、14
性能を液状試薬配合物中で評価した。この試薬は、化合
14を100mg/l含むホウ酸塩緩衝液100mMからな
るものであった。機器のパラメータは次のとおりであっ
た。
【0075】 R1容量 350μl 試料容量 4μl すすぎ容量 50μl 遅延時間 3分間 フィルタ 505/750nm 型式 終点/A低下
【0076】直線性は、0〜20mg/dl の範囲の濃度の
カルシウム水溶液によって評価した。カルシウム濃度を
505nmでの吸光度の変化に対してプロットしたグラフ
が応答の直線性を表す。
【0077】 図1のデータを多直線回帰解析すると、式 Y=0.0625X−0.001 (ただし、Yは、505nmでの吸光度Δを750nmでの
吸光度で割ったものであり、Xは、mg/dl 単位のカルシ
ウム濃度である)が得られる。相関係数(R)は0.9
997である。
【図面の簡単な説明】
【図1】カルシウム濃度を吸光度に対してプロットした
グラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G01N 31/22 124 7132−2J (72)発明者 トーマス・ボッカー ドイツ連邦共和国、5653 ライヒリンゲ ン、イム・ロットフェルト 14 (72)発明者 ポール・エフ・コーリー アメリカ合衆国、インデイアナ州、46514、 エルクハート、スプリングブルック・ドラ イブ 1535

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式 【化1】 (式中、Xは水素原子または一価の金属原子であり、Y
    は水素原子またはメトキシ基であり、Rはアゾ染料の構
    造を完成させる環状芳香族有機残基である)で示される
    ことを特徴とするアリールアゾクロモイオノフォア。
  2. 【請求項2】 Rが、五員もしくは六員の、置換もしく
    は非置換の炭素環式芳香環または複素芳香環の単環であ
    るか、五員もしくは六員の、置換もしくは非置換の炭素
    環式芳香環または複素芳香環との縮合環である請求項1
    記載のアリールアゾクロモイオノフォア。
  3. 【請求項3】 炭素環式芳香環または複素芳香環が、ア
    ルキル、アルコキシ、ハロ、シアノ、ニトロ、アリー
    ル、ヘテロアリール、ケトまたはメシル成分によって置
    換されている請求項1記載のアリールアゾクロモイオノ
    フォア。
  4. 【請求項4】 Rが、2−ニトロフェニル;2−ニトロ
    −4−フルオロフェニル;2−ニトロ−4−クロロフェ
    ニル;2−ニトロ−4−トリフルオロメチルフェニル;
    2−ニトロ−4−シアノフェニル;4−ニトロフェニ
    ル;2−フルオロ−4−ニトロフェニル;2−クロロ−
    4−ニトロフェニル;3−ニトロ−4−スルホフェニ
    ル;2,5−ジクロロ−4−(2′−スルホエチルスル
    ホンアミド)フェニル;2−メタンスルホニル−4−ニ
    トロフェニル;2,4−ジニトロフェニル;2−ニトロ
    −4−フルオロフェニル;2−クロロ−5−ニトロフェ
    ニルおよび3,5−ジニトロフェニルからなる群より選
    択される置換された六員の炭素環式芳香環である請求項
    2記載のアリールアゾクロモイオノフォア。
  5. 【請求項5】 Yが水素原子である請求項4記載のアリ
    ールアゾクロモイオノフォア。
  6. 【請求項6】 Xがカリウムである請求項4記載のアリ
    ールアゾクロモイオノフォア。
  7. 【請求項7】 Rが、2−チアゾリル;4−メチル−2
    −チアゾリル;4−フェニル−2−チアゾリル;4,5
    −ジメチル−2−チアゾリル;4−フェニル−2−チア
    ゾリル;5−ニトロ−2−チアゾリル;5−ブロモ−2
    −チアゾリル;4−カルボキシメチル−2−チアゾリ
    ル;5−ニトロフェニルスルホニル−2−チアゾリル;
    2−ピリジル;4,6−ジメチル−2−ピリジル;5−
    クロロ−2−ピリジル;5−ブロモ−2−ピリジル;3
    −メチル−2−ピリジル;5−ブロモ−3−ニトロ−2
    −ピリジル;3−クロロ−5−トリフルオロメチル−2
    −ピリジル;3,5−ジクロロ−2−ピリジル;3−ニ
    トロ−2−ピリジル;4−ピリジル;2,5,6−トリ
    フルオロ−3−クロロ−4−ピリジル;2−メトキシ−
    5−ピリジル;2,6−ジメトキシ−3−ピリジル;5
    −ニトロ−2−ピリミジル;4−メチル−2−ピリミジ
    ル;4,6−ジメチル−2−ピリミジル;4,6−ジメ
    トキシ−2−ピリミジル;4−クロロ−6−メチル−2
    −ピリミジル;5−メチル−3−イソオキサゾリル;3
    −メチル−5−イソオキサゾリル;3−メチル−5−イ
    ソチアゾリル;1−エチル−5−ピラゾリル;2−
    (1,3,4−チアジアゾリル);5−エチル−2−
    (1,3,4−チアジアゾリル)および3−フェニル−
    5−(1,2,4−チアジアゾリル)からなる群より選
    択される五員または六員の複素芳香環の単環である請求
    項2記載のアリールアゾクロモイオノフォア。
  8. 【請求項8】 Rが、4−トリフルオロメチル−6−ク
    ロロ−2−ベンゾチアゾリル;1−ナフチル;6−
    (2′−ヒドロキシエチルオキシ)−2−ベンゾチアゾ
    リル;6−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾリル;4−
    メチル−5−クロロ−2−ベンゾチアゾリル;4,5−
    ジメチル−2−ベンゾチアゾリル;2−ベンゾチアゾリ
    ル;5−フルオロ−2−ベンゾチアゾリル;6−スルホ
    −2−ベンゾチアゾリル;5,6−ジクロロ−2−ベン
    ゾチアゾリル;2−β−ナフトチアゾリル;4−ブロモ
    −6−クロロ−2−ベンゾチアゾリル;4,5−ジクロ
    ロ−2−ベンゾチアゾリル;6−ニトロ−2−ベンゾチ
    アゾリルおよび4,5,6,7−テトラクロロ−2−ベ
    ンゾチアゾリルからなる群より選択される、五員または
    六員の、置換または非置換の炭素環式芳香環または複素
    芳香環との縮合環である請求項2記載のアリールアゾク
    ロモイオノフォア。
  9. 【請求項9】 Yが水素原子である請求項8記載のアリ
    ールアゾクロモイオノフォア。
  10. 【請求項10】 Xがカリウムである請求項8記載のア
    リールアゾクロモイオノフォア。
  11. 【請求項11】 Rが、1−イソキノリニル;5−イソ
    キノリニル;6−ニトロ−5−キノリニル;5−クロロ
    −2−ベンゾオキサゾリル;5,6−ジメチル−2−ベ
    ンゾチアゾリル;6−エトキシ−2−ベンゾチアゾリ
    ル;6−フルオロ−2−ベンゾチアゾリル;4−メトキ
    シ−2−ベンゾチアゾリル;6−メトキシ−2−ベンゾ
    チアゾリル;4−メチル−2−ベンゾチアゾリルおよび
    6−メチル−2−ベンゾチアゾリルからなる群より選択
    される、五員または六員の、置換または非置換の炭素環
    式芳香環または複素芳香環との縮合環である請求項2記
    載のアリールアゾクロモイオノフォア。
  12. 【請求項12】 Yが水素原子である請求項11記載の
    アリールアゾクロモイオノフォア。
  13. 【請求項13】 Xがカリウムである請求項11記載の
    アリールアゾクロモイオノフォア。
  14. 【請求項14】 Yが水素原子であり、Rが、2−ニト
    ロフェニル;4−ニトロフェニル;2−チアゾリル;
    2,4−ジニトロフェニルおよび2−メタンスルホニル
    −4−ニトロフェニルからなる群より選択される請求項
    1記載のアリールアゾクロモイオノフォア。
  15. 【請求項15】 Xがリチウム、ナトリウムまたはカリ
    ウムである請求項1記載のアリールアゾクロモイオノフ
    ォア。
  16. 【請求項16】 Xがカリウムである請求項15記載の
    アリールアゾクロモイオノフォア。
  17. 【請求項17】 カルシウムイオンを含有する疑いのあ
    る水性液中のそのようなイオンを検出する方法であっ
    て、 その液体を、式 【化2】 (式中、Xは水素原子または一価の金属原子であり、Y
    は水素原子またはメトキシ基であり、Rは、環状芳香族
    有機残基である)で示される化合物と接触させ、カルシ
    ウムイオンと該化合物との錯化から生じる液体の光学密
    度の変化を測定することを特徴とする方法。
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