JPH0620678A - バッテリー電極用の基板としての三次元微小構造体 - Google Patents

バッテリー電極用の基板としての三次元微小構造体

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JPH0620678A
JPH0620678A JP5110864A JP11086493A JPH0620678A JP H0620678 A JPH0620678 A JP H0620678A JP 5110864 A JP5110864 A JP 5110864A JP 11086493 A JP11086493 A JP 11086493A JP H0620678 A JPH0620678 A JP H0620678A
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JP
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substrate
dimensional
polymer
polyaniline
electrode
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Application number
JP5110864A
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English (en)
Inventor
Otagawa Takaaki
オタガワ タカアキ
Enu Jiina Aabindo
エヌ. ジーナ アービンド
Jiei Madou Maruku
ジェイ. マドウ マルク
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Osaka Gas Co Ltd
Original Assignee
Osaka Gas Co Ltd
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries

Abstract

(57)【要約】 【目的】電流容量および蓄電容量が改善された、導電性
有機ポリマーで被覆された三次元電極基板とその製造方
法を提供することを主な目的とする。 【構成】実質的に平滑な表面に比較して改良された特性
を有し、電池電極として使用される三次元ポリマー構造
体であって、基板表面上のポリ(アニリン)またはポリ
(ピロール)被膜の薄い表面層からなり、ポリアニリン
またはポリピロールの被膜の厚さが約0.1〜10μm
であり、かつ基板の表面が不規則であるかパターン化さ
れた突出部を具備し、その突出部が合計して電極基板の
表面の約40〜90%を占めていることを特徴とする三
次元ポリマー構造体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の背景】本願の基礎となった米国特許出願第86
1,368号は、1989年4月6日付で出願された米
国特許願第334,680号の一部継続出願であり、ま
た1990年10月17日付で出願された米国特許願第
599,002号の一部継続出願でもあり、また199
1年3月25日付で出願された米国特許願第675,0
91号の一部継続出願でもあり、さらに、1992年1
月31日付けで出願された米国特許願第828,414
号の一部継続出願でもある。これらの係属中の特許願の
全ては、本願の一部として援用するものとする。
【0002】
【産業上の利用分野】本発明は、実質的に平滑な表面の
電極と比較して、電流容量と蓄電容量とが改善された、
導電性有機ポリマーで被覆された三次元電極基板の製造
と使用とに関する。組織化された三次元基板は、通常リ
ソグラフィ法で得られる。導電性ポリマーと組織化され
た三次元基板との組合わせは、バッテリーの電極とし
て、特に有用である。導電性有機ポリマーは、ポリ(ア
ニリン)、ポリ(ピロール)、ポリ(チオフェン)など
から選択される。
【0003】
【従来技術】本発明の関連分野における文献を検討して
みると、電流を保持し、放電するか、またはエレクトロ
クロミック性を呈するために、三次元表面を使用するこ
との利点は、ほとんど認識されていないということが明
らかである。
【0004】エム.カヤ(M.Kaya)らは、電気化
学(日本)、52巻2号、847〜848頁(1984
年、12月)において、蓄電池用陽極として、ポリアニ
リンを検討している。
【0005】
【本発明の概要】本発明は、三次元基板に対する上記の
様な高分子コーティングを提供するものであり、このコ
ーティングは、基板に対する接着性が改善され、表面積
が大きく、かつ充電容量がはるかに大きい。
【0006】組織化された三次元基板は、リソグラフィ
法によって得られる。この様な組合わせ、バッテリー電
極として、特に有用である。導電性ポリマー用のドーパ
ントとしては、有機スルホン酸類、テトラスルホン化金
属フタロシアニン類などが挙げられる。
【0007】本発明は、予め調製された三次元基板の表
面にモノマーを電気的に重合させた組合せからなる物品
に関する。この三次元構造体の物品は、コンデンサまた
はバッテリー電極として、平滑な電極面よりも大きな充
蓄電容量をもっている。
【0008】より詳細には、本発明は、実質的に平滑な
平面と比べて、電流容量の様な特性が改良された導電性
有機ポリマーのバッテリー電極としての用途を有する三
次元電極基板の構造に関する。
【0009】本発明による物品の構造体は、三次元の電
極基板の表面に、ポリ(アニリン)またはポリ(ピロー
ル)の被膜の様な導電性有機ポリマーの薄い表面層を有
しており、そのポリアニリンまたはポリ(ピロール)の
被膜の厚さは、約0.1〜10μmであり、好ましくは
約0.1〜5μmである。この組織化された三次元基板
は、リソグラフィ法、好ましくはフォトリソグラフィ法
により、得られる。
【0010】本発明の基板の表面は、不規則な或いはパ
ターン化された突出する表面を備えており、代表的な突
出部は、その表面の面積が約5〜400μmで、基板
表面からの相対高さが約10〜100μmであり、突出
部の全面積は、電極基板の表面積の約40〜90%を占
める。
【0011】
【本発明の具体的内容を示す好ましい実施態様】ポリアニリンバッテリー電極用基板としての三次元微小
構造体 図1は、可能な構造体の1例の概略を示す断面図であ
る。図1において、1はSiにより被覆されたシ
リコンウエハまたはポリイミドで被覆されたセラミック
板であり、3はポリイミド層(例えば、厚さ100μ
m)であり、5は白金層(例えば、厚さ200μm)で
あり、7はポリマー層である。
【0012】この様な構造体の粗さ係数(roughn
ess factor)は、ポスト(突起部)の高さお
よび間隔(2つのポストの中心間の距離)に基いて計算
できる。例えば、ポリイミドからなるポスト3の高さが
約100μmで、その間隔と直径とが約10μmである
とすれば、粗さ係数は25になる。
【0013】いくつかの三次元電極を作製して、三次元
電極のアレーの挙動について、いくつかの予備的な結果
を得た。しかしながら、ポリイミドポスト3の高さとポ
スト間の距離は、利用できるマスクによって制限を受け
る。図2A、2B、3Aおよび3Bは、白金被覆ポリイ
ミド三次元構造体(A型およびB型)の走査型電子顕微
鏡(SEM)による写真である。
【0014】A型:高さと間隔とが約8μmの四角のポ
ストをセラミック(京セラA493)上に作ったアレー
からなる電極;ニッケルー銀スクリーン片をマスクとし
て使用した。
【0015】B型:高さが約55μmで間隔が250μ
mのポストをポリイミド被覆セラミック上に作ったアレ
ー。アニリンの電気化学的重合に対する基板の電極構造の影
三次元構造の電極の有用性についての予備的データを得
るために、循環電位差法を利用して、通常の平坦な白金
電極と三次元アレー構造の白金電極(A型構造、図2A
と2B)との上に2種のポリアニリン被膜を作製した。
電位差は、0.1Mアニリンを含有する0.1MH
溶液中、走査速度0.1V/sでSCEに対して−
0.2〜+0.8Vの範囲で1000サイクル循環させ
た(合計5.5時間)。循環電位差法では、導電性被膜
の厚さは、サイクル数で制御することができる。
【0016】図4は、pHが4.5と2.3の1MZn
SO溶液中における三次元構造体(A)と平坦構造体
(B)の上に成長させたポリアニリン被膜の循環ボルタ
ンモグラム(CV曲線)を示す(走査速度50mV/
s)。ポリアニリン被膜を三次元構造体の上に製造した
ところ、電流密度と充電容量の両方が著しく増加するこ
とが観察された(三次元構造電極の結果を示す図4Aの
場合、電流の尺度が10倍になっていることに留意され
たい)。さらに、CV曲線に対する上記溶液のpHの影
響は、三次元構造体の上に作製したポリアニリンについ
ては、それほど大きくはないようである(図4Bを対比
されたい)。この結果は、Hイオンがより効率的に運
搬されているか、または利用されていることを示唆して
いる。
【0017】図6Aと図6Bは、被膜の表面形態を比較
している。両者の形態は、2つの電極について著しく異
なっている。通常の平坦な白金被覆セラミック電極上に
作ったポリアニリン被膜(図6B)は、緻密で平滑なカ
ーペット状の形態であるのに対し、A型の三次元構造電
極上に作ったポリアニリン被膜は、比表面積が大きい微
細孔構造を示す(図6A)。
【0018】上記2種の電極上での対応する一般的な充
放電曲線をそれぞれ図5Aと5Bとして示す。水性電解
質として1MZnSo(pH2.3)を用いるバッテ
リーシステムにおいて亜鉛シートをアノードとして用い
た。無負荷で開路状態の電池電圧は、ほぼ+1.5Vで
あった。三次元PAN/亜鉛電池(図5A)をサイクル
時間2分間、±1mA/cmの定電流で充放電させた
ところ、12回以上サイクルを繰り返した後も安定であ
った。これに対し、平坦なPAN/亜鉛システム(図5
B)は、不可逆的な挙動を示した。すなわち、電池電圧
は、充電時には急速に上昇して2Vを上回るに至り(こ
れはPANの安定性のウィンドーを超える場合があ
る)、放電時は瞬間的に降下するので、被膜は、サイク
ルを繰返した後に最終的に電極から分離した。
【0019】上記の結果は、新規な三次元構造体が、電
気化学的重合の電極として、有用であることを明確に実
証している。三次元電極上で製造したポリアニリンの電
気化学的動態(すなわち充放電の挙動)は、大きく改善
された。しかしながら、この特定のA型構造上のPAN
電極特性の観察された改良は、単に三次元構造からもた
らされる電極/基板の表面積の増大に起因しているよう
に思われる。この三次元構造は、さらに表面積/容積の
比率が高いポリマー構造が得られる重合を行うのに適切
な電流密度を与える。従って、導電性ポリマーの真の三
次元特性が確立されるならば、本発明を利用することに
より、PAN電極の性能を著るしく改善することができ
る。基板の微細構造の影響(平坦と三次元との対比) SO −2イオンの存在下で製造されたポリアニリン被
膜について、三次元構造体上に製造されたポリアニリン
電極の性能は、平坦なセラミック電極上に製造したもの
に比して、はるかに優れている。例えば、A型構造体上
に作ったポリアニリン電極(電極28)を有するバッテ
リーは、100%の電気量効率(coulomb ef
ficiency)で5mA/cmまでの電流密度で
充電される。しかしながら、電流密度が1mA/cm
から5mA/cmまで増大すると、充放電速度も±2
mV/Sから±7mV/sまで増大する。
【0020】試験された電流密度の範囲(1〜2mA/
cm)では、B型構造体上に作ったポリアニリン電極
(電極29と41)は、A型基板上に作ったものと同様
の性能を示した。図7A、7Bおよび図8ならびに図9
A、9Bおよび図10は、被膜の表面の形態と対応する
充放電曲線を示す。三次元構造体が、電気的重合を行う
前にナフィオン(商標名)の被膜でコートされた場合
(図9A、B9Bおよび図10)には、得られた表面は
いっそう緻密で平滑な形態を示した(電極41)。ま
た、ナフィオン上に作ったポリアニリン被膜は、機械的
により一層安定なはずであるから、実用上の観点からは
より魅力的である。電極基板としての別の三次元構造体 バッテリー用の三次元微小電極アレーのいくつかの製造
方法を評価した。三次元電極上に製造したポリアニリン
の電気化学的動態(A型と図11に示すB型)は、大き
く改善された。
【0021】図11において、9は基板(例えばセラミ
ックス或いはSi/Si)であり、11はポリイ
ミド層(厚さ100μm)であり、13は白金層(厚さ
6000オングストローム)である。
【0022】ポリアニリン電極の充放電容量をさらに改
善するために、白金被覆のポリイミドのポールの高さ
(h)/隣接するポール間の距離(1)の比を高くした
アレーを作成した。製造の第1工程は、基板9上へのポ
リイミド層11の付与である。一般に、京セラA493
セラミック基板へのポリイミドの接着性は、Si
に対するポリイミドの接着性よりも良好である。しかし
ながら、ポリイミド層のセラミック基板に対する接着性
は、製造中の相対湿度に対して非常に鋭敏なので、優れ
た接着性を得るためには、相対湿度を40%末満に保持
しなければならない。ポリイミド層を基板に析出させた
後、残りの工程が成功するか否かは、所望のアレーの形
態、特にポストの高さによって決まる。例えば、高さ
(h)=100μm、距離(1)=50μmおよび幅
(w)=50μmとした場合、ポストは崩壊し、ポリイ
ミド層が巻き上がって基板から分離した。それ故に、ポ
ストの高さは約50μmまで低めた(C型)。図12A
は、C型の白金被覆ポリイミド三次元構造体の走査型電
子顕微鏡による写真(40μmスケール)である。高さ
が約40μmで間隔が55μmである四角形のポストの
アレーを京セラ(Kyocera)A493セラミック
基板の上に作成した。
【0023】基板に対するポリイミド層の接着性の問題
を解消するために、図14Aに示す様に、シリコンウェ
ーハ15を異方性エッチングに供することにより、三次
元構造体を製造した(D型)。図13Aは、実際に製造
したD型の電極の走査型電子顕微鏡による写真である。
底部が四角であるピラミッド型構造のアレーを作るため
に、<100>配向のシリコンウェーハを使用した。1
7は、白金層(6000オングストローム)である。エ
ッチングを行なったシリコンポストのアレーは、高さが
約20μmで,相互の間隔は約70μmである。クロム
の残留層(恐ら<Siとともに)が、各ピラミッ
ドの頂部に認められる。或いは、<100>配向のシリ
コンウェーハ19を使用して、実質的に<100>配向
の壁を有する直立壁の四角柱型のアレーを作ることがで
きる(図14B参照)。21は、白金層(6000オン
グストローム)である。
【0024】循環電位差法により、C型とD型の三次元
白金微小電極アレー上にポリアニリン被膜を形成して、
その充放電挙動を評価した。電位差は、0.1Mアニリ
ンを含有する0.1MHSO溶液中、0.1V/s
の走査速度でSCEに対して一0.2〜+0.8Vの範
囲内で1000サイクル(5.5時間)循環させた。図
15はC型(図15A)とD型(図15B)のポリアニ
リン電極の充放電曲線、および先に作ったA型のポリア
ニリン電極(図15C)について得た充放電曲線を比較
して示す。電解質水溶液としての1MZnSO水溶液
(pH2.3)を電解液として用いるバッテリー実験
で、亜鉛板をアノードとして使用した。これらのバッテ
リーは、±1mA/cmの定電流で充電し、放電させ
た。
【0025】残念ながら、C型とD型のポリアニリン電
極はともに不可逆な挙動を示したので、約20サイクル
だけ続けた。一方、A型のポリアニリン電極は、より可
逆的であり、電位差サイクルを繰り返した後においても
安定であった。図12Bと13Bとは、それぞれC型
(図12A参照)とD型(図13A参照)の三次元微小
電極上に作ったポリアニリン被膜の表面形態を示す。こ
れらの走査型電子顕微鏡写真(40μmスケール)は、
アニリンの重合の大部分がポストの頂部で優先的に起こ
り、一方、底面では非常にわずかしか起こらないことを
示している。修正されたA型三次元構造体:E型とF型 上記の結果は、丸い曲線の表面を有する三次元ポリアニ
リン電極構造体が、バッテリー用の電極基板として、四
角壁構造を有するものよりもいっそう望ましいことを示
唆している。
【0026】より平滑なプロフィルを有する改良された
修正設計のA型構造を有する次の2つの形式のものを作
製した: E型:マスクとして2000メッシュのニッケルスクリ
ーンを用いて作製した、凸面のアレーで構成された構造
体(図16A;10μmスケール)。
【0027】F型:マスクとして100μmの孔を有す
るステンレス鋼製マスク片を用いて作製した、高さが約
20μmで直径が100μmの円形ポストのアレーから
なる構造体(図17Aと17B:それぞれ100μmス
ケールおよび40μmスケール)。
【0028】標準の電位差循環法により、これらの構造
体上にポリアニリン被膜を形成し、バッテリー性能を評
価した。図19Aと19Bは±2〜±10mA/cm
の範囲の充放電電流密度の関数としてのPAN/亜鉛バ
ッテリーの充放電曲線を示す。E型とF型の電極は、と
もに電気化学的可逆性において、前記の構造のものに比
して、大きく改善されている。ポリアニリンバッテリー
電極が、長期間にわたって、±10mA/cmもの高
さで充放電できることを示したのは、これが最初であ
る。さらに、このポリマー電極は、電位差循環を繰返し
た後にも、劣化の徴候をほとんど示さない(試験は10
0サイクルまで続けた)。図16B、図18Aおよび1
8Bは、E型とF型の三次元構造体上で成長させたポリ
アニリン被膜の表面の形態を示す。これらのポリアニリ
ン被膜は、これらの基板の全表面上に均一に成長し、か
つ大きな表面積を有する微細孔構造を示している。一般的な製造法(フォトリソグラフィ) 一般に、作製されたそのままの三次元ポスト(電極構
造)は、高さが約5〜200μmで、面積が約100〜
50000μm(四角形、円形または不規則の形態)
である。ポストの端縁間の間隔は、約10〜50μmで
ある。より好ましくはポストは、高さが約10〜50μ
mで、表面積が約10000〜30000μmであ
り、その間隔は、約50〜100μmである(ポストの
周縁間で)。これらのポストは、例えば、当該技術分野
で公知の通常のリソグラフィを用いて、基板の表面に形
成される。本明細書に記載するように、フォトリソグラ
フィが、より好ましい。
【0029】E型とF型の白金被覆ポリイミドポスト構
造体を製造する主な工程は、次の通りである。
【0030】工程1:基板(例えば、京セラA493セ
ラミックタイル)を硫酸−過酸化物混合物中で洗浄し、
次いでその基板を150℃を超える温度(300℃ま
で)で少なくとも1時間ベークして,脱水を行う。
【0031】工程2:接着促進剤の層を塗布し、基板を
約10分間ベークする(シリコンウェーハを基板として
使用する場合には、特に必要)。基板の中心にポリイミ
ドを塗布して回転させる。ポリイミド層の厚みは、0.
5〜100μmであり、これは回転速度で決まる。
【0032】工程3:85℃の温度に予め加熱されたホ
ットプレート上に上記の基板を30分間おいた後、90
℃のベーク炉内に戻して30分間維持する。
【0033】工程4:紫外線照射露光システムによって
基板を予め決められた時間露光し、次いで現像するため
に少なくとも30分間から1時間ベークする。基板をス
プレー現像し、次いでスプレーリンスを行なって未反応
のポリイミドを除去し、次いで基板を送風乾燥して、所
望の三次元の微小構造体を形成させる。
【0034】工程5:排気を行い、温度をプログラム制
御して、減圧ベーク炉内でポリイミドを完全に硬化させ
る。
【0035】工程6:例えば、米国特許願第828,4
14号に記載された方法で構成された手順に準じて白金
を析出させる。
【0036】A.亜鉛−ポリアミンバッテリーの実験室
プロトタイプの設計 亜鉛板のアノード、自己ドープポリアニリン電極(PA
N/TsまたはPAN/TFMSA)およびバッテリー
支持電解質(1MZnSO、pH2.3)からなる水
性ポリマーバッテリーの実験室プロトタイプを設計し
た。実験室プロトタイプのサンプルを合計20個作製
し、バッテリーの最善のコンポーネントを確認するため
に試験した。
【0037】図20および21は、実験室プロトタイプ
に用いるハウジングとクランプの構造を示す。ハウジン
グは、基本的に密閉ボックスであり、大きさが約2×2
×1.5インチでプレキシグラス製である。図20Aに
ハウジングの正面図を示し、図20Bに平面図を示し、
図20Cに側面図を示す。2つのバッテリー電極(とも
に大きさが1×1インチ)をクランプ(図21Aにその
平面図を示し、図21Bにその側面図を示す)を用いて
組み立てた。ワイヤを絶縁するために使用するエポキシ
樹脂は、スペーサとして作用する。1cm平方の亜鉛板
を1インチ平方のセラミックタイル(京セラA493)
上に固定し、全実験を通じてアノードとして使用した。
ナフィオン(NAFION:商標名)フィルム中に分散
させた亜鉛の微小粒子で構成されている亜鉛アノードの
試験は、行なわなかった。
【0038】B.自己ドープポリアニリンに用いる三次
元電極基板と電気化学的重合 バッテリーの評価を行なった全期間中、常に自己ドープ
ポリアニリン電極の充電容量を最大にする電極基板とし
ての三次元微細構造体(すなわち白金被覆三次元ポリイ
ミド構造体)。
【0039】プロトタイプバッテリーにおいて使用した
自己ドープポリアニリン カソード(すなわち1cm
の電気活性領域)の大部分は、ネガレジストで作られた
改良設計の1c型三次元基板上に形成した(1c型アレ
ー=15μm平方で4μmの高さ)。
【0040】ポリマー中のドーパントのTSまたはTF
MSAは、TSまたはTFMSA/モノマーの比率が約
10/1〜1/10のモル比で、必要ならば、最初の電
気重合溶液中に含有されている。1つの実施態様では、
1:1モル比が好ましい。また、米国特許願第848,
414号に開示されている発明で製造されている電気化
学的ポリマーを適応させてもよい。
【0041】1.ファットポスト電極 図22Aおよび22Bは、本発明の標準の三次元電極で
あるファットポストの走査型電子顕微鏡による2枚の写
真(SEM;それぞれ100μmスケールおよび10μ
mスケール)である。そのアレー群は、高さが約20μ
mで直径が約100μmの丸形ポストのアレーからな
り、白金被覆ポリイミド製である。
【0042】図48Aおよび48Bは、多孔質のセラミ
ック基板上に形成されたポリアニリン/トシレート(P
AN/TS−PAN3069)のSEM(それぞれ40
μmスケールおよび4μmスケール)を示し、図49A
および図49Bは、多孔質のセラミック基板上に形成さ
れたポリアニリン/トリフルオロメタンスルホン酸(P
AN/TFMSA−PAN3070)のSEM(それぞ
れ40μmスケールおよび4μmスケール)を示す。
【0043】表1に、充放電電流密度の関数として、フ
ァットスポット上に成長させた2種の有望な自己ドープ
ポリアニリン電極についての電気量効率と電気容量とを
比較して示す。
【0044】
【表1】 電気量効率は、電流密度が増大するにつれて増大し、両
方の電極ともに±20mA/cmで100%に達す
る。充電容量については、現在のところ、PAN/Ts
が優れているようである。しかしながら、充電容量は、
両方の電極ともに電流密度が増大するにつれて減少す
る。本発明者は、高運転電流密度において充電容量を増
大させるために、基板の構造を改良することに努力を集
中した。
【0045】2.改良されたファットポスト電極の製造 改良されてファットポスト電極(1a型アレー、3μm
平方で高さが1μm;および1b型アレー、4μm平方
で高さが2μm)を製造した。長時間ポリイミドに曝露
された場合に生ずる恐れのある健康に対する有害作用の
ため、ネガネガティブフォトレジストを用いる紫外線レ
ジスト法を用いた。図23は、下記のようにして製造し
た新しい三次元(1型)構造を示す。
【0046】工程1:1インチ×1インチのセラミック
基板23(京セラ A493タイプ)にネガティブ レ
ジスト25(KTI747)をコートし、空気中80℃
にて30分間、軽ベーキングを行なう。
【0047】工程2:1000メッシュのニッケルスク
リーンのマスク片を通して、紫外線に曝露してレジスト
をパターン化し、KTI802ネガティブ レジスト現
像液(100%濃縮)で現像し、続いてクロロベンゼン
でリンスする。得られたパターンは、いずれも中心間の
間隔が4μmであり、3μm平方で高さが1μmのパタ
ーン(1a型アレー)により、または4μm平方で高さ
が2μmのパターン(1b型アレー)で構成されてい
る。
【0048】工程3:レジストを空気中100℃にて3
0分間、硬ベーキングを行なう。
【0049】工程4:蒸着法を用いて、レジスト上に厚
さ4000オングストロームの金層27を析出させる。
【0050】上記の電極基板は、電気化学的重合によ
り、ポリアニリンまたはポリピロール層29をすぐに形
成することができる。
【0051】図24Aと24Bは、完成した構造体のS
EM写真である。
【0052】表2に実験室プロトタイプバッテリーとし
て合成し、試験した自己ドープポリアニリン電極の特性
を列挙する。
【0053】
【表2】 三次元のフォトレジスト層の全表面は、オーム蒸着法に
よって作った金の層で被覆した。電気化学的重合を行な
う前に、通常電気化学的活性領域1cmのみ(他の部
分は、スリーエム社のタイプ470テープで数層マスク
する)を溶液に曝露する。フォトレジストは、約150
℃を超えると不安定になるので、白金層を析出させるた
めに、スパッタリング法を用いた。金を金属層として使
用した場合には、PAN/Ts被膜は充分に成長しなか
った。PAN/TFMSAの被膜は、まだ解明されてい
ない金の電気触媒的作用によって、非常に急速に成長す
る。それ故に、自己ドープポリアニリン電極の大部分
は、トリフルオロメタンスルホン酸を用いて合成した。
【0054】表3は、実験室プロトタイプバッテリーで
使用した自己ドープポリアニリンの電気化学的合成条件
を示す。
【0055】
【表3】 図25のAとBとは、それぞれ当初の1c型三次元電極
とPAN/TFMSA(PAN3098)の成長被膜と
のSEM写真である。1c型三次元電極上に成長させた
PAN/TFMSA被膜は、表面積が大きい均一な微小
多孔構造を示し、バッテリー用に理想的である。同じ被
膜を通常の平坦な基板上に成長させた場合、その被膜は
多数の全面的な微小クラックを示した(図25C)。1
c型の三次元基板は、「正しい」範囲の電流密度を提供
するようである。これは、表面積/容積の比率が高いポ
リマー構造がもたらすものである。
【0056】C.実験室プロトタイプバッテリーの充放
電試験による評価 各種の充放電試験(異なる充電時間での定電圧充電と定
電流充電)を行なって、各種の実験室プロトタイプバッ
テリーを評価した。定電圧充電の場合には、ポリアニリ
ン陽極(作用電極端子に接続)と亜鉛板陰極(対電極端
子と参照電極端子に接続)との間にポテンショスタット
を用いて+1.8Vの電圧を加えた。
【0057】最初のバッテリースクリーニング試験は、
以下のようにして行なった。
【0058】各バッテリーを1.8Vで2分間充電し、
続いて1分間無負荷で開路状態にし、次に小形白熱電球
(1.5V、25mA)を用いて、バッテリーが完全に
放電してしまうまで、高電流密度で放電した。必要に応
じて、1分間無負荷開路状態にした後、全シーケンスを
繰り返した。表4に結果を要約して示す。
【0059】
【表4】 白金被覆多孔質セラミック、すなわちFA12とFA1
0の基板を用いた場合(表3中のPAN3079a、3
084、3085および3086)およびポリマーを1
c型電極の全表面に成長させた場合(表3と表4のPA
N3096とPAN3097)には、バッテリーは電荷
を保持せず、ほとんど瞬間的に放電した。これらポリア
ニリン電極の共通の特徴は、電気的重合反応は長時間継
続されたものの(例えば1〜2日間)、ポリマー被膜は
充分に成長しなかった様である(40クーロン以下しか
蓄えられなかった)。
【0060】図26は、異なる自己ドープポリアニリ
ン、即ち、PAN/TFMSA(PAN3094:8
1.2クーロン)とPAN/Ts(PAN3095:9
9.2クーロン)からなる2つのプロトタイプバッテリ
ーの充放電曲線を示す。PAN/TFMSAベースのバ
ッテリーは、少ない電気量(81クーロン)を用いて合
成したにもかかわらず、PAN/Tsベースのバッテリ
ー(4.5分間)の約2倍(9.3分間)放電を持続し
た。この結果は、金被覆1c型三次元基板を用いた場合
に、PAN/TFMSAが優れたバッテリー電極性能を
発揮することを示している。
【0061】図27および図28は、PAN/TFMS
Aカソードと亜鉛板アノードを備えた3種のプロトタイ
プバッテリーの電気量効率と充電容量とを、1MZnS
溶液中でポリマー固体電解質としてナフィオン被膜
を有しもしくは有しない場合の充放電電流密度の関数と
して、比較して示す。3種のPAN/TFMSAは、使
用する電気量を変えて作られた。即ち、PAN3101
は205C/cmで、PAN3100は95C/cm
で、PAN3099は262C/cmで作成した。
容量と電気量効率は、バッテリーが各充放電過程が終了
した後、ナローウィンドーのカットオフ電圧のいずれか
(すなわち1.35V〜1.75V)に到達する時間に
基いて、計算した。この方法は、バッテリー電極を正し
く比較する基準を提供するが、バッテリーはごくわずか
充電されているだけなので、得られる充電容量値は低
い。最善の充放電特性は、厚さ約2mmのPAN/TF
MSA被膜のPAN3100(全電気量95C/cm
で製造)に認められた。電気化学的重合プロセス中の全
電気量がさらに増大すると、さらに厚みが大きい被膜が
生成するものの、電気量効率および容量は、増大も減少
もしなかった。ナフィオン被膜をPAN/TFMSA被
膜の上にキャストして、1MZnSO溶液とともにポ
リマー固体電解質として使用すると、充電容量がかなり
減少することが観察された(PAN3101)。117
ナフィオン膜をポリマー固体電解質として用いた場合に
も、充電容量の低下が認められた。ナフィオン被膜の特
性は、修正する必要がある。
【0062】図29は、一定電圧(+1.8V)を用い
て、時間を変えて充電したPAN/TFMSA(PAN
3101)を使用するプロトタイプ バッテリーの放電
曲線を示す。充電時間の増大とともに、充電容量は増大
した。すなわち、このバッテリーは、1時間充電した場
合に20分間持続した。しかしながら、放電電圧を時間
の関数として示すプロットには、プラトー領域がない。
これは、一般のポリマー電極の特徴である。観察された
放電曲線は、コンデンサーの典型的な放電挙動に似てい
る。次に、ドーピング率を評価するために、充電を一定
電流(+10mA/cm)で行なった。
【0063】図30は、その放電曲線を示す。ドーピン
グ率=y(%)は,下記の様にして計算された。
【0064】 y=100QM/FW×10−3=96Q/W 上式において、Wはポリアニリン電極の重量(mg)、
Qは全電気量(クーロン)、Mはアニリンの分子量(g
/mol、この場合92g/mol)およびFはファラ
デー定数(9.56×10C/mol)である。この
バッテリーの性能は、ドーピング率(充電時間)が増大
するとともに改善されている。このバッテリーは、ドー
ピング率25%のレベルまで充電されると、負荷として
前記電球を用いた場合に約14分間持続した。時間の関
数としての電圧のプロットから、平均電池電圧が1Vで
あるとして、充電容量とエネルギー密度をそれぞれ80
Ah/kgおよび80Wk/kgと算出することができ
る。これらの値は、実用的なバッテリーとしては、有意
的に高い値である。さらに、上記の25%というドーピ
ング率では、電圧−時間曲線に半プラトー領域が認めら
れる。その上、このバッテリーをより高いドーピング率
(>50%)まで充電して、充電容量とエネルギー密度
を増大させることができるであろう。
【0065】図31は、PAN/TFMSA(PAN3
098)と亜鉛とを使用する実験室プロトタイプユニッ
トについて、±20mA/cmで加速充放電サイクル
(120秒/サイクル)を実施した場合の時間の関数と
しての電池電圧を示す。このポリマーバッテリーは、初
めて±20mA/cmという高い電流密度を用いて試
験されたことに留意しなければならない(プログレスレ
ポート2の図12に示す類似のプロットは±15mA/
cmで得られた)。この試験は、600サイクルまで
続けた。この際、電池電圧は、わずかずつ徐々に低下し
た後、約5×10秒後に安定化した。しかしながら、
観察された電池電圧のわずかな低下は、一部には(或い
は恐らく大部分は)、亜鉛板アノードの劣化の結果であ
る。何故ならば、亜鉛は長期間充放電サイクルを行うと
樹枝状結晶(dendrites)を形成することが知
られているからである。亜鉛板電極は、試験後に表面が
粗くなっていることが認められた。可撓性のバッテリー電極として、薄膜基板上に形成させ
た三次元白金電極 厚さ0.001インチと0.005インチのカプトン
(商標名;KAPTON)基板上に、スパッターされた
白金の比較的厚い層(約1μm)を設けて,数種の電極
を作製した。可撓性のカプトン基板(厚さ0.001、
0.003および0.005インチのものを含む;米
国、デラウェア州 19898、ウィルミントンのイ
ー.アイ.デュポン デ ニーモアス アンド カンパ
ニーから入手)は、スパッターされた白金の比較的厚い
層(約1μm)に対して優れた接着性を示した。白金の
カプトンに対する接着性は良好のようであったのに対
し、ポリアニリン被膜と白金表面間の接着は不良であっ
た。したがって、電極のそれ以上の特性決定はできなか
った。可撓性基板上に三次元構造の電極を作製して、新
しい改良された「ファットポスト」電極を得た。図1と
11とは、それぞれ新しい三次元微細構造を示す。金属
を蒸着された可撓性基板上に、提案された薄い被膜を有
する可撓性ポリマー電池が作製されている。いくつかの
可撓性絶縁基板を試験して、基本的な電気化学的スクリ
ーニング試験を実施し、さらに重合させるのに最も適切
なものを選択した。
【0066】
【実施例】下記の実施例は、本発明をさらに説明するた
めに記載したものであり、本発明を限定するものではな
い。 実施例1三次元構造を製造する手順 薄い可撓性のカプトン基板上に白金被覆ポリイミド三次
元構造を作るのに用いる手順の概要は、以下の通りであ
る。この製造方法は、先述の様に、固体の非可撓性基板
上に電極を作製するためにも、有用であることに留意さ
れたい。
【0067】市販されている材料には以下のものが含ま
れる。すなわち: −2インチ平方のカプトン(物理的に研磨され、次いで
洗剤を使って超音波洗浄されたもの)、 −チバ ガイギーXU408 プロビミド フォトイマ
ギジアブル ポリイミドレジスト(Probimide
Photoimageable Polyimide
Resist)、 −チバ ガイギー接着プロモーターシステム(QZ32
89およびQZ3290)、 −チバ ガイギーXU3301現像剤、 −チバ ガイギーXU3311リンスII 市販されている装置には下記のものが含まれる。すなわ
ち; −フォトレジストスピンコーター(1000〜4000
rpmが可能なもの)、 −ホットプレート(予備ベーキング用)、 −フォトレジスト処理および真空スパッター析出の両方
に用いるマスク類と取り付け器具類、 −平行光源(collimated light so
urce)、 −真空硬化オーブン(350℃が可能なもの)、 −N乾燥ガン、 −MCRスパッター装置工程1 :基板(1.5インチ平方で厚さ0.003イン
チのカプトンシート)を物理的に研磨し、イソプロピル
アルコールとフレオンで超音波を利用して洗浄した。次
いで、脱水のために、150℃以上の温度で少なくとも
1時間ベークした。
【0068】工程2:接着プロモーターは、接着プロモ
ーター(チバ ガイギー社の接着プロモーターシステ
ム)を4000rpmで30秒回転させて塗布すること
により層状に形成させ、ついで水平方向に5分間空気を
送って乾燥させて、厚みを均一にした。
【0069】工程3:ポリイミドであるチバ ガイギー
XU408 プロビミド フォトイマジアブル ポリイ
ミド レジストを1000rpmで30秒間回転して塗
布し、水平方向に1時間空気を送って乾燥させた。次い
で、基板を90℃で30分間ベークし、次にコーナーを
注意深く除去して、接着テープが残らないようにした。
【0070】工程4:上面にレジストを位置させた状態
で、基板を2インチのスライドガラス上に置いた。マス
クを2枚のスライドガラスの間に挟んで基板に固定し、
次いで基板をUV照射露光装置で約15秒間露光した。
この工程に続いて、撹拌しながら浸漬現像を2分間行な
い、次いで撹拌しながら浸漬リンスを1分間行なって未
露光と未反応のポリマーを除去し、次いで窒素でブロー
乾燥して、所望の三次元微小構造の基板を製造した。
【0071】工程5:後ベーキングの工程は、ポリイミ
ドを収容した真空オーブン内を排気し、45分間で温度
を350℃まで上昇させ、350℃で30分間ベークす
ることによって行なわれた。この工程の終了後、基板を
大気圧下で15分間冷却させた。
【0072】工程6;白金を標準の方法を用いて析出さ
せて、400オングストロームのクロム接着層と800
0オングストロームの白金層とを生成させた。
【0073】100μmメッシュの金属シャドーマスク
を使用して製造したポリイミドポストを図32Aと32
B(それそれ200μmスケールおよび50μmスケー
ル)に示す。図33Aと33B(それぞれ100μmス
ケールと50μmスケール)は、100μmのワイヤー
メッシュマスクを使用して、30秒間露光して作ったポ
リイミドポストを示し、図34A、34B、35Aおよ
び35B(それぞれ12μm、12.6μm、10μm
および10.5μmスケール)は、異なる露光時間で作
ったポストを示す。20μmのポストマスクを用いて作
った白金被覆ポリイミドポストを図36Aと36B(そ
れぞれ20μmスケールおよび5μmスケール)に示
す。可撓性カプトン基板の表面上のかき傷は、表面を物
理的に研磨することによって生じるものであり、基板と
ポリイミドレジスト層との間の接着性を改善するもので
ある。図36Bでは、ポリイミドポストは、30度の角
度で観察されている。図37は、ポリイミド三次元構造
の表面の輪郭のクローズアップ(5μmスケール)を示
す。 実施例2スパッターされた白金被膜を有する可撓性カプトン スパッターされた白金の比較的厚い層(約1μm)を有
するカプトン基板(デュポン社製;厚さ0.001イン
チと0.005インチのもの)の上に、数種の電極を形
成させた。一般に、カプトン基板は、白金スパッタリン
グ析出法と適合していることがわかった。その理由は、
カプトンが基本的にポリイミドからなるためである。し
かしながら、0.005インチ厚のカプトン基板は、厚
すぎるために、本発明の用途に対して充分な可撓性を発
揮しないことが明らかとなった。その上、この基板はス
パッタリング工程中の熱の蓄積と薄い金属被膜からの応
力とのために、白金電極が析出した後、湾曲するので、
引続いて電気化学的試験を行なうには適していなかっ
た。これに対し、0.001インチ厚のカプトンは、金
属の析出後にも、機械的な変化はなく、本発明の用途に
おいて充分な可撓性を発揮した。白金をスパッターした
カプトン基板について、20%HSO中で電気化学
的特性を調べたところ、白金ワイヤーと類似の循環ボル
タンモグラムを示した。
【0074】白金で被覆した0.001インチ厚のカプ
トン基板が、試験した3種の基板中で最も望ましい可撓
性基板であったので、以後の実験で使用した。 実施例3可撓性電極上へのポリアニリンの電気化学的重合 0.1Mアニリンと1M TFMSAとを含有する溶液
中で、SCEに対して−0.2V〜+0.8Vの電気化
学的ウィンドーで電位差循環法を用いて、白金をスパッ
ターした0.001インチ厚のカプトン上にトリフルオ
ロメタンスルホネートをドープしたポリアニリン(PA
N/TFMSA)を電気化学的に合成した。図38は、
重合中の循環ボルタンモグラムを示す。図39Aと39
Bは、上記ポリマーの表面の形態を示すSEM(それぞ
れ200μmスケールおよび40μmスケール)であ
る。その表面は、分散されたポリマーのいくつかのクラ
スターを有するPAN/Tsの形態に似た微細な微小構
造を示している。重要なことは、カプトン上に作られた
PAN/TFMSAの表面には、ひび割れがないという
ことである。これに対し、該ポリマーを通常の平坦なセ
ラミック基板上に作る場合には、このひび割れが常に認
められている。
【0075】PAN/Tsについて観察されたのと同様
に、カプトン上にスパッターされた白金の平坦な表面へ
の該ポリマーの接着性は不良であった。さらに多くの実
験条件により、三次元構造を改変したカプトン基板を用
いて作った薄い被膜のPAN/TFMSAのバッテリー
性能の特性が明らかとなった。 実施例4トルエンスルホン酸ベースの自己ドープポリアニリン 0.1Mアニリンモノマーおよび外部ドーパントとして
の1Mトシラートの水溶液中で、実施例3におけると同
様にして可撓性カプトン基板上にポリアニリンポリマー
を合成した。電位差は、通常どおり走査速度0.1V/
秒でSCEに対して約0.2V〜+0.8Vの間で循環
させた。図40は、重合中の代表的な循環ボルタンモグ
ラムを示し、表面の形態のSEM(それぞれ200μm
スケールおよび40μmスケール)を図41Aと41B
に示す。その表面は、大きな表面積を有する超微細微小
構造を示し、通常の平坦なセラミック基板上に得られる
ポリアニリン/トシラート(PAN/Ts)によく似て
いる。図44Aおよび44Bは、100μmの白金をコ
ートした三次元構造体上に成長させたポリアニリンポリ
マーの走査型電子顕微鏡写真(それぞれ40μmスケー
ル)である。比較のためポリイミドのポストも20ミク
ロンのメッシュを用いて作った。20ミクロンの三次元
アレーは、表面積が増大するので、増大した電荷を運ぶ
ことができる、いっそう効率的な電極を作ることができ
る。図24Aと24Bは、20μmのマスクを用いて作
製したポリイミドポストの走査型電子顕微鏡写真を示
し、下方の写真は、同じ20μmの三次元ポリイミドア
レーのクローズアップである。電気的重合 0.1Mのアニリンモノマーおよびドーパントとして1
Mのトシラートを含有する水溶液中で、電位差循環法を
用いて、0.001インチ厚のカプトンシートに白金を
スパッターした三次元構造の基板上に電気化学的重合を
行なった。図45は、カプトンシート上に作ったポリイ
ミドの三次元構造の走査型電子顕微鏡写真である。ファ
ットスポットの厚みは、約4.4μmである。電位差
は、0.1V/秒の走査速度で、SCEに対して−0.
2V〜+0.8Vの範囲で循環させた。図46Aと46
Bは,上記の電極上に成長させたポリアニリン表面の形
態を示す。その表面は,表面積が大きい超微細の微小構
造を呈しており、通常の平坦なセラミック基板上に得ら
れるポリアニリン/トシラート(PAN/Ts)に非常
に似ている。図47Aと47Bは、それぞれ直径100
μmのポスト上で重合させたPAN/Tsを示す。
【0076】本明細書には、本発明の幾つかの実施態様
を示したが、本発明の思想と適用範囲から逸脱すること
なく、バッテリー電極または電極自体として用いる高分
子の三次元電極表面の製造方法に各種の改変を行ない得
ることは、当業者にとって明らかであろう。本願の特許
請求の範囲の適用範囲に含まれるこのような改変は、す
べて本願の特許請求の範囲に記載された本発明の実施に
相当する。
【図面の簡単な説明】
【図1】ポリマー、金属(Pt)層およびポリイミドを
積層して作成した突出部、ならびにSiでコート
したシリコンウェーハもしくはポリイミドで被覆したセ
ラミックからなる、三次元ポリマー電極構造体の概要を
示す断面図である。
【図2】A型アレーの三次元微小電極を示す走査型電子
顕微鏡写真(SEM)である。
【図3】B型アレーの三次元微小電極を示す走査型電子
顕微鏡写真である。
【図4】白金でコートされた2種のアレーの三次元微小
電極について、1MZnSO中異なるpH値(2.3
および4.5)で、走査速度50mV/秒で測定した循
環ボルタンモグラム(voltammogram)を示
すグラフである。
【図5】循環電位差法(5.5時間)によって成長させ
た2種のポリアニリン被膜について、アノードとして亜
鉛板を備えた1M硫酸亜鉛溶液中において、pH2.3
で、±1mA/cmの条件下での充放電曲線を示すグ
ラフである。
【図6】図5に示す2種のポリアニリン被膜の表面状況
を示す走査型電子顕微鏡写真である。
【図7】ナフィオン被膜なしで成長させたポリアニリン
被膜について、アノードとして亜鉛板を備えた1M硫酸
亜鉛溶液中(pH2.3)、±1mA/cmの条件下
での充放電曲線を示すグラフである。
【図8】B型三次元微細構造体を用いて製造したポリア
ニリン被膜の表面形態の走査型電子顕微鏡写真(40μ
mスケールおよび100μmスケール)である。
【図9】ナフィオン被膜を用いて成長させたポリアニリ
ン被膜について、アノードとして亜鉛板を備えた1M硫
酸亜鉛溶液中(pH2.3)、±1mA/cmの条件
下での充放電曲線を示すグラフである。
【図10】B型三次元微細構造体を用いて製造したポリ
アニリン被膜の表面形態の走査型電子顕微鏡写真(40
μmスケールおよび100μmスケール)である。
【図11】白金で被覆された丸型ポリイミドポストのア
レーからなるB型三次元電極の概要を示す断面図であ
る。
【図12】ポリアニリン被膜形成前のC型とD型の三次
元微細電極を比較する走査型電子顕微鏡写真(40μm
スケール)である。
【図13】図12の2枚の走査型電子顕微鏡写真に対応
して、電位差循環法でポリアニリン被膜形成後のC型と
D型の三次元微細電極を比較する走査型電子顕微鏡写真
(40μmスケール)である。
【図14】エッチングで作製した、底部が四角形のピラ
ミッド構造および四角柱形構造のD型三次元電極の概要
をそれぞれ示す断面図である。
【図15】形状および/または材質の異なるポスト電極
について、アノードとして亜鉛板を備えた1M硫酸亜鉛
溶液中(pH2.3)、±1mA/cmの条件下での
充放電曲線を示すグラフである。
【図16】ポリアニリンを成長させる前後のE型三次元
微小電極をそれぞれ示す走査型電子顕微鏡写真(10μ
mスケール)である。
【図17】ポリアニリンを成長させる前のF型三次元微
小電極を示す走査型電子顕微鏡写真(100μmスケー
ルおよび40μmスケール)である。
【図18】図17に対応して、ポリアニリンを成長させ
た後のF型三次元微小電極を示す走査型電子顕微鏡写真
(100μmスケールおよび10μmスケール)であ
る。
【図19】E型およびF型三次元微小電極について、ア
ノードとして亜鉛板を備えた1M硫酸亜鉛溶液中(pH
2.3)で、種々の電流密度での充放電曲線を示すグラ
フである。
【図20】プロトタイプバッテリーのハウジングの概要
を示す三面図である。
【図21】プロトタイプバッテリーのクランプの概要を
示す平面図および側面図である。
【図22】ファットポストからなる三次元微小電極を示
す2つの走査型電子顕微鏡写真(100μmスケールお
よび10μmスケール)である。
【図23】自己ドープ(self−doped)ポリア
ニリン、金の様な貴金属、ネガティブレジストおよび基
板からなる改良された三次元構造体の概要を示す断面図
である。
【図24】747ネガレジストパターンの1a型アレー
および1b型アレーをそれぞれ示す走査型電子顕微鏡写
真(4μmスケール)である。
【図25】20μmスケールで金蒸着1c型三次元電極
基板を示し(A)、400μmスケールで該金蒸着1c
型三次元電極基板上に形成されたポリアニリン/トリフ
ルオロメタンスルホン酸の被膜を示し(B)、および1
00μmスケールで該金蒸着1c型三次元電極基板上に
形成されたポリアニリン/トリフルオロメタンスルホン
酸の被膜を示す(C)走査型電子顕微鏡写真である。
【図26】2種の自己ドープポリアニリンであるPAN
/TsとPAN/TFMSAについて、アノードとして
亜鉛板を備えた1M硫酸亜鉛溶液中(pH2.3)で且
つ1.5V、25mAの白熱電球を負荷因子として用い
た場合の種々の電流密度での充放電曲線を示すグラフで
ある。
【図27】各種のPAN/TFMSAバッテリー電極に
ついて、1M硫酸亜鉛溶液中における電圧範囲1.75
Vと1.35Vに対する電流密度の関数としての電気量
効率を示すグラフである。
【図28】図27に特性を示す各種のバッテリー電圧に
ついて、同一条件下での容量を示すグラフである。
【図29】ポリアニリン/トリフルオロメタンスルホン
酸(PAN3101)を使用する電池を+1.5Vで所
定時間(2分間、10分間、60分間)充電した後、亜
鉛板をアノードとし、白熱電球(1.5V、25mA)
を負荷として、1M硫酸亜鉛溶液(pH2.3)中で放
電させた場合の放電曲線を示すグラフである。
【図30】ポリアニリン/トリフルオロメタンスルホン
酸(PAN3103)を使用する電池を+1.5Vで所
定時間(2分間、10分間、30分間)充電した後、亜
鉛板をアノードとし、白熱電球(1.5V、25mA)
を負荷として、1M硫酸亜鉛溶液(pH2.3)中で放
電させた場合の放電曲線を示すグラフである。
【図31】ポリアニリン/トリフルオロメタンスルホン
酸(PAN3098)−鉛バッテリーを1M硫酸亜鉛溶
液(pH2.3)中±20mA/cmで放電させた場
合の優れた長時間充放電特性を示すグラフである。
【図32】100μmメッシュの金属シャドーマスクを
用いて製作した三次元ポリイミドポストの走査型電子顕
微鏡による2枚の写真(それぞれ200μmスケールお
よび50μmスケール)である。
【図33】100μmメッシュのワイヤーマスクを用
い、30秒間露出し、2分間の浸漬による現像により製
作したポリイミドポストの2枚のSEM(100μmス
ケールおよび50μmスケール)である。
【図34】25秒間紫外線に露出、2.5分間現像およ
び1分間リンスの条件で製作したポリイミドポスト(1
2μmスケール)、および30秒間紫外線に露出、2.
5分間現像および1分間リンスの条件で製作したポリイ
ミドポスト(12.6μmスケール)を示す2枚のSE
Mである。
【図35】15秒間紫外線に露出、2.5分間現像およ
び1分間リンスの条件で製作したポリイミドポスト(1
0μmスケール)、および20秒間紫外線に露出、2.
5分間現像および1分間リンスの条件で製作したポリイ
ミドポスト(10.5μmスケール)を示す2枚のSE
Mである。
【図36】20μmのマスクを使用して製作した白金被
覆ポリイミドポスト(20μmスケール)、および同様
にして製作したポリイミドポスト(5μmスケール)を
示す2枚のSEMである。
【図37】三次元ポリイミドポストの表面形態のクロー
ズアップを示す5μmスケールのSEMである。
【図38】0.1Mアニリンと0.1Mトリフルオロメ
タンスルホン酸との重合によって、白金をスパッタリン
グしたカプトン上に合成したポリアニリン/トリフルオ
ロメタンスルホン酸の代表的な1例のサイクリックホル
タンモグラムである。
【図39】白金をスパッタリングしたカプトン上に作っ
た自己ドープポリアニリン/トリフルオロメタンスルホ
ン酸の代表的な表面の形態を示す2種のSEM(200
μmスケールおよび40μmスケール)である。
【図40】0.1Mアニリンと0.1Mトルエンスルホ
ン酸との重合により、白金をスパッタリングしたカプト
ン上に合成したポリアニン/トルエンスルホン酸の他の
代表的な1例の循環ボルタンモグラムである。
【図41】白金をスパッタリングしたカプトン上に作っ
た自己ドープポリアニリン/トルエンスルホン酸被膜の
代表的な表面の形態を示す2枚のSEM(それぞれ20
0μmスケールおよび40μmスケール)である。
【図42】ポリアニリン/トルエンスルホン酸の循環ボ
ルタンモグラムの代表的な1例である。
【図43】ポリアニリン/トルエンスルホン酸の循環ボ
ルタンモグラムの代表的な1例である。
【図44】電位差循環法を用いて作製した自己ドープポ
リアニリン/トルエンスルホン酸被膜の代表的な表面の
形態(40μmスケール)および定電流法を用いて製作
した自己ドープポリアニリン/トルエンスルホン酸被膜
の代表的な表面の形態(40μmスケール)をそれぞれ
示す2枚のSEMである。
【図45】白金をスパッタリングしたカプトン基板上に
作製したファットポスト三次元電極のSEM(200μ
mスケール)である。
【図46】白金をスパッタリングしたカプトン基板の表
面に作製した三次元ファットポスト電極上に重合させた
PANの表面形態を200μmスケールおよび40μm
スケールで示すSEMである。
【図47】カプトン基板上の100μmポリイミドポス
ト表面のPAN被膜を上表面を示す2枚のSEM(それ
ぞれ1mmスケールおよび50μmスケール)である。
【図48】多孔質セラミック基板上に成長させたポリア
ニリン/トシラート(PAN/Ts−PAN3069)
を示す2枚のSEMである。
【図49】多孔質セラミック基板上に成長させたポリア
ニリン/トリフルオロメタンスルホン酸(PAN/TF
MSA−PAN3070)を示す2枚のSEMである。
【符号の説明】
1…基板 3…ポリイミド層 5…白金層 7…ポリマー層 9…基板 11…ポリイミド層 13…白金層 15…シリコンウェーハ 17…白金層 19…シリコンウェーハ 21…白金層 23…セラミック基板 25…ポジティブレジスト 27…金層 29…ポリピロール層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 マルク ジェイ. マドウ アメリカ合衆国 94306 カリフォルニア パロアルト ブライアント ストリート 3680

Claims (26)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】実質的に平滑な電極表面と比較して電流容
    量が改善された導電性有機ポリマーで被覆された基板を
    有する三次元電極構造体。
  2. 【請求項2】有機ポリマーが、ポリアニリンまたはポリ
    ピロールである請求項1に記載の構造体。
  3. 【請求項3】単位面積当りで実質的に平滑な表面と比較
    して約40〜100倍の電流容量を有する請求項1に記
    載の構造体。
  4. 【請求項4】約5〜15mA/cmで可逆的に充電で
    きる請求項1に記載の構造体。
  5. 【請求項5】実質的に平滑な表面に比較して改良された
    特性を有し、バッテリー電極として使用される三次元ポ
    リマー−基板構造体であって、 基板表面上にポリ(アニリン)またはポリ(ピロール)
    被膜の薄い表面層を有し、 ポリアニリンまたはポリピロールの被膜の厚さが約0.
    1〜10μmであり、かつ基板の表面が不規則であるか
    パターン化された突出部を具備し、その突出部が合計し
    て電極基板の表面の約40〜90%を占めていることを
    特徴とする三次元ポリマー−基板構造体。
  6. 【請求項6】突出部の高さが表面から約10〜50μm
    である請求項5に記載の三次元ポリマー−基板構造体。
  7. 【請求項7】ポリマーが、ポリアニリンである請求項5
    に記載の三次元ポリマー−基板構造体。
  8. 【請求項8】ポリマーが、ポリピロールである請求項5
    に記載の三次元ポリマー−基板構造体。
  9. 【請求項9】p−トルエンスルホン酸をさらに含有する
    請求項7に記載の三次元ポリマー−基板構造体。
  10. 【請求項10】トリフルオロメタンスルホン酸をさらに
    含有する請求項7に記載の三次元ポリマー−基板構造
    体。
  11. 【請求項11】約±5〜15mA/cmの範囲内で可
    逆的に充電できる請求項5に記載のポリマー−基板構造
    体。
  12. 【請求項12】(a)適切な平滑基板上に相対高さが約
    5〜200μmの微小突出部の規則的或いは不規則なア
    レーを形成し、(b)上記突出部の表面を、電気的に重
    合して基板表面に導電性ポリマーの薄層を形成し得る電
    気的に重合可能な有機モノマーを含有する溶液に接触さ
    せて、その突出部の表面に約0.001〜1μmの厚み
    を有する導電性ポリマー薄層を設け、(c)バッテリー
    電極として有用な複合ディバイスを得ることからなる、
    バッテリー電極として有用な三次元微小構造ディバイス
    の製造方法。
  13. 【請求項13】ディバイスが、5〜1515mA/cm
    の範囲で可逆的に充電できる請求項12に記載の方
    法。
  14. 【請求項14】モノマーが、アニリン、ピロールまたは
    チオフェンである請求項12に記載の方法。
  15. 【請求項15】モノマーが、アニリン、ピロールまたは
    チオフェンから選択され、基板が、セラミックまたは有
    機ポリマーから選択される電気的絶縁材料であり、突出
    部が、組織化されたアレーを形成するためのマスクを用
    いて作成され、得られたバッテリー電極が、5〜151
    5mA/cmの範囲内で可逆的に充電できる請求項1
    2に記載の方法。
  16. 【請求項16】工程(b)の前に、突出部および基板の
    表面を金属薄層で被覆する請求項12に記載の方法。
  17. 【請求項17】請求項12の方法で得られるバッテリー
    電極。
  18. 【請求項18】請求項14の方法で得られるバッテリー
    電極。
  19. 【請求項19】請求項15の方法で得られるバッテリー
    電極。
  20. 【請求項20】導電性ポリマーが、有機スルホン酸でド
    ープされている請求項12に記載の方法。
  21. 【請求項21】請求項16の方法で得られるバッテリー
    電極。
  22. 【請求項22】工程(a)において,基板表面上の微小
    突出部がリソグラフィ法を用いて作製される請求項12
    に記載の方法。
  23. 【請求項23】リソグラフィ法が、フォトリソグラフィ
    法である請求項22に記載の方法。
  24. 【請求項24】ポストが、ポリイミドで作製される請求
    項23に記載の方法。
  25. 【請求項25】工程(b)で作製される導電性ポリマー
    が,トルエンスルホン酸またはトリフルオロメタンスル
    ホン酸でドープされることがあるポリアニリンである請
    求項12に記載の方法。
  26. 【請求項26】工程(a)で作製されるポストが,高さ
    が約5〜200μmで、頂部の表面積が約100〜50
    000μmであり、かつ各ポストの周縁間の間隔が約
    10〜500μmである請求項12に記載の方法。
JP5110864A 1992-03-31 1993-03-31 バッテリー電極用の基板としての三次元微小構造体 Pending JPH0620678A (ja)

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US07/861,368 1992-03-31
US07/861,368 US5294504A (en) 1988-08-30 1992-03-31 Three-dimensional microstructure as a substrate for a battery electrode

Publications (1)

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JPH0620678A true JPH0620678A (ja) 1994-01-28

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ID=25335607

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2015524994A (ja) * 2012-08-16 2015-08-27 エノビクス・コーポレイションEnovix Corporation 3次元電池のための電極構造体
JP2015213079A (ja) * 2010-03-26 2015-11-26 株式会社半導体エネルギー研究所 蓄電装置

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