JPH0750106A - 導電性ポリマーのミクロン級およびサブミクロン級の三次元マイクロエレクトロードおよびその製造方法 - Google Patents
導電性ポリマーのミクロン級およびサブミクロン級の三次元マイクロエレクトロードおよびその製造方法Info
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- JPH0750106A JPH0750106A JP5052841A JP5284193A JPH0750106A JP H0750106 A JPH0750106 A JP H0750106A JP 5052841 A JP5052841 A JP 5052841A JP 5284193 A JP5284193 A JP 5284193A JP H0750106 A JPH0750106 A JP H0750106A
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- Macromolecular Compounds Obtained By Forming Nitrogen-Containing Linkages In General (AREA)
- Non-Insulated Conductors (AREA)
- Battery Electrode And Active Subsutance (AREA)
Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【目的】ミクロン或いはサブミクロン級の突起部からな
る規則的なアレーを有する導電性ポリマーエレクトロー
ドの製造方法を提供する。 【構成】(a)実質的に平滑な基材上に少なくとも1種
の導電性金属薄膜を析出させる工程、(b)上記少なく
とも1種の導電性金属薄膜上にマイクロポジティブフォ
トレジストの薄膜を析出させる工程、(c)上記ステッ
プ(b)からの生成物を金属性マイクロウォールを形成
し得るマスクの使用下にフォトリソグラフィックおよび
/またはエレクトロン ビーム リソグラフィック条件
に供する工程、(d)導電性ポリマー14および必要な
らばドーパントを導電性金属上に電気化学的に重合形成
させる工程、および(e)フォトレジスト層を除去し
て、導電性ポリマーの組織化された三次元マイクロエレ
クトロード アレイを形成させる工程、を備えた方法。
る規則的なアレーを有する導電性ポリマーエレクトロー
ドの製造方法を提供する。 【構成】(a)実質的に平滑な基材上に少なくとも1種
の導電性金属薄膜を析出させる工程、(b)上記少なく
とも1種の導電性金属薄膜上にマイクロポジティブフォ
トレジストの薄膜を析出させる工程、(c)上記ステッ
プ(b)からの生成物を金属性マイクロウォールを形成
し得るマスクの使用下にフォトリソグラフィックおよび
/またはエレクトロン ビーム リソグラフィック条件
に供する工程、(d)導電性ポリマー14および必要な
らばドーパントを導電性金属上に電気化学的に重合形成
させる工程、および(e)フォトレジスト層を除去し
て、導電性ポリマーの組織化された三次元マイクロエレ
クトロード アレイを形成させる工程、を備えた方法。
Description
【産業上の利用分野】本発明は、導電性ポリマー上に実
質的に同一形状に形成されたマイクロエレクトロードの
厳密に組織化されたアレー(well organiz
ed array)を有する組織化された規則的なミク
ロン級またはサブミクロン級の三次元マイクロエレクト
ロードに関する。本発明は、より詳しくは、ポリアニリ
ン、ポリピロールの様な電気化学的に製造された導電性
ポリマーであって、ポリマー表面にフォトリソグラフィ
ックおよび/またはエレクトロンビームリソグラフィッ
ク プロセスにより形成された規則的な微小な凸部から
なる、良好に組織化されたミクロン級またはサブミクロ
ン級のアレーを有するポリマー、およびその製造のため
の電気化学的なプロセスに関する。
質的に同一形状に形成されたマイクロエレクトロードの
厳密に組織化されたアレー(well organiz
ed array)を有する組織化された規則的なミク
ロン級またはサブミクロン級の三次元マイクロエレクト
ロードに関する。本発明は、より詳しくは、ポリアニリ
ン、ポリピロールの様な電気化学的に製造された導電性
ポリマーであって、ポリマー表面にフォトリソグラフィ
ックおよび/またはエレクトロンビームリソグラフィッ
ク プロセスにより形成された規則的な微小な凸部から
なる、良好に組織化されたミクロン級またはサブミクロ
ン級のアレーを有するポリマー、およびその製造のため
の電気化学的なプロセスに関する。
【従来技術とその問題点】三次元ポリマーフィルムは、
カウンターイオンの拡散および移動率の改善の可能性が
あるので、電池およびエレクトロクロミック分野への応
用に特に関心が集まっている。文献には、ポリアニリン
およびポリピロール ポリマー フィルムの製造につい
ての幾つかの開示がある。代表的なものを挙げれば、以
下の通りである。エム.ワタナベらは、ケミカル レタ
ーズ、Vol.6,pp.1239−1242におい
て、ポリピロール/ポリマー電解質二層複合体を開示し
ている。これは、非導電性のポリマーを個体電解質とし
て使用して、ピロールの電気化学的重合により製造され
ている。エクス.ビーおよびキュー.ペイは、シンセテ
イック メタルズ、Vol.22,pp.145−15
6(1987)において、ポリウレタンへのピロールの
電気化学的重合について、開示している。エム.ジェ
イ.マドウらは、米国特許4,973,391号明細書
において、フタロシアニンをドープした導電性のポリア
ニリン ポリマーを開示している。この明細書の内容を
特に本願明細書の一部とする。一般的および特定の技術
は、1991年3月25日出願の米国特許出願675,
091号および1990年10月17日出願の米国特許
出願599,002号に開示されている。これらの内容
も、本願明細書の一部とする。フォトリソグラフィー ……アール.エム.ペナーおよび
シー.アール.マーティンは、ジャーナル オブ ジ
エレクトロケミカル ソサエティー、Vol.133.
No.10,pp.2206−2207(1986)に
おいて、メチレン クロライドに溶解し得るヌクレオポ
アー ポーラス メンブレン(Nucleopore
Porous membrane)を使用するフィブリ
ル状/マイクロポーラス(即ち、マイクロシリンダー)
ポリピロールメンブレンを簡単に製造する方法を報告し
ている。1000オングストロームから12μmに至る
種々の直径を有するポリマーフィブリルが生成する可能
性があり、生成するポリマーエレメントは、均一な間隔
で位置しておらず(従って、アレイではなく、アンサン
ブルと命名されている)、アンサンブル パターンは、
再現不可能である。オウ.エム.ニワらは、高分子論文
集、Vol.44,No.4,pp.225−233
(1987)において、絶縁性ポリマー フィルム(例
えば、ポリ塩化ビニル)内にポリピロールの孤立したア
レイを含むポリマー アロイ フィルムの製造を報告し
ている。これにより、高度の透明性および高度の異方性
を供えたフリースタンディング ポリマー フィルムを
得ている。しかしながら、このアプローチでは、ポリピ
ロールの制御された再現可能なパターン(アレイ)を得
ることは、不可能ではないが、困難である。何故なら
ば、アレイ内のエレメントが過度に成長して、電気化学
的重合プロセスの過程で絶縁フィルム中に広がりやすい
からである。エレクトロン ビーム リソグラフィー ……エレクトロ
ン ビーム リソグラフィー システムは、周知の手段
である(例えば、アイ.ブロディーおよびジェイ.マレ
ーによる、ザ フィジクス オブ マイクロファブリケ
イション、プレナム プレス、ニューヨーク、の特に第
27頁参照)。コンピュータープログラムから直接パタ
ーンを形成させるために、エレクトロンが、ビームをス
キャンさせることにより、使用されている。エレクトロ
ン ビーム パターン 形成装置に関連するエレクトロ
ン 光学系は、電子顕微鏡において使用されているそれ
らに類似している。例えば、走査用のエレクトロンビー
ムが、その高解像パターン形成能(ライン幅≦5000
オングストローム)、そのプログラム化の可能性(pr
ogrammability)、その深い焦点深度(約
10μm)、ならびにその走査型電子顕微鏡を介しての
焦点合わせおよび位置決め能力の故に、通常使用されて
いる。これらの参考文献、報文、特許公報、特許明細
書、規格、論評などの全ては、本願明細書の一部をなす
ものである。しかしながら、これらの参考文献は、単独
でも或いは組合わせても、本発明の構成を開示していな
い。
カウンターイオンの拡散および移動率の改善の可能性が
あるので、電池およびエレクトロクロミック分野への応
用に特に関心が集まっている。文献には、ポリアニリン
およびポリピロール ポリマー フィルムの製造につい
ての幾つかの開示がある。代表的なものを挙げれば、以
下の通りである。エム.ワタナベらは、ケミカル レタ
ーズ、Vol.6,pp.1239−1242におい
て、ポリピロール/ポリマー電解質二層複合体を開示し
ている。これは、非導電性のポリマーを個体電解質とし
て使用して、ピロールの電気化学的重合により製造され
ている。エクス.ビーおよびキュー.ペイは、シンセテ
イック メタルズ、Vol.22,pp.145−15
6(1987)において、ポリウレタンへのピロールの
電気化学的重合について、開示している。エム.ジェ
イ.マドウらは、米国特許4,973,391号明細書
において、フタロシアニンをドープした導電性のポリア
ニリン ポリマーを開示している。この明細書の内容を
特に本願明細書の一部とする。一般的および特定の技術
は、1991年3月25日出願の米国特許出願675,
091号および1990年10月17日出願の米国特許
出願599,002号に開示されている。これらの内容
も、本願明細書の一部とする。フォトリソグラフィー ……アール.エム.ペナーおよび
シー.アール.マーティンは、ジャーナル オブ ジ
エレクトロケミカル ソサエティー、Vol.133.
No.10,pp.2206−2207(1986)に
おいて、メチレン クロライドに溶解し得るヌクレオポ
アー ポーラス メンブレン(Nucleopore
Porous membrane)を使用するフィブリ
ル状/マイクロポーラス(即ち、マイクロシリンダー)
ポリピロールメンブレンを簡単に製造する方法を報告し
ている。1000オングストロームから12μmに至る
種々の直径を有するポリマーフィブリルが生成する可能
性があり、生成するポリマーエレメントは、均一な間隔
で位置しておらず(従って、アレイではなく、アンサン
ブルと命名されている)、アンサンブル パターンは、
再現不可能である。オウ.エム.ニワらは、高分子論文
集、Vol.44,No.4,pp.225−233
(1987)において、絶縁性ポリマー フィルム(例
えば、ポリ塩化ビニル)内にポリピロールの孤立したア
レイを含むポリマー アロイ フィルムの製造を報告し
ている。これにより、高度の透明性および高度の異方性
を供えたフリースタンディング ポリマー フィルムを
得ている。しかしながら、このアプローチでは、ポリピ
ロールの制御された再現可能なパターン(アレイ)を得
ることは、不可能ではないが、困難である。何故なら
ば、アレイ内のエレメントが過度に成長して、電気化学
的重合プロセスの過程で絶縁フィルム中に広がりやすい
からである。エレクトロン ビーム リソグラフィー ……エレクトロ
ン ビーム リソグラフィー システムは、周知の手段
である(例えば、アイ.ブロディーおよびジェイ.マレ
ーによる、ザ フィジクス オブ マイクロファブリケ
イション、プレナム プレス、ニューヨーク、の特に第
27頁参照)。コンピュータープログラムから直接パタ
ーンを形成させるために、エレクトロンが、ビームをス
キャンさせることにより、使用されている。エレクトロ
ン ビーム パターン 形成装置に関連するエレクトロ
ン 光学系は、電子顕微鏡において使用されているそれ
らに類似している。例えば、走査用のエレクトロンビー
ムが、その高解像パターン形成能(ライン幅≦5000
オングストローム)、そのプログラム化の可能性(pr
ogrammability)、その深い焦点深度(約
10μm)、ならびにその走査型電子顕微鏡を介しての
焦点合わせおよび位置決め能力の故に、通常使用されて
いる。これらの参考文献、報文、特許公報、特許明細
書、規格、論評などの全ては、本願明細書の一部をなす
ものである。しかしながら、これらの参考文献は、単独
でも或いは組合わせても、本発明の構成を開示していな
い。
【発明が解決しようとする課題】本発明は、ミクロン級
またはサブミクロン級の突起からなる組織化されたアレ
イを有する導電性ポリマーのエレクトロードを形成する
ことを主な目的とする。この様なアレイは、例えば、エ
レクトロクロミック分野、バッテリー エレクトロード
分野などにおいて、有用である。
またはサブミクロン級の突起からなる組織化されたアレ
イを有する導電性ポリマーのエレクトロードを形成する
ことを主な目的とする。この様なアレイは、例えば、エ
レクトロクロミック分野、バッテリー エレクトロード
分野などにおいて、有用である。
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の課題を
解決するために、以下の方法を提供する: 1. 実質的に同一のミクロン級またはサブミクロン級
の突起からなる組織化されたアレイを有する導電性ポリ
マーの薄膜三次元マイクロエレクトロードの製造方法で
あって、(a)実質的に平滑な基材上に少なくとも1種
の導電性金属薄膜を析出させる工程、(b)上記少なく
とも1種の導電性金属薄膜上にマイクロパターン化され
たフォトレジストの薄膜を析出させる工程、(c)上記
ステップ(b)からの生成物を金属性マイクロウォール
を形成し得るマスクの使用下にフォトリソグラフィック
および/またはエレクトロン ビームリソグラフィック
条件に供する工程、(d)導電性ポリマーおよび必要な
らばドーパントを導電性金属上に電気化学的に重合形成
させる工程、および(e)存在するレジスト層を除去し
て、導電性ポリマーの三次元マイクロエレクトロード
アレイを形成させる工程を備えた方法。上記ステップ
(d)の導電性ポリマーとしては、ポリピロールおよび
ポリアニリンが好ましく、ポリアニリンがより好まし
い。上記の方法においては、ステップ(d)におけるポ
リマーが定電流を使用して電気化学的に重合されたポリ
マーであるか、或いはステップ(d)におけるポリマー
が定電位を使用して電気化学的に重合されたポリマーで
あるか、或いはステップ(d)におけるポリマーがサイ
クリック電位を使用して電気化学的に重合されたポリマ
ーである方法が、より好ましい。本発明の1実施態様に
おいては、リソグラフィック プロセスは、フォト リ
ソグラフィック プロセスである。本発明の他の1実施
態様においては、リソグラフィック プロセスは、エレ
クトロン ビーム リソグラフィック プロセスであ
る。 −用語の定義− “PAN/TS”は、トシレート ドープ ポリアニリ
ンを意味する。“ポリアニリン”または“(PAN)”
は、ポリマー性導電性ポリマーを意味する。“Pc”
は、テトラスルホン化金属フタロシアニンを意味する。
“ポリピロール”(PPY)は、ポリマー性導電性ポリ
マーを意味する。“PPY/TS”は、トシレート ド
ープ ポリピロールを意味する。“トシレート”或いは
“Ts”は、通常ドーパントとして使用されるパラトル
エンスルホン酸を意味する。フォトリソグラフィー ……導電性ポリマーの三次元マイ
クロエレクトロードアレイは、フォトリソグラフィック
マイクロプロセッシングにより製造され、バッテリー
エレクトロードとしての構造(チャージ容量、即ち電
流密度を増大させるために)、或いはエレクトロクロミ
ック エレクトロード(より高速のスイッチ用フィルム
を得るために)としての構造などに使用される。この様
な導電性ポリマーの三次元的マイクロストラクチャーを
得るためには、電気化学的な重合を完了した後に、レジ
スト剥離液を使用して、フォトレジスト層の一部(成長
したポリマーの間で)をエッチングにより除去する必要
がある。ポリマー層は、エッチングプロセスに耐えるも
のでなければならない。予備実験において、導電性ポリ
マー(ポリアニリン、PANおよびポリピロール、PP
Y)と、フォトリソグラフィック処理において使用され
る種々の化学薬品および溶剤との適合性が評価された。
ポリイミドが、厚い層(50μm以上)を形成し得るこ
とを主な理由として、フォトレジストとして選択され
た。この様に厚いフォトレジスト層が、バッテリー電極
に適した大きな電気化学的表面積を備えた導電性ポリマ
ーの高いマイクロポスト アレイを形成するために、必
要とされるであろう。ポリイミド用の代表的な剥離液
は、N−メチルピロリドンおよびロソリン HTR剥離
液(Losoline HTR;商標名)である。以下
に実験結果を要約して示す。厚さ140μmの完全に硬
化させたポリイミド片(チバーガイギー社製、ニュージ
ャージー、サミット)を20%硫酸に2日間浸漬した
(アニリンの重合には、酸性溶液を必要とするからであ
る)。劣化は、認められなかった。PPYは、N−メチ
ルピロリドン中約80〜100℃で少なくとも5分間の
間変化しなかった。しかし、ロソリン溶媒(Losol
ine solvent)中では約1分後に膨れを生じ
た。PANは、80℃で上記剥離液のいずれに浸漬した
場合にも、直ちに完全に溶解した。PPYは、アセトン
の存在下に、約1分にも、完全に不変であり、またその
後も殆ど変化しなかった(僅かのPANの溶解が観察さ
れた)。これらの結果は、ポリイミドを使用して、導電
性ポリマーの厚い(50μm以上の)三次元的構造を製
造することが、ポリピロールについては実行可能である
が、ポリアニリンについてはそうでないことを示唆して
いる。しかしながら、後者の結果は、通常のポジティブ
フォトレジストを使用して、2〜5μmの厚さを有す
るPPYまたはPANアレイを製造することが可能であ
ろうことを示唆している。アセトンにより簡単に除去で
きる通常のポジティブ フォトレジストを使用して、ポ
ロピロールのポリマー アレイが製造された。ポリマー
アレイの厚さは、約2〜5μmのレジスト層により限
定される。図1は、電子的に導電性のポリマーの三次元
的マイクロエレクトロード アレイを模式的に斜面図と
して示したものである。図2のA〜Dは、導電性ポリマ
ーの三次元マイクロエレクトロード アレイの製造プロ
セスにおける各ステップを示すものである。図2に示す
プロセスにおいては、平滑なセラミック11(京セラ
タイプA493)を基材として使用した。CrO3を使
用して、約500オングストロームのクロム接着層が先
ず析出形成され、次いで約6000オングストロームの
プラチナ層12が形成された。プラチナは、基材11を
水冷しつつ、公知のMRCスパッタリング装置中で2×
10−6torrの真空下にスパッターされた。メタラ
イズされた基材11および12は、次いでシプレー 1
650 マイクロポジティブ レジストにより約5μm
の厚さに被覆された。フォトレジスト層中に二次元のプ
ラチナ マイクロウェル アレイを形成するためのマイ
クロエレクトロード パターニング(図2のA)は、1
000−メッシュ ニッケルスクリーンをマスクとして
使用する通常のフォトリソグラフィーにより、行なわれ
た。フォトレジスト層により被覆されていないプラチナ
の各“マイクロウェル”13Aは、約50μm×50μ
mである。表面に露出した個々のマイクロウェル13A
は、基材上のプラチナ層により電気的に接続されてお
り、フォトレジストにより隔てられ且つ絶縁されてい
る。次のステップは、常法のサイクリック電位法による
マイクロウェル アレイの底部のプラチナへのモノマ
ー、例えばピロールまたはアニリンの電気化学的重合で
ある(図2のB)。テトラスルホン酸四ナトリウム塩の
形態のニッケル−テトラスルフォン化フタロシアニン
(Ni−Pc)1mMを含む0.2Mピロール溶液を使
用して、所望の厚さのPPYが得られるまで、50mV
/sの走査速度で−1.0〜+1.5V vs.SCE
の間で電位をサイクルさせた。導電性ポリマー14の電
気化学的重合終了後、フォトレジスト13をアセトンに
浸漬して完全に除去し、電子的に導電性のポリマーの三
次元的マイクロエレクトロード アレイを形成させた
(図3のC)。図2のDは、導電性ポリマーの微小突起
の組織化されたアレイの平面図である。ポリピロールフ
ィルムの三次元アレイ14は、電気化学的に合成され、
この新規な三次元的構造の導電性ポリマーエレクトロー
ドの有用性と用途とを決定するために、特徴づけられ
た。図3は、製造の種々の段階における光学的顕微鏡写
真を示す。図3のAは、電気化学的重合前のプラチナの
正方形マイクロウェルのアレイを示す(図2のAをも参
照)。図3のAおよびBは、それぞれフォトレジストの
除去前後の三次元PPY/Ni−Pcマイクロエレクト
ロード アレイの上面からの写真を示す。フォトレジス
トの除去中(図3のC参照)に各PPY/Ni−Pcマ
イクロエレクトロードの正方状の縁(図3のB参照)は
失われているが、図3は、ポリピロールフィルムが製造
プロセスに耐えて、円形状(シリンダー状)のマイクロ
エレクトロードのアレイを形成していることを明らかに
している。図4のAは、フォトレジストの除去前後にお
ける0.5M硫酸ナトリウム中でのサイクリックボルタ
ングラムを比較して示している。この結果は、レジスト
の除去後に三次元PPY/Ni−Pc構造が残存してい
ることを裏付けている。さらに、三次元ポリピロール構
造について認められた酸化−還元ピークが明確であり、
且つ、酸化−還元ピークがよりブロードでより幅広く分
離している通常の“フラット”なPPY/Ni−Pcフ
ィルムと関連づけられるピーク(図4のB参照)に比し
て、電気化学的により多様性に優れていることを示して
いる。本発明は、理論により限定的に解釈されるもので
はないが、観察された三次元ポリマー構造上でのより改
善された電気化学的挙動は、より速いイオン輸送速度
(特にポリマー内でのカウンターイオン拡散)によるも
のと思われる。何故ならば、ポリマー鎖は、狭いより整
った構造内で方向付けられているからであり、且つイオ
ン輸送のためのより多くの“サイト”が規則正しい微小
突起により溶液に接触しているからである。図5のAお
よびBならびに図6のA,BおよびCは、異なる厚さを
有する2種の、即ち、それぞれ10ポテンシャルサイク
ルおよび20ポテンシャルサイクル(約5μm)で得ら
れた三次元PPY/Ni−Pcマイクロエレクトロード
アレイ構造の表面形状を比較している。図5のAおよ
びBは、図3のCに示すPPY/Ni−Pcの三次元ア
レイの拡大写真である。図5のA,Bおよび図6のA,
B,Cに示すSEM写真は、ポリマーが三次元マイクロ
エレクトロード構造として成長したことを明確に示して
いる。基材へのポリマーの密着性不良に起因するポリマ
ー柱(ポリマーポール)の欠落部分が存在する。SEM
写真は、さらにポリマーの形態は、重合時間(電気化学
的重合時のポテンシャルサイクルの回数)に依存するこ
とを示している。サイクル数が増大すると(図6参
照)、ポリマーはより緻密で、より厚いものとなる。サ
イクル電位に代えて+0.7Vvs.SCEの定電位を
1時間与えると、得られる三次元PPY/Ni−Pcア
レイは、クラックのある著しくフレーク状のものとな
り、一部では不規則に過剰成長した。ポリアニリンの二次元マイクロエレクトロードアレイ …
…ポリアニリンの二次元マイクロエレクトロード アレ
イのエレクトロクロミック特性を調べた。二次元マイク
ロエレクトロード アレイ ポリマー フィルムは、予
めPMMA−フォトレジストによりパターン化されてい
る透明なプラチナ電極上に形成された。ポリマーが電気
化学的に析出された後、フォトレジストは、アセトンの
様な剥離液により除去された。アセトンは、ポリアニリ
ンを部分的に溶解するので、三次元マイクロストラクチ
ャーよりも、二次元(即ち、フラットな)マイクロスト
ラクチャーのみが形成される。この新規な二次元ポリマ
ー エレクトロードは、拡散速度の改善の結果として、
より速い応答速度を示す。二次元マイクロエレクトロー
ド アレイ ポリマー フィルムの製造手法は、図7の
(a)、(b)および(c)に示されている。下記のフ
ィルムが、HCl 2Mおよびアニリン 1Mを含む溶
液中で調製された。 フィルム1:透明プラチナ電極上で+0.1mA/cm
2(0.024C/cm2−4分間) フィルム2:二次元マイクロエレクトロード アレイ上
で+0.05mA/cm2(0.012C/cm2−4
分間) フィルム3:透明プラチナ電極上で+0.1mA/cm
2(0.018C/cm2−3分間) 各フィルムのエレクトロクロミック特性は、1MのHC
l中で決定された。図8の(a)、(b)および(c)
は、上記のフィルム2のエレクトロードの製造時の種々
の段階での光学顕微鏡写真を示す。個々の二次元マイク
ロエレクトロードは、約20μm×20μmである。図
8の(c)は、ポリアニリアン フィルムの二次元マイ
クロエレクトロード アレイが、フォトレジストの除去
後にも、実用に耐え得る良好な機械的一体性を維持して
いることを示している。フィルム1および2は、フィル
ム2の表面の半分がフォトレジストにより覆われている
ので、同一厚さを有しているものと予測された。表1
は、応答時間および色変化の強度(括弧内)を示す。
解決するために、以下の方法を提供する: 1. 実質的に同一のミクロン級またはサブミクロン級
の突起からなる組織化されたアレイを有する導電性ポリ
マーの薄膜三次元マイクロエレクトロードの製造方法で
あって、(a)実質的に平滑な基材上に少なくとも1種
の導電性金属薄膜を析出させる工程、(b)上記少なく
とも1種の導電性金属薄膜上にマイクロパターン化され
たフォトレジストの薄膜を析出させる工程、(c)上記
ステップ(b)からの生成物を金属性マイクロウォール
を形成し得るマスクの使用下にフォトリソグラフィック
および/またはエレクトロン ビームリソグラフィック
条件に供する工程、(d)導電性ポリマーおよび必要な
らばドーパントを導電性金属上に電気化学的に重合形成
させる工程、および(e)存在するレジスト層を除去し
て、導電性ポリマーの三次元マイクロエレクトロード
アレイを形成させる工程を備えた方法。上記ステップ
(d)の導電性ポリマーとしては、ポリピロールおよび
ポリアニリンが好ましく、ポリアニリンがより好まし
い。上記の方法においては、ステップ(d)におけるポ
リマーが定電流を使用して電気化学的に重合されたポリ
マーであるか、或いはステップ(d)におけるポリマー
が定電位を使用して電気化学的に重合されたポリマーで
あるか、或いはステップ(d)におけるポリマーがサイ
クリック電位を使用して電気化学的に重合されたポリマ
ーである方法が、より好ましい。本発明の1実施態様に
おいては、リソグラフィック プロセスは、フォト リ
ソグラフィック プロセスである。本発明の他の1実施
態様においては、リソグラフィック プロセスは、エレ
クトロン ビーム リソグラフィック プロセスであ
る。 −用語の定義− “PAN/TS”は、トシレート ドープ ポリアニリ
ンを意味する。“ポリアニリン”または“(PAN)”
は、ポリマー性導電性ポリマーを意味する。“Pc”
は、テトラスルホン化金属フタロシアニンを意味する。
“ポリピロール”(PPY)は、ポリマー性導電性ポリ
マーを意味する。“PPY/TS”は、トシレート ド
ープ ポリピロールを意味する。“トシレート”或いは
“Ts”は、通常ドーパントとして使用されるパラトル
エンスルホン酸を意味する。フォトリソグラフィー ……導電性ポリマーの三次元マイ
クロエレクトロードアレイは、フォトリソグラフィック
マイクロプロセッシングにより製造され、バッテリー
エレクトロードとしての構造(チャージ容量、即ち電
流密度を増大させるために)、或いはエレクトロクロミ
ック エレクトロード(より高速のスイッチ用フィルム
を得るために)としての構造などに使用される。この様
な導電性ポリマーの三次元的マイクロストラクチャーを
得るためには、電気化学的な重合を完了した後に、レジ
スト剥離液を使用して、フォトレジスト層の一部(成長
したポリマーの間で)をエッチングにより除去する必要
がある。ポリマー層は、エッチングプロセスに耐えるも
のでなければならない。予備実験において、導電性ポリ
マー(ポリアニリン、PANおよびポリピロール、PP
Y)と、フォトリソグラフィック処理において使用され
る種々の化学薬品および溶剤との適合性が評価された。
ポリイミドが、厚い層(50μm以上)を形成し得るこ
とを主な理由として、フォトレジストとして選択され
た。この様に厚いフォトレジスト層が、バッテリー電極
に適した大きな電気化学的表面積を備えた導電性ポリマ
ーの高いマイクロポスト アレイを形成するために、必
要とされるであろう。ポリイミド用の代表的な剥離液
は、N−メチルピロリドンおよびロソリン HTR剥離
液(Losoline HTR;商標名)である。以下
に実験結果を要約して示す。厚さ140μmの完全に硬
化させたポリイミド片(チバーガイギー社製、ニュージ
ャージー、サミット)を20%硫酸に2日間浸漬した
(アニリンの重合には、酸性溶液を必要とするからであ
る)。劣化は、認められなかった。PPYは、N−メチ
ルピロリドン中約80〜100℃で少なくとも5分間の
間変化しなかった。しかし、ロソリン溶媒(Losol
ine solvent)中では約1分後に膨れを生じ
た。PANは、80℃で上記剥離液のいずれに浸漬した
場合にも、直ちに完全に溶解した。PPYは、アセトン
の存在下に、約1分にも、完全に不変であり、またその
後も殆ど変化しなかった(僅かのPANの溶解が観察さ
れた)。これらの結果は、ポリイミドを使用して、導電
性ポリマーの厚い(50μm以上の)三次元的構造を製
造することが、ポリピロールについては実行可能である
が、ポリアニリンについてはそうでないことを示唆して
いる。しかしながら、後者の結果は、通常のポジティブ
フォトレジストを使用して、2〜5μmの厚さを有す
るPPYまたはPANアレイを製造することが可能であ
ろうことを示唆している。アセトンにより簡単に除去で
きる通常のポジティブ フォトレジストを使用して、ポ
ロピロールのポリマー アレイが製造された。ポリマー
アレイの厚さは、約2〜5μmのレジスト層により限
定される。図1は、電子的に導電性のポリマーの三次元
的マイクロエレクトロード アレイを模式的に斜面図と
して示したものである。図2のA〜Dは、導電性ポリマ
ーの三次元マイクロエレクトロード アレイの製造プロ
セスにおける各ステップを示すものである。図2に示す
プロセスにおいては、平滑なセラミック11(京セラ
タイプA493)を基材として使用した。CrO3を使
用して、約500オングストロームのクロム接着層が先
ず析出形成され、次いで約6000オングストロームの
プラチナ層12が形成された。プラチナは、基材11を
水冷しつつ、公知のMRCスパッタリング装置中で2×
10−6torrの真空下にスパッターされた。メタラ
イズされた基材11および12は、次いでシプレー 1
650 マイクロポジティブ レジストにより約5μm
の厚さに被覆された。フォトレジスト層中に二次元のプ
ラチナ マイクロウェル アレイを形成するためのマイ
クロエレクトロード パターニング(図2のA)は、1
000−メッシュ ニッケルスクリーンをマスクとして
使用する通常のフォトリソグラフィーにより、行なわれ
た。フォトレジスト層により被覆されていないプラチナ
の各“マイクロウェル”13Aは、約50μm×50μ
mである。表面に露出した個々のマイクロウェル13A
は、基材上のプラチナ層により電気的に接続されてお
り、フォトレジストにより隔てられ且つ絶縁されてい
る。次のステップは、常法のサイクリック電位法による
マイクロウェル アレイの底部のプラチナへのモノマ
ー、例えばピロールまたはアニリンの電気化学的重合で
ある(図2のB)。テトラスルホン酸四ナトリウム塩の
形態のニッケル−テトラスルフォン化フタロシアニン
(Ni−Pc)1mMを含む0.2Mピロール溶液を使
用して、所望の厚さのPPYが得られるまで、50mV
/sの走査速度で−1.0〜+1.5V vs.SCE
の間で電位をサイクルさせた。導電性ポリマー14の電
気化学的重合終了後、フォトレジスト13をアセトンに
浸漬して完全に除去し、電子的に導電性のポリマーの三
次元的マイクロエレクトロード アレイを形成させた
(図3のC)。図2のDは、導電性ポリマーの微小突起
の組織化されたアレイの平面図である。ポリピロールフ
ィルムの三次元アレイ14は、電気化学的に合成され、
この新規な三次元的構造の導電性ポリマーエレクトロー
ドの有用性と用途とを決定するために、特徴づけられ
た。図3は、製造の種々の段階における光学的顕微鏡写
真を示す。図3のAは、電気化学的重合前のプラチナの
正方形マイクロウェルのアレイを示す(図2のAをも参
照)。図3のAおよびBは、それぞれフォトレジストの
除去前後の三次元PPY/Ni−Pcマイクロエレクト
ロード アレイの上面からの写真を示す。フォトレジス
トの除去中(図3のC参照)に各PPY/Ni−Pcマ
イクロエレクトロードの正方状の縁(図3のB参照)は
失われているが、図3は、ポリピロールフィルムが製造
プロセスに耐えて、円形状(シリンダー状)のマイクロ
エレクトロードのアレイを形成していることを明らかに
している。図4のAは、フォトレジストの除去前後にお
ける0.5M硫酸ナトリウム中でのサイクリックボルタ
ングラムを比較して示している。この結果は、レジスト
の除去後に三次元PPY/Ni−Pc構造が残存してい
ることを裏付けている。さらに、三次元ポリピロール構
造について認められた酸化−還元ピークが明確であり、
且つ、酸化−還元ピークがよりブロードでより幅広く分
離している通常の“フラット”なPPY/Ni−Pcフ
ィルムと関連づけられるピーク(図4のB参照)に比し
て、電気化学的により多様性に優れていることを示して
いる。本発明は、理論により限定的に解釈されるもので
はないが、観察された三次元ポリマー構造上でのより改
善された電気化学的挙動は、より速いイオン輸送速度
(特にポリマー内でのカウンターイオン拡散)によるも
のと思われる。何故ならば、ポリマー鎖は、狭いより整
った構造内で方向付けられているからであり、且つイオ
ン輸送のためのより多くの“サイト”が規則正しい微小
突起により溶液に接触しているからである。図5のAお
よびBならびに図6のA,BおよびCは、異なる厚さを
有する2種の、即ち、それぞれ10ポテンシャルサイク
ルおよび20ポテンシャルサイクル(約5μm)で得ら
れた三次元PPY/Ni−Pcマイクロエレクトロード
アレイ構造の表面形状を比較している。図5のAおよ
びBは、図3のCに示すPPY/Ni−Pcの三次元ア
レイの拡大写真である。図5のA,Bおよび図6のA,
B,Cに示すSEM写真は、ポリマーが三次元マイクロ
エレクトロード構造として成長したことを明確に示して
いる。基材へのポリマーの密着性不良に起因するポリマ
ー柱(ポリマーポール)の欠落部分が存在する。SEM
写真は、さらにポリマーの形態は、重合時間(電気化学
的重合時のポテンシャルサイクルの回数)に依存するこ
とを示している。サイクル数が増大すると(図6参
照)、ポリマーはより緻密で、より厚いものとなる。サ
イクル電位に代えて+0.7Vvs.SCEの定電位を
1時間与えると、得られる三次元PPY/Ni−Pcア
レイは、クラックのある著しくフレーク状のものとな
り、一部では不規則に過剰成長した。ポリアニリンの二次元マイクロエレクトロードアレイ …
…ポリアニリンの二次元マイクロエレクトロード アレ
イのエレクトロクロミック特性を調べた。二次元マイク
ロエレクトロード アレイ ポリマー フィルムは、予
めPMMA−フォトレジストによりパターン化されてい
る透明なプラチナ電極上に形成された。ポリマーが電気
化学的に析出された後、フォトレジストは、アセトンの
様な剥離液により除去された。アセトンは、ポリアニリ
ンを部分的に溶解するので、三次元マイクロストラクチ
ャーよりも、二次元(即ち、フラットな)マイクロスト
ラクチャーのみが形成される。この新規な二次元ポリマ
ー エレクトロードは、拡散速度の改善の結果として、
より速い応答速度を示す。二次元マイクロエレクトロー
ド アレイ ポリマー フィルムの製造手法は、図7の
(a)、(b)および(c)に示されている。下記のフ
ィルムが、HCl 2Mおよびアニリン 1Mを含む溶
液中で調製された。 フィルム1:透明プラチナ電極上で+0.1mA/cm
2(0.024C/cm2−4分間) フィルム2:二次元マイクロエレクトロード アレイ上
で+0.05mA/cm2(0.012C/cm2−4
分間) フィルム3:透明プラチナ電極上で+0.1mA/cm
2(0.018C/cm2−3分間) 各フィルムのエレクトロクロミック特性は、1MのHC
l中で決定された。図8の(a)、(b)および(c)
は、上記のフィルム2のエレクトロードの製造時の種々
の段階での光学顕微鏡写真を示す。個々の二次元マイク
ロエレクトロードは、約20μm×20μmである。図
8の(c)は、ポリアニリアン フィルムの二次元マイ
クロエレクトロード アレイが、フォトレジストの除去
後にも、実用に耐え得る良好な機械的一体性を維持して
いることを示している。フィルム1および2は、フィル
ム2の表面の半分がフォトレジストにより覆われている
ので、同一厚さを有しているものと予測された。表1
は、応答時間および色変化の強度(括弧内)を示す。
【表1】 同一厚さを有するフィルム1のフラットなポリアニリン
エレクトロード上での0.5秒という応答時間に比較
して、二次元エレクトロードは、測定した全ての波長
(550〜700nm)において、0.2秒というより
速い応答時間を示した。二次元マイクロエレクトロード
アレイ ポリアニリンは、時間の経過とともに、フィ
ルム1程には安定ではなくなった。これは、恐らく剥離
液がポリアニリンの一部を劣化させたか、或いは二次元
マイクロエレクトロード アレイポリアニリン中での酸
素の拡散速度がより大きいためであろう。さらに、二次
元マイクロエレクトロード アレイ− エレクトロード
は、色の強度変化が少なかった。これは、フィルム2の
ポリマー面積がフィルム1のそれのほぼ1/2であるた
めである。二次元マイクロエレクトロード アレイの観
察された性能は、実際上より薄い(厚さ1/2)のフラ
ットなポリアニリン エレクトロード フィルム3で得
られた性能にほぼ対比し得るものであった。しかしなが
ら、このより薄いフラットなポリアニリン フィルム
は、脆すぎるので、波長550nmおよび600nmを
採用する場合には、使用できない。より短い重合時間を
採用することにより、より速い応答を示す超薄ポリアニ
リンフィルムを製造することは、可能である。しかしな
がら、この様な超薄ポリアニリンフィルムは、フレーク
状で、二次元マイクロエレクトロード アレイ ポリア
ニリンに比して、構造的安定性に著しく劣る。従って、
二次元マイクロエレクトロード ポリアニリン アレイ
(ここに示した様なもの)或いは三次元アレイ(−般的
なもの)の使用が、応答速度を改善するための最善の方
法である。フォトレジストの除去の前後で、クーロン/
電圧、CV曲線、応答時間、或いは変色強度に関して
は、実質的な相違は観察されなかった。この結果は、観
察されたより速い応答時間は、ポリマーマトリックス中
でのより速やかなイオン輸送により達成された考えるの
が最も妥当であることを示唆している。フォトリソグラ
フィーの手法により、ポリロールおよびポリアニリンを
使用して、10μmのオーダーで導電性ポリマーに三次
元マイクロエレクトロード アレイのパターンを形成す
ることが、実施例に述べられている。この様なエレクト
ロードの改善された電気化学的な可逆性(これは、特に
バッテリー分野での用途に有用である)およびエレクト
ロクロミック分野での応用における改善された応答時間
が、明らかにされている。この様なアレイ上では、ポリ
マー鎖を狭いマイクロポール内に良好に整列させること
が可能であり、導電性ポリマー内部でのカウンターイオ
ンの輸送を容易にするより良好な形状を与える。ポリアニリン/トシレートの三次元マイクロエレクトロ
ード アレイ ……電子的に導電性ポリマーであるポリピ
ロールの三次元マイクロエレクトロード アレイが、フ
ォトリソグラフィーにより、製造された。直径が約10
μmで高さ約5μmのポリピロール マイクロポールか
らなるアレイが製造された。フォトリソグラフィー技術
を使用して、良好に整列したアレイを備えた三次元マイ
クロポリマー構造が製造されたのは、これが初めてであ
る。このピロールの三次元アレイエレクトロードは、改
善された電気化学的可逆性を示し、これは特にバッテリ
ーおよびエレクトロクロミック分野での応用に有用であ
る。三次元導電性ポリマー構造を作成するために、ポリ
アニリンにフォトリソグラフィープロセスを適用すると
いう試みは、当初必ずしも全面的には成功しなかった。
これは、フォトレジストを除去するためにアセトンを使
用すると、ポリアニリンが一部溶解するという事実によ
るものである。ポリアニリンの薄膜が二次元アレイとし
て形成され、このフィルムは、エレクトロクロミック用
途において、改善されたスイッチングタイムを示した。
ポリアニリン/トシレートフィルムとリソグラフィック
プロセスにおいて使用される幾つかの塩基性化合物およ
び溶剤との予備的な適合性試験が行なわれた。結果を以
下に示す。自己ドープしたポリアニリン類三次元マイクロエレクト
ロード アレイ ……作製手順の概略を以下に示す(図2
のA〜Dをも参照のこと)。平滑なセラミック(99.
6%酸化アルミニウム基材、京セラ タイプ A49
3)を基材として使用した。先ず、厚さ約500オング
ストロームのクロム接着層を折出させ、次いで基材を水
冷しつつ、2×10−6torrの減圧下にプラチナを
スパッターして約6000オングストロームの層を形成
した。次いで、このメタライズ基材をシプレー 165
0 マイクロポジティブ レジストにより被覆した。フ
ォトレジスト層内に二次元プラチナ マイクロウェル
アレイを形成するためのマイクロエレクトロード パタ
ーニングは、1000−メッシュニッケルスクリーンを
マスクとして使用して、通常のフォトリソグラフィーに
より行なった。フォトレジスト層により被覆されていな
い各プラチナ“マイクロウェル”は、約20μm×20
μmであった。露光された個々のプラチナマイクロウェ
ルは、基材上のプラチナ層を介して電気的に接続されて
おり、且つフォトレジストにより分離され、絶縁されて
いる。自己ドープ型のポリアニリンの三次元マイクロエ
レクトロード アレイは、トシレート(p−トルエンス
ルホン酸)またはトリフルオロメタンスルホン酸(TF
MSA)を使用して、製造された。図13は、走査型電
子顕微鏡写真を示す。三次元構造は形成されたものの、
エレクトロードのアスペクト比は、不良であった。これ
は、自己ドープ型のポリアニリンがあまりにも急速に成
長するので(その高い導電性の故に)、直ちに上方にま
で成長を続けて、フォトレジスト層を完全に被覆してし
まうからである。フォトレジスト層が超音波攪拌下にア
セトン中で除去されると、ポリアニリン層の大部分がフ
ォトレジストとともに除去されて、基材上にごく薄い層
のみが残される。さらに、自己ドープ型のポリアニリン
は、フォトレジスト除去プロセス中にアセトンにより、
部分的に攻撃されることもあり得る。エレクトロン ビーム リソグラフィー ……三次元(3
D)導電性ポリマー構造を製作するために、このフォト
リソグラフィー システムをポリアニリンに適用するこ
とは、フォトレジストの除去にアセトンを使用すると、
ポリアニリンが部分的に溶解するという事実によって最
初は制限された。それにもかかわらず、2次元アレイに
おいて、エレクトロクロミック アプリケーション向け
に改善されたスイッチング時間を示すポリアニリンの薄
膜を製造した。フォトリソグラフィーによって乃至エレ
クトロンビームリソグラフィーによって、より高性能
な、自己ドープ型(self−doped)のポリアニ
リンの3Dマイクロエレクトロードアレイを製作した。
図1に、電子的に導電性のポリマーの3Dマイクロエレ
クトロード アレイの一具体例を示す。このようなマイ
クロアレイ構造においては、細いマイクロポール中にポ
リマー鎖が整列し、これが導電性ポリマー内でのカウン
ターイオン輸送を改善するとともに、より多くの活性状
態の反応サイト(電気化学的表面領域)を与え、その結
果、電気化学的反応性が向上する。リソグラフィー加工
に使用するポリアニリン/トシレート(PAN/Ts)
フィルム及びいくつかの塩基性薬品及び溶剤についての
予備的な適合性調査を評価した。図9は、エレクトロン
ビーム リソグラフィー システムの概略図である。エ
レクトロンビーム リソグラフィーにおいては、ポジ型
レジストとしてポリメチルメタクリレートが最も一般的
に使用されている。PAN/Tsフィルム上にポリメチ
ルメタクリレートを塗布し、次に、そのサンプルをオー
ブン中において160℃で30分間ベークした。アセト
ン中で5分間超音波洗浄した後、PAN/Tsフィルム
を損傷しないようにして、存在するポリメチルメタクリ
レートの全ての層を除去した。この結果は、PAN/T
sフィルムの本質的な化学的安定性が、従来のドープさ
れていないポリアニリンよりも優れていることを明らか
にしている。これは、また、バッテリーエレクトロード
として有用なPAN/Tsの三次元マイクロエレクトロ
ードアレイの製作に、エレクトロンビーム リソグラフ
ィー及び従来のフォトリソグラフィーを利用できること
も明らかにする。エレクトロンビーム リソグラフィー
を利用すると、制御され、再現性がある様式で、且つ、
直径が1μm以下のオーダーでマイクロエレクトロード
アレイを製作することができる。セルフドープされた
ポリアニリンの三次元マイクロエレクトロードアレイ
(例えば、三次元サブミクロンアレイ)向けとして、新
規なマイクロエレクトロニック製作プロセスは、レジス
トとしてポリメチルメタクリレートを使用するエレクト
ロンビーム リソグラフィーを利用し、且つ、通常のポ
ジ型フォトレジストを使用するフォトリソグラフィーを
利用して、小ディメンション(<5μm)で遂行され
る。バッテリーを含む電気化学的応用分野で、小ディメ
ンションのこの様な三次元アレイを使用することにより
予測される利点は、以下の通りである: 1.アレイのサイズがより小さく且つ対称性の程度がよ
り高いので、分子鎖がより密に充填され、その結果、鎖
間(interchain)でのエレクトロントランス
ファー(及びセルフドープされたポリアニリンのプロト
ントランスファー)の程度がより高くなる。 2.三次元サブミクロンアレイにおける三次元非線形拡
散によって、溶液中でのイオン移動(例えば、H+イオ
ン)の全体的な速度が高くなる。 これらの結果は、エレクトロードにおける早い物質トラ
ンスファープロセスだけでなく、電気的にセルフドープ
されたポリアニリンの三次元アレイがサブミクロンサイ
ズで得られていることをも、明らかにしている。しかし
ながら、新規なマスクによって、パターンジオメトリー
が低下し、密度が増大する。この点で、ポリメチルメタ
クリレート パターンのためのホールサイズの再現性が
可能になる。フィルム様形態を有する、公知技術による
通常のコンパクトで平坦な導電性のポリマーフィルムと
比較して、電気伝導性ポリマーの明確な形状を有する三
次元アレイは、以下の利点を有している: 1.アレイのサイズがより小さく且つ対称性の程度がよ
り高いので、分子鎖がより密に充填され、その結果、鎖
間でのエレクトロントランスファー(及びセルフドープ
されたポリアニリンについてはプロトントランスファ
ー)の程度がより高く、結果として従来の導電性フィル
ムよりも電荷トランスファー速度が高い。 2.三次元側方(非線形)拡散によって溶液中でのイオ
ン移動(例えば、H+イオン)の全体的な速度が高くな
る。 3.バッテリー分野での応用に関して、ポリマー鎖にお
ける及びポリマー(エレクトロード)/電解液界面にお
けるイオン移動の高められた電気化学的表面積(即ちチ
ャージキャパシター)が大きいので、バッテリーへの適
用に適したシリンダーエレクトロードのアレイ中に三次
元アレイを製作することができる。 4.電気分析(及びエレクトロクロミック)分野での応
用に関して、エレクトロードキャパシタンスを最小にす
るために、金属フィルム上に残されるポリメチルメタク
リレート膜を薄くすると、三次元アレイは、高い信号対
バックグラウンド(ノイズ)比を示し、且つまた、早い
応答時間を示す。バックグラウンド電流、キャパシティ
ブ電流は、能動素子面積のみに比例するのに対し、拡散
律速のファラデー信号は、全体の幾何学的面積に比例す
る。 本発明のリソグラフィック製作技術は、ポリピロールの
ような他の導電性ポリマーに適用できる。ポリメチルメ
タクリレートの製造パラメーター、例えば、ポリメチル
メタクリレート膜厚、電気化学的重合時間及びエッチン
グ条件(例えば、時間)などを制御することにより、以
下のような種々のアプリケーション向けに導電性ポリマ
ーの三次元サブミクロンアレイを調整することができ
る: 1.一般的なポリマーバッテリーエロクトロード。 2.フレキシブル薄層バッテリーのポリマーバッテリー
エレクトロード。 3.エレクトロクロミックデバイス。 4.バイオセンサーアプリケーション(例えば、グルコ
ースセンサー)向けの新規な電流エンザイムエントラッ
プト導電性ポリマーエレクトロード。 5.マイクロエレクトロニック又はモレキュラーエレク
トロニックデバイス。 以下の実施例により、本発明を更に詳細に説明する。こ
れらの実施例は、いかなる場合においても、本発明の技
術的範囲の解釈を限定するものではない。
エレクトロード上での0.5秒という応答時間に比較
して、二次元エレクトロードは、測定した全ての波長
(550〜700nm)において、0.2秒というより
速い応答時間を示した。二次元マイクロエレクトロード
アレイ ポリアニリンは、時間の経過とともに、フィ
ルム1程には安定ではなくなった。これは、恐らく剥離
液がポリアニリンの一部を劣化させたか、或いは二次元
マイクロエレクトロード アレイポリアニリン中での酸
素の拡散速度がより大きいためであろう。さらに、二次
元マイクロエレクトロード アレイ− エレクトロード
は、色の強度変化が少なかった。これは、フィルム2の
ポリマー面積がフィルム1のそれのほぼ1/2であるた
めである。二次元マイクロエレクトロード アレイの観
察された性能は、実際上より薄い(厚さ1/2)のフラ
ットなポリアニリン エレクトロード フィルム3で得
られた性能にほぼ対比し得るものであった。しかしなが
ら、このより薄いフラットなポリアニリン フィルム
は、脆すぎるので、波長550nmおよび600nmを
採用する場合には、使用できない。より短い重合時間を
採用することにより、より速い応答を示す超薄ポリアニ
リンフィルムを製造することは、可能である。しかしな
がら、この様な超薄ポリアニリンフィルムは、フレーク
状で、二次元マイクロエレクトロード アレイ ポリア
ニリンに比して、構造的安定性に著しく劣る。従って、
二次元マイクロエレクトロード ポリアニリン アレイ
(ここに示した様なもの)或いは三次元アレイ(−般的
なもの)の使用が、応答速度を改善するための最善の方
法である。フォトレジストの除去の前後で、クーロン/
電圧、CV曲線、応答時間、或いは変色強度に関して
は、実質的な相違は観察されなかった。この結果は、観
察されたより速い応答時間は、ポリマーマトリックス中
でのより速やかなイオン輸送により達成された考えるの
が最も妥当であることを示唆している。フォトリソグラ
フィーの手法により、ポリロールおよびポリアニリンを
使用して、10μmのオーダーで導電性ポリマーに三次
元マイクロエレクトロード アレイのパターンを形成す
ることが、実施例に述べられている。この様なエレクト
ロードの改善された電気化学的な可逆性(これは、特に
バッテリー分野での用途に有用である)およびエレクト
ロクロミック分野での応用における改善された応答時間
が、明らかにされている。この様なアレイ上では、ポリ
マー鎖を狭いマイクロポール内に良好に整列させること
が可能であり、導電性ポリマー内部でのカウンターイオ
ンの輸送を容易にするより良好な形状を与える。ポリアニリン/トシレートの三次元マイクロエレクトロ
ード アレイ ……電子的に導電性ポリマーであるポリピ
ロールの三次元マイクロエレクトロード アレイが、フ
ォトリソグラフィーにより、製造された。直径が約10
μmで高さ約5μmのポリピロール マイクロポールか
らなるアレイが製造された。フォトリソグラフィー技術
を使用して、良好に整列したアレイを備えた三次元マイ
クロポリマー構造が製造されたのは、これが初めてであ
る。このピロールの三次元アレイエレクトロードは、改
善された電気化学的可逆性を示し、これは特にバッテリ
ーおよびエレクトロクロミック分野での応用に有用であ
る。三次元導電性ポリマー構造を作成するために、ポリ
アニリンにフォトリソグラフィープロセスを適用すると
いう試みは、当初必ずしも全面的には成功しなかった。
これは、フォトレジストを除去するためにアセトンを使
用すると、ポリアニリンが一部溶解するという事実によ
るものである。ポリアニリンの薄膜が二次元アレイとし
て形成され、このフィルムは、エレクトロクロミック用
途において、改善されたスイッチングタイムを示した。
ポリアニリン/トシレートフィルムとリソグラフィック
プロセスにおいて使用される幾つかの塩基性化合物およ
び溶剤との予備的な適合性試験が行なわれた。結果を以
下に示す。自己ドープしたポリアニリン類三次元マイクロエレクト
ロード アレイ ……作製手順の概略を以下に示す(図2
のA〜Dをも参照のこと)。平滑なセラミック(99.
6%酸化アルミニウム基材、京セラ タイプ A49
3)を基材として使用した。先ず、厚さ約500オング
ストロームのクロム接着層を折出させ、次いで基材を水
冷しつつ、2×10−6torrの減圧下にプラチナを
スパッターして約6000オングストロームの層を形成
した。次いで、このメタライズ基材をシプレー 165
0 マイクロポジティブ レジストにより被覆した。フ
ォトレジスト層内に二次元プラチナ マイクロウェル
アレイを形成するためのマイクロエレクトロード パタ
ーニングは、1000−メッシュニッケルスクリーンを
マスクとして使用して、通常のフォトリソグラフィーに
より行なった。フォトレジスト層により被覆されていな
い各プラチナ“マイクロウェル”は、約20μm×20
μmであった。露光された個々のプラチナマイクロウェ
ルは、基材上のプラチナ層を介して電気的に接続されて
おり、且つフォトレジストにより分離され、絶縁されて
いる。自己ドープ型のポリアニリンの三次元マイクロエ
レクトロード アレイは、トシレート(p−トルエンス
ルホン酸)またはトリフルオロメタンスルホン酸(TF
MSA)を使用して、製造された。図13は、走査型電
子顕微鏡写真を示す。三次元構造は形成されたものの、
エレクトロードのアスペクト比は、不良であった。これ
は、自己ドープ型のポリアニリンがあまりにも急速に成
長するので(その高い導電性の故に)、直ちに上方にま
で成長を続けて、フォトレジスト層を完全に被覆してし
まうからである。フォトレジスト層が超音波攪拌下にア
セトン中で除去されると、ポリアニリン層の大部分がフ
ォトレジストとともに除去されて、基材上にごく薄い層
のみが残される。さらに、自己ドープ型のポリアニリン
は、フォトレジスト除去プロセス中にアセトンにより、
部分的に攻撃されることもあり得る。エレクトロン ビーム リソグラフィー ……三次元(3
D)導電性ポリマー構造を製作するために、このフォト
リソグラフィー システムをポリアニリンに適用するこ
とは、フォトレジストの除去にアセトンを使用すると、
ポリアニリンが部分的に溶解するという事実によって最
初は制限された。それにもかかわらず、2次元アレイに
おいて、エレクトロクロミック アプリケーション向け
に改善されたスイッチング時間を示すポリアニリンの薄
膜を製造した。フォトリソグラフィーによって乃至エレ
クトロンビームリソグラフィーによって、より高性能
な、自己ドープ型(self−doped)のポリアニ
リンの3Dマイクロエレクトロードアレイを製作した。
図1に、電子的に導電性のポリマーの3Dマイクロエレ
クトロード アレイの一具体例を示す。このようなマイ
クロアレイ構造においては、細いマイクロポール中にポ
リマー鎖が整列し、これが導電性ポリマー内でのカウン
ターイオン輸送を改善するとともに、より多くの活性状
態の反応サイト(電気化学的表面領域)を与え、その結
果、電気化学的反応性が向上する。リソグラフィー加工
に使用するポリアニリン/トシレート(PAN/Ts)
フィルム及びいくつかの塩基性薬品及び溶剤についての
予備的な適合性調査を評価した。図9は、エレクトロン
ビーム リソグラフィー システムの概略図である。エ
レクトロンビーム リソグラフィーにおいては、ポジ型
レジストとしてポリメチルメタクリレートが最も一般的
に使用されている。PAN/Tsフィルム上にポリメチ
ルメタクリレートを塗布し、次に、そのサンプルをオー
ブン中において160℃で30分間ベークした。アセト
ン中で5分間超音波洗浄した後、PAN/Tsフィルム
を損傷しないようにして、存在するポリメチルメタクリ
レートの全ての層を除去した。この結果は、PAN/T
sフィルムの本質的な化学的安定性が、従来のドープさ
れていないポリアニリンよりも優れていることを明らか
にしている。これは、また、バッテリーエレクトロード
として有用なPAN/Tsの三次元マイクロエレクトロ
ードアレイの製作に、エレクトロンビーム リソグラフ
ィー及び従来のフォトリソグラフィーを利用できること
も明らかにする。エレクトロンビーム リソグラフィー
を利用すると、制御され、再現性がある様式で、且つ、
直径が1μm以下のオーダーでマイクロエレクトロード
アレイを製作することができる。セルフドープされた
ポリアニリンの三次元マイクロエレクトロードアレイ
(例えば、三次元サブミクロンアレイ)向けとして、新
規なマイクロエレクトロニック製作プロセスは、レジス
トとしてポリメチルメタクリレートを使用するエレクト
ロンビーム リソグラフィーを利用し、且つ、通常のポ
ジ型フォトレジストを使用するフォトリソグラフィーを
利用して、小ディメンション(<5μm)で遂行され
る。バッテリーを含む電気化学的応用分野で、小ディメ
ンションのこの様な三次元アレイを使用することにより
予測される利点は、以下の通りである: 1.アレイのサイズがより小さく且つ対称性の程度がよ
り高いので、分子鎖がより密に充填され、その結果、鎖
間(interchain)でのエレクトロントランス
ファー(及びセルフドープされたポリアニリンのプロト
ントランスファー)の程度がより高くなる。 2.三次元サブミクロンアレイにおける三次元非線形拡
散によって、溶液中でのイオン移動(例えば、H+イオ
ン)の全体的な速度が高くなる。 これらの結果は、エレクトロードにおける早い物質トラ
ンスファープロセスだけでなく、電気的にセルフドープ
されたポリアニリンの三次元アレイがサブミクロンサイ
ズで得られていることをも、明らかにしている。しかし
ながら、新規なマスクによって、パターンジオメトリー
が低下し、密度が増大する。この点で、ポリメチルメタ
クリレート パターンのためのホールサイズの再現性が
可能になる。フィルム様形態を有する、公知技術による
通常のコンパクトで平坦な導電性のポリマーフィルムと
比較して、電気伝導性ポリマーの明確な形状を有する三
次元アレイは、以下の利点を有している: 1.アレイのサイズがより小さく且つ対称性の程度がよ
り高いので、分子鎖がより密に充填され、その結果、鎖
間でのエレクトロントランスファー(及びセルフドープ
されたポリアニリンについてはプロトントランスファ
ー)の程度がより高く、結果として従来の導電性フィル
ムよりも電荷トランスファー速度が高い。 2.三次元側方(非線形)拡散によって溶液中でのイオ
ン移動(例えば、H+イオン)の全体的な速度が高くな
る。 3.バッテリー分野での応用に関して、ポリマー鎖にお
ける及びポリマー(エレクトロード)/電解液界面にお
けるイオン移動の高められた電気化学的表面積(即ちチ
ャージキャパシター)が大きいので、バッテリーへの適
用に適したシリンダーエレクトロードのアレイ中に三次
元アレイを製作することができる。 4.電気分析(及びエレクトロクロミック)分野での応
用に関して、エレクトロードキャパシタンスを最小にす
るために、金属フィルム上に残されるポリメチルメタク
リレート膜を薄くすると、三次元アレイは、高い信号対
バックグラウンド(ノイズ)比を示し、且つまた、早い
応答時間を示す。バックグラウンド電流、キャパシティ
ブ電流は、能動素子面積のみに比例するのに対し、拡散
律速のファラデー信号は、全体の幾何学的面積に比例す
る。 本発明のリソグラフィック製作技術は、ポリピロールの
ような他の導電性ポリマーに適用できる。ポリメチルメ
タクリレートの製造パラメーター、例えば、ポリメチル
メタクリレート膜厚、電気化学的重合時間及びエッチン
グ条件(例えば、時間)などを制御することにより、以
下のような種々のアプリケーション向けに導電性ポリマ
ーの三次元サブミクロンアレイを調整することができ
る: 1.一般的なポリマーバッテリーエロクトロード。 2.フレキシブル薄層バッテリーのポリマーバッテリー
エレクトロード。 3.エレクトロクロミックデバイス。 4.バイオセンサーアプリケーション(例えば、グルコ
ースセンサー)向けの新規な電流エンザイムエントラッ
プト導電性ポリマーエレクトロード。 5.マイクロエレクトロニック又はモレキュラーエレク
トロニックデバイス。 以下の実施例により、本発明を更に詳細に説明する。こ
れらの実施例は、いかなる場合においても、本発明の技
術的範囲の解釈を限定するものではない。
【実施例】実施例1 セルフドープされたポリアニリンの三次元マイクロエレ
クトロードアレイの製作プロセス 基本的な製作手順は、図2に示したものと同様である。
開発された新規なプロセス(タイプ2A及び2B)は以
下の通りである: A.タイプ2A(エレクトロンビーム リソグラフィ
ー) (a)スパッタリングした6000オングストロームの
プラチナ膜で1インチ×1インチのガラス基板をコート
する。(タイプ2A基板は、露光システムに適合するよ
うに、1/2インチ×1/2インチの正方形にカットし
た); (b)ポリメチルメタクリレート(KTI PMMA
950K 4% 溶剤)を6000オングストローム上
にスピンコートし(spin on)、空気中170℃
で30分間ベークする; (c)2000メッシュ銅スクリーン片を使用するエレ
クトロンビーム露光システムにおいてポリメチルメタク
リレートフイルムを露光して、1:1のMIBK−イソ
プロパノール中で現像した後、イソプロパノールですす
ぐ。得られたレジストパターンは、中心−中心間距離6
μmで幅7500オングストロームであった。ポリメチ
ルメタクリレートを強くベークする必要はない; (d)次に、電気化学的にPANをポリメチルメタクリ
レート上に析出させる;そして (e)ポリメチルメタクリレート(又はタイプ2Bにお
けるフォトレジスト)を超音波洗浄アセトン浴中で除去
する。 B.タイプ2B(フォトリソグラフィー) タイプ2B用の基本的な手順は、以下の二つの点以外で
は、タイプ2Aについて説明したものと同様である: (b′)ステップ(b)に代えて、KTI 1350ポ
ジ型レジストを6000オングストローム上にスピンコ
ートし、空気中において80℃で30分間穏やかにベー
クする。 (c′)ステップ(c)に代えて、2000メッシュ銅
スクリーン片を使用して、紫外光でレジストを露光し、
水性現像液(KTI 351 ポジ型レジストディベロ
ッパーと脱イオン水との1:4の割合での混合物)中で
現像した後、脱イオン水ですすぐ。得られたレジストパ
ターンは、中心−中心間距離8μmで6μmのホールか
らなる。サンプルを空気中120℃で30分間強くベー
クする。図12に、上記の手法で得られたタイプ2A及
び2Bのレジストパターンを示す。グレイの点は露光し
たプラチナを表わす。鮮明に焦点調節してポリメチルメ
タクリレートパターンの走査型電子顕微鏡写真をとるこ
とは、表面に荷電が累積するため、困難である。0.1
Mアニリン及び1Mトシレートを含有する水性溶液中に
おいて、10mV/sのスキャン比で−0.2V〜+
0.8V vs.SCEのサイクリングポテンシャルに
よって、タイプ2Aエレクトロード上にポリアニリン/
トシレートフィルムを10分間電気化学的に重合させ
る。図16に得られた三次元サブミクロンエレクトロー
ドアレイ(各エレクトロードの直径は約0.3μmであ
る)の走査型電子顕微鏡写真を示す。これは、エレクト
ロンビーム リソグラフィーまたはフォトリソグラフィ
ーを利用してサブミクロンサイズの三次元導電性ポリマ
ー構造の製造に成功した最初のものである。エレクトロ
ンビーム リソグラフィーとポリメチルメタクリレート
レジストとを使用する新規なプロセスを利用するセルフ
ドープされたポリアニリンの三次元サブミクロンアレイ
の製作……基本的な製作手順は、図2に示したものと同
様である。やはり最初の実験セットの間に開発された新
規なプロセス(タイプ2a及び2b)を実施例2に示
す。実施例2 エレクトロンビーム リソグラフィーとポリメチルメタ
クリレートレジストとを使用する改良されたプロセスを
利用するセルフドープされたポリアニリンの三次元サブ
ミクロンアレイの製作 改良したプロセス、タイプ2c、を利用してセルフドー
プされたポリアニリンの三次元サブミクロンアレイを製
作した。電気化学的に重合させる前に、ポリメチルメタ
クリレートでマイクロパターンを付与したプラチナ コ
ート ガラス基板上にポリマーを電気化学的に生じさせ
た。エレクトロンビーム露光システム中でPMMAフィ
ルムを繰り返し露光して,三次元マイクロ構造の密度を
顕著に向上させた。用途によっては、絶縁膜として作用
するポリメチルメタクリレートを完全に又は部分的に除
去することができる。 タイプ2Cの手順……以下に基本的な製作の手順の概略
を記載する(基本的には上記タイプ2Aと同様)。 ステップ1:スパッタリングした6000オングストロ
ームのプラチナ(または金)の膜で1インチ×1インチ
のガラス基板をコートする。 ステップ2:エレクトロンビーム露光システムに適合す
る様に、基板を物理的に0.5インチ×0.5インチの
正方形にカットする。 ステップ3:ポリメチルメタクリレート(ポリメチルメ
タクリレート:KTI950K6%溶剤)を6000オ
ングストローム上にスピンコートし、空気中170℃で
30分間ベークする。 ステップ4:2000メッシュ銅スクリーンを使用する
エレクトロンビーム露光システム(ステップ アンド
レピート16回)でポリメチルメタクリレートフイルム
を露光し、1:1のメチルイソブチルケトン−イソプロ
パノール中で現像した後、イソプロパノールですすぐ。
得られるレジストパターンは、中心−中心間距離12.
7μmで幅2μmである。ポリメチルメタクリレートを
強くベークする必要はない。 ステップ5:図12に概略的に示すように、電気化学的
にポリアニリンフィルムを生じさせる。 ステップ6:ポリアニリンフィルムを生じさせた後、ポ
リメチルメタクリレートレジストを超音波攪拌するかま
たはすることなく、アセトン浴中で除去する。得られる
プラチナ上のポリアニリンパターンを図12に概略的に
示す。 電気化学的合成条件の最適化……PAN/TsおよびP
AN/TFMSAの三次元サブミクロンアレイを製作し
た。表2に採用した典型的な電気化学的合成条件を要約
して示す。
クトロードアレイの製作プロセス 基本的な製作手順は、図2に示したものと同様である。
開発された新規なプロセス(タイプ2A及び2B)は以
下の通りである: A.タイプ2A(エレクトロンビーム リソグラフィ
ー) (a)スパッタリングした6000オングストロームの
プラチナ膜で1インチ×1インチのガラス基板をコート
する。(タイプ2A基板は、露光システムに適合するよ
うに、1/2インチ×1/2インチの正方形にカットし
た); (b)ポリメチルメタクリレート(KTI PMMA
950K 4% 溶剤)を6000オングストローム上
にスピンコートし(spin on)、空気中170℃
で30分間ベークする; (c)2000メッシュ銅スクリーン片を使用するエレ
クトロンビーム露光システムにおいてポリメチルメタク
リレートフイルムを露光して、1:1のMIBK−イソ
プロパノール中で現像した後、イソプロパノールですす
ぐ。得られたレジストパターンは、中心−中心間距離6
μmで幅7500オングストロームであった。ポリメチ
ルメタクリレートを強くベークする必要はない; (d)次に、電気化学的にPANをポリメチルメタクリ
レート上に析出させる;そして (e)ポリメチルメタクリレート(又はタイプ2Bにお
けるフォトレジスト)を超音波洗浄アセトン浴中で除去
する。 B.タイプ2B(フォトリソグラフィー) タイプ2B用の基本的な手順は、以下の二つの点以外で
は、タイプ2Aについて説明したものと同様である: (b′)ステップ(b)に代えて、KTI 1350ポ
ジ型レジストを6000オングストローム上にスピンコ
ートし、空気中において80℃で30分間穏やかにベー
クする。 (c′)ステップ(c)に代えて、2000メッシュ銅
スクリーン片を使用して、紫外光でレジストを露光し、
水性現像液(KTI 351 ポジ型レジストディベロ
ッパーと脱イオン水との1:4の割合での混合物)中で
現像した後、脱イオン水ですすぐ。得られたレジストパ
ターンは、中心−中心間距離8μmで6μmのホールか
らなる。サンプルを空気中120℃で30分間強くベー
クする。図12に、上記の手法で得られたタイプ2A及
び2Bのレジストパターンを示す。グレイの点は露光し
たプラチナを表わす。鮮明に焦点調節してポリメチルメ
タクリレートパターンの走査型電子顕微鏡写真をとるこ
とは、表面に荷電が累積するため、困難である。0.1
Mアニリン及び1Mトシレートを含有する水性溶液中に
おいて、10mV/sのスキャン比で−0.2V〜+
0.8V vs.SCEのサイクリングポテンシャルに
よって、タイプ2Aエレクトロード上にポリアニリン/
トシレートフィルムを10分間電気化学的に重合させ
る。図16に得られた三次元サブミクロンエレクトロー
ドアレイ(各エレクトロードの直径は約0.3μmであ
る)の走査型電子顕微鏡写真を示す。これは、エレクト
ロンビーム リソグラフィーまたはフォトリソグラフィ
ーを利用してサブミクロンサイズの三次元導電性ポリマ
ー構造の製造に成功した最初のものである。エレクトロ
ンビーム リソグラフィーとポリメチルメタクリレート
レジストとを使用する新規なプロセスを利用するセルフ
ドープされたポリアニリンの三次元サブミクロンアレイ
の製作……基本的な製作手順は、図2に示したものと同
様である。やはり最初の実験セットの間に開発された新
規なプロセス(タイプ2a及び2b)を実施例2に示
す。実施例2 エレクトロンビーム リソグラフィーとポリメチルメタ
クリレートレジストとを使用する改良されたプロセスを
利用するセルフドープされたポリアニリンの三次元サブ
ミクロンアレイの製作 改良したプロセス、タイプ2c、を利用してセルフドー
プされたポリアニリンの三次元サブミクロンアレイを製
作した。電気化学的に重合させる前に、ポリメチルメタ
クリレートでマイクロパターンを付与したプラチナ コ
ート ガラス基板上にポリマーを電気化学的に生じさせ
た。エレクトロンビーム露光システム中でPMMAフィ
ルムを繰り返し露光して,三次元マイクロ構造の密度を
顕著に向上させた。用途によっては、絶縁膜として作用
するポリメチルメタクリレートを完全に又は部分的に除
去することができる。 タイプ2Cの手順……以下に基本的な製作の手順の概略
を記載する(基本的には上記タイプ2Aと同様)。 ステップ1:スパッタリングした6000オングストロ
ームのプラチナ(または金)の膜で1インチ×1インチ
のガラス基板をコートする。 ステップ2:エレクトロンビーム露光システムに適合す
る様に、基板を物理的に0.5インチ×0.5インチの
正方形にカットする。 ステップ3:ポリメチルメタクリレート(ポリメチルメ
タクリレート:KTI950K6%溶剤)を6000オ
ングストローム上にスピンコートし、空気中170℃で
30分間ベークする。 ステップ4:2000メッシュ銅スクリーンを使用する
エレクトロンビーム露光システム(ステップ アンド
レピート16回)でポリメチルメタクリレートフイルム
を露光し、1:1のメチルイソブチルケトン−イソプロ
パノール中で現像した後、イソプロパノールですすぐ。
得られるレジストパターンは、中心−中心間距離12.
7μmで幅2μmである。ポリメチルメタクリレートを
強くベークする必要はない。 ステップ5:図12に概略的に示すように、電気化学的
にポリアニリンフィルムを生じさせる。 ステップ6:ポリアニリンフィルムを生じさせた後、ポ
リメチルメタクリレートレジストを超音波攪拌するかま
たはすることなく、アセトン浴中で除去する。得られる
プラチナ上のポリアニリンパターンを図12に概略的に
示す。 電気化学的合成条件の最適化……PAN/TsおよびP
AN/TFMSAの三次元サブミクロンアレイを製作し
た。表2に採用した典型的な電気化学的合成条件を要約
して示す。
【表2】 全てのセルフドープされたポリアニリンフイルムは、ポ
テンシャルサイクリング法(potential cy
cling method)によって生成させた。しか
しながら、走査型電子顕微鏡によって、得られた三次元
サブミクロン構造の正確な性質および形状が、以下の点
に臨界的に依存することが示された。 1.原料モノマーの種類(TsまたはTFMSA)とと
もに、ガラス基板上に析出した金属膜の種類(プラチナ
または金)。 2.合成中に通過したクーロン量。 3.ポリマーを生じさせた後にポリメチルメタクリレー
ト膜をアセトン浴中で除去するための条件。 プラチナとポリアニリン/トシレートとの組合せを使用
し、且つ、ポリメチルメタクリレート膜をアセトン浴中
で超音波攪拌することなく、2〜3分間洗浄する場合
に、最も良好な再現性結果が得られた。図13のA、
B、CおよびDに、2μmの均一ななホールサイズで一
様に配置されたホールを有するポリメチルメタクリレー
トパターンを使用して製作したポリアニリン/トシレー
ト(PAN−P15)の三次元サブミクロンアレイの走
査型電子顕微鏡写真を示す。ポリメチルメタクリレート
パターンが、間隔の接近した非常に大きいホール(3〜
3.5μm)を有する場合には、得られたポリアニリン
/トシレートの三次元アレイは、明確な構造を有してい
なかった(図14のA、B、CおよびDに示すフィルム
PAN−14の走査型電子顕微鏡写真参照)。ポリメチ
ルメタクリレートを除去する前にPAN−P15エレク
トロードにサイクリックボルタメトリーを適用した(図
15)。図16において、掃引速度(v)に対して、ド
ーピングプロセスに相当するアノードピーク電流
(iP)をプロットした。iPはv(カイネティック
コントロール メカニズム)に比例するので、エレクト
ロードは(H+イオンの)早い物質トランスファープロ
セスを示す。観察された早い物質トランスファープロセ
スは、恐らく個々のマイクロエレクトロードにおける三
次元側方(非線形)拡散によって高められるイオン移動
に起因するものであろう。ここには単に本発明の若干の
具体例のみを示したが、本発明の目的および構成の範囲
からはずれることなく、実質的に同一な突出の組織的な
構造をしたアレイを有する電気伝導性ポリマーの薄層三
次元マイクロエレクトロードを製造するための構成要素
及びプロセス並びにそれによって製造されるマイクロエ
レクトロードについて、種々の改良および変更が可能で
あることは当業者にとって自明である。特許請求の範囲
に記載された技術から発生する全てのこのような改良お
よび変更は、本発明の実施に該当すると解されるべきで
ある。
テンシャルサイクリング法(potential cy
cling method)によって生成させた。しか
しながら、走査型電子顕微鏡によって、得られた三次元
サブミクロン構造の正確な性質および形状が、以下の点
に臨界的に依存することが示された。 1.原料モノマーの種類(TsまたはTFMSA)とと
もに、ガラス基板上に析出した金属膜の種類(プラチナ
または金)。 2.合成中に通過したクーロン量。 3.ポリマーを生じさせた後にポリメチルメタクリレー
ト膜をアセトン浴中で除去するための条件。 プラチナとポリアニリン/トシレートとの組合せを使用
し、且つ、ポリメチルメタクリレート膜をアセトン浴中
で超音波攪拌することなく、2〜3分間洗浄する場合
に、最も良好な再現性結果が得られた。図13のA、
B、CおよびDに、2μmの均一ななホールサイズで一
様に配置されたホールを有するポリメチルメタクリレー
トパターンを使用して製作したポリアニリン/トシレー
ト(PAN−P15)の三次元サブミクロンアレイの走
査型電子顕微鏡写真を示す。ポリメチルメタクリレート
パターンが、間隔の接近した非常に大きいホール(3〜
3.5μm)を有する場合には、得られたポリアニリン
/トシレートの三次元アレイは、明確な構造を有してい
なかった(図14のA、B、CおよびDに示すフィルム
PAN−14の走査型電子顕微鏡写真参照)。ポリメチ
ルメタクリレートを除去する前にPAN−P15エレク
トロードにサイクリックボルタメトリーを適用した(図
15)。図16において、掃引速度(v)に対して、ド
ーピングプロセスに相当するアノードピーク電流
(iP)をプロットした。iPはv(カイネティック
コントロール メカニズム)に比例するので、エレクト
ロードは(H+イオンの)早い物質トランスファープロ
セスを示す。観察された早い物質トランスファープロセ
スは、恐らく個々のマイクロエレクトロードにおける三
次元側方(非線形)拡散によって高められるイオン移動
に起因するものであろう。ここには単に本発明の若干の
具体例のみを示したが、本発明の目的および構成の範囲
からはずれることなく、実質的に同一な突出の組織的な
構造をしたアレイを有する電気伝導性ポリマーの薄層三
次元マイクロエレクトロードを製造するための構成要素
及びプロセス並びにそれによって製造されるマイクロエ
レクトロードについて、種々の改良および変更が可能で
あることは当業者にとって自明である。特許請求の範囲
に記載された技術から発生する全てのこのような改良お
よび変更は、本発明の実施に該当すると解されるべきで
ある。
【図1】完成した導電性ポリマーの三次元ミクロン級ま
たはサブミクロン級アレイの斜面図である。
たはサブミクロン級アレイの斜面図である。
【図2】三次元級アレイの製造プロセスの各工程を示す
模式図である。
模式図である。
【図3】フォトレジストの除去前後のマイクロアレイの
状態を示す走査型電子顕微鏡写真である。
状態を示す走査型電子顕微鏡写真である。
【図4】本発明による三次元PPY/Ni−Pcエレク
トロードの代表的なボルタンメトリック曲線と従来の三
次元PPY/Ni−Pcエレクトロードの代表的なボル
タンメトリック曲線とを対比して示すグラフである。
トロードの代表的なボルタンメトリック曲線と従来の三
次元PPY/Ni−Pcエレクトロードの代表的なボル
タンメトリック曲線とを対比して示すグラフである。
【図5】三次元PPY/Ni−Pcマイクロエレクトロ
ード(10ポテンシャルサイクル)の走査型電子顕微鏡
写真である。
ード(10ポテンシャルサイクル)の走査型電子顕微鏡
写真である。
【図6】三次元PPY/Ni−Pcマイクロエレクトロ
ード(20ポテンシャルサイクル)の走査型電子顕微鏡
写真である。
ード(20ポテンシャルサイクル)の走査型電子顕微鏡
写真である。
【図7】ポリアニリン エレクトロードの二次元アレイ
の製造手法を示す模式図である。
の製造手法を示す模式図である。
【図8】ポリアニリン/Ni−Pcの二次元アレイの走
査型電子顕微鏡写真である。
査型電子顕微鏡写真である。
【図9】公知のリソグラフィー法を示す概念図である。
【図10】本発明によるアレイの走査型電子顕微鏡写真
である。
である。
【図11】エレクトロン ビーム リソグラフィーによ
り製造したポリアニリン/トシレートのサブミクロン級
三次元エレクトロード構造を示す走査型電子顕微鏡写真
である。
り製造したポリアニリン/トシレートのサブミクロン級
三次元エレクトロード構造を示す走査型電子顕微鏡写真
である。
【図12】エレクトロン ビーム リソグラフィーによ
る自己ドープポリアニリン(PAN/TS)の三次元エ
レクトロードの製造手法を示す走査型電子顕微鏡写真で
ある。
る自己ドープポリアニリン(PAN/TS)の三次元エ
レクトロードの製造手法を示す走査型電子顕微鏡写真で
ある。
【図13】均一径ホールPMMAパターンを用いて製造
したポリアニリン/トシレートのサブミクロン級三次元
アレイを示す走査型電子顕微鏡写真である。
したポリアニリン/トシレートのサブミクロン級三次元
アレイを示す走査型電子顕微鏡写真である。
【図14】大径ホールPMMAパターンを用いて製造し
たポリアニリン/トシレートのサブミクロン級三次元ア
レイを示す走査型電子顕微鏡写真である。
たポリアニリン/トシレートのサブミクロン級三次元ア
レイを示す走査型電子顕微鏡写真である。
【図15】PMMA除去前のポリアニリン/トシレート
のサブミクロン級三次元アレイのサイクリックボルタン
グラムを示すグラフである。
のサブミクロン級三次元アレイのサイクリックボルタン
グラムを示すグラフである。
【図16】図15に示すアレイの走査速度の関数として
の陽極ピーク電流を示すグラフである。
の陽極ピーク電流を示すグラフである。
11…セラミック基材 12…プラチナ層 13…フォトレジスト 13A…マイクロウェル 14…導電性ポリマー
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年4月30日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正内容】
【書類名】 明細書
【発明の名称】 導電性ポリマーのミクロン級およ
びサブミクロン級の三次元マイクロエレクトロードおよ
びその製造方法
びサブミクロン級の三次元マイクロエレクトロードおよ
びその製造方法
【特許請求の範囲】
【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、導電性ポリマー上に実
質的に同一形状に形成されたマイクロエレクトロードの
厳密に組織化されたアレイ(well organiz
ed array)を有する組織化された規則的なミク
ロン級またはサブミクロン級の三次元マイクロエレクト
ロードに関する。本発明は、より詳しくは、ポリアニリ
ン、ポリピロールの様な電気化学的に製造された導電性
ポリマーであって、ポリマー表面にフォトリソグラフィ
ックおよび/またはエレクトロンビームリソグラフィッ
ク プロセスにより形成された規則的な微小な凸部から
なる、良好に組織化されたミクロン級またはサブミクロ
ン級のアレイを有するポリマー、およびその製造のため
の電気化学的なプロセスに関する。
質的に同一形状に形成されたマイクロエレクトロードの
厳密に組織化されたアレイ(well organiz
ed array)を有する組織化された規則的なミク
ロン級またはサブミクロン級の三次元マイクロエレクト
ロードに関する。本発明は、より詳しくは、ポリアニリ
ン、ポリピロールの様な電気化学的に製造された導電性
ポリマーであって、ポリマー表面にフォトリソグラフィ
ックおよび/またはエレクトロンビームリソグラフィッ
ク プロセスにより形成された規則的な微小な凸部から
なる、良好に組織化されたミクロン級またはサブミクロ
ン級のアレイを有するポリマー、およびその製造のため
の電気化学的なプロセスに関する。
【0002】
【従来技術とその問題点】三次元ポリマーフィルムは、
カウンターイオンの拡散および移動率の改善の可能性が
あるので、電池およびエレクトロクロミック分野への応
用に特に関心が集まっている。文献には、ポリアニリン
およびポリピロール ポリマー フィルムの製造につい
ての幾つかの開示がある。代表的なものを挙げれば、以
下の通りである。エム.ワタナベらは、ケミカル レタ
ーズ、Vol.6,pp.1239−1242におい
て、ポリピロール/ポリマー電解質二層複合体を開示し
ている。これは、非導電性のポリマーを個体電解質とし
て使用して、ピロールの電気化学的重合により製造され
ている。
カウンターイオンの拡散および移動率の改善の可能性が
あるので、電池およびエレクトロクロミック分野への応
用に特に関心が集まっている。文献には、ポリアニリン
およびポリピロール ポリマー フィルムの製造につい
ての幾つかの開示がある。代表的なものを挙げれば、以
下の通りである。エム.ワタナベらは、ケミカル レタ
ーズ、Vol.6,pp.1239−1242におい
て、ポリピロール/ポリマー電解質二層複合体を開示し
ている。これは、非導電性のポリマーを個体電解質とし
て使用して、ピロールの電気化学的重合により製造され
ている。
【0003】エクス.ビーおよびキュー.ペイは、シン
セテイック メタルズ、Vol.22,pp.145−
156(1987)において、ポリウレタンへのピロー
ルの電気化学的重合について、開示している。エム.ジ
ェイ.マドウらは、米国特許4,973,391号明細
書において、フタロシアニンをドープした導電性のポリ
アニリン ポリマーを開示している。この明細書の内容
を特に本願明細書の一部とする。一般的および特定の技
術は、1991年3月25日出願の米国特許出願67
5,091号および1990年10月17日出願の米国
特許出願599,002号に開示されている。これらの
内容も、本願明細書の一部とする。
セテイック メタルズ、Vol.22,pp.145−
156(1987)において、ポリウレタンへのピロー
ルの電気化学的重合について、開示している。エム.ジ
ェイ.マドウらは、米国特許4,973,391号明細
書において、フタロシアニンをドープした導電性のポリ
アニリン ポリマーを開示している。この明細書の内容
を特に本願明細書の一部とする。一般的および特定の技
術は、1991年3月25日出願の米国特許出願67
5,091号および1990年10月17日出願の米国
特許出願599,002号に開示されている。これらの
内容も、本願明細書の一部とする。
【0004】フォトリソグラフィー……アール.エム.
ペナーおよびシー.アール.マーティンは、ジャーナル
オブ ジ エレクトロケミカル ソサエティー、Vo
l.133,No.10,pp.2206−2207
(1986)において、メチレン クロライドに溶解し
得るヌクレオポアー ポーラス メンブレン(Nucl
eopore porous membrane)を使
用するフィブリル状/マイクロポーラス(即ち、マイク
ロシリンダー)ポリピロール メンブレンを簡単に製造
する方法を報告している。1000オングストロームか
ら12μmに至る種々の直径を有するポリマーフィブリ
ルが生成する可能性があり、生成するポリマーエレメン
トは、均一な間隔で位置しておらず(従って、アレイで
はなく、アンサンブルと命名されている)、アンサンブ
ル パターンは、再現不可能である。
ペナーおよびシー.アール.マーティンは、ジャーナル
オブ ジ エレクトロケミカル ソサエティー、Vo
l.133,No.10,pp.2206−2207
(1986)において、メチレン クロライドに溶解し
得るヌクレオポアー ポーラス メンブレン(Nucl
eopore porous membrane)を使
用するフィブリル状/マイクロポーラス(即ち、マイク
ロシリンダー)ポリピロール メンブレンを簡単に製造
する方法を報告している。1000オングストロームか
ら12μmに至る種々の直径を有するポリマーフィブリ
ルが生成する可能性があり、生成するポリマーエレメン
トは、均一な間隔で位置しておらず(従って、アレイで
はなく、アンサンブルと命名されている)、アンサンブ
ル パターンは、再現不可能である。
【0005】オウ.エム.ニワらは、高分子論文集、V
ol.44,No.4,pp.225−233(198
7)において、絶縁性ポリマー フィルム(例えば、ポ
リ塩化ビニル)内にポリピロールの孤立したアレイを含
むポリマー アロイ フィルムの製造を報告している。
これにより、高度の透明性および高度の異方性を供えた
フリースタンディング ポリマー フィルムを得てい
る。しかしながら、このアプローチでは、ポリピロール
の制御された再現可能なパターン(アレイ)を得ること
は、不可能ではないが、困難である。何故ならば、アレ
イ内のエレメントが過度に成長して、電気化学的重合プ
ロセスの過程で絶縁フィルム中に広がりやすいからであ
る。
ol.44,No.4,pp.225−233(198
7)において、絶縁性ポリマー フィルム(例えば、ポ
リ塩化ビニル)内にポリピロールの孤立したアレイを含
むポリマー アロイ フィルムの製造を報告している。
これにより、高度の透明性および高度の異方性を供えた
フリースタンディング ポリマー フィルムを得てい
る。しかしながら、このアプローチでは、ポリピロール
の制御された再現可能なパターン(アレイ)を得ること
は、不可能ではないが、困難である。何故ならば、アレ
イ内のエレメントが過度に成長して、電気化学的重合プ
ロセスの過程で絶縁フィルム中に広がりやすいからであ
る。
【0006】エレクトロン ビーム リソグラフィー…
…エレクトロン ビーム リソグラフィー システム
は、周知の手段である(例えば、アイ.ブロディーおよ
びジェイ.マレーによる、ザ フィジクス オブ マイ
クロファブリケイション、プレナム プレス、ニューヨ
ーク、の特に第27頁参照)。コンピュータープログラ
ムから直接パターンを形成させるために、エレクトロン
が、ビームをスキャンさせることにより、使用されてい
る。エレクトロン ビーム パターン 形成装置に関連
するエレクトロン 光学系は、電子顕微鏡において使用
されているそれらに類似している。例えば、走査用のエ
レクトロンビームが、その高解像パターン形成能(ライ
ン幅≦5000オングストローム)、そのプログラム化
の可能性(programmability)、その深
い焦点深度(約10μm)、ならびにその走査型電子顕
微鏡を介しての焦点合わせおよび位置決め能力の故に、
通常使用されている。
…エレクトロン ビーム リソグラフィー システム
は、周知の手段である(例えば、アイ.ブロディーおよ
びジェイ.マレーによる、ザ フィジクス オブ マイ
クロファブリケイション、プレナム プレス、ニューヨ
ーク、の特に第27頁参照)。コンピュータープログラ
ムから直接パターンを形成させるために、エレクトロン
が、ビームをスキャンさせることにより、使用されてい
る。エレクトロン ビーム パターン 形成装置に関連
するエレクトロン 光学系は、電子顕微鏡において使用
されているそれらに類似している。例えば、走査用のエ
レクトロンビームが、その高解像パターン形成能(ライ
ン幅≦5000オングストローム)、そのプログラム化
の可能性(programmability)、その深
い焦点深度(約10μm)、ならびにその走査型電子顕
微鏡を介しての焦点合わせおよび位置決め能力の故に、
通常使用されている。
【0007】これらの参考文献、報文、特許公報、特許
明細書、規格、論評などの全ては、本願明細書の一部を
なすものである。しかしながら、これらの参考文献は、
単独でも或いは組合わせても、本発明の構成を開示して
いない。
明細書、規格、論評などの全ては、本願明細書の一部を
なすものである。しかしながら、これらの参考文献は、
単独でも或いは組合わせても、本発明の構成を開示して
いない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、ミクロン級
またはサブミクロン級の突起からなる組織化されたアレ
イを有する導電性ポリマーのエレクトロードを形成する
ことを主な目的とする。この様なアレイは、例えば、エ
レクトロクロミック分野、バッテリー エレクトロード
分野などにおいて、有用である。
またはサブミクロン級の突起からなる組織化されたアレ
イを有する導電性ポリマーのエレクトロードを形成する
ことを主な目的とする。この様なアレイは、例えば、エ
レクトロクロミック分野、バッテリー エレクトロード
分野などにおいて、有用である。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の課題を
解決するために、以下の方法を提供する: 1. 実質的に同一のミクロン級またはサブミクロン級
の突起からなる組織化されたアレイを有する導電性ポリ
マーの薄膜三次元マイクロエレクトロードの製造方法で
あって、(a)実質的に平滑な基材上に少なくとも1種
の導電性金属薄膜を析出させる工程、(b)上記少なく
とも1種の導電性金属薄膜上にマイクロパターン化され
たフォトレジストの薄膜を析出させる工程、(c)上記
ステップ(b)からの生成物を金属性マイクロウォール
を形成し得るマスクの使用下にフォトリソグラフィック
および/またはエレクトロン ビームリソグラフィック
条件に供する工程、(d)導電性ポリマーおよび必要な
らばドーパントを導電性金属上に電気化学的に重合形成
させる工程、および(e)存在するレジスト層を除去し
て、導電性ポリマーの三次元マイクロエレクトロード
アレイを形成させる工程を備えた方法。
解決するために、以下の方法を提供する: 1. 実質的に同一のミクロン級またはサブミクロン級
の突起からなる組織化されたアレイを有する導電性ポリ
マーの薄膜三次元マイクロエレクトロードの製造方法で
あって、(a)実質的に平滑な基材上に少なくとも1種
の導電性金属薄膜を析出させる工程、(b)上記少なく
とも1種の導電性金属薄膜上にマイクロパターン化され
たフォトレジストの薄膜を析出させる工程、(c)上記
ステップ(b)からの生成物を金属性マイクロウォール
を形成し得るマスクの使用下にフォトリソグラフィック
および/またはエレクトロン ビームリソグラフィック
条件に供する工程、(d)導電性ポリマーおよび必要な
らばドーパントを導電性金属上に電気化学的に重合形成
させる工程、および(e)存在するレジスト層を除去し
て、導電性ポリマーの三次元マイクロエレクトロード
アレイを形成させる工程を備えた方法。
【0010】上記ステップ(d)の導電性ポリマーとし
ては、ポリピロールおよびポリアニリンが好ましく、ポ
リアニリンがより好ましい。上記の方法においては、ス
テップ(d)におけるポリマーが定電流を使用して電気
化学的に重合されたポリマーであるか、或いはステップ
(d)におけるポリマーが定電位を使用して電気化学的
に重合されたポリマーであるか、或いはステップ(d)
におけるポリマーがサイクリック電位を使用して電気化
学的に重合されたポリマーである方法が、より好まし
い。
ては、ポリピロールおよびポリアニリンが好ましく、ポ
リアニリンがより好ましい。上記の方法においては、ス
テップ(d)におけるポリマーが定電流を使用して電気
化学的に重合されたポリマーであるか、或いはステップ
(d)におけるポリマーが定電位を使用して電気化学的
に重合されたポリマーであるか、或いはステップ(d)
におけるポリマーがサイクリック電位を使用して電気化
学的に重合されたポリマーである方法が、より好まし
い。
【0011】本発明の1実施態様においては、リソグラ
フィック プロセスは、フォト リソグラフィック プ
ロセスである。本発明の他の1実施態様においては、リ
ソグラフィック プロセスは、エレクトロン ビーム
リソグラフィック プロセスである。
フィック プロセスは、フォト リソグラフィック プ
ロセスである。本発明の他の1実施態様においては、リ
ソグラフィック プロセスは、エレクトロン ビーム
リソグラフィック プロセスである。
【0012】−用語の定義− “PAN/TS”は、トシレート ドープ ポリアニリ
ンを意味する。“ポリアニリン”または“(PAN)”
は、ポリマー性導電性ポリマーを意味する。“Pc”
は、テトラスルホン化金属フタロシアニンを意味する。
“ポリピロール”(PPY)は、ポリマー性導電性ポリ
マーを意味する。“PPY/TS”は、トシレート ド
ープ ポリピロールを意味する。“トシレート”或いは
“Ts”は、通常ドーパントとして使用されるパラトル
エンスルホン酸を意味する。
ンを意味する。“ポリアニリン”または“(PAN)”
は、ポリマー性導電性ポリマーを意味する。“Pc”
は、テトラスルホン化金属フタロシアニンを意味する。
“ポリピロール”(PPY)は、ポリマー性導電性ポリ
マーを意味する。“PPY/TS”は、トシレート ド
ープ ポリピロールを意味する。“トシレート”或いは
“Ts”は、通常ドーパントとして使用されるパラトル
エンスルホン酸を意味する。
【0013】フォトリソグラフィー……導電性ポリマー
の三次元マイクロエレクトロードアレイは、フォトリソ
グラフィック マイクロプロセッシングにより製造さ
れ、バッテリー エレクトロードとしての構造(チャー
ジ容量、即ち電流密度を増大させるために)、或いはエ
レクトロクロミック エレクトロード(より高速のスイ
ッチ用フィルムを得るために)としての構造などに使用
される。この様な導電性ポリマーの三次元的マイクロス
トラクチャーを得るためには、電気化学的な重合を完了
した後に、レジスト剥離液を使用して、フォトレジスト
層の一部(成長したポリマーの間で)をエッチングによ
り除去する必要がある。ポリマー層は、エッチングプロ
セスに耐えるものでなければならない。
の三次元マイクロエレクトロードアレイは、フォトリソ
グラフィック マイクロプロセッシングにより製造さ
れ、バッテリー エレクトロードとしての構造(チャー
ジ容量、即ち電流密度を増大させるために)、或いはエ
レクトロクロミック エレクトロード(より高速のスイ
ッチ用フィルムを得るために)としての構造などに使用
される。この様な導電性ポリマーの三次元的マイクロス
トラクチャーを得るためには、電気化学的な重合を完了
した後に、レジスト剥離液を使用して、フォトレジスト
層の一部(成長したポリマーの間で)をエッチングによ
り除去する必要がある。ポリマー層は、エッチングプロ
セスに耐えるものでなければならない。
【0014】予備実験において、導電性ポリマー(ポリ
アニリン、PAN およびポリピロール、PPY)と、
フォトリソグラフィック処理において使用される種々の
化学薬品および溶剤との適合性が評価された。ポリイミ
ドが、厚い層(50μm以上)を形成し得ることを主な
理由として、フォトレジストとして選択された。この様
に厚いフォトレジスト層が、バッテリー電極に適した大
きな電気化学的表面積を備えた導電性ポリマーの高いマ
イクロポスト アレイを形成するために、必要とされる
であろう。ポリイミド用の代表的な剥離液は、N−メチ
ルピロリドンおよびロソリン HTR剥離液(Loso
line HTR;商標名)である。
アニリン、PAN およびポリピロール、PPY)と、
フォトリソグラフィック処理において使用される種々の
化学薬品および溶剤との適合性が評価された。ポリイミ
ドが、厚い層(50μm以上)を形成し得ることを主な
理由として、フォトレジストとして選択された。この様
に厚いフォトレジスト層が、バッテリー電極に適した大
きな電気化学的表面積を備えた導電性ポリマーの高いマ
イクロポスト アレイを形成するために、必要とされる
であろう。ポリイミド用の代表的な剥離液は、N−メチ
ルピロリドンおよびロソリン HTR剥離液(Loso
line HTR;商標名)である。
【0015】以下に実験結果を要約して示す。厚さ14
0μmの完全に硬化させたポリイミド片(チバ−ガイギ
ー社製、ニュージャージー、サミット)を20%硫酸に
2日間浸漬した(アニリンの重合には、酸性溶液を必要
とするからである)。劣化は、認められなかった。PP
Yは、N−メチルピロリドン中約80〜100℃で少な
くとも5分間の間変化しなかった。しかし、ロソリン溶
媒(Losoline solvent)中では約1分
後に膨れを生じた。PANは、80℃で上記剥離液のい
ずれに浸漬した場合にも、直ちに完全に溶解した。PP
Yは、アセトンの存在下に、約1分にも、完全に不変で
あり、またその後も殆ど変化しなかった(僅かのPAN
の溶解が観察された)。
0μmの完全に硬化させたポリイミド片(チバ−ガイギ
ー社製、ニュージャージー、サミット)を20%硫酸に
2日間浸漬した(アニリンの重合には、酸性溶液を必要
とするからである)。劣化は、認められなかった。PP
Yは、N−メチルピロリドン中約80〜100℃で少な
くとも5分間の間変化しなかった。しかし、ロソリン溶
媒(Losoline solvent)中では約1分
後に膨れを生じた。PANは、80℃で上記剥離液のい
ずれに浸漬した場合にも、直ちに完全に溶解した。PP
Yは、アセトンの存在下に、約1分にも、完全に不変で
あり、またその後も殆ど変化しなかった(僅かのPAN
の溶解が観察された)。
【0016】これらの結果は、ポリイミドを使用して、
導電性ポリマーの厚い(50μm以上の)三次元的構造
を製造することが、ポリピロールについては実行可能で
あるが、ポリアニリンについてはそうでないことを示唆
している。しかしながら、後者の結果は、通常のポジテ
ィブ フォトレジストを使用して、2〜5μmの厚さを
有するPPYまたはPANアレイを製造することが可能
であろうことを示唆している。アセトンにより簡単に除
去できる通常のポジティブ フォトレジストを使用し
て、ポリピロールのポリマー アレイが製造された。ポ
リマー アレイの厚さは、約2〜5μmのレジスト層に
より限定される。
導電性ポリマーの厚い(50μm以上の)三次元的構造
を製造することが、ポリピロールについては実行可能で
あるが、ポリアニリンについてはそうでないことを示唆
している。しかしながら、後者の結果は、通常のポジテ
ィブ フォトレジストを使用して、2〜5μmの厚さを
有するPPYまたはPANアレイを製造することが可能
であろうことを示唆している。アセトンにより簡単に除
去できる通常のポジティブ フォトレジストを使用し
て、ポリピロールのポリマー アレイが製造された。ポ
リマー アレイの厚さは、約2〜5μmのレジスト層に
より限定される。
【0017】図1は、電子的に導電性のポリマーの三次
元的マイクロエレクトロード アレイを模式的に斜面図
として示したものである。図2のA〜Cは、導電性ポリ
マーの三次元マイクロエレクトロード アレイの製造プ
ロセスにおける各ステップを断面図として示すものであ
る。
元的マイクロエレクトロード アレイを模式的に斜面図
として示したものである。図2のA〜Cは、導電性ポリ
マーの三次元マイクロエレクトロード アレイの製造プ
ロセスにおける各ステップを断面図として示すものであ
る。
【0018】図2に示すプロセスにおいては、平滑なセ
ラミック11(京セラ タイプA493)を基材として
使用した。CrO3を使用して、約500オングストロ
ームのクロム接着層が先ず析出形成され、次いで約60
00オングストロームのプラチナ層12が形成された。
プラチナは、基材11を水冷しつつ、公知のMRCスパ
ッタリング装置中で2×10−6torrの真空下にス
パッターされた。メタライズされた基材11および12
は、次いでシプレー 1650 マイクロポジティブ
レジストにより約5μmの厚さに被覆された。フォトレ
ジスト層中に二次元のプラチナ マイクロウェル アレ
イを形成するためのマイクロエレクトロード パターニ
ング(図2のA)は、1000−メッシュ ニッケルス
クリーンをマスクとして使用する通常のフォトリソグラ
フィーにより、行なわれた。フォトレジスト層により被
覆されていないプラチナの各“マイクロウェル”13A
は、約50μm×50μmである。表面に露出した個々
のマイクロウェル13Aは、基材上のプラチナ層により
電気的に接続されており、フォトレジストにより隔てら
れ且つ絶縁されている。
ラミック11(京セラ タイプA493)を基材として
使用した。CrO3を使用して、約500オングストロ
ームのクロム接着層が先ず析出形成され、次いで約60
00オングストロームのプラチナ層12が形成された。
プラチナは、基材11を水冷しつつ、公知のMRCスパ
ッタリング装置中で2×10−6torrの真空下にス
パッターされた。メタライズされた基材11および12
は、次いでシプレー 1650 マイクロポジティブ
レジストにより約5μmの厚さに被覆された。フォトレ
ジスト層中に二次元のプラチナ マイクロウェル アレ
イを形成するためのマイクロエレクトロード パターニ
ング(図2のA)は、1000−メッシュ ニッケルス
クリーンをマスクとして使用する通常のフォトリソグラ
フィーにより、行なわれた。フォトレジスト層により被
覆されていないプラチナの各“マイクロウェル”13A
は、約50μm×50μmである。表面に露出した個々
のマイクロウェル13Aは、基材上のプラチナ層により
電気的に接続されており、フォトレジストにより隔てら
れ且つ絶縁されている。
【0019】次のステップは、常法のサイクリック電位
法によるマイクロウェル アレイの底部のプラチナへの
モノマー、例えばピロールまたはアニリンの電気化学的
重合である(図2のB)。テトラスルホン酸四ナトリウ
ム塩の形態のニッケル−テトラスルホン化フタロシアニ
ン(Ni−Pc)1mMを含む0.2Mピロール溶液を
使用して、所望の厚さのPPYが得られるまで、50m
V/sの走査速度で−1.0〜+1.5V vs.SC
Eの間で電位をサイクルさせた。
法によるマイクロウェル アレイの底部のプラチナへの
モノマー、例えばピロールまたはアニリンの電気化学的
重合である(図2のB)。テトラスルホン酸四ナトリウ
ム塩の形態のニッケル−テトラスルホン化フタロシアニ
ン(Ni−Pc)1mMを含む0.2Mピロール溶液を
使用して、所望の厚さのPPYが得られるまで、50m
V/sの走査速度で−1.0〜+1.5V vs.SC
Eの間で電位をサイクルさせた。
【0020】導電性ポリマー14の電気化学的重合終了
後、フォトレジスト13をアセトンに浸漬して完全に除
去し、電子的に導電性のポリマーの三次元的マイクロエ
レクトロード アレイを形成させた(図2のC)。図3
は、導電性ポリマーの微小突起の組織化されたアレイ
(図2のC)の平面図である。ポリピロールフィルムの
三次元アレイ14は、電気化学的に合成され、この新規
な三次元的構造の導電性ポリマーエレクトロードの有用
性と用途とを決定するために、特徴づけられた。
後、フォトレジスト13をアセトンに浸漬して完全に除
去し、電子的に導電性のポリマーの三次元的マイクロエ
レクトロード アレイを形成させた(図2のC)。図3
は、導電性ポリマーの微小突起の組織化されたアレイ
(図2のC)の平面図である。ポリピロールフィルムの
三次元アレイ14は、電気化学的に合成され、この新規
な三次元的構造の導電性ポリマーエレクトロードの有用
性と用途とを決定するために、特徴づけられた。
【0021】図4、図5および図6は、製造の種々の段
階における光学的顕微鏡写真を示す。図4は、電気化学
的重合前のプラチナの正方形マイクロウェルのアレイを
示す(図2のAをも参照)。図4および図5は、それぞ
れフォトレジストの除去前後の三次元PPY/Ni−P
cマイクロエレクトロード アレイの上面からの写真を
示す。フォトレジストの除去中(図6参照)に各PPY
/Ni−Pcマイクロエレクトロードの正方状の縁(図
5参照)は失われているが、図6は、ポリピロールフィ
ルムが製造プロセスに耐えて、円形状(シリンダー状)
のマイクロエレクトロードのアレイを形成していること
を明らかにしている。
階における光学的顕微鏡写真を示す。図4は、電気化学
的重合前のプラチナの正方形マイクロウェルのアレイを
示す(図2のAをも参照)。図4および図5は、それぞ
れフォトレジストの除去前後の三次元PPY/Ni−P
cマイクロエレクトロード アレイの上面からの写真を
示す。フォトレジストの除去中(図6参照)に各PPY
/Ni−Pcマイクロエレクトロードの正方状の縁(図
5参照)は失われているが、図6は、ポリピロールフィ
ルムが製造プロセスに耐えて、円形状(シリンダー状)
のマイクロエレクトロードのアレイを形成していること
を明らかにしている。
【0022】図7は、フォトレジストの除去前後におけ
る0.5M硫酸ナトリウム中でのサイクリックボルタン
グラムを比較して示している。この結果は、レジストの
除去後に三次元PPY/Ni−Pc構造が残存している
ことを裏付けている。さらに、三次元ポリピロール構造
について認められた酸化−還元ピークが明確であり、且
つ、酸化−還元ピークがよりブロードでより幅広く分離
している通常の“フラット”なPPY/Ni−Pcフィ
ルムと関連づけられるピーク(図8参照)に比して、電
気化学的により多様性に優れていることを示している。
本発明は、理論により限定的に解釈されるものではない
が、観察された三次元ポリマー構造上でのより改善され
た電気化学的挙動は、より速いイオン輸送速度(特にポ
リマー内でのカウンターイオン拡散)によるものと思わ
れる。何故ならば、ポリマー鎖は、狭いより整った構造
内で方向付けられているからであり、且つイオン輸送の
ためのより多くの“サイト”が規則正しい微小突起によ
り溶液に接触しているからである。
る0.5M硫酸ナトリウム中でのサイクリックボルタン
グラムを比較して示している。この結果は、レジストの
除去後に三次元PPY/Ni−Pc構造が残存している
ことを裏付けている。さらに、三次元ポリピロール構造
について認められた酸化−還元ピークが明確であり、且
つ、酸化−還元ピークがよりブロードでより幅広く分離
している通常の“フラット”なPPY/Ni−Pcフィ
ルムと関連づけられるピーク(図8参照)に比して、電
気化学的により多様性に優れていることを示している。
本発明は、理論により限定的に解釈されるものではない
が、観察された三次元ポリマー構造上でのより改善され
た電気化学的挙動は、より速いイオン輸送速度(特にポ
リマー内でのカウンターイオン拡散)によるものと思わ
れる。何故ならば、ポリマー鎖は、狭いより整った構造
内で方向付けられているからであり、且つイオン輸送の
ためのより多くの“サイト”が規則正しい微小突起によ
り溶液に接触しているからである。
【0023】図9、図10、図11、図12および図1
3は、異なる厚さを有する2種の、即ち、それぞれ10
ポテンシャルサイクルおよび20ポテンシャルサイクル
(約5μm)で得られた三次元PPY/Ni−Pcマイ
クロエレクトロード アレイ構造の表面形状を比較して
いる。図9および図10は、図6に示すPPY/Ni−
Pcの三次元アレイの拡大写真である。図9、図10、
図11、図12および図13に示すSEM写真は、ポリ
マーが三次元マイクロエレクトロード構造として成長し
たことを明確に示している。基材へのポリマーの密着性
不良に起因するポリマー柱(ポリマーポール)の欠落部
分が存在する。SEM写真は、さらにポリマーの形態
は、重合時間(電気化学的重合時のポテンシャルサイク
ルの回数)に依存することを示している。サイクル数が
増大すると(図11、図12および図13参照)、ポリ
マーはより緻密で、より厚いものとなる。サイクル電位
に代えて+0.7Vvs.SCEの定電位を1時間与え
ると、得られる三次元PPY/Ni−Pcアレイは、ク
ラックのある著しくフレーク状のものとなり、一部では
不規則に過剰成長した。
3は、異なる厚さを有する2種の、即ち、それぞれ10
ポテンシャルサイクルおよび20ポテンシャルサイクル
(約5μm)で得られた三次元PPY/Ni−Pcマイ
クロエレクトロード アレイ構造の表面形状を比較して
いる。図9および図10は、図6に示すPPY/Ni−
Pcの三次元アレイの拡大写真である。図9、図10、
図11、図12および図13に示すSEM写真は、ポリ
マーが三次元マイクロエレクトロード構造として成長し
たことを明確に示している。基材へのポリマーの密着性
不良に起因するポリマー柱(ポリマーポール)の欠落部
分が存在する。SEM写真は、さらにポリマーの形態
は、重合時間(電気化学的重合時のポテンシャルサイク
ルの回数)に依存することを示している。サイクル数が
増大すると(図11、図12および図13参照)、ポリ
マーはより緻密で、より厚いものとなる。サイクル電位
に代えて+0.7Vvs.SCEの定電位を1時間与え
ると、得られる三次元PPY/Ni−Pcアレイは、ク
ラックのある著しくフレーク状のものとなり、一部では
不規則に過剰成長した。
【0024】ポリアニリンの二次元マイクロエレクトロ
ードアレイ……ポリアニリンの二次元マイクロエレクト
ロード アレイのエレクトロクロミック特性を調べた。
二次元マイクロエレクトロード アレイ ポリマー フ
ィルムは、予めPMMA−フォトレジストによりパター
ン化されている透明なプラチナ電極上に形成された。ポ
リマーが電気化学的に析出された後、フォトレジスト
は、アセトンの様な剥離液により除去された。アセトン
は、ポリアニリンを部分的に溶解するので、三次元マイ
クロストラクチャーよりも、二次元(即ち、フラット
な)マイクロストラクチャーのみが形成される。この新
規な二次元ポリマー エレクトロードは、拡散速度の改
善の結果として、より速い応答速度を示す(図17参
照)。二次元マイクロエレクトロード アレイ ポリマ
ー フィルムの製造手法は、図14、図15および図1
6に示されている。
ードアレイ……ポリアニリンの二次元マイクロエレクト
ロード アレイのエレクトロクロミック特性を調べた。
二次元マイクロエレクトロード アレイ ポリマー フ
ィルムは、予めPMMA−フォトレジストによりパター
ン化されている透明なプラチナ電極上に形成された。ポ
リマーが電気化学的に析出された後、フォトレジスト
は、アセトンの様な剥離液により除去された。アセトン
は、ポリアニリンを部分的に溶解するので、三次元マイ
クロストラクチャーよりも、二次元(即ち、フラット
な)マイクロストラクチャーのみが形成される。この新
規な二次元ポリマー エレクトロードは、拡散速度の改
善の結果として、より速い応答速度を示す(図17参
照)。二次元マイクロエレクトロード アレイ ポリマ
ー フィルムの製造手法は、図14、図15および図1
6に示されている。
【0025】下記のフィルムが、HCl 2Mおよびア
ニリン 1Mを含む溶液中で調製された。 フィルム1:透明プラチナ電極上で+0.1mA/cm
2(0.024C/cm2−4分間) フィルム2:二次元マイクロエレクトロード アレイ上
で+0.05mA/cm2(0.012C/cm2−4
分間) フィルム3:透明プラチナ電極上で+0.1mA/cm
2(0.018C/cm2−3分間)
ニリン 1Mを含む溶液中で調製された。 フィルム1:透明プラチナ電極上で+0.1mA/cm
2(0.024C/cm2−4分間) フィルム2:二次元マイクロエレクトロード アレイ上
で+0.05mA/cm2(0.012C/cm2−4
分間) フィルム3:透明プラチナ電極上で+0.1mA/cm
2(0.018C/cm2−3分間)
【0026】各フィルムのエレクトロクロミック特性
は、1MのHCl中で決定された。図18、図19およ
び図20は、上記のフィルム2のエレクトロードの製造
時の種々の段階での光学顕微鏡写真を示す。個々の二次
元マイクロエレクトロードは、約20μm×20μmで
ある。図20は、ポリアニリアン フィルムの二次元マ
イクロエレクトロード アレイが、フォトレジストの除
去後にも、実用に耐え得る良好な機械的一体性を維持し
ていることを示している。フィルム1および2は、フィ
ルム2の表面の半分がフォトレジストにより覆われてい
るので、同一厚さを有しているものと予測された。表1
は、応答時間および色変化の強度(括弧内)を示す。
は、1MのHCl中で決定された。図18、図19およ
び図20は、上記のフィルム2のエレクトロードの製造
時の種々の段階での光学顕微鏡写真を示す。個々の二次
元マイクロエレクトロードは、約20μm×20μmで
ある。図20は、ポリアニリアン フィルムの二次元マ
イクロエレクトロード アレイが、フォトレジストの除
去後にも、実用に耐え得る良好な機械的一体性を維持し
ていることを示している。フィルム1および2は、フィ
ルム2の表面の半分がフォトレジストにより覆われてい
るので、同一厚さを有しているものと予測された。表1
は、応答時間および色変化の強度(括弧内)を示す。
【0027】
【表1】
【0028】同一厚さを有するフィルム1のフラットな
ポリアニリン エレクトロード上での0.5秒という応
答時間に比較して、二次元エレクトロードは、測定した
全ての波長(550〜700nm)において、0.2秒
というより速い応答時間を示した。二次元マイクロエレ
クトロード アレイ ポリアニリンは、時間の経過とと
もに、フィルム1程には安定ではなくなった。これは、
恐らく剥離液がポリアニリンの一部を劣化させたか、或
いは二次元マイクロエレクトロード アレイポリアニリ
ン中での酸素の拡散速度がより大きいためであろう。さ
らに、二次元マイクロエレクトロード アレイ エレク
トロードは、色の強度変化が少なかった。これは、フィ
ルム2のポリマー面積がフィルム1のそれのほぼ1/2
であるためである。
ポリアニリン エレクトロード上での0.5秒という応
答時間に比較して、二次元エレクトロードは、測定した
全ての波長(550〜700nm)において、0.2秒
というより速い応答時間を示した。二次元マイクロエレ
クトロード アレイ ポリアニリンは、時間の経過とと
もに、フィルム1程には安定ではなくなった。これは、
恐らく剥離液がポリアニリンの一部を劣化させたか、或
いは二次元マイクロエレクトロード アレイポリアニリ
ン中での酸素の拡散速度がより大きいためであろう。さ
らに、二次元マイクロエレクトロード アレイ エレク
トロードは、色の強度変化が少なかった。これは、フィ
ルム2のポリマー面積がフィルム1のそれのほぼ1/2
であるためである。
【0029】二次元マイクロエレクトロード アレイの
観察された性能は、実際上より薄い(厚さ1/2)のフ
ラットなポリアニリン エレクトロード フィルム3で
得られた性能にほぼ対比し得るものであった。しかしな
がら、このより薄いフラットなポリアニリン フィルム
は、脆すぎるので、波長550nmおよび600nmを
採用する場合には、使用できない。より短い重合時間を
採用することにより、より速い応答を示す超薄ポリアニ
リンフィルムを製造することは、可能である。しかしな
がら、この様な超薄ポリアニリンフィルムは、フレーク
状で、二次元マイクロエレクトロード アレイ ポリア
ニリンに比して、構造的安定性に著しく劣る。従って、
二次元マイクロエレクトロード ポリアニリン アレイ
(ここに示した様なもの)或いは三次元アレイ(一般的
なもの)の使用が、応答速度を改善するための最善の方
法である。
観察された性能は、実際上より薄い(厚さ1/2)のフ
ラットなポリアニリン エレクトロード フィルム3で
得られた性能にほぼ対比し得るものであった。しかしな
がら、このより薄いフラットなポリアニリン フィルム
は、脆すぎるので、波長550nmおよび600nmを
採用する場合には、使用できない。より短い重合時間を
採用することにより、より速い応答を示す超薄ポリアニ
リンフィルムを製造することは、可能である。しかしな
がら、この様な超薄ポリアニリンフィルムは、フレーク
状で、二次元マイクロエレクトロード アレイ ポリア
ニリンに比して、構造的安定性に著しく劣る。従って、
二次元マイクロエレクトロード ポリアニリン アレイ
(ここに示した様なもの)或いは三次元アレイ(一般的
なもの)の使用が、応答速度を改善するための最善の方
法である。
【0030】フォトレジストの除去の前後で、クーロン
/電圧、CV曲線、応答時間、或いは変色強度に関して
は、実質的な相違は観察されなかった。この結果は、観
察されたより速い応答時間は、ポリマーマトリックス中
でのより速やかなイオン輸送により達成されたと考える
のが最も妥当であることを示唆している。
/電圧、CV曲線、応答時間、或いは変色強度に関して
は、実質的な相違は観察されなかった。この結果は、観
察されたより速い応答時間は、ポリマーマトリックス中
でのより速やかなイオン輸送により達成されたと考える
のが最も妥当であることを示唆している。
【0031】フォトリソグラフィーの手法により、ポリ
ピロールおよびポリアニリンを使用して、10μmのオ
ーダーで導電性ポリマーに三次元マイクロエレクトロー
ドアレイのパターンを形成することが、実施例に述べら
れている。この様なエレクトロードの改善された電気化
学的な可逆性(これは、特にバッテリー分野での用途に
有用である)およびエレクトロクロミック分野での応用
における改善された応答時間が、明らかにされている。
この様なアレイ上では、ポリマー鎖を狭いマイクロポー
ル内に良好に整列させることが可能であり、導電性ポリ
マー内部でのカウンターイオンの輸送を容易にするより
良好な形状を与える。
ピロールおよびポリアニリンを使用して、10μmのオ
ーダーで導電性ポリマーに三次元マイクロエレクトロー
ドアレイのパターンを形成することが、実施例に述べら
れている。この様なエレクトロードの改善された電気化
学的な可逆性(これは、特にバッテリー分野での用途に
有用である)およびエレクトロクロミック分野での応用
における改善された応答時間が、明らかにされている。
この様なアレイ上では、ポリマー鎖を狭いマイクロポー
ル内に良好に整列させることが可能であり、導電性ポリ
マー内部でのカウンターイオンの輸送を容易にするより
良好な形状を与える。
【0032】ポリアニリン/トシレートの三次元マイク
ロエレクトロード アレイ……電子的に導電性ポリマー
であるポリピロールの三次元マイクロエレクトロード
アレイが、フォトリソグラフィーにより、製造された。
直径が約10μmで高さ約5μmのポリピロール マイ
クロポールからなるアレイが製造された。フォトリソグ
ラフィー技術を使用して、良好に整列したアレイを備え
た三次元マイクロポリマー構造が製造されたのは、これ
が初めてである。このピロールの三次元アレイエレクト
ロードは、改善された電気化学的可逆性を示し、これは
特にバッテリーおよびエレクトロクロミック分野での応
用に有用である。三次元導電性ポリマー構造を作成する
ために、ポリアニリンにフォトリソグラフィープロセス
を適用するという試みは、当初必ずしも全面的には成功
しなかった。これは、フォトレジストを除去するために
アセトンを使用すると、ポリアニリンが一部溶解すると
いう事実によるものである。ポリアニリンの薄膜が二次
元アレイとして形成され、このフィルムは、エレクトロ
クロミック用途において、改善されたスイッチングタイ
ムを示した。
ロエレクトロード アレイ……電子的に導電性ポリマー
であるポリピロールの三次元マイクロエレクトロード
アレイが、フォトリソグラフィーにより、製造された。
直径が約10μmで高さ約5μmのポリピロール マイ
クロポールからなるアレイが製造された。フォトリソグ
ラフィー技術を使用して、良好に整列したアレイを備え
た三次元マイクロポリマー構造が製造されたのは、これ
が初めてである。このピロールの三次元アレイエレクト
ロードは、改善された電気化学的可逆性を示し、これは
特にバッテリーおよびエレクトロクロミック分野での応
用に有用である。三次元導電性ポリマー構造を作成する
ために、ポリアニリンにフォトリソグラフィープロセス
を適用するという試みは、当初必ずしも全面的には成功
しなかった。これは、フォトレジストを除去するために
アセトンを使用すると、ポリアニリンが一部溶解すると
いう事実によるものである。ポリアニリンの薄膜が二次
元アレイとして形成され、このフィルムは、エレクトロ
クロミック用途において、改善されたスイッチングタイ
ムを示した。
【0033】ポリアニリン/トシレートフィルムとリソ
グラフィックプロセスにおいて使用される幾つかの塩基
性化合物および溶剤との予備的な適合性試験が行なわれ
た。結果を以下に示す。自己ドープしたポリアニリン類三次元マイクロエレクト
ロード アレイ ……作製手順の概略を以下に示す(図2
のA〜Cおよび図3をも参照のこと)。
グラフィックプロセスにおいて使用される幾つかの塩基
性化合物および溶剤との予備的な適合性試験が行なわれ
た。結果を以下に示す。自己ドープしたポリアニリン類三次元マイクロエレクト
ロード アレイ ……作製手順の概略を以下に示す(図2
のA〜Cおよび図3をも参照のこと)。
【0034】平滑なセラミック(99.6%酸化アルミ
ニウム基材、京セラ タイプA493)を基材として使
用した。先ず、厚さ約500オングストロームのクロム
接着層を析出させ、次いで基材を水冷しつつ、2×10
−6torrの減圧下にプラチナをスパッターして約6
000オングストロームの層を形成した。次いで、この
メタライズ基材をシプレー 1650 マイクロポジテ
ィブ レジストにより被覆した。フォトレジスト層内に
二次元プラチナ マイクロウェル アレイを形成するた
めのマイクロエレクトロード パターニングは、100
0−メッシュニッケルスクリーンをマスクとして使用し
て、通常のフォトリソグラフィーにより行なった。フォ
トレジスト層により被覆されていない各プラチナ“マイ
クロウェル”は、約20μm×20μmであった。露光
された個々のプラチナマイクロウェルは、基材上のプラ
チナ層を介して電気的に接続されており、且つフォトレ
ジストにより分離され、絶縁されている。
ニウム基材、京セラ タイプA493)を基材として使
用した。先ず、厚さ約500オングストロームのクロム
接着層を析出させ、次いで基材を水冷しつつ、2×10
−6torrの減圧下にプラチナをスパッターして約6
000オングストロームの層を形成した。次いで、この
メタライズ基材をシプレー 1650 マイクロポジテ
ィブ レジストにより被覆した。フォトレジスト層内に
二次元プラチナ マイクロウェル アレイを形成するた
めのマイクロエレクトロード パターニングは、100
0−メッシュニッケルスクリーンをマスクとして使用し
て、通常のフォトリソグラフィーにより行なった。フォ
トレジスト層により被覆されていない各プラチナ“マイ
クロウェル”は、約20μm×20μmであった。露光
された個々のプラチナマイクロウェルは、基材上のプラ
チナ層を介して電気的に接続されており、且つフォトレ
ジストにより分離され、絶縁されている。
【0035】自己ドープ型のポリアニリンの三次元マイ
クロエレクトロード アレイは、トシレート(p−トル
エンスルホン酸)またはトリフルオロメタンスルホン酸
(TFMSA)を使用して、製造された。図28〜図3
1は、走査型電子顕微鏡写真を示す。三次元構造は形成
されたものの、エレクトロードのアスペクト比は、不良
であった。これは、自己ドープ型のポリアニリンがあま
りにも急速に成長するので(その高い導電性の故に)、
直ちに上方にまで成長を続けて、フォトレジスト層を完
全に被覆してしまうからである。フォトレジスト層が超
音波攪拌下にアセトン中で除去されると、ポリアニリン
層の大部分がフォトレジストとともに除去されて、基材
上にごく薄い層のみが残される。さらに、自己ドープ型
のポリアニリンは、フォトレジスト除去プロセス中にア
セトンにより、部分的に攻撃されることもあり得る。
クロエレクトロード アレイは、トシレート(p−トル
エンスルホン酸)またはトリフルオロメタンスルホン酸
(TFMSA)を使用して、製造された。図28〜図3
1は、走査型電子顕微鏡写真を示す。三次元構造は形成
されたものの、エレクトロードのアスペクト比は、不良
であった。これは、自己ドープ型のポリアニリンがあま
りにも急速に成長するので(その高い導電性の故に)、
直ちに上方にまで成長を続けて、フォトレジスト層を完
全に被覆してしまうからである。フォトレジスト層が超
音波攪拌下にアセトン中で除去されると、ポリアニリン
層の大部分がフォトレジストとともに除去されて、基材
上にごく薄い層のみが残される。さらに、自己ドープ型
のポリアニリンは、フォトレジスト除去プロセス中にア
セトンにより、部分的に攻撃されることもあり得る。
【0036】エレクトロン ビーム リソグラフィー…
…三次元(3D)導電性ポリマー構造を製作するため
に、このフォトリソグラフィー システムをポリアニリ
ンに適用することは、フォトレジストの除去にアセトン
を使用すると、ポリアニリンが部分的に溶解するという
事実によって最初は制限された。それにもかかわらず、
2次元アレイにおいて、エレクトロクロミック アプリ
ケーション向けに改善されたスイッチング時間を示すポ
リアニリンの薄膜を製造した。
…三次元(3D)導電性ポリマー構造を製作するため
に、このフォトリソグラフィー システムをポリアニリ
ンに適用することは、フォトレジストの除去にアセトン
を使用すると、ポリアニリンが部分的に溶解するという
事実によって最初は制限された。それにもかかわらず、
2次元アレイにおいて、エレクトロクロミック アプリ
ケーション向けに改善されたスイッチング時間を示すポ
リアニリンの薄膜を製造した。
【0037】フォトリソグラフィーによって乃至エレク
トロンビームリソグラフィーによって、より高性能な、
自己ドープ型(self−doped)のポリアニリン
の3Dマイクロエレクトロードアレイを製作した。図1
に、電子的に導電性のポリマーの3Dマイクロエレクト
ロード アレイの一具体例を示す。このようなマイクロ
アレイ構造においては、細いマイクロポール中にポリマ
ー鎖が整列し、これが導電性ポリマー内でのカウンター
イオン輸送を改善するとともに、より多くの活性状態の
反応サイト(電気化学的表面領域)を与え、その結果、
電気化学的反応性が向上する。
トロンビームリソグラフィーによって、より高性能な、
自己ドープ型(self−doped)のポリアニリン
の3Dマイクロエレクトロードアレイを製作した。図1
に、電子的に導電性のポリマーの3Dマイクロエレクト
ロード アレイの一具体例を示す。このようなマイクロ
アレイ構造においては、細いマイクロポール中にポリマ
ー鎖が整列し、これが導電性ポリマー内でのカウンター
イオン輸送を改善するとともに、より多くの活性状態の
反応サイト(電気化学的表面領域)を与え、その結果、
電気化学的反応性が向上する。
【0038】リソグラフィー加工に使用するポリアニリ
ン/トシレート(PAN/Ts)フィルム及びいくつか
の塩基性薬品及び溶剤についての予備的な適合性調査を
評価した。図21は、エレクトロンビーム リソグラフ
ィー システムの概略図である。エレクトロンビーム
リソグラフィーにおいては、ポジ型レジストとしてポリ
メチルメタクリレートが最も一般的に使用されている。
PAN/Tsフィルム上にポリメチルメタクリレートを
塗布し、次に、そのサンプルをオーブン中において16
0℃で30分間ベークした。アセトン中で5分間超音波
洗浄した後、PAN/Tsフィルムを損傷しないように
して、存在するポリメチルメタクリレートの全ての層を
除去した。この結果は、PAN/Tsフィルムの本質的
な化学的安定性が、従来のドープされていないポリアニ
リンよりも優れていることを明らかにしている。これ
は、また、バッテリーエレクトロードとして有用なPA
N/Tsの三次元マイクロエレクトロードアレイの製作
に、エレクトロンビーム リソグラフィー及び従来のフ
ォトリソグラフィーを利用できることも明らかにする。
エレクトロンビーム リソグラフィーを利用すると、制
御され、再現性がある様式で、且つ、直径が1μm以下
のオーダーでマイクロエレクトロード アレイを製作す
ることができる。
ン/トシレート(PAN/Ts)フィルム及びいくつか
の塩基性薬品及び溶剤についての予備的な適合性調査を
評価した。図21は、エレクトロンビーム リソグラフ
ィー システムの概略図である。エレクトロンビーム
リソグラフィーにおいては、ポジ型レジストとしてポリ
メチルメタクリレートが最も一般的に使用されている。
PAN/Tsフィルム上にポリメチルメタクリレートを
塗布し、次に、そのサンプルをオーブン中において16
0℃で30分間ベークした。アセトン中で5分間超音波
洗浄した後、PAN/Tsフィルムを損傷しないように
して、存在するポリメチルメタクリレートの全ての層を
除去した。この結果は、PAN/Tsフィルムの本質的
な化学的安定性が、従来のドープされていないポリアニ
リンよりも優れていることを明らかにしている。これ
は、また、バッテリーエレクトロードとして有用なPA
N/Tsの三次元マイクロエレクトロードアレイの製作
に、エレクトロンビーム リソグラフィー及び従来のフ
ォトリソグラフィーを利用できることも明らかにする。
エレクトロンビーム リソグラフィーを利用すると、制
御され、再現性がある様式で、且つ、直径が1μm以下
のオーダーでマイクロエレクトロード アレイを製作す
ることができる。
【0039】自己ドープされたポリアニリンの三次元マ
イクロエレクトロードアレイ(例えば、三次元サブミク
ロンアレイ)向けとして、新規なマイクロエレクトロニ
ック製作プロセスは、レジストとしてポリメチルメタク
リレートを使用するエレクトロンビーム リソグラフィ
ーを利用し、且つ、通常のポジ型フォトレジストを使用
するフォトリソグラフィーを利用して、小ディメンショ
ン(<5μm)で遂行される。
イクロエレクトロードアレイ(例えば、三次元サブミク
ロンアレイ)向けとして、新規なマイクロエレクトロニ
ック製作プロセスは、レジストとしてポリメチルメタク
リレートを使用するエレクトロンビーム リソグラフィ
ーを利用し、且つ、通常のポジ型フォトレジストを使用
するフォトリソグラフィーを利用して、小ディメンショ
ン(<5μm)で遂行される。
【0040】バッテリーを含む電気化学的応用分野で、
小ディメンションのこの様な三次元アレイを使用するこ
とにより予測される利点は、以下の通りである: 1.アレイのサイズがより小さく且つ対称性の程度がよ
り高いので、分子鎖がより密に充填され、その結果、鎖
間(interchain)でのエレクトロントランス
ファー(及び自己ドープされたポリアニリンのプロトン
トランスファー)の程度がより高くなる。 2.三次元サブミクロンアレイにおける三次元非線形拡
散によって、溶液中でのイオン移動(例えば、H+イオ
ン)の全体的な速度が高くなる。 これらの結果は、エレクトロードにおける早い物質トラ
ンスファープロセスだけでなく、電気的にセルフドープ
されたポリアニリンの三次元アレイがサブミクロンサイ
ズで得られていることをも、明らかにしている。しかし
ながら、新規なマスクによって、パターンジオメトリー
が低下し、密度が増大する。この点で、ポリメチルメタ
クリレート パターンのためのホールサイズの再現性が
可能になる。
小ディメンションのこの様な三次元アレイを使用するこ
とにより予測される利点は、以下の通りである: 1.アレイのサイズがより小さく且つ対称性の程度がよ
り高いので、分子鎖がより密に充填され、その結果、鎖
間(interchain)でのエレクトロントランス
ファー(及び自己ドープされたポリアニリンのプロトン
トランスファー)の程度がより高くなる。 2.三次元サブミクロンアレイにおける三次元非線形拡
散によって、溶液中でのイオン移動(例えば、H+イオ
ン)の全体的な速度が高くなる。 これらの結果は、エレクトロードにおける早い物質トラ
ンスファープロセスだけでなく、電気的にセルフドープ
されたポリアニリンの三次元アレイがサブミクロンサイ
ズで得られていることをも、明らかにしている。しかし
ながら、新規なマスクによって、パターンジオメトリー
が低下し、密度が増大する。この点で、ポリメチルメタ
クリレート パターンのためのホールサイズの再現性が
可能になる。
【0041】フィルム様形態を有する、公知技術による
通常のコンパクトで平坦な導電性のポリマーフィルムと
比較して、電気伝導性ポリマーの明確な形状を有する三
次元アレイは、以下の利点を有している: 1.アレイのサイズがより小さく且つ対称性の程度がよ
り高いので、分子鎖がより密に充填され、その結果、鎖
間でのエレクトロントランスファー(及び自己ドープさ
れたポリアニリンについてはプロトントランスファー)
の程度がより高く、結果として従来の導電性フィルムよ
りも電荷トランスファー速度が高い。 2.三次元側方(非線形)拡散によって溶液中でのイオ
ン移動(例えば、H+イオン)の全体的な速度が高くな
る。
通常のコンパクトで平坦な導電性のポリマーフィルムと
比較して、電気伝導性ポリマーの明確な形状を有する三
次元アレイは、以下の利点を有している: 1.アレイのサイズがより小さく且つ対称性の程度がよ
り高いので、分子鎖がより密に充填され、その結果、鎖
間でのエレクトロントランスファー(及び自己ドープさ
れたポリアニリンについてはプロトントランスファー)
の程度がより高く、結果として従来の導電性フィルムよ
りも電荷トランスファー速度が高い。 2.三次元側方(非線形)拡散によって溶液中でのイオ
ン移動(例えば、H+イオン)の全体的な速度が高くな
る。
【0042】3.バッテリー分野での応用に関して、ポ
リマー鎖における及びポリマー(エレクトロード)/電
解液界面におけるイオン移動の高められた電気化学的表
面積(即ちチャージキャパシター)が大きいので、バッ
テリーへの適用に適したシリンダーエレクトロードのア
レイ中に三次元アレイを製作することができる。 4.電気分析(及びエレクトロクロミック)分野での応
用に関して、エレクトロードキャパシタンスを最小にす
るために、金属フィルム上に残されるポリメチルメタク
リレート膜を薄くすると、三次元アレイは、高い信号対
バックグラウンド(ノイズ)比を示し、且つまた、早い
応答時間を示す。バックグラウンド電流、キャパシティ
ブ電流は、能動素子面積のみに比例するのに対し、拡散
律速のファラデー信号は、全体の幾何学的面積に比例す
る。
リマー鎖における及びポリマー(エレクトロード)/電
解液界面におけるイオン移動の高められた電気化学的表
面積(即ちチャージキャパシター)が大きいので、バッ
テリーへの適用に適したシリンダーエレクトロードのア
レイ中に三次元アレイを製作することができる。 4.電気分析(及びエレクトロクロミック)分野での応
用に関して、エレクトロードキャパシタンスを最小にす
るために、金属フィルム上に残されるポリメチルメタク
リレート膜を薄くすると、三次元アレイは、高い信号対
バックグラウンド(ノイズ)比を示し、且つまた、早い
応答時間を示す。バックグラウンド電流、キャパシティ
ブ電流は、能動素子面積のみに比例するのに対し、拡散
律速のファラデー信号は、全体の幾何学的面積に比例す
る。
【0043】本発明のリソグラフィック製作技術は、ポ
リピロールのような他の導電性ポリマーに適用できる。
ポリメチルメタクリレートの製造パラメーター、例え
ば、ポリメチルメタクリレート膜厚、電気化学的重合時
間及びエッチング条件(例えば、時間)などを制御する
ことにより、以下のような種々のアプリケーション向け
に導電性ポリマーの三次元サブミクロンアレイを調整す
ることができる: 1.一般的なポリマーバッテリーエロクトロード。 2.フレキシブル薄層バッテリーのポリマーバッテリー
エレクトロード。 3.エレクトロクロミックデバイス。 4.バイオセンサーアプリケーション(例えば、グルコ
ースセンサー)向けの新規な電流エンザイムエントラッ
プト導電性ポリマーエレクトロード。 5.マイクロエレクトロニック又はモレキュラーエレク
トロニックデバイス。
リピロールのような他の導電性ポリマーに適用できる。
ポリメチルメタクリレートの製造パラメーター、例え
ば、ポリメチルメタクリレート膜厚、電気化学的重合時
間及びエッチング条件(例えば、時間)などを制御する
ことにより、以下のような種々のアプリケーション向け
に導電性ポリマーの三次元サブミクロンアレイを調整す
ることができる: 1.一般的なポリマーバッテリーエロクトロード。 2.フレキシブル薄層バッテリーのポリマーバッテリー
エレクトロード。 3.エレクトロクロミックデバイス。 4.バイオセンサーアプリケーション(例えば、グルコ
ースセンサー)向けの新規な電流エンザイムエントラッ
プト導電性ポリマーエレクトロード。 5.マイクロエレクトロニック又はモレキュラーエレク
トロニックデバイス。
【0044】以下の実施例により、本発明を更に詳細に
説明する。これらの実施例は、いかなる場合において
も、本発明の技術的範囲の解釈を限定するものではな
い。
説明する。これらの実施例は、いかなる場合において
も、本発明の技術的範囲の解釈を限定するものではな
い。
【0045】
【実施例】実施例1 自己フドープされたポリアニリンの三次元マイクロエレ
クトロードアレイの製作プロセス
クトロードアレイの製作プロセス
【0046】基本的な製作手順は、図2に示したものと
同様である。開発された新規なプロセス(タイプ2A及
び2B)は以下の通りである: A.タイプ2A(エレクトロンビーム リソグラフィ
ー) (a)スパッタリングした6000オングストロームの
プラチナ膜で1インチ×1インチのガラス基板をコート
する。(タイプ2A基板は、露光システムに適合するよ
うに、1/2インチ×1/2インチの正方形にカットし
た); (b)ポリメチルメタクリレート(KTI PMMA
950K 4% 溶剤)を6000オングストローム上
にスピンコートし(spin on)、空気中170℃
で30分間ベークする;
同様である。開発された新規なプロセス(タイプ2A及
び2B)は以下の通りである: A.タイプ2A(エレクトロンビーム リソグラフィ
ー) (a)スパッタリングした6000オングストロームの
プラチナ膜で1インチ×1インチのガラス基板をコート
する。(タイプ2A基板は、露光システムに適合するよ
うに、1/2インチ×1/2インチの正方形にカットし
た); (b)ポリメチルメタクリレート(KTI PMMA
950K 4% 溶剤)を6000オングストローム上
にスピンコートし(spin on)、空気中170℃
で30分間ベークする;
【0047】(c)2000メッシュ銅スクリーン片を
使用するエレクトロンビーム露光システムにおいてポリ
メチルメタクリレートフイルムを露光して、1:1のM
IBK−イソプロパノール中で現像した後、イソプロパ
ノールですすぐ。得られたレジストパターンは、中心−
中心間距離6μmで幅7500オングストロームであっ
た。ポリメチルメタクリレートを強くベークする必要は
ない; (d)次に、電気化学的にPANをポリメチルメタクリ
レート上に析出させる;そして (e)ポリメチルメタクリレート(又はタイプ2Bにお
けるフォトレジスト)を超音波洗浄アセトン浴中で除去
する。
使用するエレクトロンビーム露光システムにおいてポリ
メチルメタクリレートフイルムを露光して、1:1のM
IBK−イソプロパノール中で現像した後、イソプロパ
ノールですすぐ。得られたレジストパターンは、中心−
中心間距離6μmで幅7500オングストロームであっ
た。ポリメチルメタクリレートを強くベークする必要は
ない; (d)次に、電気化学的にPANをポリメチルメタクリ
レート上に析出させる;そして (e)ポリメチルメタクリレート(又はタイプ2Bにお
けるフォトレジスト)を超音波洗浄アセトン浴中で除去
する。
【0048】B.タイプ2B(フォトリソグラフィー) タイプ2B用の基本的な手順は、以下の二つの点以外で
は、タイプ2Aについて説明したものと同様である: (b′)ステップ(b)に代えて、KTI 1350ポ
ジ型レジストを6000オングストローム上にスピンコ
ートし、空気中において80℃で30分間穏やかにベー
クする。 (c′)ステップ(c)に代えて、2000メッシュ銅
スクリーン片を使用して、紫外光でレジストを露光し、
水性現像液(KTI 351ポジ型レジストディベロッ
パーと脱イオン水との1:4の割合での混合物)中で現
像した後、脱イオン水ですすぐ。得られたレジストパタ
ーンは、中心−中心間距離8μmで6μmのホールから
なる。サンプルを空気中120℃で30分間強くベーク
する。
は、タイプ2Aについて説明したものと同様である: (b′)ステップ(b)に代えて、KTI 1350ポ
ジ型レジストを6000オングストローム上にスピンコ
ートし、空気中において80℃で30分間穏やかにベー
クする。 (c′)ステップ(c)に代えて、2000メッシュ銅
スクリーン片を使用して、紫外光でレジストを露光し、
水性現像液(KTI 351ポジ型レジストディベロッ
パーと脱イオン水との1:4の割合での混合物)中で現
像した後、脱イオン水ですすぐ。得られたレジストパタ
ーンは、中心−中心間距離8μmで6μmのホールから
なる。サンプルを空気中120℃で30分間強くベーク
する。
【0049】図26および図27に、上記の手法で得ら
れたタイプ2A及び2Bのレジストパターンを示す。グ
レイの点は露光したプラチナを表わす。鮮明に焦点調節
してポリメチルメタクリレートパターンの走査型電子顕
微鏡写真をとることは、表面に荷電が累積するため、困
難である。
れたタイプ2A及び2Bのレジストパターンを示す。グ
レイの点は露光したプラチナを表わす。鮮明に焦点調節
してポリメチルメタクリレートパターンの走査型電子顕
微鏡写真をとることは、表面に荷電が累積するため、困
難である。
【0050】0.1Mアニリン及び1Mトシレートを含
有する水性溶液中において、10mV/sのスキャン比
で−0.2V〜+0.8V vs.SCEのサイクリン
グポテンシャルによって、タイプ2Aエレクトロード上
にポリアニリン/トシレートフィルムを10分間電気化
学的に重合させる。図24および図25に得られた三次
元サブミクロンエレクトロードアレイ(各エレクトロー
ドの直径は約0.3μmである)の走査型電子顕微鏡写
真を示す。これは、エレクトロンビーム リソグラフィ
ーまたはフォトリソグラフィーを利用してサブミクロン
サイズの三次元導電性ポリマー構造の製造に成功した最
初のものである。
有する水性溶液中において、10mV/sのスキャン比
で−0.2V〜+0.8V vs.SCEのサイクリン
グポテンシャルによって、タイプ2Aエレクトロード上
にポリアニリン/トシレートフィルムを10分間電気化
学的に重合させる。図24および図25に得られた三次
元サブミクロンエレクトロードアレイ(各エレクトロー
ドの直径は約0.3μmである)の走査型電子顕微鏡写
真を示す。これは、エレクトロンビーム リソグラフィ
ーまたはフォトリソグラフィーを利用してサブミクロン
サイズの三次元導電性ポリマー構造の製造に成功した最
初のものである。
【0051】エレクトロンビーム リソグラフィーとポ
リメチルメタクリレートレジストとを使用する新規なプ
ロセスを利用する自己ドープされたポリアニリンの三次
元サブミクロンアレイの製作……基本的な製作手順は、
図2に示したものと同様である。やはり最初の実験セッ
トの間に開発された新規なプロセス(タイプ2a及び2
b)を実施例2に示す。
リメチルメタクリレートレジストとを使用する新規なプ
ロセスを利用する自己ドープされたポリアニリンの三次
元サブミクロンアレイの製作……基本的な製作手順は、
図2に示したものと同様である。やはり最初の実験セッ
トの間に開発された新規なプロセス(タイプ2a及び2
b)を実施例2に示す。
【0052】実施例2 エレクトロンビーム リソグラフィーとポリメチルメタ
クリレートレジストとを使用する改良されたプロセスを
利用する自己ドープされたポリアニリンの三次元サブミ
クロンアレイの製作
クリレートレジストとを使用する改良されたプロセスを
利用する自己ドープされたポリアニリンの三次元サブミ
クロンアレイの製作
【0053】改良したプロセス、タイプ2C、を利用し
てセルフドープされたポリアニリンの三次元サブミクロ
ンアレイを製作した。電気化学的に重合させる前に、ポ
リメチルメタクリレートでマイクロパターンを付与した
プラチナ コート ガラス基板上にポリマーを電気化学
的に生じさせた。エレクトロンビーム露光システム中で
PMMAフィルムを繰り返し露光して,三次元マイクロ
構造の密度を顕著に向上させた。用途によっては、絶縁
膜として作用するポリメチルメタクリレートを完全に又
は部分的に除去することができる。
てセルフドープされたポリアニリンの三次元サブミクロ
ンアレイを製作した。電気化学的に重合させる前に、ポ
リメチルメタクリレートでマイクロパターンを付与した
プラチナ コート ガラス基板上にポリマーを電気化学
的に生じさせた。エレクトロンビーム露光システム中で
PMMAフィルムを繰り返し露光して,三次元マイクロ
構造の密度を顕著に向上させた。用途によっては、絶縁
膜として作用するポリメチルメタクリレートを完全に又
は部分的に除去することができる。
【0054】タイプ2Cの手順……以下に基本的な製作
の手順の概略を記載する(基本的には上記タイプ2Aと
同様)。 ステップ1:スパッタリングした6000オングストロ
ームのプラチナ(または金)の膜で1インチ×1インチ
のガラス基板をコートする。 ステップ2:エレクトロンビーム露光システムに適合す
る様に、基板を物理的に0.5インチ×0.5インチの
正方形にカットする。 ステップ3:ポリメチルメタクリレート(ポリメチルメ
タクリレート:KTI950K6%溶剤)を6000オ
ングストローム上にスピンコートし、空気中170℃で
30分間ベークする。
の手順の概略を記載する(基本的には上記タイプ2Aと
同様)。 ステップ1:スパッタリングした6000オングストロ
ームのプラチナ(または金)の膜で1インチ×1インチ
のガラス基板をコートする。 ステップ2:エレクトロンビーム露光システムに適合す
る様に、基板を物理的に0.5インチ×0.5インチの
正方形にカットする。 ステップ3:ポリメチルメタクリレート(ポリメチルメ
タクリレート:KTI950K6%溶剤)を6000オ
ングストローム上にスピンコートし、空気中170℃で
30分間ベークする。
【0055】ステップ4:2000メッシュ銅スクリー
ンを使用するエレクトロンビーム露光システム(ステッ
プ アンド レピート16回)でポリメチルメタクリレ
ートフイルムを露光し、1:1のメチルイソブチルケト
ン−イソプロパノール中で現像した後、イソプロパノー
ルですすぐ。得られるレジストパターンは、中心−中心
間距離12.7μmで幅2μmである。ポリメチルメタ
クリレートを強くベークする必要はない。 ステップ5:図26に概略的に示すように、電気化学的
にポリアニリンフィルムを生じさせる。 ステップ6:ポリアニリンフィルムを生じさせた後、ポ
リメチルメタクリレートレジストを超音波攪拌するかま
たはすることなく、アセトン浴中で除去する。得られる
プラチナ上のポリアニリンパターンを図27に概略的に
示す。
ンを使用するエレクトロンビーム露光システム(ステッ
プ アンド レピート16回)でポリメチルメタクリレ
ートフイルムを露光し、1:1のメチルイソブチルケト
ン−イソプロパノール中で現像した後、イソプロパノー
ルですすぐ。得られるレジストパターンは、中心−中心
間距離12.7μmで幅2μmである。ポリメチルメタ
クリレートを強くベークする必要はない。 ステップ5:図26に概略的に示すように、電気化学的
にポリアニリンフィルムを生じさせる。 ステップ6:ポリアニリンフィルムを生じさせた後、ポ
リメチルメタクリレートレジストを超音波攪拌するかま
たはすることなく、アセトン浴中で除去する。得られる
プラチナ上のポリアニリンパターンを図27に概略的に
示す。
【0056】電気化学的合成条件の最適化……PAN/
TsおよびPAN/TFMSAの三次元サブミクロンア
レイを製作した。表2に採用した典型的な電気化学的合
成条件を要約して示す。
TsおよびPAN/TFMSAの三次元サブミクロンア
レイを製作した。表2に採用した典型的な電気化学的合
成条件を要約して示す。
【0057】
【表2】
【0058】全ての自己ドープされたポリアニリンフイ
ルムは、ポテンシャルサイクリング法(potenti
al cycling method)によって生成さ
せた。しかしながら、走査型電子顕微鏡によって、得ら
れた三次元サブミクロン構造の正確な性質および形状
が、以下の点に臨界的に依存することが示された。 1.原料モノマーの種類(TsまたはTFMSA)とと
もに、ガラス基板上に析出した金属膜の種類(プラチナ
または金)。 2.合成中に通過したクーロン量。 3.ポリマーを生じさせた後にポリメチルメタクリレー
ト膜をアセトン浴中で除去するための条件。
ルムは、ポテンシャルサイクリング法(potenti
al cycling method)によって生成さ
せた。しかしながら、走査型電子顕微鏡によって、得ら
れた三次元サブミクロン構造の正確な性質および形状
が、以下の点に臨界的に依存することが示された。 1.原料モノマーの種類(TsまたはTFMSA)とと
もに、ガラス基板上に析出した金属膜の種類(プラチナ
または金)。 2.合成中に通過したクーロン量。 3.ポリマーを生じさせた後にポリメチルメタクリレー
ト膜をアセトン浴中で除去するための条件。
【0059】プラチナとポリアニリン/トシレートとの
組合せを使用し、且つ、ポリメチルメタクリレート膜を
アセトン浴中で超音波攪拌することなく、2〜3分間洗
浄する場合に、最も良好な再現性結果が得られた。図2
8、図29、図30および図31に、2μmの均一なホ
ールサイズで一様に配置されたホールを有するポリメチ
ルメタクリレートパターンを使用して製作したポリアニ
リン/トシレート(PAN−P15)の三次元サブミク
ロンアレイの走査型電子顕微鏡写真を示す。ポリメチル
メタクリレートパターンが、間隔の接近した非常に大き
いホール(3〜3.5μm)を有する場合には、得られ
たポリアニリン/トシレートの三次元アレイは、明確な
構造を有していなかった(図32、図33、図34およ
び図35に示すフィルムPAN−14の走査型電子顕微
鏡写真参照)。
組合せを使用し、且つ、ポリメチルメタクリレート膜を
アセトン浴中で超音波攪拌することなく、2〜3分間洗
浄する場合に、最も良好な再現性結果が得られた。図2
8、図29、図30および図31に、2μmの均一なホ
ールサイズで一様に配置されたホールを有するポリメチ
ルメタクリレートパターンを使用して製作したポリアニ
リン/トシレート(PAN−P15)の三次元サブミク
ロンアレイの走査型電子顕微鏡写真を示す。ポリメチル
メタクリレートパターンが、間隔の接近した非常に大き
いホール(3〜3.5μm)を有する場合には、得られ
たポリアニリン/トシレートの三次元アレイは、明確な
構造を有していなかった(図32、図33、図34およ
び図35に示すフィルムPAN−14の走査型電子顕微
鏡写真参照)。
【0060】ポリメチルメタクリレートを除去する前に
PAN−P15エレクトロードにサイクリックボルタメ
トリーを適用した(図36)。図37において、掃引速
度(v)に対して、ドーピングプロセスに相当するアノ
ードピーク電流(ip)をプロットした。ipはv(カ
イネティック コントロール メカニズム)に比例する
ので、エレクトロードは(H+イオンの)早い物質トラ
ンスファープロセスを示す。観察された早い物質トラン
スファープロセスは、恐らく個々のマイクロエレクトロ
ードにおける三次元側方(非線形)拡散によって高めら
れるイオン移動に起因するものであろう。
PAN−P15エレクトロードにサイクリックボルタメ
トリーを適用した(図36)。図37において、掃引速
度(v)に対して、ドーピングプロセスに相当するアノ
ードピーク電流(ip)をプロットした。ipはv(カ
イネティック コントロール メカニズム)に比例する
ので、エレクトロードは(H+イオンの)早い物質トラ
ンスファープロセスを示す。観察された早い物質トラン
スファープロセスは、恐らく個々のマイクロエレクトロ
ードにおける三次元側方(非線形)拡散によって高めら
れるイオン移動に起因するものであろう。
【0061】ここには単に本発明の若干の具体例のみを
示したが、本発明の目的および構成の範囲からはずれる
ことなく、実質的に同一な突出の組織的な構造をしたア
レイを有する電気伝導性ポリマーの薄層三次元マイクロ
エレクトロードを製造するための構成要素及びプロセス
並びにそれによって製造されるマイクロエレクトロード
について、種々の改良および変更が可能であることは当
業者にとって自明である。特許請求の範囲に記載された
技術から発生する全てのこのような改良および変更は、
本発明の実施に該当すると解されるべきである。
示したが、本発明の目的および構成の範囲からはずれる
ことなく、実質的に同一な突出の組織的な構造をしたア
レイを有する電気伝導性ポリマーの薄層三次元マイクロ
エレクトロードを製造するための構成要素及びプロセス
並びにそれによって製造されるマイクロエレクトロード
について、種々の改良および変更が可能であることは当
業者にとって自明である。特許請求の範囲に記載された
技術から発生する全てのこのような改良および変更は、
本発明の実施に該当すると解されるべきである。
【図面の簡単な説明】
【図1】完成した導電性ポリマーの三次元ミクロン級ま
たはサブミクロン級アレイの斜面図である。
たはサブミクロン級アレイの斜面図である。
【図2】三次元級アレイの製造プロセスの各工程を示す
模式図である。
模式図である。
【図3】三次元級アレイ(図2のC)の平面図である。
【図4】電気化学的重合前のプラチナの正方形マイクロ
ウェルのアレイの状態を示す走査型電子顕微鏡写真であ
る。
ウェルのアレイの状態を示す走査型電子顕微鏡写真であ
る。
【図5】 フォトレジストの除去前のマイクロアレイの状
態を示す走査型電子顕微鏡写真である。
態を示す走査型電子顕微鏡写真である。
【図6】フォトレジストの除去後のマイクロアレイの状
態を示す走査型電子顕微鏡写真である。
態を示す走査型電子顕微鏡写真である。
【図7】 本発明による三次元PPY/Ni−Pcエレク
トロードの代表的なボルタンメトリック曲線を示すグラ
フである。
トロードの代表的なボルタンメトリック曲線を示すグラ
フである。
【図8】従来の三次元PPY/Ni−Pcエレクトロー
ドの代表的なボルタンメトリック曲線を示すグラフであ
る。
ドの代表的なボルタンメトリック曲線を示すグラフであ
る。
【図9】 三次元PPY/Ni−Pcマイクロエレクトロ
ード(10ポテンシャルサイクル)の走査型電子顕微鏡
写真である。
ード(10ポテンシャルサイクル)の走査型電子顕微鏡
写真である。
【図10】三次元PPY/Ni−Pcマイクロエレクト
ロード(10ポテンシャルサイクル)の走査型電子顕微
鏡写真である。
ロード(10ポテンシャルサイクル)の走査型電子顕微
鏡写真である。
【図11】 三次元PPY/Ni−Pcマイクロエレクト
ロード(20ポテンシャルサイクル)の走査型電子顕微
鏡写真である。
ロード(20ポテンシャルサイクル)の走査型電子顕微
鏡写真である。
【図12】三次元PPY/Ni−Pcマイクロエレクト
ロード(20ポテンシャルサイクル)の走査型電子顕微
鏡写真である。
ロード(20ポテンシャルサイクル)の走査型電子顕微
鏡写真である。
【図13】三次元PPY/Ni−Pcマイクロエレクト
ロード(20ポテンシャルサイクル)の走査型電子顕微
鏡写真である。
ロード(20ポテンシャルサイクル)の走査型電子顕微
鏡写真である。
【図14】 ポリアニン エレクトロードの二次元アレイ
の製造手法における重合前の状態を示す模式図である。
の製造手法における重合前の状態を示す模式図である。
【図15】ポリアニリン エレクトロードの二次元アレ
イの製造手法における重合後の状態を示す模式図であ
る。
イの製造手法における重合後の状態を示す模式図であ
る。
【図16】ポリアニリン エレクトロードの二次元アレ
イの製造手法におけるフォトレジスト洗浄除去後の状態
を示す模式図である。
イの製造手法におけるフォトレジスト洗浄除去後の状態
を示す模式図である。
【図17】従来のエレクトロードに対する本発明のエレ
クトロードの二次元アレイの拡散速度の改善作用を示す
模式図である。
クトロードの二次元アレイの拡散速度の改善作用を示す
模式図である。
【図18】重合前のポリアニリン/Ni−Pcの二次元
アレイの走査型電子顕微鏡写真である。
アレイの走査型電子顕微鏡写真である。
【図19】フォトレジストの除去前のポリアニリン/N
i−Pcの二次元アレイの走査型電子顕微鏡写真であ
る。
i−Pcの二次元アレイの走査型電子顕微鏡写真であ
る。
【図20】フォトレジストの除去後のポリアニリン/N
i−Pcの二次元アレイの走査型電子顕微鏡写真であ
る。
i−Pcの二次元アレイの走査型電子顕微鏡写真であ
る。
【図21】 公知のリソグラフィー法を示す概念図であ
る。
る。
【図22】 本発明によるアレイの走査型電子顕微鏡写真
である。
である。
【図23】本発明によるアレイの走査型電子顕微鏡写真
である。
である。
【図24】 エレクトロン ビーム リソグラフィーによ
り製造したポリアニリン/トシレートのサブミクロン級
三次元エレクトロード構造を示す走査電子顕微鏡写真で
ある。
り製造したポリアニリン/トシレートのサブミクロン級
三次元エレクトロード構造を示す走査電子顕微鏡写真で
ある。
【図25】エレクトロン ビーム リソグラフィーによ
り製造したポリアニリン/トシレートのサブミクロン級
三次元エレクトロード構造を示す走査型電子顕微鏡写真
である。
り製造したポリアニリン/トシレートのサブミクロン級
三次元エレクトロード構造を示す走査型電子顕微鏡写真
である。
【図26】 エレクトロン ビーム リソグラフィーによ
る自己ドープポリアニリン(PAN/TS)の三次元エ
レクトロードの製造手法におけるフォトレジスト又はP
MMA除去前の状態を示す模式図である。
る自己ドープポリアニリン(PAN/TS)の三次元エ
レクトロードの製造手法におけるフォトレジスト又はP
MMA除去前の状態を示す模式図である。
【図27】エレクトロン ビーム リソグラフィーによ
る自己ドープポリアニリン(PAN/PS)の三次元エ
レクトロードの製造手法におけるフォトレジスト又はP
MMA除去後の状態を示す模式図である。
る自己ドープポリアニリン(PAN/PS)の三次元エ
レクトロードの製造手法におけるフォトレジスト又はP
MMA除去後の状態を示す模式図である。
【図28】 均一径ホールPMMAパターンを用いて製造
したポリアニリン/トシレートのサブミクロン級三次元
アレイのPMMA除去前の状態を示す走査型電子顕微鏡
写真である。
したポリアニリン/トシレートのサブミクロン級三次元
アレイのPMMA除去前の状態を示す走査型電子顕微鏡
写真である。
【図29】均一径ホールPMMAパターンを用いて製造
したポリアニリン/トシレートのサブミクロン級三次元
アレイのPMMA除去前の状態を示す走査型電子顕微鏡
写真である。
したポリアニリン/トシレートのサブミクロン級三次元
アレイのPMMA除去前の状態を示す走査型電子顕微鏡
写真である。
【図30】均一径ホールPMMAパターンを用いて製造
したポリアニリン/トシレートのサブミクロン級三次元
アレイのPMMA除去後の状態を示す走査型電子顕微鏡
写真である。
したポリアニリン/トシレートのサブミクロン級三次元
アレイのPMMA除去後の状態を示す走査型電子顕微鏡
写真である。
【図31】均一径ホールPMMAパターンを用いて製造
したポリアニリン/トシレートのサブミクロン級三次元
アレイのPMMA除去後の状態を示す走査型電子顕微鏡
写真である。
したポリアニリン/トシレートのサブミクロン級三次元
アレイのPMMA除去後の状態を示す走査型電子顕微鏡
写真である。
【図32】 大径ホールPMMAパターンを用いて製造し
たポリアニリン/トシレートのサブミクロン級三次元ア
レイのPMMA除去前の状態を示す走査型電子顕微鏡写
真である。
たポリアニリン/トシレートのサブミクロン級三次元ア
レイのPMMA除去前の状態を示す走査型電子顕微鏡写
真である。
【図33】大径ホールPMMAパターンを用いて製造し
たポリアニリン/トシレートのサブミクロン級三次元ア
レイのPMMA除去前の状態を示す走査型電子顕微鏡写
真である。
たポリアニリン/トシレートのサブミクロン級三次元ア
レイのPMMA除去前の状態を示す走査型電子顕微鏡写
真である。
【図34】大径ホールPMMAパターンを用いて製造し
たポリアニリン/トシレートのサブミクロン級三次元ア
レイのPMMA除去後の状態を示す走査型電子顕微鏡写
真である。
たポリアニリン/トシレートのサブミクロン級三次元ア
レイのPMMA除去後の状態を示す走査型電子顕微鏡写
真である。
【図35】大径ホールPMMAパターンを用いて製造し
たポリアニリン/トシレートのサブミクロン級三次元ア
レイのPMMA除去後の状態を示す走査型電子顕微鏡写
真である。
たポリアニリン/トシレートのサブミクロン級三次元ア
レイのPMMA除去後の状態を示す走査型電子顕微鏡写
真である。
【図36】 PMMA除去前のポリアニリン/トシレート
のサブミクロン級三次元アレイのサイクリックボルタン
グラムを示すグラフである。
のサブミクロン級三次元アレイのサイクリックボルタン
グラムを示すグラフである。
【図37】図36 に示すアレイの走査速度の関数として
の陽極ピーク電流を示すグラフである。
の陽極ピーク電流を示すグラフである。
【符号の説明】 11…セラミック基材 12…プラチナ層 13…フォトレジスト 13A…マイクロウェル 14…導電性ポリマー
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】全図
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【図2】
【図27】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図12】
【図15】
【図10】
【図11】
【図13】
【図14】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図26】
【図28】
【図29】
【図23】
【図24】
【図30】
【図31】
【図25】
【図32】
【図33】
【図34】
【図35】
【図37】
【図36】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 H01B 13/00 D 7244−5G H01M 4/02 A H01R 11/01 A 7354−5E // H05K 1/09 A 6921−4E 3/10 Z 7511−4E
Claims (19)
- 【請求項1】ミクロン級またはサブミクロン級の実質的
に同一の微小な突起からなる正確に組織化されたアレイ
を有する導電性ポリマーの三次元マイクロエレクトロー
ド。 - 【請求項2】導電性ポリマーが、電気化学的重合手段に
より製造された請求項1に記載の三次元マイクロエレク
トロード。 - 【請求項3】導電性ポリマーが、ポリアニリンおよびポ
リピロールから選択される薄膜状ポリマーである請求項
1に記載の三次元マイクロエレクトロード。 - 【請求項4】実質的に同一のミクロン級またはサブミク
ロン級の突起からなる組織化されたアレイを有する導電
性ポリマーの薄膜三次元マイクロエレクトロードの製造
方法であって、 (a)実質的に平滑な基材上に少なくとも1種の導電性
金属薄膜を析出させる工程、 (b)上記少なくとも1種の導電性金属薄膜上にマイク
ロポジティブフォトレジストの薄膜を析出させる工程、 (c)上記ステップ(b)からの生成物を金属性マイク
ロウォールを形成し得るマスクの使用下にフォトリソグ
ラフィックおよび/またはエレクトロン ビーム リソ
グラフィック条件に供する工程、 (d)導電性ポリマーおよび必要ならばドーパントを導
電性金属上に電気化学的に重合形成させる工程、および (e)フォトレジスト層を除去して、導電性ポリマーの
組織化された三次元マイクロエレクトロード アレイを
形成させる工程 20えた方法。 - 【請求項5】工程(d)における導電性ポリマーが、ポ
リアニリンおよびポリピロールから選択される請求項4
に記載の方法。 - 【請求項6】請求項4に記載の方法により製造された導
電性ポリマーの薄膜三次元マイクロエレクトロード。 - 【請求項7】工程(d)においてポリマーが、定電流を
使用して電気化学的に重合される請求項4に記載の方
法。 - 【請求項8】工程(d)においてポリマーが、定電位を
使用して電気化学的に重合される請求項4に記載の方
法。 - 【請求項9】工程(d)においてポリマーが、サイクリ
ック電位を使用して電気化学的に重合される請求項4に
記載の方法。 - 【請求項10】ポリマーが、ポリアニリンである請求項
5に記載の方法で得られた導電性ポリマーの薄膜三次元
マイクロエレクトロード。 - 【請求項11】ポリマーが、有機スルホン酸によりドー
プされたポリアニリンである請求項10に記載の導電性
ポリマーの薄膜三次元マイクロエレクトロード。 - 【請求項12】有機スルホン酸が、パラトルエンスルホ
ン酸である請求項11に記載の導電性ポリマーの薄膜三
次元マイクロエレクトロード。 - 【請求項13】ポリマー表面に実質的に同一のミクロン
級またはサブミクロン級の突起からなる組織化されたア
レーを有する導電性ポリマーの薄膜三次元マイクロエレ
クトロードであって、ポリマーが少なくとも1つのスル
ホン酸基を有するドーパントによりドープされたポリア
ニリンから実質的になることを特徴とするマイクロエレ
クトロード。 - 【請求項14】ドーパントが、ベンゼンスルホン酸、ト
ルエンスルホン酸、1−メタンスルホン酸およびトリフ
ルオロメチルスルホン酸から選択される請求項13に記
載のマイクロエレクトロード。 - 【請求項15】フォトリソグラフィック法またはエレク
トロン ビーム リソグラフィック法により製造される
請求項13に記載の三次元マイクロエレクトロードであ
って、 (a)実質的に平滑な基材上に少なくとも1種の導電性
金属薄膜を析出させる工程、 (b)上記少なくとも1種の導電性金属薄膜上にマイク
ロポジティブレジストの薄膜を析出させる工程、 (c)上記工程(b)からの生成物を金属性マイクロウ
ォールを形成し得るマスクの使用下にフォトリソグラフ
ィックまたはエレクトロン ビーム リソグラフィック
条件に供する工程、 (d)導電性ポリマーおよび必要ならば有機ドーパント
を導電性金属上に電気化学的に重合形成させる工程、お
よび (e)フォトレジスト層を除去して、導電性ポリマーの
組織化された三次元マイクロエレクトロード アレイを
形成させる工程 を備えた方法により製造される三次元マイクロエレクト
ロード。 - 【請求項16】導電性ポリマーが、ポリアニリンである
請求項15に記載の三次元マイクロエレクトロード。 - 【請求項17】ドーパントが、パラトルエンスルホン酸
である請求項16に記載の三次元マイクロエレクトロー
ド。 - 【請求項18】工程(c)においてフォトリソグラフィ
ック条件が採用される請求項15に記載の三次元マイク
ロエレクトロード。 - 【請求項19】工程(c)においてエレクトロン ビー
ム リソグラフィック条件が採用される請求項15に記
載の三次元マイクロエレクトロード。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
US07/828,414 US5403680A (en) | 1988-08-30 | 1992-01-31 | Photolithographic and electron beam lithographic fabrication of micron and submicron three-dimensional arrays of electronically conductive polymers |
US07/828,414 | 1992-01-31 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH0750106A true JPH0750106A (ja) | 1995-02-21 |
Family
ID=25251741
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP5052841A Pending JPH0750106A (ja) | 1992-01-31 | 1993-02-01 | 導電性ポリマーのミクロン級およびサブミクロン級の三次元マイクロエレクトロードおよびその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH0750106A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2002059996A1 (fr) * | 2001-01-26 | 2002-08-01 | Toray Industries, Inc. | Film electrolytique de polymere et procede de fabrication dudit film et pile a combustible de polymere solide utilisant ledit film |
JP2007535670A (ja) * | 2004-05-01 | 2007-12-06 | マイクロアレイ リミテッド | 微小電極アレイ |
JP2011514630A (ja) * | 2008-02-22 | 2011-05-06 | コロラド ステイト ユニバーシティ リサーチ ファウンデーション | リチウムイオンバッテリ |
WO2011105665A1 (en) * | 2010-02-23 | 2011-09-01 | Korea Institute Of Science And Technology | Manufacturing method of microelectrode array |
WO2011105664A1 (en) * | 2010-02-23 | 2011-09-01 | Korea Institute Of Science And Technology | Manufacturing method of microelectrode array and connector connection method using the same |
-
1993
- 1993-02-01 JP JP5052841A patent/JPH0750106A/ja active Pending
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2002059996A1 (fr) * | 2001-01-26 | 2002-08-01 | Toray Industries, Inc. | Film electrolytique de polymere et procede de fabrication dudit film et pile a combustible de polymere solide utilisant ledit film |
JP2007535670A (ja) * | 2004-05-01 | 2007-12-06 | マイクロアレイ リミテッド | 微小電極アレイ |
JP2011514630A (ja) * | 2008-02-22 | 2011-05-06 | コロラド ステイト ユニバーシティ リサーチ ファウンデーション | リチウムイオンバッテリ |
WO2011105665A1 (en) * | 2010-02-23 | 2011-09-01 | Korea Institute Of Science And Technology | Manufacturing method of microelectrode array |
WO2011105664A1 (en) * | 2010-02-23 | 2011-09-01 | Korea Institute Of Science And Technology | Manufacturing method of microelectrode array and connector connection method using the same |
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