JPH06206479A - 自動車用制御装置の制御ゲイン変更装置 - Google Patents

自動車用制御装置の制御ゲイン変更装置

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JPH06206479A
JPH06206479A JP5020668A JP2066893A JPH06206479A JP H06206479 A JPH06206479 A JP H06206479A JP 5020668 A JP5020668 A JP 5020668A JP 2066893 A JP2066893 A JP 2066893A JP H06206479 A JPH06206479 A JP H06206479A
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JP
Japan
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control
control gain
average value
vehicle
gain changing
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Pending
Application number
JP5020668A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Omura
博志 大村
Tomomi Izumi
知示 和泉
Tetsuya Tatehata
哲也 立畑
Kiyoshi Sakamoto
清 坂本
Shin Takehara
伸 竹原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mazda Motor Corp
Original Assignee
Mazda Motor Corp
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Filing date
Publication date
Application filed by Mazda Motor Corp filed Critical Mazda Motor Corp
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  • Steering Control In Accordance With Driving Conditions (AREA)
  • Control Of Driving Devices And Active Controlling Of Vehicle (AREA)
  • Vehicle Body Suspensions (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 懸架系、操舵系、駆動系の経年変化を検知
し、その経年変化に基づいて、新車時期と同様の操縦特
性が得られるように、自動車の制御装置の制御ゲインを
適切に変更する。 【構成】 使用開始から約1000Km走行する新車時
期における多数の上下加速度Gi及びロール角Riから
初期平均値G0、R0が夫々求められ(S15)、その
後1000Km走行する毎に経年平均値Gj、Rjが夫
々求められる(S20)。初期平均値G0と経年平均値
Gjとから求めた経年変化量ΔGや初期平均値R0と経
年平均値Rjとから求めた経年変化量ΔRを所定のマッ
プに適用することにより、4つの補正係数K(Ke、K
a、Kw、Kp)が演算され、これら補正係数Kに基づ
く制御信号で駆動系制御装置10のベース制御ゲインが
出力ダウン方向に、また懸架系・操舵系制御装置11〜
13のベース制御ゲインが操縦安定性アップ方向に夫々
変更設定される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、自動車用制御装置の制
御ゲインを変更する制御ゲイン変更装置に関し、特に自
動車のバネ上の車体の上下運動或いはローリングの経年
変化を検知して制御ゲインを変更するようにしたものに
関する。
【0002】
【従来の技術】従来の自動車においては、不特定多数の
ドライバーが、何処を、どのような使用環境・状態で走
行しても、一定の満足度を得るように、走行特性の制御
ゲインが設定されているのが一般的である。但し、各ド
ライバーの好みに応じて、パワーモードとノーマルモー
ドを選択したり、アクティブサスペンション装置におけ
る、コントロールモード、ハードモード、ソフトモード
の所望の1つを選択したり、また、4輪操舵装置におけ
るスポーツモードとノーマルモードを選択したりする
等、特定の少数の制御ゲインのみを選択できるようにな
っている。
【0003】しかし、不特定多数のドライバー向けに走
行特性の制御ゲインが設定された自動車や、特定の制御
ゲインのみをマニュアルスイッチを介して設定し得る自
動車では、全てのドライバーに満足を与えることは到底
不可能である。そこで、ドライバーの運転上の特徴を学
習して学習データを作成し、この学習データに基いて走
行特性の制御ゲインを変更可能にした学習制御自動車が
提案されている。例えば、特公平3−44029号公報
には、操舵中における操舵角速度、操舵角、ヨーレー
ト、横加速度等をサンプリングし、所定時間内における
平均値に基いてドライバーの操舵の特徴を抽出して学習
データを作成し、この学習データに基いてステアリング
ホイールの操舵角に対する前輪及び/又は後輪の転舵角
の比率を変更するように学習制御する学習制御自動車が
提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、一般に、ド
ライバーが自動車を運転する場合、自動車の走行距離が
増加するにつれて、サスペンション系や操舵系や駆動系
に経年変化が生じ、新車時期の適正な制御特性が大きく
変化し、乗り心地や操縦性が悪化するという問題があ
る。即ち、例えば、サスペンション系においては、ダン
パ内のオイルの粘性の低下やシール性の摩耗によるオイ
ル漏れ、更にサスペンションスプリングのバネ定数の低
下などにより、車体の上下運動やロール角が著しくな
る。また、操舵系においては、パワーステアリング装置
のギヤの磨耗によりハンドルの操舵特性や後輪の舵角特
性が悪化する。更に、駆動系においては、多数回の燃料
噴射動作により、インジェクターの特性が変化し、燃料
噴射量が増大して出力が増大する傾向になる。ここで、
前記従来の学習制御自動車においては、一般にオーナー
ドライバーの操縦特性を学習して、その学習データに基
づいてサスペンション系や操舵系などを学習制御するも
のであり、自動車の経年変化を検出し、その経年変化を
加味して各制御装置の制御ゲインを変更するようには構
成されていない。
【0005】本発明の目的は、新車時期と同様の制御特
性が得られるように、自動車の車体の上下運動やローリ
ングの経年変化を加味して制御装置の制御ゲインを適切
に変更可能な自動車用制御装置の制御ゲイン変更装置を
提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1の自動車用制御
装置の制御ゲイン変更装置は、自動車の制御装置の制御
ゲインを変更する制御ゲイン変更装置において、自動車
のバネ上の車体の運動に関連する物理量を検出する運動
検出手段と、検出手段で検出した物理量の経年変化に応
じて、制御装置の制御ゲインを変更する制御ゲイン変更
手段とを備えたものである。
【0007】請求項2の自動車用制御装置の制御ゲイン
変更装置は、請求項1の装置において、前記運動検出手
段は、バネ上の車体の上下加速度を検出する上下加速度
検出手段で構成したものである。請求項3の自動車用制
御装置の制御ゲイン変更装置は、請求項1の装置におい
て、前記運動検出手段は、バネ上の車体のロール角を検
出するロール角検出手段で構成したものである。
【0008】請求項4の自動車用制御装置の制御ゲイン
変更装置は、請求項1の装置において、前記制御ゲイン
変更手段は、物理量の経年変化に応じて、制御装置に含
まれる懸架系制御手段の制御ゲインを操縦安定性アップ
方向に変更するように構成されたものである。請求項5
の自動車用制御装置の制御ゲイン変更装置は、請求項1
の装置において、前記制御ゲイン変更手段は、物理量の
経年変化に応じて、制御装置に含まれる操舵系制御手段
の制御ゲインを操縦安定性アップ方向に変更するように
構成されたものである。請求項6の自動車用制御装置の
制御ゲイン変更装置は、請求項1の装置において、前記
制御ゲイン変更手段は、物理量の経年変化に応じて、制
御装置に含まれる駆動系制御手段の制御ゲインを出力ダ
ウン方向に変更するように構成されたものである。
【0009】請求項7の自動車用制御装置の制御ゲイン
変更装置は、請求項1の装置において、前記運動検出手
段の出力を受け、自動車使用開始から第1所定期間にお
ける物理量の平均値を初期平均値として求める初期平均
値検知手段と、運動検出手段の出力を受け、初期平均値
算出後の経年変化中の第2所定期間における物理量の平
均値を経年平均値として求める経年平均値検知手段とを
備え、制御ゲイン変更手段は、経年平均値と初期平均値
との差に応じて、制御ゲインを変更するように構成され
たものである。請求項8の自動車用制御装置の制御ゲイ
ン変更装置は、請求項7の装置において、前記制御ゲイ
ン変更手段は、経年平均値と初期平均値との差が所定値
以上のときにのみ、制御ゲインを変更するように構成さ
れたものである。
【0010】
【発明の作用及び効果】請求項1の自動車用制御装置の
制御ゲイン変更装置においては、運動検出手段は、自動
車のバネ上の車体の運動に関連する物理量を検出するの
で、制御ゲイン変更手段は、検出手段で検出した物理量
の経年変化に応じて、制御装置の制御ゲインを変更す
る。このように、自動車の物理量の経年変化を検出し、
この経年変化に応じて制御ゲインを変更するので、常に
新車時期と同様の制御特性が得られるように、制御装置
の制御ゲインを適切に変更可能である。
【0011】請求項2の自動車用制御装置の制御ゲイン
変更装置においては、前記運動検出手段は、バネ上の車
体の上下加速度を検出する上下加速度検出手段で構成さ
れたものであり、制御ゲイン変更手段は、この検出手段
で検出した上下加速度の経年変化に応じて、制御装置の
制御ゲインを変更する。これにより、請求項1と同様の
効果が得られる。
【0012】請求項3の自動車用制御装置の制御ゲイン
変更装置においては、前記運動検出手段は、バネ上の車
体のロール角を検出するロール角検出手段で構成された
ものであり、制御ゲイン変更手段は、この検出手段で検
出したロール角の経年変化に応じて、制御装置の制御ゲ
インを変更する。これにより、請求項1と同様の効果が
得られる。
【0013】請求項4の自動車用制御装置の制御ゲイン
変更装置においては、前記制御ゲイン変更手段は、物理
量の経年変化に応じて、制御装置に含まれる懸架系制御
手段の制御ゲインを操縦安定性アップ方向に変更するの
で、新車時期と同様の操縦安定性や乗り心地が得られ
る。
【0014】請求項5の自動車用制御装置の制御ゲイン
変更装置においては、前記制御ゲイン変更手段は、物理
量の経年変化に応じて、制御装置に含まれる操舵系制御
手段の制御ゲインを操縦安定性アップ方向に変更するの
で、新車時期と同様の操縦安定性や乗り心地が得られ
る。
【0015】請求項6の自動車用制御装置の制御ゲイン
変更装置においては、前記制御ゲイン変更手段は、物理
量の経年変化に応じて、制御装置に含まれる駆動系制御
手段の制御ゲインを出力ダウン方向に変更するので、新
車時期と同様の操縦安定性や乗り心地が得られる。
【0016】請求項7の自動車用制御装置の制御ゲイン
変更装置においては、初期平均値検知手段は、前記運動
検出手段の出力を受け、自動車使用開始から第1所定期
間における物理量の平均値を初期平均値として求める一
方、経年平均値検知手段は、運動検出手段の出力を受
け、初期平均値算出後の経年変化中の第2所定期間にお
ける物理量の平均値を経年平均値として求めるので、制
御ゲイン変更手段は、経年平均値と初期平均値との差に
応じて制御ゲインを変更する。このように、経年平均値
と自動車の納車時期の初期平均値との差に応じて制御ゲ
インを変更するので、常に新車時期と同様の操縦特性が
得られるように、制御装置の制御ゲインを適切に変更可
能である。
【0017】請求項8の自動車用制御装置の制御ゲイン
変更装置においては、前記制御ゲイン変更手段は、経年
平均値と初期平均値との差が所定値以上のときにのみ、
制御ゲインを変更するものであり、制御ゲインの変更時
期を、操縦特性に実用的な変更が現れる時期以降に設定
することができる。
【0018】
【実施例】以下、本発明の実施例について、図面を参照
しつつ説明する。最初に、本実施例に係る自動車用制御
装置の制御ゲイン変更装置の概要について説明する。駆
動系、懸架系、操舵系の経年変化によって、バネ上の車
体の上下加速度Gやロール角Rにも経年変化が現れるこ
とに鑑み、自動車の使用開始時から1000Km走行す
る期間におけるバネ上の車体に関する多数の上下加速度
Gi及びロール角Riから上下加速度の初期平均値G0
及びロール角の初期平均値R0を求める一方、その後1
000Km走行する期間における多数の上下加速度Gi
及びロール角Riから上下加速度の経年平均値Gj及び
ロール角の経年平均値Rjを求め、これら経年平均値G
jと初期平均値G0とから経年変化量ΔGを求めるとと
もに、経年平均値Rjと初期平均値R0とから経年変化
量ΔRを求め、これらΔGとΔRとに基づいて補正係数
K(Ke、Ka、Kw、Kp)を求め、これら補正係数
Kに応じて、自動車Aの各部制御装置である、エンジン
制御装置、アクティブサスペンション制御装置、後輪操
舵制御装置、パワーステアリング制御装置、の夫々の制
御ゲインを変更するようにした。尚、上下加速度やロー
ル角の夫々がバネ上の車体の運動に関連する物理量に相
当する。
【0019】次に、自動車の全体構成、制御系、制御ゲ
イン変更制御の詳細について、順々に説明する。図1に
示すように、自動車Aには、少なくとも、エンジン1、
自動変速機2、前輪3及び後輪4、操舵ハンドル5、ア
クティブサスペンション装置6、後輪操舵装置7、パワ
ーステアリング装置8、前後輪のブレーキ装置9、等が
設けられている。
【0020】自動車Aには、その自動車用制御装置に含
まれる各部制御装置として、少なくとも、エンジン1の
吸気量、点火時期、燃料噴射量などを設定された制御ゲ
インにて夫々制御するエンジン制御装置10(EGI)
と、前輪3と後輪4のアクティブサスペンション装置6
を設定された制御ゲインにて制御するアクティブサスペ
ンション制御装置11(ACS)と、後輪4を操舵する
後輪操舵装置7を設定された制御ゲインにて制御する4
輪操舵制御装置12(4WS)と、操舵ハンドル5をア
シストするパワーステアリング装置8を設定された制御
ゲインにて制御するパワーステアリング制御装置13
(P/S)とが設けられている。尚、これらの各部制御
装置10〜13により制御される夫々の制御対象機器と
それに対する制御は、一般的なものなので説明を省略す
る。そして、各部制御装置10〜13には、夫々予めベ
ース制御ゲインが設定されており、後述の制御装置21
からの制御ゲイン変更指令信号によりベース制御ゲイン
が夫々変更され、その変更された制御ゲインによる制御
が夫々実行される。
【0021】次に、制御ゲイン変更装置20の制御系に
ついて、図2に基いて説明する。制御ゲイン変更装置2
0の制御装置21は、センサ類からの信号をA/D変換
する変換回路や波形整形する整形回路等を含む入出力イ
ンターフェースと、マイクロコンピュータ等で構成され
ている。前記マイクロコンピュータのROMには、制御
ゲイン変更制御の制御プログラムが予め格納され、マイ
クロコンピュータのRAMには、前記の各種制御の為の
メモリ類が設けられている。この制御装置21には、各
部制御装置10〜13と、ROM22及びRAM23
と、センサ類24〜28と、自動車Aの走行距離計29
とが、図示のように接続されている。
【0022】前記センサ類としては、自動車Aのバネ上
の車体に作用する上下加速度Gを検出する上下Gセンサ
24、前輪の左右両側と後輪の左右両側とに設けられた
アクティブサスペンションのダンパのストローク(即
ち、このアクティブサスペンションの近傍の車体部位の
車高)を夫々検出する為のストロークセンサ25〜2
8、等が設けられている。
【0023】前記ROM22には、図3に示すように、
後述する上下加速度の経年変化量ΔG(ΔG=|Gj−
G0|)又はロール角の経年変化量ΔR(ΔR=|Rj
−R0|)をパラメータとして、各制御装置10〜13
の制御ゲインを変更する為の補正係数K(Ke、Ka、
Kw、Kp)を求めるマップが格納されている。ここ
で、3点鎖線で示す折れ線L1はエンジン制御装置10
(EGI)用の補正係数Keのマップであり、実線で示
す折れ線L2はアクティブサスペンション制御装置11
(ACS)用の補正係数Kaのマップであり、1点鎖線
で示す折れ線L3は4輪操舵制御装置12(4WS)用
の補正係数Kwのマップであり、2点鎖線で示す折れ線
L4はパワーステアリング制御装置13(P/S)用の
補正係数Kpのマップである。尚、図中αは、所定の定
数である。
【0024】前記ROM22には、前記マップに基いて
各部制御装置10〜13のベース制御ゲインを夫々補正
する為の4つの補正係数K(Ke、Ka、Kw、Kp)
を演算する制御プログラムが予め格納されている。そし
て、前記補正係数Kに対応して制御ゲインの変更を指令
する制御信号が各部制御装置10〜13に夫々供給さ
れ、その制御信号によりベース制御ゲインが変更して設
定されることになる。前記RAM23には、所定の微少
時間おきに求められた多数の上下加速度Giとロール各
Riのデータとを記憶するバッファメモリ、これら上下
加速度の初期平均値G0及びロール角の初期平均値R0
を記憶する初期平均値メモリ、上下加速度の経年平均値
Gj及びロール角の経年平均値Rjを記憶する経年平均
値メモリ等が設けられている。
【0025】ここで、EGI10の制御ゲインに関し
て、制御ゲイン「小」は出力ダウン方向(低燃費方向)
であり、制御ゲイン「大」はパワー増大方向である。A
CS11の制御ゲインに関して、制御ゲイン「小」は乗
り心地アップ方向(ソフト方向)であり、制御ゲイン
「大」は操縦安定性アップ方向(ハード方向)である。
4WS12の制御ゲインに関して、制御ゲイン「小」は
小回り性アップ方向(逆相ゲイン増大方向)であり、制
御ゲイン「大」は操縦安定性アップ方向(同相ゲイン増
大方向)である。更に、P/S13の制御ゲインに関し
て、制御ゲイン「小」は操舵力が軽くなる方向であり、
制御ゲイン「大」は操縦安定性アップ方向(操舵力が重
くなる方向)である。
【0026】ところで、前記制御ゲイン変更制御は経年
変化検知処理と、制御ゲイン変更処理とからなり、先ず
経年変化検知処理のルーチンについて、図4のフローチ
ャートに基いて説明する。尚、図中Si(i=10、1
1、12、・・・)は各ステップを示す。自動車Aのイ
グニションスイッチがONされると、この制御が所定時
間(例えば、約100秒)毎に開始され、最初に各種信
号(今回の上下加速度Gi、今回のストローク信号St
f1、Stf2、Str1、Str2、走行距離DM)
が読込まれ(S10)、次に、今回のストローク信号に
基いて、今回のロール角Riがが演算される(S1
1)。このロール角演算について説明すると、両ストロ
ーク信号(Stf1、Str1)に基いて所定の演算式
により自動車Aの左側平均ストロークSt1と、両スト
ローク信号(Stf2、Str2)に基いて所定の演算
式により自動車Aの右側平均ストロークSt2とが求め
られ、これら両平均ストロークSt1、St2を用い
て、所定の演算式から今回の自動車Aのロール角Riが
求められる。
【0027】次に、S21において、初期平均値が求め
られたときにセットするイニシャルフラグIFがセット
されているか否か判定され、走行距離計29で検出され
る合計の走行距離DMが1000Km未満でフラグIF
がセットされておらずS12の判定結果がNoのときに
は、S13において、走行距離DMが1000Km(第
1所定期間に相当する)に達したか否か判定され、No
のときには、今回の上下加速度Gi及びロール角Riの
データがRAM23のバッファメモリに格納され(S1
4)、その後リターンし、所定時間経過後にS10以降
が繰り返し実行される。ここで、自動車Aの使用開始時
における走行距離DMは、一般的に10〜20Kmであ
る。一方、走行距離DMが増加して、S13の判定の結
果、走行距離DMが1000Kmに達したときには、R
AM23のバッファメモリに格納された多数の上下加速
度Giのデータに基いて上下加速度の初期平均値G0が
求められるとともに、多数のロール角Riのデータに基
いてロール角の初期平均値R0が求められ(S15)、
イニシャルフラグIFがセットされ(S16)、バッフ
ァメモリ内のデータがクリアされ(S17)、目標走行
距離IM(初期平均値算出後の第2所定期間に相当す
る)として2000Kmがセットされ(S18)、同様
にリターンする。
【0028】そして、次にこの制御が実行されたときに
は、S10〜S11を経てS12でYesと判定された
後、S19において、走行距離DMが目標走行距離IM
と等しいか否か判定され、Noのときには、今回の上下
加速度Gi及びロール角RiのデータがRAM23のバ
ッファメモリに格納され(S14)、その後リターンす
る。そして、そのうちに、走行距離DMが増加して、目
標走行距離IMと等しくなったときには、S19におい
てYesと判定され、バッファメモリに格納された多数
の上下加速度Giのデータに基いて上下加速度Gの経年
平均値Gjが求められるとともに、多数のロール角Ri
のデータに基いてロール角の経年平均値Rjが求められ
(S20)、平均値変更フラグCFがセットされ(S2
1)、バッファメモリ内のデータがクリアされ(S2
2)、目標走行距離IMが1000Kmだけ増加され
(S23)、同様にリターンする。
【0029】次に、前記制御ゲイン変更処理について、
図5のフローチャートにより説明する。同様に、図中S
i(i=30、31、・・・)は各ステップを示す。こ
の制御ゲイン変更処理は、イグニションスイッチがON
のときに開始され、最初に、S30において、平均値変
更フラグCFがセットされているか否か判定され、No
のときにはS30が繰り返され、YesのときにはS3
1において、演算式(ΔG=|Gj−G0|)で求めら
れた上下加速度Gの経年変化量ΔGが、所定の定数K1
以上か否か判定され、Noのときには、更にS32にお
いて、演算式(ΔR=|Rj−R0|)で求められたロ
ール角の経年変化量ΔRが、所定の定数K2以上か否か
判定され、Noのときには、S30に戻る。即ち、各部
制御装置10〜13のベース制御ゲインは変更されるこ
とがない。
【0030】一方、S31における判定の結果、Yes
のときには、4つの補正係数K(Ke、Ka、Kw、K
p)が前述したマップ及び演算プログラムに基いて求め
られ(S33)、この補正係数Kに基いて、各部制御装
置10〜13のベース制御ゲインの変更を指令する制御
信号が夫々出力され(S34)、平均値変更フラグCF
がリセットされ(S35)、S30に戻る。更に、S3
1における判定の結果、Noのときでも、S32におけ
る判定がYesのときには、経年変化量ΔG又は経年変
化量ΔRを前記図3のマップに適用して、4つの補正係
数Kが同様に求められ(S33)、S34・S35を経
てS30に戻る。従って、各部制御装置10〜13のベ
ース制御ゲインは、これら補正係数Kに対応して変更設
定され、各部制御装置10〜13はこの変更設定された
制御ゲインを用いて制御する。
【0031】即ち、図3に示すように、経年変化量ΔG
が定数K1より大きくなればなる程、また経年変化量Δ
Rが定数K2より大きくなればなる程、EGI10の制
御ゲインに関して、制御ゲインが出力ダウン方向に変更
される一方、ACS11の制御ゲインと、4WS12の
制御ゲインと、P/S13の制御ゲインとに関して、夫
々制御ゲインを増大する操縦安定性アップ方向に変更さ
れる。
【0032】以上説明したように、この自動車用制御装
置の制御ゲイン変更装置20においては、納入されてか
ら走行距離DMが約1000Kmに達するまでの新車時
期の間に、上下加速度Gの初期平均値G0とロール角R
の初期平均値R0を求め、その後約1000Km走行す
る毎に、これら経年平均値Gjと経年平均値Rjとを求
め、経年変化量ΔGが定数K1より大きくなればなる
程、また経年変化量ΔRが定数K2より大きくなればな
る程、EGI10の制御ゲインは、出力ダウン方向に変
更され、ACS11、4WS12、P/S13の夫々の
制御ゲインは、操縦安定性アップ方向に変更される。こ
のように、懸架系、操舵系、駆動系の経年変化が生じて
も常に新車時期と同様の制御特性が得られるように、各
制御装置10〜13の制御ゲインを夫々適切に変更する
ことができる。
【0033】次に、前記実施例の一部を変更した別実施
例について、図6・図7に基いて説明する。図5に示す
制御ゲイン変更処理のS31及びS32に代えて図6に
示すようにS40を設けた制御ゲイン変更処理でもよ
い。即ち、平均値変更フラグCFがセットされたときに
は(S30:Yes)、S40において、図示のような
演算式により物理量経年変化量ΔBを求め、S33にお
いて、図7に示すマップ及び演算式により4つの補正係
数Kを求め、次にS34において、この補正係数Kに基
いて、各部制御装置10〜13のベース制御ゲインの変
更を指令する制御信号を夫々出力するようにしてもよ
い。尚、その他の構成及び制御に関しては、前記実施例
と略同様であるので、説明を省略するが、この実施例の
装置においても、前記実施例と同様の作用・効果が得ら
れることは、言うまでもない。
【0034】次に、複数の変形例について説明する。 1〕 前記制御ゲイン変更処理において、S32を省略
し、上下加速度Gの経年変化量ΔGに関して、その変化
量ΔGが定数K1以上になったときに(S31)、補正
係数Kを求めてベース制御ゲインを変更するようにして
もよい。 2〕 更に、そのS31において、単に経年変化量ΔG
だけを求め、この経年変化量ΔGに応じて求めた補正係
数Kによりベース制御ゲインを変更するようにしてもよ
い。 3〕 前記制御ゲイン変更処理において、S31を省略
し、ロール角Rの経年変化量ΔRに関して、その変化量
ΔRが定数K2以上になったときに(S32)、補正係
数Kを求めてベース制御ゲインを変更するようにしても
よい。 4〕 更に、そのS32において、単に経年変化量ΔR
だけを求め、この経年変化量ΔRに応じて求めた補正係
数Kによりベース制御ゲインを変更するようにしてもよ
い。
【0035】尚、図3・図6において、各折れ線L1〜
L4に示すマップは、自動車Aの種類やサスペンション
の種類に適応したものを選択可能である。尚、前記実施
例では、第1所定期間として使用開始時から走行距離D
Mが約1000Kmに達するまでの期間としたが、自動
車Aの使用回数や走行時間などをパラメータとして第1
所定期間を設定可能であり、また第2所定期間について
も同様に、使用回数や走行時間などをパラメータとして
設定してもよい。また、前記実施例では、補正係数Kに
応じた制御信号でベース制御ゲインを変更設定したが、
補正係数Kに応じた制御信号を微少時間毎に繰り返して
出力してベース制御ゲインを変更するように構成しても
よい。更に、EGI10、ACS11、4WS12、P
/S13の制御ゲインを変更可能に構成した種々の制御
ゲイン変更装置にも、本発明を同様に適用できること
は、勿論である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例に係る自動車の駆動系と懸架系と操舵系
の構成図である。
【図2】制御ゲイン変更装置の制御系の構成図ある。
【図3】補正係数を設定するマップの線図である。
【図4】経年変化検知兼補正係数設定処理のフローチャ
ートである。
【図5】制御ゲイン変更処理のフローチャートである。
【図6】別実施例に係る制御ゲイン変更処理のフローチ
ャートである。
【図7】別実施例に係る図3相当図である。
【符号の説明】
A 自動車 1 エンジン 6 アクティブサスペンション装置 7 後輪操舵装置 8 パワーステアリング装置 9 制動装置 10 エンジン制御装置(EGI) 11 アクティブサスペンション制御装置(AC
S) 12 4輪操舵制御装置(4WS) 13 パワーステアリング制御装置(P/S) 20 自動車の制御装置の制御ゲイン変更装置 21 制御装置 22 ROM 23 RAM
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B62D 137:00 (72)発明者 坂本 清 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内 (72)発明者 竹原 伸 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツダ 株式会社内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 自動車の制御装置の制御ゲインを変更す
    る制御ゲイン変更装置において、 自動車のバネ上の車体の運動に関連する物理量を検出す
    る運動検出手段と、 前記検出手段で検出した物理量の経年変化に応じて、前
    記制御装置の制御ゲインを変更する制御ゲイン変更手段
    と、 を備えたことを特徴とする自動車用制御装置の制御ゲイ
    ン変更装置。
  2. 【請求項2】 前記運動検出手段が、バネ上の車体の上
    下加速度を検出する上下加速度検出手段からなることを
    特徴とする請求項1に記載の自動車用制御装置の制御ゲ
    イン変更装置。
  3. 【請求項3】 前記運動検出手段が、バネ上の車体のロ
    ール角を検出するロール角検出手段からなることを特徴
    とする請求項1に記載の自動車用制御装置の制御ゲイン
    変更装置。
  4. 【請求項4】 前記制御ゲイン変更手段は、前記物理量
    の経年変化に応じて、前記制御装置に含まれる懸架系制
    御手段の制御ゲインを操縦安定性アップ方向に変更する
    ように構成されたことを特徴とする請求項1に記載の自
    動車用制御装置の制御ゲイン変更装置。
  5. 【請求項5】 前記制御ゲイン変更手段は、前記物理量
    の経年変化に応じて、前記制御装置に含まれる操舵系制
    御手段の制御ゲインを操縦安定性アップ方向に変更する
    ように構成されたことを特徴とする請求項1に記載の自
    動車用制御装置の制御ゲイン変更装置。
  6. 【請求項6】 前記制御ゲイン変更手段は、前記物理量
    の経年変化に応じて、前記制御装置に含まれる駆動系制
    御手段の制御ゲインを出力ダウン方向に変更するように
    構成されたことを特徴とする請求項1に記載の自動車用
    制御装置の制御ゲイン変更装置。
  7. 【請求項7】 前記運動検出手段の出力を受け、自動車
    使用開始から第1所定期間における前記物理量の平均値
    を初期平均値として求める初期平均値検知手段と、 前記運動検出手段の出力を受け、前記初期平均値算出後
    の経年変化中の第2所定期間における前記物理量の平均
    値を経年平均値として求める経年平均値検知手段とを備
    え、 前記制御ゲイン変更手段は、前記経年平均値と初期平均
    値との差に応じて、制御ゲインを変更するように構成さ
    れたことを特徴とする請求項1に記載の自動車用制御装
    置の制御ゲイン変更装置。
  8. 【請求項8】 前記制御ゲイン変更手段は、前記経年平
    均値と初期平均値との差が所定値以上のときにのみ、制
    御ゲインを変更するように構成されたことを特徴とする
    請求項7に記載の自動車用制御装置の制御ゲイン変更装
    置。
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