JP3317454B2 - 自動車用制御装置の制御ゲイン変更装置 - Google Patents

自動車用制御装置の制御ゲイン変更装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】 本発明は、自動車用制御装置の
制御ゲインを学習制御で変更する制御ゲイン変更装置に
関し、特に学習制御の弊害を改善するようにしたものに
関する。
【0002】
【従来の技術】 従来の自動車においては、不特定多数
のドライバーが、何処を、どのような使用環境・状態で
走行しても、一定の満足度を得るように、走行特性の制
御ゲインが設定されているのが一般的である。但し、各
ドライバーの好みに応じて、パワーモードとノーマルモ
ードを選択したり、アクティブサスペンション装置にお
ける、コントロールモード、ハードモード、ソフトモー
ドの所望の1つを選択したり、また、4輪操舵装置にお
けるスポーツモードとノーマルモードを選択したりする
等、特定の少数の制御ゲインのみを選択できるようにな
っている。
【0003】しかし、不特定多数のドライバー向けに走
行特性の制御ゲインが設定された自動車や、特定の制御
ゲインのみをマニュアルスイッチを介して設定し得る自
動車では、全てのドライバーに満足を与えることは到底
不可能である。そこで、ドライバーの運転上の特徴を学
習して走行特性の制御ゲインを変更可能にした学習制御
自動車が提案されている。例えば、特公平3−4402
9号公報には、操舵中における操舵角速度、操舵角、ヨ
ーレート、横加速度等をサンプリングし、所定時間内に
おける平均値に基いてドライバーの操舵の特徴を抽出し
てステアリングホイールの操舵角に対する前輪及び/又
は後輪の転舵角の比率を変更するように学習制御する学
習制御自動車が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】 従来の自動車の学習
制御においては、エンジンの始動直後など出力性能が安
定していない状態や、今回の走行における走行距離が短
いためにドライバーの運転特性が不安定状態にある場合
にも、学習データに基いて制御ゲインを変更する。 し
かし、学習データは、エンジンの出力性能やドライバー
の運転特性が比較的安定しているときのドライバーの
「くせ」を反映するものであるため、出力性能不安定状
態や、ドライバーの運転特性不安定状態にある場合に、
学習データのみに基いて制御ゲインを変更すると、ドラ
イバーの「くせ」が濃厚に現れて走行性や操縦安定性が
低下する虞がある。
【0005】本発明の目的は、前記のような不安定状態
における学習制御の不備を解消できる自動車用制御装置
の制御ゲイン変更装置を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】 請求項1の自動車用制
御装置の制御ゲイン変更装置は、自動車の制御装置の制
御ゲインを学習制御により変更する制御ゲイン変更装置
において、ドライバーの運転操作の特性を学習する学習
制御の学習データを更新する学習データ更新手段と、前
記学習データ更新手段で更新される学習データを用いて
前記制御装置の制御ゲインを変更する制御ゲイン変更手
段と、少なくともエンジンの始動直後には、前記制御ゲ
インの変更に用いる学習データに、メーカーが予め設定
した制御ゲインの初期設定値側へ制御ゲインを変更する
為の補正を一時的に付加する補正手段とを備えたもので
ある。請求項2の自動車用制御装置の制御ゲイン変更装
置は、請求項1の発明において、前記補正手段は、エン
ジンの始動から前記補正を付加する期間を、自動車の合
計走行距離が増大するほど短くすることを特徴とするも
のである。
【0007】請求項の自動車用制御装置の制御ゲイン
変更装置は、請求項1又は2の装置において、前記補正
手段は、エンジンの始動から所定距離走行後に、前記補
正を中止するように構成されたものである。請求項
自動車用制御装置の制御ゲイン変更装置は、請求項1又
は2の装置において、前記補正手段は、エンジンの始動
から所定時間走行後に、前記補正を中止するように構成
されたものである。
【0008】請求項の自動車用制御装置の制御ゲイン
変更装置は、請求項1又は2の装置において、前記補正
手段は、エンジンの始動から、所定のマップから演算さ
れる所定距離又は所定時間走行後に、前記補正を中止す
るように構成されたものである。
【0009】
【発明の作用及び効果】 請求項1の制御ゲイン変更装
置においては、自動車の制御装置の制御ゲインを学習制
御により変更する装置において、学習データ更新手段
は、ドライバーの運転操作の特性を学習する学習制御の
学習データを更新し、制御ゲイン変更手段は、学習デー
タ更新手段で更新される学習データを用いて制御装置の
制御ゲインを変更し、補正手段は、少なくともエンジン
の始動直後には、制御ゲインの変更に用いる学習データ
に、メーカーが予め設定した制御ゲインの初期設定値側
へ制御ゲインを変更する為の補正を一時的に付加する。
それ故、少なくともエンジンの始動直後エンジンが安定
していない状態における制御特性を安定方向へ補正し
て、走行性や操縦安定性が低下するのを防止できる。
【0010】請求項2の制御ゲイン変更装置において
は、自動車の合計走行距離が増大するほど学習データが
整備されていくことに鑑み、前記補正手段が、エンジン
の始動から前記補正を付加する期間を、自動車の合計走
行距離が増大するほど短くする。そのため、エンジンの
始動から所定量の補正を付加する期間を、学習データの
整備度合いに応じて短縮していくことができる。請求項
の制御ゲイン変更装置においては、前記補正手段は、
エンジンの始動から所定距離走行後に、前記補正を中止
するため、エンジンも安定し、且つドライバーも運転に
慣れた状態においては、学習データに基いて制御ゲイン
を変更することができる。
【0011】請求項の制御ゲイン変更装置において
は、前記補正手段は、エンジンの始動から所定時間走行
後に、前記補正を中止するため、請求項3と同様の作用
・効果が得られる。請求項の制御ゲイン変更装置にお
いては、前記補正手段は、エンジンの始動から、所定の
マップから演算される所定距離又は所定時間走行後に、
前記補正を中止するため、基本的には、請求項と同様
の作用・効果が得られるうえ、前記マップを、例えば、
自動車の合計走行距離の増大に応じて、つまり、学習デ
ータが整備されるのに応じて、前記所定距離又は所定時
間を短くするような特性に設定することで、学習データ
の整備に応じた制御が可能になる。
【0012】
【実施例】 以下、本発明の実施例について、図面を参
照しつつ説明する。最初に、本実施例に係る自動車用制
御装置の制御ゲイン変更装置の概要について説明する。
学習データ(例えば、車速Vと舵角速度Dθh)を用い
て制御ゲインを変更する制御において、エンジンの始動
直後およびその後しばらく走行する間は、制御ゲイン変
更に用いる学習データを安定側へ所定量補正したデータ
で制御ゲインを変更し、所定のマップから決まる所定走
行距離(或いは、所定時間)以上走行してから、学習デ
ータに基いて制御ゲインを変更する。これにより、エン
ジンの出力性能やドライバーの運転特性が不安定状態の
ときの走行性や操縦安定性の低下を防止できる。
【0013】次に、自動車の全体構成、制御系、制御ゲ
イン変更制御、学習データ更新制御の詳細について、順
々に説明する。図1に示すように、自動車Aには、少な
くとも、エンジン1、自動変速機2、前輪3及び後輪
4、操舵ハンドル5、アクティブサスペンション装置
6、後輪操舵装置7、パワーステアリング装置8、前後
輪のブレーキ装置9、等が設けられている。
【0014】自動車Aには、その自動車用制御装置に含
まれる各部制御装置として、少なくとも、エンジン1の
吸気量、点火時期、燃料噴射量などを設定された制御ゲ
インにて夫々制御するエンジン制御装置10(EGI)
と、前輪3と後輪4のアクティブサスペンション装置6
を設定されたベース制御ゲインにて制御するアクティブ
サスペンション制御装置11(ACS)と、後輪4を操
舵する後輪操舵装置7を設定された制御ゲインにて制御
する4輪操舵制御装置12(4WS)と、操舵ハンドル
5をアシストするパワーステアリング装置8を設定され
た制御ゲインにて制御するパワーステアリング制御装置
13(P/S)とが設けられている。尚、これらの各部
制御装置10〜13により制御される夫々の制御対象機
器とそれに対する制御は、一般的なものなので説明を省
略する。そして、各部制御装置10〜13には、夫々予
めベース制御ゲインが設定されており、後述の制御装置
21からの制御信号によりベース制御ゲインが夫々変更
され、その変更された制御ゲインによる制御が夫々実行
される。
【0015】次に、制御ゲイン変更装置の制御系につい
て図2に基いて説明する。制御ゲイン変更装置20は、
各部制御装置10〜13の夫々の制御ゲインを学習制御
で変更する制御を行うものである。制御ゲイン変更装置
20の制御装置21は、センサ類からの信号をA/D変
換する変換回路や波形整形する整形回路等を含む入出力
インターフェースと、マイクロコンピュータ等で構成さ
れ、この制御装置21には、各部制御装置10〜13
と、ROM22及びRAM23と、センサ類24〜2
8、インストルメントパネルに設けられた道路設定スイ
ッチであって、走行する道路が一般道路か高速道路かを
択一的に設定する為の道路設定スイッチ29と、自動車
の走行距離計30とが、図示のように接続されている。
【0016】前記センサ類としては、自動車Aの車速V
を検出する車速センサ24、ハンドル舵角θhを検出す
る舵角センサ25、自動車Aに作用する横加速度Gを検
出する横加速度センサ26、路面の摩擦状態(低μ、高
μ)を検出するμセンサ27、自動車Aに作用するヨー
レイトψvを検出するヨーレイトセンサ28等が設けら
れている。
【0017】前記ROM22には、各部制御装置10〜
13のベース制御ゲインを夫々補正する4つの補正係数
K(Ke,Ka,Kw,Kp)を演算する制御プログラ
ムおよび後述のベースデータV0、Dθh0が予め格納
され、また、RAM23には、一般道路用の学習データ
Vb、Dθhbを記憶する学習データメモリm1と、高
速道路用の学習データVb、Dθhbを記憶する学習デ
ータメモリm2と、所定数の(今回の)検出データV
i、θhiを蓄積するバッファ、後述の制御に必要なメ
モリ類、等が設けられている。前記各補正係数Kは、K
=(1.0+Δ)で決定され、制御ゲインを変更しない
場合には、補正成分ΔがΔ=0に設定され、また、学習
制御に基いて制御ゲインを変更する場合には、補正成分
Δが、後述の制御用データV、Dθhと、ベースデータ
V0、Dθh0とを用いて、(V−V0)と(Dθh−
Dθh0)とを、補正係数演算制御の制御プログラムの
所定の演算式やマップに適用することにより演算され
る。そして、前記補正係数Kに相当する制御信号が各部
制御装置10〜13に夫々供給され、その制御信号によ
りベース制御ゲインが変更されることになる。
【0018】基本的に、自動車の特性の大幅な変更を防
止する観点から、制御ゲイン補正係数は、0.8〜1.
2の範囲に設定されるが、この範囲に限定されない。こ
こで、EGI10の制御ゲインに関して、制御ゲイン
「小」は低燃費方向、制御ゲイン「大」はパワー増大方
向であり、ACS11の制御ゲインに関して、制御ゲイ
ン「小」は乗り心地アップ方向(ソフト方向)、制御ゲ
イン「大」は操縦安定性アップ方向(ハード方向)であ
り、4WS12の制御ゲインに関して、制御ゲイン
「小」は小回り性アップ方向(逆相ゲイン増大方向)、
制御ゲイン「大」は操縦安定性アップ方向(同相ゲイン
増大方向)であり、P/S13の制御ゲインに関して、
制御ゲイン「小」は操舵力が軽くなる方向、制御ゲイン
「大」は操舵力が重くなる方向である。
【0019】次に、制御ゲイン変更制御について、図3
のフローチャートにより説明する。尚、図中Si(i=
1,2,・・・)は各ステップを示す。自動車Aのイグ
ニションスイッチ(IgSW)のONで制御が開始され
ると、各種信号(道路設定スイッチ、走行距離計、その
他センサ類の信号等)が読み込まれ(S1)、次に、次
に走行距離計29の信号に基いて今回の運転において走
行した今回走行距離Mが演算され(S2)、次に、道路
設定スイッチ29からの信号に基いて一般道路か否か判
定され(S3)、一般道路のときには、S4において、
ベースデータV0、Dθh0がROM22から読み込ま
れるとともに、一般道路用のメモリm1から、学習デー
タVb,Dθhbが読み込まれ、また、高速道路のとき
には、S5において、ベースデータV0、Dθh0がR
OM22から読み込まれるとともに、高速道路用のメモ
リm2から、学習データVb,Dθhbが読み込まれ
る。
【0020】次に、S6において、所定の学習制御条件
が成立しているか否か判定され、路面の摩擦状態が低μ
路であるとか、車速が所定車速以上であるとかで、学習
制御条件が成立していないときには、S7において、制
御用のデータであるV、Dθhが、V=V0、Dθh=
Dθh0に設定され、その後S11へ移行する。前記の
ように、V=V0、Dθh=Dθh0に設定すると、各
補正係数Kの補正成分Δが「0」となり、学習データに
基いて制御ゲインを変更せずに、ベース制御ゲイン(こ
れが、メーカーが予め設定した制御ゲインの初期設定値
に相当する)にて各部制御装置10〜13を夫々制御す
ることになる。
【0021】一方、S6の判定の結果、学習制御条件が
成立しているときには、S8において、今回走行距離M
が、図4に図示のマップで決まる値Map(TM)以上
か否か判定される。図4のマップは、走行距離計29の
合計走行距離TM(但し、合計走行時間や合計走行日数
でもよい)をパラメータとして、Map(TM)の値を
設定したものである。前記マップにおいては、合計走行
距離TMが大きくなり、学習データが整備されるのに応
じて、学習制御のウェイトを大きくする為に、合計走行
距離TMが、所定値TM1(例えば、1万Km)以下で
は、Map(TM)が大きな一定値に設定され、また、
所定値TM1から所定値TM2(例えば、4万Km)に
かけてはMap(TM)がリニアに減少するように設定
され、また、所定値TM2以上では、Map(TM)が
小さな一定値となるように設定されている。
【0022】S8の判定の結果、最初はNoなので、S
9へ移行して、制御用のデータであるV、Dθhが、V
=(V0+Vb)/2、Dθh=(Dθh0+Dθh
b)/2、に設定され、その後S11へ移行する。即
ち、エンジンの始動直後及びその後しばらくの間は、エ
ンジンの暖機も十分でなく、ドライバーの運転特性も不
安定であることに鑑み、制御ゲインの変更に用いる学習
データを、メーカーが設定した制御ゲインの初期設定値
側へ(走行性、操縦性共に安定する側)制御ゲインを変
更する為に、補正するようになっている。
【0023】学習制御条件が成立している場合、最初の
うちは、S8からS9へ移行するのを繰り返していっ
て、前記のように、ベースデータと学習データを1対1
の比率で加味した制御用のデータが設定され、そのうち
に、今回走行距離Mが増加して、今回走行距離MがMa
p(TM)値以上になると、S8からS10へ移行し、
S10において、制御用のデータであるV、Dθhが、
V=Vb、Dθh=Dθhb、に設定され、学習データ
に基いて制御ゲインを変更する制御に移行し、S10か
らS11へ移行する。但し、今回走行距離MがMap
(TM)値に達しないこともある。
【0024】次に、S11においては、S7又はS9又
はS10で設定された制御用のデータV、Dθhに基い
て、各部制御装置10〜13の制御ゲイン補正用の各補
正係数Kが、ROM22の補正係数演算制御の制御プロ
グラムに基いて、前述のように演算され、次に、S12
において、その補正係数Kに対応する制御信号が、各部
制御装置10〜13へ出力され、その後S12からS1
へ移行し、S1以降が微小時間毎に繰り返される。
【0025】次に、学習データ更新制御について、図5
のフローチャートにより説明する。この学習データ更新
制御は、IgSWがONのときに開始され、前記制御ゲ
イン変更制御と並行的に実行されるもので、図中、Si
(i=30,31,・・・)は各ステップを示すもので
ある。最初に、各種信号(今回の車速Vi、今回の舵角
θhi、道路設定スイッチ29の信号、その他のセンサ
類の信号)が読み込まれ(S30)、次に、今回の舵角
θhiと前回の舵角とに基いて、今回の舵角速度Dθh
iが演算され(S31)、次に、センサ類からの検出信
号に基いて、所定の学習条件が成立か否か判定され(S
32)、前記同様に低μ路や所定車速以上の高速走行状
態等により、学習条件が成立しないときはそのままリタ
ーンし、また、YesのときはS33において、今回の
データVi、Dθhiが、RAM23のバッファに格納
される。
【0026】次に、S34において、RAM23のバッ
ファに所定数のデータが蓄積されたか否か判定され、N
oのときはそのままリターンし、Yesのときは、一般
道路か否か判定され(S35)、一般道路のときには、
学習データVb、DθhbがRAM23の学習データメ
モリm1から読み出され(S36)、また、高速道路の
ときには、学習データVb、DθhbがRAM23の学
習データメモリm2から読み出される(S37)。次
に、S38において、RAM23のバッファに蓄積され
た所定数のデータVi、Dθhiの平均値Vi、Dθh
iを用いて、例えば図示の演算式により、学習データV
b、Dθhbが演算され、次に、学習データVb、Dθ
hbが、RAM23の学習データメモリm1,m2のう
ちの対応するメモリに格納され(S39)、その後S3
0へリターンし、S30以降が微小時間おきに繰り返し
実行される。
【0027】以上説明したように、この自動車用制御装
置の制御ゲイン変更装置においては、エンジンの始動直
後および今回走行距離MがMap(TM)未満の間は、
学習データVb,DθhbとべースデータV0,Dθh
0とを1対1の比率で反映させ、学習データVb,Dθ
hbを、ROM22のベースデータ(これが、メーカー
のデフォルト値に相当する)の方向へ、つまり走行性と
操縦安定性とが向上する方向へ補正した制御用データ
V,Dθhを用いて制御ゲイン補正係数を演算するよう
に構成したので、エンジンの性能やドライバーの運転特
性が安定しない状態における走行性と操縦安定性の低下
を防止できる。
【0028】尚、図4のマップに関して、図の横軸は、
合計走行時間や合計走行日数をパラメータとしてもよ
く、また、縦軸は、今回の走行における今回走行時間を
パラメータとしてもよい。Map(TM)の特性として
は、1点鎖線のように合計走行距離TMの増大に応じて
漸減する特性、3点鎖線のように合計走行距離TMが所
定の値になるまで高い所定値で、それ以降は低い所定値
となる特性、等種々の特性にすることができる。また、
図3のS9では、ベースデータV0,Dθh0と、学習
データVb,Dθhbとを1対1の比率としたが、この
比率に限定されるものではない。
【0029】尚、前記実施例においては、学習データV
b、Dθhbを用いて、各部制御装置10〜13の制御
ゲインを変更する例について説明したが、前記学習デー
タVb、Dθhbは、一例を示すものに過ぎず、これら
以外の学習データを用いて制御ゲインを変更する制御ゲ
イン変更装置にも、本発明を同様に適用できることは勿
論であり、また、前記実施例では、EGI10、ACS
11、4WS12、P/S13の制御ゲインを変更する
例について説明したが、これらの代わりに、又は、これ
らに加えて、アンチロックブレーキング制御装置、トラ
クション制御装置、エアコン制御装置、等の種々の制御
ゲインを学習データを用いて変更する制御ゲイン変更装
置にも、本発明を同様に適用できることは、勿論であ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例自動車の駆動系と懸架系と操
舵系の構成図である。
【図2】制御ゲイン変更装置の制御系の構成図ある。
【図3】制御ゲイン変更制御のフローチャートである。
【図4】Map(TM)を設定するマップの線図であ
る。
【図5】学習データ更新制御のフローチャートである。
【符号の説明】
A 自動車 1 エンジン 6 アクティブサスペンション装置 7 後輪操舵装置 8 パワーステアリング装置 9 制動装置 10 エンジン制御装置(EGI) 11 アクティブサスペンション制御装置(AC
S) 12 4輪操舵制御装置(4WS) 13 パワーステアリング制御装置(P/S) 20 自動車の制御装置の制御ゲイン変更装置 21 制御装置 22 ROM 23 RAM
フロントページの続き (72)発明者 立畑 哲也 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツ ダ株式会社内 (72)発明者 坂本 清 広島県安芸郡府中町新地3番1号 マツ ダ株式会社内 (56)参考文献 特開 平2−245443(JP,A) 特開 昭60−90944(JP,A) 特開 昭63−251805(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60K 41/00 - 41/28 F02D 41/00 - 41/40 F02D 43/00 - 45/00

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 自動車の制御装置の制御ゲインを学習制
    御により変更する制御ゲイン変更装置において、 ドライバーの運転操作の特性を学習する学習制御の学習
    データを更新する学習データ更新手段と、 前記学習データ更新手段で更新される学習データを用い
    て前記制御装置の制御ゲインを変更する制御ゲイン変更
    手段と、 少なくとも、エンジンの始動直後には、前記制御ゲイン
    の変更に用いる学習データに、メーカーが予め設定した
    制御ゲインの初期設定値側へ制御ゲインを変更する為の
    補正を一時的に付加する補正手段と、 を備えたことを特徴とする自動車用制御装置の制御ゲイ
    ン変更装置。
  2. 【請求項2】 前記補正手段は、エンジンの始動から前
    記補正を付加する期間を、自動車の合計走行距離が増大
    するほど短くすることを特徴とする請求項1に記載の自
    動車用制御装置の制御ゲイン変更装置。
  3. 【請求項3】 前記補正手段は、エンジンの始動から所
    定距離走行後に、前記補正を中止するように構成された
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の自動車用制御
    装置の制御ゲイン変更装置。
  4. 【請求項4】 前記補正手段は、エンジンの始動から所
    定時間走行後に、前記補正を中止するように構成された
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の自動車用制御
    装置の制御ゲイン変更装置。
  5. 【請求項5】 前記補正手段は、エンジンの始動から、
    所定のマップから演算される所定距離又は所定時間走行
    後に、前記補正を中止するように構成されたことを特徴
    とする請求項1又は2に記載の自動車用制御装置の制御
    ゲイン変更装置。
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