JPH06205971A - 気体精製方法及びシステム - Google Patents

気体精製方法及びシステム

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JPH06205971A
JPH06205971A JP5226654A JP22665493A JPH06205971A JP H06205971 A JPH06205971 A JP H06205971A JP 5226654 A JP5226654 A JP 5226654A JP 22665493 A JP22665493 A JP 22665493A JP H06205971 A JPH06205971 A JP H06205971A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 使用地点で簡易に水、水素、酸素で汚染され
た高純度ヘリウム族気体を精製することのできるシステ
ムの開発。 【構成】 各乾燥剤、吸着材及び/或いは酸化触媒を収
納し、同じ圧力及び温度条件で使用される第1容器及び
第2容器を使用。容器は、直列様式(第1容器→第2容
器)又は逆直列様式(第2容器→第1容器)で或いは一
方の容器のみで動作しうるよう弁を介して配管されてい
る。第1容器及び第2容器は簡易迅速に取付け−取外し
できそしてサンプリング結果に応じて新しいものに交換
されるか或いは再生される。高純度ヘリウム族気体の使
用地点において設置するに適当な、効率的で、効果的で
そして廉価な、複雑さの少ない精製システムである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、気体、特にはヘリウム
族気体(ヘリウム、アルゴン、ネオン、クリプトン、キ
セノン或いはその混合物)の精製のために有用な方法及
びシステムに関係する。
【0002】
【従来の技術】高純度ヘリウム族気体は様々の産業プロ
セスで重要性を増大しつつある。ヘリウム族気体の純度
の改善は、溶接、冷媒、漏れ検出、半導体製造、超電導
等の多くの産業分野でその用途を拡大してきた。これら
気体は一般に、酸素及び窒素の製造のための空気分離中
の副産物として回収される。しかしながら、ヘリウムの
多くはまた、天然ガスから繰り返しての液化と精製によ
り抽出されている。
【0003】これら気体は、ひとたび濃縮され或いは精
製されると、供給パイプライン、或いは鉄道もしくは自
動車によるガスボンベ乃至貯蔵容器に収納しての輸送に
より使用地点に輸送されるのが通常である。しかし、輸
送中、これら気体は、酸素、水素及び/或いは水分で汚
染される可能性がある。送給地点でのヘリウムは、例え
ば、1ppmの水分を含んでいるが、それが使用地点に
達するまでには、2〜3ppmもの水分を含んでいる。
恐らく、この水分は、周囲大気からの漏入、及び/或い
は供給パイプライン、ガスボンベ乃至貯蔵容器を構成す
るのに使用されている金属からの水分の脱着によるもの
である。しかし、汚染を阻止するために金属を交換する
ことは、例えば供給パイプラインは通常極めて長いか
ら、経済的に実施可能ではない。
【0004】この問題を解決するために、工業用乾燥器
或いは精製器の使用が考慮されてきた。市販される乾燥
器或いは精製器は、使い捨て型ユニット(ゲッター型ユ
ニット)或いは再生型ユニット(熱/試薬変動型、圧力
変動型或いは両者の組合せ)のいずれかである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】こうした乾燥器或いは
精製器を使用地点で設置することは、その複雑性、かさ
高いこと及び非効率性により適当でないことが見出され
ている。工業用使い捨て型ユニットに伴う問題は、例え
ば、オンライン分析設備の使用無く汚染物の除去を保証
することの困難性であり、他方工業用再生型ユニットに
伴う問題は、高価につきそして面倒な自動切替弁、再生
手段及び/或いは恐らく必要とされるコンピューターコ
ントロールと関与する複雑な設備である。
【0006】従って、使用地点、即ち高純度ヘリウム族
気体が特定の生成物或いはデバイス等を製造するのに使
用される地点において設置するに適当な精製器或いは乾
燥器システムを設計することへの必要性が存在してい
る。換言すれば、効率的で、効果的でそして廉価な、複
雑さの少ない精製器或いは乾燥器が所望されている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明に従えば、使用地
点での設置に適当な有効で且つ効率的な精製器或いは乾
燥器に対する必要性が、ヘリウム族気体の流れを変更し
また逆転することのできる簡易にして融通性に富む精製
システムにより対処される。
【0008】本精製システムは、(a)乾燥剤、吸着剤
及び/或いは酸化触媒を収納する少なくとも2つの容器
と、(b)前記少なくとも2つの容器を連結するための
少なくとも一つの第1導管手段にして、該少なくとも2
つの容器のいずれか一つの少なくとも一つの入口へヘリ
ウム族気体の流れを制御し、変更し或いは差し向けるた
めの少なくとも2つの弁を有する少なくとも一つの第1
導管手段と、(c)第1及び第2端を有する少なくとも
一つのヘリウム族気体入口導管手段にして、該第1端が
前記少なくとも一つの第1導管手段に前記少なくとも2
つの弁の間で接続されそして該第2端が高純度ヘリウム
族気体供給管路、ボンベ或いは貯蔵容器に接続される少
なくとも一つのヘリウム族気体入口導管手段と、(d)
前記少なくとも2つの容器を連結しそして少なくとも2
つの弁を有する少なくとも一つの第2導管手段と、
(e)前記少なくとも2つの容器のいずれか一方の少な
くとも一つの出口からヘリウム族気体の回収のため前記
少なくとも一つの第2導管手段の前記少なくとも2つの
弁の間に配置される少なくとも一つのヘリウム族気体出
口導管手段と、(f)前記少なくとも2つの容器のいず
れか一方の少なくとも一つの出口から前記少なくとも2
つの容器のいずれか一方の少なくとも一つの入口にヘリ
ウム族気体の流れを差し向けるため前記少なくとも一つ
の第1及び第2導管手段に連結される少なくとも一つの
循回導管手段と、(g)ヘリウム族気体のための所望の
流れ順序配列を決定するため前記少なくとも一つの循回
導管手段において位置付けられる少なくとも一つのサン
プリング手段とを備える。
【0009】本発明はまた、酸素、水素或いは水の少な
くとも1種を含む高純度ヘリウム族供給気体を精製する
ための方法であって、(a)高純度ヘリウム族気体を約
−40〜150°F(−40〜66℃)の範囲の温度そ
して約1〜250psig(0.7〜17.5kg/c
2 ゲージ圧)の範囲の圧力において乾燥剤、吸着材及
び/或いは酸化触媒を収納する少なくとも一つの第1容
器を通して流し、(b)前記少なくとも一つの第1容器
からの精製された高純度ヘリウム族気体を約−40〜1
50°F(−40〜66℃)の範囲の温度そして約1〜
250psig(0.7〜17.5kg/cm2 ゲージ
圧)の範囲の圧力にして、該少なくとも一つの第1容器
において使用されたのと実質上同等の温度及び圧力にお
いて乾燥剤、吸着材及び/或いは酸化触媒を収納する少
なくとも一つの第2容器に流し、(c)前記少なくとも
一つの第1容器から導出された精製高純度ヘリウム族気
体を該精製高純度ヘリウム族気体が前記少なくとも一つ
の第2容器に通されるに際して周期的にサンプリング
し、該サンプリングから精製高純度ヘリウム族気体の純
度水準並びに前記高純度ヘリウム族供給気体に対する流
れ順序配列を決定し、そして(d)前記少なくとも一つ
の第2容器から生成するヘリウム族気体生成物を回収す
ることを包含する高純度ヘリウム族供給気体精製方法を
も提供する。
【0010】ヘリウム族気体が水分に加えて所望されざ
る量の酸素及び水素を含有するときは、酸素及び水素を
化学収着しそして/またはそれらと反応する吸着剤及び
/或いは触媒が乾燥剤と併用して使用されうる。乾燥
剤、吸着剤及び/或いは触媒はそれらが輸送或いは再生
中然るべく保持されるように各容器内部で固定的に配置
される。関与する容器は、同等に設計されそして汚染物
の除去中同等の温度及び圧力条件下に置かれる。
【0011】(用語の定義)ここで使用されるものとし
ての用語「触媒」とは、或る反応条件の下で特定の化学
反応の速度を増大することのできる固体物質を意味す
る。同じく、用語「吸着材」とは、その表面が気体混合
物との接触に際して選択された態様で気体混合物の或る
成分と結合することのできる固体物質を意味する。同じ
く、用語「化学収着」とは気体混合物の成分が化学的な
力の結果として固体表面に選択的に付着するプロセスを
意味する。ここで使用されるものとしての「高純度ヘリ
ウム族気体」とは、所望の純度水準を有する、ヘリウ
ム、アルゴン、ネオン、クリプトン、キセノン或いはそ
の混合物から選択された任意の気体である。一般に、高
純度ヘリウム族気体は、約20ppm(容積)までの、
水蒸気、酸素及び/或いは水素のような汚染物を有す
る。
【0012】
【作用】各々乾燥剤、吸着材及び/或いは酸化触媒を収
納しそして同じ圧力及び温度条件で操作される第1容器
及び第2容器を使用する。第1容器及び第2容器は、直
列様式(第1容器−第2容器)或いは逆直列様式(第2
容器−第1容器)で或いは一方の容器のみで動作するよ
う弁を介して配管されている。第1容器及び第2容器は
簡易迅速に取付け或いは取り外することができそしてサ
ンプリング手段の分析結果に応じて新しいものに交換さ
れるか或いは再生される。使用地点、即ち高純度ヘリウ
ム族気体が特定の生成物或いはデバイス等を製造するの
に使用される地点において設置するに適当な、融通性の
ある、効率的で、効果的でそして廉価な、複雑さの少な
い精製システムを提供する。
【0013】
【実施例】本発明は、輸送中汚染された気体、特に高純
度ヘリウム族気体を精製するための方法及びシステムに
関するものである。本システムは特に、高純度ヘリウム
族気体を精製するためのプロセスを実施するに際して融
通性、効率性及び有効性を発揮するように設計されてい
る。これらは、任意の既知の管材料、任意の既知の弁及
び任意の既知の接続部を使用して構成されうる。しか
し、精製システムの性能を向上しそして寿命を延長しま
た効率を改善するために精製システムを構成するに当
り、ダイアフラム弁、電解研磨管並びに「VCRconnec
tors」の商品名の下で販売されている部品のような高純
度接続部を使用することが好ましい。
【0014】図面、特に図1〜3を参照すると、高純度
ヘリウム族気体を精製するのに有用な精製システムの概
略図が示されている。例示される精製システムの内で
も、図1の精製システムが最も好ましい。但し、図1の
精製システムに当業者に明らかな多くの変更をなすこと
ができるし、また図2及び3並びにその変更例もまた使
用することができる。高純度ヘリウム族気体の精製は、
これらシステムの超臨界状態で実施されうるし又実施さ
れえないこともある。
【0015】図1〜3において、使用地点への輸送中微
量の水、酸素及び/或いは水素により汚染された高純度
ヘリウム族気体は、アルミニウム或いは鋼枠50により
支持されうる精製システムの少なくとも一つの入口手段
に送給される。弁106と108を開きそして弁110
と112を閉じることにより、汚染された高純度ヘリウ
ム族気体は、入口手段から管路102及び104を通し
て少なくとも一つの第1容器100に差し向けられる。
第1容器100において、汚染されたヘリウム族気体は
約−30〜150°F(−35〜66℃)の温度、好ま
しくは室温そして約1〜250psig(0.7〜1
7.5kg/cm2 ゲージ圧)の圧力において汚染物除
去手段と接触せしめられる。汚染物除去手段は、水を除
去するための乾燥剤並びに酸素及び水素を化学収着しそ
して/或いはそれらと反応するための吸着剤及び/或い
は酸化触媒である。乾燥剤、吸着剤及び/或いは酸化触
媒の使用態様は、水、酸素及び/或いは水素汚染の程度
並びにヘリウム族気体用途へのその影響に依存する。第
1容器100において吸着剤及び/或いは酸化触媒が乾
燥剤と共に使用されるとき、所望の純度を有するヘリウ
ム族気体を回収するために吸着剤及び/或いは酸化触媒
は乾燥剤とそれらの総容積に基づいて約10〜70容積
%、好ましくは約30〜50容積%を構成すべきであ
る。これは、高純度ヘリウム族気体は約0.1〜3pp
m(容積)の水、約0.1〜3ppm(容積)の酸素及
び/または約0.1〜3ppm(容積)の水素で汚染さ
れていることが多いことが見出されているからである。
【0016】図4に示されるように、容器100は好ま
しくは約1〜12インチ(2.5〜30.5cm)の範
囲内の小さな直径を有する円筒形体であり、従って高圧
に耐えるように容易に作製しうることに加えて、精製シ
ステムに容易に装着或いは取り外し可能ならしめる。容
器100の入口端は、接続部100g、好ましくは容器
100の取り出し及び交換を可能ならしめるVCR型の
接続部、約1/4〜2インチ(6〜51mm)の直径の
電解研磨管部分100h、弁108及びそれに続く約1
/4〜2インチ(6〜51mm)の直径の電解研磨管部
分100iから構成される。すべての接続部は容器10
0の上端ヘッド区画に貫入する最後の管部分に溶接され
る。容器100の上下において、多孔板100c/スク
リーン100e組体及び多孔板100d/スクリーン1
00f組体が図5に明示されるように位置付けられてい
る。多孔板100c及び100dは約15〜20%の開
口面積を有し、他方スクリーン100eと100fは2
5〜75メッシュ開口度により特徴づけられる。これら
開口面積及び開口度は内部の床を支持しそして気体流れ
を分配する役目をなす。容器100の出口端は入口端と
正確に同じであるように設計されている。即ち、容器1
00の下端ヘッド区画に貫入する約1/4〜2インチ
(6〜51mm)の直径の電解研磨管部分100j、そ
れと溶接される弁120、それに続く約1/4〜2イン
チ(6〜51mm)の接続部100kを有するもう一つ
の約1/4〜2インチ(6〜51mm)の直径の電解研
磨管部分100mから構成される。
【0017】乾燥剤、吸着剤及び/或いは酸化触媒は、
容器100の上端ヘッド区画を溶接するに先立って装填
される。乾燥剤100aと、吸着剤及び/或いは酸化触
媒100bとを第1容器内部でスクリーン100e及び
100fをそれぞれ有する2つの多孔板100c及び1
00dの間でそれらが輸送及び再賦活(再生)中然るべ
く保持されるように充填床形態で固定的に置くことが所
望される。乾燥剤、吸着剤及び/或いは酸化触媒のいず
れを使用するかはヘリウム族気体からどの汚染物を除去
するかに依存する。例えば水が酸素及び水素と一緒に除
去されるのならば、乾燥剤が底部層としてまず装填され
そして吸着剤及び/或いは酸化触媒がその後上層を形成
するように装填される。約2〜3ppm(容積)の流入
濃度をそれぞれ有する水素と水分とが除去されるのなら
ば、乾燥剤層100aは約20〜30インチ(50.8
〜76.2cm)高さを構成し、他方吸着剤及び/或い
は酸化触媒層100bは30〜40インチ(76〜10
2cm)高さを構成する。使用される好ましい乾燥剤は
約0.5〜3.2mmの範囲の直径を有する吸着剤(モ
レキュラーシーブ、シリカゲル、及び/或いは活性アル
ミナ)であり、他方使用される好ましい吸着剤及び/或
いは酸化触媒は約0.5〜3.2mmの範囲内の直径を
有する遷移金属酸化物を含む物質(アルミナ及び/或い
はモレキュラーシーブに担持されるニッケル及び/或い
は銅)である。好ましい寸法を有する好ましい乾燥剤、
吸着剤及び/或いは触媒の使用が汚染物除去作用を増大
する或いは改善するのに有用である。
【0018】第1容器100から導出される、生成する
高純度ヘリウム族気体は、管路114及び116(図
2、3)そして場合によっては可能なら管路118、1
18a及び/或いは146を通して(図1)少なくとも
一つの第2容器200に差し向けられる。第2容器20
0への高純度ヘリウム族気体流れの導入は、弁120、
122及び124そして弁126(存在するなら)を開
きそして弁128及び/或いは130を閉じることによ
り達成される。第2容器200において、高純度ヘリウ
ム族気体中の第1容器で除去されなかった汚染物の少な
くとも一部は、約−30°F〜+150°F(−35〜
66℃)の温度そして約1〜250psig(0.7〜
17.5kg/cm2 ゲージ圧)の圧力、好ましくは第
1容器100と同じ温度及び圧力条件における汚染物除
去手段と接触するに際して除去される。第2容器200
は好ましくは、第1容器100と正確に同じ態様で設計
される。例えば、接続部200a、弁126及び電解研
磨管部分を備える入口端、接続部200b、弁136及
び電解研磨管部分を備える出口端並びに多孔板及びスク
リーン組体を備える特定の直径を有する円筒形体の容器
とされる。加えて、第1容器におけるのと同等の汚染物
除去手段が第1容器と同じ態様でそれぞれスクリーンを
有する多孔板間に固定的に配置される。
【0019】第2容器200において第1容器100か
ら導出した高純度ヘリウム族気体から汚染物を更に除去
した後、高純度ヘリウム族気体生成品は管路132に配
置される弁136及び138を開きそして弁140(図
2、3)を閉じることにより出口管路134を通して回
収される。出口管路134は、特定の製品を生成するの
に特定の純度水準を有するヘリウム族気体を利用する任
意のシステムに接続されうる。接続により、所望の純度
を有する高純度ヘリウム族気体が所望の生成物或いは装
置を製造するのに直接使用されうる。
【0020】サンプリング手段142(図3)が、第1
容器100からのヘリウム族気体の純度水準を測定しそ
して適正な流れ順序配列を決定するために第1容器10
0と第2容器200との間に配置される。純度水準の測
定と適正な流れ順序配列は第1容器から導出された高純
度ヘリウム族気体をそれが第2容器に流入するに際して
周期的に(通常2乃至4週間に1度)サンプリングする
ことによりなされる。第2容器からの高純度ヘリウム族
気体の純度水準もまた、もし第1容器と同等の条件、即
ち同等の設計、同等の汚染物除去手段並びに同等の温度
及び圧力条件に置かれる第2容器が使用されるなら、第
1容器からのヘリウム族気体を分析することから得られ
た分析結果を推定することにより決定されうる。
【0021】サンプリングの結果が第1容器100から
のヘリウム族気体の純度水準が実質上落ちていることを
示すなら、第1容器は新しい乾燥剤、吸着剤及び/或い
は触媒を納めた新しい容器と交換するか或いは第1容器
内に存在する少なくとも部分的に失活した乾燥剤、吸着
剤及び/或いは触媒を再生後再使用される。失活した乾
燥剤、吸着剤及び/或いは触媒の再生中或いは第1容器
の新しい容器との交換中、汚染されたヘリウム族気体の
流れは変更される。弁110及び126(そして場合に
よってはシステムにおいて使用されるなら142)を開
きそして弁106及び124を閉じることにより、ヘリ
ウム族気体は第1容器100ではなく管路102及び1
46を通して第2容器200に流れる。その後、第2容
器からの精製されたヘリウム族気体は弁136及び13
8を開きそして弁128及び130或いは128及び1
40(関与するシステムに応じて)を閉じることにより
管路132及び134を通して回収される。
【0022】第1容器を交換或いは再使用するために
は、第1容器がまず弁108及び120を閉じた後精製
システムから取り出される。もし新しい容器が使用され
るのなら、新しい容器は、その接続部を第1容器が先に
接続されていた精製システム管路、例えば104、11
4に接続することにより容易に使用されうる。もし第1
容器が再使用されるのなら、その乾燥剤、吸着剤及び/
或いは触媒が好ましくは精製システムから離れた場所
で、即ち使用地点から離れた別のところで様々の既知の
方法を使用して再生される。
【0023】例えば、乾燥剤の再生は、間接加熱により
容器の温度を600〜750°F(315〜399℃)
に昇温することにより達成されうる。加熱中、窒素やア
ルゴンのような乾燥された不活性気体の少量の掃気流れ
が1〜5scfm(0.028〜0.14m3 /分標準
状態)で乾燥剤から脱着した水を吹掃するのに使用され
る。加熱は乾燥剤が充分に水を含まなくなるまで継続さ
れる。再生期間は乾燥剤に吸着した水の量及びヘリウム
族気体生成物の所望の純度水準に依存する。代表的な脱
着時間は約48〜168時間である。
【0024】脱着段階が完了した後、加熱は停止されそ
して容器は1ppm未満の水分しか含まない乾燥不活性
気体の連続掃気、例えば1〜5scfm(0.028〜
0.14m3 /分標準状態)、の下で冷却せしめられ
る。容器が周囲条件まで冷却されるとき、出口弁120
が閉じられそして容器は約8〜12psig(0.56
〜0.84kg/cm2 )まで加圧される。入口弁が続
いて閉じられて使用地点への輸送のために容器内の圧力
を維持する。
【0025】酸素汚染された吸着剤及び/或いは触媒に
対しては、容器はまず、約400〜600°F(204
〜316℃)の温度に昇温されそして不活性気体中4〜
5%水素の気体混合物が容器に送給される。容器はその
後、乾燥剤の再生に対して記載したのと同じ手順に置か
れる。
【0026】水素汚染された吸着剤及び/或いは触媒に
対しては、再生は、再生気体混合物における水素を酸素
と置換する以外は、酸素汚染された吸着剤及び/或いは
触媒に対して記載したのとまったく同じ態様で実施され
る。
【0027】新しい容器を使用するに際して或いは乾燥
剤、吸着剤及び/或いは触媒を再生した第1容器100
を再使用するに際して、ヘリウム族気体流れ順序配列は
弁106、108、120、122、124、126、
136、及び138を開きそして弁110、112、1
28及び130(そして存在するなら弁140及び/或
いは142)を閉じることにより上述したように直列様
式流れ、即ち第1容器と続いての第2容器への流れに戻
して切り替えられうる。別様には、ヘリウム族気体流れ
順序配列は、弁110、126、136、112、10
8、120及び128(そして場合によっては弁13
0、140及び142が存在するならこれら弁)を開き
そして弁106、124及び138(そして場合によっ
ては弁122が存在するならこの弁)を閉じることによ
り逆直列様式流れに切り替えられうる。
【0028】逆直列様式流れ中、サンプリング手段15
0が、第2容器200から導出された高純度ヘリウム族
気体の純度水準を測定しそして適正な新たな流れ順序配
列を決定するのに使用される。サンプリング手段150
は、第2容器からの高純度ヘリウム族気体がそれが第1
容器100に通入されるに際して周期的に(2乃至4週
毎に)サンプリングされうるように第1及び第2容器間
に配置される。サンプリングの結果が純度水準が所望水
準より低下していることを示すとき、ヘリウム族気体流
れの順序配列は、第2容器を新しい汚染物除去手段を収
納する新しい容器との交換或いは第2容器内の汚染物除
去手段の再生に対応するように変更される。この変更
は、弁106、108、120、及び128を開きそし
て弁110、112、122及び138(或いは図3に
おいては110、122及び124)を閉じることによ
り達成でき、それにより汚染されたヘリウム族気体を第
1容器に流入せしめそして後出口管路134に流れるこ
とを許容する。
【0029】第2容器内の汚染物除去手段を再生するに
際して或いは第2容器を交換するに際して、流れ順序配
列は再度直列流れ様式即ち第1容器に続いての第2容
器、或いは逆直列流れ様式即ち第2容器に続いての第1
容器に切り替えられる。流れ順序配列は、連続した態様
で所望に純度水準を有する高純度ヘリウム族気体を提供
するように上述したようにして周期的に切り替えること
ができる。しかし、図1、2及び3の精製システムはま
たバッチ方式でも使用されうることを理解すべきであ
る。
【0030】
【発明の効果】本発明は、使用地点、即ち高純度ヘリウ
ム族気体が生成物或いは装置の製作或いは分析に使用さ
れる場所において使用されうる多くの必要とされる融通
性、効率性及び有効性を付与する。精製システムの必要
とされる効率性、有効性及び融通性は、特定の管路順序
配列の使用と併せて特定位置でのサンプリング手段及び
弁を配置することにより達成される。この設計は、この
特定のシステムが端に幾つかの弁を開閉することにより
2様式、即ち直列様式或いは逆直列様式で動作すること
を可能ならしめ、それにより連続した態様で所望の高純
度を有する高純度ヘリウム族気体を得ることを可能なら
しめる。また、操作及び設計の簡易なことは、多くのス
ペースの必要なく手動で容易に操作することを可能とす
るから、精製システムを使用地点で一層適合せしめるこ
とができる。
【0031】本発明を幾つかの具体例を参照して説明し
たが、本発明の範囲内で多くの変更をなしうることを銘
記されたい。
【図面の簡単な説明】
【図1】ヘリウム族気体の流れを変更或いは逆転して所
望の流れ模様を与えることのできる本発明精製システム
の具体例の流れ図である。
【図2】ヘリウム族気体の流れを変更或いは逆転して所
望の流れ模様を与えることのできる本発明精製システム
の別の具体例の流れ図である。
【図3】ヘリウム族気体の流れを変更或いは逆転して所
望の流れ模様を与えることのできる本発明精製システム
のまた別の具体例の流れ図である。
【図4】球状の乾燥剤、吸着材及び/或いは酸化触媒粒
子を収納する容器の説明図である。
【図5】図4の丸印5の、容器内に球状の乾燥剤、吸着
材及び/或いは酸化触媒粒子を固定された態様で置くた
め溶接された多孔板/スクリーン組合せ体の詳細図であ
る。
【符号の説明】
100 第1容器 200 第2容器 102 入口管路 134 出口管路

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 酸素、水素或いは水の少なくとも1種を
    含む高純度ヘリウム族供給気体を精製するための方法に
    して、(a)高純度ヘリウム族気体を約−40〜150
    °F(−40〜66℃)の範囲の温度そして約1〜25
    0psig(0.7〜17.5kg/cm2 ゲージ圧)
    の範囲の圧力において乾燥剤、吸着材及び/或いは酸化
    触媒を収納する少なくとも一つの第1容器を通して流
    し、(b)前記少なくとも一つの第1容器からの精製さ
    れた高純度ヘリウム族気体を約−40〜150°F(−
    40〜66℃)の範囲の温度そして約1〜250psi
    g(0.7〜17.5kg/cm2 ゲージ圧)の範囲の
    圧力にして、該少なくとも一つの第1容器において使用
    されたのと実質上同等の温度及び圧力において乾燥剤、
    吸着材及び/或いは酸化触媒を収納する少なくとも一つ
    の第2容器に流し、(c)前記少なくとも一つの第1容
    器から導出された精製高純度ヘリウム族気体を該精製高
    純度ヘリウム族気体が前記少なくとも一つの第2容器に
    通されるに際して周期的にサンプリングし、該サンプリ
    ングから精製高純度ヘリウム族気体の純度水準並びに前
    記高純度ヘリウム族供給気体に対する流れ順序配列を決
    定し、そして(d)前記少なくとも一つの第2容器から
    生成するヘリウム族気体生成物を回収することを包含す
    る高純度ヘリウム族供給気体精製方法。
  2. 【請求項2】 汚染されたヘリウム族気体の流れを変更
    しまた逆転することのできる精製システムにして、
    (a)乾燥剤、吸着剤及び/或いは酸化触媒を収納しそ
    して高圧に維持されうる少なくとも2つの容器と、
    (b)前記第1容器の少なくとも一つの出口と前記第2
    容器の少なくとも一つの入口とを連結しそして少なくと
    も一つのサンプリング手段を具備する少なくとも一つの
    第1導管手段と、(c)前記第1容器の少なくとも一つ
    の入口と前記少なくとも一つの第1導管手段とを連結す
    るための少なくとも一つの第2導管手段にして、汚染さ
    れたヘリウム族気体流れを前記少なくとも一つの第1導
    管手段に直接もしくは前記第1容器に直接差し向けるた
    めの少なくとも2つの弁を具備する少なくとも一つの第
    2導管手段と、(d)第1及び第2端を有する少なくと
    も一つのヘリウム族気体入口導管手段にして、該第1端
    が前記少なくとも一つの第1導管手段に前記少なくとも
    2つの弁の間で接続されそして該第2端が高純度ヘリウ
    ム族気体供給管路、ボンベ或いは貯蔵容器に接続される
    少なくとも一つのヘリウム族気体入口導管手段と、
    (e)前記第2容器の少なくとも一つの出口と前記少な
    くとも一つの第2導管手段の一部にして、前記少なくと
    も一つの入口導管手段と前記第1容器の少なくとも一つ
    との間に配置される第2導管手段部分を連結するための
    少なくとも一つの第3導管手段と、(f)前記少なくと
    も一つの第3導管手段及び/或いは前記少なくとも一つ
    の第1導管手段に配置されるか連結される少なくとも一
    つの出口手段とを備える汚染されたヘリウム族気体の精
    製システム。
  3. 【請求項3】 ヘリウム族気体の流れを変更しまた逆転
    することのできる精製システムにして、(a)乾燥剤、
    吸着剤及び/或いは酸化触媒を収納する少なくとも2つ
    の容器と、(b)前記少なくとも2つの容器を連結する
    ための少なくとも一つの第1導管手段にして、該少なく
    とも2つの容器のいずれか一つの少なくとも一つの入口
    へヘリウム族気体の流れを制御し、変更し或いは差し向
    けるための少なくとも2つの弁を有する少なくとも一つ
    の第1導管手段と、(c)第1及び第2端を有する少な
    くとも一つのヘリウム族気体入口導管手段にして、該第
    1端が前記少なくとも一つの第1導管手段に前記少なく
    とも2つの弁の間で接続されそして該第2端が高純度ヘ
    リウム族気体供給管路、ボンベ或いは貯蔵容器に止着も
    しくは接続されうる少なくとも一つのヘリウム族気体入
    口導管手段と、(d)前記少なくとも2つの容器を連結
    しそして少なくとも2つの弁を有する少なくとも一つの
    第2導管手段と、(e)前記少なくとも2つの容器のい
    ずれか一方の少なくとも一つの出口からヘリウム族気体
    の回収のため前記少なくとも一つの第2導管手段の前記
    少なくとも2つの弁の間に配置される少なくとも一つの
    ヘリウム族気体出口導管手段と、(f)前記少なくとも
    2つの容器のいずれか一方の少なくとも一つの出口から
    前記少なくとも2つの容器のいずれか一方の少なくとも
    一つの入口にヘリウム族気体の流れを差し向けるため前
    記少なくとも一つの第1及び第2導管手段に連結される
    少なくとも一つの循回導管手段と、(g)ヘリウム族気
    体のための所望の流れ順序配列を決定するため前記少な
    くとも一つの循回導管手段において位置付けられる少な
    くとも一つのサンプリング手段とを備えるヘリウム族気
    体精製システム。
  4. 【請求項4】 乾燥剤がモレキュラーシーブ、シリカゲ
    ル、活性アルミナ及びその混合物からなる群から選択さ
    れ、そして吸着剤及び/或いは酸化触媒がアルミニウム
    及び/或いはモレキュラーシーブ上に担持される少なく
    とも1種の遷移金属酸化物を含む請求項3の精製システ
    ム。
  5. 【請求項5】 乾燥剤並びに吸着剤及び/或いは酸化触
    媒が約0.5〜3.2mmの範囲にある直径を有する球
    形態にある請求項4の精製システム。
  6. 【請求項6】 各容器が乾燥剤並びに吸着剤及び/或い
    は酸化触媒を収納しそして該乾燥剤が乾燥剤並びに吸着
    剤及び/或いは酸化触媒の総容積に基づいて約30〜9
    0%を構成する請求項4の精製システム。
  7. 【請求項7】 少なくとも2つの多孔板及び/或いはメ
    ッシュスクリーンの間に20〜30インチ(50.8〜
    76.2cm)層の乾燥剤と30〜40インチ(76〜
    102cm)層の吸着剤及び/或いは酸化触媒とが固定
    的に置かれる請求項6の精製システム。
  8. 【請求項8】 少なくとも2つの容器が約1〜12イン
    チ(2.5〜30.5cm)の範囲内の直径を有するシ
    リンダでありそして高圧下で使用されうる請求項7の精
    製システム。
  9. 【請求項9】 少なくとも一つの第1導管手段及び第2
    導管手段が少なくとも部分的に電解研磨されておりそし
    て少なくとも一つのダイアフラム弁と高純度接続手段と
    を具備する請求項3の精製システム。
  10. 【請求項10】 サンプリング手段を有する循回導管手
    段が少なくとも一つの第1導管手段の、少なくとも2つ
    の容器の入口と該少なくとも一つの第1導管手段におい
    て位置付けられる2つの弁との間に位置付けられる2つ
    の異なった部分を連結するための少なくとも一つの上方
    循回導管と、少なくとも一つの第2導管手段の、少なく
    とも2つの容器の出口と該少なくとも一つの第2導管手
    段において位置付けられる2つの弁との間に位置付けら
    れる2つの異なった部分を連結するための少なくとも一
    つの下方循回導管と、前記少なくとも一つの下方導管と
    上方導管とを連結するための少なくとも一つの中間循回
    導管とを備える請求項3の精製システム。
  11. 【請求項11】 高純度ヘリウム族供給気体を精製する
    ことができそして高純度ヘリウム族気体使用地点におい
    て使用することのできる精製システムであって、(a)
    水、酸素及び/或いは水素を除去するための汚染物除去
    手段を収納しそして少なくとも一つの出口及び入口を有
    する少なくとも一つの第1容器と、(b)水、酸素及び
    /或いは水素を除去するための汚染物除去手段を収納し
    そして少なくとも一つの出口及び入口を有する少なくと
    も一つの第2容器と、(c)高純度ヘリウム族気体を前
    記少なくとも一つの第1及び第2容器両方の入口に通す
    ための導管手段と、(d)高純度ヘリウム族気体の流れ
    を前記少なくとも一つの第1容器の少なくとも一つの入
    口或いは前記少なくとも一つの第2容器の少なくとも一
    つの入口いずれかに差し向けるための弁手段と、(e)
    前記少なくとも一つの第1及び/或いは第2容器の少な
    くとも一つの出口から高純度ヘリウム族気体を回収する
    ための導管手段と、(f)高純度ヘリウム族気体を前記
    少なくとも一つの第1容器の出口及び/或いは前記少な
    くとも一つの第2容器の出口から前記少なくとも一つの
    第2容器の入口及び/或いは前記少なくとも一つの第1
    容器の入口へ通すための導管手段と、(g)高純度気体
    の純度水準と所望の流れ順序配列を決定するためのサン
    プリング手段にして、前記少なくとも一つの第1容器の
    出口及び/或いは前記少なくとも一つの第2容器の出口
    から前記少なくとも一つの第2容器の入口及び/或いは
    前記少なくとも一つの第1容器の入口へ通すための導管
    手段に位置付けられるサンプリング手段とを備える高純
    度ヘリウム族供給気体精製システム。
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