JPH0620364U - 線条体巻設構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 線条体をもつれることなくスムースに引出し
することができる線条体巻設構造を提供する。 【構成】 引出し用小孔21を少なくとも１個有する六面
体のダンボール製外箱１の内部に、軸部材14を横架す
る。線条体Ｒを軸部材14の廻りにコイル状に巻いて外箱
１に内装する。小孔21に線条体Ｒの端部を挿通して引張
れば、軸部材14に巻回された線条体Ｒを順次引出すこと
ができる。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案は線条体巻設構造に関する。

【０００２】

【従来の技術】

従来、電線，ケーブル，紐，半田線又は針金等の線条体は、円筒状のボビンや ドラム等に巻回した状態、あるいは、ボビン等無しで線条体のみを巻回した状態 の巻設構造となっていた。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

しかし、このような巻設構造では、線条体を引出していくと、ボビン等がつら れて転がったり、線条体がもつれてしまうことがあった。

【０００４】 そこで、本考案は従来のこのような問題点を解決する線条体巻設構造を提供す ることを目的とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】

本考案は、上記目的を達成するために、引出し用小孔を少なくとも１個有する 六面体のダンボール製外箱内に軸部材を横架し、線条体を該軸部材の廻りにコイ ル状に巻いて上記外箱に内装したものである。

【０００６】

【作用】

外箱をダンボール製としているので流通過程の包装と兼用できる。また、外箱 は六面体となっているので、外箱を作業台や机等に載置するだけで、線条体を引 出し可能な状態とすることができ、しかも、線条体を引出してもその状態を確実 に保持でき安定性に優れる。

【０００７】 従って、線条体の引出しが容易となり、線条体を最後までもつれることなくス ムースに引出すことができる。

【０００８】

【実施例】

以下実施例を示す図面に基づいて本考案を詳説する。

【０００９】 図１は本考案に係る線条体巻設構造を例示する断面正面図で、図２はその断面 側面図である。この図１と図２において、１は六面体のダンボール製外箱で、外 箱１は、一方開口状の箱本体部２と、この箱本体部２の開口部を施蓋する蓋部３ と、からなる。

【００１０】 蓋部３は、箱本体部２の（図の上側）端縁部の一辺に連設され、矢印Ａの如く 開閉自在となっている。また、蓋部３には線条体Ｒの残量を確認するための覗き 窓部４が形成され、蓋部３の裏面には覗き窓部４に対応させて透明板５が固着さ れる。

【００１１】 箱本体部２は、底壁６、左右側壁７，８、前後側壁９，10及び仕切壁11からな る。箱本体部２の内部は、仕切壁11により、幅の狭い空室部12と、空室部12より も幅広の線条体収納室13に区画され、左側壁７と仕切壁11には、紙管等からなる 円筒状の軸部材14が横架される。

【００１２】 一端に鍔部15を有する軸部材14は、左側壁７と仕切壁11の枢支孔18，19を介し て、軸部材14の軸心廻りに回転可能に軸支され、空室部12において軸部材14の他 端に止着されたピン20と、左側壁７の外面に摺接可能に掛止する鍔部15と、によ り抜け止めが施される。このように、内部の仕切壁11に軸部材14の一端を枢支す ることにより、外箱１の外観がすっきりとすると共に、不意に衣服等に引掛るこ とが防止できる利点がある。

【００１３】 さらに、軸部材14の鍔部15側には、膨出状の把持部16を有する線条体戻し操作 用ノブ17が、軸部材14に固着されている。

【００１４】 また、箱本体部２の左側壁７と直交状の前側壁９（又は後側壁10）の所定部位 には、線条体引出し用小孔21が少なくとも１個貫設される。この小孔21の周縁部 には、断面Ｕ字状の（耐摩耗のための）リング22が取付けされる。このリング22 は、線条体Ｒの材質や剛性に応じて、各種材料を選択し、又は、省略もできる。

【００１５】 線条体Ｒは、例えば、直径１〜２mm程度の電線，ケーブル，紐，半田線又は針 金等であって、この線条体Ｒは軸部材14の廻りにコイル状に巻回され、外箱１の 線条体収納室13に内装される。このようにして、外箱１により、線条体Ｒの引出 しのための軸部材14の支持と、線条体Ｒの保護ができる。

【００１６】 この線条体Ｒを引出すには、箱本体部２を作業台や机等に載置して、小孔21に 挿通された線条体Ｒの端部を、手で持って矢印Ｂ方向に引っ張るだけでよく、巻 回された線条体Ｒと共に軸部材14が一体状に矢印Ｃ方向に回転して、順次、線条 体Ｒがスムースに引出される。

【００１７】 線条体Ｒを余分に引出しすぎた場合は、ノブ17を（矢印Ｃ方向と反対方向に） 回転操作すれば、簡単に余長の線条体Ｒを引き戻して軸部材14に巻き直すことが できる。なお、内部の仕切壁11を省略して、軸部材14の一端を右側壁８に枢支し ても良い。

【００１８】

【考案の効果】

本考案は上述の如く構成されているので、次に記載するような著大な効果を奏 する。

【００１９】 外箱１をダンボール製としているので流通過程の包装と兼用でき、（本考案の 線条体巻設構造にて構成された）製品購入後そのままの状態で、直ちに小孔21か ら線条体Ｒを引出して使用できる。

【００２０】 外箱１は六面体となっているので、外箱１を机等に載置するだけで、線条体Ｒ を引出し可能な状態とすることができ、しかも、線条体Ｒを引出してもその状態 を確実に保持でき安定性に優れる。

【００２１】 従って、線条体Ｒの引出しが容易となり、線条体Ｒを最後までもつれることな くスムースに引出すことができる。また、本考案の線条体巻設構造は低コストで 実施可能である。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案の一実施例を示す断面正面図である。

【図２】断面側面図である。

【符号の説明】

１ 外箱 14 軸部材 21 小孔 Ｒ 線条体

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 引出し用小孔21を少なくとも１個有する
   六面体のダンボール製外箱１内に軸部材14を横架し、線
   条体Ｒを該軸部材14の廻りにコイル状に巻いて上記外箱
   １に内装したことを特徴とする線条体巻設構造。