JPH0620257A - 磁気記録媒体およびその製造方法 - Google Patents

磁気記録媒体およびその製造方法

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JPH0620257A
JPH0620257A JP8001493A JP8001493A JPH0620257A JP H0620257 A JPH0620257 A JP H0620257A JP 8001493 A JP8001493 A JP 8001493A JP 8001493 A JP8001493 A JP 8001493A JP H0620257 A JPH0620257 A JP H0620257A
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powder
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JP8001493A
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Nobuhiro Umebayashi
信弘 梅林
Teruhisa Miyata
照久 宮田
Atsuhiko Suda
敦彦 須田
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Maxell Holdings Ltd
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Hitachi Maxell Ltd
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    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
    • G11BINFORMATION STORAGE BASED ON RELATIVE MOVEMENT BETWEEN RECORD CARRIER AND TRANSDUCER
    • G11B5/00Recording by magnetisation or demagnetisation of a record carrier; Reproducing by magnetic means; Record carriers therefor
    • G11B5/48Disposition or mounting of heads or head supports relative to record carriers ; arrangements of heads, e.g. for scanning the record carrier to increase the relative speed
    • G11B5/58Disposition or mounting of heads or head supports relative to record carriers ; arrangements of heads, e.g. for scanning the record carrier to increase the relative speed with provision for moving the head for the purpose of maintaining alignment of the head relative to the record carrier during transducing operation, e.g. to compensate for surface irregularities of the latter or for track following
    • G11B5/596Disposition or mounting of heads or head supports relative to record carriers ; arrangements of heads, e.g. for scanning the record carrier to increase the relative speed with provision for moving the head for the purpose of maintaining alignment of the head relative to the record carrier during transducing operation, e.g. to compensate for surface irregularities of the latter or for track following for track following on disks
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    • GPHYSICS
    • G11INFORMATION STORAGE
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    • G11B5/00Recording by magnetisation or demagnetisation of a record carrier; Reproducing by magnetic means; Record carriers therefor
    • G11B5/74Record carriers characterised by the form, e.g. sheet shaped to wrap around a drum
    • G11B5/82Disk carriers

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  • Paints Or Removers (AREA)
  • Magnetic Record Carriers (AREA)
  • Manufacturing Of Magnetic Record Carriers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 磁気記録媒体の電磁変換特性および耐久性を
向上させ、また微小な磁気ヘッドトラッキング用凹部を
精度よく作製できる動作信頼性に優れた円板状の磁気記
録媒体を得る。 【構成】 支持体上に非磁性粉末と結合剤樹脂を含む下
塗り層を介して厚さが 0.5μm以下の磁性粉末と結合剤
樹脂を含む磁性層を設けた磁気記録媒体と、下塗り層用
塗料と磁性塗料とを支持体上に同時に塗布し乾燥して下
塗り層と磁性層とを同時に重層形成するその製造方法、
並びに円板状支持体上に非磁性粉末と結合剤樹脂を含む
下塗り層を介して厚さが 0.7μm以下の磁性粉末と結合
剤樹脂を含む磁性層を設け、磁性層の表面に多数の磁気
ヘッドトラッキング用凹部を形成し、これらの各凹部間
に所定の情報を記録するデ−タトラックを設けて、磁気
ヘッドトラッキング用凹部とデ−タトラックに光を照射
し、その反射光に基づいて磁気ヘッドをトラッキングす
る円板状の磁気記録媒体

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は磁気記録媒体およびそ
の製造方法に関し、さらに詳しくは、オ−バライト特性
などの電磁変換特性および耐久性に優れた磁気記録媒体
とその製造方法、並びに光学的に磁気ヘッドのトラッキ
ングができる磁気ヘッドトラッキング用凹部を備え、ト
ラッキングサ−ボ用反射光の磁性層厚による光の干渉を
効果的に抑制でき、微小な磁気ヘッドトラッキング用凹
部を精度よく作製できる動作信頼性に優れた円板状の磁
気記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、磁性粉末、結合剤樹脂、有機溶剤
およびその他の必要成分からなる磁性塗料をポリエステ
ルフィルムなどの可撓性支持体上に塗布、乾燥してつく
られる磁気記録媒体は、一層の高密度化が推進されてお
り、中でもフロッピ−ディスクにおいては、バリウムフ
ェライト粉末や金属粉末などの磁性粉末を使用し、磁性
層を薄膜化するなどして、20MB、40MBさらには
50MBの記録容量にすることが計画されている。
【0003】しかしながら、このような高密度化に適し
た磁性粉末を使用し、磁性層を薄膜化すると、電磁変換
特性が向上される反面、磁性層中に含有させる潤滑剤の
絶対量が少なくなり、充分に良好な耐久性が得られな
い。
【0004】そこで、耐久性を改善する方法として、潤
滑剤を保持できる空孔を多数設けた多孔性の下塗り層
を、グラビア塗布などで可撓性支持体と磁性層との間に
設けることが提案されている。(特開昭61−7323
7号)
【0005】また、フロッピ−ディスクとして、ド−ナ
ツ状記録帯域の最内周にリファレンストラックを形成
し、このリファレンストラックから半径方向外側に向け
てリファレンストラックと同心円状の磁気ヘッドトラッ
キング用凹部を所定の間隔でリング状に多数形成し、各
リング状磁気ヘッドトラッキング用光学トラックの間を
デ−タトラックとしたものが知られている(特開平2−
187969号)。
【0006】図11ならびに図12は、この種の従来の
フロッピ−ディスクの要部を示す拡大断面図ならびに平
面図で、これらの図に示すように、ベ−スフィルム10
0の表面に磁性層101が設けられ、この磁性層101
にトラッキングサ−ボ用の溝102がフロッピ−ディス
クの回転方向に延びるように形成されて、この溝102
と溝102との間にデ−タトラック103が形成されて
いる。
【0007】そして、このようなフロッピ−ディスクの
表面に、磁気記録再生装置に備えられた発光素子から図
11に示すようなトラッキングサ−ボ用の光線104が
照射され、フロッピ−ディスク表面で反射される反射光
105が、図12に示すように磁気記録再生装置に区分
して備えられた受光素子106a、106b、106
c、106dで受光される。
【0008】しかして、デ−タトラック103上で反射
される光強度と溝102上で反射される光強度は異な
り、受光素子106aと106bの合計出力値と、受光
素子106cと106dの合計出力値とを常に比較し
て、両者の出力値が等しくなるように磁気ヘッドのトラ
ッキングサ−ボが行われる。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
磁気ヘッドトラッキング用凹部を備えた従来のフロッピ
−ディスクは、磁性層が薄膜化されるに従って、磁性層
の厚み変動によるトラッキングサ−ボ用反射光の干渉が
大きくなる傾向にあり、磁気ヘッドのトラッキングが良
好に行えない。
【0010】また、磁性層表面に微小な磁気ヘッドトラ
ッキング用凹部をレ−ザカットで形成しようとしても、
支持体からのレ−ザ−光の干渉光によりカット深さ精度
が低下して、微小な磁気ヘッドトラッキング用凹部を精
度よく形成することができず、さらにスタンパで形成す
るときは、小歯部を有するスタンパを所定の圧力で繰り
返し降下して使用しているうちに、小歯部の先端部が外
側にだれて変形してしまい、磁気ヘッドトラッキング用
凹部の深さが浅くなったり、形状や大きさが変わって、
所望のS/Nがとれず、適性なトラッキングができなく
なって、動作信頼性が低下するなどの問題がある。
【0011】さらに、このような磁気記録媒体の製造に
際し、グラビア塗布などで可撓性支持体と磁性層との間
に下塗り層を設ける方法では、グラビア塗布などで形成
した下塗り層が乾燥した後、磁性塗料を塗布し、乾燥し
て磁性層を形成するため、磁性塗料中の有機溶剤が下塗
り層中に浸透するなどして、この上に形成される磁性層
の性状が劣化され、従って、乾燥した下塗り層上に形成
する磁性層は、下塗り層中に浸透する有機溶剤の影響を
抑制して磁性層の劣化を防止できる厚さにする必要があ
り、磁性層を充分に薄膜化することができず、オ−バラ
イト特性を充分に向上させることができない。
【0012】
【課題を解決するための手段】この発明はかかる現状に
鑑み種々検討を行った結果なされたもので、非磁性粉末
と結合剤樹脂を含む下塗り層用塗料と、磁性粉末と結合
剤樹脂を含む磁性塗料とを、可撓性支持体上に同時に塗
布し、乾燥することによって、下塗り層を介して、厚さ
が 0.7μm以下、さらには 0.5μm以下の可及的に薄膜
化された性状の良好な磁性層を形成し、オ−バライト特
性などの電磁変換特性を充分に向上させたものである。
【0013】また、下塗り層の空孔率を磁性層の空孔率
の2〜5倍にすることによって、下塗り層中に潤滑剤を
充分に保持できるようにし、耐久性を充分に向上させた
ものである。
【0014】さらに、円板状支持体の少なくとも片面
に、非磁性粉末と結合剤樹脂を含む下塗り層を介して、
厚さが 0.7μm以下の磁性粉末と結合剤樹脂を含む磁性
層を設けることにより、この磁性層の表面に所定の間隔
をおいて形成された多数の磁気ヘッドトラッキング用凹
部とデ−タトラックに光を照射して、磁気ヘッドのトラ
ッキングを行う際、トラッキングサ−ボ用反射光の磁性
層厚による光の干渉を抑制して、薄膜化した磁性層の厚
み変動に影響されることなく、磁気ヘッドのトラッキン
グが良好に行えるようにしたものである。
【0015】また、レ−ザ−カットで磁気ヘッドトラッ
キング用凹部を形成するとき、支持体からのレ−ザ−光
の干渉を非磁性粉末を含む下塗り層の作用により抑制し
て、微小な磁気ヘッドトラッキング用凹部が精度よく形
成されるようにし、さらに、スタンパで磁気ヘッドトラ
ッキング用凹部を形成するときは、非磁性粉末を含む下
塗り層の作用により、小さな圧力でもって微小な磁気ヘ
ッドトラッキング用凹部を精度よく形成できるようにし
て、適性なトラッキングができ、動作信頼性が向上され
るようにしたものである。
【0016】以下、この発明の磁気記録媒体およびその
製造方法を示す図面を参照しながら説明する。図1およ
び図2は可撓性支持体上に下塗り層と磁性層とを同時に
重層形成する方法を示したもので、図1においては、非
磁性粉末と結合剤樹脂を含む下塗り層用塗料1と、磁性
粉末と結合剤樹脂を含む磁性塗料2とを、エクストル−
ジョン型塗布ヘッド3の2つのスリット4および5から
走行するベ−スフィルム6上に同時に吐出して重層塗布
し、下塗り層7と磁性層8を重層形成している。
【0017】また、図2においては、スリット9を有す
るエクストル−ジョン型塗布ヘッド10を2個並設し、
非磁性粉末と結合剤樹脂を含む下塗り層用塗料1と、磁
性粉末と結合剤樹脂を含む磁性塗料2とを、同時に走行
するベ−スフィルム6上に吐出して重層塗布し、下塗り
層7と磁性層8を重層形成している。11は塗布形成さ
れた磁性層8を平滑化処理する可撓体である。
【0018】このようにして、下塗り層用塗料1と磁性
塗料2とを重層塗布して、下塗り層7と磁性層8とを同
時に形成すると、従来のグラビア塗布で、下塗り層が乾
燥した後、磁性塗料を塗布、乾燥する場合のように、磁
性塗料2中の有機溶剤が下塗り層7中に浸透したりする
こともなく、ベ−スフィルム6上に下塗り層7を介し
て、厚さが 0.7μm以下、さらには 0.5μm以下の可及
的に薄くて性状の良好な磁性層8が形成され、オ−バラ
イト特性が充分に向上されて、電磁変換特性に優れた磁
気記録媒体が得られる。
【0019】また、ベ−スフィルム6上に非磁性粉末と
結合剤樹脂を含む下塗り層7を介して磁性層8を形成し
ているため、カレンダ処理するときベ−スフィルム6よ
りカレンダリングの圧力に対して構造的に硬い下塗り層
7により、カレンダリング効果が充分に発揮され、磁性
粉末の充填密度を充分に高くすることができて、電磁変
換特性を充分に向上させることができる。
【0020】さらに、下塗り層7の空孔率を磁性層の空
孔率の2〜5倍にすると、この多孔性の下塗り層7中
に、充分な量の潤滑剤を効果的に保持することができ、
磁気ヘッドが磁性層8表面と摺接する間、下塗り層7の
空孔から潤滑剤が磁性層8表面に良好に滲出して、摩擦
係数が充分に低減され、耐久性が充分に向上される。
【0021】図3は磁気ディスクカ−トリッジの一部を
分解した斜視図、図4はこの磁気ディスクカ−トリッジ
に収納するこの発明のフロッピ−ディスクの平面図、図
5はこの発明のフロッピ−ディスクの一部拡大断面図で
あり、磁気ディスクカ−トリッジは、図3に示すよう
に、カ−トリッジケ−ス12と、その中に回転自在に収
納されたフロッピ−ディスク13と、カ−トリッジケ−
ス12にスライド可能に取り付けられたシャッタ14と
から主に構成されている。
【0022】そして、カトリッジケ−ス12は、上ケ−
ス12aと下ケ−ス12bとから構成され、このカ−ト
リッジケ−ス12の内面には図示していないがクリ−ニ
ングシ−トが溶着されている。また、下ケ−ス12bの
略中央部には回転駆動軸挿入用の開口15が形成され、
上ケ−ス12aと下ケ−ス12bの前面付近に凹部16
が形成されて、この凹部16に取りつけられたシャッタ
14のスライド範囲を規制している。17は上ケ−ス1
2aおよび下ケ−ス12bの凹部16の中間位置に開口
された長方形のヘッド挿入口である。
【0023】このようなカ−トリッジケ−ス1内に収納
されたフロッピ−ディスク13は、図4に示すように、
ド−ナツ状でその中央孔に金属製あるいは合成樹脂製の
センタ−ハブ18が装着されている。また、図5に示す
ように、ベ−スフィルム6の両面に前記したような重層
式塗布方法によって、非磁性粉末と結合剤樹脂を含む下
塗り層7a,7bと、磁性粉末と結合剤樹脂を含む磁性
層8a、8bとが積層されて構成されている。
【0024】そして、図4および図5に示すように、磁
性層8aの表面にリファレンストラック19と多数の磁
気ヘッドトラッキング用光学トラック20がスタンパに
よって同心円状に形成され、これら磁気ヘッドトラッキ
ング用光学トラック20間にデ−タトラック21が形成
されている。
【0025】ここで、磁性層8a直下の下塗り層7aに
は、含有する非磁性粉末により内部に空孔が形成されて
いるため、スタンパで磁性層8aの表面にリファレンス
トラック19と多数の磁気ヘッドトラッキング用光学ト
ラック20を形成するとき、スタンパの小歯部を磁性層
8aに食い込ませると、押圧される磁性層8aにより下
塗り層7aが凹設され、磁性層8aが凹設された下塗り
層7a内に移行して、図5に示すような微小な磁気ヘッ
ドトラッキング用光学トラック20が精度よく形成され
る。
【0026】このように、スタンパでリファレンストラ
ック19や磁気ヘッドトラッキング用光学トラック20
を形成するときは、スタンパの小歯部が食い込む部分の
磁性層8aが下層の下塗り層7a内に移行するため、ス
タンパの小歯部に対する負荷が実質的に少なくなり、小
さな圧力でもってスタンパの小歯部を磁性層8aに良好
に食い込ませることができ、スタンパを所定の圧力で繰
り返し降下して使用しても小歯部の先端部が外側にだれ
て変形したりすることもない。
【0027】従って、スタンパでもって、リファレンス
トラック19や磁気ヘッドトラッキング用光学トラック
20の深さを浅くしたり、形状や大きさを変化させるこ
となく、微小なリファレンストラック19や磁気ヘッド
トラッキング用光学トラック20を精度よく形成するこ
とができ、適性なトラッキングができて、動作信頼性が
向上される。また、スタンパの耐用寿命も長くなる。
【0028】また、このような下塗り層7aが形成され
ていると、磁性層8aの表面に所定の間隔をおいて形成
された多数の磁気ヘッドトラッキング用光学トラック2
0とデ−タトラック21に光を照射して、磁気ヘッドの
トラッキングサ−ボを行う際、トラッキングサ−ボ用反
射光の磁性層厚による光の干渉が、矯正されて抑制さ
れ、薄膜化した磁性層8aの厚み変動に影響されること
なく、磁気ヘッドのトラッキングが良好に行える。
【0029】さらに、リファレンストラック19や磁気
ヘッドトラッキング用光学トラック20を、レ−ザ−カ
ットで形成するときも、この下塗り層7aによって、ベ
−スフィルム6からのレ−ザ−光の干渉が矯正されて抑
制され、微小なリファレンストラック19や磁気ヘッド
トラッキング用光学トラック20が精度よく形成され
る。
【0030】このような下塗り層7aは、厚さが磁性層
8aの1/2より薄いと所期の効果が得られないため、
磁性層8aの1/2以上の厚さにするのが好ましく、厚
さが5μmより厚くても所期の効果が得られないため、
0.5〜5μmの厚さにするのが好ましい。また、非磁性
粉末の含有量は、所期の効果を発揮させるため、下塗り
層7a中に1〜90重量%の範囲で含有させるのが好ま
しい。なお、充分な空孔を設けて必要な潤滑剤を保持さ
せるためには、下塗り層7aの厚さを 1.5μm以上にす
るのが好ましい。
【0031】また、下塗り層7a,7bは、空孔率がこ
の上に形成される磁性層8a,8bの空孔率の2〜5倍
であると、磁気記録媒体に必要な潤滑剤を保持すること
ができ、磁性層の摩擦係数を充分に低減して耐久性を充
分に向上することができるため、耐久性を充分に向上さ
せるためには磁性層8a,8bの空孔率の2〜5倍にす
ることが好ましい。
【0032】下塗り層7a,7bおよび磁性層8a,8
b中の空孔率は、下塗り層7a,7b中に含有される非
磁性粉末や磁性層8a,8b中に含有される充填剤の含
有量などを種々に変えるなどして調製され、このように
して調製された下塗り層7a,7bおよび磁性層8a,
8bの空孔率は、窒素ガス吸着法により窒素ガス吸着等
温線を測定し、これにより空孔径分布曲線を求め全空孔
量を算出して求められる。
【0033】このように空孔率が磁性層8a,8bの空
孔率の2〜5倍の下塗り層7a,7bは、非磁性粉末を
含みベ−スフィルム6よりカレンダリングの圧力に対し
て構造的に硬いため、カレンダ処理するときカレンダリ
ング効果が充分に発揮され、磁性層中の磁性粉末の充填
密度を充分に高くすることができて、電磁変換特性を充
分に向上させることができる。
【0034】このような空孔率が磁性層8a,8bの空
孔率の2〜5倍の下塗り層7a,7b中に保持させる潤
滑剤としては、ミリスチン酸、ステアリン酸、ステアリ
ン酸n−ブチル、オレイン酸オレイル、シリコンオイ
ル、パラフィンなど、一般に磁気記録媒体に使用される
潤滑剤がいずれも使用される。
【0035】また、下塗り層7a,7bに使用される非
磁性粉末としては、α−FeOOH,α−Fe2 3
末,Al2 3 粉末,TiO2 粉末,ZrO2 粉末など
の超微粒子金属酸化物粉末、さらに炭酸カルシウム、炭
酸マグネシウム、炭酸バリウム、硫酸バリウム、タル
ク、シラス、アルミニウム、スズ、銅などが広く包含さ
れる。また、この下塗り層に導電性を付与する目的で、
アセチレンブラック,サ−マルブラックなどのカ−ボン
ブラック粉末などを添加してもよい。
【0036】さらに、下塗り層7a,7bに使用される
結合剤樹脂としては、塩化ビニル−酢酸ビニル系共重合
体、繊維素系樹脂、ポリビニルブチラ−ル系樹脂、ウレ
タン系樹脂、ポリエステル系樹脂、イソシアネ−ト化合
物、放射線硬化性樹脂など、一般に磁気記録媒体に使用
されるものがいずれも使用される。
【0037】また、有機溶剤としては、シクロヘキサノ
ン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、酢
酸エチル、ベンゼン、トルエン、キシレン、テトラヒド
ロフラン、ジオキサンなど、使用する結合剤樹脂を溶解
するのに適した溶剤が、特に制限されることなく単独ま
たは二種以上混合して使用される。
【0038】ベ−スフィルム6としては、ポリエチレン
テレフタレ−トフィルム、ポリエチレンナフタレ−トフ
ィルム、ポリアミドフィルムなど、ヤング率400〜7
00Kg/mm2 の物理的性質を有するプラスチックフ
ィルムなどが、好適なものとして使用される。
【0039】このような下塗り層7a,7b上に形成さ
れる磁性層8a,8bは、充分な高密度記録が行えるよ
うに厚さが 0.7μm以下であることが好ましく、良好な
オ−バライト特性を得るためには 0.5μm以下の厚さに
することが好ましい。このように厚さ 0.5μm以下の表
面平滑性に優れた磁性層8a,8bが形成されると、オ
−バライト特性が充分に向上されて、電磁変換特性に優
れた磁気記録媒体が得られる。
【0040】磁性層8a,8bに使用される磁性粉末と
しては、γ−Fe2 3 粉末、Fe3 4 粉末、Co含
有γ−Fe2 3 粉末、Co含有Fe3 4 粉末、バリ
ウムフェライト粉末,ストロンチウムフェライト粉末等
の六方晶フェライト粉末、CrO2 粉末、Fe粉末、C
o粉末、Fe−Ni粉末、Co−Ni粉末、Co−P粉
末など、従来公知の各種磁性粉末が広く包含される。
【0041】なお、結合剤樹脂や有機溶剤は、前記の下
塗り層7a,7bを形成するとき使用されるものがいず
れも使用される。また、磁性塗料中には通常使用されて
いる各種添加剤、たとえば分散剤、潤滑剤、研磨剤、帯
電防止剤などを任意に添加使用してもよい。
【0042】磁性層8a,8b中に添加される研磨剤と
しては、たとえば、酸化アルミニウム、酸化クロム、炭
化ケイ素、窒化ケイ素などが用いられ、添加量は、磁性
粉末に対して約 0.1〜25重量%が適当である。
【0043】また、潤滑剤としては、たとえば、ステア
リン酸、オレイン酸などの高級脂肪酸、こられの高級脂
肪酸エステル、流動パラフィン、スクアラン、フッ素樹
脂、フッ素オイルなどが使用され、添加量は、磁性粉末
に対して約 0.1〜25重量%が適当である。
【0044】このようにして下塗り層7aを介し磁性層
8aの表面に形成されたリファレンストラック19は、
図6に示すように、磁気ヘッドの走行方向Xに沿って延
びていて、リファレンストラック19の中心線22上の
任意の点23を中心として点対象に長方形のリファレン
ス凹部領域24Aとリファレンス凹部領域24Bが一対
になって形成され、このリファレンス凹部領域24Aの
隣(リファレンス凹部領域24Bの前方)ならびにリフ
ァレンス凹部領域24Bの隣(リファレンス凹部領域2
4Aの後方)には、凹部のない平面部25Aと平面部2
5Bとがある。
【0045】そして、このように一組のリファレンス凹
部領域24A,24B、平面部25A,25Bが磁気ヘ
ッドの走行方向Xに沿って間欠的または連続的に多数形
成されて構成されたリファレンストラック19上に、所
定の信号が予め記録されており、磁気ヘッドでこのリフ
ァレンストラック19上を走査し、そのときの出力波形
に基づいて磁気ヘッド(磁気ギャップ)の中心位置をリ
ファレンストラック19の中心線22上に導くことがで
きるようにしている。
【0046】このようにして磁気ヘッド(磁気ギャッ
プ)をリファレンストラック19の中心線22上、すな
わち基準位置に合わせると同時に、その磁気ヘッドに連
結されている発光素子と受光素子群からなる光ディテク
タで磁気ヘッドトラッキング用光学トラック20間の光
ディテクタの現在位置を検知する。
【0047】そしてこの磁気ヘッドトラッキング用光学
トラック20に対する光ディテクタの位置的なずれ量を
演算し、そのずれ量に基づいて磁気ヘッドのトラッキン
グサ−ボが行われる。このトラッキングサ−ボは、磁気
ヘッドキャリッジを移送するモ−タを回転して、磁気ヘ
ッドの中心位置を最内周にあるデ−タトラック21の中
心線26近くまで移動させて行われ、磁気ヘッドトラッ
キング用光学トラック20を利用して各トラック毎に行
われる。
【0048】図7ないし図9は、フロッピ−ディスク1
3のトラッキングサ−ボを説明したもので、記録再生時
には、図7に示すように、フロッピ−ディスク13が磁
気ヘッド27a、27bの間で挟持された状態で回転す
る。
【0049】そして、磁気ヘッド27aの方には、トラ
ッキングサ−ボ用の光を出力する例えばLEDなどから
なる発光素子28と、磁性層8aからの反射光を受光す
る受光素子群29とが一体に取りつけられ、この磁気ヘ
ッド27aの発光素子28ならびに受光素子群29が取
り付けられている部分は、フロッピ−ディスク13側に
向けて開口している。
【0050】受光素子群29は、図8に示すように4つ
の受光素子29a、29b、29c、29dから構成さ
れており、デ−タトラック21ならびに磁気ヘッドトラ
ッキング用光学トラック20上で反射する光は、この受
光素子29a、29b、29c、29dで受光される。
【0051】そして、各受光素子29a、29b、29
c、29dの出力は、図9に示すようにサ−ボ信号演算
部30に入力され、このサ−ボ信号演算部30で求めら
れた位置修正信号がヘッド駆動制御部31に入力され
て、それからの制御信号に基づいて磁気ヘッド27のト
ラッキング制御がなされる。なお、図中の32はフロッ
ピ−ディスク13を回転駆動するためのモ−タである。
【0052】図10はフロッピ−ディスク13の磁性層
8aの表面に、スタンパを用い、リファレンストラック
19および磁気ヘッドトラッキング用光学トラック20
をスタンピングして形成する操作を説明するもので、セ
ンタ−ハブ18を取り付けたフロッピ−ディスク13
は、金属製の基盤33上にセットされる。
【0053】この基盤33にはセンタ−ハブ18の中央
孔35(図4参照)に挿入されるセンタ−ピン36が突
設されており、センタ−ハブ18の中央孔35にこのセ
ンタ−ピン36を通して、フロッピ−ディスク13を基
盤33上に位置決めする。
【0054】また、基盤33の上方には、それと平行に
スタンパ37が上下動可能に配置され、スタンパ37は
前記センタ−ピン36によって上下動がガイドされるよ
うになっている。スタンパ37の下面には前記リファレ
ンス凹部領域24A、24Bならびに磁気ヘッドトラッ
キング用光学トラック20を形成するための小歯部38
が多数形成されている。またこの小歯部38群の付近に
は、加熱用ヒ−タ39が内蔵されている。
【0055】しかして、スタンパ37を下げて、フロッ
ピ−ディスク13を基盤33とスタンパ37との間にお
いて所定の圧力で強圧すると、これによってスタンパ3
7に形成されている小歯部38が磁性層8aの表面に食
い込み、圧縮によりリファレンス凹部領域24A、24
Bならびに磁気ヘッドトラッキング用光学トラック20
が、同時に形成される。
【0056】このようにしてリファレンス凹部領域24
A、24Bならびに磁気ヘッドトラッキング用光学トラ
ック20を形成する際、予め前記ヒ−タ39に通電され
ており、そのため小歯部38群の表面は高温状態(例え
ば60℃付近)に保持されている。
【0057】なお、小歯部38側を加熱しないで、基盤
33側を加熱することも考えられるが、基盤33はスタ
ンパ37よりも長時間フロッピ−ディスク13と接触し
ているため、ベ−スフィルム6が熱変形(収縮)するこ
とがあるから、小歯部38側を加熱した方が得策であ
る。
【0058】
【実施例】次に、この発明の実施例について説明する。 実施例1 α−FeOOH(チタン工業社製;Y−4V) 400重量部 カ−ボンブラック(旭カ−ボン社製;HS−500) 100 〃 塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコ−ル共重合体(積 83 〃 水化学工業社製;エスレックE) ポリウレタン樹脂(日本ポリウレタン工業社製;N−23 50 〃 01) 三官能イソシアネ−ト架橋剤(日本ポリウレタン工業社製 33 〃 ;コロネ−トL) シクロヘキサノン 760 〃 トルエン 760 〃 上記の組成物をボ−ルミルで72時間混合分散して、下
塗り層用塗料を調製した。
【0059】一方 金属鉄磁性粉末(BET比表面積40m2 /g、保磁力 500重量部 1600エルステッド) 塩化ビニル−酢酸ビニル−ビニルアルコ−ル共重合体(積 55 〃 水化学工業社製;エスレックE) ポリウレタン樹脂(日本ポリウレタン工業社製;N−23 33 〃 01) 三官能イソシアネ−ト架橋剤(日本ポリウレタン工業社製 22 〃 ;コロネ−トL) アルミナ(住友化学工業社製;AKP−28) 50 〃 オレイン酸オレイル 10 〃 シクロヘキサノン 710 〃 トルエン 710 〃 メチルエチルケトン 950 〃 の組成物をボ−ルミルで72時間混合分散して磁性塗料
を調製した。
【0060】次いで、これらの下塗り層用塗料および磁
性塗料を、図1に示すエクストル−ジョン型塗布ヘッド
3を用い、下方のスリット4から下塗り層用塗料1を、
また上方のスリット5から磁性塗料2を吐出して、走行
する厚さ62μm、幅508mmのポリエチレンテレフ
タレ−トフィルム6の表面に同時に塗布し、可撓体11
で平滑化処理しながら乾燥して、それぞれ乾燥後の厚さ
が 2.0μmの下塗り層7aと、 0.5μmの磁性層8aを
形成した。
【0061】同様にして、ポリエチレンテレフタレ−ト
フィルム6の裏面にもそれぞれ厚さが 2.0μmの下塗り
層7bおよび 0.5μmの磁性層8bを形成し、磁気記録
媒体原反を作製した。次ぎに、得られた磁気記録媒体原
反にカレンダ処理を施した後、原反のまま70℃で16
時間熱処理した。しかる後、円板状に打ち抜いて、 3.5
インチフロッピ−ディスクを作製した。
【0062】実施例2 実施例1において、下塗り層の厚さを 2.0μmから 1.8
μmに変更し、磁性層の厚さを 0.5μmから 0.4μmに
変更した以外は、実施例1と同様にしてフロッピ−ディ
スクを作製した。
【0063】実施例3 実施例1で得られたフロッピ−ディスク13を、図10
に示すスタンピング装置の基盤33上にセットし、40
℃,40トンの条件下にて、スタンパ37でスタンピン
グして、磁気ヘッド走行方向の長さが 2.4mm、幅方向
の長さが18μm、深さが約 0.4μmのリファレンスト
ラック19、および磁気ヘッド走行方向の長さが40〜
80μm、幅方向の長さが5μm、深さが約 0.1〜0.3
μmの間隔で多数連続して同心円状に形成された磁気ヘ
ッドトラッキング用光学トラック20を形成した。
【0064】実施例4 実施例1における磁性塗料の組成において、金属鉄磁性
粉末に代えて、バリウムフェライト磁性粉末(保磁力5
30エルステッド、飽和磁化量57emu/g、平均粒径0.
04μm)を同量使用した以外は、実施例1と同様にして
磁性塗料を調製し、これを62μmのポリエチレンテレ
フタレ−トフィルムの両面の下塗り層7a,7b上に、
乾燥後の厚さが0.89μmとなるように塗布し、乾燥した
のち、カレンダ処理を施して磁性層8a、8bをそれぞ
れ形成し、フロッピ−ディスク13を作製した。
【0065】次いで、実施例3と同様にしてスタンピン
グを行い、磁気ヘッド走行方向の長さが 2.4mm、幅方
向の長さが18μm、深さが約 0.4μmのリファレンス
トラック19、および磁気ヘッド走行方向の長さが40
〜80μm、幅方向の長さが5μm、深さが約 0.1〜0.
3 μmの磁気ヘッドトラッキング用光学トラック20を
形成した。
【0066】実施例5 実施例3において、スタンパ37でのスタンピングに代
えて、YAGレ−ザにより実施例3と実質的に同じ長さ
および深さのリファレンストラック19および磁気ヘッ
ドトラッキング用光学トラック20を、研削して形成し
た。
【0067】比較例1 実施例1において、下塗り層の形成を省き、磁性塗料を
グラビア塗布方式によりポリエチレンテレフタレ−トフ
ィルムの両面に塗布、乾燥して厚さが 2.5μmの磁性層
を形成した以外は、実施例1と同様にしてフロッピ−デ
ィスクを作製した。
【0068】比較例2 実施例1において、磁性層の厚さを 0.5μmから 0.7μ
mに変更した以外は、実施例1と同様にしてフロッピ−
ディスクを作製した。
【0069】比較例3 実施例1における下塗り層用塗料の組成において、α−
FeOOHの使用量を400重量部から250重量部に
変更し、カ−ボンブラックの使用量を100重量部から
65重量部に変更した以外は、実施例1と同様にしてフ
ロッピ−ディスクを作製した。
【0070】比較例4 実施例1において、エクストル−ジョン型塗布ヘッドに
よる塗布方式に代えてグラビア塗布方式により、まず厚
さが 2.0μmの下塗り層を形成し、次いで、乾燥した下
塗り層上に厚さが 0.5μmの磁性層を形成した以外は、
実施例1と同様にしてフロッピ−ディスクを作製した。
【0071】比較例5 実施例1において、下塗り層の形成を省き、厚さが 0.7
μmの磁性層を形成した以外は、実施例1と同様にして
フロッピ−ディスクを作製した。次いで、実施例3と同
様にしてスタンピングを行い、磁気ヘッド走行方向の長
さが 2.4mm、幅方向の長さが18μm、深さが約 0.4
μmのリファレンストラック19、および磁気ヘッド走
行方向の長さが40〜80μm、幅方向の長さが5μ
m、深さが約 0.1〜0.3 μmの磁気ヘッドトラッキング
用光学トラック20を形成した。
【0072】比較例6 実施例4において、下塗り層の形成を省き、厚さが 0.5
μmの磁性層を形成した以外は、実施例1と同様にして
フロッピ−ディスクを作製した。次いで、実施例3と同
様にしてスタンピングを行い、磁気ヘッド走行方向の長
さが 2.4mm、幅方向の長さが18μm、深さが約 0.4
μmのリファレンストラック19、および磁気ヘッド走
行方向の長さが40〜80μm、幅方向の長さが5μ
m、深さが約 0.1〜0.3 μmの磁気ヘッドトラッキング
用光学トラック20を形成した。
【0073】実施例1,2および比較例1〜4で得られ
たフロッピ−ディスクについて、磁性層の表面粗さ、下
塗り層と磁性層との空孔率比、オ−バ−ライト特性、C
/N比および実装耐久性を下記の方法で試験した。
【0074】<磁性層の表面粗さ>東京精密社製触針式
表面粗度計を用いて、カットオフ0.08mmで中心線平均粗
さRaを測定した。
【0075】<下塗り層と磁性層との空孔率比>高精度
ガス吸着装置(日本ベル社製;BELSORP−28)
を使用し、99.9999 %の高純度窒素ガスを、カレンダ処
理前の磁気記録媒体原反から 3.5インチフロッピ−ディ
スクの形状に打ち抜いたものに供給し、吸着等温線から
空孔径分布を求めて磁性層の空孔量を算出した。また下
塗り層のみを作製した段階で 3.5インチフロッピ−ディ
スクの形状に打ち抜いたものについても、同様にして下
塗り層のみの空孔量を測定算出した。そして、磁性層の
空孔率を1としたときの下塗り層の空孔率を算出した。
【0076】<オ−バ−ライト特性>作製した 3.5イン
チフロッピ−ディスクをフロッピ−ディスクドライブ
(NEC社製;FDD1331)に装填し、最内周トラ
ック(Tr:239)において、1Fで書き込み後2F
でさらに書き込み、1Fの残留出力を書き込んだ2F出
力で除してオ−バ−ライト特性を測定した。
【0077】<C/N比>作製した 3.5インチフロッピ
−ディスクをフロッピ−ディスクドライブ(NEC社
製;FDD1331)に装填し、最内周トラック(T
r:239)における2F出力レベルをスペクトルアナ
ライザにより測定し、これと分解能設定帯域幅(RB
W)を10KHz としたときのノイズレベルのと差をC
/N比として求めた。
【0078】<実装耐久性>作製した 3.5インチフロッ
ピ−ディスクをフロッピ−ディスクドライブ(NEC社
製;FDD1331)に装填し、最内周トラック(T
r:239)において、2F出力が3dB低下するまで
のパス回数を測定した。下記表1はその結果である。
【0079】
【0080】また、実施例3,4,5および比較例5,
6において、リファレンストラック19および磁気ヘッ
ドトラッキング用光学トラック20の精度を調べ、これ
らのリファレンストラック19および磁気ヘッドトラッ
キング用光学トラック20の精度が保持されなくなるま
でのスタンパ37の繰り返し使用回数を測定した。
【0081】リファレンストラック19および磁気ヘッ
ドトラッキング光学トラック20の精度は、フロッピ−
ディスクにデ−タを記録し、ランダムにアクセスしなが
らリ−ド/ライトを繰り返したとき109 ビットを正確
に読み書きした場合を(○)、109 ビットに達する前
にサ−ボトラッキングエラ−を生じた場合を(×)とし
て評価した。下記表2はその結果である。
【0082】
【0083】
【発明の効果】上記表1から明らかなように、この発明
で得られたフロッピ−ディスク(実施例1および2)
は、比較例1ないし4で得られたフロッピ−ディスクに
比し、磁性層の表面粗さが小さく、またオ−バライト特
性が小さく、C/Nが高くて、実装耐久性がよく、こと
からこの発明によって得られる磁気記録媒体は、オ−バ
ライト特性等の電磁変換特性および耐久性に優れている
ことがわかる。
【0084】また、上記表2から明らかなように、実施
例3および4では、比較例5および6に比し、トラック
の精度がよくて、スタンパの使用回数が多く、さらに実
施例5では、比較例5および6に比しトラックの精度が
よく、このことからこの発明では、スタンパの小さな圧
力やレ−ザ−カットでもって光学的に磁気ヘッドのトラ
ッキングができる磁気ヘッドトラッキング用凹部を、精
度よく作製することができ、磁気ヘッドのトラッキング
サ−ボが適正に行えることがわかる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明で使用するエクストル−ジョン型塗布
ヘッドの一例を示す要部断面説明図である。
【図2】この発明で使用するエクストル−ジョン型塗布
ヘッドの他の例を示す要部断面説明図である。
【図3】この発明のフロッピ−ディスクを収納した磁気
ディスクカ−トリッジの一部を分解した斜視部である。
【図4】この発明のフロッピ−ディスクの平面図であ
る。
【図5】この発明のフロッピ−ディスクの一部拡大断面
図である。
【図6】リファレンストラックならびに磁気ヘッドトラ
ッキング用光学トラックを説明するための図である。
【図7】磁気ヘッドのトラッキングサ−ボを説明するた
めの断面図である。
【図8】受光素子の配置状態を示す説明図である。
【図9】磁気ヘッドのトラッキング制御を説明するため
の断面図である。
【図10】リファレンストラックならびに磁気ヘッドト
ラッキング用光学トラックを形成する装置を示す断面図
である。
【図11】従来のフロッピ−ディスクの一部拡大断面図
である。
【図12】図11に示すフロッピ−ディスクの一部拡大
平面図である。
【符号の説明】
1 下塗り層用塗料 2 磁性塗料 3,10 エクストル−ジョン型塗布ヘッド 4,5,9 スリット 6 ポリエチレンテレフタレ−トフィルム(ベ−スフィ
ルム,支持体) 7,7a,7b 下塗り層 8,8a,8b 磁性層 13 フロッピ−ディスク(円板状磁気記録媒体) 19 リファレンストラック(磁気ヘッドトラッキング
用凹部) 20 磁気ヘッドトラッキング用光学トラック(磁気ヘ
ッドトラッキング用凹部) 21 デ−タトラック

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 可撓性支持体の少なくとも片面に、非磁
    性粉末と結合剤樹脂を含む下塗り層を介して、厚さが
    0.5μm以下の磁性粉末と結合剤樹脂を含む磁性層を設
    けたことを特徴とする磁気記録媒体
  2. 【請求項2】 下塗り層の空孔率が磁性層の空孔率の2
    〜5倍である請求項1記載の磁気記録媒体
  3. 【請求項3】 非磁性粉末と結合剤樹脂を含む下塗り層
    用塗料と、磁性粉末と結合剤樹脂を含む磁性塗料とを、
    可撓性支持体上に同時に塗布し、乾燥して、下塗り層と
    磁性層とを可撓性支持体上に同時に重層形成することを
    特徴とする磁気記録媒体の製造方法
  4. 【請求項4】 円板状支持体の少なくとも片面に、非磁
    性粉末と結合剤樹脂を含む下塗り層を介して、厚さが
    0.7μm以下の磁性粉末と結合剤樹脂を含む磁性層を設
    け、磁性層の表面に所定の間隔をおいて多数の磁気ヘッ
    ドトラッキング用凹部を形成し、各磁気ヘッドトラッキ
    ング用凹部間に所定の情報を記録するデ−タトラックを
    設けて、磁気ヘッドトラッキング用凹部ならびにデ−タ
    トラックに光を照射し、その反射光に基づいて磁気ヘッ
    ドをトラッキングする円板状の磁気記録媒体
  5. 【請求項5】 磁気ヘッドトラッキング用凹部がレ−ザ
    −カットにより形成されてなる請求項4記載の円板状の
    磁気記録媒体
  6. 【請求項6】 磁気ヘッドトラッキング用凹部が金型を
    磁性層表面に押圧して形成されてなる請求項4記載の円
    板状の磁気記録媒体
  7. 【請求項7】 下塗り層の厚さが磁性層の厚さの1/2
    以上である請求項4ないし6記載の円板状の磁気記録媒
  8. 【請求項8】 下塗り層の厚さが 0.5〜5μmである請
    求項4ないし7記載の円板状の磁気記録媒体
  9. 【請求項9】 下塗り層中における非磁性粉末の含有量
    が1〜90重量%である請求項4ないし8記載の円板状
    の磁気記録媒体
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