JPH06201978A - レンズ鏡胴及びレンズ駆動装置 - Google Patents

レンズ鏡胴及びレンズ駆動装置

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JPH06201978A
JPH06201978A JP34826292A JP34826292A JPH06201978A JP H06201978 A JPH06201978 A JP H06201978A JP 34826292 A JP34826292 A JP 34826292A JP 34826292 A JP34826292 A JP 34826292A JP H06201978 A JPH06201978 A JP H06201978A
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lens
rotation
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哲郎 神原
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東吾 寺本
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Abstract

(57)【要約】 【目的】レンズ鏡胴及びレンズ駆動装置のパワーフォー
カス等を手動による操作感触に近づけ、高い操作性でパ
ワーフォーカス等を行いうるようにする。 【構成】固定筒2と,その嵌合状態でレンズLの光軸A
X方向に沿った移動及び光軸AX回りの回転が可能な操
作環1とから成る。突起1bと溝2a,2bとが、操作
環1の光軸AX方向の移動を止めるクリック止めを構成
する。突起1bが溝2aに落ち込むと、クリック状態で
操作環1が光軸AX回りに回転することによりパワーズ
ーム動作が可能となり、突起1bが溝2bに落ち込む
と、同様にしてパワーフォーカス動作が可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はレンズ鏡胴及びレンズ駆
動装置に関するものであり、更に詳しくは、一眼レフカ
メラ等に用いるレンズ鏡胴及びレンズ鏡胴の駆動を制御
するレンズ駆動装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より知られているレンズ鏡胴には、
エンドレス回転の操作環でパワーフォーカスのみ行うも
のが知られている。その操作環の回転量検出には、ブラ
シと基板上のパターンとの双方を使うものや円筒の外周
面又は端面の磁気パターンをセンサで読み取るもの等が
ある。例えば、特開平3-185411号では、操作環の外側に
設けられた着磁リングと、そこからの磁界を検出する磁
気センサとでパワーフォーカスを行うものが提案されて
いる。また、この着磁リングの製造に関しては、特開昭
63-35153号で、シート状ラバーマグネットを円筒基体の
外周面に接着する円筒状磁石の製造方法が提案されてい
る。
【0003】また、上記のようなレンズ鏡胴では、操作
環の回転速度や回転方向は、操作環を回転させたときに
パルス発生手段から発生する信号により検出される。回
転速度は、ある一定のサンプル時間内に入力されたパル
ス発生手段からのパルスの数で検出され、回転方向は、
回転方向信号で検出される。例えば、米国特許第4,864,
344号では、回転方向検出手段からの信号が、反対方向
を示す信号に変化したときは、直ちにレンズの駆動方向
を反転する構成となっている。また、米国特許第4,851,
869号では、操作部材から発生するパルスでモータ駆動
を制御するレンズ駆動装置において、操作部材の回転方
向が反転したことを示す信号が出力されたときは、即モ
ータを停止する構成となっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、従来の
レンズ鏡胴は、操作環がパワーフォーカスのみ行う構成
となっているので、パワーズームを他の操作手段で行わ
なければならない。従って、操作性に劣るといった問題
がある。
【0005】また、上記のような従来のレンズ駆動装置
では、撮影者が実際に操作環を反転させたか否かを判定
するのは困難である。一定のサンプル時間中に操作環が
反転し、回転方向が変わったことを示す信号が検出され
ても、必ずしも操作環を反転する操作が行われたとは限
らないからである。例えば、操作環が僅かに振動しただ
けで、回転方向は変わっていない場合もある。従って、
操作環を回転させる際、手動で操作する場合のように不
用意な反転を行うと、パワーズーム・パワーフォーカス
に誤動作が生じてしまうといった問題がある。
【0006】本発明は、これらの点に鑑みてなされたも
のであって、パワーフォーカス・パワーズームが手動に
よる操作感触に近く、高い操作性でパワーフォーカス・
パワーズームを行うことができるレンズ鏡胴及びレンズ
鏡胴を駆動させるレンズ駆動装置を提供することを目的
とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明に係る第1のレンズ鏡胴は、内部に光学系を
有する固定筒と,該固定筒との嵌合状態で前記光学系の
光軸方向に沿った移動及び光軸回りの回転が可能な操作
環とから成り、前記固定筒及び操作環には、前記光軸方
向に沿った移動を止めるクリック止めが、パワーズーム
操作位置とパワーフォーカス操作位置とにそれぞれ対応
して設けられており、対応する前記クリック止めによる
クリック状態で、前記操作環が光軸回りに回転すること
により、パワーズーム動作又はパワーフォーカス動作が
行われる構成となっている。
【0008】また、本発明に係る第2のレンズ鏡胴は、
内部に光学系を有する固定筒と,該固定筒との嵌合状態
で前記光学系の光軸方向に沿った移動及び光軸回りの回
転が可能な操作環とから成り、前記操作環及び固定筒の
うちのいずれか一方には着磁部が設けられており、他方
には前記操作環の光軸方向に沿った移動により前記着磁
部と対向したときに前記着磁部からの磁界を検出し、該
磁界の検出の有無により、前記操作環が光軸回りに回転
するときのパワーズーム動作又はパワーフォーカス動作
を指定する信号を出力する磁気検出手段が設けられた構
成となっている。
【0009】また、本発明に係る第3のレンズ鏡胴は、
内周面に着磁部を有する操作環と,前記着磁部からの磁
界を検知したか否かにより、パワーズーム動作又はパワ
ーフォーカス動作に対応する信号を出力する磁気センサ
と,摺動材がコートされたフレキシブル基板に装着され
た磁気センサを外周面上に保持するとともに内部に光学
系を有し、前記磁気センサを前記操作環の内周面に対し
て弾性的に押圧するように操作環内に嵌合された固定筒
と,を備えた構成となっている。
【0010】また、本発明のレンズ駆動装置は、内部に
光学系を有する固定筒と,該固定筒との嵌合状態で前記
光学系の光軸回りの回転が可能な操作環と,前記操作環
が回転したときの回転量及び回転方向に応じたパルス信
号を発生するパルス発生手段と,前記パルス信号から前
記操作環の回転量を検出し、操作環回転量検出信号を出
力する回転量検出手段と,前記パルス信号から前記操作
環の回転方向を検出し、操作環回転方向検出信号を出力
する回転方向検出手段と,前記光学系を駆動する駆動手
段と,該駆動手段を前記操作環回転量検出信号及び操作
環回転方向検出信号により制御し、更に前記回転方向検
出信号に基づいて反転が検出された場合、該反転の検出
後所定時間内に前記操作環回転量検出信号が所定数発生
したとき、前記操作環の反転に対応するように前記駆動
手段を制御する制御手段と,を備えた構成となってい
る。
【0011】
【作用】本発明に係る第1のレンズ鏡胴の構成によれ
ば、パワーズーム動作に対応するクリック止めで光軸方
向に沿った移動を止めて操作環を回転させると、パワー
ズーム動作を行うことができ、パワーフォーカス動作に
対応するクリック止めで光軸方向に沿った移動を止めて
操作環を回転させると、パワーフォーカス動作を行うこ
とができるので、操作環の操作のみでパワーズームとパ
ワーフォーカスとの切り替えが可能である。
【0012】本発明に係る第2のレンズ鏡胴の構成によ
れば、例えば操作環及び固定筒のうちのいずれか一方に
設けられた着磁部が、操作環の光軸方向に沿った移動に
より対向したときに、他方に設けられた磁気検出手段に
よって磁界が検出されることにより、操作環が光軸回り
に回転するときのパワーズーム動作又はパワーフォーカ
ス動作を指定する信号が出力されるので、操作環の操作
のみでパワーズームとパワーフォーカスとの選択が可能
である。
【0013】また、本発明に係る第3のレンズ鏡胴によ
れば、磁気センサが、固定筒に対する嵌合状態において
操作環を移動させたときの着磁部からの磁界を検知し、
検知の有無により、パワーズーム動作又はパワーフォー
カス動作に対応する信号を出力するので、操作環の操作
のみでパワーズームとパワーフォーカスとの選択が可能
である。また、固定筒は、磁気センサに対する非実装面
に摺動材がコートされた磁気センサ用のフレキシブル基
板を介して、磁気センサを操作環の内周面に対して押圧
するように操作環内に嵌合されているので、操作環の回
転が円滑に行われる。
【0014】また、本発明のレンズ駆動装置によれば、
制御手段が、光学系を駆動する駆動手段を操作環回転量
検出信号及び操作環回転方向検出信号により制御し、更
に回転方向検出信号に基づいて反転が検出された場合、
反転の検出後、所定時間内に操作環回転量検出信号及び
操作環回転方向検出信号が所定数発生したとき、操作環
の反転に対応するように駆動手段を制御するので、操作
環の僅かな振動によっては反転制御が影響を受けない。
【0015】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照しつつ説
明する。図1は、本発明の一実施例が適用されたカメラ
の構造を模式的に示す縦断面図であり、カメラボディB
にレンズLが装着された状態を示している。尚、同図
中、斜線が付された部分は、レンズ鏡胴を示している。
また、図2は、このカメラの制御の流れを示すブロック
図である。
【0016】図1中、1は人の手指で回転操作される操
作環である。2は固定筒、3は操作環1の回転及び前後
移動を検出する操作環状態検出部である。
【0017】また、図1中、4はレンズLの焦点距離を
検出する焦点距離検出部、5はレンズL側の演算制御
部、6はレンズLのズーム動作を行わせるためのズーム
用モータ、7はズーム用モータ6の回転状態を検出する
ズーム用モータモニタ(例えば、ホトインタラプタ)、1
00はカメラボディB側の演算制御部、101は焦点検
出部、102はAFモータを示している。10はカメラ
ボディB側のAFモータ102の回転をレンズL側に伝
達するAFカプラを示している。
【0018】操作環1は、図1及び図3に示すように、
レンズLの光軸(AX)回りの回転と,光軸(AX)方向に
沿った前後移動とができるように、固定筒2の外周面に
嵌合された状態にある。後述する構成により、操作環1
が被写体に近い側に位置しているときに操作環1を回転
操作すると、パワーズーム(以下、「PZ」ともいう)動
作が行われる。逆に、操作環1がカメラボディBに近い
側に位置しているときに操作環1を回転操作すると、パ
ワーフォーカス(以下、「PF」ともいう)動作が行われ
る。
【0019】また、図1,図3及び図4に示すように、
操作環1にはリード片1aが一体に形成されている。リ
ード片1aは、その自由端側に、操作環1の内側に向か
って突出する突起1bを有している。
【0020】また、図1,図3及び図4に示すように、
固定筒2には、PZ動作時及びPF動作時の位置に対応
して、それぞれ溝2a及び2bが形成されている。この
溝2a,2bと操作環1のリード片1aの突起1bとが
クリック止めを構成している。つまり、前記リード片1
aの突起1bが、固定筒2の溝2a又は2bに落ち込む
ことによって、光軸(AX)方向にはクリックとして機能
し、しかもその状態で操作環1は光軸(AX)回りの回転
方向には自由に回転できる状態になる。
【0021】また、固定筒2には、図1及び図6に示す
ように、操作環1を光軸(AX)方向にスライドすると
きの移動範囲を大略規制するとともに、操作環1をその
範囲内で回転自在に保持する抜け止め兼用の凹部2cが
形成されていてもよい。また、操作環1の内周面には、
図5に示すように、円周方向に沿って交互にN極,S極
が着磁形成された着磁部Mが設けられている。
【0022】ここで、操作環1に設けられた着磁部Mの
構成について説明する。操作環1は、それ自身がフェラ
イト系磁性粉を含むPPS(ポリフェニレンサルファイ
ド)樹脂で成形された後、図5に示すように、内周面に
着磁が施されたものである。フェライト系磁性粉は、希
土類系磁性粉よりも微小着磁に適しており、かつ、安価
であるため、本実施例ではフェライト系磁性粉を採用す
るものとする。また、ベース樹脂としては、PA(ポリ
アミド)樹脂が一般的であるが、PA樹脂は吸湿性が高
く寸法変化を生じるという性質を有している。そこで、
本実施例では代替樹脂として、吸湿性が小さく寸法安定
性に優れたPPS樹脂を採用するものとする。
【0023】本実施例では、操作環1の一部を着磁する
ことによって着磁部M(図5)を形成しているが、図13
及び図14に示すように、操作環1aの内周面にラバー
マグネットのシート1bを接着固定する構成としてもよ
い。着磁は、シート1bを操作環1aに貼り付け後に行
ってもよいし、着磁済みのシート1bを操作環1aに貼
り付けてもよい。1cは、ラバーマグネットの表面に貼
り付けた非磁性体から成る金属箔であり、これにより操
作環状態検出部3との接触によるラバーマグネットの摩
耗を防止して耐久性を増大させることができる。また、
図15及び図16に示すように、操作環1dとラバーマ
グネット等から成る着磁リング1eとを別々に製作して
から、操作環1d内に嵌合し、接着剤等で一体化しても
よい。
【0024】図6に、レンズLを光軸AXに対して垂直
方向に切断したときの端面の構造を示す。同図に示すよ
うに、操作環状態検出部3は、固定筒2により操作環1
内周面に向かって、固定筒2の部分40の弾性変形によ
る力で、フレキシブル基板30を介して押し付けられた
状態で取り付け固定されている。このとき、位置決め部
分3cは図20(a)に示すように、固定筒2の凹部2
c内において固定筒2に形成された凹溝2dに嵌合する
ようになっている。図20(b)に操作環状態検出部3
の外観斜視図を示す。尚、フレキシブル基板30の、操
作環状態検出部3が実装されていない側(即ち操作環1
に対接する側)は、摺動材がコートされており、操作環
状態検出部3のコーナー35はアール形状に加工されて
おり、また操作環1の移動を円滑に行いうるようになっ
ている。
【0025】操作環状態検出部3は、図12に示すよう
にパルス検出部3aと磁界検出部3bとから成ってお
り、上述したように位置決め部分3cで固定筒2に対し
て位置決めされている。これらの検出部3a、3bはい
ずれも図8のに示す4個の磁気抵抗(Magnetic Resist
ance)素子(以下、「MR素子」という)MR1〜MR4
を有している。また、検出部3aの回路構成は図10に
示され、検出部3bの回路構成は図11にそれぞれ示さ
れている。MR素子は、磁界がかかると抵抗が変化する
特性を有している。図7にMR素子の磁界変化に対する
抵抗の変化率を示す。
【0026】各検出部3a、3bにおける4つのMR素
子MR1〜MR4は図8に示すように、操作環1の着磁
部Mに対向して着磁ピッチ(d)の1/4の間隔((1/4)d
(=(1/8)λ))で配置され、図10又は図11に示すよう
に接続すると、操作環1の回転に伴って図8のに示す
ような正弦波の出力電圧V1、V2が得られる。この2
組のペアMR素子(MR1とMR2,MR3とMR4)の
出力電圧V1、V2は、それぞれ90°の位相差があ
る。そして、この90°の位相差を保ちながら回転方向
によって出力電圧V1とV2の位相関係が逆になる。従
って、これを利用して操作環1の回転方向を検出するこ
とができる。また、出力電圧V1、V2は90°の位相
差を保ちながら操作環1の回転速度に応じて周波数が変
化する。
【0027】ここで、まずパルス検出部3aについて図
10を参照して説明する。MR素子MR1とMR2を電
源電圧VCCと接地点間に直列に接続するとともにMR
素子MR3とMR4も同様に電源電圧VCCと接地点間
に直列に接続する。MR1とMR2の接続中点160に
生じる電圧V1を第1コンパレータ180の反転入力端
子(−)に結合し、MR3とMR4の接続中点170に
生じる電圧V2を第2コンパレータ190の反転入力端
子(−)に結合する。第1、第2コンパレータ180、
190の非反転入力端子(+)には可変抵抗器150で
設定された基準電圧Vrefを印加する。
【0028】このようにすると、第1、第2コンパレー
タ180、190からは図9に示す如く正弦波{図8の
参照}からパルスに変換された出力電圧V3、V4が
生じる。第1、第2コンパレータ180、190の出力
は操作環1の回転量を検出するためのエッジ検出部20
0と、操作環1の回転方向を検出するための方向検出部
210に供給される。
【0029】方向検出部210は例えば図21に示すD
フリップフロップで構成することができる。その場合、
DフリップフロップのD端子に第1コンパレータ180
の出力電圧V3を印加し、タイミング端子に第2コンパ
レータの出力電圧V4を与えるように構成すると、第
1、第2コンパレータ180、190から図9に示す如
き出力電圧V3、V4が与えられた場合は方向検出部2
10の出力はローレベルとなる。
【0030】図9に示す出力電圧V3、V4が生じる方
向と逆の方向に操作環1を回転すると、第1、第2コン
パレータ180、190の出力電圧は、それぞれ図9の
V3’、V4’となるので、Dフリップフロップの出力
(従って方向検出部210の出力)はハイレベルにな
る。このようにして操作環1の操作方向が検出される。
操作環1の回転速度が変化しても図10の点160、1
70に生じる電圧V1、V2の周波数が変化し、それに
従ってコンパレータ180、170の出力パルスの繰り
返し周期が変化するだけであって、両者の位相関係は変
わらないので、方向検出部210の検出出力には影響し
ない。上述の如くして得られた操作環1の回転方向検出
信号は端子230を通して図2に示す演算制御部5へ供
給される。
【0031】エッジ検出部200は第1、第2コンパレ
ータ180、190の出力パルスV3、V4の各立ち上
がりと立ち下がりに同期してパルスを生じる(図9のV
5参照)。このパルスは出力端子220を通して図2に
示す演算制御部5に加えられ、ここでカウントされる。
パルスの数は操作環1の回転量に依存し、操作環1の回
転速度とは無関係である。回転速度は所定期間における
パルス数をカウントすることにより検出される。
【0032】以上においては操作環1を操作した場合の
動作について説明したが、操作環1を操作しないときは
図10の点160、170には正弦波電圧は発生せず、
従って第1、第2コンパレータ180、190からは出
力パルスは発生しない。従って、操作環1を操作しない
ときはエッジ検出部200から出力パルスは発生しない
し、また方向検出部210からは検出出力が生じないこ
とになる。
【0033】次に、磁界検出部3bについて説明する
と、この磁界検出部3bは図11に示すように、MR1
〜MR4の接続については図10の場合と同一である
が、その信号の処理回路は異なっている。即ち、MR素
子MRI〜MR4の接続回路300から得られる電圧V
1、V2はそれぞれ信号処理部301、302で増幅さ
れてVA、VBとなり、次の絶対値変換部303、30
4で絶対値化されてVC、VDとなる。これらのVC、
VDは信号加算部305で加算された後、PZ/PF検
出部306へ入力される。PZ/PF検出部306は加
算電圧VEに応じたレベルの信号を出力する。
【0034】図11の動作を図19の波形図を参照しな
がら説明する。まず、操作環1をPZの位置で回転させ
た場合{図19でいえば左側半分(a)}は、図19の
に示す如く互いに90°の位相差をもつ正弦波の増幅
出力電圧VA、VBが得られる。この電圧VB、VAは
絶対値変換部で負部分が反転されてに示す如く正方向
のみの電圧波形VD、VCとなる。更に、VD、VCは
信号加算部305で加算されてに示す如く正の電圧レ
ベルで小刻みに変化する電圧となる。この場合、検出部
306はに示す如くハイレベルの直流電圧を出力す
る。尚、図11の回路では操作環1を回転しないとき
も、PZの位置ではハイレベルの電圧が出力される。
【0035】次に、操作環1をPFの位置で回転させた
場合は、操作環1の着磁部がMR1〜MR4に対向しな
いので、接続回路300は磁気的作用を受けず、V1、
V2が0であるため図19の右側半分(b)に示す如
く、〜において、VA、VB、VC、VD、VFは
全て0となり、検出部306はローレベルを出力する。
この磁界検出部3bの出力は後述するようにPF/PZ
の切り替え判断のための情報として利用される。操作環
1を回転しないときもローレベルの電圧を出力する。
【0036】図12(A)及び図12(B)に、それぞれP
Z時及びPF時の操作環1と操作環状態検出部3との位
置関係を断面的に示す。操作環1を光軸(AX)に沿って
前後に移動させても、パルス検出部3aは常に着磁部M
に対向する。しかし、操作環1を光軸(AX)に沿って前
後に移動させると、磁界検出部3bが着磁部Mに対向し
たり、しなかったりすることになる。その結果、磁界検
出部3bは、着磁部Mからの磁界の有無を検出すること
ができ、その検出結果に基づいてPZ/PFの切り替え
判別を行うことができる。
【0037】以上の図10、図11の回路は、それぞれ
状態検出部3内に内蔵されており、そのうちMR素子M
R1〜MR4は表面に配され、フレキシブル基板30を
介して操作環1の着磁部Mに対向する。
【0038】PZ時、操作環1は被写体側に位置する
(図12(A)の状態)。このとき、パルス検出部3a,磁
界検出部3bの両者とも着磁部Mに対向している。この
状態で操作環1を回転させると、図10に示すエッジ検
出部200からパルス信号が出力されるとともに、方向
検出部210から方向信号が出力される。また、図11
の回路からはハイレベルの電圧が出力される。
【0039】PF時、操作環1はカメラボディB側に位
置する(図12(B)の状態)。このとき、パルス検出部3
aは着磁部Mに対向するが、磁界検出部3bは着磁部M
に対向しない状態になる。この状態で操作環1を回転さ
せると、パルス検出部3aのエッジ検出部200からパ
ルス信号が出力されるとともに、方向検出部210から
方向信号が出力される。また、磁界検出部3bからはロ
ーレベルの電圧が出力される。磁界検出部3bからハイ
レベルの電圧が出力されたときはPZ要求であり、ロー
レベルの電圧が出力されたときはPF要求であると判定
することができる。
【0040】次に、図1及び図2に基づき、PZ動作時
の制御の流れの概略を説明する。PZ動作を行う場合、
まず操作環1が被写体に近い側{図12(A)の状態}
にあることを確認し、回転させる。カメラボディB側
(フィルム面側)に近い位置{図12(B)の状態}にあ
る場合には、被写体側に動かした後{図12(A)の状
態}、回転させる。すると、操作環状態検出部3は、パ
ルス検出部3aから得られる操作環1の回転速度及び回
転量に比例するパルス信号及び方向信号、並びに磁界検
出部3bから得られる操作環1が被写体側に近い側にあ
る(PZ要求)のか、カメラボディB側に近い側にある
(PF要求)のかを示す信号を演算制御部5に送る。
【0041】演算制御部5は、操作環状態検出部3から
送られてきた信号に基づいて、操作環1の回転速度,回
転量,回転方向の算出及びPZかPFかの判断を行い、
PZ要求の場合にはズーム用モータ6を駆動する。この
ときズーム用モータ6の回転速度,回転量をズーム用モ
ータモニタ7からの信号を受けながら、操作環1の動き
に合わせて駆動を行う。ズーム用モータ6の回転動作
が、レンズ駆動手段8でズームレンズZLの光軸(AX)
方向の動きに変換され、ズーム動作が行われる。このズ
ーム動作に連動して、焦点距離検出部4からレンズLの
焦点距離情報が、演算制御部5に送られる。演算制御部
5は、焦点距離検出部4から送られてきたレンズLの焦
点距離情報を、適宜カメラボディB側の演算制御部10
0に電気接点を介して転送する。
【0042】次に、図1及び図2に基づき、PF動作時
の制御の流れの概略を説明する。PF動作を行う場合、
まず操作環1がカメラボディB側に近い位置にあること
を確認し、回転させる。被写体に近い位置にある場合に
はカメラボディB側に移動させた後、回転させる。する
と、操作環状態検出部3は、操作環1の回転速度及び回
転量に比例するパルス信号及び方向信号、並びに操作環
1が被写体側に近い側にあるのか、カメラボディB側に
近い側にあるのかを示す信号を演算制御部5に送る。
【0043】演算制御部5は、操作環状態検出部3から
送られてきた信号から操作環1の回転速度,回転量及び
回転方向の算出並びにPZかPFかの判断を行い、PF
要求の場合、操作環1の回転速度からAFカプラ回転速
度情報に変換し、電気接点を介して、カメラボディB側
の演算制御部100に回転方向情報を合わせて転送す
る。演算制御部100は、レンズL側の演算制御部5か
ら転送された情報を基にAFモータ102を駆動する。
【0044】このAFモータ102の回転が、AFカプ
ラ10を介してフォーカシングレンズ駆動手段9に伝達
され、フォーカシングレンズFLが光軸(AX)方向に駆
動し、PF動作が行われる。このとき、演算制御部10
0は、AFモータ102の回転状態をAFモータモニタ
103で検出し、演算制御部5からのAFカプラ回転速
度情報に合致するようにAFモータ102を制御する。
図2において、101はAF用の焦点検出部である。演
算制御部100はAF時には焦点検出部101からのデ
ータを入力し、PF時にはレンズ側の演算処理部5から
のデータを入力する。
【0045】PZからPFへの切り替え操作を、図4に
基づいて説明する。操作環1を光軸(AX)方向に沿って
カメラボディB側へ移動させる。固定筒2の被写体側の
溝2aに落ち込んでいたリード片1aの突起1bが、固
定筒2の被写体側の溝2aから固定筒2の上に乗り上げ
る。突起1bはそのまま固定筒2上を滑っていき、カメ
ラボディB側の溝2bに落ち込みクリックとなって光軸
方向に位置決めされる。このとき、パルス検出部3a、
磁界検出部3bの両方に相対していた着磁部Mがパルス
検出部3aのみに相対するようになる。
【0046】次にPFからPZへの切り替え操作は、操
作環1を光軸(AX)方向に沿って被写体側へ移動させる
ことにより行なわれるが、このとき固定筒2のカメラボ
ディB側の溝2bに落ち込んでいたリード片1aの突起
1bが固定筒2のカメラボディB側の溝2bから固定筒
2の上に乗り上げる。突起1bはそのまま固定筒2上を
滑っていき、被写体側の溝2aに落ち込みクリックとな
って光軸(AX)方向に位置決めされる。このとき、パル
ス検出部3aのみと相対していた着磁部Mが、パルス検
出部3aと磁界検出部3bの両方に相対するようにな
る。このようにしてPF/PZの切り換え操作が行なわ
れる。
【0047】図2から分かるように本実施例ではPFを
行なう場合、フォーカシングレンズFLの駆動制御はカ
メラボディ側から行なうようになっている。PFとPZ
とが可能で、PF時のフォーカシングをカメラボディB
側から行うカメラシステムにおいて、カメラボディBと
レンズLとの間のデータ交信については、本出願人が特
願平3−153992号で既に提案している。本実施例
では、カメラボディ・レンズ間のデータ交信について
は、上記出願において述べている方式を踏襲しつつ、P
Z/PFのそれぞれに対する操作部材を1つの操作部材
(操作環1)で兼用し、更に光軸(AX)方向に沿った前後
移動が可能で、かつ、光軸(AX)回りにエンドレスに回
転可能にした操作環1を有するカメラシステムを提案す
るものであるといえる。
【0048】この操作環1を操作したときの回転速度と
回転量は、操作環1を回転させることで発生するパルス
信号をレンズL側で、リアルタイムにカウントしなが
ら、周期的に検出する。PFの場合、カメラボディ・レ
ンズ間のデータ交信で、この検出結果をカメラボディB
側に伝達し、カメラボディB側よりフォーカシングを行
う。PZの場合、カメラボディ・レンズ間のデータ交信
で、ズーム動作の許可、否許可等の情報の授受を行い、
その情報に応じてレンズL側のズーム用モータ6でズー
ム動作を行う。
【0049】今、何らかの手段(カメラボディB側から
の信号、操作環1をホールドしたことを検出する信号
等)でレンズL側の演算制御部5に起動がかかると、周
期的に操作環1の操作状態を検出し始める。この状態で
操作環1を回転させると、操作環状態検出部3からパル
ス信号と回転方向信号が演算制御部5に出力される。演
算制御部5は、これらの信号を入力の度にカウント、操
作環1の回転量の積算、PF/PZの判別を行う。そし
て、周期的に操作環の回転速度を算出し、PF要求の場
合、操作環1の回転速度情報をAFカプラ回転速度情報
に変換し、カメラボディ・レンズ間のデータ交信で、カ
メラボディB側に伝達し、AFカプラ10を介してフォ
ーカシングを行う。また、PZ要求の場合、操作環1の
回転速度情報をズーム駆動速度情報に変換し、カメラボ
ディ・レンズ間のデータ交信で、ズーム許可、否許可の
情報を入手し、レンズL側のズーム用モータ6の駆動、
停止の制御を行う。
【0050】次に、図17のフローチャートに従って、
PF要求時のAFカプラ回転速度情報への変換及びPZ
要求時のズーム駆動について説明する。まず、何らかの
起動手段で、レンズL側の演算制御部5に起動がかかる
と、所定時間(サンプリング周期)のカウント動作に入る
(#30)。ここではタイマーカウンタTCNTを1ずつ
インクリメントし、所定時間に対応するカウント値C4
に至るまでカウント動作を行なう。この間に操作環状態
検出部3から図10及び図11で説明した各種検出信号
が入力されると、後述する割り込み処理によりパルス数
のカウント、操作環1の回転方向の判定等が行われる。
【0051】この所定時間経過後、ステップ#31へ進
み、ここで操作環1の操作がPF要求か否かを判定する
(#31)。PF要求である場合(即ち、図11の磁界検
出部3bの出力がローレベルの場合)、入力パルス数の
カウント値(MRP)とAFカプラ10の回転速度変換表
(表1)から回転速度(PFSP1)とテーブル番号(TB
L)を算出する(#32)。
【0052】ステップ#33で回転速度(PFSP1)が
0のとき、各種変数、フラグのリセットを行い(#4
1)、ステップ#52に移る。算出した回転速度が0以
外のときは、前回のサンプリング時に求めたテーブル番
号(TBLM)と今回のテーブル番号(TBL)との差が所
定値(C5)以上か否か判定する(#34)。このテーブル
番号の差(TBL〜TBLM)が、所定値(C5)未満のと
きは、前回のサンプリング時に求めた速度(PFSPM)
をAFカプラ回転速度(PFSPD)に設定する(#3
5)。また、このテーブル番号の差(TBL〜TBLM)
が、所定値(C5)以上のときは、AFカプラ回転速度
(PFSPD)に今回算出した回転速度(PFSP1)を設
定する(#36)。
【0053】次に、今回求めた回転速度(PFSP1)と
テーブル番号(TBL)をメモリ変数(PFSPM,TB
LM)にそれぞれ格納する(#37)。ステップ#38で
操作環1の回転方向の判定を行う。操作環1の回転方向
が時計方向ならば(CW=1)ステップ#39に進み、操
作環1の回転方向が反時計方向ならば(CW≠1)ステッ
プ#40に進んで、フォーカシングの方向を示すフラグ
(PFNEAR,PFINF)のセットを行う。ステップ
#52で、更に操作環1の操作が継続されている場合に
は、サンプリング時間のカウンタ(TCNT)と入力パル
スカウンタ(MRP)をリセットし(#53)、所定時間の
カウントループ(#30)に戻る。操作が終了すれば、こ
の処理を終了する。
【0054】上記ステップ#31において、所定時間経
過後の操作環1の操作がPZ要求である場合(即ち図1
1の磁界検出部3bの出力がハイレベルの場合)、入力
パルス数のカウント値(MRP)とPZモータ(ズーム用
モータ6)回転速度変換表(表2)から回転速度(PZSP
1)とテーブル番号(TBL)を算出する(#42)。
【0055】ステップ#43で回転速度(PFSP1)が
0のとき、各種変数、フラグのリセットを行い(#5
1)、ステップ#54に移る。算出した回転速度が0以
外のときは、前回のサンプリング時に求めたテーブル番
号(TBLM)と今回のテーブル番号(TBL)との差が所
定値(C6)以上か否か判定する(#44)。このテーブル
番号の差(TBL〜TBLM)が、所定値(C6)未満のと
きは、PZモータ回転速度(PZSPD)に今回算出した
速度(PZSP1)を設定する(#45)。また、このテー
ブル番号の差(TBL〜TBLM)が、所定値(C6)未満
のときは、前回のサンプリング時に求めた速度(PZS
PM)をPZモータ回転速度(PZSPD)に設定する(#
46)。
【0056】次に、今回求めた回転速度(FZSP1)と
テーブル番号(TBL)をメモリ変数(PZSPM,TB
LM)にそれぞれ格納する(#47)。ステップ#48で
操作環1の回転方向の判定を行う。操作環1の回転方向
が時計方向ならば(CW=1)ステップ#49に進み、操
作環1の回転方向が反時計方向ならば(CW≠1)ステッ
プ#50に進んで、ズーミングの方向を示すフラグ(P
ZW,PZT)のセットを行う。
【0057】この処理とは非同期に、カメラボディ・レ
ンズ間の交信が行われる。ステップ#54で、ズーミン
グ動作をしてもよいかをレンズL側で判断し、カメラボ
ディB側の許可が出ていればステップ#56に進み、P
Zモータ回転速度(PZSPD)が、0以外のときは求め
た情報(PZSPD,PZW,PZT)をもとにズームモ
ータの回転制御を行う(#57)。また、カメラボディB
側の許可が出ていないか、許可が出ていてもPZモータ
回転速度が0のときは、ズームモータ停止の動作を行う
(#55)。
【0058】ステップ#52に進み、操作環1の操作が
継続されている場合には、サンプリング時間のカウンタ
(TCNT)と入力パルスカウンタ(MRP)をリセット
し、所定時間のカウントループ(#30)に戻り(#52
〜#53)、操作が終了されればこの処理を終了する。
【0059】次に、図18のフローチャートに基づい
て、操作環1の回転方向と回転量の積算、及びPF/P
Zの判別について説明する。操作環1の回転方向と回転
量の積算は、操作環1を回転させたときに操作環状態検
出部3から発生するパルス信号と操作環回転方向検出信
号に基づいて行われる。PFか否かの判定は操作環状態
検出部3からのPZ/PF検出信号に基づいて行われ
る。
【0060】まず、操作環状態検出部3のパルス検出部
3aからのパルス信号が、演算制御部5に入力されるご
とに、割り込み処理として図18に示すフローの処理に
移る。パルス検出部3aからの信号が入力されて、この
フローの処理に移ると、まずPZ/PF検出部306
(図11参照)からの信号がローレベル"L"(PF)かハイ
レベル"H"(PZ)かを判定する(#1)。この信号がロー
レベルであれば、ステップ#2でPF要求フラグ(PF
REQ)をセットし(PFREQ=1)、ハイレベルであ
れば、ステップ#3でPF要求フラグ(PFREQ)をリ
セットする(PFREQ=0)。
【0061】次に、PF要求からPZ要求に変更された
か否か(又は、その逆)を判断し(#4,#5,#7)、要
求の変更があった場合は、PF/PZ要求フラグ(PF
MODE)をセット/リセットし(#6,#8)、各種フ
ラグ、変数のリセットを行い(#24〜#27)、この割
り込み処理を終了する。
【0062】前記要求の変更がなかった場合、ステップ
#9で操作環1の回転方向が、時計方向か反時計方向か
を判定する。操作環状態検出部3のパルス検出部3aか
らの操作環回転方向検出信号から、操作環1の回転方向
を判断し、回転方向に応じてリアルタイムの回転方向判
断フラグ(CWRT,CCWRT)をセット/リセットす
る(#10,#11)。
【0063】前回のパルス信号入力時と今回のパルス信
号入力時とで回転方向が一致しているか否かを判断し
(#12)、一致又は操作環1の回転方向が未決定の場合
は、操作環1の回転方向フラグ(CW,CCW)をセット
し(CW←CWRT,CCW←CCWRT;#13)、入
力パルス数のカウンタ(MRP)を+1(#14)、操作環
1の回転のチャタリング防止変数をリセットする(CH
ATA←C1,#15)。
【0064】そして、PF要求の有無を判定し(#1
6)、PF要求の場合、操作環1の回転量に対応するA
Fカプラの駆動回転量(REVPF)に所定値(C2)を積
算し(#17)、PZ要求の場合、操作環1の回転量に対
応するズームの移動量(REVPZ)に所定値(C3)を積
算し(#18)、この割り込み処理を終了する。
【0065】ステップ#12において説明を続ける。操
作環1の回転方向が、逆転していると判定された場合
は、チャタリング防止変数(CHATA)を減算し、結果
が0になるか否か判定する(#19)。結果が0になった
場合は、操作環1を逆方向に回転しようとしていると判
断し、各種フラグ、変数のリセットを行う(#24〜#
27)。このように、本実施例では操作環1の回転方向
が逆転したとき、すぐに逆方向に回転しようとしている
と判断せずに、チャタリング防止変数(パルス数で表わ
される)を設け、このチャタリング防止変数を減算(デ
ィクリメント)し、その結果、チャタリング防止変数が
0になった場合に限り逆方向回転しようとしていると判
断する。これによって操作時の微妙な振動に基づく逆回
転と、真に逆回転した場合における逆回転との区別がな
される。
【0066】また、ステップ#19で結果が0でない場
合は、操作環1を逆方向に回転しようとしていないと判
断し、ステップ#20で入力パルス数のカウンタ(MR
P)を減算する(MRP−1)。そして、PF要求か否か
判定し(#21)、PF要求の場合、操作環1の回転量に
対応するAFカプラの駆動回転量(REVPF)から所定
値(C2)を減算し(#23)、PZ要求の場合、操作環1
の回転量に対応するズームの移動量(REVPZ)から所
定値(C3)を減算し(#22)、この割り込み処理を終了
する。
【0067】
【表1】
【0068】
【表2】
【0069】
【発明の効果】以上説明したように本発明に係る第1の
レンズ鏡胴によれば、内部に光学系を有する固定筒と,
その固定筒との嵌合状態で光学系の光軸方向に沿った移
動及び光軸回りの回転が可能な操作環とには、光軸方向
に沿った移動を止めるクリック止めが、パワーズーム操
作位置とパワーフォーカス操作位置とにそれぞれ対応し
て設けられており、対応するクリック止めによるクリッ
ク状態で、操作環が光軸回りに回転することにより、パ
ワーズーム動作又はパワーフォーカス動作が行われるの
で、パワーフォーカス・パワーズームが手動による操作
感触に近く、高い操作性で高精度のパワーフォーカス・
パワーズームを行うことができる。しかも、操作環のみ
でパワーフォーカス・パワーズームを行うことができる
ため、レンズ鏡胴全体のコンパクト化を図ることが可能
である。
【0070】また、本発明に係る第2のレンズ鏡胴によ
れば、内部に光学系を有する固定筒と,その固定筒との
嵌合状態で光学系の光軸方向に沿った移動及び光軸回り
の回転が可能な操作環とのうちのいずれか一方には着磁
部が設けられており、他方には操作環の光軸方向に沿っ
た移動により着磁部と対向したときに着磁部からの磁界
を検出し、磁界の検出の有無により、操作環が光軸回り
に回転するときのパワーズーム動作又はパワーフォーカ
ス動作を指定する信号を出力する磁気検出手段が設けら
れているので、パワーフォーカス・パワーズームが手動
による操作感触に近く、高い操作性で高精度のパワーフ
ォーカス・パワーズームを行うことが可能である。しか
も、操作環の光軸方向に沿った移動によりパワーフォー
カスとパワーズームとの切り替えが可能であるため、レ
ンズ鏡胴全体のコンパクト化が可能である。
【0071】また、本発明に係る第3のレンズ鏡胴によ
れば、内周面に着磁部を有する操作環と,着磁部からの
磁界を検知したか否かにより、パワーズーム動作又はパ
ワーフォーカス動作に対応する信号を出力する磁気セン
サと,摺動材がコートされたフレキシブル基板に装着さ
れた磁気センサを外周面上に保持するとともに内部に光
学系を有し、前記磁気センサを前記操作環の内周面に対
して弾性的に押圧するように操作環内に嵌合された固定
筒と,を備えた構成となっているので、パワーフォーカ
ス・パワーズームが手動による操作感触に近く、高い操
作性でパワーフォーカス・パワーズームを行うことがで
きるコンパクトなレンズ鏡胴を実現することができる。
また、フレキシブル基板が、操作環と固定筒との間に配
されているので、磁気センサと着磁面とのギャップ長管
理が不要になり、そのための部品が不要になるといった
効果もある。
【0072】また、本発明のレンズ駆動装置は、内部に
光学系を有する固定筒と,固定筒との嵌合状態で光学系
の光軸回りの回転が可能な操作環と,操作環が回転した
ときの回転量及び回転方向に応じたパルス信号を発生す
るパルス発生手段と,パルス信号から操作環の回転量を
検出し、操作環回転量検出信号を出力する回転量検出手
段と,パルス信号から操作環の回転方向を検出し、操作
環回転方向検出信号を出力する回転方向検出手段と,光
学系を駆動する駆動手段とから成っているので、高い操
作性でパワーフォーカス・パワーズームを行うことがで
きる。
【0073】しかも、制御手段が、駆動手段を操作環回
転量検出信号及び操作環回転方向検出信号により制御
し、更に回転方向検出信号に基づいて反転が検出された
場合、その反転の検出後所定時間内に操作環回転量検出
信号が所定数発生したとき、操作環の反転に対応するよ
うに駆動手段を制御するので、操作環を回転させるとき
の微妙な振動の影響を受けずに、レンズ駆動を行うこと
が可能であり、フォーカス時・ズーミング時のハンチン
グ現象が生じることもない。その結果、パワーフォーカ
ス・パワーズームの操作感触が、手動による操作感触に
近いといった効果がある。また、1つの操作環の操作
で、パワーフォーカスとパワーズームとを切り替えて行
うことができるので、レンズ駆動装置のコンパクト化を
図ることも可能である。また、従来より知られているよ
うなブラシと基板上のパターンとで構成された操作手段
よりもメカ構成が簡単になるので、組立等が容易で、し
かも低コストで実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例が適用された状態のカメラの構
造を示す断面図。
【図2】本発明の実施例における制御の流れを示すブロ
ック図。
【図3】本発明の実施例を構成する操作環及び固定筒を
示す斜視図。
【図4】本発明の実施例を構成する操作環及び固定筒の
係合動作を示す要部断面図。
【図5】本発明の実施例に用いられる操作環を示す斜視
図。
【図6】本発明の実施例を構成する操作環及び固定筒と
操作環状態検出部との位置関係示す断面図。
【図7】本発明の実施例に用いられる操作環状態検出部
を構成するMR素子の磁界強度と抵抗変化率との関係を
示すグラフ。
【図8】本発明の実施例に用いられる操作環の着磁部M
及び水平方向磁界強度とMR素子及びその出力波形との
関係を示す図。
【図9】MR素子からのパルス信号に基づいて得られる
信号の出力波形を示す図。
【図10】本発明の実施例に用いられる操作環状態検出
部のパルス検出部の構成を示す回路図。
【図11】本発明の実施例に用いられる操作環状態検出
部の磁界検出部の構成を示す回路図。
【図12】着磁部Mと操作環状態検出部との位置関係を
示す図。
【図13】本発明の実施例に適用可能な操作環を示す斜
視図。
【図14】本発明の実施例に適用可能な操作環を示す要
部断面図。
【図15】本発明の実施例に適用可能な操作環を示す斜
視図。
【図16】本発明の実施例に適用可能な操作環を示す要
部断面図。
【図17】本発明の実施例の制御動作を示すフローチャ
ート。
【図18】本発明の実施例の制御における割り込み処理
を示すフローチャート。
【図19】本発明の実施例に用いられる磁界検出部のP
Z,PF時の動作を示す波形図。
【図20】本発明の実施例に用いられる操作環状態検出
部の構造を示す図。
【図21】本発明の実施例に用いられる方向検出部の構
成に用いることができるDフリップフロップを示す回路
図。
【符号の説明】
1 …操作環 2 …固定筒 3 …操作環状態検出部 4 …焦点距離検出部 5 …演算制御部 6 …ズーム用モータ 7 …ズーム用モータモニタ 8 …レンズ駆動手段 9 …フォーカシングレンズ駆動手段 10 …AFカプラ 100 …演算制御部 101 …焦点距離検出部 102 …AFモータ 103 …AFモータモニタ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】内部に光学系を有する固定筒と,該固定筒
    との嵌合状態で前記光学系の光軸方向に沿った移動及び
    光軸回りの回転が可能な操作環とから成り、 前記固定筒及び操作環には、前記光軸方向に沿った移動
    を止めるクリック止めが、パワーズーム操作位置とパワ
    ーフォーカス操作位置とにそれぞれ対応して設けられて
    おり、対応する前記クリック止めによるクリック状態
    で、前記操作環が光軸回りに回転することにより、パワ
    ーズーム動作又はパワーフォーカス動作が行われること
    を特徴とするレンズ鏡胴。
  2. 【請求項2】内部に光学系を有する固定筒と,該固定筒
    との嵌合状態で前記光学系の光軸方向に沿った移動及び
    光軸回りの回転が可能な操作環とから成り、 前記操作環及び固定筒のうちのいずれか一方には着磁部
    が設けられており、他方には前記操作環の光軸方向に沿
    った移動により前記着磁部と対向したときに前記着磁部
    からの磁界を検出し、該磁界の検出の有無により、前記
    操作環が光軸回りに回転するときのパワーズーム動作又
    はパワーフォーカス動作を指定する信号を出力する磁気
    検出手段が設けられていることを特徴とするレンズ鏡
    胴。
  3. 【請求項3】内周面に着磁部を有する操作環と,前記着
    磁部からの磁界を検知したか否かにより、パワーズーム
    動作又はパワーフォーカス動作に対応する信号を出力す
    る磁気センサと,摺動材がコートされたフレキシブル基
    板に装着された磁気センサを外周面上に保持するととも
    に内部に光学系を有し、前記磁気センサを前記操作環の
    内周面に対して弾性的に押圧するように操作環内に嵌合
    された固定筒と,を備えたことを特徴とするレンズ鏡
    胴。
  4. 【請求項4】内部に光学系を有する固定筒と,該固定筒
    との嵌合状態で前記光学系の光軸回りの回転が可能な操
    作環と,前記操作環が回転したときの回転量及び回転方
    向に応じたパルス信号を発生するパルス発生手段と,前
    記パルス信号から前記操作環の回転量を検出し、操作環
    回転量検出信号を出力する回転量検出手段と,前記パル
    ス信号から前記操作環の回転方向を検出し、操作環回転
    方向検出信号を出力する回転方向検出手段と,前記光学
    系を駆動する駆動手段と,該駆動手段を前記操作環回転
    量検出信号及び操作環回転方向検出信号により制御し、
    更に前記回転方向検出信号に基づいて反転が検出された
    場合、該反転の検出後所定時間内に前記操作環回転量検
    出信号が所定数発生したとき、前記操作環の反転に対応
    するように前記駆動手段を制御する制御手段と,を備え
    たことを特徴とするレンズ駆動装置。
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