JPH0815599A - バックフォーカス駆動式オートフォーカス一眼レフカメラの制御方式 - Google Patents

バックフォーカス駆動式オートフォーカス一眼レフカメラの制御方式

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JPH0815599A
JPH0815599A JP16904594A JP16904594A JPH0815599A JP H0815599 A JPH0815599 A JP H0815599A JP 16904594 A JP16904594 A JP 16904594A JP 16904594 A JP16904594 A JP 16904594A JP H0815599 A JPH0815599 A JP H0815599A
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flange back
focus
distance
lens
movable block
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JP16904594A
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Masaru Yamamoto
勝 山本
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Kyocera Corp
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 駆動機構に高トルクで低速度回転、静止時の
保持トルクの大きい超音波モータを用い、制御方式が簡
易で、しかも重量等が大きいカメラ本体可動ブロックを
高速に精度よく合焦点にもたらすことができるバックフ
ォーカス駆動式オートフォーカス一眼レフカメラの制御
方式を提供する。 【構成】 超音波モ−タ32を駆動源とし承け部29,
30,案内棒28,ワイヤ31等よりなる回転直動変換
機構はAF起動により駆動され、カメラ本体可動ブロッ
ク側のフランジバックの位置を移動させる。制御回路は
合焦点までの移動量がエンコ−ダスリット移動板17の
スリット18の幅(分解能)より大きい場合はホトカプ
ラ15からのエンコ−ダ信号をカウントし、合焦点まで
の距離がスリット18の幅より小さい距離にあるエンコ
−ダ発生地点まで駆動する。さらに演算で算出したパル
ス数を発生し微小移動させてフランジバックを合焦点に
もたらす。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、撮影レンズ交換式一眼
レフカメラにおけるバックフォーカス駆動機構の制御方
式に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に一眼レフカメラでは、レンズの距
離環を自動的に調整することによりAF化を行ってい
る。この駆動方式としては、ボディ内モータによるもの
と、レンズ内モータによるものとがあり、いずれもAF
専用レンズとなり、AF専用レンズ以外のレンズをAF
化することは不可能であった。また、合焦駆動動作にお
いては、モータに連結する減速機構が多く連なるため、
モータの出力効率が下がるとともに騒音の原因となって
いた。さらに、中間に回転エンコーダを設置し、このエ
ンコーダ信号により、レンズの繰り出し量換算で、合焦
制御を行う方式を採っている。そのため、モータの駆動
連結系が多く、遊び、すなわちガタが大きく駆動時の位
置決め動作ではガタを考慮して決定しなければならない
という煩雑さがあり、同時に位置決め精度も十分ではな
いという欠点があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】従来レンズが装着、交
換可能なレンズマウントを基準に、従来のMF用レンズ
でAF作動を可能とするために、カメラ本体を前部ブロ
ックと後部ブロックに分割し、後部ブロックのフィルム
面の位置制御による、いわゆるバックフォーカス制御方
式の一眼レフカメラを本件発明者は既に提案している。
このバックフォーカス駆動制御において、可動部である
本体後部ブロックは設計構成にもよるが、相当の重量と
容積になり、これを高速度、かつ精密に駆動制御しなけ
ればならない課題があった。一般に、駆動源としてDC
モータを使用し、減速機構を通し直進駆動に変換する方
法が採られている。DCモータの特性としては、高い出
力を得るために高速回転する必要があった。そのためサ
ーボ系の位置制御ではモータにロータリエンコーダを直
結してモータの回転速度を読み、ロータおよび駆動系の
慣性を計算しながらブレーキをかけたり、間欠信号のデ
ューティ比を種々変えたりして目的とする合焦位置にも
たらす方式が採用され、制御内容が非常に複雑となる。
また、カメラの姿勢等使用条件の変化によって、位置決
め時間や精度に問題が生じる。
【0004】図6は、本件発明者が既に提案しているバ
ックフォーカス駆動式一眼レフカメラの構造および制御
回路を示す概略断面図である。交換レンズ58,レンズ
マウント,AF駆動機構45等よりなるカメラ本体固定
ブロックAと、アップダウンミラー,ファインダ機構5
9,アパーチャー,測距機構60等よりなるカメラ本体
可動ブロックBに分割されている。図示しない被写体か
らの光は、交換レンズ58を通り、アップダウンミラー
により光路が上方向に導かれファインダ機構59に入射
する。ファインダ機構59では、ペンタプリズム59a
で主光軸に対し平行光になるように導かれ接眼レンズ5
9bに達する。交換レンズ58を通った被写体光の一部
は測距機構60のAFミラー60aにも入射して光路が
下部に導かれAFレンズ60bを介してAFセンサ60
cに達する。
【0005】AF駆動機構45のフランジバック駆動モ
ータ45aにはDCモータが用いられ、その出力軸にモ
ータ45aの回転数を検出するエンコーダ46が設けら
れている。出力軸の先端には、ギヤ45bが設けられ、
さらにギヤ45c,リードスクリュー45dおよび雌ネ
ジ45eが噛合されている。雌ネジ45eは、カメラ本
体可動ブロックB側に固定されており、AFセンサ60
cの情報に基づき、制御部が合焦のためにDCモータ4
5aを回転駆動する。これによりカメラ本体可動ブロッ
クBは光軸に平行に移動しフランジバックは合焦位置に
もたらされる。AF制御回路52はレリーズボタン57
が半押しされることにより出力されるスイッチ57aか
らのAF作動開始信号で測距を行い、AFセンサ60c
より測距信号を得て、DCモータ45aを駆動し、ギヤ
群を介してカメラ本体可動ブロックBを移動させる。A
F制御回路52はDCモータ45aに直結されているロ
ータリエンコーダ46からのエンコーダ信号によりモー
タの回転速度を読みながらカメラ本体可動ブロックBを
合焦点まで駆動する。合焦点に近づくと駆動系の慣性等
を考慮してブレーキをかける。また、間欠信号のデュー
ティ比を変えることにより減速して合焦点までもたらす
複雑な制御を行う。
【0006】合焦点に達し、さらにレリーズボタンが押
し込まれるとスイッチ57bを介してカメラ作動開始信
号が出力され、カメラ作動CPU54はドライブ回路5
5を制御しミラーアップした後、シャッタを切って次の
撮影のための巻き上げを行う。上記DCモータを用いた
バックフォーカス駆動方式の一眼レフカメラでは、上述
したようにロータリエンコーダ46をDCモータ45a
の回転の近い位置、すなわち回転軸に直結し、エンコー
ダ信号によってレンズの移動量を換算して、合焦位置ま
での距離を判定しながら駆動している。また、DCモー
タは高速回転であるため、エンコーダ信号で回転の加速
特性を読み、合焦までの距離を判断しながらかなり前か
らブレーキをかけながら間欠通電で速度を落とし、合焦
位置まで測距しながら暫近する方式を採用している。そ
のため、制御が非常に複雑になり、結果的には合焦の動
作時間が多くかかったり、精度上で割り切りが必要であ
った。特にカメラ本体可動ブロックBは重量および容量
が大きいので、リードスクリューのピッチや負荷をさら
に考慮しながら制御するという極めて複雑な制御が要求
されていた。
【0007】本発明の目的は、駆動機構に高トルクで低
速度回転、静止時の保持トルクの大きい超音波モータを
用い、制御方式が簡易で、しかも重量等が大きいカメラ
本体可動ブロックを高速に精度よく合焦点にもたらすこ
とができるバックフォーカス駆動式オートフォーカス一
眼レフカメラの制御方式を提供することにある。本発明
の他の目的は、上記バックフォーカス駆動機構におい
て、基準位置として必要なFB基準位置を予め精密に調
整可能なバックフォーカス駆動式オートフォーカス一眼
レフカメラの制御方式を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に本発明は、高トルク、低速度回転と静止時の保持トル
クの大きい超音波モータの特性を生かし、超音波モータ
の駆動軸から遊びの発生しない直接直線駆動変換構造と
し、また移動位置検出として直進可動範囲を分割し、移
動量に応じてパルスを発生する装置を設置し、そのパル
ス計数による合焦の最寄り位置で連続駆動を一旦停止せ
しめ、最適正合焦位置までの微小距離は超音波信号をパ
ルス状に断続し、間欠的にステップ駆動させ合焦点にも
たらす方式を採用した。すなわち、本発明によるバック
フォーカス駆動式オートフォーカス一眼レフカメラの制
御方式は、少なくとも撮影レンズ用のレンズマウントを
含むカメラ本体固定ブロックと、少なくともフィルム開
口部を含むカメラ本体可動ブロックと、前記カメラ本体
固定ブロックと可動ブロックとの間を、その距離を調整
可能に結合する固定可動ブロック間連結部と、AF情報
に基づき前記カメラ本体固定ブロックのレンズマウント
と可動ブロックの開口部の距離を調整するAF駆動機構
とから構成され、前記撮影レンズのフランジバックを調
整することにより合焦を行うオートフォーカス一眼レフ
カメラにおいて、前記AF駆動機構の駆動源として静止
時、ロータがステータと摩擦で保持され、外力に対して
大きな保持トルクを有する超音波モータを用い、前記駆
動機構の直進位置を検出する位置検出手段により前記フ
ランジバックの位置を検出し、フランジバックの現在位
置に対する合焦位置が前記位置検出手段の分解能より小
さい距離にあるときは、AFセンサから得られる測距信
号の演算結果に基づくパルス信号を超音波信号に重畳し
て前記超音波モータをステップ駆動させることによりフ
ランジバックを合焦位置にもたらし、フランジバックの
現在位置に対する合焦位置が前記位置検出手段の分解能
より大きい距離にあるときは、前記位置検出手段が出力
する信号をカウントしながら合焦位置から見て前記位置
検出手段の分解能より小さい距離にある前記位置検出手
段の信号発生地点まで移動させ、ついでAFセンサから
得られる測距信号の演算結果に基づくパルス信号を超音
波信号に重畳して前記超音波モータをステップ駆動させ
ることによりフランジバックを合焦位置にもたらすよう
に構成されている。
【0009】また、本発明は特定のフランジバック位置
決めでは微調整可能な手段を設け、精密な停止位置を予
め微調整しておける構造とした。すなわち、本発明は、
少なくとも撮影レンズ用のレンズマウントを含むカメラ
本体固定ブロックと、少なくともフィルム開口部を含む
カメラ本体可動ブロックと、前記カメラ本体固定ブロッ
クと可動ブロックとの間を、その距離を調整可能に結合
する固定可動ブロック間連結部と、AF情報に基づき前
記カメラ本体固定ブロックのレンズマウントと可動ブロ
ックの開口部の距離を調整するAF駆動機構とから構成
され、前記撮影レンズのフランジバックを調整すること
により合焦を行うオートフォーカス一眼レフカメラにお
いて、フランジバック基準位置を検出するフランジバッ
ク基準位置検出手段を設け、前記オートフォーカス機能
の他に、外部操作によりマニュアルフォーカスまたはマ
クロ撮影等にしたときに、前記フランジバック基準位置
検出手段により予め規定のフランジバック位置にもたら
し、かつ、前記フランジバック基準位置検出手段は、カ
メラの製造工程において予め所定の規格のフランジバッ
ク位置になるように微調整可能な手段を有している。
【0010】
【作用】上記構成によれば、位置検出や駆動機構が単純
化され、かつ制御演算が簡略される。また、常時回転エ
ンコーダパルスから換算し、ブレーキをかけたり微駆動
状態にして最適位置まで暫近移動するDCモータ制御方
式に比べ、スピードと精度が向上する。さらに、マニュ
アルフォーカスとして用いる機能として、従来カメラの
基準となるフランジバック位置に速やかに精度良く設定
することが可能となる。
【0011】
【実施例】以下、図面を参照して本発明をさらに詳しく
説明する。図1は本発明によるバックフォーカス駆動式
オートフォーカス一眼レフカメラの駆動源として用いら
れる超音波モータ(以下「USM」という)の概略断面
図である。まず、USMの構造を簡単に説明する。金属
の円盤形状のステータ1がベアリング4を介して軸5に
取り付けられている。金属弾性体であるロータ2は緩衝
材7を介し軸5にナット8で取り付けられている。ロー
タ2の外周上面は、薄肉部2aの撓みにより発生する弾
性によりステータ1の接触側1aに摩擦係数の高いライ
ナー材3を介して押し付けられた状態となっている。
【0012】適度な圧力が得られた位置で軸5とナット
8が接着固定されるため、ロータ2と軸5が一体となっ
て回転する。発振器12は共振周波数に近い周波数で発
振し、その発振出力はアンプ10aで高電圧に変換され
てステータ1の外周上面に貼り付けられている圧電セラ
ミックス9の一方の極に入力される。発振器12の発振
出力は位相器11により90度位相変化させられ、アン
プ10bで高電圧に変換されて圧電セラミックス9の他
方の極に入力される。すなわち、圧電セラミックス9の
それぞれの電極に相互に90度位相が異なる振動高電圧
が印加される。
【0013】これにより圧電セラミックス9は振動に合
わせてたわみ振動が発生する。この振動がステータ1に
伝達され、位相の異なる振動が合成されて、ロータ2の
接触表面でぐるぐる廻る進行波となるため、接触してい
るロータ2に波の進行方向とは逆の方向に回転トルクが
発生しロータ2が回転する。このUSMは以下のような
特性を有している。 (1)静止時の保持トルクが大きい。 (2)低速回転、高トルクである。 (3)応答性が非常に速い。 本発明はこのUSMの特性のうち、特に(2),(3)
の特性を活かし、BF駆動機構に対して最も有利で独特
な制御方式を提供するものである。
【0014】図2は本発明によるバックフォーカス駆動
式オートフォーカス一眼レフカメラの制御方式の実施例
を示す破断斜視図である。カメラ本体固定ブロックはレ
ンズ25と、マンウトベース26と、これに連なる底部
41より構成されている。カメラ本体可動ブロックは、
ミラーボックス43と、ファインダ系のペンタプリズム
42と、アパーチャー部44等を含んで構成されてい
る。USMの回転を遊びなく直進移動に変換する機構部
はカメラの左下部付近に設けられている。カメラ本体固
定ブロック側の左下部付近にガイド棒28が、右上部付
近にガイド棒23がそれぞれ架け渡されている。一方、
ミラーボックス43の左下にそれぞれ貫通孔を有する承
け部29と30が固定されている。ガイド棒28を上記
貫通孔に通すことにより承け部29と30がガイド棒2
8に沿って摺動できるようになっている。同様にミラー
ボックス43の右上に貫通孔を有する承け部24が固定
され、この貫通孔にガイド棒23を通すことにより摺動
できるようになっており、カメラ本体固定ブロックに対
してカメラ本体可動ブロックが光軸に平行に移動できる
構造になっている。
【0015】承け部29の上面にバネ掛けピン34が植
設されており、このバネ掛けピン34にバネ35の一端
が掛けられている。バネ35の他端はワイヤ31の先端
に設けられているバンド40に結合され、承け部30に
植設されたローラ36,38に掛け渡され、U字状に屈
曲させられ、さらにカメラ固定ブロック側に設置されて
いる超音波モータ32の上側で、プーリ形状の軸33に
図のように巻き付けられ、承け部29に植設されている
固定ピン39に固定されている。ワイヤ31はバネ35
によって引っ張られているため、ワイヤ31と軸33と
の間には大きな摩擦力が発生し、超音波モータ32が回
転すると、それにしたがってワイヤ31の巻き付け位置
が移動する。上記構成により、USMの回転は遊びなく
直線移動に変換され、カメラ本体可動ブロックを移動さ
せフランジバックを合焦点にもたらすことができる。こ
の直進移動変換機構は、駆動効率が良く騒音の発生が無
く、大きいトルクを確実に伝達することができ、仮に大
きな衝撃が加わった場合でも、その衝撃はワイヤ31の
先端に接続されているバネ35で吸収される。
【0016】この直線移動変換機構により高速にしかも
精度よく合焦点にもたらすために直接直動位置が読み取
れる簡易なリニアエンコーダ機構部をカメラ右上部に設
けている。カメラ本体固定ブロック側にはエンコーダス
リット固定板16およびスリット固定板22をそれぞれ
有するホトカプラ15および19が設けられている。一
方、カメラ本体可動ブロック側には移動量検出エンコー
ダスリット18およびBF基準位置検出スリット20が
刻み込まれたエンコーダスリット移動板17が取り付け
られている。カメラ本体可動ブロックの移動により移動
量検出エンコーダスリット18はホトカプラ15を、B
F基準位置検出スリット20はホトカプラ19をそれぞ
れ横切るように移動する。ホトカプラ15およひ19の
出力は後述の制御回路に入力するようになっている。ま
た、ホトカプラ19はカメラ製造工程において、微調整
ネジ21によりその位置を僅かに調整可能である。フラ
ンジバック基準位置検出手段は、ホトカプラ19とBF
基準位置検出スリット20よりなる部分が、直進位置を
検出する位置検出手段は、ホトカプラ15と移動量検出
エンコーダスリット18によりなる部分がそれぞれ対応
する。
【0017】このリニアエンコーダ機構部は、直接直動
位置を読み取れる簡易なもので、特別な分解能の高い高
価なエンコーダではない。本発明による制御方式は、超
音波モータの特性を生かし、上記リニアエンコーダ機構
部により直動位置を検出し、フル駆動とパルス駆動を用
いてエンコーダの分解能より小さい微小距離の制御を可
能とし、合焦精度とスピードの高い制御を実現したもの
である。以下、図3,図4および図5を用いて制御方式
を説明する。説明に用いる記号の意味はつぎの通りであ
る。 Δf:現在のBF位置からのデフォーカス量で、+はB
Fが増える方向、−は減る方向を示す。 δs:エンコーダの最小検出距離(分解能,スリットの
ピッチ)である。 δr:モータに駆動超音波信号を微小時間δt与えたと
きの微小直進する移動量。その微小移動量はδs>δr
で、必要とする合焦精度の距離よりも小さく、負荷変動
を考慮した最小移動量とする。
【0018】図3において、カメラを被写体に向けてレ
リーズボタンを半押しにすると、制御回路は起動され被
写体からの光をAFセンサに受け測距を行う(S30
1)。そして、現在のバックフォーカス位置に対するピ
ントの誤差量(デフォーカス量)±Δfを算出する(S
302)。ただし、+はBFが増える方向、−は減る方
向を示す。そこで、このΔfがエンコーダの分解能δs
より大きいか小さいかを判断する(S303)。分解能
δsの幅より小さい場合は1パルス移動量δrのおおよ
そ何倍かを算出する(S304)。すなわちmを算出
し、mパルスだけUSMに超音波信号を送り駆動せしめ
る(S305)。これは自己の移動量を読まない制御方
式で、制御理論ではオープン制御に当たる。このmパル
ス移動でほぼ合焦点に達しているが、再度測距し(S3
06)、必要とする精度範囲の合焦点に達しているかど
うかの判断をする(S308)。完全に合焦点に達して
いないときは1パルス駆動してから測距し、合焦判断を
行うことを繰り返し、合焦点に漸近していくように制御
を行う(S307,S308)。図4(a)にはエンコ
ーダの分解能δsより小さい距離を移動する合焦制御の
例を示してある。
【0019】次に、Δfがエンコーダの分解能δsより
大きい場合、移動方向を定め、まずUSMがエンコーダ
の信号が出るまで回転する(S309,S310)。エ
ンコーダ信号が出た時点で再び測距と誤差Δf量を算出
し(S311,S312)、その誤差量|p×δs+q
×δr|(p,q:自然数)を算出する(S313)。
次にエンコーダパルス信号をカウントしながらUSMを
フル回転してBFをp×δsだけ移動する(S314,
S315)。その移動が完了すると、残りを今度はδt
のパルス幅でq回パルスを送る(S316)。ここでほ
ぼ合焦点に達しているが、再度測距を行い、若干のズレ
があればそれを補正すべく1パルスづつ測距をしなが
ら、前記と同じように合焦点に漸近する(S317,S
318,S319)。そして合焦点に達したとき制御を
完了する。図4(b)にはエンコーダの分解能δsより
大きい距離を移動する合焦制御の例を示してある。以上
のようにUSMの特性を活かし、オープン制御とクロー
ズ制御を行い、そのクローズ制御の信号もエンコーダ信
号と測距信号をとり混ぜて合焦スピードとその精度を向
上させている。
【0020】次に、AF撮影から従来のMF撮影に切り
替えたとき、交換レンズ群のフランジバック基準位置に
精度良くBFを移動させる必要がある。AF/MF切換
ダイヤルによってMFモードに切り換えられると、制御
回路はMF撮影か否かを判断する(S401)。MF撮
影であると判断すると、超音波モータは右回転しカメラ
本体可動ブロックはBF(−)方向に移動する(S40
2)。そして制御回路は基準位置に達したか否かをホト
カプラ19の出力によって判断する。達していなければ
再度BF(−)方向への移動を繰り返しカメラ本体可動
ブロックを基準位置に位置付ける(S403)。カメラ
製造工程においては、ホトカプラ19の位置が微調整ネ
ジ21で調整されており、MF撮影に切り替えたとき、
基準フランジバックの絶対位置が保証される。図2で
は、フランジバック基準位置検出手段としてスリットと
ホトカプラよりなる例を示しているが、これに限らず微
調整できるならば一般的なスイッチでも良い。
【0021】
【発明の効果】以上、説明したように本発明は、超音波
モータを駆動機構の駆動源に用い、位置検出および駆動
機構を単純化し、制御演算が簡略化されたバックフォー
カス駆動機構の制御方式を実現するものである。したが
って、常時回転エンコーダパルスから換算し、ブレーキ
をかけたり微駆動状態にして最適位置まで暫近移動する
DCモータ制御方式に比べ、合焦スピードと精度が向上
するという効果がある。また、フランジバック基準位置
検出手段を設け、カメラ製造工程で微調整可能に構成し
ているので、マニュアルフォーカスに切り換えて用いる
場合、カメラの基準となるフランジバック位置に速やか
に精度良く設定することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるバックフォーカス駆動式オートフ
ォーカス一眼レフカメラの制御方式に用いるUSMの構
造を示す概略断面図である。
【図2】本発明によるバックフォーカス駆動式オートフ
ォーカス一眼レフカメラの制御方式の実施例を示すカメ
ラ破断斜視図である。
【図3】本発明による制御方式の動作を説明するための
フローチャートである。
【図4】本発明による制御方式を説明するための図であ
る。
【図5】基準位置移動制御を説明するためのフローチャ
ートである。
【図6】既に提案しているバックフォーカス駆動式一眼
レフカメラの構造および制御回路を示す概略断面図であ
る。
【符号の説明】
1…ステータ 2…ロータ 3…ライナー材 4…ベアリング 5…軸 6…止め輪 7…緩衝材 8…ナット 9…圧電セラミックス 10…アンプ 11…位相器 12…発振器 15,19…ホトカプラ 16…エンコーダスリット固定板 17…エンコーダスリット移動板 18…移動量検出エンコーダスリット 20…BF基準位置検出スリット 21…微調整ネジ 22…スリット固定板 23,28…案内棒 24,29,30…承け部 25…レンズ 26…マウントベース 27…フィルム室 31…ワイヤ 32…超音波モータ(USM) 33…軸 34…バネ掛けピン 35…バネ 36,38…ローラ 39…固定ピン 40…バンド 45…AF駆動機構 46…ロータリエンコーダ 51…位置検出スイッチ 52…AF制御回路 53…FB駆動回路 54…カメラ作動CPU 55…ドライブ回路 56…AF/MF切換ダイヤル 57…レリーズボタン 58…交換レンズ 59…ファインダ機構 60…測距機構 61…AFミラー 62…AFレンズ 63…AFセンサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03B 13/34

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも撮影レンズ用のレンズマウン
    トを含むカメラ本体固定ブロックと、少なくともフィル
    ム開口部を含むカメラ本体可動ブロックと、前記カメラ
    本体固定ブロックと可動ブロックとの間を、その距離を
    調整可能に結合する固定可動ブロック間連結部と、AF
    情報に基づき前記カメラ本体固定ブロックのレンズマウ
    ントと可動ブロックの開口部の距離を調整するAF駆動
    機構とから構成され、前記撮影レンズのフランジバック
    を調整することにより合焦を行うオートフォーカス一眼
    レフカメラにおいて、 前記AF駆動機構の駆動源として静止時、ロータがステ
    ータと摩擦で保持され、外力に対して大きな保持トルク
    を有する超音波モータを用い、 前記駆動機構の直進位置を検出する位置検出手段により
    前記フランジバックの位置を検出し、フランジバックの
    現在位置に対する合焦位置が前記位置検出手段の分解能
    より小さい距離にあるときは、AFセンサから得られる
    測距信号の演算結果に基づくパルス信号を超音波信号に
    重畳して前記超音波モータをステップ駆動させることに
    よりフランジバックを合焦位置にもたらし、 フランジバックの現在位置に対する合焦位置が前記位置
    検出手段の分解能より大きい距離にあるときは、前記位
    置検出手段が出力する信号をカウントしながら合焦位置
    から見て前記位置検出手段の分解能より小さい距離にあ
    る前記位置検出手段の信号発生地点まで移動させ、つい
    でAFセンサから得られる測距信号の演算結果に基づく
    パルス信号を超音波信号に重畳して前記超音波モータを
    ステップ駆動させることによりフランジバックを合焦位
    置にもたらすように構成したことを特徴とするバックフ
    ォーカス駆動式オートフォーカス一眼レフカメラの制御
    方式。
  2. 【請求項2】 少なくとも撮影レンズ用のレンズマウン
    トを含むカメラ本体固定ブロックと、少なくともフィル
    ム開口部を含むカメラ本体可動ブロックと、前記カメラ
    本体固定ブロックと可動ブロックとの間を、その距離を
    調整可能に結合する固定可動ブロック間連結部と、AF
    情報に基づき前記カメラ本体固定ブロックのレンズマウ
    ントと可動ブロックの開口部の距離を調整するAF駆動
    機構とから構成され、前記撮影レンズのフランジバック
    を調整することにより合焦を行うオートフォーカス一眼
    レフカメラにおいて、 フランジバック基準位置を検出するフランジバック基準
    位置検出手段を設け、前記オートフォーカス機能の他
    に、外部操作によりマニュアルフォーカスまたはマクロ
    撮影等にしたときに、前記フランジバック基準位置検出
    手段により予め規定のフランジバック位置にもたらし、 かつ、前記フランジバック基準位置検出手段は、カメラ
    の製造工程において予め所定の規格のフランジバック位
    置になるように微調整可能な手段を有することを特徴と
    するバックフォーカス駆動式オートフォーカス一眼レフ
    カメラの制御方式。
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