JPH06201853A - 時計モジュール - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 時計モジュールにおいて、ハウジング内の設
置場所やハウジングの大きさなどによって制約を受けて
も、表示部の大きさ、形状、設置位置などを自由に設定
できるようにする。 【構成】 内部表示部２３と外部表示部２５の２つの表
示部を有する液晶表示装置２０をフィルム状に形成し、
この液晶表示装置２０の内部表示部２３をアナログムー
ブメント１１および回路基板１４などが収納されたハウ
ジング１０の薄肉部１０ｂと回路基板１４の間に挿入
し、この内部表示部２３側に設けられた接続端子と回路
基板１４とをインターコネクタ２６、２７で電気的に接
続するとともに、液晶表示装置２０の外部表示部２５を
ハウジング１０の下部側の側面から外部に延出させた。
このため、ハウジング１０内の設置場所やハウジング１
０の大きさなどによって内部表示部２３が制約を受けて
も、外部表示部２５は大きさ、形状、設置位置などを自
由に設定することができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】この発明は、電子時計の時計モジ
ュールに関する。

【０００２】

【従来の技術】従来、電子時計の時計モジュールには、
デジタル表示部とアナログムーブメントとを備えたもの
がある。この時計モジュールのデジタル表示部は、一対
のガラス基板間に液晶を封入した液晶表示装置からな
り、この液晶表示装置がアナログムーブメントと共にハ
ウジング内に組み込まれた構造となっている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな時計モジュールでは、多機能化に応えるために、液
晶表示装置の表示面積を大きくして多くの情報を表示す
ることが要望されているが、液晶表示装置が一対のガラ
ス基板間に液晶を封入した平板状に形成されているた
め、アナログムーブメントなどの部品によって制約を受
けるのでハウジング内の限られた部分にしか配置するこ
とができないばかりか、液晶表示装置の表示面積がハウ
ジングの大きさによって決定されていまい、このため表
示面積を充分に大きくすることができないという問題が
あった。この発明は上記事情に鑑みてなされたもので、
その目的とするところは、ハウジング内の設置場所やハ
ウジングの大きさなどによって制約を受けても、表示部
の大きさ、形状、設置位置などを自由に設定することの
できる時計モジュールを提供することである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】この発明は、上記目的を
達成するために、時計を駆動するための回路基板などの
電子部品を収納するハウジングと、一端側がハウジング
内に挿入されて回路基板に電気的に接続されるととも
に、他端側がハウジングの側面から延出され、この延出
された部分に外部表示部が設けられたフィルム状の液晶
表示装置とからなるものである。

【０００５】

【作用】この発明によれば、フィルム状の液晶表示装置
の一端側をハウジング内に挿入して回路基板に電気的に
接続するとともに、液晶表示装置の他端側の外部表示部
をハウジングの側面から外部に延出させたので、ハウジ
ング内の設置場所やハウジングの大きさなどによって制
約を受けても、表示部の大きさ、形状、設置位置などを
自由に設定することができる。

【０００６】

【実施例】以下、図１〜図８を参照して、この発明の一
実施例を説明する。図１および図２は電子腕時計を示
す。この電子腕時計は、デジタル機能とアナログ機能を
兼ね備えたものであり、合成樹脂製の腕時計ケース１を
備えている。腕時計ケース１は、図２に示すように、上
部側が平坦部１ａに形成され、手前側（下側）が緩やか
に傾斜した傾斜部１ｂに形成されている。この腕時計ケ
ース１の平坦部１ａにおける左側面（表面）には時計ガ
ラス２が装着され、傾斜部１ｂにおける左側面には表示
ガラス３が複数個装着されている。また、腕時計ケース
１内には後述する時計モジュール４が収納されており、
腕時計ケース１の右側面（裏面）には平坦部１ａ側がこ
れと平行な平面で傾斜部１ｂの中間からこれとほぼ平行
な傾斜面を有する金属板の裏蓋５が取り付けられてい
る。なお、腕時計ケース１の上下端には時計バンド６が
ピン部材７により取り付けられており、また腕時計ケー
ス１の左右両側端には図１に示すように複数の押釦８が
設けられている。

【０００７】図３〜図５は時計モジュール４を示す。こ
の時計モジュール４は、合成樹脂製のハウジング１０を
備えている。このハウジング１０は、腕時計ケース１の
平坦部１ａ内に配置されるものであり、ほぼ平板状をな
し、図４に示すように平板部１０ａの手前側にその右側
面（裏面）が一段薄く切り欠かれた薄肉部１０ｂが形成
された構造となっている。そして、ハウジング１０の平
板部１０ａには、図３に示すようにアナログムーブメン
ト１１が収納されているとともに、図５に示すように電
池１２が収納されている。この場合、アナログムーブメ
ント１１は、指針軸１１ａがハウジング１０の左側面
（表面）に設けられた文字板１３の貫通孔（図示せず）
を通して突出し、この突出した指針軸１１ａに図１に示
すような指針１１ｂが取り付けられた構造となってい
る。また、ハウジング１０の平板部１０ａの右側面に
は、図４に示すように、回路基板１４が一段薄い薄肉部
１０ｂと対応する位置に突出した状態で配置されてい
る。この回路基板１４は、その右側面に配置された地板
１５のフック部１５ａが図５に示すハウジング１０の左
右の係止突起１０ｃに係止されることにより、地板１５
でハウジング１０に押え付けられている。この場合、地
板１５のフック部１５ａには、図５に示すように上下方
向に延設されたスイッチ接触板１５ｂがそれぞれ設けら
れている。これらスイッチ接触板１５ｂは各先端が回路
基板１４の左右の縁部に設けられた接点電極１４ａに接
離可能に離間対向し、図１に示す押釦８の押圧操作に応
じて各接点電極１４ａに接触するようになっている。

【０００８】また、ハウジング１０の薄肉部１０ｂと回
路基板１４との間には、フィルム状の液晶表示装置２０
の一部が取り付けられている。この液晶表示装置２０
は、図６〜図８に示すように、１枚の透明な合成樹脂製
のベースシート２１の上部側の裏面（図７では右側面）
に透明な合成樹脂製の表示シート２２の周縁部を溶着し
てこれらの内部に液晶（図示せず）を封入することによ
り内部表示部２３が形成されているとともに、ベースシ
ート２１の下部側の裏面に透明な合成樹脂製の表示シー
ト２４の周縁部を溶着してこれらの内部に液晶（図示せ
ず）を封入することにより外部表示部２５が形成された
構造になっている。この場合、下部側の外部表示部２５
は、上部側の内部表示部２３よりも表示面積が大きく形
成されている。このため、ベースシート２１は、内部表
示部２３と外部表示部２５との間の両側に切り込み部２
１ａが形成され、これにより内部表示部２３と外部表示
部２５との間の幅を狭く形成されている。また、内部表
示部２３の両側におけるベースシート２１には、ハウジ
ング１０に設けられた位置決め用ボス１０ｄ（図５参
照）が挿入して位置決めされる位置決め孔２１ｂが設け
られている。さらに、ベースシート２１の裏面（図７で
は右側面）には、内部表示部２３の上部側に内部表示部
２３用の接続端子２１ｃが設けられ、内部表示部２３の
下側に外部表示部２５用の接続端子２１ｄが設けられて
いる。

【０００９】そして、液晶表示装置２０は、図４に示す
ように、上部側の内部表示部２３がハウジング１０の薄
肉部１０ｂと回路基板１４との間に挿入され、ベースシ
ート２１の位置決め孔２１ｂがハウジング１０の位置決
め用ボス１０ｄによって位置決めされ、これにより内部
表示部２３がハウジング１０の薄肉部１０ｂに設けられ
た表示窓部１６に対応して配置されている。なお、図２
に示すようにハウジング１０の左側面に設けられた文字
板１３には、ハウジング１０の表示窓部１６に対応して
表示用開口部１３ａが設けられている。また、液晶表示
装置２０の内部表示部２３と回路基板１４との間には、
枠状の押え板２８によって支持された第１、第２のイン
ターコネクタ２６、２７が配置されている。この場合、
第１のインターコネクタ２６は内部表示部２３用の接続
端子２１ｃと回路基板１４とに弾接して両者を電気的に
接続し、第２のインターコネクタ２７は外部表示部２５
用の接続端子２１ｄと回路基板１４とに弾接して両者を
電気的に接続するためのものである。一方、液晶表示装
置２０の外部表示部２５は、図３〜図５に示すように、
ハウジング１０の下部側の側面から外部に延出され、図
２に示すように、腕時計ケース１の傾斜部１ｂ内に、各
表示部が腕時計ケース１の傾斜部１ｂに設けられた複数
の表示ガラス３に対応した状態で配置されている。

【００１０】このような電子腕時計では、フィルム状の
液晶表示装置２０の内部表示部２３をハウジング１０内
に挿入して回路基板１０に電気的に接続するとともに、
液晶表示装置２０の外部表示部２５をハウジング１０の
下部側の側面から外部に延出させたので、ハウジング１
０内の設置場所やハウジング１０の大きさなどによって
内部表示部２３が制約を受けても、外部表示部２５の大
きさ、形状、設置位置などを自由に設定することができ
る。特に、液晶表示装置２０は、ベースシート２１と２
枚の表示シート２２、２４とによってフィルム状に形成
されているので、図２に示すように、腕時計ケース１が
平坦部１ａと傾斜部１ｂとで形成されていても、液晶表
示装置２０を適宜屈曲させて収納することができるた
め、腕時計ケース１の形状を自由に形成することができ
る。また、液晶表示装置２０は、フィルム状であるか
ら、ハウジング１０や腕時計ケース１に組み込んだ際の
耐衝撃強度を向上させることができるとともに、２つの
表示部２３、２５を１枚のベースシート２１に一体に形
成したので、部品点数の削減および低価格化を図ること
ができる。

【００１１】なお、上述した実施例では、電子腕時計に
適用した場合について述べたが、これに限らず、置き時
計やトラベルウォッチなどの電子時計にも広く適用する
ことができる。

【００１２】

【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、フィルム状の液晶表示装置の一端側をハウジング内
に挿入して回路基板に電気的に接続するとともに、液晶
表示装置の他端側の外部表示部をハウジングの側面から
外部に延出させたので、ハウジング内の設置場所やハウ
ジングの大きさなどによって制約を受けても、表示部の
大きさ、形状、設置位置などを自由に設定することがで
きる。

【図面の簡単な説明】

【図１】この発明の電子腕時計の外観正面図。

【図２】図１のＡ−Ａ断面図。

【図３】図２の時計モジュールの拡大正面図。

【図４】図３の時計モジュールの一部破断した右側面
図。

【図５】図３の時計モジュールの地板の一部を取り除い
た状態の裏面図。

【図６】図３の液晶表示装置の正面図。

【図７】図６の液晶表示装置の右側面図。

【図８】図６の液晶表示装置の裏面図。

【符号の説明】

４ 時計モジュール １０ ハウジング １１ アナログムーブメント １２ 電池 １４ 回路基板 １６ 表示窓部 ２０ 液晶表示装置 ２３ 内部表示部 ２５ 外部表示部

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 時計を駆動するための回路基板などの電
   子部品を収納するハウジングと、 一端側が前記ハウジング内に挿入され、前記回路基板に
   電気的に接続されるとともに、他端側が前記ハウジング
   の側面から延出され、この延出された部分に外部表示部
   が設けられたフィルム状の液晶表示装置と、 からなることを特徴とする時計モジュール。
2. 【請求項２】 請求項１において、前記液晶表示装置の
   前記ハウジング内に挿入されている部分に内部表示部が
   設けられ、前記ハウジングに前記内部表示部に対応する
   表示窓部が設けられていることを特徴とする時計モジュ
   ール。
3. 【請求項３】 請求項１において、前記ハウジングに
   は、指針を駆動するためのアナログムーブメントが収納
   されていることを特徴とする時計モジュール。