JPH0620171U - 貨物自動車用煽におけるパネル材接合構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 結合、分解の容易なパネル材の新規な端部接
合構造を提供する。 【構成】 一方のパネル材ａの下部外側に弧状のめす結
合部2aを、内側に巾広のめす結合部2bを、さらに該めす
結合部2bの上部に係止突部5aを有する横溝５を備え、相
手方のパネル材ｂの上部外側に前記めす結合部2aに対応
する弧状のおす結合部3aを、内側に前記めす結合部2bに
対応するおす結合部3bを、さらに該おす結合部3bの下部
に係止突部6aを有する横溝６を有し、上下のパネル材ａ
とｂのおす結合部とめす結合部を係合したのち上下パネ
ル材の横溝５と６に連結具ｄの１対の脚片４，４を挿入
して上下のパネル材ａとｂを結合するようにした。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案はトラックの煽（図１）に使用する押出成型された型材（以下パネル材 という）の接合構造に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、金属製中空型材からなる煽パネルは図４，図５に示したように、複数の 金属製型材ａ，ｂ，ｃを上下に重ねて接合し、さらに図４に示すように煽の長手 方向に一定間隔で長尺ボルトｄを貫通させ、長尺ボルトｄの端部でナットを締め て固定した構造のものが多く使用されていた。この構造のものは煽の側面に開口 部を設けて、この開口部で長尺ボルトｄの緊結作業をおこなった後、蓋板ｆで開 口部を閉鎖するようになっており、組立に多大の工数を要する難点があった。 このように接合部の強度を保持する為必然的に構造が複雑となり、一旦接合さ れると、容易に解体（分解）不可能な構造とならざるを得なかった。この為に煽 の一部破損が生じた場合でも、煽全部を新品と交換しなければならず、又構造が 複雑な為に接合作業に時間を要し、経済上好ましくなかった。

【０００３】

【考案が解決しようとする課題】

本考案は、叙上の問題点を改良したパネル材の新規な端部接合構造を提供しよ うとするものである。 即ち、一旦組立てた後は、煽を構成するパネルとパネルを接続する連結具によ って容易かつ強固に連結され、この連結具を破壊しない限り煽を分解することが できないが、逆に連結具さえ除去すれば簡単に各パネルを分解できるような煽構 造を提供することを目的とする。

【０００４】

【課題を解決するための手段】

一方のパネル材ａの下部外側に弧状のめす結合部2aを、内側に巾広のめす結合 部2bを、さらに該めす結合部2bの上部に係止突部5aを有する横溝５を備え、相手 方のパネル材ｂの上部外側に前記めす結合部2aに対応するおす結合部3aを、他の 側に前記めす結合部2bに対応する弧状のおす結合部3bを、さらに該おす結合部3b の下部に係止突部6aを有する横溝６を有し、上下のパネル材ａとｂのおす結合部 とめす結合部を係合したのち上下パネル材の横溝５と６に連結具ｄの１対の脚片 ４，４を圧入して上下パネル材を結合するようにした。

【０００５】

【実施例】

図２は本考案のパネル接合構造を実施した煽Ａの断面図である。この煽Ａは上 部パネルａ、中間パネルｂ、そして下部パネルｃを接合したものである。各パネ ルの接合部１が新規な接合構造となっている。

【０００６】 図３は上部パネルａと中間パネルｂとの接合部１を分解して示したもので、パ ネル材ａの下端にはめす結合部2aと2bが、これに対しパネル材ｂの頂部にはおす 結合部3aと3bが設けられている。めす結合部2aは煽の外側に向って弧状に弯曲し た溝となっており、おす結合部3aはこのめす結合部2aに丁度嵌るよう外側に弧状 に弯曲している。めす結合部2bはパネル材下端の内側に設けられ、巾広の溝でこ れに対応するおす結合部3bは内側に屈曲している。そして前記めす結合部2bの溝 内にはガスケットパッキンｇが挿入されており、上下パネルａ，ｂが結合したと き、下パネルｂのおす結合部3bの内側に屈曲した先端が前記ガスケットパッキン ｇを上に押圧して、雨水の通過を阻止している。

【０００７】 ｄはパネル材ａとパネル材ｂを結合する連結具で、１対の平行な脚片４，４を 有している。脚片４の先端部は膨出部4aとなり、両パネル材ａとｂを結合したと き、抜けないようになっている。脚片４に対応してパネル材ａには前記めす結合 部2bの上部に横溝５が設けられている。横溝５の下部には前記膨出部4aと係合す る係止突部5aが一体に設けられている。

【０００８】 又パネル材ｂ側にも前記おす結合部3bの下部に脚片４に対応した横溝５が設け られ、該横溝５の上部にも脚片４の膨出部と係合する係止突部5aが一体に設けら れている。当然のことであるが、パネル材ａとｂを結合したときの横溝５と６と の距離は連結具ｄの脚片４，４間の距離と等しくなっている。

【０００９】

【パネル材ａとｂの結合方法】

１）パネル材ｂのおす結合部3aをパネル材ａのめす結合部2aに対し円弧に沿っ て挿入する。 ２）反対側のおす結合部3bをめす結合部2b内に納める。 ３）連結具ｄの脚片４，４を側方からパネル材ａとパネル材ｂの横溝５と６に 押し込む。係止突部5a,6aと膨出部4a,4aが係合したならば、結合は完了である。

【００１０】

【分解方法】

結合の逆の方法で簡単に行うことができる。即ち先に連結具ｄを抜き出せば、 あとはパネルａとパネルｂのおす・めす結合部3aと2aを円弧に沿って緩やかに抜 き出せばよい。 なお以上の実施例は煽を構成する部材の結合を例にとって説明したが、煽に限 らず、コンテヤやバン型車両の側壁や床構造材の結合にも応用することも勿論可 能である。

【００１１】

【効果】

以上の構成であるから、１）パネル材の結合が容易なばかりでなく連結具ｄを 取除けば、パネル材ａとｂを容易に分解できるので、修理・とりかえがきわめて 容易である。 ２）従ってパネル材で組立てられた構造物の部分補修が可能となり経済的であ る。

【図面の簡単な説明】

【図１】パネル材を結合して構成した煽の斜視図。

【図２】本考案を実施した煽の断面図。

【図３】結合部の分解詳細図。

【図４】公知煽の正面図。

【図５】同じく拡大断面図。

【符号の説明】

Ａ 煽 ａ 上部パネル材 ｂ 中間パネル材 ｃ 下部パネル材 ｇ ガスケットパッキン材 １ (パネルの)接合部 2a,2b めす結合部 3a,3b おす結合部 ４ 脚片 4a 膨出部 ５，６ 横溝 5a,6a 係止突部

Claims (2)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 一方のパネル材(ａ)の下部外側に弧状の
   めす結合部(2a)を、内側に巾広のめす結合部(2b)を、さ
   らに該めす結合部(2b)の上部に係止突部(5a)を有する横
   溝(５)を備え、相手方のパネル材(ｂ)の上部外側に前記
   めす結合部(2a)に対応する弧状のおす結合部(3a)を、内
   側に前記めす結合部(2b)に対応するおす結合部(3b)を、
   さらに該おす結合部(3b)の下部に係止突部(6a)を有する
   横溝(６)を有し、上下のパネル材(ａ)と(ｂ)のおす結合
   部とめす結合部を係合したのち上下パネル材の横溝(５
   と６)に連結具(ｄ)の１対の脚片(４，４)を圧入して上
   下のパネル(ａとｂ)を結合するようにしたことを特徴と
   する貨物自動車用煽におけるパネル材接合構造。
2. 【請求項２】 上パネル材(ａ)の前記結合部(2b)の巾広
   の溝内にガスケットパッキン材(ｇ)が挿入され、上下パ
   ネル(ａとｂ)が結合したとき、下パネル(ｂ)の結合部(3
   b)の先端が前記ガスケットパッキン(ｇ)を押圧して前記
   上パネル(ａ)と下パネル(ｂ)の結合部をシ−ルするよう
   にした請求項１の貨物自動車用煽におけるパネル材接合
   構造。