JPH0620087U - ボールペン - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【目的】 人指し指一本を主体とした動きにより筆記す
ることができ、また、個人差に合わせて位置調整ができ
ることから疲れることなく長時間に亘る筆記業務が可能
なボールペンを提供する。 【構成】 ペン軸の把握部に人指し指の指先を載置する
ための載置片を、上記ペン軸の軸心方向に対し位置変更
が可能で、しかも載置される指先の力が該ペン軸の先端
部近くに掛かるように斜め下方に向けて取付けたボール
ペン。

Description

【考案の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】

本考案はボールペン、特にペン軸の把握部に人指し指の指先を載置すべき載置 片を装着することにより軽い力の筆記と楽な握り具合で、疲れることなく長時間 に亘る筆記が可能なボールペンに係るものである。

【０００２】

【従来の技術】

従来、この種のボールペンは、ペン軸が断面六角形や円形のステイック状から なるために親指、人指し指および中指の三本で握り締めながら筆記されるが、筆 圧により滑り易いために把握部に微細凹凸部を刻設してなるものが一般に使用さ れている。

【０００３】 しかしながら、上記三本の指で握り締めながら筆記するには意外と大きな力を 必要とする関係上、比較的大きな筆圧を必要とするボールペンを用いて長時間筆 記業務を行った場合、指先や手首や肩等に疲れが溜まり、この結果、頚肩腕症候 群等の症状を生じるという弊害を有していた。

【０００４】

【考案が解決しようとする課題】

そこで、ボールペンを握り易くするために把握部の径を大きくしたものが、考 案され、使用されるに至ったが、未だ三本の指で強固に握り締めながらペン軸へ の圧力により生じる摩擦力と先端部からの筆記圧のバランスにより筆記される関 係上、上記課題を解消するまでには至らなかった。

【０００５】 本考案は上記従来品の欠点を解決すべく考案されたものであって、従来のボー ルペンのように三本の指で強固に握り締める必要がなく、人指し指一本を主体と した動きで力を効率的に使い、軽い力の筆記と楽な握りで、疲れることなく長時 間に亘り自由にしかも安定した筆記が可能なボールペンを提供せんとするもので ある。

【０００６】

【課題を解決するための手段】

本考案は上記に鑑み考案されたものであって、ペン軸の把握部に、人指し指の 指先を載置すべき載置片を、上記ペン軸の軸心方向に対し位置変更可能にして、 且つ載置される指先の力が該ペン軸の先端部近傍に掛かるように斜め下方に向け て突設せしめてなるボールペンである。

【０００７】 本考案における上記載置片としては、内面に指先の面に沿うように曲面を設け てなる曲成板の使用が好ましく、また、上記曲面に軟質合成樹脂発泡体のような 弾性体を成層してなるものの使用が指先へのフイット性よりして好ましい。

【０００８】 また、上記載置片は該載置片に加わる圧力がペン軸の先端部に効率的に掛かる ように上記載置片の先端部近傍および基端部並びにペン軸の把握部の先端部近傍 を各々頂点とする断面略三角形の支持板にて該ペン軸上に支承されるように形成 することが好ましく、また、上記支持板の把握部の先端部近傍の角度は鋭角であ ることが好ましい。

【０００９】 また、上記支持板としては上記断面略三角形の支持板に代えて載置片の先端部 近傍と筆記具の把握部の先端部近傍との間に掛け渡される平板状の板体を用いて もよい。

【００１０】

【作用】

本考案のボールペンはペン軸の把握部に人指し指の指先を載置すベき載置片を 、上記ペン軸の軸心方向に対し位置変更可能にして、且つ載置される指先の力が 該ペン軸の先端部近傍に掛かるように斜め下方に向けて突設せしめてなるため、 親指、人指し指および中指の三本で握り締めることなく、人指し指一本を主体と した動き、更には、人指し指の力の殆どを筆記具の先端部に掛けながら筆記する ことができる。

【００１１】

【実施例】

以下、本考案を図面に示す実施例に基づき詳細に説明する。 図１は本考案のボールペンの一実施例を示す斜視図で、把握部１に螺線ａを刻 設してなる合成樹脂を素材とした断面円形状の管体からなるペン軸Ａと、上記ペ ン軸Ａと同様に合成樹脂を素材として内周面に上記螺線ａに螺着する螺条ｂを刻 設してなる短管ｃの側面に、人指し指の指先を載置すべく内面に該指先の面に沿 う曲面２を設けるとともに載置される指先の力が該ペン軸Ａの先端部近傍に掛か るように斜め下方に向けて載置片３を突設してなるアダプターＢとからなり、上 記螺線ａに螺条ｂを螺着し、ペン軸ＡにアダプターＢを取付け、該アダプターＢ を回動することにより載置片３がペン軸Ａの軸心方向に対し位置変更できるよう に形成されているものである。

【００１２】 上記載置片３の曲面２には指先へのフイット性を良好ならしめるために軟質ポ リウレタン等を素材とした弾性体４が成層されている。

【００１３】 また、短管ｃへの載置片３の取付けは該載置片３に載置される指先の力がペン 軸Ａの先端部に最大限に掛かるように、上記載置片３の外面に該載置片３の先端 部近傍および基端部並びにアダプターＢの先端部近傍を各々頂点とし、且つ上記 アダプターＢの先端部近傍の角度が鋭角となる断面略三角形状板体からなる支持 板５が設けられている。

【００１４】 本考案の筆記用補助具は上記構成よりなるため、使用に際しては図３に示すよ うに、まず、使用者の個人差に合わせてアダプターＢを回動して載置片３の位置 を調整し、次いで、人指し指の指先を載置片３上に載置し、親指と中指を軽く添 えて人指し指を主体とした動きにより筆記するものである。

【００１５】 図４および図５は本考案のボールペンの他の実施例を示す一部欠截拡大斜視図 で、断面が六角形からなるペン軸Ａの把握部１に軸心方向に沿う一条若しくは二 条の蟻溝ｄを刻設するとともに載置片３を突設してなるアダプターＢの内面に上 記蟻溝ｄに摺動自在に嵌着する突条ｅを突設してなるものである。

【００１６】

【考案の効果】

以上より明らかなように、本考案のボールペンはペン軸の把握部に人指し指の 指先を載置すべき載置片を、上記ペン軸の軸心方向に対し位置変更可能にして、 且つ載置される指先の力が該ペン軸の先端部近傍に掛かるように斜め下方に向け て突設せしめてなる構成よりなり、従来の筆記具のように、親指、人指し指およ び中指の三本で強固に握り締めることなく、載置片上に載置された人指し指一本 を主体とした動きにより筆記することができ、更には個人差に合わせて載置片の 位置調整が可能なため、力の効率がよく軽い力で筆記できるほか楽な握りも手伝 って疲れることなく長時間に亘り自由に安定した筆記が可能であり、また、載置 片の内面に指先の面に沿う曲面を設けるとともに該曲面に軟質合成樹脂発泡体の ような弾性体を成層することによりフイット性が良好ならしめられ、更には、載 置片の外面に該載置片の先端部近傍および基端部並びにアダプターの先端部近傍 を各々頂点とする断面略三角形の支持板を設けるとともに上記アダプターの先端 部近傍の角度を鋭角となすことにより載置片に載置される指先の力が筆記具の先 端に効率的に掛かることから上記筆記性が一段と向上せしめられる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本考案のボールペンの一実施例を示す斜視図で
ある。

【図２】本考案のボールペンの部材たるアダプターを示
す斜視図である。

【図３】本考案のボールペンの使用状態を示す斜視図で
ある。

【図４】本考案のボールペンの他の実施例を示す一部欠
截拡大斜視図である。

【図５】本考案のボールペンの他の実施例を示す一部欠
截拡大斜視図である。

【図６】本考案のボールペンの他の実施例を示す一部欠
截斜視図である。

【符号の説明】

１ 把握部 ２ 曲面 ３ 載置片 ４ 弾性体 ５ 支持部 Ａ 筆記具

Claims (4)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】 ペン軸の把握部に、人指し指の指先を載
   置すべき載置片を、上記ペン軸の軸心方向に対し位置変
   更可能にして、且つ載置される指先の力が該ペン軸の先
   端部近傍に掛かるように斜め下方に向けて突設せしめて
   なることを特徴とするボールペン。
2. 【請求項２】 載置片が該載置片の先端部近傍、基端
   部、ペン軸の把握部の先端部近傍を各々頂点とする断面
   略三角形の支持板にてペン軸上に支承されていることを
   特徴とする請求項１記載のボールペン。
3. 【請求項３】 載置片が内面に載置せんとする指先の面
   に沿う曲面を有する曲成板であることを特徴とする請求
   項１記載のボールペン。
4. 【請求項４】 載置片が硬質合成樹脂体の内面に軟質合
   成樹脂発泡体からなる弾性体を成層してなる複合片であ
   ることを特徴とする請求項１記載のボールペン。