JPH06200474A - 再生コラーゲン繊維の処理法 - Google Patents

再生コラーゲン繊維の処理法

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JPH06200474A
JPH06200474A JP34803992A JP34803992A JPH06200474A JP H06200474 A JPH06200474 A JP H06200474A JP 34803992 A JP34803992 A JP 34803992A JP 34803992 A JP34803992 A JP 34803992A JP H06200474 A JPH06200474 A JP H06200474A
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regenerated collagen
treatment
fiber
collagen fiber
aldehyde
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JP34803992A
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English (en)
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Teruichi Murata
照一 村田
Atsushi Sasayama
篤 笹山
Mitsuru Furukawa
満 古川
Masahiko Takada
雅彦 高田
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Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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Kanegafuchi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】着色がない再生コラーゲン繊維を得る。 【構成】アルデヒドで処理された再生コラーゲン繊維
を、水素化硼素化合物で更に処理する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、再生コラーゲン繊維の
処理に関する。更に詳しくは、人毛、獣毛、ガット等の
代替物として、また、人形用ヘアやパイル編織物として
の合成繊維又は半合成繊維の代替物として好適に使用し
得る脱色された再生コラーゲン繊維を得るための処理に
関する。
【0002】
【従来の技術】物理的性状を向上させた再生コラーゲン
繊維を得るためには、従来から、ホルマリン処理、各種
アルデヒド処理、エポキシ処理、タンニン処理及び/又
はクロム、アルミニウム、ジルコニウムやチタニウム等
に代表される多価金属塩の処理が行われている。然しな
がら、これらの処理法は、いずれにも欠点があり、処理
繊維の使用に当たっては大きな制限がある。例えば、ホ
ルマリン処理を行うと遊離ホルマリンが検出され衛生上
の問題があるし、各種アルデヒド処理、タンニン処理又
はクロム処理したものは着色が強いために淡色用途には
不適当であり、エポキシ処理では充分な性能をする付与
には長時間の処理が必要である。また、アルミニウム、
ジルコニウムやチタニウムの処理は単独では充分な性能
を付与することができないため前述した有機架橋剤を併
用することが必須になる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明者等は、このよ
うな従来技術に鑑みて、従来の有機架橋剤技術であるア
ルデヒド処理で基本的な物理的性状を維持すると共に、
この処理で着色した再生コラーゲン繊維を脱色すること
によって、淡色用途にも使用することができる再生コラ
ーゲン繊維を得るための処理法を開発するために鋭意努
力してきた。その研究において、NaHS、Na2 HS
3 、Na2 SO3 、NaHPO3 やNaPH2 2
に代表される還元剤、並びにH2 2 、過硼酸ナトリウ
ムや次亜塩素酸ナトリウム等に代表される酸化剤を使用
して処理を行ったところ、高分子であるコラーゲン蛋白
に作用しても脱色作用は殆ど認められなかったけれど
も、還元剤のうちでも水素化硼素化合物だけは特異的に
脱色作用を示すことを発見して本発明に至ったものであ
る。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、アルデヒドで
処理された再生コラーゲン繊維を、更に水素化硼素化合
物で処理することを特徴とする再生コラーゲン繊維の処
理に関する。
【0005】本発明による再生コラーゲン繊維の処理
は、前述したように、アルデヒド処理によって着色した
再生コラーゲン繊維を脱色するために水素化硼素化合物
で更に処理することを特徴とするものである。
【0006】本発明で使用する再生コラーゲン繊維は、
組成的には可溶性コラーゲンや酵素又はアルカリで可溶
化したコラーゲンを原料として繊維化したものであっ
て、例えば特公昭 40-9062号公報、特開平 3-27110号公
報や、特開平 4-91272号公報を初めとする従来技術とし
て開示されている方法で繊維化したものを使用すること
ができ、繊維化の方法には特に制限はない。また、繊維
化に当たって品質を向上させるため、例えば、物理的強
度の向上、光沢性の改良、耐熱・耐光のための着色・消
色防止、防腐・防黴性の付与、視覚性の改良のための着
色等の目的で安定剤や改良・改質剤が添加されたもので
あっても差支えない。更に、ポリビニルアルコール、ポ
リN-メチロールアクリルアミド、ポリエチレンオキサイ
ド、ポリビニルピロリドン、ポリビニルメチルエーテ
ル、ポリアリルアミン、ゼラチン、アルブミン、ジアル
デヒドデンプン、グルコースやメチルセルロース等の水
溶性高分子物質等の添加剤が適量配合されたものであっ
ても良い。また、繊維化の状態としては、乾燥したステ
ープルやフィラメントだけではなく、紡糸工程を経た未
乾燥又は半乾燥の膨潤繊維であっても、本発明の処理対
象とすることができる。
【0007】これらの繊維には、繊維化工程又は繊維の
後処理工程で、物理的性質、なかでも耐水性を付与する
ためにアルデヒド処理が施される。このアルデヒド処理
に使用されるアルデヒドは、通常使用されるものであ
り、例えば、アセトアルデヒド、メチルグリオキザー
ル、プロピオンアルデヒド、イソブチルアルデヒド、ア
クロレイン、メタクロレイン、フルフラール等のモノア
ルデヒド類;グリオキザール、マロンジアルデヒド、ス
クシンジアルデヒド、グルタルジアルデヒド、フタルア
ルデヒド等のジアルデヒド類;ジアルデヒドデンプン、
ポリアクロレイン、ポリメタクロレイン等のポリアルデ
ヒド類が挙げられるが、これらに限られるものではな
く、コラーゲン蛋白と反応可能なアルデヒド類であれば
特に限定されるものではない。
【0008】これらのアルデヒドは、通常は水溶液とし
て再生コラーゲン繊維の処理に使用する方法、又は紡糸
原液であるコラーゲン水溶液に添加し、その後の繊維化
工程で架橋を促進させる方法を採用できるが、これらの
処理に特に限定されるものではなく、コラーゲンとアル
デヒドとの架橋処理として任意のものでよい。また、そ
の濃度や処理時間又は処理温度についても特に限定され
るものではない。更に、処理液には pH緩衝剤や無機の
中性塩等が処理に支障を来さない範囲で含有されていて
も差支えはない。一般に、 pHは弱酸性からアルカリ性
に調整されるが、強アルカリ性になるとコラーゲンの加
水分解を生じ易くするので、目的に応じた pHを選定す
ることは必要である。
【0009】アルデヒド処理された再生コラーゲン繊維
は、処理が進むにつれて吸水性の低下や熱水収縮開始温
度の上昇に係わる耐水性が向上するが、同時に着色も進
行する。
【0010】このアルデヒド処理された再生コラーゲン
繊維を、次に、水素化硼素化合物で処理すると、着色し
ていた繊維は次第に脱色される。その理由は明確ではな
いが、アルデヒドで処理された再生コラーゲン繊維は、
コラーゲン蛋白を構成している或る種の塩基性アミノ酸
の側鎖にある1級アミノ基にアルデヒドが作用する結果
2重結合が形成されて着色が進むが、この2重結合が水
素化硼素化合物の加水分解に起因する還元性水素によっ
て再び単結合に変化するために脱色が進むものと考えら
れる。
【0011】本発明で使用する水素化硼素化合物として
は、水素化硼素リチウム、水素化硼素ベリリウム、水素
化硼素アルミニウム、水素化硼素ナトリウム、水素化硼
素カリウム及び水素化硼素ガリウム等を挙げることがで
きるが、特にこれらに限られるものではない。市場での
入手可能性、取扱い性及び価格面から、水素化硼素ナト
リウム及び水素化硼素カリウムが好ましい。いずれの水
素化硼素化合物も単独で又は2種以上混合して使用する
ことができる。
【0012】溶剤に水を使用する場合のように、水素化
硼素化合物の分解が速く進むときには、脱色作用を持続
させるために所定使用量を2回以上に分割して投入する
方法、或いは所定の時間中に連続して投入する方法を採
用することができ、その場合の回数、1回当たりの投入
量、投入間隔や投入時間は任意に設定することができ
る。分割投入、又は所定時間に亙る連続投入は、所定使
用量を1度に投入するより脱色効果の面で利点がある。
また、発火性の強い水素化硼素化合物を使用する場合に
は、分割投入や少量ずつ連続投入することが好ましく、
また予め不活性ガス雰囲気下にして行うことが好ましい
こともある。
【0013】水素化硼素化合物の処理濃度は、投入の方
法や目的とする脱色の程度にもよるが、0.001%以
上、好ましくは0.01%以上、更に好ましくは0.0
5%以上であり、その上限としては使用する溶剤に対す
る水素化硼素化合物の飽和濃度までは可能であるが、取
扱い性や安全性又は経済性の面から10%以下、好まし
くは5%以下とすることが望ましい。
【0014】水素化硼素化合物の処理についての他の条
件として、処理時間や処理温度は、投入方法や目的とす
る脱色効果の程度によって異なる。一般には、処理時間
は1分以上であるが、実質的には処理液に再生コラーゲ
ン繊維が接触すると直ちに脱色が始まるため任意の時間
で良い。処理温度は、再生コラーゲン繊維の変性温度以
下であれば良いが、水素化硼素化合物の分解が少しでも
遅くなる50℃以下の温度であるのが好ましい。 pHに
ついては、酸性に保たれると水素化硼素化合物の分解が
促進されるため好ましくない。
【0015】
【実施例】次に、実施例を挙げて本発明の再生コラーゲ
ン繊維の処理法を詳しく説明するが、本発明はこれらの
実施例に限定されるものではない。なお、本発明の再生
コラーゲン繊維の特性値は、次の方法によって測定し
た。 (i) 繊度:
【0016】オートバイプロ式繊度測定器“Denier Com
puter R ”タイプDC-77A[サーチ(株)製]を使用し
て、温度20±2℃、相対湿度65±2%の雰囲気(以
下、標準時又は標準状態という)下で繊度を測定した。 (ii)標準時強伸度:標準状態下にある繊維を、万能型引
張試験機、テンシロンR モデルUTM-ML[(株)東洋ボー
ルドウイン製]を使用して強度及び伸度を測定した。 (iii) 繊維比重:標準状態下にある繊維を、自動比重
計、タイプ高精度型D-H100[(株)東洋精機製作所製]
を使用して水中で測定した値を採用した。 (iv)吸水率:
【0017】標準状態にある繊維(重量WS g)を、蒸
留水(温度27±1℃)に20分間浸漬した後、濾紙に
挟んで手で押さえ繊維表面の水をくまなく吸い取った後
の重量(Ww g)を測定して、次の式から求めた。 吸水率(%)={(Ww −WS )/WS }×100 (v) ハンター白度:ハンドカードで充分に開繊した繊維
を、分光式色差計SZΣ90[日本電色工業(株)製]を使
用して測定した。 実施例1〜3、比較例1
【0018】牛皮をアルカリ可溶化して得られる可溶化
コラーゲンを濃度6%に調整した酢酸酸性水溶液に溶解
した紡糸原液を、硫酸ナトリウム17%、硼酸及び水酸
化ナトリウムで pHを7に調整した25℃の凝固浴に、
孔径0.1mm、孔数1000個を有するノズルを通し
て、紡出速度5m/min で吐出し、次いで硫酸ナトリウム
15%、グルタルアルデヒド1%、硼酸及び水酸化ナト
リウムで pHを7.7に調整した処理浴に導いて、30
℃で30秒間の不溶化処理を行った。得られた繊維を水
洗した後、アミノ変性シリコーンのエマルジョン及びプ
ルロニック型ポリエーテル系静電防止剤からなる油剤を
満たした浴槽を通して油剤を付着させ、80℃の均熱風
乾燥機を使用して緊張下で乾燥させた。次いで、各種の
濃度に調整した水素化硼素ナトリウムの水溶液で40
℃、5時間の処理を行い、再度水洗、乾燥を行った。表
−1に示す通りの特性値を示す再生コラーゲン繊維が得
られ、水素化硼素ナトリウムによる脱色効果が認められ
た。また、処理による繊維物性の低下は殆ど認められな
かった。 表−1 試料番号 濃度(%) 繊 維 特 性 値 繊度(d) 強度(g/d) 伸度(%) 比重 ハンター白度 実施例1 1.0 5.6 2.3 24 1.33 82.3 実施例2 0.5 5.5 2.4 24 1.33 81.5 実施例3 0.25 5.5 2.6 23 1.33 80.0 比較例1 blank(0) 5.6 2.4 25 1.33 63.1 実施例4〜6、比較例2
【0019】上記実施例1〜3及び比較例1で用いた紡
糸原液を、硫酸ナトリウム17%、硼酸及び水酸化ナト
リウムで pHを7に調整した25℃の凝固浴に、孔径
0.1mm、孔数1000個を有するノズルを通して、紡
出速度5m/min で吐出し、次いで硫酸ナトリウム15
%、グルタルアルデヒド1%、硼酸及び水酸化ナトリウ
ムで pHを7.7に調整した処理浴に導いて、30℃で
30秒間の不溶化処理を行った。得られた繊維を水洗し
た後、乾燥させることなく、各種の濃度に調整した水素
化硼素ナトリウムの水溶液で40℃、5時間の処理を行
い、再度水洗を行い、上記実施例で使用したのと同様の
油剤を満たした浴槽で油剤を付着させ、80℃の均熱風
乾燥機を使用して緊張下で乾燥させた。表−2に示す通
りのハンター白度を示す再生コラーゲン繊維が得られ
た。水素化硼素ナトリウムによる脱色効果には処理に供
する再生コラーゲン繊維の状態によって、即ち膨潤状態
においても大差がないことが認められた。 表−2 試料番号 濃度(%) ハンター白度 実施例4 1.0 84.1 実施例5 0.5 84.0 実施例6 0.05 78.5 比較例2 blank(0) 61.2 実施例7及び8
【0020】上記実施例1〜3及び比較例1で用いた紡
糸原液を、硫酸ナトリウム17%、硼酸及び水酸化ナト
リウムで pHを7に調整した25℃の凝固浴に、孔径
0.1mm、孔数1000個を有するノズルを通して、紡
出速度5m/min で吐出し、次いで硫酸ナトリウム17
%、グルタルアルデヒド1%、硼酸及び水酸化ナトリウ
ムで pHを7.1に調整した処理浴に導いて、30℃で
60秒間の不溶化処理を行った。得られた繊維を水洗し
た後、乾燥させることなく、水素化硼素ナトリウム1%
に調整した水溶液で30℃、4時間の処理を行い、再度
水洗を行い、上記実施例で使用したのと同様の油剤を満
たした浴槽で油剤を付着させ、80℃の均熱風乾燥機を
使用して緊張下で乾燥させた。ハンター白度84.0の
再生コラーゲン繊維が得られ、水素化硼素ナトリウムに
よる脱色効果が認められた。 実施例9
【0021】上記実施例1〜3及び比較例1で用いた紡
糸原液を、硫酸ナトリウム17%、硼酸及び水酸化ナト
リウムで pHを10に調整した25℃の凝固浴に、孔径
0.3mm、孔数1400個を有するノズルを通して、紡
出速度6.5m/min で吐出し、次いで硫酸ナトリウム1
5%、グルタルアルデヒド1%、硼酸及び水酸化ナトリ
ウムで pHを8.0に調整した処理浴に導いて、30℃
で30秒間の不溶化処理を行った。得られた繊維を水洗
した後、水素化硼素ナトリウム0.1%に調整した水溶
液で40℃、3時間の処理を行い、再度水洗を行い、塩
基性塩化アルミニウム(塩基度57%)の2%(Al2
3 換算濃度)水溶液で室温(25℃)、15時間の処
理を行った。その後、アミノ変性シリコーンのエマルジ
ョン及びプルロニック型ポリエーテル系静電防止剤から
なる油剤を満たした浴槽を通して油剤を付着させ、50
℃の均熱風乾燥機を使用して緊張下で乾燥させた。な
お、塩基性塩化アルミニウム処理に当たっては、予め p
H3.5になるように硫酸水溶液で繊維の pHを調整し
た。
【0022】得られた再生コラーゲン繊維は、繊度62
d、標準時強度2.7g/d、標準時伸度34%、吸水
率97%、繊維比重1.52、ハンター白度78.1を
示した。このように、水素化硼素化合物を作用させた
後、金属塩処理をしても脱色効果は充分に認められ、ま
た、次の比較例3を参照すると明らかなように、他の特
性には殆ど悪影響を与えない等の利点があることが判
る。 比較例3
【0023】水素化硼素ナトリウムの水溶液処理及びそ
の直後の水洗を行わない他は、全て実施例9に従って再
生コラーゲン繊維を作成した。得られた再生コラーゲン
繊維は、繊度62d、標準時強度2.7g/d、標準時
伸度31%、吸水率95%、繊維比重1.52、ハンタ
ー白度59.4を示した。 実施例10〜12、比較例4
【0024】上記実施例1〜3及び比較例1で用いた紡
糸原液を、硫酸ナトリウム20%、硼酸及び水酸化ナト
リウムで pHを9に調整した25℃の凝固浴に、孔径
0.08mm、孔数2000個を有するノズルを通して、
紡出速度6m/min で吐出し、次いで硫酸ナトリウム15
%、グルタルアルデヒド1%、硼酸及び水酸化ナトリウ
ムで pHを8.8に調整した処理浴に導いて、45℃で
2時間の不溶化処理を行った。得られた繊維を水洗した
後、水素化硼素ナトリウムの0.3%水溶液で40℃、
表−3に示す各時間の処理を行い、再度水洗を行って、
アミノ変性シリコーンのエマルジョン及びプルロニック
型ポリエーテル系静電防止剤からなる油剤を満たした浴
槽を通して油剤を付着させ、80℃の均熱風乾燥機を使
用して緊張下で乾燥させた。得られた再生コラーゲン繊
維のハンター白度は表−3に示す通りであり、短時間の
処理によっても水素化硼素ナトリウムの脱色効果を認め
ることができた。 表−3 試料番号 時間(Hr) ハンター白度 実施例10 0.25 65.8 実施例11 2.0 71.1 実施例12 10.0 73.8 比較例4 処理なし 53.4
【0025】
【発明の効果】本発明の処理法で得られた再生コラーゲ
ン繊維は、従来法のアルデヒド処理によって生じたよう
な着色が全くないので、従来法では応用展開が困難であ
った淡色が好まれるマーケット分野にも展開することが
可能となる。しかも、従来法のアルデヒド処理だけでは
品質が不充分な場合に、コラーゲンへの着色作用が殆ど
みられない多価金属塩の処理、例えば、皮革産業界で通
常使用されるアルミニウム、ジルコニウム、チタニウ
ム、錫等の水溶性の塩による処理を更に行っても、本発
明の処理法で得られた再生コラーゲン繊維の着色性は殆
ど変化せず、これらの金属塩による性能向上がそのまま
維持できる。
【0026】従って、これまで色彩的に制約があった人
毛、獣毛、ガット等の代替物として、また、人形用ヘア
やパイル編織物としての合成繊維又は半合成繊維の代替
物として、白色から濃色まで任意の色彩に着色すること
が本発明の処理によって可能となり、幅広いマーケット
の要求に答えることを可能にする。
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成5年3月3日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0020
【補正方法】変更
【補正内容】
【0020】上記実施例1〜3及び比較例1で用いた紡
糸原液を、硫酸ナトリウム17%、硼酸及び水酸化ナト
リウムで pHを7に調整した25℃の凝固浴に、孔径
0.1mm、孔数1000個を有するノズルを通して、紡
出速度5m/min で吐出し、次いで硫酸ナトリウム17
%、グルタルアルデヒド1%、硼酸及び水酸化ナトリウ
ムで pHを7.1に調整した処理浴に導いて、30℃で
60秒間の不溶化処理を行った。得られた繊維を水洗し
た後、乾燥させることなく、水素化硼素ナトリウム1%
(実施例7)及び水素化硼素カリウム1%(実施例8)
に調整した水溶液でそれぞれ30℃、4時間の処理を行
い、再度水洗を行い、上記実施例で使用したのと同様の
油剤を満たした浴槽で油剤を付着させ、80℃の均熱風
乾燥機を使用して緊張下で乾燥させた。実施例7のハン
ター白度は84.1、及び実施例8のハンター白度
4.0の再生コラーゲン繊維がそれぞれ得られ、水素化
硼素ナトリウム及び水素化硼素カリウムによる脱色効果
が認められた。 実施例9
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 D06M 13/12 13/144 // D06M 101:14 D06M 13/16

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルデヒドで処理された再生コラーゲン
    繊維を、水素化硼素化合物で処理することを特徴とする
    再生コラーゲン繊維の処理法。
  2. 【請求項2】 水素化硼素化合物が、水素化硼素ナトリ
    ウム及び/又は水素化硼素カリウムである請求項1に記
    載の再生コラーゲン繊維の処理法。
  3. 【請求項3】 アルデヒドで処理された再生コラーゲン
    繊維を、水素化硼素化合物で処理した再生コラーゲン繊
    維。
JP34803992A 1992-12-28 1992-12-28 再生コラーゲン繊維の処理法 Pending JPH06200474A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100796099B1 (ko) * 2007-03-08 2008-01-21 한국신발피혁연구소 콜라겐 복합체를 이용한 재생 단백질 원착사의 제조방법
WO2022230609A1 (ja) * 2021-04-30 2022-11-03 株式会社カネカ 保湿性布地及びそれを含む肌着

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