JPH06200168A - 水膨潤性ポリマー、その製造方法および吸収性物品 - Google Patents

水膨潤性ポリマー、その製造方法および吸収性物品

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JPH06200168A
JPH06200168A JP4349271A JP34927192A JPH06200168A JP H06200168 A JPH06200168 A JP H06200168A JP 4349271 A JP4349271 A JP 4349271A JP 34927192 A JP34927192 A JP 34927192A JP H06200168 A JPH06200168 A JP H06200168A
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Japan
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water
swellable polymer
meth
acrylate
absorption
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JP4349271A
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Kazunao Hitomi
一尚 樋富
Nobuyuki Harada
信幸 原田
Tadao Shimomura
忠生 下村
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Nippon Shokubai Co Ltd
Original Assignee
Nippon Shokubai Co Ltd
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F220/00Copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and only one being terminated by only one carboxyl radical or a salt, anhydride ester, amide, imide or nitrile thereof
    • C08F220/02Monocarboxylic acids having less than ten carbon atoms; Derivatives thereof
    • C08F220/04Acids; Metal salts or ammonium salts thereof
    • C08F220/06Acrylic acid; Methacrylic acid; Metal salts or ammonium salts thereof

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Abstract

(57)【要約】 【目的】 吸水時に発音する新規な水膨潤性ポリマーお
よびそれらを生産性よく製造する方法および吸水時に発
音する吸収性物品を提供する。 【構成】 上記目的は、吸水時に音を発する水膨潤性ポ
リマー、アルキレンおよび/またはアルキルカーボネイ
ト存在下、(メタ)アクリル酸部分中和物を主成分とす
るモノマー水溶液を重合することによる水膨潤性ポリマ
ーの製造方法および該水膨潤性ポリマーの粉末を親水性
繊維質基材に分散担持してなる吸収性物品により達成さ
れる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、水膨潤性ポリマー、そ
の製造方法および吸収性物品に関する。詳しくは、ポリ
アクリル酸塩系水膨潤性ポリマー、その製造方法および
吸収性物品に関する。更に詳しくは、加圧下の吸収特性
に優れ、水可溶分量が少ないだけでなく、吸水時に発音
するといった新しい機能を有する水膨潤性ポリマーを提
供し、それらを生産性よく製造する方法および吸収性物
品に関する。
【0002】
【従来の技術】吸水性樹脂の製造方法として数々の方法
が、これまでに開示されている(米国特許第42860
82号、第4340706号、第4446261号、第
4552938号、第4654039号、第46543
93号等)。
【0003】とりわけ吸水性樹脂の吸収特性を向上させ
る目的で、モノマー溶液中に無機カーボネイト化合物類
を添加して重合することも(特公昭62−34042号
公報、特公平2−60681号公報、米国特許第511
8719号等)提案されているが、この方法では、添加
と同時に無機カーボネイト化合物が分解するため、重合
のタイミングが難しく、しかも、生成物中に無機塩が残
存するためにその吸収量も満足できるものではなく、水
可溶分量が多くなり、好ましくない。更に、前記方法で
得られたものは、重合時に炭酸ガスの生成が終了し、得
られたポリマーは多孔性とはなるが、吸水により音を発
するといった機能は有していない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記問題点
を解決するものである。更には、吸水時に発音するとい
った新規な特性を有する水膨潤性ポリマーを提供するも
のである。従って、本発明の目的は、加圧下の吸収特性
に優れ、水可溶分量が少ないだけでなく、吸水時に発音
するといった新規な水膨潤性ポリマーおよびそれらを生
産性よく製造する方法および発音性吸収性物品を提供す
ることにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】これらの諸目的は、吸水
時に音を発する水膨潤性ポリマーにより達成される。こ
れらの諸目的は、アルキレンおよび/またはアルキルカ
ーボネイトの存在下に、(メタ)アクリル酸部分中和物
を主成分とするモノマー水溶液を重合することを特徴と
する水膨潤性ポリマーの製造方法によっても達成され
る。
【0006】これらの諸目的は、吸水時に音を発する水
膨潤性ポリマーの粉末を親水性繊維質基材に分散担持し
てなる吸収性物品によっても達成される。
【0007】
【作用】本発明において用いられるモノマー水溶液の主
成分である(メタ)アクリル酸部分中和物としては、
(メタ)アクリル酸のアルカリ金属塩、(メタ)アクリ
ル酸のアンモニウム塩等を挙げることができ、これらの
中から1種または2種以上を用いることができる。好ま
しくはアクリル酸のアルカリ金属塩である。具体的に
は、アクリル酸ナトリウム、アクリル酸カリウム、アク
リル酸リチウム等が挙げられる。
【0008】(メタ)アクリル酸部分中和物の中和率
は、30〜90モル%、特に好ましくは60〜80%の
範囲とするのがよい。
【0009】モノマー水溶液には、上記(メタ)アクリ
ル酸部分中和物以外に、必要に応じて他のモノマーおよ
び/または架橋剤が含まれていてもよい。これらは特に
限定されないが水溶性および/または(メタ)アクリル
酸に溶解性の物が好ましい。
【0010】他のモノマーとしては、例えばヒドロキシ
エチル(メタ)アクリレート、メトキシエチル(メタ)
アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレー
ト、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレー
ト、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレー
ト、メトキシポリエチレングリコールモノ(メタ)アク
リレート、メトキシポリプロピレングリコールモノ(メ
タ)アクリレート、(メタ)アクリル酸メチル、(メ
タ)アクリル酸エチル等の(メタ)アクリル酸エステ
ル;2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン
酸、ビニルスルホン酸、(メタ)アクリルスルホン酸、
スチレンスルホン酸、スルホエチル(メタ)アクリレー
ト、スルホプロピル(メタ)アクリレート、ビニルトル
エンスルホン酸等の不飽和スルホン酸およびそれらの
塩;N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレー
ト、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレー
ト等の不飽和アミン化合物およびそれらの塩;(メタ)
アクリルアミド、N−ヘキシル(メタ)アクリルアミ
ド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、N,N−
ジメチル(メタ)アクリルアミド等の不飽和アミド;ス
チレン、α−メチルスチレン、ο−メチルスチレン、ρ
−メチルスチレン等のスチレンまたはその誘導体;クロ
トン酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、シトラコ
ン酸等の不飽和カルボン酸およびそれらの塩;(メタ)
アクリロニトリル、酢酸ビニル等を挙げることができ、
これらの1種、または2種以上を(メタ)アクリル酸部
分中和物の50重量%未満、好ましくは40重量%未満
の範囲で、必要であれば、用いることができる。
【0011】架橋剤としては、例えばエチレングリコー
ルジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ
(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)ア
クリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリ
レート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレー
ト、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレー
ト、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ペ
ンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタ
エリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、N,N’
−メチレンビス(メタ)アクリルアミド、イソシアヌル
酸トリアリル、トリメチロールプロパンジ(メタ)アリ
ルエーテル、トリアリルアミン、テトラアリロキシエタ
ン、グリセロールプロポキシトリアクリレート等の1分
子中にエチレン性不飽和基を2個以上有する化合物;エ
チレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレ
ングリコール、ポリエチレングリコール、グリセリン、
ポリグリセリン、プロピレングリコール、1,4−ブタ
ンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキ
サンジオール、ネオペンチルアルコール、ジエタノール
アミン、トリジエタノールアミン、ポリプロピレングリ
コール、ポリビニルアルコール、ペンタエリスリトー
ル、ソルビット、ソルビタン、グルコース、マンニッ
ト、マンニタン、ショ糖、ブドウ糖などの多価アルコー
ル;エチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエ
チレングリコールジグリシジルエーテル、グリセリント
リグリシジルエーテル等のポリグリシジルエーテル;エ
ピクロロヒドリン、α−メチルクロルヒドリン等のハロ
エポキシ化合物;グルタールアルデヒド、グリオキザー
ル等のポリアルデヒド;エチレンジアミン等のポリアミ
ン類;水酸化カルシウム、塩化カルシウム、炭酸カルシ
ウム、酸化カルシウム、塩化硼砂マグネシウム、酸化マ
グネシウム、塩化アルミニウム、塩化亜鉛および塩化ニ
ッケル等の周期律表2A族、3B族、8族の金属の水酸
化物、ハロゲン化物、炭酸塩、酸化物、硼砂等の硼酸
塩、アルミニウムイソプロピラート等の多価金属化合物
等が挙げられ、これらの1種または2種以上を、反応性
を考慮した上で用いることができるが、1分子中にエチ
レン性不飽和基を2個以上有する化合物を、必要に応じ
て架橋剤として用いるのが最も好ましい。
【0012】これらの架橋剤は必要に応じて用いればよ
く、(メタ)アクリル酸部分中和物を主成分とするモノ
マーに対して0.1モル%以下、特に好ましくは0.0
5モル%以下の量で用いるのがよい。0.1モル%を越
えると吸収倍率自体の低下を招く場合があるので注意を
要する。
【0013】本発明において使用できるアルキレンおよ
びアルキルカーボネイトとしては特に制限はなく、例え
ば、エチレンカーボネイト、プロピレンカーボネイト、
4,5−ジメチル−1,3−ジオキソラン−2−オン、
4,4−ジメチル−1,3−ジオキソラン−2−オン、
4−エチル−1,3−ジオキソラン−2−オン、4−ヒ
ドロキシメチル−1,3−ジオキソラン−2−オン、4
−エチリデン−1,3−ジオキソラン−2−オン、4−
アリル−1,3−ジオキソラン−2−オン、1,3−ジ
オキサン−2−オン、4−メチル−1,3−ジオキサン
−2−オン、5,5−ジメチル−1,3−ジオキサン−
2−オン、5,5−ジヒドロキシメチル−1,3−ジオ
キサン−2−オン、5,5−ジエチル−1,3−ジオキ
サン−2−オン、1,3−ジオキセパン−2−オン、ジ
メチルカーボネイト、ジエチルカーボネイト、ジターシ
ャリーブチルカーボネイト、ジフェニルカーボネイト、
二炭酸ジエチル、二炭酸ジターシャリーブチル、ビス
(2−メチルアリル)カーボネイト、ジアリルカーボネ
イト等を挙げることができ、これらの中から1種または
2種以上を用いることができる。好ましくはエチレンカ
ーボネイト、プロピレンカーボネイトである。
【0014】これらのアルキレンおよびアルキルカーボ
ネイトの添加量は、特に制限されず広い範囲とすること
ができるが、(メタ)アクリル酸部分中和物を主成分と
するモノマーに対して0.001〜1000重量%、好
ましくは0.01〜100重量%、最も好ましくは0.
1〜10重量%の範囲とするのがよい。
【0015】これらのアルキレンおよびアルキルカーボ
ネイトの添加の時期は、重合終了までならば特に制限は
なく、重合開始前のモノマーへの添加、重合開始後の重
合系への添加、重合後期の含水ゲルへの添加等が挙げら
れる。好ましくは、重合開始前のモノマーへの添加であ
る。添加時のアルキレンおよびアルキルカーボネイト
は、そのまま、あるいは水溶液、モノマー溶液、等希釈
溶液状であってもよい。
【0016】本発明の水膨潤性ポリマーを得るための重
合方法は、従来から知られているいかなる方法でも良
く、ラジカル重合触媒を用いる方法、放射線、電子線、
紫外線等を照射する方法等が挙げられる。
【0017】ラジカル重合触媒としては、過酸化水素、
ベンゾイルパーオキサイド、キュメンハイドロパーオキ
サイド等の過酸化物;アゾビスイソブチロニトリル、
2,2’−アゾビス−2−アミジノプロパン二塩酸塩等
のアゾ化合物;過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム、
過硫酸ナトリウム等の過硫酸塩などのラジカル発生剤
や、これらと亜硫酸水素ナトリウム、L−アスコルビン
酸、第一鉄塩等の還元剤との組合せによるレドックス系
開始剤が用いられる。これら重合開始剤の使用量は特に
制限されず広い範囲とすることができるが、(メタ)ア
クリル酸部分中和物を主成分とするモノマーに対して
0.001〜10重量%、好ましくは0.002〜5重
量%の範囲とするのがよい。
【0018】重合溶媒として水だけを用いるのが好まし
いが、必要によりメタノール、エタノール、イソプロパ
ノール、アセトン、ジメチルホルムアミド、ジメチルス
ルホキシド等の親水性有機溶媒を水に添加して用いても
よい。重合時の温度は用いる触媒の種類により異なる
が、比較的低温のほうがポリマーの分子量が大きくなり
好ましい。重合が完結するためには20〜150℃、特
に好ましくは30〜100℃の範囲にあるのがよい。
【0019】重合系の(メタ)アクリル酸部分中和物の
濃度は特に制限されないが、重合反応の制御の容易さお
よび経済性を考慮すれば20〜80重量%、特に好まし
くは、25〜40重量%の範囲にあるのがよい。重合形
態としては種々の形態を採用でき、逆相懸濁重合法、水
溶液重合法、噴霧重合法等の水膨潤性ポリマーを得るた
めの公知の方法を採用できる。また、親水性繊維質基材
にモノマー水溶液を担持させた状態で重合することも可
能である。好ましい方法は水溶液重合法であり、なかで
も剪断力により含水ゲルを細分化しながら重合する方法
や重合温度を制御しながら薄膜状で重合する方法等が除
熱の点からも好ましい。
【0020】本発明の重合方法で得られた含水ゲル状水
膨潤性ポリマーは、このままで吸収剤、保水剤等として
用いてもよいが、乾燥して水分を除いた方が取り扱い上
好ましい場合には、適宜乾燥して使用してもよい。乾燥
温度としては50〜200℃、好ましくは100〜18
0℃の範囲がよく、一般の乾燥機、例えば熱風乾燥機、
減圧乾燥機等が使用できる。
【0021】このように乾燥して得られた水膨潤性ポリ
マーはそのまま薄膜状、粗粒状あるいはスリットした帯
状繊維状として、あるいは粉砕して粉末状として用いら
れる。
【0022】本発明で得られた水膨潤性ポリマーは、必
要に応じて多価アルコール、多価エポキシ化合物、多価
イソシアネイト、多価金属塩等でその表面を2次架橋さ
れてもよい。表面架橋は、乾燥前および/または乾燥と
同時におよび/または乾燥後に行われてもよい。また、
本発明の水膨潤性ポリマーは酸化チタン、酸化ケイ素、
活性炭等の無機微粒子;ポリメタアクリル酸メチル等の
有機微粒子;パルプ等の親水性繊維;ポリエチレン繊
維、ポリプロピレン繊維等の合成繊維等をその製造工程
の途中であるいは製造後に添加含有してもよい。
【0023】本発明による水膨潤性ポリマーは、水と接
触すると音を発しながら水を吸収して膨潤する。また、
得られた水膨潤性ポリマーは、加圧下の吸収特性に優れ
るのみならず、水可溶分量が低減されたものである。
【0024】本発明による吸収性物品は、前記水膨潤性
ポリマーの粉末を、親水性繊維質基材に分散して担持さ
せたものである。
【0025】親水性繊維質基材としては、例えば、木材
からのメカニカルパルプ、ケミカルパルプ、セミケミカ
ルパルプ、溶解パルプ等の木材パルプ繊維、レーヨン、
アセテート等の人工セルロース繊維等がある。本発明に
おいて、これら親水性繊維の他に、ナイロン、ポリエス
テル、ポリオレフィン等の合成繊維を一部含有していて
もよい。好ましい親水性繊維の例は、木材パルプ繊維で
ある。
【0026】親水性繊維の使用量は、水膨潤性ポリマー
100重量部当り5〜1900重量部、好ましくは30
〜900重量部である。また、該水膨潤性ポリマー粉末
の粒径は、5000〜10μm、好ましくは1000〜
50μmである。
【0027】このような吸収性物品は、加圧下吸収倍率
が大きく、かつ水可溶分量が少ないので、使いすておむ
つ、生理用ナプキン等に好適に使用され、特におむつの
場合には、吸水時(吸尿時)に音を発するので、外部の
人が排尿を直ちに感知できるので、取りかえ時を知るこ
とができ、実用上極めて有用である。
【0028】
【実施例】以下に、この発明の具体的な実施例および比
較例を示すが、この発明は下記の実施例に限定されな
い。なお、実施例に記載の加圧下吸収倍率、水可溶分量
および発音値は下記の試験方法に従って測定した値で示
す。また、部は重量部を示す。
【0029】(1)加圧下吸収倍率 図1は、水膨潤性ポリマーの加圧下吸収倍率測定装置の
断面図である。図1に示す装置を用いて加圧下吸収倍率
を測定する。天秤1上に載置した外気吸収パイプ2を備
える容器4に、人工尿3(組成:尿素1.9%、NaC
l0.8%、CaCl2 0.1%、MgSO4 0.1%
を含有する脱イオン水)を収容する。人工尿収容部は、
導管5により逆ロート6に連通する。この逆ロート6の
頂部に開孔板7を固定する。この開孔板7と外気吸入パ
イプの空気孔8を等高位にセットする。この開孔板7
は、中央部(直径5.5cm円形)に液供給孔(直径
0.3cm)を格子状(0.5cm間隔)に備えてい
る。この中央部に濾紙9を載せ、次におもり10(加圧
20g/cm2 )と水膨潤性ポリマー11(0.2g)
を収容した、底部がヒートロンペーパー12の筒13を
載せる。その後30分間に水膨潤性ポリマー11が吸収
した人工尿3の質量を0.2で除した値を加圧下吸収倍
率(単位:g/g)とした。
【0030】(2)水可溶分量 水膨潤性ポリマー0.5gを1000mlの脱イオン水
中に分散し、16時間撹拌後、濾紙で濾過し、濾液中の
固形分重量を測定した。濾液中の固形分重量を元の水膨
潤性ポリマー重量(0.5g)で除した値を百分率で表
して、水可溶分量とした。
【0031】(3)発音値 発音値とは、吸水時に発する水膨潤性ポリマーの音の大
きさを感覚量に近似した値である。詳しくは、水膨潤性
ポリマーが吸水により発する騒音レベルから暗騒音(あ
る場所において特定の音を対象として考える場合に、対
象の音がないときのその場所における騒音)を減じた値
である。具体的な測定方法を以下に示す。室温下、内径
57mmのアルミホイルカップ(東洋エコー株式会社製
No.107)の中に水膨潤性ポリマー2gを散布
し、前記人工尿10gを一気に注いだ。水膨潤性ポリマ
ーが人工尿を吸収しはじめてから膨潤を完了するまでの
間に、吸水により発生する騒音レベル(単位dB)を測
定した。吸水により新たに生じた騒音レベルから暗騒音
レベル(ブランク)を減じた値を本発明における発音値
(単位dB)とした。なお、騒音レベルは普通騒音計
(電子測器株式会社製TYPE 1015)を用いて測
定し、聴感補正回路はA特性、指示計器の動作性は速と
した。また、普通騒音計のマイクロフォンはアルミホイ
ルカップに対して鉛直下向きに設置し水膨潤性ポリマー
までの距離は一定(5cm)とした。
【0032】実施例1 アクリル酸ナトリウム75モル%、アクリル酸25モル
%からなるアクリル酸塩系単量体1480部およびエチ
レンカーボネイト74部およびトリメチロールプロパン
トリアクリレート1.5部を脱イオン水2442.5部
に溶解し、過硫酸ナトリウム2.0部およびL−アスコ
ルビン酸0.08部を用いて窒素雰囲気下で重合を行
い、水膨潤性ポリマーを得た。得られた水膨潤性ポリマ
ーを150℃の熱風乾燥機で乾燥後、ハンマーミルで粉
砕し、20メッシュ(タイラーの標準ふるい。以下同
様)金網を通過した水膨潤性ポリマー(1)を得た。得
られた水膨潤性ポリマー(1)の物性を前記の方法で測
定し、その結果を表1に示す。さらに、水膨潤性ポリマ
ー(1)の赤外線吸収スペクトルを図2に示す。
【0033】発音値の測定において、本発明の水膨潤性
ポリマー(1)は、膨潤開始から膨潤を完了するまでの
間、継続的に発音を続けた。この音の大きさは、一般の
人間の聴力で充分に聞き取ることができるレベルであっ
た。
【0034】実施例2 実施例1においてエチレンカーボネイト74部をエチレ
ンカーボネイト7部に、脱イオン水2442.5部を2
509.5部にそれぞれ変更した他は同様の操作を行い
水膨潤性ポリマー(2)を得た。得られた水膨潤性ポリ
マー(2)の物性を前記の方法で測定し、その結果を表
1に示す。発音値の測定において本発明の水膨潤性ポリ
マー(2)は、膨潤開始から膨潤を完了するまでの間、
継続的に発音を続けた。この音の大きさは、一般の人間
の聴力で充分に聞き取ることができるレベルであった。
【0035】実施例3 実施例1においてエチレンカーボネイト74部をプロピ
レンカーボネイト74部に変更した他は同様の操作を行
い水膨潤性ポリマー(3)を得た。得られた水膨潤性ポ
リマー(3)の物性を前記の方法で測定し、その結果を
表1に示す。また、水膨潤性ポリマー(3)の赤外線吸
収スペクトルを図3に示す。
【0036】発音値の測定において本発明の水膨潤性ポ
リマー(3)は、膨潤開始から膨潤を完了するまでの
間、継続的に発音を続けた。この音の大きさは、一般の
人間の聴力で充分に聞き取ることができるレベルであっ
た。
【0037】比較例1 アクリル酸ナトリウム75モル%、アクリル酸25モル
%からなるアクリル酸塩系単量体1480部およびトリ
メチロールプロパントリアクリレート1.5部を脱イオ
ン水2516.5部に溶解し、過硫酸ナトリウム2.0
部およびL−アスコルビン酸0.08部を用いて窒素雰
囲気下で重合を行い、水膨潤性ポリマーを得た。得られ
た水膨潤性ポリマーを150℃の熱風乾燥機で乾燥後、
ハンマーミルで粉砕し、20メッシュ金網を通過した水
膨潤性ポリマー(4)を得た。得られた水膨潤性ポリマ
ー(4)の物性を前記の方法で測定し、その結果を表1
に示す。また水膨潤性ポリマー(4)の赤外線吸収スペ
クトルを図4に示す。さらに、水膨潤性ポリマー(4)
とエチレンカーボネイトの混合物の赤外線吸収スペクト
ルを図5に示す。
【0038】発音値の測定において本発明の水膨潤性ポ
リマー(4)は、膨潤開始から膨潤を完了するまでの
間、一般の人間の聴力において聞き取れる発音は全くな
かった。
【0039】
【表1】
【0040】実施例4 実施例1で得た水膨潤性ポリマー(1)100部および
粉砕パルプ100部を、ミキサー中で乾式混合し、つい
でバッチ型空気抄造装置を用いてワイヤースクリーン上
に空気抄造して、寸法15cm×40cmのウエブとし
た。得られたウエブの上下面を坪量0.0013g/c
2 のティッシュペーパーで挟持し、その後プレスをし
て、坪量約0.05g/cm2 、密度約0.17g/c
m3 のこの発明の吸収性物品(1)を得た。次に、市販
の紙おむつの吸収体を本発明で得られた吸収性物品
(1)と入れ換えて紙おむつ(1)を作製した。この紙
おむつ(1)を乳児が装着する形にして、前記人工尿5
0mlを注いだ。その後、10分後と20分後にも前記
人工尿を各50mlづつ注いだ。この3回の人工尿の注
入において、人工尿の吸収開始から吸収完了するまでの
間この紙おむつ(1)は継続的に発音を続けた。この音
の大きさは、紙おむつ(1)から1m離れた位置で、一
般の人の聴力で充分に聞き取ることができるレベルであ
った。
【0041】
【発明の効果】本発明の方法で得られた水膨潤性ポリマ
ーは、吸水時に発音するといった新規な機能を有する。
従って、紙おむつの吸収体中に吸水剤として使用した場
合には、排尿時に音がするため、お母さんの立場からは
排尿が感知でき、子供の立場からは毎回恥しいといった
気持ちになるのでオムツ離れを促進できるといった機能
を付与できる。止水材のような用途に使用した場合、水
漏れ部分を吸水発音の機能により感知できる等の効果を
有する。更にこのポリマーを、例えば加圧下での使用が
予想される保冷剤、土壌保水剤、紙おむつ、生理用品な
どの中に用いたときにその加圧下吸収特性が優れ、水可
溶分量が少ないといった特徴を有しているので、好適に
使用できる。
【0042】本発明によると吸水時に発音するといった
新規な機能を有する水膨潤性ポリマーを、アルキレンお
よび/またはアルキルカーボネイト化合物を用いるとい
った簡便な製造方法で製造できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例において使用された、水膨潤
性ポリマーの加圧下吸収倍率測定装置の断面図である。
【図2】 本発明による水膨潤性ポリマーの赤外線吸収
スペクトルの一例を示す図である。
【図3】 本発明による水膨潤性ポリマーの赤外線吸収
スペクトルの他の例を示す図である。
【図4】 従来の水膨潤性ポリマーの赤外線吸収スペク
トルの一例を示す図である。
【図5】 従来の水膨潤性ポリマーとエチレンカーボネ
イトとの混合物の赤外線吸収スペクトルを示す図であ
る。
【符号の説明】
1 天秤 2 外気吸入パイプ 3 人工尿 4 容器 5 導管 6 逆ロート 7 開孔板 8 空気孔 9 ろ紙 10 おもり 11 水膨潤性ポリマー 12 ヒートロンペーパー 13 筒
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C08F 2/10 MBC 7442−4J 2/44 MCR 7442−4J 20/06 MLN 7242−4J

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 吸水時に音を発する水膨潤性ポリマー。
  2. 【請求項2】 アルキレンおよび/またはアルキルカー
    ボネイト存在下、(メタ)アクリル酸部分中和物を主成
    分とするモノマー水溶液を重合し、必要により乾燥する
    水膨潤性ポリマーの製造方法。
  3. 【請求項3】 モノマー水溶液が、架橋剤を含有してな
    る請求項2記載の水膨潤性ポリマーの製造方法。
  4. 【請求項4】 吸水時に音を発する水膨潤性ポリマーの
    粉末を親水性繊維基材に分散担持してなる吸収性物品。
JP4349271A 1992-12-28 1992-12-28 水膨潤性ポリマー、その製造方法および吸収性物品 Pending JPH06200168A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US8044157B2 (en) 2007-03-16 2011-10-25 Nippon Shokubai Co., Ltd. Water absorbent resin production method and usage thereof
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