JPH06194979A - 定着装置及び転写材 - Google Patents

定着装置及び転写材

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JPH06194979A
JPH06194979A JP4346826A JP34682692A JPH06194979A JP H06194979 A JPH06194979 A JP H06194979A JP 4346826 A JP4346826 A JP 4346826A JP 34682692 A JP34682692 A JP 34682692A JP H06194979 A JPH06194979 A JP H06194979A
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JP
Japan
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image
fixing
fixing device
paper
cooling
Prior art date
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Application number
JP4346826A
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English (en)
Inventor
Motoi Kato
基 加藤
Tatsuya Kobayashi
小林達也
Fumihiro Ueno
植野史大
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Original Assignee
Canon Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 普通紙及びOHPシートの両者の所要定着温
度に差があり、同一温度により両者を定着しようとする
と、一方の定着画像が不良となるが、本発明はこのよう
な問題点を解決する。 【構成】 加熱体(1)と加圧ローラ(4)が定着ベル
ト(3)を介して対峙して配置されて定着部が形成され
ていると共に、その搬送下流側に冷却機構(2)が設け
られている装置において、普通紙画像定着時に冷却機構
を作動させ、かつOHP用シート画像定着時に冷却機構
を非作動の状態とする切替手段を有することを特徴とす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、定着装置、特にカラー
画像を定着するのに適した定着装置及び該装置に適した
転写材に関する。
【0002】
【従来の技術】次に従来技術について述べる。
【0003】<従来例1>図2は、近年、熱ローラーを
用いた定着装置にかわり実用化に至っている定着装置で
ある。以下図に沿って説明すると、無端状フィルム3
が、駆動ローラー6が図中矢印の方向に回転する事によ
り、矢印の方向に移動する。ここで、無端状フィルム3
は、耐熱性に優れた、ポリイミド、ポリサルフォン、ポ
リエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレー
ト、ポリカーボネート、等から成り、厚さは、厚すぎる
と熱の伝達効率が悪くなり、薄すぎると機械的強度が低
下するため20μ〜200μ、好ましくは50μ〜15
0μが良く、また表面の離型性を向上させるために、表
面にPFA、PTFE等のフッ素樹脂をコーティングす
るとさらによい。
【0004】1は、ガラス、セラミック等の基体上に発
熱体を設けたヒーターであり、ヒーター1の、フィルム
3をはさんだ対抗面に、バックアップローラー4が設け
られている。また、未定着トナー像が担持された転写紙
は、フィルム3を介してヒーター1により加熱され定着
される。
【0005】以上説明した定着装置は、従来の熱ローラ
ーを用いた定着装置に比べ、ヒーター1、フィルム3等
の熱容量が小さいため、電源投入からプリント可能な時
間が極めて短くなる、いわゆるクイックスタートが可能
となる。また、定着装置自身も小型、軽量、低コストが
はかれる。また、この定着装置を、カラー画像の定着手
段として用いると、さらに以下に述べるメリットが生じ
る。すなわち、従来、良好なカラー画像を得るため、シ
ャープメルトトナーを用いているが、これは良好なカラ
ー画像を得る為、定着時に充分にトナーが溶融すること
が必要である為である。
【0006】トナーの混色発色性を比較する場合、カラ
ートナー画像を定着したトランスペアレンシーペーパー
(以下、トランペンと略す)上の画像の光透過性を用い
る事が多い。そこで、光透過性のすぐれた良好な画像を
得るためには、90℃における見掛け粘度が5×104
〜5×106 ポイズ、好ましくは、25×104 〜2×
106 ポイズであり、より好ましくは、105 〜106
ポイズであり、100℃における見掛け粘度は、104
〜5×105 ポイズ、好ましくは、104 〜3.0×1
5 ポイズ、より好ましくは、104 〜2×105 ポイ
ズである。さらに、90℃における見掛け粘度P1 と1
00℃における見掛け粘度P2 との差の絶対値が、2×
105 <|P1 −P2 |<4×106 の範囲にあるのが
特に好ましい。
【0007】また、トナーに含まれる着色剤としては、
公知の染顔料が使用可能であり、例えば、フタロシアニ
ンブルー、インダスレンブルー、ピーコックブルー、パ
ーマネントレッド、レーキレッド、ローダミンレーキ、
ハンザイエロー、パーマネントイエロー、ベンジジンイ
エロー等使用できる。また、その含有量としては、少な
すぎると、画像濃度が下がり、多すぎると、光透過性が
低下する為、結着樹脂100重量部に対して0.2〜1
2重量部であり、好ましくは0.5〜9重量部である。
【0008】尚、見掛け粘度は、以下に述べる測定法に
基づき定義した。
【0009】フローテスターCFT−500型(島津製
作所製)を用い、試料は60meshパス品を、約1.
0〜1.5g秤量する。これを成形器を使用し、100
kg/cm2 の加重で1分間加圧する。この加圧サンプ
ルを以下の条件で、常温常湿下(温度約20〜30℃、
湿度30〜70%RH)でフローテスター測定を行い、
温度−見掛け粘度曲線を得る。得られたスムース曲線よ
り、90℃、100℃の見掛け粘度を求め、それを、該
試料の温度に対する見掛け粘度とする。
【0010】以上述べたシャープメルトトナーを用いた
場合、従来の熱ローラー定着装置では、シリコンオイル
を、ローラー上に塗布しなければ、オフセットが発生し
た。ところが、図2に示す定着装置を用いた場合は、ヒ
ーター1により、加熱された転写紙は、フィルム3に密
着したまま、搬送され、搬送されている間に冷却する。
転写紙が冷却すると、溶融していたトナーが再び硬化し
転写紙に定着される次に定着された転写紙は、フィルム
3と分離される。
【0011】この定着装置においては、トナーを溶融さ
せる定着温度と、フィルム3から分離する温度を独立に
変える事ができる為、従来の一対の熱ローラーを用いた
定着方式では、必須であった、シリコンオイルが不要と
なる。すなわち、熱ローラーを用いた定着方式では、ト
ナーが溶融される工程と、ローラーから分離する工程と
がほぼ同時に行われているため、高画質を求めシャープ
メルトトナーを用いると、分離の際、溶融しているトナ
ーの一部がローラーに付着しオフセットが発生してしま
う。
【0012】これを極力避けるために、シリコンオイル
をローラーに塗布する必要があったが、本方式において
は、溶融発色性を良くするために、シャープメルトトナ
ーを用いても、分離の際は、十分冷却した後行えるため
シリコンオイルを使用しなくともオフセットは発生しな
い。したがって、すでに述べた、メリットに加え、カラ
ー画像の定着手段として図2に示す定着装置を用いる事
で、シャープメルトのトナーを用いても、熱ローラーを
用いた場合必須であったシリコンオイルの塗布が必要な
く、従ってシリコンオイルを供給する手段、均一に塗布
する手段が不要になる為、装置の小型化、低コスト化が
はかれるばかりでなく、シリコンオイルを補充する必要
もない為、ランニングコストの低減が可能となる。
【0013】また、熱ローラーに供給されたシリコンオ
イルは、普通紙の場合は、紙に吸収されるので問題ない
がトラペンの場合吸収されないのでトラペン表面に残り
ユーザーに不快感をあたえていたがこの問題も解決され
る。
【0014】<従来例2>従来、電子写真装置の定着装
置において最も一般的には熱ローラ方式が用いられてき
た。この方式は基本的には加熱ローラとそれに圧接する
加圧ローラの一対構成により、両者間に未定着画像を通
過させ定着を行なうものであり、現像剤と加熱ローラと
の離型性を高めるためにローラ表面にフッ素樹脂の離型
層を設けたり、オイル塗布をする等のいわゆるオフセッ
ト現象の防止対策が必要である。
【0015】前述のローラ方式では加熱されて溶融状態
の現像剤が固体ローラ表面と分離する過程で現像剤は擬
集破壊を起こしやすくぬれ現象としてのオフセットが発
生することは原理的に必然であった。
【0016】そこで、定着フィルムを用いたフィルム方
式が提案されている。この方式は、例えば特開昭63−
313182号公報に開示されているように、フィルム
シートを介して発熱体を転写材例えば用紙に圧接して定
着するもので、その原理が図13に示されている。すな
わち、ヒータ101と加圧ローラ104は、定着フィル
ム103を介して、対向して配置されている。
【0017】そして未定着の現像剤が転写された用紙を
矢印113で示す方向に移送し、ヒータ101と加圧ロ
ーラ104との間を通すことにより、現像剤は熱溶融
し、用紙に転写される。そしてハガレ防止ローラ107
により両者は一体となって搬送され、ファン108によ
りオフセットしない温度まで冷却される。そして分離ロ
ーラ111により用紙はフィルム103から分離され
る。
【0018】この定着方式によれば、数10μの厚さの
熱容量の小さいベルトは、加熱体を通過後、直ちに放熱
による冷却がなされるため、固体状態の現像剤と離型性
のよいPFA、PTFE等の固体ベルト表面で界面破壊
による分離を行なうことにより、原理的には、オフセッ
トを防止することが可能である。
【0019】<従来例3>図19は、近年、熱ローラー
を用いた定着装置にかわり実用化に至っている定着装置
である。以下図に沿って説明すると、無端状フィルム2
01が、駆動ローラー202が図中矢印の方向に回転す
る事により、矢印の方向に移動する。203は、ガラ
ス、セラミック等の基体231上に発熱体232を設け
たヒーターであり、ヒーター203の、フィルム201
をはさんだ対抗面に、バックアップローラー204が設
けられている。フィルム201の移動方向下流側には、
フィルム201をはさんで、ローラー205,206が
対抗して設けられている。また、未定着トナー像が担持
された転写紙は、フィルム201を介してヒーター20
3により加熱され定着される。
【0020】なお、図19の従来例は、図2の従来例
と、無端状フィルムの材質、トナーの材質粘度等殆んど
同一であり、同一内容についての説明は省略する。
【0021】<従来例4>図23は、従来用いられてい
た、透過画像を得る転写材としてのトランスペアレンシ
ーペーパー(以下、トラペンと略す)である。図に沿っ
て説明すると、ポリエチレンテレフタレート(以下、P
ETと略す)等の透明な基体311の転写面、または両
面に転写性向上のため、体積抵抗が1010Ω・cm〜1
14Ω・cmの表面層312が設けてある。以上説明し
たトラペン上に従来知られている画像形成装置にて未定
着画像が形成され、定着装置にて定着され永久像を得
る。次に定着装置について述べる。
【0022】図24は、近年、熱ローラーを用いた定着
装置にかわり実用化に至っている定着装置である。以下
図に沿って説明すると、無端状フィルム301が、駆動
ローラー302が図中矢印の方向に回転する事により、
矢印の方向に移動する。303は、ガラス、セラミック
等の基体331上に発熱体332を設けたヒーターであ
り、ヒーター303の、フィルム301をはさんだ対抗
面に、バックアップローラー304が設けられている。
フィルム301の移動方向下流側には、フィルム301
をはさんで、ローラー305,306が対抗して設けら
れている。また、未定着トナー像が担持された転写材3
08は、フィルム301を介してヒーター303により
加熱され定着される。尚図24の内容は図19と同一で
ある。
【0023】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
例1では、普通紙の定着温度範囲が狭く、しかもOHP
用トランスペアレンシーに対しては定着に際して普通紙
より大きな加熱量が必要であるため、定着温度設定を高
温側にずらすか定着時間を長くとるために送り速度を下
げる必要があった。しかしOHPモードにおいて高温加
熱をすると、加圧ローラが蓄熱してしまい、普通紙モー
ドに切替えた際に温度条件が変わり、普通紙においてオ
フセット現象が発生しやすく、画像品位を低下させると
いう問題があった。特にカラー画像定着においては両者
共に多色多重画像を定着しなければならないためにモノ
クロ画像以上に安定した定着温度範囲を有する必要があ
ったが、従来系では設定が困難であった。
【0024】本発明の第1の目的は、普通紙及びOHP
用シートの何れにおいても良好な画像を得るようにした
定着装置を提供することにある。
【0025】また、従来例2においては、現像剤が完全
に固体状態となるまで冷却される以前に溶融もしくは半
溶融状態でフィルムベルトと用紙との密着性が悪くな
り、剥がれが起きた場合には、オフセットが発生してし
まうという問題点があった。最も顕著であるのは、連続
通紙時で加圧ローラの表面が加熱された場合である。
【0026】これは、温まったローラが用紙のカールを
引きおこすためと、ローラが用紙に熱を与えるため、通
常の加熱体の放熱量が多めになり、現像剤(トナー)の
流動性が高めることでフィルムベルトと用紙の密着力が
低下することによる。
【0027】このとき、たとえば、連続通紙時に、ある
枚数を越えるか、ローラ表面温度の上昇が検知された場
合に、加熱体の温度設定を僅かに低めにとることで、定
着性をそこなわずに剥がれを改善することが可能である
が、充分に防止することは困難であった。
【0028】本発明の第2の目的は、上記のような問題
点を解消し、加圧ローラの過熱を防止して、定着作動が
良好に行なえるようにした定着装置を提供することにあ
る。また、従来例3において、特にカラー画像のトラペ
ンによる透過画像に、疑似輪郭、あるいは画像ボケが発
生してしまう問題があった。疑似輪郭は、画像濃度の高
い部分から、急に画像濃度の低い部分へ変化する境界に
発生し、投影画像において、境界が、黒くなってしまう
現象であり、画像ボケは透過画像が、焦点が合っていな
い画像のようにコントラストのないボケた画像になる現
象であり、何れも著しく画像品質を損なってしまう。
【0029】本発明の第3の目的は、上記のような問題
点を解消し、画像ボケ等の無い良好な画像を得る定着装
置を提供することにある。
【0030】また、上記従来例4において、トランペン
による透過画像に、疑似輪郭、あるいは画像ボケ等が発
生してしまう問題があった。疑似輪郭は、画像濃度の高
い部分から、急に画像濃度の低い部分へ変化する境界に
発生し、投影画像において、境界が、黒くなってしまう
現象であり、画像ボケは透過画像が、焦点が合っていな
い画像のようにコントラストのないボケた画像になる現
象であり、何れも著しく画像品質を損なってしまう。以
下この現象について詳しく述べる。
【0031】すなわち、図25は、トラペン上のトナー
の断面を表したものであり、(イ)は、未定着の状態
(ロ)(ハ)は、図24で示す定着器で定着した状態、
(ニ)は、熱ローラー(従来カラー画像形成装置に用い
られていた、定着ローラー、加圧ローラーともに弾性ロ
ーラーである定着装置)をもちいて定着した状態を、そ
れぞれ示したものである。
【0032】図25(イ)において、未定着のトナー像
の高さは、トナーの粒径やライン画像の反射濃度、また
カラー画像においては何色重ね合わせたかにもよるが、
10μmから100μm程度である、このトナー像を図
24に示す定着器にて定着すると(ロ)の様になる。こ
の状態では、トナー像中央の高い部分(A)のみ溶融
し、トナー像側部の、低い部分(B)では充分に溶融せ
ず、トナーの粒子が残っていることが判明した。その結
果、充分溶融しているトナー像中央部(A)では、光は
透過するが、トナー像側部(B)では、光が散乱し透過
画像において黒く疑似輪郭として現れてしまう。
【0033】一方定着温度をさらに上げると、図25
(ハ)の様になるが、この状態では、トナー像側部の、
低い部分(B)も溶融しているが、トナー像中央部の高
い部分(A)は、溶融されすぎて横に広がってしまい本
来のラインの幅よりも太くなっている。またこの状態で
天然画像を定着したところ、溶融したトナーが他色のト
ナーに混じっていた。その結果、透過画像において、コ
ントラストの無いボケた画像になってしまう。
【0034】これに比べ、ローラー定着で定着したもの
は、図25(ニ)にしめす状態であり、これは、トナー
像側部(B)も充分溶融しており、かつトナー像中央部
(A)が溶融され過ぎて横に広がっていることもない。
したがって、疑似輪郭、画像ボケは発生しない。
【0035】以上説明した差は、トナー像が定着のさい
接触する部分が、弾性体であるか、剛体であるかの差に
よるものと考えられる。即ち、図26(イ)に示すよう
に、弾性体が、トナー像に接触し定着する場合は、トナ
ー像による高低に、弾性体が追随し変形する事で、トナ
ー像側部にも熱が加わり溶融し、また、トナー像を包み
込む形となり、トナー像中央部が横に流れることを防い
でいると思われる。
【0036】一方図26(ロ)に示すように、剛体が、
トナー像に接触し定着する場合は、トナー像の高低に、
剛体は追随せず、トナー像の中央部にのみ接触し熱を与
えるため、トナー像側部は溶融されず、疑似輪郭が発生
してしまう。また温度をさらにあげると、トナー側部も
溶融するが、トナー中央部は溶融されすぎ、かつ、弾性
体の場合と異なりトナー像を包み込むことは無いため、
横に流れてしまい画像ボケが発生してしまう。
【0037】本発明の第4の目的は、上記のような問題
点を解消し、画像ボケ等を防止し、良好な画像を形成し
得る転写材を提供することにある。
【0038】
【課題を解決するための手段及び作用】本発明による解
決手段は、特許請求の範囲の諸請求項に記載のとおりで
あり、その作用は次のとおりである。
【0039】請求項1に係る手段によれば、普通紙定着
時においては、冷却機構を作動させ、ローラ加熱の影響
を緩和してオフセットの発生を防ぎ、また、定着温度範
囲が高めのOHP用トラペンシートに対しては冷却機構
を非作動状態としてローラ加熱の蓄熱をむしろ定着性そ
して透光性向上のために利用し、両者に対して良好なカ
ラー定着画像を得る。
【0040】また請求項2乃至6に係る手段によれば、
定着器に加熱手段、冷却手段を具備し、該冷却手段に熱
電素子を用い、該加熱手段の制御に基づいて該冷却手段
の制御を行うことにより、装置が小さくなり、かつ加圧
ローラの表面の過昇温を防止して、紙カールによる剥が
れのオフセットをなくするとともに、現像剤と定着フィ
ルムとの離型性を高めることを可能にした。
【0041】請求項7乃至10に係る手段によれば、フ
ィルムを介してトナー像を定着する定着装置において、
ヒーターのフィルム当接面に弾性層を設けることによ
り、トラペンの透過画像における疑似輪郭、画像ボケを
発生させることなく定着を行う。
【0042】請求項11乃至17に係る手段によれば、
トラペンの表面に熱可塑性の樹脂層を設け、かつこの樹
脂表面層は定着前においては、その表面粗さがRZ =2
0〜80μmであり、定着後は、その表面粗さがRZ
20μm以下とし、樹脂層の厚みを20μm〜80μm
とすることでトラペン透過画像における疑似輪郭、画像
ボケを防止する。
【0043】また、PET等からなる透明な基体の少な
くとも転写面に、厚さ20μm〜80μm、表面粗さR
Z =20〜80μmの熱可塑性樹脂による表面層を設け
ることにより、目的を達成することができる。さらに好
ましい実施例として表面層は、アクリル、スチレン−ア
クリル、ポリスチレン、酢酸ビニール、ポリカーボネイ
ト、ポリアミド、ポリエステル、ワックス等の透明な熱
可塑性樹脂から成り、定着後はこの表面層の粗さはRZ
=30μm好ましくは、20μm以下とされる。
【0044】また、トラペンの表面層が適度な凹凸を有
しているため、フィルムを用いた定着装置を使用して
も、疑似輪郭や画像ボケが発生しない。また定着後は、
この凹凸が平滑化され、良好な透過画像が得られる。
【0045】
【実施例】次に本発明の実施例を図について説明する。
【0046】先づ請求項1に係る実施例を図1乃至6
(図2は除く)について説明する。
【0047】図1は本発明の第1実施例を示した側面図
である。
【0048】用紙(未定着画像)は右方より搬送され、
用紙上のトナーは定着ベルト3を介して加熱ヒータ1に
より加熱溶融される。紙裏面(非画像面)からローラ4
により加圧がなされて、熱接触を充分にとり、加熱ニッ
プ部(太線aの部位)での加熱効率を高めている。
【0049】次に用紙は冷却器2により直ちに冷却さ
れ、溶融状態であったベルト・用紙間のトナーは冷えて
固化した状態となる。ここでもローラ4の加圧で熱接触
を充分にとり、冷却ニップ部(太線bの部位)での冷却
効率を高めている。
【0050】最後に用紙は分離ローラ部7にて曲率分離
がなされる。ここですでに用紙上のトナーは充分な凝集
力を備えかつ粘着力を失う温度にまで冷却がなされてい
るために、オフセット現象は発生することがない。また
ベルト・用紙間の剥離音は粘着力が失われているため非
常に小さくなっている。
【0051】加圧ローラ4、分離加圧ローラ9は、連続
運転に伴う昇温で定着条件が変動しにくくするために、
冷却ファン5により連続的もしくは間欠的に冷却され
る。ヒータ1、冷却器2、加圧ローラ4に対して、各々
サーミスタ10,11,12により温度検知をして、温
度制御を行なうようにしている。
【0052】ヒータ1、冷却器2の間は、熱損失を防ぐ
ための断熱材層もしくは数百μm以下のギャップを設け
ても良い。
【0053】冷却器2はパイプ中に空気流あるいは水流
を通すラジエータ構成でも良いし、ヒートパイプを用い
ても良い。冷却温度差をとるためにペルチエ冷却素子を
併用するのも良い。実験においては、一定温度(室温)
の水流を循環する方式を用いており、ヒータ発熱量40
0Wに対して冷却熱量150W程度であった。
【0054】ヒータ、フィルムベルト等の実施例につい
て更に詳しく説明すると、ヒータ1は装置に固定支持さ
れた低熱容量線状加熱体であって一例として厚み1.0
mm、巾10mm、長手長240mmのアルミナ基板に
抵抗材料を巾1.0mmに塗工したもので長手方向両端
より通電される通電は、DC100Vの周期20mse
cのパルス状波形でサーミスタ10によりコントロール
された所望の温度エネルギー放出量に応じたパルスをそ
のパルス巾を変化させて与える略パルス巾は0.5ms
ec〜5msecとなる。
【0055】この様にエネルギー、温度制御されたヒー
ター1に当接して、図中矢印方向にフィルムベルト3は
移動する。このフィルムの一例として厚み20μmの耐
熱フィルム、例えばポリイミド、ポリエーテルイミド、
PES、PFAに少なくとも画像当接面側にPTFE、
PAF等のフッ素樹脂に導電材を添加した離型層を10
μmコートしたエンドレスフィルムである。
【0056】一般的には総厚100μより好ましくは4
0μ未満フィルム駆動はローラ5とローラ5’による駆
動とテンションにより矢印方向にシワなく移動する。
【0057】4はシリコンゴム等の離型性の良いゴム弾
性層を有する加圧ローラで総圧4〜7kgでフィルムを
介して加熱体を加圧しフィルムと圧接回転する。
【0058】さて、本発明の目的は普通紙およびOHP
トラペンシートの両者に対して安定した良好な定着画像
を得ることにある。
【0059】図3に冷却機構の作動時、非作動時におけ
る普通紙とOHPシートに対する定着可能温度域(ラチ
チュード)を示す。冷却の非作動時においては普通紙の
定着ラチチュードは、図3の(イ)のように、120〜
140℃(20℃差)しかないが、作動時においては、
(ハ)のように、120〜160℃(40℃差)に広が
る。また、OHPシートに対しては、冷却非作動時は、
(ロ)のように、140〜180℃が透光性の良い領域
であり、作動時には、(ニ)のように、150〜190
℃と高温側に10℃シフトするもののラチチュードとし
ては変化があまりない。
【0060】したがって以上のことから、図4の(イ)
のごとく、普通紙に対しては冷却作動を行ない、OHP
シートに対しては、(ロ)のごとく非作動とするのが良
い。共通温度域は140〜160℃の範囲で存在し、両
者共にこの範囲で安定した定着が可能である。
【0061】また、OHPシートに対して160〜18
0℃の透過性のより高い領域を設定しても良く、普通紙
においては冷却機構が働くために加圧ローラの蓄熱によ
る影響を受けることがない。
【0062】図5は図1で説明した定着装置を利用した
カラー画像形成装置である。以下図に沿って説明する。
図中矢印の方向に回転する、画像担持体である導電基板
上に感光層を設けた感光ドラム7上は、帯電器8により
一様に帯電される。次いでレーザー、LEDといった発
光素子により、1色目イエロー(以下Yと略す)の画像
情報に気付いた露光Lが行われ、感光ドラム7上に、Y
の静電潜像が形成される。次いで、この潜像は、Yトナ
ーが入った現像器9aにより現像され、Yトナー可視化
される。
【0063】感光ドラム7上に形成された1色目Yトナ
ー像は、転写帯電器101により、転写ドラム10上に
保持された転写紙11上に転写される。一方感光ドラム
7上の転写残トナーは、クリーナー12により、クリー
ニングされる。次ぎに、再び感光ドラム7は、帯電器8
により一様に帯電され、2色目マゼンダ(以下Mと略
す)の画像情報に基付き、発光素子により露光Lが行わ
れMの静電潜像が形成される。次いでこの潜像はMトナ
ーの入った現像器9bにより現像され、Mトナー可視化
される。
【0064】感光ドラム7上のMトナー像は、転写帯電
器101により、既にYトナー像が転写されている転写
紙11上に、多重転写される。一方、感光ドラム7上の
転写残トナーは、クリーナー12によりクリーニングさ
れる。以下、上述したと同様に3色目シアン(以下Cと
略す)、4色目ブラック(以下、Bkと略す)のトナー
像は、転写紙11上に多重転写される。
【0065】4色目Bkが転写されると、転写ドラム1
0内外に対向して設けられた分離帯電器102,102
により、転写紙11は、転写ドラム10から分離し、分
離爪103を経て、定着装置により、定着され永久像を
得る。一方、転写紙11が分離した転写ドラム10は、
クリーナー104によりクリーニングされ、次ぎの画像
形成にそなえる。尚、クリーナー104は、図中矢印の
方向にON−OFF可能な構成の、例えば、ファーブラ
シであり、クリーニング時のみ、転写ドラム10に当接
しクリーニングを行う。
【0066】本カラー画像形成装置は、図1に示す定着
装置を用いているため、トラペンの画像も、疑似輪郭、
画像ボケのない高画質のプリントが、シリコンオイルが
付着していない状態で得られ、かつ従来の熱ローラーを
用いた、カラー画像形成装置に比べ、小型、低コストで
あり、シリコンオイルの補充といった、メンテナンスも
不要となる。また、感光ドラム周囲に帯電器、現像装
置、クリーナー等を一体に設けたプロセスカートリッジ
とすることで、定着装置以外のメンテナンスも不要とす
ることができる。
【0067】次に本発明の変形例について説明すると、
普通紙定着とOHP定着で冷却器2の作動・非作動に加
えて、冷却ファン5の作動・非作動を合わせて行なうと
より効果があって良い。
【0068】即ち、一例として普通紙定着時は冷却器→
作動、冷却ファン→作動とし、また、OHPシート定着
時は冷却器→非作動、冷却ファン→非作動とする。普通
紙に対してはローラ蓄熱による熱変動のオフセット防止
性があり、OHPシートに対してはローラ蓄熱による透
過性向上を得る。
【0069】図6は冷却器2をヒータ1から離して配置
して、両者間の伝熱による熱損失をなくした構成であ
る。ローラ13は冷却器2に対してベルト3と用紙との
熱接触を高めるための加圧を行なう。この系においても
前述の普通紙とOHPシートの冷却ON・OFFの手段
をそのまま用いて両者共に良好な画像を得る。
【0070】以下、添付図面を参照して、本発明の第2
実施例を示す。
【0071】図7に本発明の第2実施例の基本構成を示
す。同図において従来例の説明図である図13と同等な
ものに対しては同じ符号を付し、説明を省略する。
【0072】115は紙検知センサであって、前記ヒー
タ101へ紙が達する前の位置に具備しており、矢印1
13方向から挿入される紙の有/無を検知する。
【0073】116は熱電素子であって、鉄・シリサイ
ド又はビスマスーテルル系の材料にて構成されている。
該素子116のゼーベック効果を利用し、該素子116
内に所定の電流を流すことによって、得られる冷却効果
を利用する。該効果は、吸熱、発熱量をg、電流をIと
すると、g=πI(πはペルチェ係数)にて表わされ
る。
【0074】図8に前記熱電素子116への印加電流量
と、冷却能力との特性を示す。図に示す如く、印加する
電流値の増加とともに、該素子116の冷却能力は増
す。そして、さらに電流値を増加すると、素子内部にて
ジュール熱が発生し該素子の冷却能力が低下する。
【0075】117は冷却温度制御手段であって、前記
熱電素子116へ印加する電流値の制御を行う。
【0076】118は加熱温度制御手段であって、前記
紙検知センサ115での紙の有/無に応じて、前記ヒー
タ101へのON/OFF制御及び前記冷却温度制御手
段117の制御開始/終了指令を行う。
【0077】図9に第2の実施例における前記加熱温度
制御手段118における処理手順のフローチャートを示
す。
【0078】まず、ステップS1 において、前記紙検知
センサ115より紙検知したか否をチェックする。紙検
知したならば、ステップS2 へ移行する。ステップS2
では、前記サーミスタ102からの温度を検知し、規定
値に達したか否かのチェックを行い、規定値に達してい
ないならば、前記ヒータ101をONし(ステップS
5 )、そして前記冷却温度制御手段117の開始/終了
を指示するための冷却制御フラグをONし(ステップS
6 )、ステップS8 へ移行する。温度が規定値に達した
ならば、前記ヒータ101をOFFし(ステップS
7 )、ステップS8 へ移行する。
【0079】一方、ステップS1 にて紙検知していない
ならば、前記ヒータ101をOFFし(ステップS
3 )、前記冷却制御フラグをOFFし(ステップS
4 )、ステップS8 へ移行する。
【0080】そして、ステップS8 ではホストからの制
御終了指令がくるまでステップS1〜S7 を繰り返す。
【0081】図10に、前記冷却温度制御手段117に
おける処理手順のフローチャートを示す。
【0082】まず、ステップS11にて、前記加熱温度制
御手段からの信号である冷却制御フラグがONであるか
否かをチェックする。前記冷却制御フラグがONなら
ば、ステップS14へ移行する。
【0083】ステップS12では、前記サーミスタ102
からの温度を検知し、規定値に達したか否かのチェック
を行い、規定値に達していないならば前記熱電素子への
電流印加をOFFし(ステップS13)、ステップS16
移行する。温度が規定値に達したならば、前記熱電素子
への電流印加をONし(ステップS14)、ステップS16
へ移行する。一方、ステップS11にて前記冷却制御フラ
グがONでないならば、前記熱電素子への電流印加をO
FFし(ステップS15)ステップS16へ移行する。
【0084】そしてステップS11では、ホストからの制
御終了指令がくるまでステップS11〜S16を繰り返す。
図11に第2の実施例における処理のタイミングチャ
ートを示す。図に示す如く、紙検知後、紙が定着器内に
存在する期間、前記ヒータ1が温調を行うとともに、前
記熱電素子へ電流を印加し、冷却制御を行う。
【0085】以上説明したように、本実施例において
は、定着フィルムを介して加熱制御を行う定着装置にお
いて、前記ヒータ1と、前記加圧ローラ4との間を通過
し、溶融した現像剤が転写された紙を冷却する手段とし
て、ゼーベック効果を利用するために熱電素子又は冷却
素子を利用し、該冷却制御を、前記ヒータの加熱制御及
び紙挿入タイミングに伴って行うことにより、装置が小
さくなり、かつ、現像剤と定着性フィルムとの離型性を
高めることが可能となり、オフセット現象の防止が容易
となる効果がある。
【0086】上述した第2の実施例では、加圧ローラの
表面の過昇温を防止するとともに、現像剤が完全に固体
状態になるまでの時間を短かくするために、該加圧ロー
ラ内に熱電素子を挿入させ、該素子の印加電流の制御を
前記加熱制御に伴って行うことにより、冷却制御を行う
手段を提案し、紙カールによる剥がれのオフセットを無
くするようにしたが、連続通紙の場合、定着フィルムの
加熱体の通過後の放熱による冷却が不充分となり、か
つ、用紙側から現像剤が固体状態となり、フィルムと用
紙面との間での現像剤の分離が不充分となる恐れがあ
る。
【0087】図12に第3の実施例における基本構成を
示す。同図において第2の実施例の説明図である図7と
同等なものに対しては、同じ符号を付し、説明を省略す
る。130は、熱電素子であって、素子116と同等の
鉄シリサイド又は、ビスマステルル系の材料にて構成さ
れている。該素子130は、紙搬送下流部、加熱ヒータ
101に近接して設置している。そして該素子130の
冷却制御は図10に示した処理と同様な処理を行う。す
なわち前記加熱温度制御手段118の加熱制御に伴い、
冷却制御を行う。
【0088】そして前記素子130に印加する電流は、
該素子内より発生するジュール熱が前記ヒータ101よ
り発生するジュール熱より充分小さくなる値に設定す
る。そして第2の実施例と同様な加熱温度制御及び冷却
温度制御を行う。
【0089】これにより、定着フィルムの加熱体の通過
後の冷却は迅速かつ充分に行われ、未定着画像が加熱体
上にて溶融された後すぐ、用紙の裏面及び現像剤に接す
る定着フィルムより冷却されるため、現像剤が完全に固
体状態になって該定着フィルムと分離を行う事が可能で
ある。
【0090】図14は、本発明の第4実施例を示す。本
発明の特徴は、トナー像を加熱定着させるヒーターのフ
ィルム当接面に弾性層を設けたことにある。以下図に沿
って説明するが、従来例と同様な構成、作用をするもの
は、同一の番号を付け説明は略す。203は、ヒーター
であり、セラミック、ガラス等の基体231上に、発熱
体232が設けられ、さらに弾性層233が設けられて
いる。ここで弾性層233は耐熱性の優れたシリコーン
ゴム、フッ素ゴム等が好ましい。
【0091】また後述するように、ゴム硬度は、低すぎ
ると機械的強度に欠け、高すぎると弾性の効果が得られ
ないため20度〜60度(JIS A規格)が好まし
く、厚さは、薄すぎると弾性の効果が得られず、厚すぎ
ると熱伝導が悪くなり、ヒーター203の設定温度を上
げなければならず弾性層233の発熱体232接触部が
熱的に劣化し耐久性が無くなるため、10μm〜200
μmが良い。
【0092】次に、本発明の実施例、従来例、比較例と
しての熱ローラーを用いた場合のトラペン透過画像にお
ける疑似輪郭、画像ボケについての実験結果を述べる。
尚、何れもトナーはキャノン製CLC200用トナーを
用い、比較例としての熱ローラー定着器は、同様にキャ
ノン製CLC200の定着器を用いた。
【0093】又、何れも移動速度は、15mm/秒と
し、定着した画像は100μm程度の細線を交互にプリ
ントしたものをもちいた。
【0094】<実験結果>
【0095】
【表1】
【0096】○…問題発生せず ×…問題発生 この結果からも解るように、本実施例、及び比較例は、
140℃、160℃何れの温度においても疑似輪郭、画
像ボケは発生していないが、従来例においては、140
℃においては疑似輪郭が発生し160℃においては画像
ボケが発生している。この現象を解析した結果、次のこ
とが判明した。
【0097】すなわち、図15は、トラペン上のトナー
の断面を表したものであり、(イ)は、未定着の状態、
(ロ)は、従来例の定着器で定着温度140℃で定着し
た状態、(ハ)は、従来例の定着器で定着温度160℃
で定着した状態、(ニ)は、本実施例の定着器及び比較
例である熱ローラーをもちいて定着した状態(140
℃,160℃)を、それぞれ示したものである。
【0098】図15(イ)において、未定着のトナー像
の高さは、トナーの粒径やライン画像の反射濃度あるい
は、カラー画像の場合、何色重なっているかにもよる
が、10μmから100μm程度であるが、このトナー
像を従来零の定着器にて140℃で定着すると図215
(b)の様になる。この状態では、トナー像中央の高い
部分のみ溶融し、トナー像側部の、低い部分では充分に
溶融せず、トナーの粒子が残っていることが判明した。
その結果、充分溶融しているトナー像中央部(図中Aで
示す)では、光は透過するが、トナー像側部(図中Bで
示す)では、光が散乱し透過画像において黒く疑似輪郭
として現れてしまう。
【0099】一方従来例の定着器にて160℃で定着す
ると図15(ハ)の様になるが、この状態では、トナー
像側部の、低い部分も溶融しているが、トナー像中央部
の高い部分は、溶融されすぎて横に広がってしまい本来
のラインの幅よりも太くなっている。(図中Cで示
す)。またこの状態で天然画像を定着したところ、溶融
したトナーが他色のトナーに混じっていた。その結果、
透過画像において、コントラストの無いボケた画像にな
ってしまう。
【0100】これに比べ、本実施例、及び比較例として
のローラー定着で定着したものは、140℃,160℃
何れにおいても図15(ニ)に示す状態であり、これ
は、トナー像側部も充分溶融しており、かつトナー像中
央部が溶融され過ぎて横に広がっていることもない。し
たがって、疑似輪郭、画像ボケは発生しない。
【0101】以上説明した現像は、トナー像が高い程顕
著に現われ、3色又は4色のトナーを重ねるカラー画像
の方が、1色のみである白黒画像より顕著であった。
【0102】以上説明した差は、トナー像が定着のさい
接触する部分が、弾性体であるか、剛体であるかの差に
よるものと考えられる。即ち、図16(イ)に示すよう
に、弾性体が、トナー像に接触し定着する場合は、トナ
ー像による高低に、弾性体が追随し変形する事で、14
0℃でも、トナー像側部にも熱が加わり溶融し、また1
60℃においては、弾性体が変形する事で、トナー像を
包み込む形となり、トナー像中央部が横に流れることを
防いでいると思われる。
【0103】一方図16(ロ)に示すように、剛体が、
トナー像に接触し定着する場合は、トナー像の高低に、
剛体は追随せず、140℃においてはトナー像の中央部
にのみ接触し熱を与えるため、トナー像側部は溶融され
ず、疑似輪郭が発生してしまう。また温度を160℃に
あげると、トナー像側部も溶融するが、トナー像中央部
は溶融されすぎ、かつ、弾性体の場合と異なりトナー像
を包み込みことは無いため、横に流れてしまい画像ボケ
が発生してしまう。
【0104】次に、本実施例において、ヒーター203
に設けた弾性層233の硬度、及び厚みを変えて、同様
な実験を行ったところ、JIS A規格による20度以
下では、疑似輪郭、画像ボケは良好であったが、弾性層
233の機械的強度が低下してしまい、かつ弾性層23
3とフィルム201間の摩擦抵抗が上昇し、数枚定着し
たところで、弾性層233が破損してしまった。またJ
IS A規格で60度以上では、疑似輪郭、及び画像ボ
ケが発生してしまった。これは、硬度が上昇する事で、
弾性層33がトナー像の高低に追随しないためと思われ
る。
【0105】厚みに関しては、10μm以下では、疑似
輪郭、及び画像ボケが発生した。これは、弾性層233
が薄すぎる為、弾性層233がトナー像の高低に追随し
ないためと思われる。又、200μm以上では、疑似輪
郭、画像ボケは、発生しなかったが、弾性層233の熱
抵抗が大きくなり、弾性層233のフィルム1当接面を
定着温度である140℃〜160℃に設定しようとする
と、ヒーター203の温度を200℃以上の高温に設定
しなければならず、弾性層233が熱的に変質してしま
い使用に耐えなかった。したがって、弾性層233は硬
度が20度〜60度、厚みが10μm〜200μmが好
ましい。
【0106】(他の実施例)図17は、本発明の第5実
施例である。本発明の特徴は、ヒーター203を回転可
能としたことにある。以下図に沿って説明するが、前実
施例を同様な構成、作用をするものは、同一の番号を付
し説明は略す。
【0107】203は、図中矢印の方向に回転可能なヒ
ーターであり、発熱体232の周囲に芯金231を設
け、更にその周囲に弾性層233が設けてある。本発明
によれば、ヒーター203が、フィルム201と摺動す
る事がないので、弾性層233として、ゴム硬度20度
以下の弾性体を用いることができ、更に、ヒーター20
3の寿命が延びるメリットが生じる。
【0108】ここでヒーター203の直径は、小さすぎ
るとヒーター203がたわんでしまいフィルム201、
バックアップローラー204に均一に圧接できず、太す
ぎると装置の大型化を招き、さらにヒーター3の熱容量
が増加しクイックスタートが困難になるため、6mm〜
20mmが好ましい。また、芯金231自信を抵抗発熱
体としてもよい。弾性層233は、前実施例同様、硬度
20度〜60度、厚み10μm〜200μmで好ましい
結果を得られた。
【0109】図18は、本発明の第6実施例であり、図
14で説明した定着装置を利用したカラー画像形成装置
である。以下図に沿って説明する。図中矢印の方向に回
転する、画像担持体である導電基板上に感光層を設けた
感光ドラム207上は、帯電器208により一様に帯電
される。次いでレーザー、LEDといった発光素子によ
り、1色目イエロー(以下Yと略す)の画像情報に基付
いた露光Lが行われ、感光ドラム207上に、Yの静電
潜像が形成される。次いで、この潜像は、Yトナーが入
った現像器209aにより現像され、Yトナー可視化さ
れる。感光ドラム207上に形成された1色目Yトナー
像は、転写帯電器221により、転写ドラム210上に
保持された転写紙211上に転写される。
【0110】一方感光ドラム207上の転写残トナー
は、クリーナー212により、クリーニングされる。
【0111】次ぎに、再び感光ドラム207は、帯電器
208により一様に帯電され、2色目マゼンダ(以下M
と略す)の画像情報に基付き、発光素子により露光Lが
行われMの静電潜像が形成される。次いでこの潜像はM
トナーの入った現像器209bにより現像され、Mトナ
ー可視化される。感光ドラム207上のMトナー像は、
転写帯電器221により、既にYトナー像が転写されて
いる転写紙211上に、多重転写される。
【0112】一方、感光ドラム207上の転写残トナー
は、クリーナー212によりクリーニングされる。以
下、上述したと同様に3色目シアン(以下Cと略す)、
4色目ブラック(以下、Bkと略す)のトナー像は、転
写紙211上に多重転写される。
【0113】4色目Bkが転写されると、転写ドラム2
10内外に対向して設けられた分離帯電器222,22
2により、転写紙211は、転写ドラム210から分離
し、分離爪223を経て、定着装置により、定着され永
久像を得る。一方、転写紙211が分離した転写ドラム
210は、クリーナー224によりクリーニングされ、
次ぎの画像形成にそなえる。
【0114】尚、クリーナー224は、図中矢印の方向
にON−OFF可能な構成の、例えば、ファーブラシで
あり、クリーニング時のみ、転写ドラム210に当接し
クリーニングを行う。
【0115】本カラー画像形成装置は、図14に示す定
着装置を用いているため、トラペンの画像も、疑似輪
郭、画像ボケのない高画質のプリントが、シリコンオイ
ルが付着していない状態で得られ、かつ従来の熱ローラ
ーを用いた、カラー画像形成装置に比べ、小型、低コス
トであり、シリコンオイルの補充といった、メンテナン
スも不要となる。また、感光ドラム周囲に帯電器、現像
装置、クリーナー等を一体に設けたプロセスカートリッ
ジとすることで、定着装置以外のメンテナンスも不要と
することができる。
【0116】次に請求項11乃至17に係る実施例を図
20乃至26について説明する。
【0117】<実施例7>厚さ100μmのPET31
1上に、溶剤に溶かしたスチレン−アクリルをスクリー
ン印刷用の508番メッシュにて印刷し、その後乾燥さ
せ溶剤を蒸発させると、図20に示すトラペンが得られ
た。これは、図に示すように、印刷された1つのスチレ
ン−アクリル層312の高さが、ほぼ40μm、幅が、
ほぼ30μmであり、40μmおきに配列されている。
この状態で透過画像を見たところ、全体に透過性が悪
く、黒ずんでいたが、未定着トナー像を形成し、定着し
たところ、疑似輪郭、画像ボケはなく、黒ずみもなくな
っていた。
【0118】この現象を説明すると、定着間において
は、PET311上のスチレン−アクリル層312によ
り透過光が散乱されてしまい陰ができ、その結果、透過
像に黒ずみが発生している。次に未定着のトナー像が定
着される際、トナーは、スチレン−アクリル層312と
ともに溶融されるため、トナー像側部も溶融され、ま
た、スチレン−アクリル層312が、適度の凹凸を有し
ているためトナー像が流れ出すことを防ぎ、疑似輪郭、
画像ボケは発生しない。
【0119】一方トナー像の無い部分のスチレン−アク
リル層312は、溶融され平滑化されるため、上述した
ような透過画像のおける黒ずみもきえてしまう。この
時、非画像のトラペンの表面粗さを測定したところ、R
Z =5〜20μmであった。
【0120】<比較例1>実施例7と同様に100μm
のPET311上に、溶剤に溶かしたエポキシ樹脂を5
08番メッシュにて印刷し、トラペンを得た。このトラ
ペンを用いて、トナー像を定着したところ、疑似輪郭、
画像ボケの改善は見られたが、特に非画像部において黒
ずみが発生した。これはエポキシ樹脂が熱硬化性であ
り、定着の際、溶融し平滑にならないためである。
【0121】<実施例8>100μmのPET311上
に、厚さ50μmの均一なポリエステル層312を設
け、その後、#200のガラスビーズでブラスト加工
し、トラペンを得た。(図21)表面粗さを測定したと
ころRZ =〜40μmであり、ブラスト加工のせいで、
白濁していたが、未定着トナー像を形成し定着したとこ
ろ、画像部においては、疑似輪郭、画像ボケはみられ
ず、非画像部においては、白濁していたものが透明にな
り透過画像においても黒ずみ等はなかった。
【0122】<比較例2>実施例8同様、100μmの
PET311上に厚さ150μmの均一なポリエステル
層312を設け、#200のガラスビーズでブラスト加
工し、トラペンを得た。このトラペン上に未定着トナー
像を形成し、定着したところ、非画像部は前実施例と同
様に透明になったが、画像部はトナーが流れてしまい、
本来の画像が全く再現されなかった。このトナーの流れ
は、画像ボケを発生させてしまうトナーの流れより程度
がひどく、ポリエステル層12の厚みが厚すぎたため、
トナーとともに溶融し流れたためである。
【0123】<実施例9>100μmのPET311上
に、結着剤が溶融している分散液中に、粒径20μmの
アクリル粒子を分散させた溶液を塗布し、その後乾燥さ
せ樹脂層312を設けトラペンをえた。(図22)樹脂
層の厚みはほぼ60μmであり、表面粗さは、RZ =〜
40μmであった。このトラペンは、定着前は、白濁し
ていたが、定着後は透明になり、また、未定着トナー像
を形成し、定着させたところ、疑似輪郭、画像ボケはみ
られなかった。
【0124】<比較例3>100μmのPET311上
に、結着剤が溶融している分散液中に、粒径10μmの
アクリル粒子を分散させた溶液を塗布し、その後乾燥さ
せトラペンをえた。樹脂層312の厚みはほぼ200μ
mであり、表面粗さは、RZ =〜150μmであった。
このトラペン上に未定着トナー像を形成し、定着したと
ころ、非画像部は前実施例と同様に透明になったが、画
像部はトナーが流れてしまい、本来の画像が全く再現さ
れなかった。これは、表面粗さが粗すぎたのと、アクリ
ル層の厚みが厚すぎたため、トナーとともに溶融し流れ
たためと思われる。
【0125】以上説明した、実施例及び比較例について
述べる。
【0126】実施例7及び比較例1について述べると、
用いるトラペン表面層312として用いる樹脂はスチレ
ン−アクリルの他、アクリル、ポリスチレン、酢酸ビニ
ール、ポリカーボネイト、ポリアミド、ポリエステル、
ワックス等の熱可塑性の樹脂がよかった。さらに、その
軟化温度は使用するトナーと略同一、より好ましくは、
トナーの軟化温度より5℃〜20℃高い方が効果的に疑
似輪郭、画像ボケを防止できた。使用する樹脂の軟化温
度は、樹脂の平均分子量、架橋の程度で所望のものが得
られる。つぎに、樹脂を設けるために使用するスクリー
ンメッシュは、150番〜508番がよく、150番以
下では、疑似輪郭、画像ボケが発生してしまい、508
番以上では、メッシュの目が細かすぎて、良好に樹脂層
をもうけることができなかった。またこのときの表層の
凹凸は高さが、40μm〜80μm、幅が20μm〜1
00μmであった。
【0127】実施例8及び比較例2について述べると、
用いる樹脂は上述したと同様、ポリエステルの他、アク
リル、スチレン−アクリル、ポリスチレン、酢酸ビニー
ル、ポリカーボネイト、ポリアミド、ワックス等の熱可
塑性の樹脂がよかった。さらに、その軟化温度は使用す
るトナーと略同一、より好ましくは、トナーの軟化温度
より5℃〜20℃高い方が効果的に疑似輪郭、画像ボケ
を防止できた。樹脂層の厚みを種々変えてトラペンを作
成したところ、その厚みは、20μm〜80μmが良か
った。20μm以下では、ブラスト加工する際、基体の
PET311まで粗してしまい、画像の透過性が悪化
し、80μm以上では、比較例2で説明したトナーが流
れてしまう現象が発生した。またブラスト加工に使用す
る砥粒として、ガラスビーズのほか、アランダム等が使
用できる。その粗さは#50〜#800が良かった。
【0128】次に、実施例9及び比較例3について述べ
ると、用いる樹脂は、前実施例同様、アクリルの他、ス
チレン−アクリル、ポリスチレン、酢酸ビニール、ポリ
カーボネイト、ポリアミド、ポリエステル、ワックス等
の熱可塑性の樹脂がよかった。使用する粒子の粒径は、
5μm〜80μmのものが、適していた。
【0129】また何れの実施例においても、定着後の非
画像部のトラペンの表面粗さは、RZ >30μmでは、
透過画像に黒ずみが発生してしまい、RZ <30μm、
好ましくは、RZ <20μmで黒ずみの無い良好な透過
性を示した。さらに樹脂層の厚みとしては、20μm〜
80μmがよかった。また以上説明した製法に限らず、
疑似輪郭、画像ボケが発生しない程度の凹凸を有した熱
可塑性の樹脂層をトラペン基体上に設ければ、他の方法
でも本発明に適したトラペンを得ることができるのは、
言うまでもない。
【0130】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1の発明は
普通紙とOHPシートの定着に対して、冷却手段のON
・OFF切替を行なうことにより、普通紙ではオフセッ
トのない良好な画像を得、OHPシートでは透光性のす
ぐれた発色性の良い画像を得る。本発明は、勿論モノク
ロ用定着器としても適用可能であるが、とりわけカラー
用定着器としては多色多重画像に対する定着温度範囲が
安定してとれるために普通紙、OHPシートの両者にお
いて高画質な定着画像が得られ、ひいては耐久寿命も向
上する。
【0131】請求項2乃至6の発明によれば、定着器に
加熱手段、冷却手段を具備し、該冷却手段に、熱電素子
を用い、該加熱手段の制御に基づいて該冷却手段の制御
を行なうことにより、装置が小さくなり、かつ加圧ロー
ラの表面の過昇温を防止して、紙カールによる剥がれの
オフセットをなくするとともに、現像剤と定着フィルム
との離型性を高めることを可能にし、安定した定着条件
にてむらのない定着画像が得られる効果がある。
【0132】請求項7乃至10の発明によれば、フィル
ムを介してトナー像を定着する定着装置において、少な
くとも、ヒーターのフィルム当接面に弾性層を設けるこ
とにより、トラペンの透過画像における疑似輪郭、画像
ボケを発生させることなく定着を行うことが可能となっ
た。また、弾性層を有するヒーターを回転可能な構成と
することで、より硬度の低い弾性層が使用可能になると
ともに、ヒーターの寿命が増す効果がある。
【0133】請求項11乃至17の発明によれば、透過
画像を得る転写材として、透明な基体上に凹凸を有した
熱可塑性の樹脂層を設けることにより、疑似輪郭、画像
ボケ防止することができた。具体的には樹脂層の厚みと
して、20μm〜80μm、定着前の表面粗さとして、
Z =20μm〜80μm、定着後の表面粗さとして、
20μm以下とすることで、フィルムをもちいた定着装
置を用いても、トラペンの透過画像における疑似輪郭、
画像ボケを発生させることなく定着を行うことが可能と
なった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の定着装置の一実施例を示す側面図。
【図2】従来の定着装置の一例を示す図。
【図3】冷却有無での温度ラチチュードを示す図。
【図4】本発明の実施例の作動の一例を示す図。
【図5】本発明のカラーLBPへの応用例を示す図。
【図6】本発明の変形例を示す図。
【図7】本発明の第2の実施例を示す構成図。
【図8】熱電素子の特性を示す図。
【図9】本発明の第2の実施例における加熱制御手段の
処理手順を示すフローチャート。
【図10】本発明の第2の実施例における冷却制御手段
の処理手順を示すフローチャート。
【図11】本発明の第2の実施例における処理のタイミ
ングチャート。
【図12】本発明の第3の実施例を示す構成図。
【図13】従来の実施例を示す構成図。
【図14】本発明による定着装置の第4実施例を示す
図。
【図15】本発明による定着装置の第4実施例を説明す
るための1モデル図。
【図16】本発明による定着装置の第4実施例を説明す
るための他のモデル図。
【図17】本発明による定着装置の第5実施例を示す
図。
【図18】本発明による定着装置の第6実施例を示す
図。
【図19】従来の定着装置の一例を示す図。
【図20】本発明の第7実施例による転写材を示す図。
【図21】本発明の第8実施例による転写材を示す図。
【図22】本発明の第9実施例による転写材を示す図。
【図23】転写材の従来例を示す図。
【図24】本発明の転写材を使用するのに好適な定着装
置を示す図。
【図25】転写材上のトナーの定着等を説明する図。
【図26】転写材上のトナーの定着等を説明する図。
【符号の説明】
1…ヒータ 2…冷却器 3…定着ベルト 4…加圧ローラ 5…冷却ファン 6…駆動ローラ 7…分離ローラ 8…従動ローラ 9…分離加圧ローラ 10〜12…サーミ
スタ 101…ヒータ 103…フィルム 104…加圧ローラ 109,110,1
11…ローラ 113…記録紙 115…紙検知セン
サ 116…熱電素子 117…冷却温度制
御手段 118…加熱温度制御手段 201…フィルム 202…駆動ローラー 203…ヒーター 231…ヒーター基体 232…発熱体 233…弾性層 204…バックアッ
プローラー 205,206…ローラー 311…透明基体 312…熱可塑性樹脂層

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも定着ベルトと、加熱体と、加
    圧ローラとを備え、前記加熱体と加圧ローラは、前記定
    着ベルトを介して対峙して配置され、定着部が形成され
    ていると共に、その搬送下流側に冷却機構が設けられて
    いる装置において、 普通紙画像定着時において冷却機構を作動させかつOH
    P用シート画像定着においては冷却機構を非作動の状態
    とする切替手段を有することを特徴とするカラー画像等
    の定着装置。
  2. 【請求項2】 フィルムを介して未定着画像を加熱し、
    定着する定着装置において、記録紙上の未定着画像が加
    熱体通過後、強制冷却を行うための冷却手段として熱電
    素子を具備したことを特徴とする定着装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の定着装置において、該冷
    却手段は、加圧ローラ内又は、加熱体内に具備されてい
    ることを特徴とする定着装置。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の定着装置において、該冷
    却手段からのジュール熱は、該加熱体からのジュール熱
    よりも小さいことを特徴とする定着装置。
  5. 【請求項5】 請求項2乃至4の何れかに記載の定着装
    置において、加熱体の加熱制御に伴って、該冷却手段で
    の冷却制御を行うことを特徴とする定着装置。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の定着装置において、該加
    熱制御は、紙挿入タイミングにより制御を行うことを特
    徴とする定着装置。
  7. 【請求項7】 フィルムを介して未定着画像を加熱し定
    着する定着装置において、加熱手段としてのヒーターの
    少くとも該フィルム当接面に、弾性層を設けたことを特
    徴とする定着装置。
  8. 【請求項8】 請求項7において、該ヒーターが回転自
    在に設けられていることを特徴とする定着装置。
  9. 【請求項9】 請求項7において、弾性層が10μm乃
    至200μmであることを特徴とする定着装置。
  10. 【請求項10】 請求項7において、弾性層のゴム硬度
    が、JIS−A規格で20度〜60度であることを特徴
    とする定着装置。
  11. 【請求項11】 透明な基体上に、表面に凹凸の存する
    熱可塑性の樹脂層を有し、加熱定着後は、樹脂層の表面
    が平滑になることを特徴とする転写材。
  12. 【請求項12】 請求項11において、樹脂層の厚さが
    20μm〜80μmであることを特徴とする転写材。
  13. 【請求項13】 請求項11において、加熱定着前の樹
    脂層の表面粗さはRZ =20〜80μmであり、加熱定
    着後の表面粗さはRZ <20μmとすることを特徴とす
    る転写材。
  14. 【請求項14】 請求項11において、透明な基体上
    に、スクリーンメッシュを用いて熱可塑性樹脂層を設け
    た転写材。
  15. 【請求項15】 請求項11において、透明な基体上
    に、均一な熱可塑性樹脂層を設けたのち、ブラスト処理
    されたことを特徴とする転写材。
  16. 【請求項16】 請求項11において、透明に基体上
    に、熱可塑性樹脂より成る粒子を付着させたことを特徴
    とする転写材。
  17. 【請求項17】 請求項11乃至16のいずれかにおい
    て、フィルムを介して加熱定着されることを特徴とする
    転写材。
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