JPH0619482Y2 - 合成樹脂製袋体 - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 ＜産業上の利用分野＞ 本考案は、開口部に雌雄爪型のチャックを設けた合成樹
脂製袋体の改良に関するものである。

＜従来の技術＞ 開口部に再開閉機能を持った雌雄爪型チャックを有する
合成樹脂製袋体は各種の物品の包装に広く用いられてい
る。

＜考案が解決しようとする課題＞ この種の袋体において、チャックの雌雄爪を咬合して閉
じる場合には問題がないが、咬合を解脱して開口すると
きに次のような問題がある。

すなわち、チャックの雌雄爪の咬合を解脱する場合は、
両手指先でチャック上部の摘み部を把持して左右に引張
っている。この場合、雌雄爪の咬合力より強い引張り力
を付与するため、咬合が解脱したときに反動で袋体が振
れ動き、特に内容品が粉粒体や液体である場合は、内容
物が開口部より飛散して手や衣服を汚すなどの不都合が
ある。

この不都合を解消するチャックの解脱操作として、チャ
ックの背面を指先で挟んでチャックを長手方向に相対的
に摺動させると袋体に反動を与えることなく咬合が外れ
て開口する。しかし、この場合は指先で挟んだ袋体のフ
ィルム面は平滑面であるため、指先が滑って容易に解脱
することができない欠点がある。

＜課題を解決するための手段＞ 本考案は、上記従来の問題点を改善したもので、その特
徴とする構成は、開口部の内側面に雌雄爪型のチャック
を設けた合成樹脂製袋体において、前記チャックの背面
となる袋体フィルム外側面のチャック位置の上下部位に
チャックと平行する複数条のリブを設けたものである。

＜作用＞ 上記の構成により、チャックの背面を指先で挟んだとき
に、指腹はリブをも把持し、このリブによって滑り止め
作用が行われるので、チャックを長手方向に相対的に摺
動して咬合を解脱する場合に円滑，確実に行うことを可
能とするものである。

＜実施例＞ 以下本考案の実施例を図面に基づいて説明する。第１図
および第２図において、１は合成樹脂フィルムによって
形成された袋体であり、その開口部２の内側面に雌雄爪
咬合型のチャック３が設けられている。

本考案は、このような袋体１において、前記チャック３
の背面となる袋体１のフィルム外側面のチャック位置の
上下部位にチャック３と平行する複数条のリブ４を設け
たものである。

本考案は上記の通りの構造であるから、チャック３の背
面の袋体１のフィルム外側面には複数条のリブ４によっ
て凹凸面となり、これが滑り止め要素となる。

従って、指先でチャック３の背面を挟んだときに、指腹
はリブ４を把持することになり指先の滑り止め作用を行
う。これにより、チャック３を長手方向に相対的に摺動
する場合は、指先に滑りが生じることがなく、チャック
３に対する摺動加圧がチャック３を挟んで横方向に上下
平均して加わり、チャック３の相対摺動が確実に行わ
れ、雌雄爪の咬合解脱を容易にする。

＜考案の効果＞ 以上のように本考案によると、チャックの背面となる袋
体フィルム外側面のチャック位置の上下部位にチャック
と平行する複数条のリブを設けた構成であるから、チヤ
ックの解脱操作としてチヤックの背面を指先で挟んでチ
ヤックの長手方向に相対的に摺動させる場合に、指先の
滑り止めとなり、チャックの解脱を容易に、かつ確実に
すると共に、リブによる弾力剛性によってチャックの屈
曲変形を阻止し、チャックの自然解脱を防止する等の効
果を有している。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案の正面図、第２図は第１図II−II線拡大
断面図である。 １……袋体、２……開口部、 ３……チャック、４……リブ。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. 【請求項１】開口部の内側面に雌雄爪型のチャックを設
   けた合成樹脂製袋体において、前記チャックの背面とな
   る袋体フィルム外側面のチャック位置の上下部位にチャ
   ックと平行する複数条のリブを設けたことを特徴とする
   合成樹脂製袋体。