JPH06192368A - ポリウレタン弾性体及びその製造方法 - Google Patents

ポリウレタン弾性体及びその製造方法

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JPH06192368A
JPH06192368A JP5280029A JP28002993A JPH06192368A JP H06192368 A JPH06192368 A JP H06192368A JP 5280029 A JP5280029 A JP 5280029A JP 28002993 A JP28002993 A JP 28002993A JP H06192368 A JPH06192368 A JP H06192368A
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逹弘 小橋
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聖 吉本
Kenzo Sagawa
健三 左川
Michiya Yamashita
兌也 山下
Takahiro Kitano
高広 北野
Tetsuo Yokoyama
哲夫 横山
Mutsuhisa Furukawa
睦久 古川
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 フィシュアイ(ゲル状物)が極めて少なく耐
熱性が改善された高品質のポリウレタン弾性体、及びこ
れを連続的に安定かつ工業的に製造する有利な方法を提
供する。 【構成】 塊状重合法により製造された熱可塑性ポリウ
レタンであって、アルカリによって分取した該ポリウレ
タン中のハードセグメントのゲル浸透クロマトグラフィ
ーによりえられる分子量分布曲線において、分子量77
0を頂点とするピークの強度と分子量1790を頂点と
するピークの強度の比が1.02から1.08であるこ
とを特徴とするポリウレタン弾性体及びその製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、高品質の熱可塑性ポリ
ウレタン弾性体、及びこれを連続的に製造する方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】熱可塑性ポリウレタンを無溶媒下で製造
する塊状重合法に関しては、種々の方法が公知になって
いる。代表的な例を挙げれば、ポリマーグリコールとジ
イソシアナート化合物をニーダーのような混練機中で反
応させてポリウレタン弾性体を製造する方法(特公昭3
9−17093号公報)やポリウレタン樹脂を連続的に
製造する省力、省エネ型の製造方法(特公昭43−52
90号公報)がある。
【0003】しかし、従来の技術による製造方法では各
バッチ毎に仕込む原料の量比,処理温度,処理時間,含
水量の規正などを厳密に管理することが非常に難しく、
このために製品の均一化を計ることが極めて困難であ
る。また、上述の方法で得られるポリウレタンは溶融紡
糸を行う場合、ノズル孔やフィルターの通過性を阻害す
るゲル状物が数多く存在し長時間にわたる紡糸が困難で
あり、フィルム成型加工時にフィシュアイを多く形成す
るなどして安定して良好な製品が得られないものであっ
た。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、フィ
シュアイが極めて少ない高品質のポリウレタン弾性体、
及びこれを連続的に安定かつ工業的に有利な方法を提供
することにある。
【0005】
【問題点を解決するための手段及び作用】本発明者ら
は、上記の問題点を解決するために鋭意検討した結果、
下記のごとく限定された方法においてのみ本発明の目的
を達成しうるポリウレタン弾性体を製造できることを見
いだし、本発明を完成するに至った。
【0006】即ち、本発明のポリウレタン弾性体は、塊
状重合法により製造された熱可塑性ポリウレタン弾性体
であって、アルカリにより分取したハードセグメントの
分子量分布曲線において、分子量770を頂点とするピ
ークの強度と、分子量1790を頂点とするピークの強
度の比が1.02から1.08の範囲にあることを特徴
とする。
【0007】本発明の第2は上記ポリウレタン弾性体か
らなるポリウレタン弾性繊維である。
【0008】本発明のポリウレタン弾性体及びポリウレ
タン弾性繊維は、さらにポリウレタン基質に基づくフィ
シュアイをポリウレタン1kg当り200個以下でしか
含有しない。ポリウレタン基質に基づくフィシュアイと
はポリウレタンに添加する添加剤、例えばフィラーや酸
化チタンの如き艶消し剤あるいは意図せず含有される不
溶解物(塵埃)など包含しない意味で用いられると理解
すべきである。フィシュアイの好ましい割合は、ポリウ
レタン1kg当り100個以下である。
【0009】ポリウレタン基質に基づくフィシュアイ
は、本発明者の研究によれば、(a)20℃において5
〜50μm程度の大きさを有し且つポリウレタン基質を
構成するハードセグメントのみからなるホモポリマーの
融点(Tm)において溶融する結晶粒であるか、あるい
は(b)20℃において5μm以上の大きさを有し前記
融点Tmにおいて溶融しないゲル状物であることが明ら
かにされた。前者は、偏光顕微鏡で観察するとポリウレ
タン弾性体中でハードセグメントが結晶化した部分は発
色(複屈折)し、ハードセグメントよりなる重合体の結
晶融点Tmに迄加熱した場合消失することから確認でき
る。このハードセグメントの結晶化部分で大きさが5μ
m以上の結晶粒は、例えば1,4−ブタンジオールと
4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネートの場合は
245℃〜260℃の結晶融点を有しているため、通常
200℃〜240℃で溶融紡糸など溶融押出成形しても
繊維やフィルムなどにそのまま残存してフィシュアイあ
るいはその核となり、紡糸糸切れ、著しい膠着性による
糸巻体の解舒不良、編物の穴あきや緯段あるいはフィル
ムのフィシュアイなどのトラブル原因となり、またフィ
ルターを通過しない大きな結晶粒、例えば40μm程度
以上のものは濾過圧上昇の原因となる。一方、前記結晶
融点においても消失しない大きさの5μm以上のゲル状
物は結晶粒に比べて弱く発色し、無定形のものが多い。
またゲル状物は、ポリウレタン弾性体の溶剤で溶解した
とき、不溶物として残存する。このゲル状物は、フィル
ターやノズル孔を通過するが、結晶粒と同様、繊維やフ
ィルムなどのフィシュアイあるいはその核となりトラブ
ル原因となる。即ち、後工程において糸巻体から解除し
編物にする際に、ナイロン糸をポリウレタン糸にカバー
リングを行う工程でポリウレタン糸の単糸切れや染工程
の熱による糸切れ、糸物性の低下や糸の不均一性から生
じる編物物性の不均一性、染ムラの原因となる。さらに
編物にする際にも糸巻体から解除する工程での糸切れ、
染ムラ、緯段の原因ともなる。他方、大きさが5μm未
満の発色部分は上記の如きトラブルをひき起こすことは
ない。
【0010】本発明において、ハードセグメントの分取
の方法、その分子量分布の測定法、ポリエステルジオー
ルの反応性測定法及びポリウレタン基質に基づくフィシ
ュアイは下記の方法によって得られたものをいう。 ハードセグメントの分取:50℃の0.01重量%KO
H−メタノール溶液にポリウレタンが1重量%になるよ
うに浸漬し、24時間静置したものを水中に投入し、沈
澱物を濾過、乾燥させハードセグメント分取物を得た。 分子量分布曲線:Waters社製710型全自動サン
プルプロセッサー、590型多目的ポンプ、481型波
長可変紫外部検出器と東ソ−(株)製G2500HHR
型充填カラム3本を装備したゲルパーミネーションクロ
マトグラフィーを用い、ジメチルホルムアミドを溶媒と
し、0.35重量%、カラム温度50℃、紫外280n
mでの吸収強度を測定して分子量分布曲線を得た。標準
試料にはポリスチレン(ピーク分子量=580,95
0,1250,1700,2450,3600,505
0)を用いた。測定された試料のピーク分子量は標準ポ
リスチレン相当である。 反応性測定法:500mlビーカーに溶融したポリエステ
ル300gを秤量する。液面上部に窒素ガスを通じなが
ら攪拌下にポリエステルの温度を82℃に調整する。オ
イルバスの温度を82±0.5℃に調整した後、70℃
のMDIを加え1分間約500rpmで攪拌を行う。次
いで攪拌装置を取り除き、BM型粘度計(ローターN
o.4)を使用してMDI添加時より500poise
になるまでの時間を反応性として表示する。 フィシュアイの測定法:シート,フィルム(厚さは20
μm〜600μm程度)にして5μm以上のフィシュア
イを顕微鏡でカウントする。尚、繊維(通常、直径は2
0μm〜70μm程度)については1対のロールベアリ
ング間を走行させその間隔の変動をストレインゲージに
より100μm以上のものを検出して測定する。
【0011】また、本発明のポリウレタン弾性体の製造
方法は、あらかじめ有機ジイソシアネートと高分子ジオ
ールを反応させてプレポリマーを生成させ、次いで該プ
レポリマーと低分子ジオールを混合せしめた後反応させ
て塊状重合法により熱可塑性ポリウレタン弾性体を製造
するに際し、ポリエステルジオール中の水酸基に対する
有機イソシアネート中のイソシアネート基のモル比が
1.07となるようにポリエステルジオールと有機ジイ
ソシアネートを80℃の恒温槽にて混合せしめたとき、
該混合物が500ポイズに到達する時間が80〜90分
の範囲であるポリエステルジオールを用いることを特徴
とする。
【0012】本発明にて使用されるポリエステルジオー
ルとしては、エチレングリコール、プロピレングリコー
ル、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオー
ル、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコー
ル、2−メチルプロパンジオール或はその他の低分子ジ
オールとグルタン酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリ
ン酸、セバシン酸、テレフタル酸、イソフタル酸などの
低分子量ジカルボン酸との縮合重合物や、あるいはラク
トンの開環重合で得たポリラクトンジオール、例えばポ
リカプロラクトングリコール、ポリプロピオラクトング
リコール、ポリバレロラクトングリコールなどがあげら
れる。これらのポリエステルジオールのうち、1,4−
ブタンジオールとアジピン酸との重縮合から得られたも
のや、1,6−ヘキサンジオールとアジピン酸との重縮
合から得られるものを用いて製造された本発明のポリウ
レタン弾性体は特にフィシュアイが少なく、熱セットし
た場合の強度や伸度、弾性率、伸長回復率などの低下が
少なく、フィルムや繊維に好適である。
【0013】ポリエステルジオールの平均分子量は、通
常500〜3000であり、好ましくは500〜250
0の範囲内にあるのが良い。平均分子量が小さすぎると
有機ジイソシアナートとの相溶性が良すぎて生成ポリウ
レタンの弾性が乏しくなり、一方平均分子量が大きすぎ
ると有機ジイソシアナートの相溶性が悪くなり重合工程
での混合が困難となり、フィシュアイが生じ易く安定し
たポリウレタンが得られない。本発明では、ポリエステ
ルジオールとして反応性が80〜90分の範囲であるこ
とが必要である。80分未満のものは、ハードセグメン
トの分子量が小さくなりフィシュアイが形成され易く、
一方90分を超えるものはプレポリマー生成反応が不充
分で曳糸不良(染工程など熱水による糸切れの原因とな
る細糸部分が多くなる)とフィシュアイが生じ易くな
る。さらに、本発明に好適な効果を上げる1,4−ブタ
ンジオールとアジピン酸の重縮合物と1,6−ヘキサン
ジオールとアジピン酸の重縮合物は混合することにより
さらに好適な結果を示す。1,4−ブタンジオールとア
ジピン酸の重縮合物のみであれば反応時間が短くなる傾
向にあり、逆に1,6−ヘキサンジオールとアジピン酸
の重縮合物のみであれば反応時間が長くなる傾向にあ
り、80分から90分の間に制御しにくくなる。それ
故、その混合割合は、1,4−ブタンジオールと1,6
−ヘキサンジオールが重量比で2:8から7:3の間に
あることが最も好ましい。
【0014】低分子ジオールとしては分子量が500未
満のエチレングリコール、プロピレングリコール、1,
4−ブタンジオール、1,5−ペンタングリコール、3
−メチルペンタングリコール、1,6−ヘキサンジオー
ル、1,4−ビスヒドロキシエチルベンゼンなどの脂肪
族、芳香族ジオールがあげられる。これらは単独で用い
てもよいし、2種以上を混合してもよい。
【0015】ポリウレタン弾性体の重合方法として特公
昭43−5920号公報に記載の方法に従い、上記高分
子ジオールと低分子ジオールの混合物と有機ジイソシア
ナートを一度に反応させると、高分子ジオールと低分子
ジオールの反応性の差異により均質のポリウレタン弾性
体が得られない。しかしながら、有機ジイソシアナート
と高分子ジオールをあらかじめ反応させておくプレポリ
マー法をとることによって、均質なポリウレタン弾性体
が安定して得られる。
【0016】また、高分子ジオール、低分子ジオール及
び有機ジイソシアナートの使用割合は、高分子ジオール
と低分子ジオールの全ジオール中の水酸基に対する有機
ジイソシアナート中のイソシアネート基のモル比(R)
で0.95〜1.05となる量の範囲内であることが好
ましい。前記R値がこの範囲以外の場合、生成ポリウレ
タン弾性体は物性や溶融成形性の点で満足できる物が得
られず、フィシュアイを多数含有するものとなり、好ま
しくない。
【0017】ポリウレタン弾性体の重合に際しては、プ
レポリマーと低分子ジオールはまず均一に混合し、次い
でスクリュー型押出機に供給する。スクリュー型押出機
として二軸スクリュー押出機が混練効果が高く好適であ
る。通常、スクリュー回転数を30〜300rpm、重
合ゾーンのシリンダー温度を210〜245℃、先端押
出圧を20〜45kg/cm2 で塊状溶融重合させるこ
とにより、ゲル状物が少なくかつハードセグメントのバ
ラツキが少ない高品質のポリウレタン樹脂が得られる。
平均滞留時間は、スクリューやL/Dにもよるが、通常
2〜20分で出口より連続的に押出す。
【0018】本発明によりポリウレタン弾性体或はその
繊維やフィルムを製造する場合、必要に応じて微粉化さ
れた着色剤,酸化防止剤,滑剤,耐候剤,耐熱剤等を押
出機のホッパー口から添加したり、プレポリマー中に均
一分散させることもできる。また、プレポリマーと低分
子ジオールを混合し高分子量化を行う際にジブチル錫ラ
ウリレート,N−メチルモノホリン等の公知の重合触媒
を低分子ジオール中に分散させ用いることもできる。
【0019】
【発明の効果】本発明の製造方法によれば、フィシュア
イが極めて少なく、かつ低分子量のハードセグメントの
量比のバラツキが少ない高品質のポリウレタン弾性体を
連続的に短時間で安定して製造することができる。また
本発明のポリウレタン弾性体は、溶融成型性に優れてお
り、特にフィシュアイによる紡糸時の糸切れやフィシュ
アイを含有した糸を用いたストッキング,水着,インナ
ーなど編物製品における穴あき、緯段、さらに染工程な
どにおける熱による糸切れ、もしくは糸物性の低下から
生じる製品の不均一性などを解消し得るポリウレタン弾
性繊維として有用である。
【0020】
【実施例】
実施例1 原料とするポリエステルジオールはアジピン酸と1,6
−ヘキサンジオールの縮合重合により得られた(ポリヘ
キサンジオールアジピン酸エステル:以下PHAとい
う、分子量2012)であり、このポリエステルジオー
ルの反応性は4,4′−ジフェニルメタンジイソシアナ
ート(以下MDIという)とのモル比率を1:1.0
7、80℃の恒温槽にて混合した際、500poise
到達時間は85.4分であった。
【0021】このポリエステルジオール63.7重量部
と、MDI29.0重量部をそれぞれ70℃であらかじ
め溶融した物を80℃に保たれた攪拌機付き調整槽で2
時間反応させプレポリマーを調整した。次いで、低分子
ジオールとして1,4−ブタンジオール(1,4−B
D)を用い、80℃の貯槽に準備した。それぞれの槽よ
り計量ポンプにより18.7kg/時、1.3kg/時
を連続的に供給し高速混合機で混合した後、45mmφ
二軸スクリュー型押出機(同方向回転)に注入し重合し
た。二軸スクリュー型押出機のシリンダー温度は原料供
給口から順に160℃,180℃,220℃,240
℃,210℃とし、スクリュー回転数150rpm、押
出圧35kg/cm2 とした。重合した溶融ポリウレタ
ン弾性体を2.4mmφの2ホール口金から水中に押出
し、安定にペレタイザーでペレットを得ることが出来
た。
【0022】次にこのペレットを脱水、乾燥して水分率
80ppm以下とした後、アルカリによってハードセグ
メントを分取し、ゲル浸透クロマトグラフィーによりハ
ードセグメントの分子量分布曲線を得た。得られた分子
量分布曲線の分子量770を頂点とするピークの強度と
分子量1790を頂点とするピークの強度の比が1.0
5:1であった。
【0023】このペレットを25mmφ単軸押出機を使
用し、ヘッド温度190℃で30デニール1フィラメン
ト×8の溶融紡糸を行ったところ紡糸中の濾過圧の変化
はなく、得られたポリウレタン弾性体モノフィラメント
も均質なものであった。
【0024】実施例2 実施例1とは反応性の異なるPHA(分子量2036、
反応性82.6分)を用いること以外、実施例1と同様
にしてポリウレタン弾性体モノフィラメントを製造し
た。
【0025】実施例3 二軸スクリュー型押出機のシリンダー温度を、160
℃,190℃,220℃,220℃,210℃、PHA
とMDIの比率をそれぞれ64.2と28.5重量部に
変更すること以外、実施例2と同様にしてポリウレタン
弾性体モノフィラメントを製造した。
【0026】実施例4 PHAとMDIの比率をそれぞれ66.0と26.7重
量部に変更する以外、実施例1と同様にしてポリウレタ
ン弾性体モノフィラメントを製造した。
【0027】比較例1 実施例1とは反応性の異なるPHA(分子量2021、
反応性73.2分)を用い、実施例1と同様の方法でポ
リウレタン弾性体の重合を行った。得られたポリウレタ
ン弾性体のペレットを使用して、実施例1と同様にして
モノフィラメントを製造した。
【0028】比較例2 実施例1とは反応性の異なるPHA(分子量2056、
反応性98.5分)を用い、実施例1と同様の方法でポ
リウレタン弾性体の重合を行った。得られたポリウレタ
ン弾性体のペレットを使用して、実施例1と同様にして
モノフィラメントを製造した。
【0029】比較例3 二軸スクリュー型押出機のシリンダー温度を、150
℃,170℃,180℃,190℃,190℃、PHA
とMDIの比率をそれぞれ66.0と26.7重量部に
変更すること以外、比較例2と同様にしてポリウレタン
弾性体モノフィラメントを製造した。
【0030】実施例5 実施例1の乾燥ペレットを押出機にて溶融後、240℃
のスリットダイより急冷回転ドラム上に押出し、膜厚
0.6mmのシートを製造した。このシートのフィシュ
アイを測定したところ、1kg当り約60個と極めて少
ない良質なシートであった。
【0031】
【表1】
【0032】
【表2】
【0033】実施例6 原料とするポリエステルジオールはアジピン酸と1,4
−ブタンジオール、さらに1,6−ヘキサンジオールの
縮合重合により得られたポリブタンジオールアジピン酸
エステル(PBA)とポリヘキサンジオールアジピン酸
エステル(PHA)の混合物(重量比6:4、分子量2
023)であり、このポリエステル ジオールの反応性
は4,4′−ジフェニルメタンジイソシアナート(MD
I)とのモル比率を1:1.07、80℃の恒温槽にて
混合した際、500poise到達時間は81.5分で
あった。上記混合ポリエステルジオールを使用する以
外、実施例1と同様にしてポリウレタン弾性体のペレッ
トを製造した。このポリウレタンのハードセグメントの
分子量分布は、分子量770を頂点とするピークの強度
と分子量1790を頂点とするピークの強度の比が1.
03:1であった。
【0034】このペレットを使用し、実施例1と同様に
溶融紡糸を行ったところ紡糸中の濾過圧の変化はなく、
得られたポリウレタン弾性体モノフィラメントも均質な
ものであった。
【0035】実施例7 実施例6とは反応性の異なるPBA/PHA混合物(重
量比5:5、分子量2009、反応性88.4分)を用
いること以外、実施例6と同様にしてポリウレタン弾性
体のペレットを製造し、次いでそのモノフィラメントを
製造した。
【0036】実施例8 二軸スクリュー型押出機のシリンダー温度を、160
℃,190℃,220℃,220℃,210℃、ポリエ
ステルジオールのPBA/PHA混合物とMDIの比率
をそれぞれ64.2と28.5重量部に変更すること以
外、実施例7と同様にしてポリウレタン弾性体のペレッ
トとそのモノフィラメントを製造した。
【0037】実施例9 PBA/PHA混合物とMDIの比率をそれぞれ66.
0と26.7重量部に変更する以外、実施例6と同様に
してポリウレタン弾性体のペレットとそのモノフィラメ
ントを製造した。
【0038】比較例4 実施例6とは反応性の異なるPBA(分子量2019、
反応性70.1分)を用い、実施例6と同様にしてポリ
ウレタン弾性体のペレットとそのモノフィラメントを製
造した。
【0039】実施例10 実施例6とは反応性の異なるPBA/PHA(混合比
1:9、分子量2020、反応性89.0分)を用い、
実施例6と同様にしてポリウレタン弾性体のペレットと
そのモノフィラメントを製造した。
【0040】実施例11 実施例6とは反応性の異なるPBA/PHA(混合比
8:2、分子量2045、反応性80.3分)を用い、
実施例6と同様にしてポリウレタン弾性体のペレットと
そのモノフィラメントを製造した。
【0041】実施例12 実施例6の乾燥ペレットを押出機にて溶融後、240℃
のスリットダイより急冷回転ドラム上に押出し、膜厚
0.6mmのシートを製造した。このシートのフィシュ
アイを測定したところ、1kg当り約40個と極めて少
ない良質なシートであった。
【0042】
【表3】
【0043】
【表4】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に好適なウレタン弾性体の製造装置例で
ある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 横山 哲夫 長崎県長崎市文教町1番14号長崎大学工学 部内 (72)発明者 古川 睦久 長崎県長崎市文教町1番14号長崎大学工学 部内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 塊状重合法により製造された熱可塑性ポ
    リウレタンであって、アルカリによって分取した該ポリ
    ウレタン中のハードセグメントのゲル浸透クロマトグラ
    フィーによりえられる分子量分布曲線において、分子量
    770を頂点とするピークの強度と分子量1790を頂
    点とするピークの強度の比が1.02から1.08であ
    ることを特徴とするポリウレタン弾性体。
  2. 【請求項2】 ポリウレタン基質に基づくフィシュアイ
    をポリウレタン1kg当り100個以下でしか含有しな
    いことを特徴とする請求項1記載の熱可塑性ポリウレタ
    ン弾性体。
  3. 【請求項3】 請求項1記載のポリウレタン弾性体を溶
    融紡糸してなるポリウレタン弾性繊維。
  4. 【請求項4】 あらかじめポリエステルジオールと有機
    ジイソシアネートを反応させてプレポリマーを生成さ
    せ、次いで該プレポリマーと低分子ジオールを混合した
    後反応させて塊状重合法により熱可塑性ポリウレタンを
    製造するに際し、ポリエステルジオール中の水酸基に対
    する有機イソシアネート中のイソシアネート基のモル比
    が1.07となるようにポリエステルジオールと有機ジ
    イソシアネートを80℃の恒温槽にて混合せしめたと
    き、該混合物が500ポイズに到達する時間が80〜9
    0分の範囲であるポリエステルジオールを用いることを
    特徴とするポリウレタン弾性体の製造方法。
  5. 【請求項5】 全ジオール中の水酸基に対する有機ジイ
    ソシアネート中のイソシアネート基のモル比が0.95
    から1.05の範囲になるように重合せしめることを特
    徴とする請求項4記載の製造方法。
  6. 【請求項6】 ポリエステルジオールが1,4−ブタン
    ジオールとアジピン酸の重縮合物と1,6−ヘキサンジ
    オールとアジピン酸の重縮合物を2:8〜7:3の重量
    比で混合して使用することを特徴とする請求項4記載の
    製造方法。
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